JPH0234933Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の属する技術分野］ この考案は、通常は人形置物の形態を有し、展
開により人形用ハウスの形態に変化する玩具に関
するものである。

［従来技術とその欠点］ 従来の人形用ハウス玩具においては、人形、ハ
ウス、及び付属品などの不使用時は、商業広告の
ための文字、写真又は模様などが印刷された包装
容器、箱などに収容して保管していた。従つて、
不使用時に机上などに常置するには適しないた
め、見えない場所に移動されるから、結局、使用
率が低く、玩具入手の意義が充分発揮されないこ
とが多い。

［この考案の目的］ この考案は、上記の点に鑑み、不使用時は、人
形置物として及び人形、場合によつてはその付属
品の保管用容器を兼ね、かつ、使用時は展開によ
り、人形用ハウスとなつて人形とともにごつこ遊
びができるハウス玩具を提供することを目的とす
る。

［この考案の実施例］ 次に、この考案の一実施例を図面に基いて説明
する。

この考案による玩具は、基本的には、基台Ａ
と、その基台の上面に起立させて固着された、人
形の形を有するハウス容器Ｂとからなつている。
そして、基台とハウス容器は、一体物を縦面に沿
つて前後又は左右に二分割して形成したような構
成とされている。図示の例は、前後に分割してい
る。

前半部１の基台A₁と後半部２の基台A₂を、両
者の一端においてヒンジ３により結合して、その
ヒンジを中心として一方向に回転すると、二部分
１，２の周囲端縁が突合せられ又は嵌合されて、
第２図に示すように、見掛け上、一体物のような
外観を備え、前後二つのハウス容器B₁，B₂は中
空の人形を構成し、前後二つの基台A₁，A₂は幼
児などに好かれる任意の形状の台を構成する。

ヒンジ３は、任意の構造を有するものでよい。
図示の例について説明すると、第３図に示すよう
に、一方の基台A₁の端部に上下一対の円板４，
５を設け、他方の基台A₂の対応する端部に設け
た円板６を嵌合して、これらの円板４〜６を軸７
により回転自在に連結してなつている。基台A₁
の円板４，５との接続部分に当接部８を形成する
とともに、基台A₂の円板６の円周上に係止部９
を設けることにより、第２図のように閉じてある
玩具をそのヒンジ３を中心として他の方向に回転
した場合に、所定の角度、例えば、180゜まで開放
することができる。

また、ハウス容器B₁，B₂は、それぞれ基台A₁，
A₂の互いに反対側の半部１０，１１において起
立され、基台の残り半部の基板部１２，１３は互
いに他と異なる高さに形成されて、この玩具を閉
じたときは、一方１２が他方１３の下側に入り込
んで、両者が重なり合うように構成されている。

図示の例では、基板部１２を薄く形成し、か
つ、基台A₁の底面と同じ位置に設けるとともに、
基板部１３を基台A₂の底面から基板部１２の板
厚分だけ浮かした位置に適宜の厚みをもつて形成
することにより、ハウス容器Ｂを閉じるときに、
両基板部１２，１３が重なり合うことができるよ
うにしてある。

１４は、基板部１２の上面に突設した台石に模
した隆起部であり、基板部１３の周縁にこの隆起
部に対応する位置において切欠１５を形成するこ
とにより、基板部の上面に任意の突出物を備えて
も玩具の開閉を可能にすることができる。

さらに、ハウス容器B₁，B₂の少なくとも一方
には、その内側凹部の高さ方向中間に仕切板１
６，１７が設けられ、ハウス容器内を上下に分割
している。

上記ハウス容器B₁，B₂の内側面、仕切板１６，
１７上面、基台A₁，A₂の半部１０，１１及び基
板部１２，１３の上面に、あるいは、少なくと
も、仕切板及び半部の上面に、室内模様が印刷又
はシール貼着などにより表されており、これによ
り、第１図のように玩具を展開して開放すると、
ハウス容器B₁，B₂が人形用ハウスの室内の外観
を呈し、仕切板１６，１７が二階の床部の外見
を、半部１０，１１が一階の床部の外見を備え
る。また、基板部１２，１３には、それぞれ一階
の床部の延長又はテラスもしくは庭などの外観を
備えることができる。

上記のような構成により、この玩具を第１図に
示すうに開放したときは、これを人形用ハウスと
して使用し、図示されていない人形及び他の付属
品とともに、ごつこ遊びをすることができる。そ
して、基台の展開により基板部１２，１３が床、
テラス又は庭などとなり、ハウス容器の仕切板は
二階の床部となるので、広い面積において遊戯す
ることができる。また、遊戯終了後は、この玩具
を閉じると、ハウス容器B₁，B₂が中空のハウス
容器になるので、この中に上記の人形や付属品な
どを収納して保管することも可能であり、従来の
ように他の保管用箱を必要としないばかりでな
く、ハウス容器自体が別種の人形の姿を有してい
るので、これをそのまま装置品として観賞するこ
とができる。

［この考案の効果］ 上述のように、この考案によれば、不使用時は
人形置物として使用可能であり、その置物がハウ
スに豹変し、しかも、ハウス容器の仕切板を二階
の床部として、基台を一階の床及び庭などとして
使用できるので、遊戯面積が広くて楽しい。さら
に、遊戯終了後には小物人形や付属品などの保管
容器を兼ねるので、遊びの後始末にも非常に便利
である。

【図面の簡単な説明】

図面は、この考案の一実施例を示すものであ
り、第１図は展開した状態の斜視図、第２図は閉
じた状態の斜視図、第３図は基台の要部の構造を
示す一部の分解斜視図である。 A₁，A₂……基台、B₁，B₂……ハウス容器、１
……前半部、２……後半部、３……ヒンジ、４，
５，６……円板、１０，１１……基台の半部、１
２，１３……基板部、p₁，〜p₄……室内模様の一
例、p₅……屋外模様の一例。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (イ) 基台の上に人形の形をしたハウス容器が起立
   固着され、その基台とハウス容器が縦面に沿つ
   て二分されていること、 (ロ) 前記基台の分割された部分は、一端において
   ヒンジにより垂直軸線回りに回転自在に結合さ
   れ、互いに近接する方向の回転により重なり合
   う基板部を有すること、 (ハ) 前記基台の基板部上面及び前記ハウス容器の
   内側面にそれぞれ室内模様などが表されている
   こと、 (ニ) 前記容器の少なくとも一方の部分の内側に高
   さ方向中間において床部が設けられているこ
   と、 を特徴とする人形用ハウス玩具。