JPH0543255Y2 - - Google Patents

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JPH0543255Y2
JPH0543255Y2 JP10137987U JP10137987U JPH0543255Y2 JP H0543255 Y2 JPH0543255 Y2 JP H0543255Y2 JP 10137987 U JP10137987 U JP 10137987U JP 10137987 U JP10137987 U JP 10137987U JP H0543255 Y2 JPH0543255 Y2 JP H0543255Y2
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cylinder
liner
thrust
cylinder block
deformation
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  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案はエンジンのシリンダブロツク構造に関
し、特にシリンダブロツクに鋳こんだシリンダラ
イナの真円度を確保するための対策に関する。
(従来の技術) 従来、エンジンのシリンダブロツク構造とし
て、例えば特開昭59−96457号公報に開示される
ように、シリンダブロツクをアルミニウム合金で
形成してシリンダブロツクの軽量化を図るととも
に、このシリンダブロツクに鋳鉄製のシリンダラ
イナを鋳こんでシリンダの耐磨耗性を確保するよ
うにしたものが知られている。
(考案が解決しようとする問題点) ところで、このようなシリンダブロツク構造に
おいてシリンダライナの肉厚を、単にその全周に
亘つて一様な厚さに形成した場合、第5図a〜d
に示すように、シリンダブロツクのアツパデツキ
部に配されるライナ上部ではシリンダ列方向への
シリンダライナの変形量とスラスト−反スラスト
方向へのシリンダライナの変形量とが略等しくな
るのに対し、シリンダブロツクのロアデツキ部に
配されるライナ下部ではスラスト−反スラスト方
向への変形量がシリンダ列方向への変形量よりも
小さくなり、シリンダライナの真円度が損なわれ
るという問題がある。
これは次の理由によると考えられる。すなわ
ち、シリンダ列方向へのシリンダライナの変形
は、この方向に剛性の高いシリンダブロツクによ
つて支配されるので、変形量がライナ上部でもラ
イナ下部でも略同一量になる。一方、スラスト−
反スラスト方向へのシリンダライナの変形は、シ
リンダライナのヤング率がシリンダブロツクより
も大きいので、シリンダブロツクから受ける影響
は少ないものになる。その場合、ライナ上部で
は、シリンダライナがシリンダブロツクよりも高
温である関係上、シリンダライナがシリンダブロ
ツクとの熱膨張率の差にも拘らずシリンダブロツ
クに追従して変形するため、変形量が上記シリン
ダ列方向への変形量に近似したものになる。この
ことによつて、ライナ上部ではシリンダ列方向へ
の変形量とスラスト−反スラスト方向への変形量
とが略等しくなるものと推測される。これに対
し、ライナ下部では、シリンダライナとシリンダ
ブロツクとが略同温度であるため、相対的にシリ
ンダブロツクよりも熱膨張率が小さく、かつヤン
グ率が大きいシリンダライナによつてシリンダブ
ロツクがエンジン内方に引張られる。このことに
よつて、スラスト−反スラスト方向への変形量が
シリンダ列方向への変形量よりも小さくなるもの
と推測される。
本考案はかかる点に鑑みてなされたものであ
り、その目的とするところは、シリンダライナの
ライナ下部におけるスラスト−反スラスト方向の
剛性を相対的に低くしてシリンダブロツクがシリ
ンダライナによつてエンジン内方に引張られる力
を緩和し、シリンダライナの真円度を確保するこ
とにある。
(問題点を解決するための手段) 上記目的を達成するため、本考案の解決手段
は、シリンダブロツクに、該シリンダブロツクよ
りも熱膨張率が小さく、かつヤング率が大きいシ
リンダライナを鋳こんでなるエンジンのシリンダ
ブロツク構造を前提とする。これに対し、上記シ
リンダライナを、シリンダブロツクのアツパデツ
キ部に配されるライナ上部ではシリンダ列方向の
肉厚とスラスト−反スラスト方向の肉厚とを略等
しく形成するとともに、シリンダブロツクのロア
デツキ部に配されるライナ下部ではスラスト−反
スラスト方向の肉厚をシリンダ列方向の肉厚より
も薄く形成する構成としたものである。
(作用) 上記の構成により、本考案では、ライナ下部で
はスラスト−反スラスト方向の肉厚がシリンダ列
方向の肉厚よりも薄く形成されているので、熱膨
張率およびヤング率の差によりシリンダライナが
シリンダブロツクをエンジン内方に引張る力が緩
和されてシリンダライナのスラスト−反スラスト
方向への変形量が増大し、シリンダ列方向への変
形量に可及的に近づき、シリンダライナの真円度
が確保される。
(実施例) 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。
第1図〜第4図は本考案の実施例に係るシリン
ダブロツク構造を備えた直列4気筒エンジンを示
す。第1図において1はシリンダブロツクであつ
て、該シリンダブロツク1には、その長手方向に
4本のシリンダライナ2が鋳込まれており、この
各シリンダライナ2の内壁によつてシリンダ3が
形成されている。
上記シリンダブロツク1はアルミニウム合金で
形成されている一方、シリンダライナ2は鋳鉄で
形成されており、シリンダライナ2の方がシリン
ダブロツク1よりも熱膨張率が小さく、かつヤン
グ率が大きいという関係にある。
上記シリンダライナ2は、次のような形状に形
成されている。すなわち、第2図〜第4図に示す
ように、シリンダブロツク1のアツパデツキ部1
aに配されるライナ上部2aでは、シリンダ列方
向Xの肉厚t1とスラスト−反スラスト方向Yの肉
厚t2とが等しく形成されている。一方、シリンダ
ブロツク1のロアデツキ部1bに配されるライナ
下部2bではスラスト−反スラスト方向Yの肉厚
t3がシリンダ列方向Xの肉厚t4よりも薄く形成さ
れている。
次に、上記実施例の作用について説明するに、
シリンダ列方向Xへのシリンダライナ2の変形
は、この方向に剛性の高いシリンダブロツク1に
よつて支配されるので、シリンダライナ2の肉厚
t1,t2の影響は少なく、シリンダライナ2の変形
量がライナ上部2aでもライナ下部2bでも略同
一量になる。
一方、スラスト−反スラスト方向Yへのシリン
ダライナ2の変形は、シリンダライナ2のヤング
率がシリンダブロツク1よりも大きいので、シリ
ンダブロツクから受ける影響は少ない。その場
合、ライナ上部2aでは、シリンダライナ2がシ
リンダブロツク1よりも高温である関係上、シリ
ンダライナ2がシリンダブロツク1との熱膨張率
の差にも拘らずシリンダブロツク1に追従して変
形するため、変形量が上記シリンダ列方向Xへの
変形量に近似したものになる。このことにより、
ライナ上部2aではシリンダ列方向Xへの変形量
とスラスト−反スラスト方向Yへの変形量とが略
等しくなる。
これに対し、ライナ下部2bにおけるスラスト
−反スラスト方向Yへのシリンダライナ2の変形
は、シリンダライナ2とシリンダブロツク1とが
略同温度であるため、相対的にシリンダブロツク
1よりも熱膨張率が小さく、かつヤング率が大き
いシリンダライナ2によつてシリンダブロツク1
がエンジン内方に引張られる。しかし、スラスト
−反スラスト方向Yの肉厚t3がシリンダ列方向X
の肉厚t4よりも薄く形成されているので、この引
張り力が緩和されてシリンダライナ2のスラスト
−反スラスト方向Yへの変形量が増大し、シリン
ダ列方向Xへの変形量に可及的に近づき、シリン
ダライナ2の真円度が確保される。
したがつて、上記実施例においては、ライナ下
部2aにおけるスラスト−反スラスト方向Yの肉
厚t3をシリンダ列方向Xの肉厚t4よりも薄く形成
したので、シリンダライナ2がシリンダブロツク
1をエンジン内方に引張る力が緩和されて、シリ
ンダライナ2の真円度を確保することができる。
(考案の効果) 以上説明したように、本考案のエンジンのシリ
ンダブロツク構造によれば、シリンダライナを、
ライナ上部ではシリンダ列方向の肉厚とスラスト
−反スラスト方向の肉厚とを略等しく形成すると
ともに、ライナ下部ではスラスト−反スラスト方
向の肉厚をシリンダ列方向の肉厚よりも薄く形成
したので、ライナ下部において熱膨張率およびヤ
ング率の差によりシリンダライナがシリンダブロ
ツクをエンジン内方に引張る力が緩和されてシリ
ンダライナのスラスト−反スラスト方向への変形
量がシリンダ列方向への変形量に可及的にに近づ
き、シリンダライナの真円度を確保することがで
きるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第4図は本考案の実施例を例示し、第
1図はシリンダブロツクの横断面図、第2図は第
1図における−線断面図、第3図は第1図に
おける−線断面図、第4図はシリンダライナ
の底面図である。第5図a〜dは従来のシリンダ
ブロツク構造におけるシリンダの真円度を示す説
明図である。 1……シリンダブロツク、1a……アツパデツ
キ部、1b……ロアデツキ部、2……シリンダラ
イナ、2a……ライナ上部、2b……ライナ下
部。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. シリンダブロツクに、該シリンダブロツクより
    も熱膨張率が小さく、かつヤング率が大きいシリ
    ンダライナを鋳込んでなるエンジンのシリンダブ
    ロツク構造において、上記シリンダライナは、シ
    リンダブロツクのアツパデツキ部に配されるライ
    ナ上部ではシリンダ列方向の肉厚とスラスト−反
    スラスト方向の肉厚とが略等しく形成されている
    とともに、シリンダブロツクのロアデツキ部に配
    されるライナ下部ではスラスト−反スラスト方向
    の肉厚がシリンダ列方向の肉厚よりも薄く形成さ
    れていることを特徴とするエンジンのシリンダブ
    ロツク構造。
JP10137987U 1987-07-01 1987-07-01 Expired - Lifetime JPH0543255Y2 (ja)

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JP10137987U JPH0543255Y2 (ja) 1987-07-01 1987-07-01

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Publication Number Publication Date
JPS646344U JPS646344U (ja) 1989-01-13
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