JPH0543828Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は、移動可能な家具の形態から車輪で
移動する車両の形態に変化する変形玩具に関する
ものである。

［解決しようとする問題点］ 従来の変形玩具は、構造が複雑で高価になり、
変形させるにも操作が困難である。

従つて、この考案は、単純な構造で安価に製作
でき、しかも、変形が容易にできる変形玩具を提
供しようとするものである。

［問題点の解決手段］ この考案に係る変形玩具は、基台部材と二つの
展開部材とからなり、前記基台部材は、上面に開
口する箱状に形成され、底面に走行車輪を有して
おり前記各展開部材は、前記基台部材のほぼ半分
の大きさの箱状に形成され、一側面に開口する凹
部を有するとともに、上面壁の一端に前記凹部を
開閉する蓋板が枢着され、その蓋板の裏面に、前
記凹部に収容されうる前記走行車輪と同様の走行
車輪を取付けてあり、前記各展開部材はそれぞれ
前記一側面の下端部において、前記基台部材の側
面の上端部に、前記基台部材の上面から側面まで
水平軸回りに回転自在に連結されており、前記蓋
板を閉じた状態で前記展開部材を回転して前記基
台部材の上面に載置したときは、可動家具の形態
を呈し、前記蓋板を上面側に開放した状態で前記
回転部材を基台部材の側面まで回転したときは、
全ての走行車輪が共通の平面上に接地して、車両
の形態を呈することを特徴とする。

［作用］ 蓋板を閉じて車輪を収容した状態の展開部材を
基台部材を上面に載置した場合は、基台部材と展
開部材が外観的に一体となり、家具の形態を呈
し、基台部材の走行車輪で走行して移動すること
ができる。従つて、上面に物品を載せ置くなどし
て、人形用移動家具として使える。

また、蓋板を開けて車輪を突出させた展開部材
を基台部材の側面まで回転させると、基台部材の
走行車輪と展開部材の車輪が共通の平面上に接地
し、走行玩具の形態を備えるに至り、これらの車
輪で走行させて遊ぶことができる。基台部材は上
面に開口し、これに人形等を乗せることができ
る。

［この考案の実施例］ 次に、この考案の実施例を図面に基いて説明す
る。

この考案に係る変形玩具は、基台部材Ａと左右
二つの展開部材B₁，B₂とからなつている。図示
の例では、基台部材Ａは上面に開口する箱状に形
成され、その底部下面に複数個の走行車輪１を有
する。また、開口部の左右両端部に、ヒンジ２，
３によりそれぞれ展開部材B₁，B₂の隅角部が水
平軸回りに回転自在に連結されている。

展開部材B₁，B₂は、基台部材Ａの丁度半分の
大きさの箱状に形成され、基台部材の上面に載置
した状態における側面に凹部４，５を有し展開部
材の上端部の隅角部に設けられたヒンジ６，７に
より回転自在に取付けられた蓋板８，９が、前記
凹部４，５を開閉可能に備えられ、その蓋板８，
９の裏面に複数個の車輪１０，１１が取付けられ
ており、蓋板８，９を展開部材方向に回転する
と、それらの車輪は凹部４，５内に収容されて、
外部から見えなくなる。

また、一方の展開部材B₁の他の展開部材に対
向する面には、凹部１２が形成され、その凹部に
円形の突起１３が設けられている。

さらに、各展開部材B₁，B₂には突起１４，１
５が各展開部材の下面から出没自在に収容されて
いる。

こうして、展開部材の車輪１０，１１を収容し
た状態で基台部材Ａの上面側に両展開部材を載置
すると、第１図に示すように、全体が例えばサイ
ドボードやダイニングカートや食器入れなどの移
動家具と同様の外観が呈され、その上面に任意の
各種の物品を載せて、車輪１により移動すること
ができる。

次に、展開部材B₁，B₂の側面にある蓋板８，
９を上方に回転して第４図に示すように車輪１
０，１１を露出させ、続いて両側の展開部材をの
側面が基台部材の側面と当接するまで水平軸回り
に回転すると、第２図に示すように、基台部材Ａ
の前後両側に展開部材B₁，B₂が外見上連続する
と共に、基台部材の走行車輪１と展開部材の車輪
１０，１１が全て平面上に接地する。また、展開
部材B₁の円形突起１３が前方に露出される。さ
らに、今は上面を向いている各展開部材の下面か
ら、突起１４，１５を上方に引出すと、この玩具
は、第２図に示すように、列車の外観形態を呈す
る。これを手で押すか引くことにより、車輪１，
１０，１１により移動することができる。

また、基台部材の上方に開口する凹部１６に人
形などを乗せることができる。

上記実施例では、展開部材が基台部材に対して
左右方向に回転するように構成したが、展開部材
はそのいずれか一方のみを結合しても良いし、ま
た、展開部材を基台部材に対して前後方向に回転
して基台と共に延長するように構成しても良い。
また、展開部材の車輪の収容構造も任意である。

［この考案の効果］ 上述のように、この考案による変形玩具は、車
輪を備えた基台部材に、車輪を備えた二つの展開
部材を回転自在に連結し、展開部材を基台部材の
上面に載置したときは移動可能な家具玩具とな
り、また、蓋板を展開部材の上面に開放して車輪
を突出させたのち展開部材を基台部材の側面まで
回転すると、上面に開口して人形等を乗せうる走
行玩具となるものであり、構造が簡単で安価に製
作でき、しかも移動家具から走行玩具に、又はそ
の逆に、容易に変形できる玩具を提供することが
できる。

【図面の簡単な説明】

図面は、この考案の単なる一実施例を示すもの
であり、第１図は第一形態を呈している状態にお
ける斜視図、第２図は展開部材を展開して第二形
態に変化させた状態における斜視図、第３図は第
１図の状態における縦断面図、第４図は展開部材
の車輪を露出させた状態における斜視図である。 Ａ……基台部材、B₁，B₂……展開部材、１…
…走行車輪、２，３……ヒンジ、４，５……凹
部、６，７……ヒンジ、１０，１１……車輪。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (イ) 基台部材と二つの展開部材とからなり、 (ロ) 前記基台部材は、上面に開口する箱状に形成
   され、底面に走行車輪を有しており、 (ハ) 前記各展開部材は、前記基台部材のほぼ半分
   の大きさの箱状に形成され、一側面に開口する
   凹部を有するとともに、上面壁の一端に前記凹
   部を開閉する蓋板が枢着され、その蓋板の裏面
   に、前記凹部に収容されうる前記走行車輪と同
   様の走行車輪を取付けてあり、 (ニ) 前記各展開部材はそれぞれ前記一側面の下端
   部において、前記基台部材の側面の上端部に、
   前記基台部材の上面から側面まで水平軸回りに
   回転自在に連結されており、 (ホ) 前記蓋板を閉じた状態で前記展開部材を回転
   して前記基台部材の上面に載置したときは、可
   動家具の形態を呈し、前記蓋板を上面側に開放
   した状態で前記回転部材を基台部材の側面まで
   回転したときは、全ての走行車輪が共通の平面
   上に接地して、車両の形態を呈すること、 を特徴とする変形玩具。