JPH0541182Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、戸袋付雨戸枠の上枠レール上に折畳
み式雨戸を上吊式に架設した雨戸装置において、
雨戸の開閉を駆動モータによつて行うように構成
した自動開閉雨戸装置に関する。

建物開口部に雨戸を装着する場合、その開口幅
に比例して雨戸の装着枚数も増加するので、雨戸
の開閉に労力を費やすとともに、戸袋への出し入
れも勢い面倒にならざるをえない。

本考案は上記事情に鑑みてなされたもので、雨
戸の開閉を駆動モータによつて自動的に行うよう
にし、その際の雨戸の停止位置確定を容易ならし
めるとともに、ロープ式駆動の場合に通常起りう
るロープのスリツプを防止することが可能な自動
開閉雨戸装置を提案せんとするものである。

上記目的を達成するために本考案は、戸袋付雨
戸枠２の上枠レール２２上に折畳み式雨戸１を上
吊式に架装した雨戸装置において、上枠レール２
２の上方両端にプーリP₁，P₂を配設するととも
に、一方のプーリP₁の近傍に補助プーリP₃を配
設し、ロープＲを一方のプーリP₁と補助プーリ
P₃間に複数回巻回した後他方のプーリP₂に巻回
して、ロープＲをプーリP₁，P₂間に環状に張設
し、一方、上枠２１の上方隅部にリミツトスイツ
チ８を設置するとともに、リミツトスイツチ当接
片９を先頭雨戸パネル１１の上部に取付け、さら
に、前記先頭雨戸パネルの上部に固定金具３の一
端３１を取付け、かつ、固定金具の他端３２は前
記ロープに固着するものであつて、前記固定金具
３の前記他端３２には、ロープ挿嵌溝３３を設け
るとともに、該挿嵌溝３３内に出没する止めねじ
３４を取付けて構成され、駆動モータＭで前記プ
ーリを回転させることによりロープＲを回動させ
て、折畳み式雨戸１の開閉を行うようにしたもの
である。以下に本考案を図示の実施例に基づいて
説明する。

第１図ないし第４図において、本考案の雨戸装
置は、戸袋Ａを一側端に連接した雨戸枠２の上枠
レール２２上に折畳み式雨戸１を上吊式に架装す
る一方、上枠レール２２の上方両端にプーリP₁，
P₂，P₃を配設するとともに、ロープＲをプーリ
P₁，P₂，P₃間に環状に張設し、第５図に示すよ
うに駆動モータＭでプーリP₁を回転させること
によりロープＲを回動させて、折畳み式雨戸１の
開閉を行うようにすることを基本的構成とするも
のである。

折畳み式雨戸１は、複数枚の雨戸パネル１１，
１２，１３を枢支連結して折畳み可能に形成した
もので、本例の場合は先頭雨戸パネル１１と終端
雨戸パネル１２の間に偶数枚の中間雨戸パネル１
３，１３を配設するとともに、先頭及び終端雨戸
パネル１１，１２の自由端部に戸当り框４をそれ
ぞれ回動可能に連結する一方、隣接する雨戸間の
それぞれには連結体５と連結ヒンジ（図示せず）
を交互に設ける。そして、戸当り框４の室内側上
部に戸車４１を、また、下部には案内ローラ４２
を設ける。一方、連結体５においては、前記戸当
り框４の場合と同様の位置に、戸車５１と案内ロ
ーラ５２をそれぞれ設ける。さらに、各連結ヒン
ジの側の雨戸パネル連結部においては、折畳み動
作時に位相を共通にする雨戸パネル下端の箇所に
誘導ローラ６，６を設ける。

雨戸枠２は、上枠２１、補助上枠２３、下枠２
４、補助下枠２５及び左右の戸当り枠２６，２６
によつて構成され、上枠レール２２上には前記雨
戸１の戸車４１，５１を載置する。

上枠２１には外側から補助上枠２３が装着さ
れ、これらに前記プーリが配設される。これは、
上枠レール２２の上方両端にプーリP₁，P₂を配
設するとともに、第６図に示すように一方のプー
リP₁の近傍に補助プーリP₃を配設するもので、
ロープＲは、一方のプーリP₁と補助プーリP₃間
に複数回巻回した後、他方のプーリP₂に巻回し
て、該ロープをプーリP₁，P₂間に環状に張設す
るものである。このようにロープを張設した場合
は、プーリとロープ間の駆動力の伝達が確実にな
されることになり、ロープのスリツプを防止する
ことができるものである。

ロープＲは、上述したようにプーリP₁，P₂，
P₃間に張設されるが、具体的には長さ調節具７
を介してエンドレス状に形成される。また、雨戸
１とロープＲとの連係は第７図に示す固定金具３
によつてなされる。固定金具３は、その一端３１
を先頭雨戸パネル１１の上部に取付け、かつ、他
端３２を前記調節具７に固定するものである。す
なわち、前記固定金具３の前記他端３２には、ロ
ープ挿嵌溝３３を設けるとともに、該挿嵌溝３３
内に出没する止めねじ３４を取付けている。そし
て、上記ロープ挿嵌溝３３に調節具７を嵌入せし
め、止めねじ３４によつて、ロープＲと先頭雨戸
パネル１１とを連係する。

さらに、上枠２１の上方隅部にはリミツトスイ
ツチ８を設置し、このリミツトスイツチを作動さ
せるリミツトスイツチ当接片９を先頭雨戸パネル
１１の上部に取付けてある。また、リミツトスイ
ツチ８は前記駆動モータＭに連結され、該スイツ
チ８の作動によつてモータＭの駆動が停止するよ
うに連動されている。

一方、下枠２４には、雨戸１の案内ローラ４
２，５２を嵌装する凹溝状の案内レール２４ａ
が、また、補助下枠２５を設けることによつて、
案内レール２４ａの室外側に凹溝状の誘導レール
２５ａが形成される。この誘導レール２５ａは、
これに雨戸１の誘導ローラ６を嵌挿するが、雨戸
枠２の戸袋Ａ部分においては、誘導レール２５ａ
を形成する立上片２５ｂが存在しない。したがつ
て、戸袋Ａでは、誘導ローラ６の規制が解かれる
ことになつて、雨戸１の折畳みを行うことができ
るものである。

以上のように構成される本案の雨戸装置におい
て、雨戸の開閉は駆動モータでロープを回動させ
ることによつてなされ、しかもロープを巻回する
一方のプーリの近傍に補助プーリを配設し、さら
に上枠にはリミツトスイツチを、また、先頭雨戸
パネルには該スイツチを作動させる当接片を取付
けて構成した。したがつて本考案によれば、雨戸
の開閉は自動的にかつ一挙になされるとともに、
ロープ式駆動なるもロープのスリツプを防止する
ことができ、また、その停止の際の位置確定はリ
ミツトスイツチによつて容易に行うことができる
ものである。とりわけ本考案は、ロープと雨戸パ
ネルを固定金具で連係する場合、固定金具のロー
プ挿嵌溝にロープ側の調節具をねじ止めするもの
であるから、ロープに対する雨戸パネルの着脱
を、適宜かつ容易に行うことができるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案雨戸装置の実施状態を示す戸袋付
雨戸枠の横断面図、第２図及び第３図は第１図の
−、−断面図、第４図は雨戸枠の上枠部
分を示す分解斜視図、第５図はモータ、プーリ、
ロープの連係状態を示す斜視図、第６図は補助プ
ーリを設置した状態を示す斜視図、第７図は固定
金具とロープとの連結部分を示す斜視図である。 １……折畳み式雨戸、１１……先頭雨戸パネ
ル、２……雨戸枠、２１……上枠、２２……上枠
レール、３……固定金具、８……リミツトスイツ
チ、９……リミツトスイツチ当接片、P₁，P₂…
…プーリ、P₃……補助プーリ、Ｒ……ロープ、
Ｍ……駆動モータ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 戸袋付雨戸枠２の上枠レール２２上に折畳み式
   雨戸１を上吊式に架装した雨戸装置において、上
   枠レール２２の上方両端にプーリP₁，P₂を配設
   するとともに、一方のプーリP₁の近傍に補助プ
   ーリP₃を配設し、ロープＲを一方のプーリP₁と
   補助プーリP₃間に複数回巻回した後他方のプー
   リP₂に巻回して、ロープＲをプーリP₁，P₂間に
   環状に張設し、一方、上枠２１の上方隅部にリミ
   ツトスイツチ８を設置するとともに、リミツトス
   イツチ当接片９を先頭雨戸パネル１１の上部に取
   付け、さらに、前記先頭雨戸パネルの上部に固定
   金具３の一端３１を取付け、かつ、固定金具の他
   端３２は前記ロープに固着するものであつて、前
   記固定金具３の前記他端３２には、ロープ挿嵌溝
   ３３を設けるとともに、該挿嵌溝３３内に出没す
   る止めねじ３４を取付けて構成され、駆動モータ
   Ｍで前記プーリを回転させることによりロープＲ
   を回動させて、折畳み式雨戸１の開閉を行うよう
   にしたことを特徴とする自動開閉雨戸装置。