JPH0544937Y2 - - Google Patents

Description

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は本考案に係るテープカー
トリツジの第１実施例を示しており、第１図は平
面図、第２図は第１図におけるＡ−Ａ線断面図で
ある。第３図は本考案の別実施例を示す凹凸部の
縦断面図である。第４図は本考案の更に別実施例
を示すテープカートリツジの全体平面図である。
第５図は従来のテープカートリツジを示す斜視図
である。 １……本体ケース、１ａ……上ケース、１ｂ…
…下ケース、２……駆動軸挿入孔、３……テー
プ、４……ハブ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、テープカートリツジの改良に係
   り、本体ケースの剛性アツプ並びに組み付け性の
   向上を図ることを主眼とする。 〔従来の技術〕 例えば、フイリツプス型のテープカートリツジ
   では、従来一般に第５図に示すごとく本体ケース
   １がプラスチツク製の上下ケース１ａ，１ｂを突
   き合わせてねじ等で一体的に結合してなり、上下
   ケース１ａ，１ｂにはそれぞれ左右に駆動軸挿入
   孔２，２を上下貫通状に開口し、各軸挿入孔２上
   にテープ３が巻かれるハブ４を回転自在に収容配
   置する。そして、本体ケース１の左右駆動軸挿入
   孔２，２間に対応する中央部に、テープ３の巻量
   や回転状況を視認するためのプラスチツク製の透
   明窓部６を設けたものとなつている。 〔考案が解決しようとする問題点〕 しかし、従来のこの種テープカートリツジにお
   いては、一般に一方のハブ４のテープ巻径が大き
   くなると他方のハブ４のテープ巻径が小さくなる
   もとなつており、本体ケース１内の中央部におい
   て上下ケース１ａ，１ｂ間に支柱を立てたり、結
   合したりすることができなかつた。それらの部材
   が介在すると、テープ３が接当干渉するからであ
   る。 そのため、従来では本体ケース１の中央部が強
   度不足になつて、外部荷重を受けると内方に撓み
   変形して損傷を負いやすかつた。本体ケース１の
   中央部に透明窓部６が存在するとき、その傾向が
   強く現れていた。とくに内部視認性の向上を図る
   ために、透明窓部６の肉厚を薄くして透明性を高
   めたり、同時にデザイン効果を狙つて広窓化した
   場合に、透明窓部６の損傷が顕著に起こりやすか
   つた。 また、テープカートリツジが高温雰囲気下に長
   時間置かれたような場合に、左右横長の本体ケー
   ス１の全体が左右中央部で上下左右に撓み変形
   し、これがテープ走行の不安定やトラツクずれな
   どのトラブルを招く原因にもなつていた。 更に、本体ケース１の中央部において、上下ケ
   ース１ａ，１ｂを位置決めする手段を持たないた
   め、上下ケース１ａ，１ｂを結合したときに上下
   ケース１ａ，１ｂの中央部左右に設けた上下の駆
   動軸挿入孔２，２どうしの中心が位置ずれし、こ
   れがハブ４の円滑な回転を阻害していた。 〔考案の目的〕 本考案はかかる従来の不具合を解消するために
   提案されたものである。 本考案の目的は、本体ケース１における左右の
   駆動軸挿入孔２，２間に対応する中央箇所の透明
   窓部が外部荷重を受けて内方に撓み変形しないよ
   うに剛性アツプを図ることにある。 本考案の目的は、本体ケース１の全体が前記中
   央箇所において上下方向に変形しないこと、つま
   り上下ケース１ａ，１ｂが特に左右方向にずれ動
   かないように接当規制することにある。 本考案の目的は、上下ケース１ａ，１ｂに設け
   た駆動軸挿入孔２，２の心合わせを良好に確保す
   ることにある。 〔問題点を解決するための手段〕 すなわち、最近ではユーザーのニーズの多様化
   に伴い、本体ケース１の大きさは今まで通りの寸
   法にしたうえで、テープ３のＡ面とＢ面とに例え
   ば３分間録音できる程度にテープ長さを短くした
   ものが出現してきている。 このようにテープ長さを短くするなどして、本
   体ケース１内における左右の駆動軸挿入孔２，２
   間にテープ巻径が及ばない形態にすると、本体ケ
   ースの中央箇所に支柱の類を立てることが可能と
   なる。 そこで本考案は、本体ケース１を構成する上下
   ケース１ａ，１ｂのそれぞれの左右の駆動軸挿入
   孔２，２間に対応する位置に、透明窓部６，６を
   設け、上下の透明窓部６，６の各内面に、互いに
   突き合わせ状に嵌合する凹部７ａと凸部７ｂとを
   設けたものである。 ここで、凹部７ａと凸部７ｂの各形状はとくに
   限定しないが、少なくとも互いに突き合う形でも
   つて嵌合し合うことが必要である。また、互いに
   嵌合する凹部７ａの内底面と凸部７ｂの先端との
   突き合わせ面間には僅かな隙間ａを設けること、
   あるいはその隙間ａを設けずして凸部７ｂの先端
   を凹部７ａの内底面に接当させておくことは任意
   であるが、前者のように凹部７ａと凸部７ｂとの
   突き合わせ面間に僅かな隙間ａを設け、上下ケー
   ス１ａ，１ｂの各内面上における左右の駆動軸挿
   入孔２，２間に対応する位置に外部から圧縮荷重
   を受けたときにはじめて前記凸部７ｂの先端が凹
   部７ａの内底面に接当するように設定しておくこ
   との方が、上下ケース１ａ，１ｂを突き合わせ接
   合するさい凸部７ｂと凹部７ａが先当たりするよ
   うなことがなくて好ましい。 透明窓部６は第４図に示すように左右の駆動軸
   挿入孔２，２をまたぐ形に広窓化することは任意
   である。 また透明窓部６は、無色、有色を問うものでは
   なく、さらに二色成形法などで本体ケース１と一
   体に形成すること、あるいは別体に構成したうえ
   で本体ケース１に超音波溶着等ではり合わせるこ
   とは任意である。 〔作用〕 しかるときは、上下ケース１ａ，１ｂを突き合
   わせ結合する際に、凹凸部７ａ，７ｂどうしも突
   き合わせ状に嵌合し、上下ケース１ａ，１ｂが上
   下の駆動軸挿入孔２，２の中心どうしを合わすよ
   うに結合される。 上下ケース１ａ，１ｂの左右駆動軸挿入孔２，
   ２間の略中央部位に対応する部分に外部から圧縮
   荷重が加えられた場合、凸部７ｂの先端と凹部７
   ａの内底面とが突き当たつて突つ張り機能を発揮
   するため、上下ケース１ａ，１ｂの当該部分が局
   部的にケース内方へ撓むようなことがなくなる。 凹部７ａと凸部７ｂの嵌合により、特に左右横
   長の上下ケース１ａ，１ｂが互いに左右方向にず
   れ動くことが接当規制され、これで本体ケース１
   の左右中央部が上下方向に熱影響を受けて全体的
   に変形することも阻止する。 〔実施例〕 第１図および第２図は本考案の第１実施例とし
   て、フイリツプス型のテープカートリツジを示
   す。 これの本体ケース１はプラスチツク製の上下ケ
   ース１ａ，１ｂを突き合わせてその四隅部をねじ
   ８等で一体的に結合してなり、この左右に駆動軸
   挿入孔２，２を有し、各軸挿入孔２，２上にテー
   プ３が巻かれるハブ４，４を回転自在に収容して
   ある。テープ３はその片面に１曲を３分間程録音
   できる程度の短い長さのものであり、一方のハブ
   ４からケース前面に導出されて他方のハブ４に巻
   き取られる。 本体ケース１は左右横長で、その大きさは従来
   通りの寸法に設定されているが、テープ長さが短
   くてテープ巻径が小さいため、上ケース１ａおよ
   び下ケース１ｂにおける左右ハブ４，４間に対応
   する略中央箇所、すなわち駆動軸挿入孔２，２間
   に対応する位置の内側に空洞Ｓができる。 この上ケース１ａおよび下ケース１ｂにおける
   左右ハブ４，４間に対応する中央箇所には、四隅
   形の窓孔５を相対向させて開口するとともに、各
   窓孔５に透明プラスチツクからなる四角形平板状
   の透明窓部６をはめ込んで該窓部６の周縁を超音
   波溶着等で上下ケース１ａ，１ｂと一体的に接合
   してある。 上ケース１ａ側の透明窓部６の内面上における
   左右方向の略中央部からリブ状の凸部７ｂを前後
   方向にわたつて下ケース１ｂに向けて一体に突設
   する一方、下ケース１ｂ側の透明窓部６の内面上
   に前記凸部７ｂの先端部をこの左右から挟持する
   形の２本のリブ９，９を突設して、そのリブ９，
   ９間に凸部７ｂが嵌合する凹部７ａをその前後方
   向にわたつて形成する。 上下ケース１ａ，１ｂの突き合わせ結合時に、
   これら凸部７ｂと凹部７ａを嵌合する。これで上
   下ケース１ａ，１ｂが互いに左右方向に位置ずれ
   するのを接当規制するとともに、上下の駆動軸挿
   入孔２，２の中心どうしの位置合わせを確保す
   る。因に、凸部７ｂと凹部７ａの突き合わせ面間
   には、上下ケース１ａ，１ｂを結合した状態にお
   いて、僅かな隙間ａが形成されている。 このように上下の透明窓部６，６の一方に凸部
   ７ｂを、他方の凹部７ａを形成する２本のリブ
   ９，９をそれぞれ形成した実施形態を採るとき
   は、上下の透明窓部６，６が見た目に異なるの
   で、これら凸部７ｂとリブ９，９がＡ面とＢ面と
   の識別表示としても機能することになる。 〔別実施例〕 第３図は本考案の別実施例を示しており、これ
   では凸部７ｂの長さと、凹部７ａを形成するリブ
   ９との長さを共に同一長さに設定し、凸部７ｂの
   先端と凹部７ａの内底面との間、およびリブ９の
   先端とこれに対向する透明窓部６の内面との間に
   それぞれ同一量の僅かな隙間ａを形成した。 第４図は透明窓部６の形状に関する本考案の別
   実施例を示しており、これでは透明窓部６を上下
   ケース１ａ，１ｂの双方に左右の駆動軸挿入孔
   ２，２を含んでほぼ左右間にわたつて広大に設
   け、この広大化された透明窓部６の各内面に上記
   の各実施例と同様の凹凸部７ａ，７ｂを設けたも
   のとした。 〔考案の効果〕 以上のようにした本考案によれば、上ケース１
   ａおよび下ケース１ｂのそれぞれの左右の駆動軸
   挿入孔２，２間の透明窓部６，６の各内面に、上
   下ケース１ａ，１ｂの突き合わせに伴い突き合わ
   せ状に嵌合する凹部７ａと凸部７ｂを設けたもの
   であるから、上下ケース１ａ，１ｂの左右の駆動
   軸挿入孔２，２間に対応する透明度部６が薄く形
   成されて透明性を高める場合にも、この透明窓部
   ６が外部からの圧縮荷重によりケース内方へ撓み
   変形したり、破損するのをよく防止できる。 また、その凹凸部７ａ，７ｂの嵌合により、上
   下ケース１ａ，１ｂのずれ動きが接当規制され、
   本体ケース１の全体が中央部で上下方向に変形す
   ることもよく防止できる。更に、凹凸部７ａ，７
   ｂの左右に近接する上下の駆動軸挿入孔２，２が
   上下同心状に合致し、かつこの合致状態を維持で
   きるので、ハブ４の円滑回転を期すことができ
   る。