JP3760511B2 - 車両用の自動操舵システム - Google Patents

車両用の自動操舵システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車道上の走行レーンを検知するように設けられたレーン認識手段の出力を利用して自律走行を行うようにした車両用の自動操舵システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年では、特別な路上設備を必要とせずに自動操舵による走行を可能とした所謂自律走行車の研究が進んでいる。斯様な自律走行車に用いられる自動操舵システムとしては、例えば特開平7−251754号公報に記載されたものが知られている。
【0003】
即ち、この公報中には、基本的には運転者が運転操作を行い、所定の場合のみ自動操舵システムを介入させるようにした走行制御装置において、運転者によるステアリングホイールの操作と、自律走行運転への移行に伴うステアリングホイールの自動的な回動動作とが干渉して運転者に違和感を及ぼすという事態を回避するために、自律走行時には、前輪操舵状態から後輪操舵状態に切り替えると共に、前輪とステアリングホイールとの間の連結状態を、油圧機構を利用した連結解除手段により解除する技術が記載されている。尚、上記連結解除手段は、ステアリングシャフトを二分割する共に各分割シャフトに互いに噛み合うスプラインを形成し、それらのスプラインの噛み合い状態を油圧機構により選択的に解除することによって、前輪とステアリングホイールとの間の連結状態を解除する構成となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来構成では、後輪操舵による自律走行時において、ステアリングホイールから切り離された前輪が操舵方向へ自由に動き得る状態を呈することになる。このため、後輪操舵に伴う車両の進路変更時において、前輪が当該進路変更効果を打ち消す方向(車両の直進方向)へ不用意に転舵される現象が発生する可能性があり、これに起因して自動的な操舵機能が阻害される虞が出てくる。
【0005】
本発明は上記のような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、後輪操舵により車両の自律走行を制御する場合であっても、その後輪操舵による進路変更効果を確実に発揮できる車両用の自動操舵システムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載した発明のように、車両の後輪を操舵して行う自律走行運転時において、当該車両の前輪の転舵に必要な力を増大させるように働く転舵力変更手段を設ける構成とすることができる。
【0007】
このような構成によれば、自律走行運転時において後輪操舵により車両の進路変更を行う際には、転舵に必要な力が増大された状態にある前輪が当該進路変更効果を打ち消す方向へ不用意に転舵される現象が発生することがなくなるから、従来構成のように自動的な操舵機能が阻害される事態を未然に防止できるようになる。
【0008】
請求項2に記載した手段を採用した場合には、車両の走行速度が設定車速以上あり、尚且つ前輪操舵角が予め設定された角度範囲内にある場合のみ自律走行運転へ移行可能となるから、手動運転から自律走行運転に切り替える際に、車両の挙動が不安定になる事態を未然に防止できる。
【0009】
請求項3に記載した手段を採用した場合には、自律走行運転時において、転舵に必要な力が増大された状態のステアリングホイールが、運転者の意思により予め設定された上限角度以上操舵されたときに当該自律走行運転が停止されるから、手動運転による操舵が必要となった場合に、その手動運転への切り替えを迅速且つ円滑に行い得るようになる。
【0010】
請求項4に記載した手段を採用した場合には、自律走行運転時において、スイッチ要素が運転者により操作されたときには、転舵力変更手段が初期状態に戻されてステアリングホイールの操作に必要な力が低減されることになる。このため、運転者の意思によりステアリングホイールを前記上限角度以上操舵して自律走行運転を停止させる操作のために必要な力が小さくなって、その操作性が向上するようになる。
【0011】
請求項5に記載した手段を採用した場合には、自律走行運転時において、運転者がステアリングホイールを握ったときに、タッチスイッチが操作状態となって転舵力変更手段が初期状態に戻されることになる。このため、自律走行運転から手動運転への切り替え操作を、きわめて容易且つ自然に行い得るようになる。
【0012】
請求項6に記載した手段を採用した場合には、自律走行運転時において、ステアリングホイールが予め設定されたトルク以上の力で操舵されたときに当該自律走行運転が停止されるから、この場合においても、手動運転による操舵が必要となった場合の切り替えを迅速且つ円滑に行い得るようになる。
【0013】
請求項7に記載した手段を採用した場合には、自律走行運転の停止に伴い前輪操舵力が初期状態に戻される際に、その前輪操舵力が漸減されるようになるから、運転者が、操舵力が増大された状態のステアリングホイールに対し回動のための比較的大きな操作力を加えている状態で、自律走行運転が停止された場合にステアリングホイールを勢い余って過剰に操舵してしまう事態を未然に防止できるようになる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1実施例について図1〜図6を参照しながら説明する。
図1には、自動車1(車両)が、白線a、aにより画定された走行レーンAを矢印F方向へ走行している状態が摸式的に示されている。この図1において、自動車1は、その舵取り装置として、ステアリングホイール2により操作される前輪操舵機構3と、例えば電動アクチュエータを駆動源として操作される後輪操舵機構4とを備えた構成となっている。
【0015】
また、自動車1には、その前方を見渡せる位置、例えばフロントガラスの上部中央と対応した位置に、画像入力装置5(本発明でいうレーン認識手段に相当)が設けられている。この画像入力装置5は、例えばCCDカメラのような撮像手段を含んで成るもので、その光軸が自動車1の長手方向の中心軸に沿うように調整されており、自動車1と走行レーンAの白線aとの間の距離算出に必要な画像データを出力する構成となっている。
【0016】
この場合、図2にも示すように、ステアリングホイール2と前輪操舵機構3との間を繋ぐステアリングシャフト6には、電磁ブレーキ7(本発明でいう転舵力変更手段に相当)が設けられている。
【0017】
具体的には、上記電磁ブレーキ7は図3に示すような構成とされている。即ち、図3において、電磁ブレーキ7は、それぞれ環状に形成された電磁石部7a及び磁性体製のディスク部7bを備えた電磁カップリング形式のもので、電磁石部7aは、車体1aに対し取り付け金具8を介して固定され、ディスク部7bは、ステアリングシャフト6の周りにネジ9を介して同軸状に固定される。この場合、電磁石部7aにはステアリングシャフト6が貫通した状態とされるものであり、これにより当該電磁石部7aとディスク部7bが同軸状配置となるように構成される。
【0018】
このような電磁ブレーキ7が設けられた結果、その動作状態(電磁石部7aに通電された状態)では、自動車1の前輪1a(図1参照)の転舵に必要な力が増大するようになる。
【0019】
図3に示すように、電磁石部7aには電源端子+Bからリレー10を介して通電される構成となっている。上記リレー10は、断電状態で図示しないリレー接点をオンするノーマルクローズタイプのものであり、従って、このリレー10が断電された状態では、電磁石部7aに通電されて電磁ブレーキ7が動作され、リレー10に通電された状態では、電磁石部7aが断電されて電磁ブレーキ7が動作停止されることになる。この場合、上記のようなリレー10の通断電制御(つまり、電磁ブレーキ7の動作制御)は、後述するECU11を通じて行なわれる構成となっている。
【0020】
また、電源端子+Bとリレー10との間には、運転者がステアリングホイール2を握った状態でオンするように構成された常開形のタッチスイッチ12(本発明でいうスイッチ要素に相当)が設けられており、これにより、タッチスイッチ12がオンされた場合にも、リレー10に通電されて電磁ブレーキ7が動作停止されることになる。
【0021】
要部の電気的構成を示す図4において、車速センサ13は、自動車1の走行速度を示す車速信号Vを出力する構成となっており、また、操舵角センサ14は、ステアリングホイール2のニュートラル位置からの操舵角を示す角度信号θを出力する構成となっている。ECU11は、本発明でいう車両位置判定手段及び走行制御手段の機能を備えたもので、前述した画像入力装置5からの画像データの他に、上記車速センサ13からの車速信号V及び操舵角センサ14からの角度信号θを受けるようになっている。
【0022】
ECU11は、上記のような各入力信号及び予め記憶したプログラムに基づいて、前記後輪操舵機構4及び電磁ブレーキ7を制御する構成となっている。この場合、後輪操舵機構4からは操舵角を示す信号がフィードバックされるようになっており、また、電磁ブレーキ7の動作制御は前記リレー10を通じて行なわれるようになっている。特に、ECU11は、手動運転時(自律走行を行なっていない状態時)には、リレー10に通電して電磁ブレーキ7を動作停止させた状態に保持する構成とされている。
【0023】
図5には、ECU11による制御内容のうち、自律走行のための制御プログラムが概略的に示されており、以下これについて説明する。
即ち、図5の制御プログラムの実行が許可された状態では、まず、後輪1b(図1参照)の操舵角を零(ニュートラル状態)に設定するための指令を後輪操舵機構4に与える(ステップ101)。次いで、車速信号Vにより示される自動車1の走行速度が、予め設定された基準車速Vs以上か否かを判断し(ステップ102)、「YES」と判断した場合には、角度信号θにより示されるステアリングホイール2の操舵角が予め設定された基準角度θs(自動車1が直進状態となる角度)未満であるか否かを判断する(ステップ103)。
【0024】
上記ステップ103で「YES」と判断した場合、つまり、自動車1の走行速度が設定車速以上あること、並びに前輪操舵角が予め設定された角度範囲内にあること(自動車1が直進若しくはこれに近い状態にあること)の双方が満たされた場合には、これを自律走行条件が成立したものと見なして、自律走行運転のためのステップ104〜106を順次実行する。
【0025】
具体的には、ステップ104では、画像入力装置5からの画像データ及び車速センサ13からの車速信号Vなどに基づいて、自動車1と走行レーンAとの相対的位置関係を判定し、その判定結果に基づいて自動車1の走行位置を走行レーンAの中央部に保つための修正操舵に必要な後輪操舵角を算出する。ステップ105では、後輪操舵機構4に対し、後輪操舵角を上記のような算出値となるように変更する指令を出力する。
【0026】
ステップ106では、電磁ブレーキ7を動作状態に切り替える指令(リレー10を断電する指令)を出力することによって、自動車1の前輪1aの転舵に必要な力が増大するように制御するものであり、このステップ106を実行した後にはステップ102へ戻る。
【0027】
一方、前記ステップ102及び103の何れかで「NO」と判断された場合、つまり、前述した自律走行条件(自動車1の走行速度が設定車速以上あること、前輪操舵角が予め設定された角度範囲内にあることの双方が満たされた状態)が成立しなくなった場合には、電磁ブレーキ7を動作停止状態に切り替える指令(リレー10に通電する指令)を出力するステップ107、後輪操舵角を零に設定するための指令を後輪操舵機構4に与えるステップ108を順次実行してステップ102へ戻る。
【0028】
ECU11において以上のような制御が行われる結果、次に述べるような作用・効果が得られる。即ち、自律走行条件が成立したとき、つまり、自動車1の走行速度が設定車速以上あること、前輪操舵角が予め設定された角度範囲内にあること(自動車1が直進若しくはこれに近い状態にあること)の双方が満たされた場合のみ、後輪操舵による自律走行運転へ移行される構成となっているから、手動運転から自律走行運転への切り替えに際して自動車1の挙動が不安定になる事態を未然に防止できる。
【0029】
後輪操舵による自律走行時においては、電磁ブレーキ7を動作させることにより前輪1aの転舵に必要な力を増大させる構成、換言すれば前輪1aがふらつかないように負荷をかける構成となっているから、後輪操舵により自動車1の進路変更を行う際に、前輪1aが後輪操舵による進路変更効果を打ち消す方向へ不用意に転舵される現象が発生することがなくなる。
【0030】
つまり、自動車1の前輪1aが、電磁ブレーキ7の作用により直進状態に保たれる状態では、図6(a)に摸式的に示すように、後輪1bを例えば左方向に操舵すれば自動車1に右回りの偏向モーメントWRを発生させることができて、自動車1の進行方向を矢印Xで示すように右方向に変更できる。
【0031】
これに対して、前輪1aが自由に動き得る状態にあった場合には、例えば図6(b)に摸式的に示すように、車両の進行方向を右方向へ変更すべく後輪1bを左方向に操舵した場合に、前輪1aが後輪操舵による進路変更効果を打ち消す方向(図6(b)の例では左方向)へ不用意に転舵される現象が発生するものである。
【0032】
従って、この場合には、後輪1bの操舵に応じた右回りの偏向モーメントWRが、前輪1aの転舵現象に応じた左回りの偏向モーメントWLにより打ち消されることになるため、自動車1は、意図した進行方向(この例では右方向)ではなく、進行しようとする方向に対し傾きを持ちながら直進する方向(矢印Yで示す方向)へ走行してしまい、自律走行のための自動的な操舵機能が阻害されることになるが、本実施例の構成によればこのような事態を招く虞がなくなる。
【0033】
尚、上記負荷量を前輪がふらつかず、且つ運転者が操舵可能な値に設定することにより、本自動操舵装置に異常が発生しても運転者は車両をコントロールすることができる。
【0034】
また、自律走行条件が成立しなくなった場合において、自律走行運転から手動運転へ切り替える際には、電磁ブレーキ7を動作停止させることによって、前輪1aの転舵に必要な力を初期状態に戻すだけ良いから、その切り替えを、運転者に違和感を与えることなく迅速且つ円滑に行うことが可能になる。
【0035】
勿論、自律走行運転状態から手動運転状態に戻ったときには、電磁ブレーキ7が動作停止されると共に、後輪1bの操舵角が零の状態に復元されるから、その後の走行に支障を生ずることはない。
【0036】
自律走行運転時において、運転者がステアリングホイール2を握ったときには、タッチスイッチ12がオン状態となってリレー10に通電されるため、電磁ブレーキ7が動作停止された初期状態に戻されるようになり、これに応じてステアリングホイール2の操作に必要な力が低減されることになる。そして、図5に示した制御プログラムによれば、自律走行運転状態においては、ステアリングホイール2が運転者の意思により予め設定された上限角度(基準角度θs)以上操舵されたときには、ステップ103で「NO」と判断されて自律走行運転が停止される構成となっている。
【0037】
従って、自律走行運転が行われている状態で、手動運転による操舵が必要となった場合には、その手動運転への切り替えを、ステアリングホイール2の操作に応じて迅速且つ円滑に行い得るようになり、また、このときには、ステアリングホイール2を握った段階で、その操作に必要な力が通常の状態に自動的に戻されるから、上記のように手動運転へ切り替える際の操作性が向上する。
【0038】
尚、上記第1実施例では、自律走行運転から手動運転への切り替えに際して電磁ブレーキ7により増大された前輪操舵力を初期状態に戻す場合に、その電磁ブレーキ7を単純に動作停止させる構成としたが、本発明の第2実施例を示す図7のように、電磁ブレーキ7により増大された状態の前輪転舵力を時間の経過と共に漸減させる構成としても良い。
【0039】
具体的には、このような技術を採用する場合には、電磁ブレーキ7の電磁石部7aに対する印加電圧を、ECU11からの指令により調整可能な電圧調整手段を設け、図7に示すように、上記印加電圧を、自律走行運転から手動運転へ切り替えられたタイミングt1以降において漸減させる構成とすれば良い。
【0040】
この第2実施例のように、前輪1aの転舵に必要な力が漸減される構成となっていた場合には、運転者がステアリングホイール2を過剰に操舵してしまう事態を未然に防止できるようになる。つまり、手動運転への切り替えに応じて前輪1aの転舵に必要な力が急激に減少する構成となっていた場合には、操舵に必要な力が増大された状態のステアリングホイール2に対して、その回動のための比較的大きな操作力を加えている状態から、前輪転舵に必要な力が急減することになるため、勢い余ってステアリングホイール2を過剰に操舵する可能性が高くなるが、本実施例によれば、このような過剰操舵を未然に防止できるようになる。
【0041】
図8には本発明の第3実施例が示されており、以下これについて前記第1実施例と異なる部分のみ説明する。
即ち、この第3実施例は、パワーステアリングの油圧制御機能を転舵力変更手段として利用することにより電磁ブレーキ7を不要にした点に特徴を有するものである。
【0042】
具体的には、図8において、油圧式のパワーステアリング装置15は、復動シリンダ16、油圧制御用のコントロールバルブ17、パワーステアリングポンプ18、オイルタンク19、20などを備えた周知構成のもので、本実施例では、コントロールバルブ17から復動シリンダ16の高圧側作動口16a及び低圧側作動口16bへ至る各配管の途中に、転舵力変更手段としての電磁比例流量制御弁21、21を設け、これら流量制御弁21の開度をECU11により制御できる構成とする。
【0043】
そして、ECU11は、自律走行運転時には、上記電磁比例流量制御弁21、21の開度を絞ることによって復動シリンダ16への作動油の出入量を制限するものであり、これにより前輪1aの転舵に必要な力を増大させる。
【0044】
尚、この第3実施例において、電磁比例流量制御弁21を断電状態で全開されるノーマルオープンタイプのものとすれば、万一、その電源供給線が断線した場合でもステアリングホイール2の通常操作を確保できるというフェイルセーフ機能が得られる。また、この場合において、上記電源供給線を、運転者がステアリングホイール2を握った状態でオフする常閉形のタッチスイッチにより断線する構成としておけば、自律走行運転時において、運転者がステアリングホイール2を握ったときには、タッチスイッチのオフに応じて電磁比例流量制御弁21が全開されて、前輪1aの転舵に必要な力が初期状態に戻されるようになるから、自律走行運転から手動運転への切り替えを、運転者の意思により容易且つ自然に行い得るようになる。
【0045】
尚、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、次のような変形または拡張が可能である。
ステアリングホイール2が操作されたときの回動トルクを検出するトルク検出手段(例えば特開平6−229849号公報に見られるように、ステアリングホイールとステアリングシャフトとの間を板バネにより連結すると共に、この板バネの撓み変形量を、ステアリングホイール及びステアリングシャフト間に作用するトルクとして電気的に検出する構成のもの)を設け、自律走行運転の実行時においてステアリングホイール2が予め設定されたトルク以上の力で操舵された状態を上記トルク検出手段により検出したときに、当該自律走行運転を停止すると共に、前輪1aの転舵に必要な力を初期状態に戻す構成としても良い。
【0046】
スイッチ要素として、ステアリングホイール2に設けたタッチスイッチ12を例に挙げたが、手動操作される通常のスイッチをスイッチ要素として設ける構成としても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例での自動車と走行レーンとの関係を示す透視的平面図
【図2】要部の斜視図
【図3】電磁ブレーキの縦断面構造及び関連構成を実体的に示した図
【図4】電気的構成を示す機能ブロック図
【図5】制御プログラムを示すフローチャート
【図6】作用説明用の摸式的平面図
【図7】本発明の第2実施例での電磁ブレーキの制御例を説明するためのタイミングチャート
【図8】本発明の第3実施例を示す摸式図
【符号の説明】
1…自動車(車両)、1a…前輪、1b…後輪、2…ステアリングホイール、3…前輪操舵機構、4…後輪操舵機構、5…画像入力装置(レーン認識手段)、6…ステアリングシャフト、7…電磁ブレーキ(転舵力変更手段)、11…ECU(車両位置判定手段、走行制御手段)、12…タッチスイッチ(スイッチ要素)、13…車速センサ、14…操舵角センサ、15…パワーステアリング装置、16…復動シリンダ、21…電磁比例流量制御弁(転舵力変更手段)。

Claims (7)

  1. ステアリングホイールにより操舵される前輪操舵機構の他に、後輪操舵機構を備え、自律走行運転時には前記後輪操舵機構を通じて後輪を操舵するようにした車両用の自動操舵システムにおいて、
    車道上の走行レーンを検知するためのレーン認識手段と、
    このレーン認識手段の検知出力に基づいて車両と走行レーンとの相対的位置関係を判定する車両位置判定手段と、
    所定の自律走行条件が成立している状態でのみ動作が許容されるように設けられ、その動作状態では前記車両位置判定手段の出力に基づいて前記後輪操舵機構を制御することにより車両の自律走行運転を実行する走行制御手段と、
    この走行制御手段による自律走行運転の実行時に前記前輪の転舵に必要な力を増大させるように働く転舵力変更手段とを備えたことを特徴とする車両用の自動操舵システム。
  2. 前記自律走行条件は、車両の走行速度が設定車速以上あること、並びに前輪操舵角が予め設定された角度範囲内にあることの双方が満たされたときに成立することを特徴とする請求項1記載の車両用の自動操舵システム。
  3. 前記走行制御手段は、自律走行運転の実行時において前記ステアリングホイールによる操舵角が予め設定された上限角度以上となったときに当該自律走行運転を停止することを特徴とする請求項1または2記載の車両用の自動操舵システム。
  4. 運転者により操作されるスイッチ要素を備え、このスイッチ要素の操作に応じて前記転舵力変更手段が初期状態に戻されるように構成したことを特徴とする請求項3記載の車両用の自動操舵システム。
  5. 前記スイッチ要素は、前記ステアリングホイールに設けられたタッチスイッチにより構成されていることを特徴とする請求項4記載の車両用の自動操舵システム。
  6. 前記走行制御手段は、自律走行運転の実行時において前記ステアリングホイールが予め設定されたトルク以上の力で操舵されたときに当該自律走行運転を停止することを特徴とする請求項1または2記載の車両用の自動操舵システム。
  7. 前記走行制御手段は、自律走行運転の停止時に前記転舵力変更手段により増大された前輪の転舵に必要な力を初期状態に戻す際に、その転舵力を時間の経過と共に漸減させるように構成されていることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の車両用の自動操舵システム。
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