JPH0540103Y2 - - Google Patents

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JPH0540103Y2
JPH0540103Y2 JP1987113422U JP11342287U JPH0540103Y2 JP H0540103 Y2 JPH0540103 Y2 JP H0540103Y2 JP 1987113422 U JP1987113422 U JP 1987113422U JP 11342287 U JP11342287 U JP 11342287U JP H0540103 Y2 JPH0540103 Y2 JP H0540103Y2
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scouring
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【考案の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本考案は水中構造物の洗掘防止材に関する。さ
らに詳細には急潮流下で水中構造物を設置する
際、又は河川に設けられた橋梁、護岸等の構造
物、特に橋脚の近傍の水面下の河床が流水、波浪
等により洗掘されるのを防止する洗掘防止材に関
するものである。 (従来の技術) 海底中に水中構造物を設置すると、構造物が潮
流の抵抗体となつて、渦流が生じ、その構造物の
周辺海底地盤がえぐり取られ、その構造物が倒壊
するいわゆる洗掘と呼ばれる現象が発生すること
は良く知られている。 更には、河川の橋梁の橋脚でも洗掘現象がみら
れ、海岸、河川の堤防及び水中構造物の地盤浸食
についても同様な現象が発生する。 従来、これらの洗掘を防ぐため、水中構造物の
近傍の底部に小石や砕石を充填した蛇篭を設置し
たり、大量のコンクリートを打設したり、構造物
の埋設深さを深くする方策がとられてきた。護岸
においてもコンクリートの打設やテトラポツトの
ような消波ブロツクが用いられてきた。 (考案が解決しようとする問題点) 上述した従来の洗掘防止方法では、充分満足す
る洗掘の防止が出来なかつた。特に広く使用され
ている鉄製の蛇篭を用いたのでは、海や河川では
腐蝕により、短期日で形状がくずれ、中の石が流
出してしまう。又、鉄製である為に柔軟に形状を
変え、目的とする構造物に密着することができ
ず、構造物との間に大きな間隙が生じ、その部位
の導水係数が高くなりこの部分に洗掘現象が起
る。 更に海底や河川での水中作業を伴い、急水流下
では作業が困難であるとともに、構造物周辺を広
範囲にわたつて地盤強化する必要がある。それら
の工事の際に構造物の沈設を良好にするため、海
底面等に砂礫をバラマキ付設するが、水中構造体
として急水流下でテトラポツトのような既製品を
用いる場合は、現場に応じたきめこまかな施工作
業を行なうことができなく、時間・労力・費用
が、かかりすぎることになる等の欠点があつた。 (課題を解決するための手段) 本考案は、 「ラツセル網地により形成された袋体と、該袋
体中に流水圧に抗する量を充填された塊状体とか
らなる流水による洗掘を防止する洗掘防止材であ
つて、 袋体は、空隙率45%以上、伸度15%以上で且つ
網目の一辺の長さと、塊状体の直径Dの間に≦
π/4×1.80・Dの関係を満たす網地により形成さ れた網袋であり、 塊状体は比重1以上の塊体である、 変形自在の柔構造の水中構造物の洗掘防止材。」
に関する。 (作用) 本考案による洗掘防止材は水中構造物近傍の水
面下の洗掘が起つている又は起る水底表部に流
水、波浪等で流されることなく沈めることができ
る。該洗掘防止材は、天然繊維及び合成繊維から
なるラツセル網地の空隙率が45%以上を有してい
る袋体であるため、水中に投入すれば容易に袋体
に水が浸透し、しかも袋体は比重1以上の塊状物
を流水の水圧に抗する重量だけ充填してあるため
に目的とする水底に急速に沈着させることが出来
る。 さらに網の45%以上の大きい空隙部を水が容易
に通過する為、水流抵抗が著るしく現象し所定の
位置から流されることがない。その上、該充填袋
体の網地は15%以上の伸度を有している為、形状
が地形、構造物等に順応して自在に変形するた
め、海底河床と構造物に密着した状態に沈めるこ
とができ、さらに該充填袋体を複数個沈着させて
も該袋体相互に密着し、必要な洗掘防止個所全て
を覆うことができる。 このように本考案で使用する洗掘防止材の袋体
を構成する網地は15%以上の伸度を有しているこ
とが大きな特徴であるので、ラツセル網地を使用
する。ラツセル網地の場合、網の組織上、伸度を
10%から100%位まで、任意に設計することが可
能である。好ましくは15%から80%位である。又
ラツセル網地の形状としては菱目・亀甲目・角目
等があるが従来は網目を構成する網足部が1本で
あつたが、2本からなるダブル網足で構成されて
いても同様の目的を構成することができる。勿
論、網地の強度は充填物の重量を吊り下げた際に
破網しない程度であればよい。更に網地の空隙率
が45%以上であれば、導水係数が低く自然の水流
の速さに充分対応できる。 又水流の速さに応じ、該充填袋体の大きさを最
少の単位に分割して投入できるので作業性に優れ
ている。また、情況に応じた敷設することが出来
るので構造体を流水に沈める際構造体周辺に流水
の水圧に抗し得る大きさに分割したものを複数個
必要なだけ施工現場でとりつけ、構造体と同時に
水底に沈めることも出来る。この方法によると構
造体が水底に達した時その周辺には柔構造の該洗
掘防止材が均一に密着して配置され、構造体の設
置と同時に洗掘防止の施工ができる利点がある。
構造体が足場等の仮設の場合、該洗掘防止材は構
造体にとりつけた状態に保持しておけば、構造体
撤去と同時に撤去することもできる。 更に、袋体中に充填する比重1.00以上の塊状物
の直結Dと袋体を構成する網地の一辺の長さlと
の間にl≦π/4×1.80・Dの関係にあれば、如何 なる場合にも充填された塊状物が網目より流出す
ることがない。この関係式は、繰り返し行なつた
実験から得られた塊状体が網から脱出しないため
の条件を表わしており、1.8は安全係数である。
この式を満足する網を使用すれば水流が速くて
も、沈下深さが大でも、種々の変化した形状の底
部でも塊状体は脱出しない。また水流に接する表
層部での該洗掘防止材に含有される塊状物として
直径の大のものを用い、内層部即ち水底部ほど直
径を小さくすると、大きな流水エネルギーが順次
分散されるので、水底部での流水エネルギーを洗
掘を起し得ない水準に低下させることが出来る。
以上のように、本考案は、取扱い及び、制作容易
な洗掘防止材であるため、施工作業においても迅
速で労力・費用ともに安価にでき、従来技術では
予測し得ない効果が得られた。 袋体の大きさの下限は流水圧に抗しうる重量の
塊状物を含有するものであつて、上限は袋体の強
度が充填塊状物を保持しうるものであればよく、
作業性をも考慮して決める。袋の材質はポリエス
テル、ポリアミド、芳香族ポリマミド、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩
化ビニリデン、ポリ弗化ビニリデンなどの合成繊
維又は/及び綿・麻等の天然繊維いずれでもよ
い。洗掘防止材の袋体は伸縮性と強度、耐摩耗性
に優れたラツセル網が本考案の目的を満足するこ
とが出来る。
【実施例】
次に本考案を実施例に基いて具体的に説明す
る。 第1図は本考案で用いる袋体を示す。 1はラツセル編みの網地袋体である。 2は袋の口を閉じるロープであつて、端部は
EFで示される。このロープをETを引いてしぼる
ことにより巾着のように口は閉じられる。 AとBは網の縫い合せ目と、折り目に通した補
強ロープである。C,D,も補強ロープである。 開口部から塊状体が充填され、ロープETが引
きしぼられて口が閉じられ、洗掘防止材となる。 第1図の洗掘防止材の仕様を説明する。 素材はポリプロピレン(三菱パイレン)680デ
ニールを15本合糸し、トータルデニール10200デ
ニールからなる網糸を用いたラツセル網(25mm目
菱目)である。それを2.0m×3.0mに切断し、2
枚重ねたものを2つ折りにし、重ね合わせ一辺を
残して縫合し、円筒状の袋体とする。網の折り目
及び縫合部分にポリプロピレン製12mmφの枠ロー
プABを通して補強する。さらに、この枠ロープ
と直角方向にも枠ロープC,Dを一本通して補強
する。袋の開口部は、巾着方式で口が閉じられる
よう枠ロープを通して結ぶ。補強用の枠ロープの
端部ABCDEFはグラブ船で工事現場に運搬した
場合、グラブで引掛けて水中に投入するのに利用
される。又、バケツト船で運搬し船底から投入し
て施工する場合には、本考案の袋体が破損しない
程度の強度が必要なことは当然である。又水中構
造物の外周に予め取りつける場合はABCDEFの
ロープを長くして吊りロープとすることができ
る。 上記袋体への塊状物の充填は袋体に不必要な損
傷を与えてはならない。実施例では上記の仕様の
袋を使用し40mm〜80mmの粒径の比重2.5の砕石を
充填した。充填量は1袋体に対し0.7m3である。 この洗掘防止材を明石海峡の海中の構造物の周
囲に複数個積重ねて、第2図に示した如く施工し
た。第3図は本考案の効果と比較する為に、従来
の蛇篭を用いて洗掘防止を目的として施工した。 設置1週間経過後の海底の状態を第4図、第5
図に示した。第4図から明らかなように、本考案
による洗掘防止材で施工した場合、水中構造物の
周辺状況での原地盤面の洗掘はほとんど起つてい
ない。 それに反して、従来の蛇篭を用いた施工方法で
は、水中構造物の周辺状況で大きく洗掘されてい
ることが第5図から明らかである。更に4週間経
過後、比較の為に蛇篭で洗掘防止した水中構造物
は右側に倒壊してしまつたが、本考案により施工
した水中構造物は安定で洗掘現象が認められなか
つた。 又、海水底面部では、小さい網目を有した袋体
に小さい塊状物を充填し、順次大きい網目を有し
た袋体に大きい塊状物を充填し、前記の袋体の上
層に順次積層すると一層の効果があることが認め
られた。 (考案の効果) 本考案は流水または波浪による洗掘防止のため
に構造物近傍に広範囲な地盤強化することなく洗
掘防止が簡単にしかも現場においても実施できる
洗掘防止材であり、大量のコンクリートを必要と
しない。また、海底や河川中に作業足場を設置す
るような仮設工事においても該洗掘防止材と足場
を同時に設置して洗掘防止を可能とするものであ
り、作業後の撤去も容易に行なえる。さらに合成
繊維や天然繊維のラツセル網の袋体であり、伸度
が大きく、柔構造であるので作業を行なう場所の
形状、水の流速、水量に応じ、現場で、任意の大
きさ、形状となして施工できるため、作業性を容
易にし、きめこまかな洗掘を防止することができ
る。 本考案によれば一層効率よく、水中構造物の洗
掘防止が急潮流下で確実にでき、水中構造物設置
と同時にも施工することもでき、工期の短縮と工
事の安定性とが簡単に達成できる。また、洗掘防
止材を撤去する際にも構造物と同時に撤去でき後
処理が不要になるなど各種の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の洗掘防止材の説明図例、第2
図は本考案の洗掘防止材を用いて、水中構造物の
周囲に複数個積重ねた状態図、第3図は本考案の
効果と比較する為、従来から使用されている蛇篭
を用いて施工した状態図、第4図は本考案により
施工した1週間経過後の原地盤面の状態図、第5
図は蛇篭を用いて施工した1週間経過後の原地盤
面の状態図である。 符号の説明、1……ラツセル編網地、2……開
口を閉じるロープ、3……補強ロープ、4……補
強ロープ、5……洗掘防止材、6……蛇篭、7…
…水中構造物、8……地盤、A……補強ロープ端
部、B……補強ロープ端部、E……閉じロープ端
部。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 ラツセル網地により形成された袋体と、該袋体
    中に流水圧に抗する量を充填された塊状体とから
    なる流水による洗掘を防止する洗掘防止材であつ
    て、 袋体は、空隙率45%以上、伸度15%以上で且つ
    網目の一辺の長さと、塊状体の直径Dの間に≦
    π/4×1.80・Dの関係を満たす網地により形成さ れた網袋であり、 塊状体は比重1以上の塊体である、 変形自在の柔構造の水中構造物の洗掘防止材。
JP1987113422U 1987-07-24 1987-07-24 Expired - Lifetime JPH0540103Y2 (ja)

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