JPH0543198A - フオークリフト - Google Patents

フオークリフト

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JPH0543198A
JPH0543198A JP22852191A JP22852191A JPH0543198A JP H0543198 A JPH0543198 A JP H0543198A JP 22852191 A JP22852191 A JP 22852191A JP 22852191 A JP22852191 A JP 22852191A JP H0543198 A JPH0543198 A JP H0543198A
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Ichiro Ueda
一郎 上田
Takashi Suzuki
隆 鈴木
Akihiko Sakai
明彦 酒井
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Nippon Yusen KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フォークリフトによる事故および運転者の疾
病を防ぎ、かつ作業の能率を上げる。 【構成】 自走車輛1に運転台6を設け、この運転台6
上に、運転者13が座る運転席14,舵取装置15およ
びその他の操縦装置を取付ける。運転台6を、モータに
より垂直軸O廻りに回動させ、運転者13が、自走車輛
1に対し、前向き状態と後向き状態との2つの状態をと
ることができるようにする。これにより、後進運転およ
び方向転換運転を必要とした従来の作業のほとんどを、
前進運転のみで済ませることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、倉庫,貨物タ−ミナル
等、貨物,物品の荷役,搬送を伴なう作業現場において
使用されるフォ−クリフトに係り、特に運転台の向きを
自走車輛の進行方向に向けることができるフォ−クリフ
トに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、倉庫,貨物タ−ミナル等の作業
現場においては、フォ−クリフトを用いて貨物,物品の
荷役,搬送を行なうことが行なわれている。
【0003】ところで、フォ−クリフトは、自走車輛の
前端部に、フォ−クやその昇降機構等の作業機構が設け
られており、荷役,搬送すべき貨物等は、この作業機構
に搭載されることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記従来のフォ−クリ
フトにおいて、取扱貨物は、常に運転者の前面に存在し
ているため、この貨物により、運転者の前方視野が大幅
に制限されることになる。このため、障害物への接近お
よび危険の到来に対する認知および回避が極めて困難と
なり、事故が多発するという問題がある。
【0005】因に、平成元年度の荷役運搬機械等による
死亡災害の発生状況をみると、全産業でフォ−クリフト
による災害が圧倒的に多く80%を超えており、またフ
ォ−クリフトでの死亡災害の原因を分析すると、視界制
限に因るものが、フォ−クリフトによる死亡災害全体の
約70%を占めている。したがって、フォ−クリフトに
おける災害防止は、大きな問題となっている。
【0006】また、一般の荷役作業において、フォ−ク
リフトは、目的区域に同一方向から入出するのが通例で
ある。このため、運転者はフォ−クリフトを方向転換さ
せるために、後進,回転運転を行なう必要がある。そし
て、これらの運転は、前進運転に比較して操縦性が悪
く、機動性を損う動作であり、しかもこの動作は、本来
的な貨物の移動経路から逸脱する不必要な動作である。
したがって、荷役作業の能率が悪いという問題がある。
【0007】さらに、後進および回転運転時はもとより
前進運転時においても、前方に貨物を搭載している場合
には、運転者は不自然な姿勢を強いられることになる。
このため、作業能率が悪いとともに、運転者の身体が疲
労し易く、また腰痛その他の疾病の要因となっている。
したがって、長時間の運転は困難で、作業量によって
は、交代要員を必要とする場合もある。
【0008】本発明は、かかる現況に鑑みなされたもの
で、フォ−クリフトによる災害を大幅に低減できるとと
もに、不自然な作業姿勢の反復による運転者の腰痛その
他の疾病も防止でき、また作業能率を大幅に向上させる
ことができるフォ−クリフトを提供することを目的とす
る。
【0009】本発明の他の目的は、座席を後方に向けた
場合でも、座席が前方を向いている場合と同様にランプ
類を動作させることができるフォ−クリフトを提供する
にある。
【0010】本発明の他の目的は、座席を後方に向けた
場合でも、座席が前方を向いている場合と同様の走行性
能が得られ、しかも後進時に危険を伴なうことがないフ
ォ−クリフトを提供するにある。
【0011】本発明のさらに他の目的は、運転台回動機
構の構造を簡素化できるフォ−クリフトを提供するにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成する手段として、前端部に作業機構を有する自走車輛
と;この自走車輛に設けられた運転台と;この運転台に
それぞれ取付けられた座席および操縦装置と;座席が前
方を向いた位置と後方を向いた位置との間で、前記運転
台を垂直軸廻りに回動させる運転台回動機構と;をそれ
ぞれ設けるようにしたことを特徴とする。
【0013】そして、本発明においては、自走車輛にラ
ンプ制御装置を設け、自走車輛の前部および後部にそれ
ぞれ一対ずつ設けられたヘッドランプ,テ−ルランプ,
ブレ−キランプおよび後進ランプ等のランプ類を、前記
ランプ制御装置により、運転台の回動に連動して切換え
るようにすることが好ましい。
【0014】また、自走車輛に、前進,後進ともに同数
のシフト段数を有する変速機およびこの変速機を制御す
る変速機制御装置を設け、前記変速機制御装置により、
運転者基準の後進側のシフト段数を、運転台の回動に連
動して1段に規制するようにすることが好ましい。
【0015】さらに、操縦装置の信号伝達系を、運転台
の回動中心近傍位置を通して自走車輛側に引出すように
することが好ましい。そして、操縦装置の信号伝達系に
は、運転台の回動時に、舵取装置側と操舵車輪側とを切
離す連結装置を設けるようにすることが、さらに好まし
い。
【0016】
【作用】本発明に係るフォ−クリフトにおいては、座席
および操縦装置を有する運転台が、運転台回動機構によ
り、座席が前方を向いた位置と後方を向いた位置との間
で回動駆動される。このため、自走車輛を前進させて、
貨物の自走車輛への搭載あるいは貨物の自走車輛からの
積降ろしをした後、運転台を後方に向ければ、本来なら
ば不自然な姿勢で後進運転したり、後進運転で方向転換
しなければならないところを、前進運転のみで済ませる
ことができる。しかも、運転台を後方に向けた場合に
は、前方に視界を遮るものがないため、前進運転時に運
転者が不自然な姿勢を強いられることもない。このた
め、運転者の腰痛その他の疾病を防止でき、また作業能
率を大幅に向上させることが可能となる。
【0017】そして、本発明において、自走車輛にラン
プ制御装置を設け、自走車輛の前部および後部にそれぞ
れ一対ずつ設けられたヘッドランプ,テ−ルランプ,ブ
レ−キランプおよび後進ランプ等のランプ類を、前記ラ
ンプ制御装置で運転台の回動に連動して切換えることに
より、運転台を後方に向けた際にも、運転台が前方を向
いている場合と同様の安全が確保される。
【0018】また、自走車輛に、前進,後進ともに同数
のシフト段数を有する変速機および変速機を制御する変
速機制御装置を設け、変速機制御装置によって、運転者
基準の後進側のシフト段数を、運転台の回動に連動して
1段に規制することにより、誤って後進を2速以上にし
てしまうといった不具合がない。
【0019】さらに、操縦装置との信号伝達系を、運転
台の回動中心近傍位置を通して自走車輛側に引出すこと
により、構造,特に信号伝達系の構造を簡素化できる。
そしてこの際、操縦装置の信号伝達系に、運転台の回動
時に舵取装置側と操舵車輪側とを切離す連結装置を設け
ることにより、運転台の回動に影響されることなく、舵
取装置と操舵車輪との関係を常に一定にすることが可能
となる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。図1(a),(b)は、本発明に係るフォ−ク
リフトの一例を示すもので、図中、符号1は駆動車輪2
と操舵車輪3とを有する自走車輛であり、この自走車輛
1の前端部には、貨物5を取扱うフォ−ク4aおよびそ
の昇降機構4bからなる作業機構4が設けられ、また自
走車輛1の上部には、運転台6が設けられている。
【0021】前記運転台6は、図2および図3に示すよ
うに、自走車輛1に固定された円板状の架台7上に、ベ
アリング8を介し垂直軸0廻りに180度正逆回動可能
に搭載されており、その下端内周面には、運転台モ−タ
9で駆動される駆動歯車10に噛合する内歯歯車11が
一体に形成されている。そして、前記運転台モ−タ9
は、後に詳述するように、運転台6回転制御用のリレ−
F ,MA により、回転方向が制御されるようになって
いる。
【0022】前記運転台6の下端面には、図2に示すよ
うに、周方向1箇所に作動片12が固設されており、ま
た自走車輛1側には、前向き用リミットスイッチLSF
よび後向き用リミットスイッチLSAがそれぞれ設けられ
ている。そして、後向き用リミットスイッチLSAは、図
1(a)に示す前向き状態から、運転台6が回動して図
1(b)に示す後向き状態になった際に、前記作動片1
2に接触して開成するとともに、前向き用リミットスイ
ッチLSFは、後向き状態の運転台6が回動して前向き状
態になった際に、前記作動片12に接触して開成するよ
うになっている。
【0023】一方、前記運転台6の上面側には、図1な
いし図3に示すように、運転者13が着座する運転席1
4,操舵車輪3を操舵する舵取装置15,自走車輛1操
縦用のペダル16,自走車輛1や作動機構4を操縦する
ためのレバ−17,およびバックミラ−18がそれぞれ
設けられており、前記舵取装置15の信号伝達系19,
前記ペダル16の信号伝達系20,および前記レバ−1
7の信号伝達系21は、図2に示すように、前記垂直軸
0の近傍位置を通して自走車輛1側に引出されている。
そしてこれにより、運転台6が正逆回動しても、各信号
伝達系19,20,21に支障を来たすことがないよう
になっている。
【0024】図4は、前記舵取装置15の信号伝達系1
9を示すもので、舵取装置15からの操舵力は、自在継
手22を介して舵取ハンドル軸23に伝達されるように
なっており、舵取ハンドル軸23の動きは、その先端の
ベベルギヤ24を介し連結装置25に伝達されるととも
に、さらに中間軸26および一対のベベルギヤ27,2
8を介し舵取軸29に伝達されるようになっている。
【0025】この舵取軸29の雄ねじ部には、舵取歯車
箱30が螺装連結されており、この舵取歯車箱30と一
体のピットマンア−ム31の先端には、ボ−ルジョイン
ト32を介し連結ア−ム33の基端が連結されている。
【0026】一方、車軸34の両端部には、図4に示す
ように、トラックア−ム35およびナックルア−ム36
が、ピボット37を介し枢着されており、これら両ア−
ム35,36は、タイロッド38を介し連動連結されて
いる。そして、前記連結ア−ム33の先端は、トラック
ア−ム35に枢着されている。
【0027】前記連結装置25は、図5に示すように、
先端に前記ベベルギヤ24と係合するベベルギヤ39が
一体化されたスライド軸40を備えており、このスライ
ド軸40は、前記中間軸26にスプライン41を介し軸
方向にスライド可能に連結されている。このスライド軸
40および中間軸26の軸心は、図4に示すように、前
記垂直軸0と一致している。
【0028】前記スライド軸40には、図5に示すよう
に、前記ベベルギヤ39がベベルギヤ24に係合する方
向にスライド軸40を常時付勢するスプリング42が装
着されており、また前記中間軸26の外周部には、スラ
イド軸40をスプリング42の付勢力に抗し吸引する電
磁石43が設置されている。
【0029】この電磁石43には、図4に示すように、
接点SM を介し電源Eが接続されており、前記接点SM
は、後に詳述するように、連結装置25制御用のリレ−
Sの励磁により閉成するようになっている。
【0030】なお、前記ペダル16およびレバ−17の
各信号伝達系20,21は、通常電気信号線あるいは油
圧信号線で形成されるので、前記垂直軸0の近傍位置を
通して自走車輛側に引出すようにすれば、特に問題はな
い。
【0031】図6は、前記自走車輛1の変速装置を示す
もので、図中、符号44は、図2および図3のレバ−1
7の1つを構成するシフトレバ−であり、このシフトレ
バ−44を変速指示盤45の表示に合わせてシフトする
ことにより、後に詳述するシフトレバ−スイッチSS
切換えられるようになっている。そして、このシフトレ
バ−スイッチSS からの電気信号により、変速機46が
制御されるようになっている。
【0032】この変速機46は、例えば前進2速および
前進と同一の変速率を有する後進2速の変速機能を備え
た流体変速機で構成されており、この変速機46は、エ
ンジン等の駆動源47からの回転力を変速した後、自在
継手48および差動機構49を介して駆動車輪2に伝達
するようになっている。また、この変速機46は、後に
詳述するように、運転台6の回動に連動して制御され、
運転者13基準の後進側のシフト段数が1段に規制され
るようになっている。
【0033】図7は、自走車輛1の制御回路を示すもの
で、図中、符号SS はシフトレバ−スイッチ、MF2は前
進2速の変速機電磁弁リレ−、MF1は前進1速の変速機
電磁弁リレ−、MN はニュ−トラルの変速機電磁弁リレ
−、MA1は後進1速の変速機電磁弁リレ−、MA2は後進
2速の変速機電磁弁リレ−、RS は運転台6の向きを切
換えるための切換スイッチ、LF は切換スイッチRS
前向き側Fに切換えた際に励磁されるリレ−、Sa ,S
b ,Sc ,SF1,SF2はこのリレ−LF の励磁により閉
成する接点、LA は切換スイッチRS を後向き側Aに切
換えた際に励磁されるリレ−、Sd ,Se ,Sf
A1,SA2はこのリレ−LA の励磁により閉成する接点
である。
【0034】また、符号LF1は自走車輛1の前端部に設
けられて前向き時に使用されるヘッドランプ、LA1は自
走車輛1の後端部に設けられて後向き時に使用されるヘ
ッドランプ、LF2は自走車輛1の後端部に設けられて前
向き時に使用される後進ランプ、LA2は自走車輛1の前
端部に設けられて後向き時に使用される後進ランプ、L
F3は前向き時に使用されるブレ−キランプ、LA3は後向
き時に使用されるブレ−キランプ、LF4は前向き時に使
用されるテ−ルランプ、LA4は後向き時に使用されるテ
−ルランプである。
【0035】また、符号SN は前記ニュ−トラルの変速
機電磁弁リレ−MN の励磁により閉成する接点、LSF
前向き用リミットスイッチ、LSAは後向き用リミットス
イッチ、MS は連結装置25制御用のリレ−、MF は前
向き時の運転台6回転制御用のリレ−、MA は後向き時
の運転台6回転制御用のリレ−であり、リレ−MF の励
磁により、図2に示す運転台モ−タ9は正転駆動され、
またリレ−MA の励磁により、運転台モ−タ9は逆転駆
動されるようになっている。
【0036】次に、本実施例の作用について説明する。
図1に(a)に示す前向き状態では、図7に示す切換ス
イッチRS は、前向き側Fに切換られており、したがっ
て、リレ−LF は励磁状態,リレ−LA は消磁状態とな
っている。このため、接点Sa ,Sb ,Sc ,SF1,S
F2は閉成され、また接点Sd ,Se ,Sf ,SA1,SA2
は開成される。
【0037】ここで、接点Sf が開成しているので、シ
フトレバ−スイッチSS がどのように切換られても、後
進2速の変速機電磁弁リレ−MA2が励磁されることはな
く、したがって、後進は1速のみに規制される。
【0038】また、接点SA1が開成しているので、後向
き時の各ランプLA1,LA2,LA3,LA4に給電されるこ
とはない。一方、リレ−LF の励磁により接点SF2は閉
成するが、図2に示すように、前向き用リミットスイッ
チLSFが作動片12に接触して開成しているので、シフ
トレバ−スイッチSS をニュ−トラルに切換えて、ニュ
−トラルの変速機電磁弁リレ−MN を励磁し、接点SN
を閉成しても、運転台6回転制御用のリレ−MF が励磁
されて運転台モ−タ9が正転駆動されることはない。
【0039】前記状態から、図1(b)に示す後向き状
態にするには、まずシフトレバ−スイッチSS をニュ−
トラルに切換えて、ニュートラルの変速機電磁弁リレ−
Nを励磁する。すると、接点SN が閉成する。
【0040】次いで、切換スイッチRS を後向き側Aに
切換える。すると、リレ−LA が励磁されて接点Sd
e ,Sf ,SA1,SA2が閉成するとともに、リレ−L
F が消磁して接点Sa ,Sb ,Sc,SF1,SF2が開成
する。
【0041】接点SA2が閉成すると、この接点SA2に直
列に接続された連結装置25制御用のリレ−MS が励磁
され、図4に示す接点SM が閉成する。これにより、電
源Eから電磁石43に給電され、図5に示すスライド軸
40が、スプリング42の付勢力に抗し電磁石43に磁
着されて、両ベベルギヤ24,39の係合が解除され
る。すなわち、図4に示す舵取装置15側と操舵車輪3
側とが切離される。
【0042】また、前記接点SA2が閉成すると、図7に
示すように、運転台6回転制御用のリレ−MA が励磁さ
れ、図2に示す運転台モ−タ9が逆転駆動される。これ
により、運転台6が垂直軸0廻りに回動し、前を向いて
いた運転席14が後向きとなる。運転台モ−タ9は、図
2に示す作動片12が後向き用リミットスイッチLSA
接触するまで逆転駆動され、後向き用リミットスイッチ
SAの開成により停止する。また、リレ−MS の消磁に
より、舵取装置15側と操舵車輪3側とが接続される。
【0043】ところで、図7に示すリレ−LF の消磁に
より、接点SA が開成するので、シフトレバ−スイッチ
S がどのように切換えられても、前進2速の変速機電
磁弁リレ−MF2が励磁されることはない。この際の前進
2速は、運転者13基準では後進2速を意味するので、
運転者13基準の後進側が1速のみに規制されたことに
なる。
【0044】また、リレ−LF の消磁により、接点SF1
も開成するので、前向き時の各ランプLF1,LF2
F3,LF4に給電されることはない。
【0045】なお、後向きとなっている運転台6を前向
き状態に戻すには、シフトレバ−スイッチSS をニュ−
トラルに切換えた後、切換スイッチRS を前向き側Fに
切換える。すると、図2に示す運転台モ−タ9が正転駆
動され、図1(b)に示す後向き状態の運転台6が、図
1(a)に示す前向き状態に戻る。
【0046】しかして、運転台6を、前向き状態と後向
き状態との間で回動させることができるので、後進運転
や方向転換運転を極力少なくすることができる。そし
て、運転台6の後向き状態では、貨物5によって運転者
13の視界が妨げられることがないので、充分な安全性
が確保されるとともに、不自然な姿勢で運転する必要が
なくなり、運転者13の腰痛その他の疾病を防止するこ
とができる。
【0047】なお、前記実施例においては、運転台6
が、前向き状態と後向き状態との2位置のみをとる場合
について説明したが、必要に応じ横向き状態をとること
ができるようにしてもよい。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、運転台回
動機構により、運転台が前向き状態と後向き状態との間
で垂直軸廻りに回動するようになっているので、後進運
転や方向転換運転を必要とした従来の作業のほとんど
を、前進運転のみで行なうことが可能となる。このた
め、フォ−クリフトによる災害を大幅に低減できるとと
もに、不自然な作業姿勢の反復による運転者の腰痛その
他の疾病を防止することができ、また作業能率を大幅に
向上させることができる。
【0049】そして、本発明において、自走車輛の前後
部にそれぞれ一対ずつ設けられた各種ランプ類を、ラン
プ制御装置により運転台の回動に連動して切換えるよう
にすることにより、座席を後方に向けた場合でも、座席
が前方を向いている場合と同様にランプ類を動作させる
ことができ、充分な安全性が確保される。
【0050】また、変速機を変速機制御装置で制御し、
運転者基準の後進側のシフト段数を1段に規制するよう
にすることにより、座席を後方に向けた場合でも、座席
が前方を向いている場合と同様の走行性能が得られ、し
かも後進時に危険を伴なうことがない。
【0051】また、操縦装置の信号伝達系を、運転台の
回動中心近傍位置を通して自走車輛側に引出すようにす
ることにより、運転台周りの構造,特に信号伝達系の構
造を簡素化することができる。
【0052】さらに、操縦装置の信号伝達系に、運転台
の回動時に、舵取装置側と操舵車輪側とを切離す連結装
置を設けるようにすることにより、運転台の回動に影響
されることなく、舵取装置と操舵車輪との関係を常に一
定にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の一実施例に係るフォ−クリフ
トにおいて、運転台が前向きとなっている状態を示す説
明図である。 (b)は同様のフォ−クリフトにおいて、運転台が後向
きとなった状態を示す説明図である。
【図2】図1(a)の運転台部分の拡大断面図である。
【図3】図2の平面図である。
【図4】舵取装置の信号伝達系を示す構成図である。
【図5】図4の連結装置部分の詳細を示す部分断面図で
ある。
【図6】変速装置の構成を示す説明図である。
【図7】自走車輛各部を制御する制御回路を示す回路図
である。
【符号の説明】
1 自走車輛 2 駆動車輪 3 操舵車輪 4 作業機構 5 貨物 6 運転台 9 運転台モ−タ 12 作動片 13 運転者 14 運転席(座席) 15 舵取装置 16 ペダル 17 レバ− 19,20,21 信号伝達系 25 連結装置 26 中間軸 40 スライド軸 41 スプライン 42 スプリング 43 電磁石 44 シフトレバ− 46 変速機 O 垂直軸 LSF 前向き用リミットスイッチ LSA 後向き用リミットスイッチ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前端部に作業機構を有する自走車輛と;
    この自走車輛に設けられた運転台と;この運転台にそれ
    ぞれ取付けられた座席および操縦装置と;座席が前方を
    向いた位置と後方を向いた位置との間で、前記運転台を
    垂直軸廻りに回動させる運転台回動機構と;を具備する
    ことを特徴とするフォ−クリフト。
  2. 【請求項2】 自走車輛は、その前部および後部にそれ
    ぞれ一対ずつ設けられたヘッドランプ,テ−ルランプ,
    ブレ−キランプおよび後進ランプ等のランプ類を、運転
    台の回動に連動して切換えるランプ制御装置を備えてい
    ることを特徴とする請求項1記載のフォ−クリフト。
  3. 【請求項3】 自走車輛は、前進,後進ともに同数のシ
    フト段数を有する変速機およびこの変速機を制御する変
    速機制御装置を備え、変速機制御装置は、運転台の回動
    に連動して運転者基準の後進側のシフト段数を1段に規
    制することを特徴とする請求項1または2記載のフォ−
    クリフト。
  4. 【請求項4】 操縦装置の信号伝達系は、運転台の回動
    中心近傍位置を通して自走車輛側に引出されていること
    を特徴とする請求項1,2または3記載のフォ−クリフ
    ト。
  5. 【請求項5】 操縦装置の信号伝達系は、運転台の回動
    時に、舵取装置側と操舵車輪側とを切離す連結装置を備
    えていることを特徴とする請求項1,2,3または4記
    載のフォ−クリフト。
JP3228521A 1991-08-15 1991-08-15 フォークリフト Expired - Fee Related JPH07110760B2 (ja)

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