JPH0544648Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は天井埋込型空気調和機に関する。

（従来の技術） 従来の天井埋込型空気調和機の１例が第６図な
いし第１０図に示されている。

第６図ないし第１０図において、１は本体で、
取付片２及び吊杆３を介してスラブ４に吊支さ
れ、天井８に埋設されている。５は露出パネル
で、吸込口６及びその両側に吹出口７ａ，７ｂを
具え、天井８の下面に添接して本体１の下面を被
覆している。本体１内は仕切板９によつて吸込側
室１０と吹出側室１１に区画され、吸込側室１０
内にはフアン１２が配設され、吹出側室１１内に
は熱交換器１３が配設されている。１５はチヤン
バブロツクで、吸込口６を吸込側室１０に連通す
る吸込通路１６及び吹出口７ａ，７ｂを吹出側室
１１に連通する吹出通路１７を具え、本体１内下
部に配設されている。１４は熱交換器１３の下方
に配設されたドレンパン、１８は吹出通路１６内
に配設されたフイルタ、１９は遮風板、２０は吹
出口７ａ，７ｂに配設されたルーバである。

この空気調和機の運転時、フアン１２を駆動す
ることによつて室内空気は白抜矢印で示すように
吸込口６、吸込通路１６、フイルタ１８を通つて
吸込側室１０内に入り、フアン１２に吸込まれて
付勢されることによつて吹出側室１１内に吹き出
され、熱交換器１３を流過する過程で冷却又は加
熱された後、吹出通路１７を経て吹出口７ａ，７
ｂからルーバ２０に案内されて室内に吹き出され
る。

露出パネル５は、第６図及び第１０図に示すよ
うに、その撓みや捩れを防止するため、その両側
部近傍に補強材２１を具え、この補強材２１に穿
設されたボルト穴２２を貫通するボルト２３を本
体１の側面１ａの下端から水平に伸びるフランジ
２４に溶着されたナツト２５に螺入することによ
つて本体１に締結されている。

（考案が解決しようとする課題） 上記従来の天井埋込型空気調和機においては、
露出パネル５はその補強材２１を介して本体１の
側面１ａの下端から水平に伸びるフランジ２４に
締結され、しかも、露出パネル５及びその補強材
２１はその撓みや捩れを防止するため或る高さを
要するので、露出パネル５の高さＨが大きくなつ
て室内に突出するという不具合があつた。

（課題を解決するための手段） 本考案は上記に鑑み露出パネルの高さを低減し
て室内への突出量を少なくすることにより室内の
美観を向上させようとするものであつて、その要
旨とするところは、吸込口及び吹出口を有し、天
井の下面に添接して上記天井に埋設された本体の
下面を被覆する露出パネルを具えた天井埋込型空
気調和機において、上記露出パネルの両側部近傍
にその高さ以上に立上がる立上り壁とこの立上り
壁の上端から水平に伸びるフランジを有する補強
材を取り付け、このフランジを上記本体の両側面
に設けられ上記本体の下端より上方に位置するフ
ランジに締結したことを特徴とする天井埋込型空
気調和機にある。

（作用） 本考案においては、補強材の立上り壁を露出パ
ネルの高さ以上に立ち上げ、この立上り壁の上端
から水平にフランジを伸長させることによつて露
出パネルの撓みや捩りに対する強度及び剛性を向
上させることができるので露出パネルの高さを低
減できる。そして、この立上り壁の上端から水平
に伸びるフランジを本体の側面に設けられ本体の
下端より上方に位置するフランジに締結すること
によつて露出パネルを本体に支持することができ
る。

（実施例） 本考案の１実施例が第１図ないし第５図に示さ
れている。

露出パネル３０の両側部近傍には補強材３１が
設けられ、この補強材３１は、第４図に明らかな
ように、露出パネル３０の前後フレーム３０ａ，
３０ｂに跨がつて架設された架橋部３１ａと、こ
の架橋部３１ａの側縁から露出パネル３０の高さ
以上に立上る立上り壁３１ｂと、この立上り壁３
１ｂの上端から水平に伸びるフランジ３１ｃを具
えている。本体１の側面１ａの下端には外方に向
かつて水平に伸びるフランジ３２が設けられ、こ
のフランジ３２は本体１の前面１ｂの下端に設け
られたフランジ３３及び後面１ｃの下端に設けら
れたフランジ３４より上方に位置せしめられてい
る。チヤンバブロツク１５の両側には取付金具３
５が取り付けられ、その上端からフランジ３５ａ
が外方に向かつて水平に伸びている。

露出パネル３０を本体１に取り付けるには、先
ず、フランジ３５ａに穿設されたボルト孔３６を
貫通するボルトをフランジ３２に溶着されたナツ
ト２５に螺入することによつてチヤンバブロツク
１５を本体１に取り付けける。

この状態で、本体１を天井８に埋設した後、フ
ランジ３１ｃに穿設されたボルト孔３７を貫通す
るボルト３８をフランジ３５ａに穿設したボルト
孔３９に螺入することによつて露出パネル３０を
本体１に取り付ける。なお、フランジ３２にはね
じ逃げ用穴４０が穿設され、また、フランジ３１
ｃにはねじ逃げ用穴４１が穿設されている。ま
た、第５図において、４２は遮風用シート材であ
る。他の構成は従来のものの構成と同様であり、
説明を省略する。

しかして、補強材３１の立上り壁３１ｂを露出
パネル３０の高さ以上に立ち上げ、この立上り壁
３１ｂの上端から水平にフランジ３１ｃを伸長さ
せたので、補強材３１及び露出パネル３０の撓み
や捩りに対する強度及び剛性が向上し、従つて、
露出パネル３０の高さｈを従来の露出パネル５の
高さＨに比し大巾に低くすることができる。

上記実施例においては、チヤンバブロツク１５
を本体１の側面１ａに設けたフランジ３２に取付
金具３５を介して取り付けているが、チヤンバブ
ロツク１５は本体１の前面１ｂに設けたフランジ
３３及び後面１ｃに設けたフランジ３４に取り付
けることができ、また、他の任意の手段で本体１
に取り付けることができる。その場合には補強材
３１のフランジ３１ｃを本体１の側面１ａに設け
たフランジ３２に締結すれば良い。

（考案の効果） 本考案においては、露出パネルの両側部近傍に
その高さ以上に立上がる立上り壁とこの立上り壁
の上端から水平に伸びるフランジを有する補強材
を取り付けたため、露出パネルの撓みや捩りに対
する強度及び剛性を向上させることができ、従つ
て、露出パネルの高さを低減できる。そして、こ
の立上り壁の上端から水平に伸びるフランジを本
体の側面に設けられ本体の下端より上方に位置す
るフランジに締結することによつて露出パネルを
本体に支持することができる。

この結果、露出パネルの高さが低くなるので、
室内への突出量が少なくなり、室内の美観を向上
できる。また、立上り壁の高さに応じて本体の側
面に設けられるフランジの高さを決めれば良いの
で、本体の高さを変更する必要もない。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第５図は本考案の１実施例を示
し、第１図は正面図、第２図は側面図、第３図は
露出パネルの斜視図、第４図は露出パネルの本体
への取付構造の詳細を示す部分的分解斜視図、第
５図は組立状態を示す部分的切欠き正面図であ
る。第６図ないし第１０図は従来の天井埋込型空
気調和機の１例を示し、第６図は正面図、第７図
は部分的に破断して示す側面図、第８図は縦断面
図、第９図は露出パネルの斜視図、第１０図は露
出パネルの本体への取付構造の詳細を示す部分的
分解斜視図である。 １……本体、８……天井、３０……露出パネ
ル、６……吸込口、７ａ，７ｂ……吹出口、３１
……補強材、３１ｂ……立上り壁、３１ｃ……フ
ランジ、１ａ……本体の側面、３２……側面に設
けたフランジ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 吸込口及び吹出口を有し、天井の下面に添接し
   て上記天井に埋設された本体の下面を被覆する露
   出パネルを具えた天井埋込型空気調和機におい
   て、上記露出パネルの両側部近傍にその高さ以上
   に立上がる立上り壁とこの立上り壁の上端から水
   平に伸びるフランジを有する補強材を取り付け、
   このフランジを上記本体の両側面に設けられ上記
   本体の下端より上方に位置するフランジに締結し
   たことを特徴とする天井埋込型空気調和機。