JPH0544040A - 酸化物超電導体製造用cvd原料の気化装置 - Google Patents
酸化物超電導体製造用cvd原料の気化装置Info
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Abstract
ら挿入された原料供給管13と、キャリアガス導入装置
14と、原料供給管13の上端側からその内部に挿入さ
れた内管15を通して上記粉末原料を供給する原料供給
装置16と、気化容器12内で気化したガスをリアクタ
17内に供給する気化ガス供給管18とから構成され、
原料供給管13の下端側に拡径部分Aが形成され、内管
15の先端が拡径部分Aより上方に位置し、内管15か
ら原料供給管13内に供給された粉末原料の周囲にキャ
リアガスが流れる構造。 【効果】 内管から供給される粉末原料と原料供給管内
壁との間にキャリアガスのシールドを形成するので、原
料供給管内壁に粉末原料が付着しなくなる。また、拡径
部ではキャリアガスの流速が減衰され、内管から供給さ
れる粉末原料を飛散させることがない。
Description
イルや電力輸送用などとして応用開発が進められている
酸化物超電導体を化学気相蒸着法(CVD法)によって
製造する場合に使用される気化装置に関する。
として化学気相蒸着法(以下、CVD法という)を用
い、基板上に膜状の酸化物超電導体を形成する方法が知
られている。このCVD法による酸化物超電導体の製造
方法は、基板の選択性が少なく、例えば、可撓性に優れ
た金属材料製の薄帯に、厚さ数10μmオーダーの膜を
容易に形成できる方法であり、しかも成膜速度が速いこ
とから、長尺の酸化物超電導体を製造できる方法として
注目されている。
製造するには、酸化物超電導体の構成元素の有機金属錯
体(気相源)が収納された複数のバブラにアルゴンガス
などのキャリアガスを導入してバブリングを行い、有機
金属錯体のガスを発生させる。次に、各バブラから取り
出された有機金属錯体のガスを含む原料ガスを混合して
リアクタに導入し、リアクタの内部において、熱、光、
プラズマあるいはレーザ光などによって混合ガスを分解
し、リアクタ内に配置された基板上に膜状の酸化物超電
導体を形成することで酸化物超電導体を製造している。
させるとともに、この気化された原料ガスをリアクタ内
に供給するための気化装置として、図3に示すような気
化装置が使用されている。この気化装置は、気化容器1
と、この気化容器1に粉末状の酸化物超電導体製造用C
VD原料(以下、粉末原料と略記する)を供給するため
の原料供給管2と、気化容器1から原料ガスを取り出し
リアクタに送るための気化ガス取出管3と、気化容器を
加熱するヒータ4とを備えて構成されている。
気化容器内に供給された粉末原料を気化容器1を加熱し
て気化させ、この気化された原料ガスを取出管3を介し
てリアクタ内に送るようになっている。
た気化装置には、以下に述べるような種々の問題があっ
た。まず第1に、原料供給管2に粉末原料を送り込んで
気化容器1内に粉末原料を供給する際、粉末原料の一部
が原料供給管2の内壁に付着し、さらにこの付着した粉
末原料の一部が気化容器1内の粉末原料をヒータ4によ
り加熱する際の熱により溶融し、その結果原料供給管2
が詰まってしまうという問題があった。また、第2に原
料供給管2の口部Aが取出管3の原料ガス取入口Bの近
傍に位置するので上記口部Aから供給された粉末原料が
飛散し、このように飛散した粉末原料が気化せずに粉末
のまま取出管3の原料ガス取入口Bからリアクタ内に取
り込まれてしまうという問題があった。一方上記第2の
問題を解決するために原料供給管2の口部が気化容器の
内部にまで到達する程度に延長すると、上記第1に述べ
た問題を起こす確率がますます増大してしまう恐れがあ
った。
粉末原料を気化容器内へ少量ずつ安定に供給することの
できる原料供給手段を備えた酸化物超電導体製造用CV
D原料の気化装置の提供を目的とする。
電導体を構成する各元素の化合物を用いて、化学気相蒸
着法により酸化物超電導体を生成させる際に使用するC
VD原料の気化装置において、上記化合物の粉末原料を
加熱気化させる加熱手段を備えた気化容器と、該気化容
器の上方から挿入された原料供給管と、該原料供給管の
上端側からキャリアガスを導入するキャリアガス導入装
置と、上記原料供給管の上端中央から該原料供給管内に
挿入された内管を通して上記粉末原料を供給する原料供
給装置と、該気化容器内で気化したガスをリアクタ内に
供給する気化ガス供給管とを具備し、上記原料供給管は
下端側に拡径部分が形成され、かつ上記内管の先端が該
拡径部分より上方に位置し、上記内管から原料供給管内
に供給された粉末原料の周囲にキャリアガスが流れるよ
うな構成とする事により解決される。
化装置にあっては、上記構成としたので、原料供給管の
上端側からキャリアガスを導入するとともに、内管の上
端側から内管内に粉末原料を供給し、気化容器内に該粉
末原料を供給する際、内管から原料供給管内に供給され
た粉末原料の周囲にキャリアガスが流れ、内管から供給
される粉末原料と原料供給管内壁との間にキャリアガス
のシールドを形成するので、原料供給管内壁に粉末原料
が付着しなくなる。
成し、かつ上記内管の下端がその拡径部分より上方に位
置する構成としたので、この原料供給管の拡径部ではキ
ャリアガスの流速が減衰され、内管から供給される粉末
原料を飛散させない。
により酸化物超電導体を作製するには、気化装置により
気化された原料ガスを酸素と混合してリアクタ内に供給
する。この、酸素と原料ガスとの混合ガスはリアクタ内
において加熱されて分解され、さらに光(レーザ、UV
など)、プラズマ、熱等により雰囲気中のO2ガスと反
応してリアクタ内の基板上に所望の組成の酸化物超電導
体として成膜される。なお、この時基板は必要に応じ数
百℃に加熱しておくのが望ましい。
D原料の気化装置を適用するのが好適な粉末原料として
は、例えばY−Ba−Cu−O系の酸化物超電導体の作
製では、Y-ビス-2,2,6,6-テトラメチル-3,5-ヘプタン
ジオナート(略称:Y(DPM)3)やBa-ビス-2,2,
6,6-テトラメチル-3,5-ヘプタンジオナート(略称:B
a(DPM)2)やCu-ビス-2,2,6,6-テトラメチル-3,
5-ヘプタンジオナート(略称:Cu(DPM)2)など
の粉末原料が好適である。
VD原料の気化装置の一例を示すもので図中符号11は
原料気化装置である。この原料気化装置11は、気化容
器12と、この気化容器12の上方から挿入された原料
供給管13と、キャリアガス導入装置14と、原料供給
管13の上端側からその内部に挿入された内管15を通
して上記粉末原料を供給する原料供給装置16と、気化
容器12内で気化したガスをリアクタ17内に供給する
気化ガス供給管18とから構成されている。
加熱気化させる加熱器19が設けられ、さらにこの気化
容器12の内部にその上方から原料供給管13と、リア
クタ17内に連通する気化ガス供給管18とが挿入され
ている。
が形成され、上端中央からは原料供給管13内に向けて
内管15が挿入されている。また、この内管15の先端
が該拡径部分より上方に位置するように設けられてい
る。また、上記原料供給管13の上端部側面には、原料
供給管13内にキャリアガスを導入するキャリアガス導
入口13Aが形成され、さらにそのキャリアガス導入口
13Aにはキャリアガス導入装置14が接続されてい
る。また、上記内管15内に粉末原料を供給する原料供
給口15Aが形成され、さらにその原料供給口部15A
には原料供給装置16が接続されている。
を一定量づつ長時間にわたり供給できるものが望まし
く、例えば図2に示すように原料供給口部15Aに接合
された供給筒20と、この供給筒20に接合されたロー
ト状のホッパ21と、供給筒20の内部に回転自在に収
納された押出スクリュウ22と、この押出スクリュウ2
2を回転駆動する駆動モータ23とから構成されている
原料供給装置が好適である。この原料供給装置によれ
ば、粉末原料をホッパ21に投入し、駆動モータ23に
より押出スクリュウ22を定速回転させることにより、
粉末原料を一定量づつ内管15内に供給することができ
る。
料の気化装置11を用いて粉末原料を気化するには、ま
ず原料供給装置16により内管15内に粉末原料を一定
量づつ一定速度で供給し、同時にキャリアガス導入装置
14により原料供給管13内にキャリアガスを導入して
気化容器12内にキャリアガスとともに粉末原料を供給
する。同時に上記気化容器12の外周に設けられた加熱
器19により上記操作で気化容器12内に供給された粉
末原料を加熱気化する。さらに、上記操作により発生し
た気化ガスを気化ガス供給管18を通じてリアクタ17
内に供給する。
器12内に導入されるキャリアガスとしては、通常アル
ゴンガス等の不活性ガスを用いるが、気化の困難な原料
を気化容器12内に供給する際は、アルゴンなどのキャ
リアガスとともに気化促進剤を一緒に導入すると良い。
例えば、Ba(DPM)2を気化容器17内に供給する
際は、アルゴンとともにテトラヒドロフラン(THF)
を気化促進剤として導入すると極めて効率的に気化する
ことができる(THF未使用時のおよそ6〜8倍の気化
効率が得られる)。
気化装置にあっては、上述した構成としたので、原料供
給装置16により内管15内に粉末原料を一定量づつ一
定速度で供給し、同時にキャリアガス導入装置14によ
り原料供給管13内にキャリアガスを導入して気化容器
12内に粉末原料を供給することにより、キャリアガス
が原料供給管13内壁に沿って流れ出し、内管15から
供給される粉末原料と、原料供給管13内壁との間にキ
ャリアガスのシールドを形成するような構成としたの
で、原料供給管13内壁に粉末原料が付着しなくなる。
従って、原料供給管13内への粉末原料の付着に起因す
る原料供給管13の詰まりなどの弊害を防ぐことができ
る。また、これにより長時間にわたる連続運転が可能で
ある。
た形状に形成され、かつその拡径された側の口部は気化
容器17の内部にまで到達しているので、この外管12
の拡径された口部ではキャリアガスの流速が減衰され、
内管13から供給される粉末原料を飛散させることがな
い。従って、気化ガス供給管22を通じてリアクタ23
内に送られる気化原料ガス中に未気化の粉末原料が混入
するなどの弊害を防ぐことができる。
気化装置を用いた気化装置を使用して酸化物超電導体を
作製した。なお、気化装置は原料供給管の内径Lが20
mm、内管の内径Mが10mm、拡張部の長さNが15
0mm、拡張部の下端径Oが50mm、原料供給管の全
長Pが300mm、気化容器底部内径Qが300mmの
ものを用いた。
6のホッパ21に粉末原料を投入し、駆動モータ23で
押出スクリュウ22を定速回転させて、粉末原料を0.
1g/分で内管15内に供給するとともに、キャリアガ
ス導入装置14により外管12内にアルゴンガスを0.
15リットル/分の流速で、同時に気化促進物質THF
を0.03リットル/分の流速で原料供給管13内に導
入して粉末原料を気化容器12内に供給した。同時に上
記気化容器12の外周に設けられた加熱器19により上
記操作で気化容器12内に供給された粉末原料を加熱気
化し、さらに、発生した気化ガスを気化ガス供給管18
を通じてリアクタ17内に供給した。その結果、この酸
化物超電導体製造用CVD原料の気化装置11はリアク
タ17内に毎分0.1gの気化ガスを2時間以上にわた
って連続的に供給することができた。
料の気化装置を用いた気化装置を用いて厚さ1.2mm
の長尺のハロステロイC−276上にY−Ba−Cu−
O系の酸化物超電導体を成膜したところ、得られた超電
導体は、臨界電流密度100A/cm2であった。
料の気化装置にあっては、上述したように原料供給管の
上端側からキャリアガスを導入するとともに、内管の上
端側から内管内に粉末原料を供給し、気化容器内に該粉
末原料を供給する際、内管から原料供給管内に供給され
た粉末原料の周囲にキャリアガスが流れ、内管から供給
される粉末原料と原料供給管内壁との間にキャリアガス
のシールドを形成するので、原料供給管内壁に粉末原料
が付着しなくなる。従って、原料供給管内壁への粉末原
料の付着に起因する原料供給管の詰まりなどの弊害を防
ぐことができ、これにより長時間にわたる連続運転が可
能である。
成し、かつ上記内管の下端がその拡径部分より上方に位
置する構成としたので、この原料供給管の拡径部ではキ
ャリアガスの流速が減衰され、内管から供給される粉末
原料を飛散させることがない。従って、気化容器からリ
アクタ内に送る気化原料ガス中に未気化の粉末原料が混
入するなどの弊害を防止できる。
気化装置の一例を示す図である。
例を示す図である。
化装置を示す図である。
管、14…キャリアガス導入装置、15…内管、16…
原料供給装置、17…リアクタ、18…気化ガス供給
管、19…加熱器
Claims (1)
- 【請求項1】 酸化物超電導体を構成する各元素の化合
物を用いて、化学気相蒸着法により酸化物超電導体を生
成させる際に使用するCVD原料の気化装置において、
上記化合物の粉末原料を加熱気化させる加熱手段を備え
た気化容器と、該気化容器の上方から挿入された原料供
給管と、該原料供給管の上端側からキャリアガスを導入
するキャリアガス導入装置と、上記原料供給管の上端中
央から該原料供給管内に挿入された内管を通して上記粉
末原料を供給する原料供給装置と、該気化容器内で気化
したガスをリアクタ内に供給する気化ガス供給管とを具
備し、上記原料供給管は下端側に拡径部分が形成され、
かつ上記内管の先端が該拡径部分より上方に位置し、上
記内管から原料供給管内に供給された粉末原料の周囲に
キャリアガスが流れる構造としたことを特徴とする酸化
物超電導体製造用CVD原料の気化装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP22226791A JP3285898B2 (ja) | 1991-08-07 | 1991-08-07 | 酸化物超電導体製造用cvd原料の気化装置 |
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Family
ID=16779711
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JP22226791A Expired - Lifetime JP3285898B2 (ja) | 1991-08-07 | 1991-08-07 | 酸化物超電導体製造用cvd原料の気化装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008120794A1 (ja) * | 2007-03-30 | 2008-10-09 | Tokyo Electron Limited | 粉体状ソース供給系の洗浄方法、記憶媒体、基板処理システム及び基板処理方法 |
-
1991
- 1991-08-07 JP JP22226791A patent/JP3285898B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2008120794A1 (ja) * | 2007-03-30 | 2008-10-09 | Tokyo Electron Limited | 粉体状ソース供給系の洗浄方法、記憶媒体、基板処理システム及び基板処理方法 |
JP2008251905A (ja) * | 2007-03-30 | 2008-10-16 | Tokyo Electron Ltd | 粉体状ソース供給系の洗浄方法、記憶媒体、基板処理システム及び基板処理方法 |
US8389053B2 (en) | 2007-03-30 | 2013-03-05 | Tokyo Electron Limited | Method of cleaning powdery source supply system, storage medium, substrate processing system and substrate processing method |
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JP3285898B2 (ja) | 2002-05-27 |
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