JPH0543459A - (+)−カテキンを有効成分とする腎不全改善剤 - Google Patents

(+)−カテキンを有効成分とする腎不全改善剤

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JPH0543459A
JPH0543459A JP22366791A JP22366791A JPH0543459A JP H0543459 A JPH0543459 A JP H0543459A JP 22366791 A JP22366791 A JP 22366791A JP 22366791 A JP22366791 A JP 22366791A JP H0543459 A JPH0543459 A JP H0543459A
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JP
Japan
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catechin
active ingredient
renal failure
injection
day
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JP22366791A
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English (en)
Inventor
Hikokichi Oura
彦吉 大浦
Takako Yokozawa
隆子 横澤
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Tsumura and Co
Original Assignee
Tsumura and Co
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】腎不全改善剤を提供する。 【構成】(+)−カテキン(式I)を有効成分としてな
る腎不全改善剤。 【効果】(+)−カテキンは、尿毒症物質を低下させる
作用を有することから、慢性腎不全等の腎障害に対する
医薬品として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、腎不全改善剤に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術および課題】現在、慢性腎不全に対する保
存的療法としての治療薬は皆無であり、食事療法あるい
は対症療法の消極的な治療がとられている。
【0003】従って、慢性腎不全の進行を抑制し、透析
導入阻止あるいは遅らせることのできる保存的治療薬の
開発が望まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意検討を行った結果、(+)−カテキ
ンに尿毒症物質低下作用があることを見いだし、本発明
を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は(+)−カテキンを有
効成分とする腎不全改善剤である。
【0006】(+)−カテキン[(+)−catech
in]は、下記式Iで表される構造を有し、縮合型タン
ニンの基本骨格として知られている化合物で ある。
【0007】従来、(+)−カテキンが抗酸化作用、抗
菌作用等を有することは知られていたが、尿毒症物質低
下作用を有することは全く知られていなかったことであ
り、本発明者らによってはじめて明らかにされたことで
ある。
【0008】(+)−カテキンは、生薬大黄(Rhei
Rhizoma)、茶葉(Camelliae Si
nensis Falium)等から、抽出・精製等の
操作を行うことにより得ることができるが、フナコシ薬
品等から市販されているものを利用してもよい。
【0009】次に(+)−カテキンが、尿毒症物質低下
作用を有することについて、実験例を挙げて説明する。
【0010】実験例 (1)動物:ウイスター(Wistar)系雄性ラット
(体重200g前後)を用い、12時間毎の明暗サイク
ル(午前6時より午後6時まで点灯、それ以後消灯)
で、恒温恒湿(22±1°C,60%)の動物室で飼育
した。
【0011】(2)アデニン誘発慢性腎不全ラットの作
製:18%カゼイン食(100g中の含量;カゼイン1
8g,α−トウモロコシ澱粉57.9g,ショ糖15
g,大豆油:肝油(4:1)2g,ミネラル混合4g,
ビタミン混合1g,セルロース粉末2g,塩化コリン
0.1g)にアデニンを0.75%添加した食餌を24
日間自由に摂取させ、以後18%カゼイン食に切りか
え、34日目まで飼育した。
【0012】(3)(+)−カテキンの投与方法:
(+)−カテキンを水に溶解し、アデニン食投与20日
目から飲水として14日間経口投与した。投与量を1m
g/ラット/日になるように濃度を飲水量によって調節
した。対照群には相当量の水を与えた。
【0013】(4)血清成分の定量: 尿素窒素(BUN) ウレアーゼ・インドフェノール法に基づいた市販の試薬
(BUN,カイノス)を用い、580nmで比色定量し
た。
【0014】クレアチニン、メチルグアニジンおよび
グアニジノコハク酸 血清300μlに、30%トリクロル酢酸水溶液0.1
5mlを加えて除タンパクし、遠心分離(3,000r
pm,10分間)後、上清をメンブランフィルター(F
luoro pore FP−045,住友電気工業,
pore size 0.45μ)で濾過した。
【0015】分析は、日本分光社製グアニジン自動分析
装置(HPLC)を用い、アルカリ性下で、9,10−
フェナンスレンキノンと反応させ、検出器はFP−21
0型蛍光光度計を使用した。
【0016】無機リン モリブデンブルー法に基づいた市販試薬(Phosph
or B−Test,和光)を用い、690nmで比色
定量した。
【0017】カルシウム オルトクレゾールフタレインコンプレキソン法に基づい
た市販試薬(Calcium C−Test,和光)を
用い、570nmで比色定量した。
【0018】結果を表1に示した。
【0019】
【表1】
【0020】ただし表1中、BUNは血中尿素窒素、C
rはクレアチニン、MGはメチルグアニジン、GSAは
グアニジノコハク酸、Pはリン、Caはカルシウムをそ
れぞれ示す。
【0021】上記の結果より明らかなように、(+)−
カテキン投与群は、対照群と比較して有意に尿毒症物質
を低下させた。
【0022】従って、(+)−カテキンは、上記のよう
な尿毒症物質によって引き起こされる疾患に対して有用
である。
【0023】次に(+)−カテキンの経口投与での急性
毒性試験をddY系雄性マウスおよびウイスター系雄性
ラットを用いて行ったところ、1g/kgの経口投与で
もし死亡例はなかった。
【0024】このように、(+)−カテキンは極めて毒
性が低く、安全性の高いものである。
【0025】次に、(+)−カテキンの投与量および製
剤化について説明する。
【0026】(+)−カテキンはそのまま、あるいは慣
用の製剤担体と共に動物および人に投与することができ
る。投与形態としては、特に限定がなく、必要に応じ適
宜選択して使用され、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、細粒
剤、散剤等の経口剤、注射剤、坐剤等の非経口剤が挙げ
られる。
【0027】経口剤として所期の効果を発揮するために
は、患者の年令、体重、疾患の程度により異なるが、通
常成人で(+)−カテキンの重量として、100mg〜
6gを、1日数回に分けての服用が適当と思われる。
【0028】本発明において錠剤、カプセル剤、顆粒剤
等の経口剤は、例えばデンプン、乳糖、白糖、マンニッ
ト、カルボキシメチルセルロース、コーンスターチ、無
機塩類等を用いて常法に従って製造される。
【0029】この種の製剤には、適宜前記賦形剤の他
に、結合剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤、流動性促進
剤、矯味剤、着色剤、香料等を使用することができる。
それぞれの具体例は以下に示すごとくである。
【0030】[結合剤]デンプン、デキストリン、アラ
ビアゴム末、ゼラチン、ヒドロキシプロピルスターチ、
メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリ
ウム、ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロー
ス、エチルセルロース、ポリビニルピロリドン、マクロ
ゴール。
【0031】[崩壊剤]デンプン、ヒドロキシプロピル
スターチ、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カ
ルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチ
ルセルロース、低置換ヒドロキシプロピルセルロース。
【0032】[界面活性剤]ラウリル硫酸ナトリウム、
大豆レシチン、ショ糖脂肪酸エステル、ポリソルベート
80。
【0033】[滑沢剤]タルク、ロウ類、水素添加植物
油、ショ糖脂肪酸エステル、ステアリン酸マグネシウ
ム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウ
ム、ポリエチレングリコール。
【0034】[流動性促進剤]軽質無水ケイ酸、乾燥水
酸化アルミニウムゲル、合成ケイ酸アルミニウム、ケイ
酸マグネシウム。
【0035】また(+)−カテキンは、懸濁液、エマル
ジョン剤、シロップ剤、エリキシル剤としても投与する
ことができ、これらの各種剤形には、矯味矯臭剤、着色
剤を含有してもよい。
【0036】非経口剤として所期の効果を発揮するため
には、患者の年令、体重、疾患の程度により異なるが、
通常成人で(+)−カテキンの重量として1日1〜10
0mgまでの静注、点滴静注、皮下注射、筋肉注射が適
当と思われる。
【0037】この非経口剤は常法に従って製造され、希
釈剤として一般に注射用蒸留水、生理食塩水、ブドウ糖
水溶液、注射用植物油、ゴマ油、ラッカセイ油、ダイズ
油、トウモロコシ油、プロピレングリコール、ポリエチ
レングリコール等を用いることができる。さらに必要に
応じて、殺菌剤、防腐剤、安定剤を加えてもよい。ま
た、この非経口剤は安定性の点から、バイアル等に充填
後冷凍し、通常の凍結乾燥技術により水分を除去し、使
用直前に凍結乾燥物から液剤を再調製することもでき
る。さらに、必要に応じて適宜、等張化剤、安定剤、防
腐剤、無痛化剤等を加えても良い。
【0038】その他の非経口剤としては、外用液剤、軟
膏等の塗布剤、直腸内投与のための坐剤等が挙げられ、
常法に従って製造される。
【0039】次に実施例を示して本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれによりなんら制限されるもの
ではない。
【0040】次に実施例を示して、本発明についてさら
に詳細に説明するが、本発明はこれによりなんら制限さ
れるものではない。
【0041】実施例1 コーンスターチ 44g 結晶セルロース 40g カルボキシメチルセルロースカルシウム 5g 軽質無水ケイ酸 0.5g ステアリン酸マグネシウム 0.5g (+)−カテキン 10g 計 100g
【0042】上記の処方に従って〜を均一に混合
し、打錠機にて圧縮成型して一錠200mgの錠剤を得
た。この錠剤一錠には、(+)−カテキン20mgが含
有されており、成人1日3〜10錠を数回にわけて服用
する。
【0043】実施例2 結晶セルロース 84.5g ステアリン酸マグネシウム 0.5g カルボキシメチルセルロースカルシウム 5g (+)−カテキン 10g 計 100g
【0044】上記の処方に従って、およびの一部
を均一に混合し、圧縮成型した後、粉砕し、および
の残量を加えて混合し、打錠機にて圧縮成型して一錠2
00mgの錠剤を得た。
【0045】この錠剤一錠には、(+)−カテキン20
mgが含有されており、成人1日3〜10錠を数回にわ
けて服用する。
【0046】実施例3 結晶セルロース 34.5g 10%ヒドロキシプロピルセルロースエタノール溶液 50g カルボキシメチルセルロースカルシウム 5g ステアリン酸マグネシウム 0.5g (+)−カテキン 10g 計 100g
【0047】上記の処方に従って、およびを均一
に混合し、常法によりねつ和し、押し出し造粒機により
造粒し、乾燥・解砕した後、およびを混合し、打錠
機にて圧縮成型して一錠200mgの錠剤を得た。
【0048】この錠剤一錠には、(+)−カテキン20
mgが含有されており、成人1日3〜10錠を数回にわ
けて服用する。
【0049】実施例4 コーンスターチ 84g ステアリン酸マグネシウム 0.5g カルボキシメチルセルロースカルシウム 5g 軽質無水ケイ酸 0.5g (+)−カテキン 10g 計 100g
【0050】上記の処方に従って〜を均一に混合
し、圧縮成型機にて圧縮成型後、破砕機により粉砕し、
篩別して顆粒剤を得た。
【0051】この顆粒剤1gには、(+)−カテキン1
00mgが含有されており、成人1日0.6〜2gを数
回にわけて服用する。
【0052】実施例5 結晶セルロース 55g 10%ヒドロキシプロピルセルロースエタノール溶液 35g (+)−カテキン 10g 計 100g
【0053】上記の処方に従って〜を均一に混合
し、ねつ和した。押し出し造粒機により造粒後、乾燥
し、篩別して顆粒剤を得た。
【0054】この顆粒剤1gには、実施例9で得た化合
物100mgが含有されており、成人1日0.6〜2g
を数回にわけて服用する。
【0055】実施例6 コーンスターチ 89.5g 軽質無水ケイ酸 0.5g (+)−カテキン 10g 計 100g
【0056】上記の処方に従って〜を均一に混合
し、200mgを2号カプセルに充填した。
【0057】このカプセル剤1カプセルには、(+)−
カテキン20mgが含有されており、成人1日3〜10
カプセルを数回にわけて服用する。
【0058】実施例7 注射用蒸留水 適量 ブドウ糖 200mg (+)−カテキン 10mg 全量 15ml
【0059】注射用蒸留水におよびを溶解させた
後、5mlのアンプルに注入し、121℃で15分間加
圧滅菌を行って注射剤を得た。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(+)−カテキンを有効成分とする腎不全
    改善剤。
JP22366791A 1991-08-09 1991-08-09 (+)−カテキンを有効成分とする腎不全改善剤 Pending JPH0543459A (ja)

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JP22366791A JPH0543459A (ja) 1991-08-09 1991-08-09 (+)−カテキンを有効成分とする腎不全改善剤

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ID=16801767

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JP22366791A Pending JPH0543459A (ja) 1991-08-09 1991-08-09 (+)−カテキンを有効成分とする腎不全改善剤

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2007020917A1 (ja) * 2005-08-18 2009-02-26 国立大学法人徳島大学 ユートロフィン産生の増強持続剤とこれを用いる加工食品
US7868042B2 (en) 1996-04-02 2011-01-11 Mars, Inc. Renal function improvement

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