JPH0544290Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［技術分野］ 本考案は、封筒に関し、更に詳しくは一度封を
したものを開封したのち再び封をすることができ
るようにした封筒に関する。

［背景技術］ 従来の封筒は封筒の開口縁を開封したものはあ
とから封筒内に封入物を封入することができない
という問題があつた。したがつて封入可能な明細
書付の封筒などにおいてはすべてを開封封筒に
し、封入物のある封筒のみに封入物を封入し、そ
の後、封入物のあるもの無いものすべての封筒を
封貼していたが、この従来例にあつては封入する
必要のない封筒も後から封貼する必要があつた。
またコンピユータプリント可能な封筒において、
閉封した状態でプリントをする（封筒の片方の内
面にカーボン部が存在している封筒に表面に刻字
することで封筒の他方の内面にプリントをするよ
うになつている）ものがあるが、このように閉封
した状態でプリントするものにおいて封入物があ
る場合、すでに閉封しているので、あとから封入
できなかつた。このため開封封筒と閉封封筒との
２種類の封筒を作成し、封入物の有無によりコン
ピユータプリントをしていたが、この従来例にあ
つては封筒が２種類必要であるためコストがかか
り、また封入物の有無にかかわらずプリント順が
ある場合には封筒の並べ替えが必要で手間がかか
つていた。

［考案の目的］ 本考案は上記の従来の問題点に鑑みて考案した
ものであつて、その目的とするところは封筒内に
封入物を入れる必要がない場合における封貼作業
が削減でき、また閉封してある封筒に封入物を入
れる必要がある場合に封入物を入れて再び簡単に
閉封できて例えばコンピユータプリント可能な封
筒などにおいて封入物の有無のどちらにも対応で
き、更に一般封筒などの場合も閉封してある封筒
に必要に応じて封入物を入れて再閉封でき、かつ
再閉封においても封筒自体の厚みを一様にでき、
封筒の外観を高めるとともに、封筒を多段に積み
重ねてた場合においても封筒の山が崩れるような
ことがなく、取扱が容易におこなえる封筒を提供
するにある。

［考案の開示］ 本考案の封筒は、封筒１の１辺の開口部におけ
る開口縁部を封筒１の表紙６と裏紙７とをのり付
けする外側のり付け部２とし、外側のり付け部２
より封筒１内側にやや引き込んだ位置の表紙６と
裏紙７との片側内面に接着層３を設け、この接着
層３に離型紙４を貼着し、外側のり付け部２と接
着層３との間にミシン目５を表紙６と裏紙４との
両方に施して成るものであつて、このような構成
を採用することで上記した本考案の目的を達成し
たものである。すなわち、あらかじめ外側のり付
け部２をのり付けしておくことで、実際に使用す
る際には封入物を入れる必要のない封筒１は使用
時に封貼作業を必要とせず、封入物の必要な封筒
１のみミシン目５で切断して封筒１内に封入物を
入れ、その後に離型紙４を剥離して閉封すること
ができるようになつたものであつて、封入物の有
無のどちらにも対応できるようになつたものであ
る。

以下本考案を実施例により詳述すると、添付図
面にはコンピユータプリントする給与袋用の封筒
１についての実施例が示してある。この封筒１は
表紙６と裏紙７とを４辺のうち１辺が開口部とな
るように残りの３辺をのり付けして非開口用のり
付け部８としてあり、開口部となる１辺の開口縁
部はのり付けして外側のり付け部２としてある。
封筒１の外側のり付け部２よりやや内側ひ引き込
んだ位置の内部の片側内面（すなわち添付図面の
実施例では裏紙７の内面）に感圧性粘着剤のよう
な接着層３が接着してあり、この接着層３には離
型紙４が離型自在に貼着してあつて、通常は離型
紙４の存在によつて接着層３が表紙６の内面に接
着しないようになつている。封筒１の外側のり付
け部２と接着層３との間には表紙６、裏紙７とも
に重複する位置にミシン目５が施してある。また
封筒１の接着層３よりやや内側に引き込んだ位置
に第２ミシン目９が表紙６、裏紙７の各重複する
位置に施してある。封筒１の表紙６の表面には例
えば何年何月分の給与であるかを表示する年月表
示欄１０や氏名表示欄１１が設けてある。この表
紙６の内面部はカーボン部となつている。また裏
紙７の内面には表紙６の年月表示欄１０や氏名表
示欄１１に対応した位置に年月表示欄１０ａや氏
名表示欄１１ａが設けてある。また出勤表示欄１
２ａ、支給内訳表示欄１３ａ、控除内訳表示欄１
４ａ等が設けてある。そして第３図に示すように
封筒１の左右両端部には縦切断用ミシン目１５を
介して耳片１６が連出してあつて、耳片１６には
１列に送り孔１７が等ピツチで穿孔してある。封
筒１同士は上下方向に横切断用ミシン目１８を介
して連続している。上記のようなコンピユータプ
リントする給与袋用の封筒１の表面側には伝票１
９が重ねられてコンピユータプリントされる。こ
の伝票１９は封筒１の裏紙７の内面に設けた各表
示欄に対応する位置に各表示欄と同じ年月表示欄
１０ｂ、氏名表示欄１１ｂ、出勤表示欄１２ｂ、
支給内訳表示欄１３ｂ，控除内訳表示欄１４ｂ等
が設けてあり、伝票１９の内面の年月表示欄１０
ｂ、氏名表示欄１１ｂに対応する位置にカーボン
部が設けてある。また伝票１９も左右両端部に縦
切断用ミシン目１５ｂを介して耳片１５ｂが連出
してあつて、耳片１５ｂには１列に送り孔１７ｂ
が等ピツチで穿孔してあり、更に伝票１９同士は
上下方向に横切断用ミシン目１８ｂを介して連続
している。しかして上下にミシン目１８を介して
連続した封筒１の表面に上下にミシン目１８ｂを
介して連続した伝票１９を重ねた状態でコンピユ
ータのプリントの送り爪に送り孔１７，１７ｂを
引掛けて送りながら伝票１９の各表示欄にプリン
トされ、また伝票１の表紙６の年月表示欄１０、
氏名表示欄１１にプリントされ、更に裏紙７の内
面の各表示欄にプリントされる。そしてプリント
終了後、縦切断用ミシン目１５，１５ｂ、横切断
用ミシン目１８，１８ｂ部分で切断し、一枚一枚
切断した伝票１９は給与の支払者の元に残してお
き、一枚一枚切断した封筒１は給与の受給者に渡
されるものである。ここで封筒１の外側のり付け
部２はあらかじめのり付けされているので、コン
ピユータプリント終了後に封筒１の開口部をのり
付けする必要はない。一方上記コンピユータプリ
ント終了後において封筒１内に現金やその他の封
入物を封入する必要が生じた場合にはミシン目５
部分で切断し、封筒１内に封入物を入れ、その後
で離型紙４を剥離して接着層３を表面紙６の内面
に接着して再び閉封して給与の受給者に渡すもの
である。ここで封筒１のミシン目５と第２ミシン
目９との各上下両端部は非開口用のり付け部８に
のり付けする際にのり付けしないようにしておく
ものであり、このように封筒１のミシン目５と第
２ミシン目９との各上下両端部を非のり付け部２
０としておくことで、離型紙４を剥離して接着層
３で再び閉封する作業が簡単にできることとな
る。なお、給与の受給者は第２ミシン目９部分で
切断して開封するものである。

上記実施例では封筒１としてコンピユータプリ
ントする給与袋用の封筒１の例を示したが、給与
袋用以外の他のコンピユータプリントする種々の
封筒１であつてもよい。また本考案の封筒１はコ
ンピユータプリントする封筒１のにみ限定され
ず、コンピユータプリントする封筒１以外の他の
種々の封筒１であつてもよい。要は閉封した封筒
１に封入物を入れる必要があるもの、あるいは閉
封した封筒１に封入物を入れる必要がある場合と
ない場合とが混在するものに広く使用できるもの
である。

［考案の効果］ 本考案は、叙述のように封筒の１辺の開口部に
おける開口縁部を封筒の表紙と裏紙とをのり付け
する外側のり付け部とし、外側のり付け部より封
筒内側にやや引き込んだ位置の表紙と裏紙との片
側内面に接着層を設け、この接着層に離型紙を貼
着し、外側のり付け部と接着層との間にミシン目
を表紙と裏紙との両方に施してあるので、封入可
能な明細付の封筒などにおいて、封筒内に封入物
を入れる場合と入れない場合とがある際、封入物
を入れる必要のない封筒の封貼作業が削減できて
特に大部分に封入物がなくて一部にのみ封入物が
ある場合に効果的であり、またコンピユータプリ
ント可能な封筒の場合には封入物の有無にかかわ
らず１種類で対応でき、２種類の封筒を用いるも
ののようにプリント順が変わらないため封筒の並
べ替えの必要がないものであり、また上記以外の
種々の用途の封筒においても閉封されたものに後
から封入物を入れる必要がある場合に開封して封
入物を入れた後再び簡単に閉封でき、更に述べれ
ば、封筒内に内容物を封入する場合には、表紙と
裏紙に形成されているミシン目において破断して
外側のり付け部を切離して開封し、封筒内に内容
物を入れ、離型紙を剥がして接着層を露出させ、
そしてこの接着層において対向する表紙または裏
紙に接着して閉封し、このような閉封部分におい
ては、表紙と裏紙とが接着されるだけで、他には
何者も残らず、また封筒の外面にも付着していな
くて、封筒の外観を低下させることもなく、封筒
を多数枚重ねた場合に、重ねられた封筒群の一方
側が厚くなつて重ねられた封筒群の山が崩れて、
封筒群の扱いが面倒になることもなく、封筒の扱
いが容易になるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の表紙の一部を切欠
した状態の斜視図、第２図は同上の表紙の他の一
部を切欠した状態の斜視図、第３図はコンピユー
タプリントする状態の封筒及び封筒に重ねた伝票
の平面図、第４図は同上の封入物を封入しない使
用状態の封筒の平面図、第５図は同上の封入物を
封入する使用状態の封筒の平面図であつて、１は
封筒、２は外側のり付け部、３は接着層、４は離
型紙、５はミシン目である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 封筒の１辺の開口部における開口縁部を封筒の
   表紙と裏紙とをのり付けする外側のり付け部と
   し、外側のり付け部より封筒内側にやや引き込ん
   だ位置の表紙と裏紙との片側内面に接着層を設
   け、この接着層に離型紙を貼着し、外側のり付け
   部と接着層との間にミシン目を表紙と裏紙との両
   方に施して成る封筒。