JPH0541156A - 陰極線管の表面塗膜の形成方法 - Google Patents

陰極線管の表面塗膜の形成方法

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JPH0541156A
JPH0541156A JP19803091A JP19803091A JPH0541156A JP H0541156 A JPH0541156 A JP H0541156A JP 19803091 A JP19803091 A JP 19803091A JP 19803091 A JP19803091 A JP 19803091A JP H0541156 A JPH0541156 A JP H0541156A
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JP
Japan
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panel
film
ray tube
coating
temperature
Prior art date
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Application number
JP19803091A
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English (en)
Inventor
Takumi Takamura
巧 高村
Kunio Kojima
邦夫 小島
Koichi Kaneko
晃一 金子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 陰極線管のパネル表面にスプレー塗布によっ
て光沢度の高い塗膜を形成する。 【構成】 陰極線管のパネル表面に高光沢度で塗膜をス
プレー塗布する際に、塗布条件として塗布雰囲気湿度を
70±10%、パネル表面温度を30±10℃に設定す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、陰極線管のガラスパネ
ル表面に防眩効果を有するコーティング膜、帯電防止膜
等の所謂表面塗膜を形成する形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】陰極線管においては、外光の反射光によ
るグレア(表面のぎらつき)を防止するためにパネル表
面に防眩膜効果を有するコーティング膜を形成したり、
或はパネル表面に電子ビームによる帯電が生じるを防止
するために、帯電防止膜を形成すること等が行われてい
る。これら塗膜は例えばスプレー塗布法で形成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、パネル表面
に塗膜を形成した陰極線管にあっては、防眩効果を上げ
ようとすると散乱光が多くなり、外光の多い明るい場所
で使用した場合、パネル表面が曇った感じになり、再生
画像の鮮鋭度が低下してしまう。通常の家庭用陰極線管
では、見掛上、防眩効果を落としても光沢度の高い、つ
るりとした塗膜面を形成して鮮鋭度のよい再生画像が得
られることが望まれている。
【0004】本発明は、上述の点に鑑み、パネル表面に
適度の防眩効果を有するも、違和感を感じさせない鮮鋭
度の高い再生画像が得られるような高光沢度の塗膜を形
成できるようにした陰極線管の表面塗膜の形成方法を提
供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、陰極線管のパ
ネル表面に高光沢度で塗膜をスプレー塗布する際に、塗
布条件として塗布雰囲気湿度を60%以上、パネル表面
温度を40℃以下に設定して行うようにする。
【0006】
【作用】本発明においては、塗布雰囲気湿度を60%以
上、パネル表面温度を40℃以下の塗布条件で塗布液を
パネル表面にスプレーすることにより、パネル表面に付
着した塗布液粒の乾きが遅くなり、塗布液粒がだれて表
面張力で拡がる。このため、塗布膜の凹凸が緩和され、
防眩効果を落として光沢度の高い塗膜を形成することが
できる。
【0007】
【実施例】以下、本発明による陰極線管の表面塗膜の形
成方法の実施例を説明する。
【0008】本例においては、陰極線管のパネル表面に
塗膜をスプレー塗布する際に、適度の防眩効果を有する
と共に、高光沢度すてわちグロス値80以上の塗膜が得
られるようにする。そして、所謂ノングレア管の防眩効
果の高い塗膜を形成する場合と同じスプレー塗布装置及
び同じ組成の塗布液を使用して、その塗布条件を制御す
ることによって目的の高光沢度の塗膜を形成しようとす
るものである。防眩効果の高い塗膜を形成する場合に
は、パネル表面に付着した塗布液粒がだれないように速
く乾燥させて所望の表面粗度を有するように形成する。
【0009】通常、ノングレア管での塗膜の光沢度はグ
ロス値60程度であり、また、塗膜のないガラス面だけ
のときの光沢度はグロス値93〜95とされている。
【0010】従って、塗膜の光沢度を上げるためには、
スプレー塗布したときに、パネル表面に付着した塗布液
粒の乾く時間を遅らせて、塗布液粒がだれて広がり易く
すればよい。このため、本例では、パネル温度とスプレ
ー塗布室内の雰囲気湿度及び雰囲気温度を好ましい条件
に設定する。即ち、パネル温度を40℃以下、好ましく
は35℃以下にし、スプレー塗布室内の雰囲気湿度を6
0%以上にし、スプレー塗布室内の雰囲気温度を25℃
±5℃に設定する。この塗布条件により、パネル表面に
グロス値80以上の高光沢度の塗膜を形成することがで
きる。
【0011】図1はスプレー塗布室内の温度を26.0
℃、湿度を62.0%、一定としたときのパネル温度に
対するグロス値の変化を示すグラフである。このグラフ
から明らかなように、パネル温度が低くなるほど、グロ
ス値は高くなり、パネル温度35℃以下でグロス値80
以上の塗膜の形成が可能となる。
【0012】図2はパネル温度を30℃、スプレー塗布
室内の温度を25.0℃、一定としたときのスプレー塗
布室内の湿度に対するグロス値の変化を示すグラフであ
る。このグラフによれば、湿度が高くなるほどグロス値
が高くなり、湿度がほぼ65%以上でグロス値80以上
の塗膜の形成が可能となる。
【0013】さらに、図3はスプレー塗布室内の温度を
25℃一定としたときのグロス値80以上得られるため
のパネル温度とスプレー塗布室内の湿度の関係を示すグ
ラフである。このグラフによれば、パネル温度30℃、
湿度80%の条件でグロス値85の塗膜が得られ、パネ
ル温度22℃、湿度50%の条件でグロス値83の塗膜
が得られる。
【0014】そして、実際の塗膜形成工程では、作業温
度としてパネル温度を30℃程度にしており、従って、
パネル温度を30℃に設定した状態でスプレー塗布室内
の湿度及び温度を上記の条件にあうように制御するを可
とする。
【0015】次に本発明の一例を説明する。図4は本実
施例で得られる陰極線管の全体構成を示す部分断面図で
ある。この陰極線管1のパネル2の表面には後述の方法
によって防眩膜3が形成されている。この防眩膜3は黒
色染料を含む可視光吸収膜3aが形成され、さらにその
上に無機金属化合物を含む帯電防止膜3bが形成され、
これにより二層構造となっている。
【0016】本実施例においては、通常の工程により完
成した陰極線管のパネルの温度を30℃±10℃、好ま
しくは30℃±5℃に設定してスプレー塗布室内に送り
込む。スプレー塗布室内では温度を25℃±5℃、湿度
を70±10%に制御する。そしてカーボン粉末を主成
分とする黒色染料0.1〜0.5wt%と光散乱用のS
iO2 粉末1〜10wt%とを含むエチルシリケート溶
液を、0.2〜0.5ml/secのスプレー流量でパ
ネル表面に吹き付けて可視光吸収膜3aを形成する。
【0017】さらに、導電剤として酸化スズ、酸化イン
ジウム等など金属酸化物の粉末を固形分中に40〜60
wt%含みSiO2 粉末1〜10wt%含むエチルシリ
ケート溶液を、0.2〜0.5ml/secのスプレー
流量で、上述の可視光吸収膜3aが形成されたパネル2
の表面に吹き付け、帯電防止膜3bを形成する。
【0018】尚、エチルシリケート溶液中におけるSi
2 の濃度は、数wt%程度が好ましい。これはSiO
2 分が少ないと塗布回数が多くなり、生産効率が悪くな
る。一方、SiO2 が多いと塗布膜にむらができてしま
う。
【0019】その後、150〜200℃の温度で10〜
30分焼成を行い、エチル成分を蒸発させることにより
可視光吸収膜3aと帯電防止膜3bの二層構造の防眩膜
3を完成させる。
【0020】次に、本実施例をより具体的に説明する。
搬送ラインで送られてきた陰極線管を、例えば夏場であ
ればエアークラーを通してパネル温度を下げたのち、又
は冬場であれば直接に、パネル面洗浄工程に送り、パネ
ル1の表面を洗浄し、次にパネル温度が30℃となるよ
うに赤外線ヒータにより加熱した後、スプレー塗布室に
入れる。スプレー塗布室では温度を25℃、湿度70%
に制御する。
【0021】次いで、エチルシリゲート溶液のスプレー
を行い、防眩膜3を形成する。この場合、可視光吸収膜
3a、帯電防止膜3bともにパネル2面とスプレーノズ
ルとの間隔を30cmに保持し、スプレーを行う。この
ようにして得られた防眩膜3の光沢度はグロス値80程
度であった。尚、可視光吸収膜3aを形成するためのエ
チルシリゲート溶液は、0.3wt%の黒色染料と5w
t%のSiO2 を含み、帯電防止膜3bを形成するため
のエチルシリケート溶液は、導電剤としての金属酸化物
を固形分中に50wt%含むと共にSiO2を3wt%
含んでいる。その後、170℃の温度で20分間焼成処
理を行い、パネル表面に二層構造の防眩膜3を形成す
る。尚、防眩膜3の厚みは、可視光吸収膜3a、帯電防
止膜3bとも0.2〜0.3μm程度であり合計で0.
4〜0.5μmである。この具体例における可視光吸収
率は約30%である。
【0022】上述の実施例によれば、陰極線管のパネル
表面に防眩膜3をスプレー塗布により形成する際に、パ
ネル温度30±10℃、スプレー塗布室内の湿度70±
10%、スプレー塗布室内の温度25±5℃に設定して
スプレーすることにより、同一のスプレー塗布装置及び
同一組成の塗布液を使用しながら適度の防眩効果を有し
てグロス値80以上の高光沢度の防眩膜3を形成するこ
とができる。また、防眩膜3によって散乱される光の一
部が可視光吸収膜3aによって吸収される。
【0023】従って、外光の多い明るい場所で使用した
場合においても、パネル表面が曇ることなく鮮鋭度のよ
い再生画像が得られ、また、コントラストの改善された
再生画像が得られる。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、陰極線管のパネル表面
に塗膜をスプレー塗布する際に、塗布雰囲気湿度及びパ
ネル表面温度を特定することにより、高光沢度の塗膜を
形成することができる。従って、適度の防眩効果を得つ
つ鮮鋭度のよい再生画像が得られる陰極線管(高精細度
型を含む)を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の説明に供するパネル温度と塗膜の光沢
度(グロス値)の関係を示すグラフである。
【図2】本発明の説明に供するスプレー塗布室内の湿度
と塗膜の光沢度(グロス値)の関係を示すグラフであ
る。
【図3】本発明の説明に供するグロス値80以上を得る
ためのパネル温度とスプレー塗布室内の湿度との関係を
示すグラフである。
【図4】本実施例で形成した防眩膜を有した陰極線管の
構成図である。
【符号の説明】
1 陰極線管 2 パネル 3a 可視光吸収膜 3b 帯電防止膜 3 防眩膜

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陰極線管のパネル表面に高光沢度で塗膜
    をスプレー塗布する際に、塗布条件として塗布雰囲気湿
    度を60%以上、上記パネル表面温度を40℃以下に設
    定することを特徴とする陰極線管の表面塗膜の形成方
    法。
JP19803091A 1991-08-07 1991-08-07 陰極線管の表面塗膜の形成方法 Pending JPH0541156A (ja)

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JP19803091A JPH0541156A (ja) 1991-08-07 1991-08-07 陰極線管の表面塗膜の形成方法

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JPH0541156A true JPH0541156A (ja) 1993-02-19

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JP (1) JPH0541156A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR960035738A (ko) * 1995-03-16 1996-10-24 윤종용 음극선관 대전방지액 도포방법
JP2010019491A (ja) * 2008-07-10 2010-01-28 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd 保護膜付き製品

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR960035738A (ko) * 1995-03-16 1996-10-24 윤종용 음극선관 대전방지액 도포방법
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