JPH0544465B2 - - Google Patents

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JPH0544465B2
JPH0544465B2 JP11477984A JP11477984A JPH0544465B2 JP H0544465 B2 JPH0544465 B2 JP H0544465B2 JP 11477984 A JP11477984 A JP 11477984A JP 11477984 A JP11477984 A JP 11477984A JP H0544465 B2 JPH0544465 B2 JP H0544465B2
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JP
Japan
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tetrahydropyran
ethanolamine
reaction
benzyl
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JP11477984A
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JPS60258177A (ja
Inventor
Shigeru Kanatsuki
Akihisa Oonishi
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Shionogi and Co Ltd
Toyo Kasei Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Shionogi and Co Ltd
Toyo Kasei Kogyo Co Ltd
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【発明の詳細な説明】
本発明は新規物質であるテトラヒドロピラン−
2−オキシエチルジチオカルバミン酸ベンジルエ
ステルを高純度、高収率で安価に製造する方法に
関するものである。 (産業上の利用分野) 本発明のテトラヒドロピラン−2−オキシエチ
ルジチオカルバミン酸ベンジルエステルは1−ヒ
ドロキシエチル−5−メルカプト−1.2.3.4−テト
ラゾール
【式】の原料と して非常に有用であるにも拘らず、従来合成され
たことがないため、本発明者等が鋭意研究した結
果逐にその合成に成功したもので、本発明は水又
は反応に関与しない溶媒中で先づエタノノールア
ミンと二硫化炭素とアルカリ金属又は第3級アミ
ンとを反応させてヒドロキシエチルジチオカルバ
ミン酸塩を生成させ、つぎにハロゲン化ベンジル
を加え、ヒドロキシエチルジチオカルバミン酸ベ
ンジルエステルを生成させ、さらに3,4−ジヒ
ドロ−α−ピランを加えてテトラヒドロピラン−
2−オキシエチルジチオカルバミン酸ベンジルエ
ステル を製造する方法を提供するものである。 (問題点を解決するための手段) 次に本発明を反応式で示すと下記の通りであ
る。 (イ) HOCH2CH2NH2+CS2+R3N →HOCH2CH2NHCS2HNR3
…(1) 又は HOCH2CH2NH2+CS2 +M(I)OH→HOCH2CH2NHCS2M(I)+H2
O……(1′) (ロ) HOCH2CH2NHCS2H・NR3+C6H5CH2X →HOCH2CH2NHCS2CH2C6H5+R3N・HX ……(2) 又は HOCH2CH2NHCS2M(I)+C6H5CH2X →HOCH2CH2NHCS2CH2C6H5+M(I)X ……(2′) 上記の反応式においてR3Nは第3級アミンを
示し、Rは1〜約18個の炭素原子からなる炭化水
素基である。 また3個のRのうち1個又はそれ以上が水酸
基、エーテル基、エステル基で置換されていても
よい。M(I)はアルカリ金属を、 Xはハロゲン原子を示す。 以下反応式の番号順に従つて本発明を説明す
る。 反応式(1)、(1′)ではジチオカルバミン酸塩を
合成する反応であり、アルカリとして第3級アミ
ン又はアルカリ金属水酸化物を使用することがで
きるが、好ましくは非水溶媒系で第3級アミンを
使用した方が副反応(加水分解)が少くてよい。 反応溶媒としては反応に関与しない溶媒はすべ
て使用できるが好適にはベンゼン、トルエン、4
塩化炭素などのような非極性の溶媒でかつ濃縮が
容易に行えるものが選択される。 上記の溶楳に二硫化炭素及び第3級アミンをエ
タノールアミンに対してそれぞれ1.0〜1.2倍当量
を加え、撹拌下でエタノールアミンを0〜50℃、
好ましくは25〜35℃で滴下する、0℃未満の温度
では反応が遅く、また50℃を超過すると二硫化炭
素が沸騰状態になるため、ともに好ましくない。
滴下後は同温度で0.5〜2.0時間熟成を行なう。 反応式(2)、(2′)では反応式(1)、(1′)で得られ
た反応液にハロゲン化ベンジルをエタノールアミ
ンに対して0.9〜2.0倍当量、好ましくは第3級ア
ミンに対して1.05〜1.1倍当量を滴下する。 滴下温度は0〜60℃、好ましくは25〜35℃であ
る。 ついで同温度で0.5〜2.0時間熟成を行なう。 次にこの反応で副生した第3級アミンのハロゲ
ン化水素塩を除去するため、水を3〜5部加え、
充分に水洗を行なう。 水洗は必要に応じて2〜3回行う。ついで第3
級アミンのハロゲン化水素塩が溶解している水層
とヒドロキシエチルジチオカルバミン酸ベンジル
エステルの溶解している溶媒層とを分液する。分
液された溶媒層を減圧下で溶媒及び未反応物など
を留去すると、黄色のオイル状のヒドロキシエチ
ルジチオカルバミン酸ベンジルエステルが得られ
る。 なお、このエステルは冷所で一夜静置すること
によつて、M,P,53℃の結晶として採取され
る。また水層の方は水酸化アルカリ金属により中
和をすれば、第3級アミンが回収され、(1)式の反
応において再び原料として使用することができ
る。 反応式(3)ではヒドロキシエチルジチオカルバミ
ン酸ベンジルエステルに3,4−ジヒドロ−α−
ピランを該エステルに対して当量以上、好ましく
は1.0〜1.2倍当量を0〜85℃で、好ましくは40〜
70℃で滴下する。0℃未満では反応が遅く、また
85℃を超過すると3、4−ジヒドロ−α−ピラン
が沸騰するので好ましくない。 なおヒドロキシエチルジチオカルバミン酸ベン
ジルエステル中には3,4−ジヒドロ−α−ピラ
ンと反応するような物質、例えば水、アルコール
類、アミン類などを含有していないことが好まし
い。 また反応を促進させるために、ヒドロキシエチ
ルジチオカルバミン酸ベンジルエステルをPH3以
下の酸性状態にしておくことが必要である。 (2)又は(2′)の反応式の反応でハロゲン化ベン
ジルを第3級アミンよりも僅かに過剰にしておく
ことにより濃縮後のヒドロキシエチルジチオカル
バミン酸ベンジルエステルを酸性状態(例えばPH
3以下)にしておくことができる。また水を含ま
ないすべての強酸類でPHを酸性状態に調整するこ
とも可能である。 3,4−ジヒドロ−αピランを添加後、同温度
で0.5〜2時間熟成をする。熟成後はそのまま0
℃まで冷却して目的物であるテトラヒドロピラン
−2−オキシエチルジチオカルバミン酸ベンジル
エステルの固形物を得てもよいが、結晶性粉末と
して、またはより高品質のものを得るために、熟
成後メタノールを目的物に対して1〜3部加え、
0℃まで冷却し、析出した結晶を別し、乾燥す
ると85%以上の収率で融点85〜87℃のテトラヒド
ロピラン−2−オキシエチルジチオカルバミン酸
ベンジルエステルが得られる。このものは従来誰
によつても製造されたことのない新規物質であ
る。 かくて製造された本発明の新規物質は、 (イ) 第1図に示すように赤外線吸収スペクトル
IR(KBV)より3200cm-1(>NH)、 2860〜3030cm-1(−CH2−) 1740〜2000cm-1
【式】)1550cm-1(> NH) 1490cm-1
【式】)1060cm-1(C=S) 1020cm-1(C−O−C)700cm-1
【式】) である。 (ロ) また第2図に示すようにNMRスペクトル、
H−NMR(CDCl3)より S:1.50(2H,m,−CH2)1.70(2H,m,−
CH2) 1.80(2H,m,−CH2)3.52(2H,m,H−
CH2) 3.80(2H,t,O−CH2), 4.56(2H,S,Ph−CH2) 7.15(5H,m,−CC6H5) 7.90(1H,broad,−NH) なお、上記NMRスペクトルで用いている記
号の意味は次の通りである。 S,シングレツト,d,ダブレツト, t,トリプレツト,m,マルチプレツト, broad,幅広い。 (ハ) 元素分析値(C15H21NO2S2M,W,311,
47) 下記の表に示す。
【表】 実測値は計算値とよく一致していることがわ
かる。 上記の測定結果より本発明の新規物質は次に
示すような構造式を持つテトラヒドロピラン−
2−オキシエチルジチオカルバミン酸ベンジル
エステルであることが確認された。 次に実施例によつて本発明を説明する。 実施例 1 トルエン260mlに二硫化炭素94gとトリエチル
アミン125gを加え、撹拌下にエタノールアミン
72gを25〜35℃で滴下する。 2時間の熟成をした後、塩化ベンジル160gを
30〜35℃で滴下する。 2時間の熟成をした後、水250mlを加え水洗を
2回する。オイル層を分液後、減圧下でトルエン
全量を留去する。次いで3,4−ジヒドロ−α−
ピラン109gを45〜70℃で滴下する。1時間の熟
成をした後、メタノール350mlを加え、0℃まで
冷却をする。析出した結晶を取し、乾燥をする
と、m.p.86.7℃の淡黄色結晶であるテトラヒドロ
ピラン−2−オキシエチルジチオカルバミン酸ベ
ンジルエステルを312g(収率85%)得た。 実施例 2 ベンゼン40mlとメタノール15mlの混合溶媒に二
硫化炭素28.9gとトリエチルアミン36.4gを加
え、撹拌下でエタノールアミン22.0gを25〜35℃
で滴下する。2時間熟成をした後、塩化ベンジル
50.6gを30〜35℃で滴下する。 2時間の熟成をした後、水を100ml加え水洗を
2回する。オイル層を分取し、エバポレーターで
減圧下に溶媒を全量留去する。 次いで3,4−ジヒドロ−α−ピラン33.4gを
45〜65℃で滴下し、60℃で1時間熟成をする。後
メタノール100mlを加え、0℃まで冷却をすると
淡黄色の結晶が析出する。この結晶を別し、乾
燥をするとm.p.85.7℃のテトラヒドロピラン−2
−オキシエチルジチオカルバミン酸ベンジルエス
テルを96.8g(収率86.3%)得た。 実施例 3 19%苛性ソーダ水溶液107gにエタノールアミ
ン31gと界面活性剤であるニツサンデイスホーム
CK−140(日本油脂(株)製)0.45gを加える。 撹拌下で二硫化炭素41gを15〜30℃で滴下し、
後30℃で、2時間熟成をする。 次にメタノール100mlを加え、後塩化ベンジル
69gを0〜10℃で滴下し、15℃で2時間熟成をす
る。静置しておくと水層とオイル層に分離するの
で、オイル層を分取し減圧下で濃縮をする。後P
−トルエンスルホン酸0.3gを加え、PHを3以下
に調整する。次いで、3,4−ジヒドロ−α−ピ
ラン46gを40〜65℃で滴下し、60℃で1時間熟成
をする。後メタノール100mlを加え0℃まで冷却
をし析出した結晶を取し乾燥をすると、m.
p.84.9℃のテトラヒドロピラン−2−オキシエチ
ルジチオカルバミン酸ベンジルエステルを129.3
g(収率81.8%)得る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明化合物の赤外線吸収スペクト
ル、のスペクトル図、第2図は本発明化合物の
NMRスペクトルの図を示す。 1……本発明化合物の赤外線吸収スペクトル、
2……本発明化合物のNMRスペクトル。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 水又は反応に関与しない溶媒中で、先ずエタ
    ノールアミンと二硫化炭素とアルカリ金属又は第
    3級アミンとを反応させてヒドロキシエチルジチ
    オカルバミン酸塩を生成させ、つぎにハロゲン化
    ベンジルを加え、ヒドロキシエチルジチオカルバ
    ミン酸ベンジルエステルを生成させ、さらに3,
    4−ジヒドロ−α−ピランを加えて、テトラヒド
    ロピラン−2−オキシエチルジチオカルバミン酸
    ベンジルエステルを製造する方法。 2 エタノールアミンと二硫化炭素とアルカリ金
    属又は第3級アミンとを反応させてヒドロキシエ
    チルジチオカルバミン酸塩を生成させ、この反応
    液にハロゲン化ベンジルをエタノールアミンに対
    して0.9〜2.0倍等量、温度、0〜60℃で滴下する
    特許請求の範囲第1項記載のテトラヒドロピラン
    −2−オキシエチルジチオカルバミン酸ベンジル
    エステルを製造する方法。
JP11477984A 1984-06-04 1984-06-04 テトラヒドロピラン−2−オキシエチルジチオカルバミン酸ベンジルエステルの製造法 Granted JPS60258177A (ja)

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JPS60258177A JPS60258177A (ja) 1985-12-20
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