JPH0541109U - トロイダルコイル用端子台 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構造で、接着剤を使用せず端子台に巻
線上がりのトロイダル状の磁芯を固定でき、リード線間
の位置関係を一定に出来るトロイダルコイル用端子台を
供する。 【構成】 絶縁性で、巻線上がりのトロイダル状の磁芯
の軸を含む断面の大きさにほぼ等しい大きさの角板状
で、上面中央に巻線上がりのトロイダル状の磁芯１１が
収納できる深さ凹部５で、該巻線上がりのトロイダル状
の磁芯１１の外径にほぼ等しい大きさの円弧状の凹部５
が加工され、かつ、凹部５の両側面の中央に凹部５の底
から下面まで、幅がリード線２の直径よりやや大きめで
深さがリード線２の直径より浅いリード線案内溝を７設
けた構造のトロイダルコイル用端子台。 【効果】 取り付け面が平らで、リード線の幅が揃った
実装時の取り扱いが容易なトロイダルコイルが、簡単に
作れるトロイダルコイル用端子台が供給できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、電子部品のトロイダルコイルに用いる端子台の構造に関係する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種のトロイダルコイルは、図３の上方に示すように、トロイダル状 の磁芯１１にエナメル銅線等で巻線１０を施し、この巻線１０の終端を半田仕上 げしてリード線２としてトロイダル状の磁芯の側面に接着剤などで固定した状態 のトロイダルコイルを用いたり、また、図３の下方に示すように箱形で、内側に 円弧状に窪みが加工され、その底部両端にリード線引き出し穴９が加工された端 子台３を用いて、前述の巻線上がりのトロイダル状の磁芯１１の、リード線２を リード線引き出し穴９に差し込み、磁芯１０と巻線１１を接着剤４により端子台 ３に固定してトロイダルコイルとして用いていた。

【０００３】 従来のトロイダルコイルでは、端子台が無い場合、リード線を接着しているた めリード線の位置関係が不揃いになり、基板等に実装する場合作業性が悪いと言 う問題があり、又、前述の従来の端子台を使用した場合、接着作業が繁雑で、汚 れ易く、組立工程において、リード線を穴に差し込むため作業性が悪く、接着す るための接着剤がリード線に着き、導通不良を発生させるなどの不具合が生じる と言う問題があった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案の課題は、上述の問題を解消して、簡単な構造で、かつ、短時間で組み 立てられ、接着剤を使用せず端子台に巻線されたトロイダル状の磁芯を固定でき 、リード線の位置関係を一定に出来たトロイダルコイルが組み立てられるトロイ ダルコイル用端子台を供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】 本考案は、角板状部材で絶縁性の端子台の上面に円弧状の溝を両側面まで設け 、その側面に円弧状の溝の底部から端子台の下面までリード線を案内する溝が設 けられた構造の端子台を供し、この端子台に巻線されたトロイダル状の磁芯を組 み付け、端子台と巻線されたトロイダル状の磁芯を外側からテープにより固定す る事により前記課題を解決する。

【０００６】 即ち、絶縁性の角板状部材で、巻線上がりのトロイダル状の磁芯を板の上面に 固定し、該巻線のリード線を板の下方に案内して端子として使用できるように巻 線上がりのトロイダル状の磁芯を固定するトロイダルコイル用端子台において、 巻線上がりのトロイダル状の磁芯の軸を含む断面の大きさにほぼ等しい大きさの 角板状で、上面中央に、少なくとも上記の巻線上がりのトロイダル状の磁芯の外 周の４分の１以上が収納できる深さの凹部で、該巻線上がりのトロイダル状の磁 芯の外径にほぼ等しい大きさの円弧状の凹部が加工され、かつ、円弧状の凹部の 両側面の中央に凹部の底から下面まで、幅がリード線の直径よりやや大きめで、 深さがリード線の直径より浅いリード線案内溝を設けた構造を特徴とするトロイ ダルコイル用端子台である。

【０００７】

【作用】

単純な構造の端子台部に設けた凹部に、磁芯とリード線を外側からはめ込み、 これをテープなどで固定する事でリード線の幅を一定に出来たトロイダルコイル が短時間で組み立てられる。

【０００８】

【実施例】

図１は、本考案の一実施例のトロイダルコイル用端子台を用いたコイルの組立 を説明する分解外観斜視図、図２は、図１に示す実施例のトロイダルコイル用端 子台を用いて組み立てたコイルの平面図である。図１に示すように、本考案のト ロイダルコイル用端子台６は、巻線上がりのトロイダル状の磁芯１１の断面の幅 にほぼ等しい幅で、長さが若干長めでほぼ等しい長さの絶縁樹脂性の直方体の上 面中央に、装着される巻線上がりのトロイダル状の磁芯の外径にほぼ等しい径の 凹部５で、深さは巻線上がりのトロイダル状の磁芯１１の外周が約４分の１入る 深さの凹部５を設け、側面には、凹部５の底から端子台６の底面に至る案内溝が 、リード線の外径にほぼ等しい幅で、深さがリード線の外径より浅いリード線案 内溝７として設けられたトロイダルコイル用端子台６である。図１に示すように 、上記トロイダルコイル用端子台６を用いたトロイダルコイル１の組み立ては、 端子台６の凹部５に巻線上がりの磁芯１１をはめ込み、リード線２を両側面のリ ード線案内溝７にはめ、その外側を端子台６と磁芯１１と巻線１０を一緒に絶縁 テープ８で巻き付けて固定して図２に示すトロイダルコイル１が完成する。尚、 更に強力に端子台に固定する必要がある時は、図１に示すように、凹部５に少量 の接着剤４を着けて組み立てることにより強力に固定できる。本考案の端子台を 使用して、トロイダルコイルを組み立てたところ、組立工数が削減でき、その製 品のリード線は一定の幅に揃い、自動機で装着することができた。なお、本考案 において、凹部の深さを巻線上がりのトロイダル状の磁芯の外周の約４分の１が 入る深さとしたのはテープで固定する場合浅すぎると固定が不十分になるためで ある。

【０００９】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案は、取り付け面が平らで、リード線の幅が揃った 実装時の取り扱いが容易なトロイダルコイルが、簡単に組み立てられるトロイダ ルコイル用端子台が供給できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例のトロイダルコイル用端子台
を用いたコイルの組立を説明する分解外観斜視図。

【図２】図１に示す実施例のトロイダルコイル用端子台
を用いて組み立てたコイルの平面図。

【図３】従来のトロイダルコイル用端子台を用いたコイ
ルの組立を説明する分解外観斜視図。

【符号の説明】

１ トロイダルコイル ２ リード線 ３ 端子台 ４ 接着剤 ５ 凹部 ６ 端子台 ７ リード線案内溝 ８ 絶縁テープ ９ リード線引き出し穴 １０ 巻線 １１ 磁芯 １２ 接着剤

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 絶縁性の角板状部材で、巻線上がりのト
   ロイダル状の磁芯を板の上面に固定し、該巻線のリード
   線を板の下方に案内して端子として使用できるように巻
   線上がりのトロイダル状の磁芯を固定するトロイダルコ
   イル用端子台において、巻線上がりのトロイダル状の磁
   芯の軸を含む断面の大きさにほぼ等しい大きさの角板状
   で、上面中央に、少なくとも上記の巻線上がりのトロイ
   ダル状の磁芯の外周の４分の１以上が収納できる深さの
   凹部で、該巻線上がりのトロイダル状の磁芯の外径にほ
   ぼ等しい大きさの円弧状の凹部が加工され、かつ、円弧
   状の凹部の両側面の中央に凹部の底から下面まで、幅が
   リード線の直径よりやや大きめで、深さがリード線の直
   径より浅いリード線案内溝を設けた構造を特徴とするト
   ロイダルコイル用端子台。