JPH1024858A - 車両用の自動操舵システム - Google Patents

車両用の自動操舵システム

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JPH1024858A
JPH1024858A JP18059796A JP18059796A JPH1024858A JP H1024858 A JPH1024858 A JP H1024858A JP 18059796 A JP18059796 A JP 18059796A JP 18059796 A JP18059796 A JP 18059796A JP H1024858 A JPH1024858 A JP H1024858A
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徳久 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 後輪操舵により車両の自律走行を制御する場
合であっても、その後輪操舵による進路変更効果を確実
に発揮できるようにすること。 【解決手段】 自動車1は、舵取り装置として、ステア
リングホイール2により操作される前輪操舵機構3と、
ECUにより制御される後輪操舵機構4とを備えて成
る。ステアリングシャフト6には、動作状態で自動車1
の前輪1aの転舵に必要な力を増大させる電磁ブレーキ
7が設けられる。上記ECUは、所定の自律走行条件が
成立した状態で、画像入力装置5からの画像データに基
づいて自動車と走行レーンとの相対的位置関係を判定
し、その判定出力に基づいて後輪操舵機構4を制御する
ことにより車両の自律走行運転を実行すると共に、この
自律走行運転実行時には電磁ブレーキ7を動作状態に保
持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車道上の走行レー
ンを検知するように設けられたレーン認識手段の出力を
利用して自律走行を行うようにした車両用の自動操舵シ
ステムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年では、特別な路上設備を必要とせず
に自動操舵による走行を可能とした所謂自律走行車の研
究が進んでいる。斯様な自律走行車に用いられる自動操
舵システムとしては、例えば特開平7−251754号
公報に記載されたものが知られている。
【0003】即ち、この公報中には、基本的には運転者
が運転操作を行い、所定の場合のみ自動操舵システムを
介入させるようにした走行制御装置において、運転者に
よるステアリングホイールの操作と、自律走行運転への
移行に伴うステアリングホイールの自動的な回動動作と
が干渉して運転者に違和感を及ぼすという事態を回避す
るために、自律走行時には、前輪操舵状態から後輪操舵
状態に切り替えると共に、前輪とステアリングホイール
との間の連結状態を、油圧機構を利用した連結解除手段
により解除する技術が記載されている。尚、上記連結解
除手段は、ステアリングシャフトを二分割する共に各分
割シャフトに互いに噛み合うスプラインを形成し、それ
らのスプラインの噛み合い状態を油圧機構により選択的
に解除することによって、前輪とステアリングホイール
との間の連結状態を解除する構成となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来構成では、後
輪操舵による自律走行時において、ステアリングホイー
ルから切り離された前輪が操舵方向へ自由に動き得る状
態を呈することになる。このため、後輪操舵に伴う車両
の進路変更時において、前輪が当該進路変更効果を打ち
消す方向(車両の直進方向)へ不用意に転舵される現象
が発生する可能性があり、これに起因して自動的な操舵
機能が阻害される虞が出てくる。
【0005】本発明は上記のような事情に鑑みてなされ
たものであり、その目的は、後輪操舵により車両の自律
走行を制御する場合であっても、その後輪操舵による進
路変更効果を確実に発揮できる車両用の自動操舵システ
ムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載した発明のように、車両の後輪を操
舵して行う自律走行運転時において、当該車両の前輪の
転舵に必要な力を増大させるように働く転舵力変更手段
を設ける構成とすることができる。
【0007】このような構成によれば、自律走行運転時
において後輪操舵により車両の進路変更を行う際には、
転舵に必要な力が増大された状態にある前輪が当該進路
変更効果を打ち消す方向へ不用意に転舵される現象が発
生することがなくなるから、従来構成のように自動的な
操舵機能が阻害される事態を未然に防止できるようにな
る。
【0008】請求項2に記載した手段を採用した場合に
は、車両の走行速度が設定車速以上あり、尚且つ前輪操
舵角が予め設定された角度範囲内にある場合のみ自律走
行運転へ移行可能となるから、手動運転から自律走行運
転に切り替える際に、車両の挙動が不安定になる事態を
未然に防止できる。
【0009】請求項3に記載した手段を採用した場合に
は、自律走行運転時において、転舵に必要な力が増大さ
れた状態のステアリングホイールが、運転者の意思によ
り予め設定された上限角度以上操舵されたときに当該自
律走行運転が停止されるから、手動運転による操舵が必
要となった場合に、その手動運転への切り替えを迅速且
つ円滑に行い得るようになる。
【0010】請求項4に記載した手段を採用した場合に
は、自律走行運転時において、スイッチ要素が運転者に
より操作されたときには、転舵力変更手段が初期状態に
戻されてステアリングホイールの操作に必要な力が低減
されることになる。このため、運転者の意思によりステ
アリングホイールを前記上限角度以上操舵して自律走行
運転を停止させる操作のために必要な力が小さくなっ
て、その操作性が向上するようになる。
【0011】請求項5に記載した手段を採用した場合に
は、自律走行運転時において、運転者がステアリングホ
イールを握ったときに、タッチスイッチが操作状態とな
って転舵力変更手段が初期状態に戻されることになる。
このため、自律走行運転から手動運転への切り替え操作
を、きわめて容易且つ自然に行い得るようになる。
【0012】請求項6に記載した手段を採用した場合に
は、自律走行運転時において、ステアリングホイールが
予め設定されたトルク以上の力で操舵されたときに当該
自律走行運転が停止されるから、この場合においても、
手動運転による操舵が必要となった場合の切り替えを迅
速且つ円滑に行い得るようになる。
【0013】請求項7に記載した手段を採用した場合に
は、自律走行運転の停止に伴い前輪操舵力が初期状態に
戻される際に、その前輪操舵力が漸減されるようになる
から、運転者が、操舵力が増大された状態のステアリン
グホイールに対し回動のための比較的大きな操作力を加
えている状態で、自律走行運転が停止された場合にステ
アリングホイールを勢い余って過剰に操舵してしまう事
態を未然に防止できるようになる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1実施例につい
て図1〜図6を参照しながら説明する。図1には、自動
車1(車両)が、白線a、aにより画定された走行レー
ンAを矢印F方向へ走行している状態が摸式的に示され
ている。この図1において、自動車1は、その舵取り装
置として、ステアリングホイール2により操作される前
輪操舵機構3と、例えば電動アクチュエータを駆動源と
して操作される後輪操舵機構4とを備えた構成となって
いる。
【0015】また、自動車1には、その前方を見渡せる
位置、例えばフロントガラスの上部中央と対応した位置
に、画像入力装置5(本発明でいうレーン認識手段に相
当)が設けられている。この画像入力装置5は、例えば
CCDカメラのような撮像手段を含んで成るもので、そ
の光軸が自動車1の長手方向の中心軸に沿うように調整
されており、自動車1と走行レーンAの白線aとの間の
距離算出に必要な画像データを出力する構成となってい
る。
【0016】この場合、図2にも示すように、ステアリ
ングホイール2と前輪操舵機構3との間を繋ぐステアリ
ングシャフト6には、電磁ブレーキ7(本発明でいう転
舵力変更手段に相当)が設けられている。
【0017】具体的には、上記電磁ブレーキ7は図3に
示すような構成とされている。即ち、図3において、電
磁ブレーキ7は、それぞれ環状に形成された電磁石部7
a及び磁性体製のディスク部7bを備えた電磁カップリ
ング形式のもので、電磁石部7aは、車体1aに対し取
り付け金具8を介して固定され、ディスク部7bは、ス
テアリングシャフト6の周りにネジ9を介して同軸状に
固定される。この場合、電磁石部7aにはステアリング
シャフト6が貫通した状態とされるものであり、これに
より当該電磁石部7aとディスク部7bが同軸状配置と
なるように構成される。
【0018】このような電磁ブレーキ7が設けられた結
果、その動作状態(電磁石部7aに通電された状態)で
は、自動車1の前輪1a(図1参照)の転舵に必要な力
が増大するようになる。
【0019】図3に示すように、電磁石部7aには電源
端子+Bからリレー10を介して通電される構成となっ
ている。上記リレー10は、断電状態で図示しないリレ
ー接点をオンするノーマルクローズタイプのものであ
り、従って、このリレー10が断電された状態では、電
磁石部7aに通電されて電磁ブレーキ7が動作され、リ
レー10に通電された状態では、電磁石部7aが断電さ
れて電磁ブレーキ7が動作停止されることになる。この
場合、上記のようなリレー10の通断電制御(つまり、
電磁ブレーキ7の動作制御)は、後述するECU11を
通じて行なわれる構成となっている。
【0020】また、電源端子+Bとリレー10との間に
は、運転者がステアリングホイール2を握った状態でオ
ンするように構成された常開形のタッチスイッチ12
(本発明でいうスイッチ要素に相当)が設けられてお
り、これにより、タッチスイッチ12がオンされた場合
にも、リレー10に通電されて電磁ブレーキ7が動作停
止されることになる。
【0021】要部の電気的構成を示す図4において、車
速センサ13は、自動車1の走行速度を示す車速信号V
を出力する構成となっており、また、操舵角センサ14
は、ステアリングホイール2のニュートラル位置からの
操舵角を示す角度信号θを出力する構成となっている。
ECU11は、本発明でいう車両位置判定手段及び走行
制御手段の機能を備えたもので、前述した画像入力装置
5からの画像データの他に、上記車速センサ13からの
車速信号V及び操舵角センサ14からの角度信号θを受
けるようになっている。
【0022】ECU11は、上記のような各入力信号及
び予め記憶したプログラムに基づいて、前記後輪操舵機
構4及び電磁ブレーキ7を制御する構成となっている。
この場合、後輪操舵機構4からは操舵角を示す信号がフ
ィードバックされるようになっており、また、電磁ブレ
ーキ7の動作制御は前記リレー10を通じて行なわれる
ようになっている。特に、ECU11は、手動運転時
(自律走行を行なっていない状態時)には、リレー10
に通電して電磁ブレーキ7を動作停止させた状態に保持
する構成とされている。
【0023】図5には、ECU11による制御内容のう
ち、自律走行のための制御プログラムが概略的に示され
ており、以下これについて説明する。即ち、図5の制御
プログラムの実行が許可された状態では、まず、後輪1
b(図1参照)の操舵角を零(ニュートラル状態)に設
定するための指令を後輪操舵機構4に与える(ステップ
101)。次いで、車速信号Vにより示される自動車1
の走行速度が、予め設定された基準車速Vs以上か否か
を判断し(ステップ102)、「YES」と判断した場
合には、角度信号θにより示されるステアリングホイー
ル2の操舵角が予め設定された基準角度θs(自動車1
が直進状態となる角度)未満であるか否かを判断する
(ステップ103)。
【0024】上記ステップ103で「YES」と判断し
た場合、つまり、自動車1の走行速度が設定車速以上あ
ること、並びに前輪操舵角が予め設定された角度範囲内
にあること(自動車1が直進若しくはこれに近い状態に
あること)の双方が満たされた場合には、これを自律走
行条件が成立したものと見なして、自律走行運転のため
のステップ104〜106を順次実行する。
【0025】具体的には、ステップ104では、画像入
力装置5からの画像データ及び車速センサ13からの車
速信号Vなどに基づいて、自動車1と走行レーンAとの
相対的位置関係を判定し、その判定結果に基づいて自動
車1の走行位置を走行レーンAの中央部に保つための修
正操舵に必要な後輪操舵角を算出する。ステップ105
では、後輪操舵機構4に対し、後輪操舵角を上記のよう
な算出値となるように変更する指令を出力する。
【0026】ステップ106では、電磁ブレーキ7を動
作状態に切り替える指令(リレー10を断電する指令)
を出力することによって、自動車1の前輪1aの転舵に
必要な力が増大するように制御するものであり、このス
テップ106を実行した後にはステップ102へ戻る。
【0027】一方、前記ステップ102及び103の何
れかで「NO」と判断された場合、つまり、前述した自
律走行条件(自動車1の走行速度が設定車速以上あるこ
と、前輪操舵角が予め設定された角度範囲内にあること
の双方が満たされた状態)が成立しなくなった場合に
は、電磁ブレーキ7を動作停止状態に切り替える指令
(リレー10に通電する指令)を出力するステップ10
7、後輪操舵角を零に設定するための指令を後輪操舵機
構4に与えるステップ108を順次実行してステップ1
02へ戻る。
【0028】ECU11において以上のような制御が行
われる結果、次に述べるような作用・効果が得られる。
即ち、自律走行条件が成立したとき、つまり、自動車1
の走行速度が設定車速以上あること、前輪操舵角が予め
設定された角度範囲内にあること(自動車1が直進若し
くはこれに近い状態にあること)の双方が満たされた場
合のみ、後輪操舵による自律走行運転へ移行される構成
となっているから、手動運転から自律走行運転への切り
替えに際して自動車1の挙動が不安定になる事態を未然
に防止できる。
【0029】後輪操舵による自律走行時においては、電
磁ブレーキ7を動作させることにより前輪1aの転舵に
必要な力を増大させる構成、換言すれば前輪1aがふら
つかないように負荷をかける構成となっているから、後
輪操舵により自動車1の進路変更を行う際に、前輪1a
が後輪操舵による進路変更効果を打ち消す方向へ不用意
に転舵される現象が発生することがなくなる。
【0030】つまり、自動車1の前輪1aが、電磁ブレ
ーキ7の作用により直進状態に保たれる状態では、図6
(a)に摸式的に示すように、後輪1bを例えば左方向
に操舵すれば自動車1に右回りの偏向モーメントWRを
発生させることができて、自動車1の進行方向を矢印X
で示すように右方向に変更できる。
【0031】これに対して、前輪1aが自由に動き得る
状態にあった場合には、例えば図6(b)に摸式的に示
すように、車両の進行方向を右方向へ変更すべく後輪1
bを左方向に操舵した場合に、前輪1aが後輪操舵によ
る進路変更効果を打ち消す方向(図6(b)の例では左
方向)へ不用意に転舵される現象が発生するものであ
る。
【0032】従って、この場合には、後輪1bの操舵に
応じた右回りの偏向モーメントWRが、前輪1aの転舵
現象に応じた左回りの偏向モーメントWLにより打ち消
されることになるため、自動車1は、意図した進行方向
(この例では右方向)ではなく、進行しようとする方向
に対し傾きを持ちながら直進する方向(矢印Yで示す方
向)へ走行してしまい、自律走行のための自動的な操舵
機能が阻害されることになるが、本実施例の構成によれ
ばこのような事態を招く虞がなくなる。
【0033】尚、上記負荷量を前輪がふらつかず、且つ
運転者が操舵可能な値に設定することにより、本自動操
舵装置に異常が発生しても運転者は車両をコントロール
することができる。
【0034】また、自律走行条件が成立しなくなった場
合において、自律走行運転から手動運転へ切り替える際
には、電磁ブレーキ7を動作停止させることによって、
前輪1aの転舵に必要な力を初期状態に戻すだけ良いか
ら、その切り替えを、運転者に違和感を与えることなく
迅速且つ円滑に行うことが可能になる。
【0035】勿論、自律走行運転状態から手動運転状態
に戻ったときには、電磁ブレーキ7が動作停止されると
共に、後輪1bの操舵角が零の状態に復元されるから、
その後の走行に支障を生ずることはない。
【0036】自律走行運転時において、運転者がステア
リングホイール2を握ったときには、タッチスイッチ1
2がオン状態となってリレー10に通電されるため、電
磁ブレーキ7が動作停止された初期状態に戻されるよう
になり、これに応じてステアリングホイール2の操作に
必要な力が低減されることになる。そして、図5に示し
た制御プログラムによれば、自律走行運転状態において
は、ステアリングホイール2が運転者の意思により予め
設定された上限角度(基準角度θs)以上操舵されたと
きには、ステップ103で「NO」と判断されて自律走
行運転が停止される構成となっている。
【0037】従って、自律走行運転が行われている状態
で、手動運転による操舵が必要となった場合には、その
手動運転への切り替えを、ステアリングホイール2の操
作に応じて迅速且つ円滑に行い得るようになり、また、
このときには、ステアリングホイール2を握った段階
で、その操作に必要な力が通常の状態に自動的に戻され
るから、上記のように手動運転へ切り替える際の操作性
が向上する。
【0038】尚、上記第1実施例では、自律走行運転か
ら手動運転への切り替えに際して電磁ブレーキ7により
増大された前輪操舵力を初期状態に戻す場合に、その電
磁ブレーキ7を単純に動作停止させる構成としたが、本
発明の第2実施例を示す図7のように、電磁ブレーキ7
により増大された状態の前輪転舵力を時間の経過と共に
漸減させる構成としても良い。
【0039】具体的には、このような技術を採用する場
合には、電磁ブレーキ7の電磁石部7aに対する印加電
圧を、ECU11からの指令により調整可能な電圧調整
手段を設け、図7に示すように、上記印加電圧を、自律
走行運転から手動運転へ切り替えられたタイミングt1
以降において漸減させる構成とすれば良い。
【0040】この第2実施例のように、前輪1aの転舵
に必要な力が漸減される構成となっていた場合には、運
転者がステアリングホイール2を過剰に操舵してしまう
事態を未然に防止できるようになる。つまり、手動運転
への切り替えに応じて前輪1aの転舵に必要な力が急激
に減少する構成となっていた場合には、操舵に必要な力
が増大された状態のステアリングホイール2に対して、
その回動のための比較的大きな操作力を加えている状態
から、前輪転舵に必要な力が急減することになるため、
勢い余ってステアリングホイール2を過剰に操舵する可
能性が高くなるが、本実施例によれば、このような過剰
操舵を未然に防止できるようになる。
【0041】図8には本発明の第3実施例が示されてお
り、以下これについて前記第1実施例と異なる部分のみ
説明する。即ち、この第3実施例は、パワーステアリン
グの油圧制御機能を転舵力変更手段として利用すること
により電磁ブレーキ7を不要にした点に特徴を有するも
のである。
【0042】具体的には、図8において、油圧式のパワ
ーステアリング装置15は、復動シリンダ16、油圧制
御用のコントロールバルブ17、パワーステアリングポ
ンプ18、オイルタンク19、20などを備えた周知構
成のもので、本実施例では、コントロールバルブ17か
ら復動シリンダ16の高圧側作動口16a及び低圧側作
動口16bへ至る各配管の途中に、転舵力変更手段とし
ての電磁比例流量制御弁21、21を設け、これら流量
制御弁21の開度をECU11により制御できる構成と
する。
【0043】そして、ECU11は、自律走行運転時に
は、上記電磁比例流量制御弁21、21の開度を絞るこ
とによって復動シリンダ16への作動油の出入量を制限
するものであり、これにより前輪1aの転舵に必要な力
を増大させる。
【0044】尚、この第3実施例において、電磁比例流
量制御弁21を断電状態で全開されるノーマルオープン
タイプのものとすれば、万一、その電源供給線が断線し
た場合でもステアリングホイール2の通常操作を確保で
きるというフェイルセーフ機能が得られる。また、この
場合において、上記電源供給線を、運転者がステアリン
グホイール2を握った状態でオフする常閉形のタッチス
イッチにより断線する構成としておけば、自律走行運転
時において、運転者がステアリングホイール2を握った
ときには、タッチスイッチのオフに応じて電磁比例流量
制御弁21が全開されて、前輪1aの転舵に必要な力が
初期状態に戻されるようになるから、自律走行運転から
手動運転への切り替えを、運転者の意思により容易且つ
自然に行い得るようになる。
【0045】尚、本発明は上記した実施例に限定される
ものではなく、次のような変形または拡張が可能であ
る。ステアリングホイール2が操作されたときの回動ト
ルクを検出するトルク検出手段(例えば特開平6−22
9849号公報に見られるように、ステアリングホイー
ルとステアリングシャフトとの間を板バネにより連結す
ると共に、この板バネの撓み変形量を、ステアリングホ
イール及びステアリングシャフト間に作用するトルクと
して電気的に検出する構成のもの)を設け、自律走行運
転の実行時においてステアリングホイール2が予め設定
されたトルク以上の力で操舵された状態を上記トルク検
出手段により検出したときに、当該自律走行運転を停止
すると共に、前輪1aの転舵に必要な力を初期状態に戻
す構成としても良い。
【0046】スイッチ要素として、ステアリングホイー
ル2に設けたタッチスイッチ12を例に挙げたが、手動
操作される通常のスイッチをスイッチ要素として設ける
構成としても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例での自動車と走行レーンと
の関係を示す透視的平面図
【図2】要部の斜視図
【図3】電磁ブレーキの縦断面構造及び関連構成を実体
的に示した図
【図4】電気的構成を示す機能ブロック図
【図5】制御プログラムを示すフローチャート
【図6】作用説明用の摸式的平面図
【図7】本発明の第2実施例での電磁ブレーキの制御例
を説明するためのタイミングチャート
【図8】本発明の第3実施例を示す摸式図
【符号の説明】
1…自動車(車両)、1a…前輪、1b…後輪、2…ス
テアリングホイール、3…前輪操舵機構、4…後輪操舵
機構、5…画像入力装置(レーン認識手段)、6…ステ
アリングシャフト、7…電磁ブレーキ(転舵力変更手
段)、11…ECU(車両位置判定手段、走行制御手
段)、12…タッチスイッチ(スイッチ要素)、13…
車速センサ、14…操舵角センサ、15…パワーステア
リング装置、16…復動シリンダ、21…電磁比例流量
制御弁(転舵力変更手段)。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステアリングホイールにより操舵される
    前輪操舵機構の他に、後輪操舵機構を備え、自律走行運
    転時には前記後輪操舵機構を通じて後輪を操舵するよう
    にした車両用の自動操舵システムにおいて、 車道上の走行レーンを検知するためのレーン認識手段
    と、 このレーン認識手段の検知出力に基づいて車両と走行レ
    ーンとの相対的位置関係を判定する車両位置判定手段
    と、 所定の自律走行条件が成立している状態でのみ動作が許
    容されるように設けられ、その動作状態では前記車両位
    置判定手段の出力に基づいて前記後輪操舵機構を制御す
    ることにより車両の自律走行運転を実行する走行制御手
    段と、 この走行制御手段による自律走行運転の実行時に前記前
    輪の転舵に必要な力を増大させるように働く転舵力変更
    手段とを備えたことを特徴とする車両用の自動操舵シス
    テム。
  2. 【請求項2】 前記自律走行条件は、車両の走行速度が
    設定車速以上あること、並びに前輪操舵角が予め設定さ
    れた角度範囲内にあることの双方が満たされたときに成
    立することを特徴とする請求項1記載の車両用の自動操
    舵システム。
  3. 【請求項3】 前記走行制御手段は、自律走行運転の実
    行時において前記ステアリングホイールによる操舵角が
    予め設定された上限角度以上となったときに当該自律走
    行運転を停止することを特徴とする請求項1または2記
    載の車両用の自動操舵システム。
  4. 【請求項4】 運転者により操作されるスイッチ要素を
    備え、このスイッチ要素の操作に応じて前記転舵力変更
    手段が初期状態に戻されるように構成したことを特徴と
    する請求項3記載の車両用の自動操舵システム。
  5. 【請求項5】 前記スイッチ要素は、前記ステアリング
    ホイールに設けられたタッチスイッチにより構成されて
    いることを特徴とする請求項4記載の車両用の自動操舵
    システム。
  6. 【請求項6】 前記走行制御手段は、自律走行運転の実
    行時において前記ステアリングホイールが予め設定され
    たトルク以上の力で操舵されたときに当該自律走行運転
    を停止することを特徴とする請求項1または2記載の車
    両用の自動操舵システム。
  7. 【請求項7】 前記走行制御手段は、自律走行運転の停
    止時に前記転舵力変更手段により増大された前輪の転舵
    に必要な力を初期状態に戻す際に、その転舵力を時間の
    経過と共に漸減させるように構成されていることを特徴
    とする請求項1〜6の何れかに記載の車両用の自動操舵
    システム。
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