JPH0543643Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案はコンバインに搭載する脱穀装置の、点
検補修の為に、分解組立を容易にする為の構成に
関するものである。

(ロ) 従来技術 従来から、コンバイン搭載の脱穀装置におい
て、揺動選別装置の後部上方に直交処理胴を配置
した技術は、同一出願人により公知とされている
のである。例えば実開昭61−122660号公報の如く
である。

また、コンケーブの下方にチヤーフシーブを配
置したものにおいて、コンケーブを挿抜可能とし
た技術は、実開昭61−37754号公報に記載の技術
が公知とされている。

また、コンケーブ体を脱穀装置の後面から挿抜
可能とした技術は、実開昭60−41142号公報や、
実開昭60−125837号公報に記載の技術が公知とさ
れている。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 本考案は該直交処理胴を具備した脱穀装置にお
いて、該直交処理胴の下方にコンケーブを配置
し、更に揺動選別装置の後端を延長して、該コン
ケーブの下方に処理胴チヤフシーブを揺動させた
構造において、揺動選別装置を点検補修する場合
において、揺動選別装置の後方から挿抜を容易に
する為の構成である。

(ニ) 問題を解決するための手段 本考案の目的は以上の如くであり、次に該目的
の達成する為の構成を説明する。

揺動選別装置Ａの後部上方に扱胴１と直交した
直交処理胴２を配置し、該直交処理胴２の下方に
コンケーブ５を配置し、更に該コンケーブ５の下
方へ揺動選別装置Ａを延長して処理胴チヤフシー
ブ２３を配置した構成において、該直交処理胴２
の下方外周に配置したコンケーブ５を一体的に取
出可能なコンケーブ体Ｂとして、該コンケーブ体
Ｂを脱穀装置の内壁に設けた載置レール６に沿つ
て摺動させ、脱穀装置の後面の開口から挿抜可能
とし、該コンケーブ体Ｂを外した開口から、揺動
選別装置Ａを挿抜可能としたものである。

(ホ) 考案の効果 本考案の構成は以上の如くであり、次に作用を
説明する。

扱胴１により脱穀され、クリンプ網を通過した
穀粒は、揺動選別装置Ａの上のグレインパン２５
の上に落下し、またクリンプ網の終端の開口より
落下した穂付き粒や藁屑は、揺動選別装置Ａのメ
インチヤフシーブ２４上に落下するのである。

そして揺動選別装置Ａにより選別されずにスト
ローラツク１３上にて搬送された穂付き粒や藁屑
が、直交処理胴２に投入されるのである。

本考案においては、直交処理胴２で処理された
処理物を選別するコンケーブ５を設け、更に該コ
ンケーブ５から落下した穀粒を選別する処理胴チ
ヤフシーブ２３を設けたので、揺動選別装置Ａが
上下に大きくなり、後方の開口から挿抜すること
が出来なくなつたのである。

本考案においては、直交処理胴２の下に配置し
たコンケーブ５をコンケーブ体Ｂとして、一体的
に取り外し可能として該コンケーブ体Ｂを取り外
した部分により開口を大きくして、処理胴チヤフ
シーブ２３が付設され大きくなり過ぎた揺動選別
装置Ａを後方から挿抜可能としたものである。

(ヘ) 実施例 本考案の目的・構成・作用は以上の如くであ
り、次に添付の図面に示した実施例の構成を説明
する。

第１図は本考案の脱穀装置の側面断面図、第２
図は直交処理胴２の部分の拡大側面断面図、第３
図はコンケーブ体ｂの斜視図、第４図は同じく平
面図、第５図は直交処理胴２の平面断面図、第６
図は揺動選別装置Ａを支持する後部揺動リンク１
４の部分の後面断面図である。

第１図において、扱胴１の下にクリンプ網２７
が配置されており、穀粒は該クリンプ網２７を通
過して揺動選別装置Ａのグレインパン２５の上に
落下する。そして該クリンプ網２７を抜けなかつ
た穂付き粒や藁屑はクリンプ網２７の終端の開口
から揺動選別装置Ａのメインチヤフシーブ２４の
上に落下する。該メインチヤフシーブ２４の後端
にはスロトーラツク１３は配置されており、メイ
ンチヤフシーブ２４から落下しなかつた穂付き粒
や藁屑は、ストローラツク１３により直交処理胴
２内に投入される。

揺動選別装置Ａより落下した穀粒は風選を受け
て、一番コンベア１２，又は二番コンベア１１内
に落下するのである。

二番コンベア１１に落下した穂付き粒や藁屑
は、還元スロワー３により扱室Ｅへ還元される。

揺動選別装置Ａの上方で、直交処理胴２の前部
の側板に除塵フアン２８の吸引口が開口してお
り、揺動選別装置Ａと直交処理胴２より発生する
塵埃を吸引している。

直交処理胴２の回転外周上にはコンケーブ５と
切刃４が配置されており、該コンケーブ５と切刃
４を側板で一体化してコンケーブ５体Ｂを構成し
ている。

該コンケーブ体Ｂを脱穀装置の後面の開口か
ら、載置レール６に沿つて挿抜可能としている。
またコンケーブ５を抜けた処理物が揺動選別装置
Ａの延長上に設けられた処理胴チヤフシーブ２３
の上に落下し、該処理胴チヤフシーブ２３により
選別され、穀粒や重いものは二番コンベア１１に
落下し、処理胴チヤフシーブ２３から落下しない
藁屑等の処理物は、後部の開口から排出されるの
である。

本考案においては、従来の揺動選別装置に比較
して、直交処理胴２を配置したことから、処理胴
チヤフシーブ２３の部分をコンケーブ５の下に配
置することとなり、点検補修に際して、揺動選別
装置Ａを後方へ引き出そうとすると、コンケーブ
５が邪魔となるのである。

これを解消する為に、コンケーブ５をコンケー
ブ体Ｂとして一体的に載置レール６の上にスライ
ドして挿抜可能とすることにより、揺動選別装置
Ａの後方へ引出しを可能としたものである。また
該引き出しに際して、揺動選別装置Ａをつかむ把
手の部分が無いので、後部揺動リンク１４を取り
外した場合に揺動選別装置Ａの側に残るように構
成し、該後部揺動リンク１４を把手として使用可
能としているのである。

揺動選別装置Ａの前方を支持する前部揺動リン
ク１５は脱穀装置の機体の前部に出ているので外
すことが簡単にできるのである。

該構成の脱穀装置の側面に側部カバー３４が付
設されているのである。

第７図は扱胴１の駆動部の断面図、第８図は第
７図の回転数センサー１６の部分の拡大断面図で
ある。

扱胴１の駆動を行う軸１７の上に、開口カラー
１０を配置し、該開口カラー１０の開口部１０ａ
の回転を回転数センサー１６により読み取つて、
扱胴１の回転数の変動を検出しているのである。
該開口カラー１０は、本来は軸１７を支持する軸
受１８の位置決めを行うカラーであり、該カラー
に開口部１０ａを設け、回転数センサー１６の検
出体に構成しているのである。

第９図は還元スロワー３から扱室へ投入部を示
す平面断面図、第１０図は同じく前面断面図、第
１１図は他の実施例を示す前面断面図である。

扱胴１の回転する扱室Ｅ内に還元スワロー３に
より還元されてくる二番処理物を投入するのであ
る。該還元スロワー３の投入する部分の投入通路
に、除々に狭くなるガイド板９を設けている。該
ガイド板９により、徐々に二番還元物を還元口Ｄ
より扱室Ｅ内に案内投入するのである。

またガイド板９の下には落下口Ｃが開口されて
おり、該扱室Ｅ内が穂付き粒や藁屑でいつぱい
で、これ以上還元物が扱室Ｅ内に入れない場合に
は、ガイド板９から還元口Ｄ内へ移動する二番還
元物を落下口Ｃの方へ逃がすように構成している
のである。

該落下口Ｃから落下した穂付き粒や藁屑はクリ
ンプ網２７は通過せずに、そのまま扱室Ｅのメイ
ンチヤフシーブ２４の上に落下し、再度循環を開
始するものである。

また第１１図の実施例においては、還元口Ｄか
ら扱室Ｅ内に入つた部分に天井ガイド板１９が配
置されており、該天井ガイド板１９は還元口Ｄの
直後が狭くその後、除々に広がる構成となつてい
るのである。

第１２図は側部カバー３４の固定部を示す前面
断面図、第１３図は側部カバー３４の係止部を示
す斜視図である。

側部カバー３４の下端は脱穀装置の側壁から突
出した支持杆２２の枢支部３４ａにて枢支されて
おり、上端に設けられた案内金具７が、脱穀装置
側の挿入金具８に嵌挿されて、ロツク金具２９に
よりロツクされるのである。

案内金具７には挿入金具８の挿入部８ｂが位置
を案内されながら、挿入できるように左右ガイド
板７ａと上下ガイド板７ｂが設けられているので
ある。７ｃは接当体である。

挿入金具８の挿入穴８ａにロツク金具２９の先
端が挿入されて、該ロツク金具２９を回動するこ
とによりロツクされるのである。

(ト) 考案の効果 本考案は以上の如く構成したので、次のような
効果を奏するものである。

第１に、直交処理胴２の下にコンケーブ５を配
置し、更にその下に揺動選別装置Ａを延長して処
理胴チヤフシーブ２３を設けたことにより、揺動
選別装置Ａが厚みの大きなものとなり、従来の後
面開口だけでは、挿抜が不可能と成つてきたので
ある。

これに対し、本考案はコンケーブ５の部分を挿
抜可能としたことにより、コンケーブ体Ｂを取り
外した後で、揺動選別装置Ａを挿抜することが可
能となり、揺動選別装置Ａの点検補修が容易とな
つたものである。

第２に、コンケーブ体Ｂ自体を載置レール６の
上に載置し、挿抜時においては、該載置レール６
の上で摺動して挿抜することが出来るので、コン
ケーブ体Ｂ身体の重さを支持する必要がなく、簡
単に脱着することが出来るのである。

第３に、コンケーブ体Ｂを取り付ける場合のボ
ルト締めの際にも、コンケーブ体Ｂの重量を支持
しておく必要がなく、載置レール６により支持し
ておくことが出来るので、取付が簡単に出来るの
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の脱穀装置の側面断面図、第２
図は直交処理胴２の部分の拡大側面断面図、第３
図はコンケーブ体Ｂの斜視図、第４図は同じく平
面図、第５図は直交処理胴２の平面断面図、第６
図は揺動選別装置Ａを支持する後部揺動リンク１
４の部分の後面断面図、第７図は扱胴１の駆動部
の断面図、第８図は第７図の回転数センサー１６
の部分の拡大断面図、第９図は還元スロワー３か
ら扱室への投入部を示す平面断面図、第１０図は
同じく前面断面図、第１１図は他の実施例を示す
前面断面図、第１２図は側部カバー３４の固定部
を示す前面断面図、第１３図は側部カバー３４の
係止部を示す斜視図である。 Ａ……揺動選別装置、Ｂ……コンケーブ体、Ｃ
……落下口、Ｄ……還元口、Ｅ……扱室、２……
直交処理胴、３……還元スロワー、５……コンケ
ーブ、２３……処理胴チヤフシーブ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 揺動選別装置Ａの後部上方に扱胴１と直交した
   直交処理胴２を配置し、該直交処理胴２の下方に
   コンケーブ５を配置し、更に該コンケーブ５の下
   方へ揺動選別装置Ａを延長して処理胴チヤフシー
   ブ２３を配置した構成において、該直交処理胴２
   の下方外周に配置したコンケーブ５を一体的に取
   出可能なコンケーブ体Ｂとして、該コンケーブ体
   Ｂを脱穀装置の内壁に設けた載置レール６に沿つ
   て摺動させ、脱穀装置の後面の開口から挿抜可能
   とし、該コンケーブ体Ｂを外した開口から、揺動
   選別装置Ａを挿抜可能としたことを特徴とする脱
   穀装置。