JPH054401B2 - - Google Patents

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JPH054401B2
JPH054401B2 JP5817683A JP5817683A JPH054401B2 JP H054401 B2 JPH054401 B2 JP H054401B2 JP 5817683 A JP5817683 A JP 5817683A JP 5817683 A JP5817683 A JP 5817683A JP H054401 B2 JPH054401 B2 JP H054401B2
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olefinic unsaturated
unsaturated monomer
carbon atoms
vinyl
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Hitoshi Maruyama
Taku Tanaka
Takuji Okaya
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Kuraray Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明はシリル基およびイオン性親水基とを有
する変性ポリビニルアルコール(以下ポリビニル
アルコールをPVAと略記する)の製造法に関す
る。更にくわしくはビニルエステル、特定のシリ
ル基を有するオレフイン性不飽和単量体および特
定のイオン性親水基を有するオレフイン性不飽和
単量体をラジカル開始剤を用いて共重合させ、得
られた共重合体をケン化することを特徴とするシ
リル基およびイオン性親水基を有する変性ポリビ
ニルアルコールの製造法に関する。 従来シリル基またはシリル基とその他のオレフ
イン性不飽和単量体単位を有する変性PVAの製
造法としては(1)有機溶媒中で、トリエチルクロル
シラン等のシリル化剤を粉末状PVAに反応させ、
PVAの水酸基の一部の水素原子を置換ケイ素原
子によつて置換する方法(特開昭55−164614)、
(2)ビニルトリエトキシシラン等のビニルアルコキ
シシランと酢酸ビニルまたはこれらとエチレン、
プロピレンあるいはアシルエステルとの共重合体
をケン化する方法(特開昭50−123189)が知られ
ているが、(1)の方法は組成の均一な変性物が得
られにくいPVAの製造とは別に再度反応しな
ければならず経済的に非常に不利である等の欠点
を有している。又(2)の方法によつて得られる変性
PVAは水に溶解しにくく、溶解するためにはア
ルカリを添加する必要があり、またこの水溶液は
増粘しやすい傾向があつて安定性に乏しい等種々
の欠点を有している。 本発明者らは上述の欠点を克服する目的で鋭意
検討した結果、ビニルエステル、シリル基を有す
るオレフイン性不飽和単量体および特定のイオン
性親水基を有するオレフイン性不飽和単量体をラ
ジカル開始剤を用いて共重合させ、得られた共重
合体をケン化することによつて得られる変性
PVAはおどろくべきことに水溶性であり、水溶
液の粘度安定性もよいことを見い出し、本発明を
完成するに到つた。 本発明において用いられるビニルエステルとし
ては酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ギ酸ビニ
ル等が挙げられるが経済的にみて酢酸ビニルが好
ましい。また本発明において用いられるシリル基
を有するオレフイン性不飽和単量体としては次式
()で示されるビニルシラン、()で示される
(メタ)アクリルアミド−アルキルシランである。 〔ここでnは0〜4、mは0〜2、R1は炭素
数1〜5のアルキル基(メチル、エチルなど)、
R2は炭素数1〜40のアルコキシル基またはアシ
ロキシル基(ここでアルコキシル基又はアシロキ
シル基は酸素を含有する置換基を有していてもよ
い。)、R3は水素原子またはメチル基、R4は水素
原子または炭素数1〜5のアルキル基、R5は炭
素数1〜5のアルキレン基または連鎖炭素原子が
酸素もしくは窒素によつて相互に結合された2価
の有機残基をそれぞれ示す。〕なおR1が同一単量
体中に2個存在する場合はR1は同じものであつ
てもよいし、異なるものであつてもよい。また
R2が同一単量体中に2個以上存在する場合も、
R2は同じものであつてもよいし、異なるもので
あつてもよい。 式()で示されるビニルシランの具体例とし
ては、例えばビニルトリメトキシシラン、ビニル
トリエトキシシラン、ビニルトリス−(〓−メト
キシエトキシ)シラン、ビニルトリアセトキシシ
ラン、アリルトリメトキシシランアリルトリアセ
トキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、
ビニルジメチルメトキシシラン、ビニルメチルジ
エトキシシラン、ビニルジメチルエトキシシラ
ン、ビニルメチルジアセトキシシラン、ビニルジ
メチルアセトキシシラン、ビニルイソブチルジメ
トキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラ
ン、ビニルトリプトキシシラン、ビニルトリヘキ
シロキシシラン、ビニルメトキシジヘキシロキシ
シラン、ビニルジメトキシオクチロキシシラン、
ビニルメトキシジオクチロキシシラン、ビニルト
リオクチロキシシラン、ビニルメトキシジラウリ
ロキシシラン、ビニルジメトキシラウリロキシシ
ラン、ビニルメトキシジオレイロキシシラン、ビ
ニルジメトキシオレイロキシシラン、更には一般
(ここでR1は、mは前記と同じ、xは1〜20
を示す)で表わされるポリエチレングリコール化
ビニルシラン等が挙げられる。また式()で表
わされる(メタ)アクリルアミド−アルキルシラ
ンの具体例としては例えば、3−(メタ)アクリ
ルアミド−プロピルトリメトキシシラン、3−
(メタ)アクリルアミド−プロピルトリエトキシ
シラン、3−(メタ)アクリルアミド−プロピル
トリイソプロポキシシラン、2−(メタ)アクリ
ルアミド−2−メチルプロピルトリメトキシシラ
ン、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルエ
チルトリメトキシシラン、N−(2−(メタ)アク
リルアミド−エチル)−アミノプロピルトリメト
キシシラン、3−(メタ)アクリルアミド−プロ
ピルトリアセトキシシラン、2−(メタ)アクリ
ルアミド−エチルトリメトキシシラン、1−(メ
タ)アクリルアミド−メチルトリメトキシシラ
ン、3−(メタ)アクリルアミド−プロピルメチ
ルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリルアミ
ド−プロピルジメチルメトキシシラン、3−(N
−メチル−(メタ)アクリルアミド)−プロピルト
リメトキシシラン、3−((メタ)アクリルアミド
−メトキシ)−3−ハイドロキシプロピルトリメ
トキシシラン、3−((メタ)アクリルアミド−メ
トキシ)−プロピルトリメトキシシラン、ジメチ
ル−3−(メタ)アクリルアミド−プロピル−3
−(トリメトキシシリル)プロピルアンモニウム
クロライド、ジメチル−2−(メタ)アクリルア
ミド−2−メチルプロピル−3−(トリメトキシ
シリル)プロピルアンモニウムクロライド等が挙
げられる。 本発明においてイオン性親水性基を有するオレ
フイン性不飽和単量体とは、カルボキシル基、ス
ルホン酸基、これらの塩基およびこれらのエステ
ル基からなる群から選ばれる1種または2種以上
のアニオン性親水基を有するオレフイン性不飽和
単量体もしくはアミノ基およびアンモニウム塩基
から選ばれるカチオン性親水基を有するオレフイ
ン性不飽和単量体である。アニオン性親水基を有
するオレフイン性不飽和単量体としては、クロト
ン酸、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、無水マ
レイン酸などのオレフイン性不飽和カルボン酸ま
たはその塩もしくはこれらのモノまたはジアルキ
ルエステル;あるいはビニルスルホン酸、アリル
スルホン酸塩、3−(メタ)アクリルアミド−プ
ロピルスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド
−2,2−ジメチルエチルスルホン酸などのオレ
フイン性不飽和スルホン酸もしくはその塩あるい
はそのアルキルエステルがあげられる。 またカチオン性親水性基を有するオレフイン性
不飽和単量体としては第1〜3級アミノ基、第1
〜4級アンモニウム塩基を有するオレフイン性不
飽和単量体が使用可能であり、具体的には下記一
般式()()()で表わされるオレフイン性
不飽和単量体があげられる。 ただし、R1;水素原子または低級アルキル基。 A;B中の窒素原子とアミド基の窒素原子を連
結する基。 B;
【式】または
【式】 R3,R4,R5;水素原子或いは低級アルキル基。 (置換基を含んでもよい。) R6,R7,R8,R9;水素原子或いは低級アルキ
ル基またはフエニル基。 Y-;アニオン 具体的にはN−(1,1−ジメチル−3−ジメ
チルアミノプロピル)アクリルアミド、トリメチ
ル−3−(1−アクリルアミド−1,1−ジメチ
ルプロピル)アンモニウムクロライド、N−(1,
1−ジメチル−3−ジメチルアミノブチル)アク
リルアミド、トリメチル−3−(1−アクリルア
ミド−3−ジエチルアミノブチル)アンモニウム
クロライド、N−(1−メチル−1,3−ジフエ
ニル−3−ジエチルアミノプロピル)メタクリル
アミド、N−(3−ジメチルアミノプロピル)ア
クリルアミド、トリメチル−3−(1−アクリル
アミドプロピルアンモニウムクロライド、ジメチ
ルアクリルアミドプロピル−4−トリメチルアン
モニウムブチニル−2−アンモニウムクロライ
ド、2−(アクリルアミドメトキシ)エチルトリ
メチルアンモニウムクロライド、N−(3−ジメ
チルアミノプロピル)メタアクリルアミド、トリ
メチル−3−(1−メタアクリル−アミドプロピ
ル)アンモニウムクロライド、1−ビニルイミダ
ゾール、1−ビニル−2−メチルイミダゾール、
1−ビニル−2−エチルイミダゾール、1−ビニ
ル−2−フエニルイミダゾール、1−ビニル−
2,3−ジメチルイミダゾール、1−ビニル−
2,4,5−トリメチルイミダゾールおよびこれ
らイミダゾールの4級化塩などがあげられる。 本発明においてビニルエステル、特定のシリル
基を有するオレフイン性不飽和単量体および特定
のイオン性親水基を有するオレフイン性不飽和単
量体の共重合は回分方式、連続方式のいずれにて
も実施可能である。回分方式の場合、共重合反応
性比(r1、r2、r3)に従つて重合率とともに共重
合体組成が変動していくことはよく知られている
が、単量体組成が一定となるように1種もしくは
2種以上の単量体を添加していくいわゆる半回分
方式を採用することが均一な共重合組成を有する
共重合体を得るためには望ましい。多塔式の連続
共重合の場合にも同様の理由で、各塔内の単量体
組成が一定となるように2塔以後の塔に単量体を
添加することが望ましい。重合開始剤としては、
2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、過酸化ベ
ンゾイル、過酸化ラウロイル、過酸化アセチル等
公知のラジカル重合開始剤が使用できる。重合反
応温度は通常50℃〜重合系の沸点の範囲から選ば
れる。 上述したシリル基含有オレフイン性不飽和単量
体およびイオン性親水基を有するオレフイン性不
飽和単量体とビニルエステルとりわけ酢酸ビニル
との共重合はアルコーールの存在下で溶液重合で
実施することが好ましい。アルコールは通常メタ
ノール、エタノールなどの低級アルコールが工業
的に好ましい。 共重合体中のシリル基含有オレフイン性不飽和
単量体単位およびイオン性親水基含有オレフイン
性不飽和単量体単位の量は用途に応じて適宜選択
され特に制限はなく、任意の組成の共重合体を合
成し得るが、共重合体をケン化して得られる変性
PVAが水溶性であるためにはシリル基含有オレ
フイン性不飽和単量体単位は0.01〜10モル%、好
ましくは0.5〜2.5モル%、イオン性親水基を有す
るオレフイン性不飽和単量体単位は0.2〜10モル
%、好ましくは0.5〜5モル%である。共重合を
完了した後、反応液中にビニルエステルが残存し
ている場合には蒸留等によつて除去する必要があ
る。シリル基含有オレフイン性不飽和単量体およ
び/またはイオン性親水基を有するオレフイン性
不飽和単量体が残存している場合、ビニルエステ
ルとは別に除去してもよく、また少量であれば残
存させたままでも一般的目的には支障がない。 こうして得られた共重合体は次いでケン化され
る。ケン化反応は通常共重合体をアルコール溶液
として実施し、アルコリシスにより反応を行なわ
しめるのが有利である。アルコールは無水物のみ
ならず、少量の含水系のものも目的に応じて用い
られる。またアルコールに酢酸メチル、酢酸エチ
ルなどの有機溶媒を任意に含有せしめてもよい。
ケン化触媒としては、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム等のアルカリ金属の水酸化物、ナトリウ
ムメチラート、カリウムメチラートなどのアルコ
ラートあるいはアンモニアなどのアルカリ性触媒
が用いられ、また塩酸、硫酸などの酸触媒も用い
得る。これらのうちケン化反応速度が速いという
点でアルカリ触媒が有利であり、中でも水酸化ナ
トリウムが工業的には経済的に有利である。ケン
化温度は通常10〜50℃の範囲から選ばれる。 ケン化反応によりビニルエステル単位は部分的
にあるいは高度にケン化されてビニルアルコール
単位に転換されるが、この転換率すなわちケン化
度は好ましくは60〜100モル%、最適には70〜100
モル%である。また得られる変性PVAの重合度
は重合反応時に用いられるアルコールの種類と量
によつて任意に調節しうるが、通常300〜3000(4
%水溶液の20℃におけるブルツクフイールド粘度
として3〜100センチポイズ)である。 本発明の方法で得られるシリル基とイオン性親
水基とを有する変性PVAを使用するに際しては、
粉末状、液体中に分散した状態でも使用しうる
が、均一水溶液として使用する場合には使用時に
水または場合によりアルカリを含有する水に分散
後、撹拌しながら加温することにより均一な糊液
を得ることができる。 本発明の方法で得られたシリル基とイオン性親
水基を有する変性PVAはシリル基による無機物
に対する反応性およびイオン性親水基によるイオ
ン性を有しており、この性能とビニルアルコール
基あるいはビニルエステル基の有する性能を生か
した種々の用途において優れた性能を発揮しう
る。例えば紙の内添サイズ剤、紙用コーテイング
剤、繊維製品用サイズ剤、経糸糊剤、繊維加工
剤、塗料、グラスフアイバーのコーテイング剤、
金属の表面コート剤、防剤等の被覆剤関係、木
材、紙、アルミ箔、プラスチツク等の接着剤、不
織布バインダー、繊維状バインダー、石膏ボード
および繊維板等の建材用バインダー、各種エマル
ジヨン系接着剤の増粘剤、尿素樹脂系接着剤用添
加剤、セメントおよびモルタル用添加剤、ホツト
メルト型接着剤、感圧接着剤等の各種接着剤関
係、エチレン、スチレン、酢酸ビニル、(メタ)
アクリル酸エステル、塩化ビニル、塩化ビニリデ
ン、アクリロニトリル等のエチレン系不飽和単量
体およびブタジエン系単量体の乳化重合用分散
剤、塗料、接着剤等の顔料分散安定剤、塩化ビニ
ル、塩化ビニリデン、スチレン、(メタ)クリル
酸エステル、酢酸ビニル等の各種エチレン性不飽
和単量体の懸濁重合用分散安定剤、繊維、フイル
ム、シート、パイプ、チユーブ、水溶性繊維、暫
定皮膜等の成型物関係、疎水性樹脂への親水性付
与剤、複合繊維、フイルムその他成型物用添加剤
等の合成樹脂用ブレンド剤関係、土質改良剤、土
質安定剤等の用途に使用される。 次に実施例を挙げて本発明について更にくわし
く説明するが、これらの実施例は本願発明を何ら
限定するものではない。実施例中、部または%は
ことわりのないかぎり重量部または重量%を示
す。 実施例 1 撹拌機、温度計、滴下ロート、チツ素ガス導入
管および還流冷却器を付した反応容器中に酢酸ビ
ニル2340部、ビニルトリメトキシシラン13.1部、
マレイン酸ジメチルエステル13.4部およびメタノ
ール360部を仕込み、撹拌しながら系内を窒素置
換した後、内温を60℃まで上げた。この系に2,
2′−アゾビスイソブチロニトリル1.64部を含むメ
タノール溶液300部を添加して重合を開始した。
重合開始時よりマレイン酸ジメチルエステル30.3
部を含むメタノール溶液152部を系に添加しなが
ら3時間重合を継続した。重合停止時の系内固形
分濃度は21%であつた。メタノール蒸気の導入に
より未反応の酢酸ビニル単量体を追い出した後、
共重合体の35%メタノール溶液を得た。この共重
合体のメタノール溶液100部を40℃で撹拌しなが
ら、水酸化ナトリウムの10%メタノール溶液4.9
部を添加してケン化反応を行つた。得られた白色
ゲルを粉砕し、メタノールで十分洗浄して未反応
のビニルトリメトキシシランおよびマレイン酸ジ
メチルエステルを除去した後、乾燥して変性
PVAを得た。得られた変性PVA中のシリル基含
有量は原子吸光分析によりビニルシラン単位とし
て0.5モル%であり、マレイン酸ジメチル単位は
水溶液の電導度滴定法により2.0モル%であるこ
とが確認された。また化学分析により酢酸ビニル
単位のケン化度は97.5モル%であり、4%水溶液
の20℃における粘度(ブルツクフイールド型粘度
計による)は23センチポイズ(以下センチポイズ
をcpと略記する)であつた。この変性PVAは赤
外吸収スペクトルによりマレイン酸ジメチルエス
テル単位のエステル結合が殆ど加水分解されてカ
ルボキシル基となつていると測定された。 この変性PVAはアルカリを添加しなくても水
に可溶であり、またこの変性PVAの10%水溶液
を30℃で1週間放置しても粘度変化はなかつた。 実施例 2 実施例1と同様の反応器中に酢酸ビニル1050
部、ビニルトリメトキシシラン16.3部、メタノー
ル2000部、2−アクリルアミド−2−メチルプロ
ピルスルホン酸ナトリウム2.2部を仕込み、撹拌
しながら系内を窒素置換した後、内温を60℃まで
上げた。この系に2,2′−アゾビスイソブチロニ
トリル21部を含むメタノール溶液450部を添加し
重合を開始した。重合開始時より2−アクリルア
ミド−2−メチルプロピルスルホン酸ナトリウム
23部を含むメタノール溶液115部を系に添加しな
がら3時間重合を継続した。重合停止時の系内固
形分濃度は21%であつた。メタノール蒸気の導入
により未反応の酢酸ビニル単量体を追い出した
後、共重合体の35%メタノール溶液を得た。この
共重合体はビニルトリメトキシシラン単位1.0モ
ル%および2−アクリルアミド−2−メチルプロ
ピルスルホン酸ナトリウム単位を1.0モル%と酢
酸ビニル単位を98.0モル%含有することが核磁気
共鳴分析により確認された。この共重合体のメタ
ノール溶液100部を40℃で撹拌しながら、この中
に酢酸ビニル単位に対して0.8モル%の水酸化ナ
トリウムを含むメタノール溶液を添加して、ケン
化反応を行なつた。得られた白色ゲルを粉砕し、
メタノールで十分洗浄して未反応のビニルトリメ
トキシシラン単量体および2−アクリルアミド−
2−メチルプロピルスルホン酸ナトリウム単量体
を除去した後、乾燥して変性PVAを得た。この
変性PVAは実施例1と同様の方法および元素分
析で分析した結果次のような特性値を有する共重
合体であることを確認した。 ビニルシラン単位 1.0モル% 2−アクリルアミド−2−メチルプロピルスル
ホン酸ナトリウム 1.0モル% ビニルアルコール単位 87.7モル% 酢酸ビニル単位 10.3モル% 20℃における4%水溶液の粘度
6.0センチポイズ この変性PVAはアルカリを添加しなくても水
に可溶であり、またこの変性PVAの10%水溶液
を30℃で1週間放置しても粘度変化はなかつた。 実施例 3 実施例1と同様の反応器中に、酢酸ビニル2800
部、メタノール500部、ビニルトリエトキシシラ
ン30部、トリメチル−3−メタアクリルアミド−
プロピルアンモニウムクロライド15.5部を仕込
み、撹拌しながら、系内を窒素置換した後、内温
を60℃まで上げた。この系に2,2′−アゾビスイ
ソブチロニトリル1.96部を含むメタノール溶液
200部を添加し、重合開始した。重合開始時点よ
りトリメチル−3−メタアクリルアミド−プロピ
ルアンモニウムクロライド127部を含むメタノー
ル溶液633部を系に添加しながら、3時間重合を
継続した。重合停止時の系内固形分濃度は40%で
あつた。メタノール蒸気の導入により未反応の酢
酸ビニル単量体を追い出した後、共重合体の35%
メタノール溶液を得た。この共重合体はビニルト
リエトキシシラン単位0.6モル%およびトリメチ
ル−3−メタアクリルアミドプロピルアンモニウ
ムクロライド単位を3.3モル%と酢酸ビニル単位
を96.1モル%含有することが核磁気共鳴分析によ
り確認された。この共重合体のメタノール溶液
100部を40℃で撹拌しながら、この中に酢酸ビニ
ル単位に対して0.8モル%の水酸化ナトリウムを
含むメタノール溶液を添加してケン化反応を行な
つた。得られた白色ゲルを粉砕し、メタノールで
十分洗浄して未反応のビニルトリエトキシシラン
単量体およびトリメチル−3−メタアクリルアミ
ドプロピルアンモニウムクロライド単量体を除去
した後、乾燥して変性PVAを得た。この変性
PVAは実施例1と同様の方法および核磁気共鳴
分析で分析した結果次のような特性値をもつ共重
合体であることを確認した。 ビニルシラン単位 0.6モル% トリメチル−2−アクリルアミド−2−プロピ
ルアンモニウムクロライド単位 3.3モル% ビニルアルコール単位 87.8モル% 酢酸ビニル単位 8.3モル% 20℃における4%水溶液の粘度
13.0センチポイズ この変性PVAはアルカリを添加しなくても水
に可溶であり、またこの変性PVAの10%水溶液
を30℃で1週間放置しても粘度変化はなかつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ビニルエステル、下記一般式()または
    ()で表されるシリル基を有するオレフイン性
    不飽和単量体および下記()で表されるイオン
    性親水基を有するオレフイン性不飽和単量体をラ
    ジカル開始剤を用いて共重合させ、得られた共重
    合体をケン化することを特徴とするシリル基およ
    びイオン性親水基を有する変性ポリビニルアルコ
    ールの製造法。 〔ここでnは0〜4、mは0〜2、R1は炭素
    数1〜5のアルキル基、R2は炭素数1〜40のア
    ルコキシル基またはアシロキシル基(ここでアル
    コキシル基、アシロキシル基は酸素を含有する置
    換基を有していてもよい)を示す。〕 〔ここでmは0〜2、R1は炭素数1〜5のア
    ルキル基、R2は炭素数1〜40のアルコキシル基
    またはアシロキシル基(該アルコキシル基、アシ
    ロキシル基は酸素を含有する置換基を有していて
    もよい)、R3は水素原子またはメチル基、R4は水
    素原子または炭素数1〜5のアルキル基、R5
    炭素数1〜5のアルキレン基または連鎖炭素原子
    が酸素もしくは窒素によつて相互に結合された2
    価の有機残基を示す。〕 イオン性基を有するオレフイン性不飽和単量体
    () 〔ここで、イオン性親水基を有するオレフイン
    性不飽和単量体とは、カルボキシル基、スルホン
    酸基、これらの塩基およびこれらのエステル基か
    らなる群から選ばれる1種または2種以上のアニ
    オン性親水基を有するオレフイン性不飽和単量体
    もしくはアミノ基およびアンモニウム塩基から選
    ばれるカチオン性親水基を有するオレフイン性不
    飽和単量体を意味する。〕
JP5817683A 1983-04-01 1983-04-01 シリル基およびイオン性親水基を有する変性ポリビニルアルコ−ルの製造法 Granted JPS59182803A (ja)

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