JPH0544550Y2 - - Google Patents

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JPH0544550Y2
JPH0544550Y2 JP1985021904U JP2190485U JPH0544550Y2 JP H0544550 Y2 JPH0544550 Y2 JP H0544550Y2 JP 1985021904 U JP1985021904 U JP 1985021904U JP 2190485 U JP2190485 U JP 2190485U JP H0544550 Y2 JPH0544550 Y2 JP H0544550Y2
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    • F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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    • F16J—PISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
    • F16J9/00—Piston-rings, e.g. non-metallic piston-rings, seats therefor; Ring sealings of similar construction
    • F16J9/12—Details
    • F16J9/20—Rings with special cross-section; Oil-scraping rings
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は冷房用圧縮機において、特にシリンダ
ー内を往復運動するピストン装置の改良に関する
ものである。
〔従来技術と問題点〕
従来、冷房用圧縮機、特に自動車のエンジンル
ーム内に搭載し自動車用冷房装置を構成する圧縮
機にあつては、ピストンが往復運動するシリンダ
ーライナー部は耐摩耗性、耐久性等を考慮して鋳
物によつて形成されており、この鋳物製のシリン
ダーライナー部をアルミニウム合金より形成する
ケーシング内にインサートして、ケーシングとシ
リンダーライナーが一体的に形成されていた。し
かし、鋳物製のシリンダーライナーを使用する場
合、鋳物の重量を一定以上低減することができな
いため、シリンダーライナー部を含めたケーシン
グ自体の重量が増加するとともに、鋳物ライナー
の製造及びアルミニウム合金より形成するケーシ
ングへのインサートという過程を経るためコスト
が上昇する欠陥を有していた。
このためケーシングを形成するアルミニウム合
金でシリンダーライナー部を形成すれば、ケーシ
ング重量を低減することができるとともにコスト
を低下できる効果を有する。
従来ピストンの外側面上にはシリンダー室内と
クランク室内のシール効果を上昇させるためにピ
ストンリングが挿入されており、このピストンリ
ングが鋳物ライナーとの接触を考慮した高硬度の
ピストンリングのため、アルミライナーでは使用
できない欠陥を有していた。
又、アルミライナーを揺動式圧縮機に使用する
と、ピストンリングとして、樹脂製のものを使用
しても、第６図に示すようにシリンダー内に配さ
れたピストン１６′は正確な往復運動を行なわず、
ピストン１６′に連結した連結棒１５′がシリンダ
ー中心線に対してある角度を持つためピストン１
６′の外側面１８′上に側圧Ｆが生じ、ピストン１
６′の下端部がシリンダーライナー部１９′方向に
押し付けられるような形で往復運動を行なうた
め、ピストン側面とシリンダーライナー部１９′
が接触し、シリンダーライナー部１９′が摩耗あ
るいは破損してしまう欠陥を有していた。
本考案者等は、上記のような欠陥を除去するこ
とを目的とし、ピストンの上死点側及び下死点側
の外周上に２本の溝を形成し、この溝に常温時に
おいて、外径がピストンの外径より大きく、軸方
向一端の径が他端の径より大きな径を有する円錐
リング形樹脂製のピストンリングを装着し、ピス
トンの傾きを防止し、シリンダーライナーとして
アルミニウム合金を用いることによる欠陥を防止
するようにしたものを、既に提案した（実願昭58
−197942号）。
しかしながら、この先願のものでは、円錐リン
グ形ピストンリングの先端エツジが、シリンダ面
を摺動するので、リングおよびシリンダ内面の摩
耗の問題が発生する。
［問題点を解決するために手段および作用］ 本考案によれば、シリンダー内を往復運動する
ピストン外周面上の上死点側端部及び下死点側端
部近傍にそれぞれ溝を形成し、両溝に、該ピスト
ンの外径より大きい外径を有し、軸方向一端の径
が他端の径よりも大きい外径を有する円錐リング
形の樹脂製のピストンリングを挿入してなる冷房
用圧縮機のピストンにおいて、前記両円錐リング
形の樹脂製ピストンリングは、軸に沿う断面にお
いて、軸方向の長さが径方向の長さよりも大なる
形状で、且つ小径端及び大径端間の外側面は外向
きに凸の曲面に形成されており、前記小径端が前
記溝の底面に密着し、前記大径端が前記溝の外方
に開いており、上死点側円錐リング形ピストンリ
ングは、上死点に向かつて外側に開くように配置
され、下死点側円錐リング形ピストンリングは、
下死点に向かつて外側に開くように配置されてい
ることを特徴とする冷房用圧縮機のピストンが得
られる。この構造によれば、リング大径端の外側
エツジがシリンダ内面にくい込まずリング外壁面
とシリンダ内面との面接触部の摺動となるので、
シリンダ内面の摩耗の問題が解決される。
〔実施例〕
以下、本考案の実施例を示す図面により説明す
る。
第５図を参照して、１はアルミニウム合金等よ
り形成する円筒状ケーシングで一端には、軸線の
円周上に等角度間隔を配した複数シリンダー２を
一体形成し、前記円筒状ケーシング１の端面を弁
板３を介して、吸入室４と吐出室５を形成するシ
リンダーヘツド６により閉塞するとともに、円筒
状ケーシング１の他端を中央部に主軸７を支承す
るフロントハウジング８により閉塞する。主軸７
の内端に固着した楔形のローター９の傾斜面側に
は、スラスト軸受１０を介してプラネツトプレー
ト１１の中央部には傘歯車１２を固着するととも
に、鋼球１３を介して円筒状ケーシング１の中央
孔１ａに固定されている傘歯車１４と噛合させ
る。
又、プラネツトプレート１１の外周上には連結
棒１５の一端を嵌合し、連結棒の他端には、シリ
ンダー２内に配設するピストン１６を連結する。
第１図に示すように、ピストン１６の上死点側
及び下死点側の外周上には２本の溝１６ａ，１６
ｂを形成し、この溝に、第２図に示すごとき常温
時において、外径がピストン１６の大径より大と
なる、円錐リング形ピストンリング１７ａ，１７
ｂを第１図に示すように装着する。
円錐リング形ピストンリング１７ａ，１７ｂは
第２図に示されるように、その小径端２２から大
径端２３に向かつて、即ち、軸方向に沿つて、外
向きに凸となるような曲面の外側面２４及び内側
面２５を有した形状とされ、例えば、ポリテトラ
フルオロエチレン（PTFE）樹脂で形成される。
またこの円錐リング形１７ａ，１７ｂは、第１
図ａに示されるように、上死点側では上に開き、
下死点側では下に開く姿勢をもつて取り付けられ
ている。
なお、樹脂製円錐リング形１７ａ，１７ｂは、
ピストンへ取付ける品の形状としては第３図のよ
うに、小径がピストン１６の溝底面１６ｃの径よ
り小さなリング板状で、小大径間で軸方向に凸と
なるような形状を有するものでも良い。
取付に際しては、第３図に点線で示すごとき、
テーパ面を点線矢印のように圧入して小径を押し
拡げ、第２図のように、略円錐形状としてピスト
ンの溝に装着することができる。この場合、図３
において、上端の曲面が外側面２４、下端の曲面
が内側面２５となる。
第１図にもどつて、外側に凸面を有する円錐形
リング１７ａ，１７ｂを用いると、リングとシリ
ンダ内面とは面接触するようになり円錐形リング
のエツジがシリンダ内面にあたらず、シリンダ内
面とリングの摩耗が非常に小さくなる。
又、前記ピストン１６がシリンダー２内を往復
運動する際、第１図のようにピストン１６の外側
面上の上・下２本の溝１６ａ，１６ｂに挿入して
あるピストンリング１７ａ，１７ｂのうちピスト
ン１６の上端に配したピストンリング１７ａはシ
リンダー２内から、クランク室２０内への冷媒の
漏洩を防止するシール機能を有する。その際ピス
トンリング１７ａの上死点方向が外開きで、しか
もピストンのリング溝１６ａ上端エツジに施した
面取り２１により、圧縮時のガス圧力がピストン
リング１７ａの背面に作用しシリンダー内面１９
への押し付け力が効率よく働き、ピストン駆動の
低速、高速領域で、シール能力が著しく向上す
る。
ピストン１６の下端に配したピストンリング１
７ｂはピストン１６の往復運動によつてピストン
１６の外側面１８上に生ずる側圧によるピストン
の傾きを軽減させる機能と冷媒の漏洩を防止する
シール機能を有し、シール能力の向上に貢献して
いる。
さらに第４図を参照して、上死点側の円錐リン
グ状ピストンリング１７ａが上方に開き、しかも
溝の上方エツジに面とり２１が施されていること
により、前述したように、ピストンの低速、中速
駆動時のシール性を改良することができるが、更
に中速から高速領域になり、ピストンの摺動速度
が大となると、ピストンとシリンダの間隙に流入
する圧縮ガス（同図矢印ａ）のうち円錐リング状
ピストンリング１７ａの上端エツジで、リング外
部へ分流される流体（図中矢印ｂ）の量が増加す
る。即ちブローバイガスの量が次第に増加するこ
とになる。この結果、中速駆動から高速駆動領域
で、圧縮機の圧縮能力は飽和し、極端に高圧源と
ならず消費馬力が低下する。
したがつて、低速領域での冷房能力とクールダ
ウン特性の向上や、高速領域での過剰能力および
過剰消費馬力の低減という市場の要求を満すもの
である。
〔考案の効果〕
上記実施例の説明から明らかなように、本考案
ではピストンリングとして樹脂製の円錐リング形
のものを用いた冷房用圧縮機のピストンにおい
て、ピストンリングを、円錐リング形の小径端か
ら大径端に向かつて外向きの曲面を持つような形
状のものとしたので、ピストンリングとシリンダ
内面の接触が、円錐リングのエツジ部がくい込む
ことなく、面接触となり、それ故ピストンリング
およびシリンダ内面の摩耗が非常に小さくなる。
更に、円錐リングの先端外側エツジが圧縮ガスの
流れを二分し、圧縮機の高速運転で、ピストンの
摺動速度が大となると、円錐リングの外側に流れ
るブローバイガスが増加するので、過剰圧縮、過
剰冷凍、過剰消費馬力が低減されるとの利点をも
有する。
【図面の簡単な説明】
第１図ａは本考案の一実施例であるピストンを
シリンダとともに示した断面図、第１図ｂは第１
図ａにおけるＡ部の拡大図、第２図は、第１図で
用いた円錐リング形ピストンリングの拡大断面
図、第３図はピストンリングの他の例を示し、ピ
ストンへ取付ける前の形状を示す断面図、第４図
は、動作を説明するための要部拡大図、第５図
は、本考案を適用するピストン式冷房用圧縮機の
一例を示す断面図、第６図は、従来のピストンリ
ングを用いたピストンとシリンダ部の断面図であ
る。 ２……シリンダ、１６……ピストン、１６ａ，
１６ｂ……溝、１７ａ，１７ｂ……円錐リング形
ピストンリング、２１……面取り、２２……小径
端、２３……大径端。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ シリンダー内を往復運動するピストン外周面
    上の上死点側端部及び下死点側端部近傍にそれ
    ぞれ溝を形成し、両溝に、該ピストンの外径よ
    り大きい外径を有し、軸方向一端の径が他端の
    径よりも大きい外径を有する円錐リング形の樹
    脂製のピストンリングを挿入してなる冷房用圧
    縮機のピストンにおいて、 前記両円錐リング形の樹脂製ピストンリング
    は、軸に沿う断面において、軸方向の長さが径
    方向の長さよりも大なる形状で、且つ小径端及
    び大径端間の外側面は外向きに凸の曲面に形成
    されており、前記小径端が前記溝の底面に密着
    し、前記大径端が前記溝の外方に開いており、
    上死点側円錐リング形ピストンリングは、上死
    点に向かつて外側に開くように配置され、下死
    点側円錐リング形ピストンリングは、下死点に
    向かつて外側に開くように配置されていること
    を特徴とする冷房用圧縮機のピストン。 ２ 実用新案登録請求の範囲第１項記載の冷房用
    圧縮機のピストンにおいて、前記樹脂製のピス
    トンリングは、ピストン装着前、小径から大径
    に向かつて、一方の側に凸となる曲面を有して
    おり、ピストン装着の際、該凸面を外にして、
    小径を押し広げることによつて、略円錐リング
    形をもつてピストンに装着されることを特徴と
    する冷房圧縮機のピストン。 ３ 実用新案登録請求の範囲第１項記載の冷房用
    圧縮機のピストンにおいて、前記上死点側の溝
    の上端エツジ部に面取りを施したことを特徴と
    する冷房用圧縮機のピストン。
JP1985021904U 1985-02-20 1985-02-20 Expired - Lifetime JPH0544550Y2 (ja)

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