JPH0544854A - 磁性流体シール用基体の製造方法 - Google Patents

磁性流体シール用基体の製造方法

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JPH0544854A
JPH0544854A JP3285405A JP28540591A JPH0544854A JP H0544854 A JPH0544854 A JP H0544854A JP 3285405 A JP3285405 A JP 3285405A JP 28540591 A JP28540591 A JP 28540591A JP H0544854 A JPH0544854 A JP H0544854A
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JP
Japan
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adhesive
permanent magnet
magnetic fluid
pole piece
manufacturing
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JP3285405A
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English (en)
Inventor
Kimio Sato
公男 佐藤
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NIPPON FERROFLUIDICS KK
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NIPPON FERROFLUIDICS KK
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  • Sealing Using Fluids, Sealing Without Contact, And Removal Of Oil (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 永久磁石1とポールピース3とを接着した際
に、両者間に接着剤4の厚さに相当する分だけの隙間が
形成されるが、この隙間内に磁性流体7が浸入すると、
シールに寄与する磁性流体量が減少してシール寿命が低
下するため、このような不具合を防止する。 【構成】 接着剤4の塗布位置を、永久磁石1の断面幅
方向の中央部よりも磁石内側へと偏らせることにより、
内周側で形成される隙間を減少させたり、隙間が形成さ
れるのを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は磁性流体を磁気保持す
るための磁性流体シール用基体の製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】まずこの発明の実施例でもある図1を参
照してこの種の磁性流体シールを説明する。例えばハー
ドディスクドライブ装置やクリーンロボット等に使用さ
れる磁性流体シールを示す図1において、1は永久磁石
であって、この環状をなす永久磁石1には貫通孔2が開
口し、永久磁石1の上下両面には磁性体ステンレス鋼製
のポールピース3、3が接着剤4、4で接着されてい
る。ポールピース3、3の中央部にも、上記貫通孔2と
同心の貫通孔5、5が開口している。そしてこれら貫通
孔2、5に、回転又は往復動する軸6が挿通され、この
軸6とポールピース3、3の内周面との間に、磁性流体
7、7が磁気保持されている。
【0003】以上の磁性流体シールにおいて、ポールピ
ース3、3と永久磁石1との間に、接着剤4、4を塗布
して双方を接着しているが、従来は上下の接着面に等量
の接着剤4、4を塗布していた。その接着工程として
は、 下側のポールピース3の上面に接着剤4を塗布する、 永久磁石1を下側のポールピース3の上に載せて接着
する、 永久磁石1の上面に接着剤4を塗布する、 上側のポールピース3を永久磁石1上に載せて接着す
る、 という工程が採用されているが、従来の上記接着剤4、
4を塗布する各位置は、その作業性等を考慮して、上記
永久磁石1の断面幅方向の中央部付近に設定していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の方法では、接着強度の確保のために接着剤4、4を充
分な量だけ塗布すると、永久磁石1及びポールピース
3、3の外周から接着剤4、4がはみ出して、美観を損
ねるという問題があった。またこのようにはみ出した部
分は、接着剤4、4が硬化した後も、衝撃が加わると接
着剤4、4が接着面から容易に剥離してしまうという問
題もある。
【0005】このような問題に対処するため、従来は接
着剤4、4が永久磁石1の内外周端面から外方へとはみ
出さないように接着剤4、4の塗布量を調整している。
【0006】しかしながら上記のような塗布量の調整を
行うと、図5に示すように、シール基体Aの内周面側に
おいて、永久磁石1とポールピース3、3との間に、接
着剤4、4の厚さ(通常は、0.01〜0.04mm)
に相当する分だけの隙間20が形成される。そしてこの
ように隙間20が形成されると、その使用中に磁性流体
7、7が次第に隙間20内に浸入することで、磁性流体
7、7のミニスカス(外側への半月状の膨出部)が消失
していき、シールに寄与する磁性流体量が減少し、シー
ル寿命が低下するという不具合が生じる。また上記隙間
20の形状、寸法は、常に一定になる訳ではないから、
結果として、個々のシール基体Aにおいて、シール寿命
に変動を生じるという欠点も生じている。
【0007】この発明は上記従来の欠点を解決するため
になされたものであって、その目的は、上記のような使
用寿命の低下を防止し、しかも安定した使用寿命の得ら
れる磁性流体シール用基体の製造方法を提供することに
ある。また発塵を抑制すると共に、接着力を改善するこ
との可能な磁性流体シール用基体の製造方法を提供する
ことも、目的の一つである。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで請求項1の磁性流
体シール用基体の製造方法は、貫通孔を有する永久磁石
とポールピースとを重ね合わせて接着することで構成さ
れ、貫通孔に軸を挿通し、この軸と上記ポールピースと
の間に磁性流体を磁気保持するための磁性流体シール用
基体の製造方法において、接着剤の塗布位置を、永久磁
石の断面幅方向の中心よりも磁石内側へと偏らせたこと
を特徴としている。
【0009】また請求項2の磁性流体シール用基体の製
造方法は、上記接着剤がゴム状弾性物を主成分としてい
ることを特徴としている。
【0010】さらに請求項3の磁性流体シール用基体の
製造方法は、上記接着剤が、ニトリルゴム系やポリウレ
タン系のようなエラストマー系接着剤であることを特徴
としている。
【0011】請求項4の磁性流体シール用基体の製造方
法は、上記永久磁石が多孔性のものである場合におい
て、永久磁石側に塗布する接着剤の量を、ポールピース
側に塗布する接着剤の量よりも多くすることを特徴とし
ている。
【0012】
【作用】請求項1の磁性流体シール用基体の製造方法に
よれば、シール基体の内周面側において、永久磁石とポ
ールピースとの間に形成される隙間が従来よりも減少し
たり、あるいは隙間が形成されなくなることから、隙間
内への磁性流体の浸入によるシール寿命の低下という不
具合の発生を低減できる。
【0013】また請求項2及び請求項3の磁性流体シー
ル用基体の製造方法においては、接着剤が弾性を有する
ので、永久磁石とポールピースとの間の隙間を埋めて気
密性を向上し得ると共に、接着後に硬化、収縮しても剥
離し難く、また保管、輸送時等に磁性流体用シール基体
同士が衝突しても、接着剤が弾性を有するので、粉塵発
生を低減し得ることになる。
【0014】さらに請求項4の磁性流体シール用基体の
製造方法においては、永久磁石が接着剤を吸収する分だ
け接着剤の塗布量を多くしてあるため、その結果とし
て、得られる永久磁石の両面の接着力が略同等になる。
【0015】
【実施例】次にこの発明の磁性流体シール用基体の製造
方法の具体的な実施例について、図面を参照しつつ詳細
に説明する。
【0016】例えばハードディスクドライブ装置やクリ
ーンロボット等に使用される磁性流体シールを示す図1
において、1は多孔質の永久磁石である。この環状をな
す永久磁石1には貫通孔2が開口し、永久磁石1の上下
両面には磁性体ステンレス鋼製のポールピース3、3が
接着剤4、4で接着されている。ポールピース3、3の
中央部にも、上記貫通孔2と同心の貫通孔5、5が開口
している。そしてこれら貫通孔2、5に回転又は往復動
する軸6が挿通され、この軸6とポールピース3、3の
内周面との間に、磁性流体7、7が磁気保持されてい
る。
【0017】上記永久磁石1とポールピース3、3とで
構成されるシール基体Aにおいて、接着剤の塗布方法を
工程順に説明すると、 図3に示すように下側のポールピース3の上面の幅方
向中央部よりも内側の位置に接着剤4を少なめに塗布す
る、 永久磁石1を下側のポールピース3の上に載せて接着
する、 図4に示すように永久磁石1の上面の幅方向中央部よ
りも内側の位置に接着剤4を上記図3の場合よりも多量
に塗布する、 上側のポールピース3を永久磁石1上に載せて接着す
る、 という工程になる。この場合、工程における接着剤4
の塗布位置は図2(図4のII部拡大図)に示すよう
に、接着剤4の塗布中心O1を永久磁石1の断面中心O
2よりδだけ内側へ偏らせて、接着剤4の内縁10と永
久磁石1の内縁11との間隔が略1mmになるように設
定している。なお工程における接着剤4の塗布位置も
図2と同様にする。
【0018】以上の一実施例方法では、永久磁石1及び
ポールピース3、3の外周から接着剤4、4がはみ出さ
ず、もし仮にはみ出すような状態であったとしても、永
久磁石1の内側からはみ出すことになるので、美観が向
上し、はみ出した接着剤4、4を拭き取る作業も不要に
なる。また接着剤4、4の硬化後には、従来のような衝
撃による剥離という不具合を防止し得ることにもなる。
しかもシール基体Aの内周面側においては、永久磁石1
とポールピース3、3との間に、接着剤4、4の存在に
起因して形成される隙間が従来よりも減少したり、ある
いは隙間が形成されなくなることから、隙間内への磁性
流体7、7の浸入によるミニスカスの消失、及びそれに
起因するシール寿命の低下という不具合の発生を低減し
得ることになる。
【0019】上記接着剤4としては、ゴム状弾性物を主
成分とするエラストマー系の接着剤4を使用している。
この接着剤4にはエラストマー系の一例であるニトリル
ゴム系またはポリウレタン系の接着剤4を採用するのが
耐油性が高く、磁性流体7、7との共存性がよく、しか
も粉塵の発生がないので好適である。このような接着剤
4の具体例としては、ニトリルゴム系の例えばエバーグ
リップ(商品名)等がある。
【0020】そしてこのような種類の接着剤4を採用す
ることによって、次の〜の利点が生ずることにな
る。 接着剤4が弾性を有するので、永久磁石1とポールピ
ース3、3との間の隙間を埋めて気密性が高く、接着後
に硬化、収縮しても剥離し難い。 接着剤4が磁性流体7との共存性に富み、互いに相手
を変質しない。 保管、輸送時等に磁性流体シール同士が衝突しても、
接着剤4が弾性を有するので、粉塵発生が発生しない。
【0021】また上記実施例方法においては、工程に
おける接着剤4の塗布量よりも、工程における接着剤
4の量を多くすることによって、多孔性の永久磁石1に
吸収される接着剤4の量を補正している。
【0022】そして例えば、自動組立機等で一定のサイ
クルタイムで生産する場合に、特に好ましくは、工程
と工程との接着剤の量の比を、 工程:工程=1:1.5 に設定する。
【0023】このように永久磁石1による接着剤の吸収
量を考慮して接着剤の塗布量を決定すれば、永久磁石1
の上下の接着面の接着力が略同等になり、剥離が発生す
ることが防止される。
【0024】以上にこの発明の具体的な実施例について
説明したが、この発明は上記実施例に限定されるもので
はなく、この発明の範囲内で種々変更して実施すること
が可能である。例えば上記実施例方法では、2枚のポー
ルピース3、3を使用しているが、1枚のポールピース
3を使用する場合においても全く同様に実施可能であ
る。
【0025】
【発明の効果】以上のように請求項1の磁性流体シール
用基体の製造方法によれば、永久磁石とポールピースと
の間に形成される隙間内へと磁性流体が浸入することに
よるミニスカスの消失、及びそれに起因するシール寿命
の低下という不具合の発生を防止し得ることから、シー
ル寿命を向上すると共に、さらにシール寿命を安定化し
得るという利点が生じる。
【0026】また請求項2及び請求項3の磁性流体シー
ル用基体の製造方法によれば、接着剤が弾性を有するの
で、永久磁石とポールピースとの間の隙間を埋めて気密
性を向上し得ると共に、接着後に硬化、収縮しても剥離
することが防止でき、しかも保管、輸送時等に磁性流体
シール同士が衝突しても、接着剤が弾性を有するので、
粉塵が発生せず、コンタミネーションの発生を防止でき
る。
【0027】さらに請求項4の磁性流体シール用基体の
製造方法によれば、多孔性の永久磁石による接着剤の吸
収を考慮した接着剤の塗布量を採用していることから、
永久磁石の両面の接着力を略同等にでき、剥離が発生す
ることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】磁性流体シールの全体構成を示す縦断面図であ
る。
【図2】本発明方法の一例による接着剤塗布位置を示す
要部の拡大断面図である。
【図3】ポールピースへの接着剤塗布工程を示す構造略
図である。
【図4】永久磁石への接着剤塗布工程を示す構造略図で
ある。
【図5】従来の磁性流体シールの要部の拡大断面図であ
る。
【符号の説明】
A シール基体 1 永久磁石 2 貫通孔 3 ポールピース 4 接着剤 5 貫通孔 6 軸 7 磁性流体 20 隙間

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貫通孔を有する永久磁石とポールピース
    とを重ね合わせて接着することで構成され、貫通孔に軸
    を挿通し、この軸と上記ポールピースとの間に磁性流体
    を磁気保持するための磁性流体シール用基体の製造方法
    において、接着剤の塗布位置を、永久磁石の断面幅方向
    の中心よりも磁石内側へと偏らせたことを特徴とする磁
    性流体シール用基体の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記接着剤がゴム状弾性物を主成分とし
    ていることを特徴とする請求項1の磁性流体シール用基
    体の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記接着剤が、ニトリルゴム系やポリウ
    レタン系のようなエラストマー系接着剤であることを特
    徴とする請求項2の磁性流体シール用基体の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記永久磁石が多孔性のものである場合
    において、永久磁石側に塗布する接着剤の量を、ポール
    ピース側に塗布する接着剤の量よりも多くすることを特
    徴とする請求項1、請求項2又は請求項3の磁性流体シ
    ール用基体の製造方法。
JP3285405A 1991-08-07 1991-08-07 磁性流体シール用基体の製造方法 Pending JPH0544854A (ja)

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JP (1) JPH0544854A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011155944A (ja) * 2010-02-03 2011-08-18 Globeride Inc 魚釣用リール
JP2018091357A (ja) * 2016-11-30 2018-06-14 グローブライド株式会社 磁性流体シール付き軸受

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JP2011155944A (ja) * 2010-02-03 2011-08-18 Globeride Inc 魚釣用リール
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