JPH054127B2 - - Google Patents
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- JPH054127B2 JPH054127B2 JP24188984A JP24188984A JPH054127B2 JP H054127 B2 JPH054127 B2 JP H054127B2 JP 24188984 A JP24188984 A JP 24188984A JP 24188984 A JP24188984 A JP 24188984A JP H054127 B2 JPH054127 B2 JP H054127B2
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Landscapes
- Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
- Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
- Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
- Artificial Filaments (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
[技術分野]
本発明は耐熱性、親水性に優れた多孔質ポリオ
レフイン中空糸に関する。
レフイン中空糸に関する。
[従来の技術]
純水製造や水中のコロイド状物の濾過等に用い
る限外濾過膜や精密濾過膜としては種々の膜が知
られているが、その1つとしてポリオレフイン膜
が知られている。ポリオレフイン膜は耐薬品性に
優れる、溶融賦形法により膜を製造できる等の利
点から重用されており、本出願人も特公昭56−
52123号、特開昭57−42919号において孔径0.01〜
1μmの微小空孔が中空糸の内壁面と外壁面との
間を連通する多孔質ポリオレフイン中空糸を提案
した。しかし、これは疎水性の多孔質ポリオレフ
イン中空糸であるので、使用前にアルコール等で
一時的に親水化してそのまま水と置換して用いる
が、使用中に気泡が混入したり、保管時に水を抜
いたりして多孔質ポリオレフイン中空糸表面を空
気と接触させて乾燥すると、濾過性が低下する問
題があり、かつ、素材がポリオレフインであるた
め耐熱性に劣り、高温水の濾過ができない、医療
用等の場合の滅菌として蒸気滅菌を採用し難いこ
と等の問題があり、耐熱性及び親水性に優れた多
孔質ポリオレフイン中空糸の開発が強く要望され
ていた。
る限外濾過膜や精密濾過膜としては種々の膜が知
られているが、その1つとしてポリオレフイン膜
が知られている。ポリオレフイン膜は耐薬品性に
優れる、溶融賦形法により膜を製造できる等の利
点から重用されており、本出願人も特公昭56−
52123号、特開昭57−42919号において孔径0.01〜
1μmの微小空孔が中空糸の内壁面と外壁面との
間を連通する多孔質ポリオレフイン中空糸を提案
した。しかし、これは疎水性の多孔質ポリオレフ
イン中空糸であるので、使用前にアルコール等で
一時的に親水化してそのまま水と置換して用いる
が、使用中に気泡が混入したり、保管時に水を抜
いたりして多孔質ポリオレフイン中空糸表面を空
気と接触させて乾燥すると、濾過性が低下する問
題があり、かつ、素材がポリオレフインであるた
め耐熱性に劣り、高温水の濾過ができない、医療
用等の場合の滅菌として蒸気滅菌を採用し難いこ
と等の問題があり、耐熱性及び親水性に優れた多
孔質ポリオレフイン中空糸の開発が強く要望され
ていた。
[解決しようとする問題点]
本発明の目的は耐熱性及び親水性に優れた多孔
質ポリオレフイン中空糸を提供することにある。
質ポリオレフイン中空糸を提供することにある。
[問題点を解決するための手段]
本発明の上記目的は中空糸内壁面より外壁面へ
つながつた微小空孔を有するポリオレフイン中空
糸において、該ポリオレフインが架橋構造を有
し、みかけの融点が150乃至250℃であり、かつ微
小空孔を形成している壁面の少なくとも1部に親
水性を有する水溶性有機高分子からなる薄膜が形
成されていることを特徴とする親水化耐熱性多孔
質ポリオレフイン中空糸によつて達成される。
つながつた微小空孔を有するポリオレフイン中空
糸において、該ポリオレフインが架橋構造を有
し、みかけの融点が150乃至250℃であり、かつ微
小空孔を形成している壁面の少なくとも1部に親
水性を有する水溶性有機高分子からなる薄膜が形
成されていることを特徴とする親水化耐熱性多孔
質ポリオレフイン中空糸によつて達成される。
中空糸内壁面より外壁面へつながつた微小空孔
を有するポリオレフイン中空糸としては中空糸の
ほぼ長手方向に配列した多数のフイブリル相互間
に形成されている微小空孔が中空糸の内壁面と外
壁面との間を連通している多孔質中空糸であるこ
とが好ましい。このような中空糸は例えば特開昭
57−42919号に記載された方法により製造するこ
とができる。ポリオレフインとしてはポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリ−4−メチル−1−ペ
ンテン、ポリテトラフルオロエチレン等を挙げる
ことができる。該ポリオレフインに架橋構造を導
入する方法としては電子線照射装置を用い、120
℃以下、好ましくは80℃以下の温度で電子線を5
〜50Mrad照射することによつて得られる。電子
線照射量が5Mrad未満の場合はみかけの融点が
150℃未満となり好ましくない。一方、50Mrad
を越える電子線照射量では耐熱性の向上効果は優
れているものの、加工コストが高くなるばかりで
なく糸質の低下が起るので好ましくない。
を有するポリオレフイン中空糸としては中空糸の
ほぼ長手方向に配列した多数のフイブリル相互間
に形成されている微小空孔が中空糸の内壁面と外
壁面との間を連通している多孔質中空糸であるこ
とが好ましい。このような中空糸は例えば特開昭
57−42919号に記載された方法により製造するこ
とができる。ポリオレフインとしてはポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリ−4−メチル−1−ペ
ンテン、ポリテトラフルオロエチレン等を挙げる
ことができる。該ポリオレフインに架橋構造を導
入する方法としては電子線照射装置を用い、120
℃以下、好ましくは80℃以下の温度で電子線を5
〜50Mrad照射することによつて得られる。電子
線照射量が5Mrad未満の場合はみかけの融点が
150℃未満となり好ましくない。一方、50Mrad
を越える電子線照射量では耐熱性の向上効果は優
れているものの、加工コストが高くなるばかりで
なく糸質の低下が起るので好ましくない。
微小空孔を形成している壁面の少なくとも1部
に親水性を有する水不溶性有機高分子からなる薄
膜を形成して恒久的に親水化されたポリオレフイ
ン中空糸を得る方法としては親水性を有する水不
溶性有機高分子例えばポリアクリロニトリル系ポ
リマー、ポリウレタン系ポリマー、酢酸セルロー
スの有機溶剤溶液を多孔質ポリオレフイン中空糸
の微小空孔を形成している壁面の少なくとも1部
に付着させた後、これらの水不溶性有機高分子を
凝固剤溶液に浸漬し、急速凝固処理を行なうこと
によつて水不溶性有機高分子の薄膜を形成し、強
固に付着させることができる。アクリロニトリル
系ポリマーを用いる場合はアクリロニトリルを30
重量%以上含有しているものであることが好まし
い。アクリロニトリル含有量が30重量%未満のポ
リマーでは親水性が小さくなるので好ましくな
い。これらの水不溶性有機高分子薄膜は多孔質中
空糸の微小空孔を形成している壁面に、できるだ
け均一にしかもその付着量を最小限度に留め、付
着処理による中空糸微細空孔の閉塞をできるだけ
少なくすることが好ましい。
に親水性を有する水不溶性有機高分子からなる薄
膜を形成して恒久的に親水化されたポリオレフイ
ン中空糸を得る方法としては親水性を有する水不
溶性有機高分子例えばポリアクリロニトリル系ポ
リマー、ポリウレタン系ポリマー、酢酸セルロー
スの有機溶剤溶液を多孔質ポリオレフイン中空糸
の微小空孔を形成している壁面の少なくとも1部
に付着させた後、これらの水不溶性有機高分子を
凝固剤溶液に浸漬し、急速凝固処理を行なうこと
によつて水不溶性有機高分子の薄膜を形成し、強
固に付着させることができる。アクリロニトリル
系ポリマーを用いる場合はアクリロニトリルを30
重量%以上含有しているものであることが好まし
い。アクリロニトリル含有量が30重量%未満のポ
リマーでは親水性が小さくなるので好ましくな
い。これらの水不溶性有機高分子薄膜は多孔質中
空糸の微小空孔を形成している壁面に、できるだ
け均一にしかもその付着量を最小限度に留め、付
着処理による中空糸微細空孔の閉塞をできるだけ
少なくすることが好ましい。
[実施例]
以下、本発明を実施例によつて説明する。
なお、本発明においてみかけ融点とは温度可変
金属板上に試料を置き、1℃/分の速度で昇温
し、試料が溶融して形態が失われるときの温度を
いう。
金属板上に試料を置き、1℃/分の速度で昇温
し、試料が溶融して形態が失われるときの温度を
いう。
実施例 1
中空糸のほぼ長手方向に配列した多数のフイブ
リル相互間に形成されている微小空孔が中空糸の
内壁面と外壁面との間を連通しているポリエチレ
ン多孔質中空糸(三菱レイヨン(株)製、商品名
EHF)を電子線照射装置で加速電圧200kV、電
子流8.1mA、温度50℃の条件で20Mradの電子線
を照射し、みかけの融点が184℃である耐熱性が
賦与された多孔質ポリエチレンを得た。
リル相互間に形成されている微小空孔が中空糸の
内壁面と外壁面との間を連通しているポリエチレ
ン多孔質中空糸(三菱レイヨン(株)製、商品名
EHF)を電子線照射装置で加速電圧200kV、電
子流8.1mA、温度50℃の条件で20Mradの電子線
を照射し、みかけの融点が184℃である耐熱性が
賦与された多孔質ポリエチレンを得た。
ジアセテート繊維製造用酢酸セルロースフレー
ク3重量部をジアセトンアルコール97重量部で溶
解した25℃の溶液中にこの中空糸を浸漬した後絞
液し、中空糸に対する溶液の付着量を290%owf
とし、引続き60℃の水中に浸漬して酢酸セルロー
スの急速湿式凝固処理と脱溶剤処理を行なつた
後、水洗、乾燥し、中空糸のフイブリルの表面に
酢酸セルロースの薄膜が形成された耐熱性親水化
多孔質ポリエチレン中空糸を得た。
ク3重量部をジアセトンアルコール97重量部で溶
解した25℃の溶液中にこの中空糸を浸漬した後絞
液し、中空糸に対する溶液の付着量を290%owf
とし、引続き60℃の水中に浸漬して酢酸セルロー
スの急速湿式凝固処理と脱溶剤処理を行なつた
後、水洗、乾燥し、中空糸のフイブリルの表面に
酢酸セルロースの薄膜が形成された耐熱性親水化
多孔質ポリエチレン中空糸を得た。
この中空糸100本をU字型に束ね、中空糸端部
を樹脂でハウジングに固定して中空糸有効長10cm
の濾過モジユールを作成した。このモジユールに
0.1Kg/cm2という極めて低い水圧で水を濾過した
ところ優れた透水性を示した。
を樹脂でハウジングに固定して中空糸有効長10cm
の濾過モジユールを作成した。このモジユールに
0.1Kg/cm2という極めて低い水圧で水を濾過した
ところ優れた透水性を示した。
さらに水圧1Kg/cm2で水を1時間濾過した後、
水を抜き取り、50℃の真空乾燥機で20時間乾燥し
た後、水を濾過して耐水圧、透水量を調べたとこ
ろ乾燥による性能の低下は見られなかつた。
水を抜き取り、50℃の真空乾燥機で20時間乾燥し
た後、水を濾過して耐水圧、透水量を調べたとこ
ろ乾燥による性能の低下は見られなかつた。
この中空糸の耐熱性を調べる目的で90℃の熱水
を中空糸の外壁部から内壁部に向けて圧力1Kg/
cm2で30分間濾過した後、中空糸の有効長を測定
し、熱水濾過による中空糸の熱水収縮率を算出し
た結果4%であり、優れた耐熱性を示すことがわ
かつた。
を中空糸の外壁部から内壁部に向けて圧力1Kg/
cm2で30分間濾過した後、中空糸の有効長を測定
し、熱水濾過による中空糸の熱水収縮率を算出し
た結果4%であり、優れた耐熱性を示すことがわ
かつた。
比較例 1
電子線処理されておらず、親水化もされていな
い実施例1で用いたと同様の中空糸を用い、実施
例1と同様の濾過モジユールを作成し、水を濾過
しようとしたが、水圧3Kg/cm2以下では水は全く
濾過されなかつた。次にこのモジユールにエタノ
ールを充填して中空糸壁内部にエタノールを含浸
させた後該モジユールに水を導入してエタノール
と置換し、1Kg/cm2の水圧で水が濾過されること
を確かめた。このモジユールに実施例1と同様に
して90℃の熱水を濾過した後、中空糸の熱水収縮
率を求めたところ中空糸は14%収縮していた。
い実施例1で用いたと同様の中空糸を用い、実施
例1と同様の濾過モジユールを作成し、水を濾過
しようとしたが、水圧3Kg/cm2以下では水は全く
濾過されなかつた。次にこのモジユールにエタノ
ールを充填して中空糸壁内部にエタノールを含浸
させた後該モジユールに水を導入してエタノール
と置換し、1Kg/cm2の水圧で水が濾過されること
を確かめた。このモジユールに実施例1と同様に
して90℃の熱水を濾過した後、中空糸の熱水収縮
率を求めたところ中空糸は14%収縮していた。
[発明の効果]
本発明の親水化耐熱性多孔質ポリオレフイン中
空糸は優れた耐熱性、親水性を有しており、80〜
100℃の熱水の精密濾過が可能であると共にエタ
ノール等による親水化前処理を行なわずとも良好
な透水性を示し、濾過中又は濾過後に膜が乾燥し
ても濾過性能の低下はほとんど認められず、その
実用的効果は極めて大きい。
空糸は優れた耐熱性、親水性を有しており、80〜
100℃の熱水の精密濾過が可能であると共にエタ
ノール等による親水化前処理を行なわずとも良好
な透水性を示し、濾過中又は濾過後に膜が乾燥し
ても濾過性能の低下はほとんど認められず、その
実用的効果は極めて大きい。
Claims (1)
- 1 中空糸内壁面より外壁面へつながつた微小空
孔を有するポリオレフイン中空糸において、該ポ
リオレフインが架橋構造を有し、みかけの融点が
150乃至250℃であり、かつ微小空孔を形成してい
る壁面の少なくとも1部に親水性を有する水不溶
性有機高分子からなる薄膜が形成されていること
を特徴とする親水化耐熱性多孔質ポリオレフイン
中空糸。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24188984A JPS61120602A (ja) | 1984-11-16 | 1984-11-16 | 親水化耐熱性多孔質ポリオレフイン中空糸 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24188984A JPS61120602A (ja) | 1984-11-16 | 1984-11-16 | 親水化耐熱性多孔質ポリオレフイン中空糸 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61120602A JPS61120602A (ja) | 1986-06-07 |
JPH054127B2 true JPH054127B2 (ja) | 1993-01-19 |
Family
ID=17081053
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24188984A Granted JPS61120602A (ja) | 1984-11-16 | 1984-11-16 | 親水化耐熱性多孔質ポリオレフイン中空糸 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS61120602A (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62294404A (ja) * | 1986-06-11 | 1987-12-21 | Ube Ind Ltd | 多孔質中空糸膜 |
WO1999010025A1 (fr) * | 1997-08-22 | 1999-03-04 | Asahi Medical Co., Ltd. | Procede d'obtention de materiaux eliminant les leucocytes et polyolefines hydrophilisees |
KR100816017B1 (ko) | 2007-04-19 | 2008-03-24 | 한국원자력연구원 | 방사선을 이용한 난연성 카폭섬유의 제조방법 |
-
1984
- 1984-11-16 JP JP24188984A patent/JPS61120602A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61120602A (ja) | 1986-06-07 |
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