JPH0539926A - こんろの制御装置 - Google Patents

こんろの制御装置

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JPH0539926A
JPH0539926A JP3194496A JP19449691A JPH0539926A JP H0539926 A JPH0539926 A JP H0539926A JP 3194496 A JP3194496 A JP 3194496A JP 19449691 A JP19449691 A JP 19449691A JP H0539926 A JPH0539926 A JP H0539926A
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誠治 森口
Hachiro Takeuchi
八郎 竹内
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匡順 猪股
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    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24CDOMESTIC STOVES OR RANGES ; DETAILS OF DOMESTIC STOVES OR RANGES, OF GENERAL APPLICATION
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 調理容器に接触して温度を検知する温度セン
サを備えたこんろにおいて、調理容器の影響を受けず、
円滑な加熱動作を確保しつつ、焦げ付き防止のために適
切な加熱停止を行う。 【構成】 こんろバーナ2によって加熱される調理容器
に接触する温度センサ2aを備え、こんろバーナ2の加
熱を停止するためのカット温度Tcを温度センサ2aの
検知温度に基づいて算出する制御回路30において、調
理容器内の調理物の温度が平衡状態であることを温度セ
ンサ2aの検知温度Tに基づいて検出する平衡検出手段
と、平衡検出手段によって平衡状態が検出されたときの
平衡検出温度Thの高低に応じてカット温度Tcの算出
方法を選択する選択手段とを備えたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バーナ等によって加熱
される調理容器に接触して温度を検知する温度センサを
備え、その検知温度に基づいてバーナ等を制御するこん
ろの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、ガスこんろでは、調理物の焦げ
付きや調理油の発火等を防止するために、調理容器に接
触して調理物の温度を検知する温度センサがこんろバー
ナの中心部に備えられ、温度センサの検知温度が所定の
条件に達したときに加熱を停止したり加熱力を弱めたり
する加熱制御が行われるものがある。この場合、煮物料
理においては、鍋内の調理物が煮え立っていて同じ温度
が継続する平衡状態になった場合であっても、鍋底温度
は一定の温度にならず、調理に用いられている鍋の材
質、厚み、形状等によって鍋底温度は異なってしまい、
例えば、肉薄の金属鍋を用いた場合には110℃程度の
鍋底温度で煮え立つのに対して、土鍋を用いた場合には
鍋底温度が約180℃程度まで上昇した時にようやく鍋
内の調理物が煮え立つなどの差を生じることから、調理
物の温度が同じ平衡温度に達していても、調理容器によ
って温度センサの検知温度が大きく異なる。このため、
例えば、特公昭63−67106号公報の発明のよう
に、温度上昇が少なくなって沸騰(調理物の温度の平衡
状態)を検出した場合の検知温度に対して、予め定めら
れた温度(一定温度)を加えた温度を煮物等の水料理に
おける焦げ付きを防ぐための加熱停止等のための基準温
度として設定している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のよう
に、平衡状態を検出したときの検知温度に対して、一定
温度を加えた基準温度に基づいた加熱停止等の制御で
は、平衡状態における検知温度が高いため焦げ付きの進
行速度が早く且つ加熱が停止された後の残存熱等が大き
い土鍋等を用いた場合に、焦げ付きの進行を防止しよう
とすると、加熱停止等を行うための基準温度として、平
衡状態を検出したときの検知温度に対して比較的大きな
温度を加えることができず、平衡状態を検出したときの
検知温度に加算される一定温度は、比較的小さな温度に
する必要がある。ところが、平衡状態が検出されたとき
の検知温度に加算される温度が小さいと、金属鍋のよう
に平衡状態における検知温度が低いため焦げ付きの進行
速度が遅い場合には、焦げ付きがあまり生じないのに、
誤って加熱停止が行われてしまい、円滑な調理ができな
いという問題がある。
【0004】本発明は、鍋底等の調理容器に接触して温
度を検知する温度センサの検知温度に基づいて加熱状態
を制御するこんろの制御装置において、煮物料理を行う
場合に、用いられる調理容器の種類に関係なく安定した
加熱状態が得られ、調理中に誤って加熱停止等が行われ
ることなく、また、焦げ付きを生じさせる虞がある場合
には、必要に応じて、加熱停止等の制御動作が適切に行
われることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、加熱手段によ
って加熱される調理容器に接触する温度センサを備え、
前記加熱手段の加熱力を弱めるあるいは加熱を停止する
ための基準温度を前記温度センサの検知温度に基づいて
算出するこんろの制御装置において、前記調理容器内の
調理物の温度が平衡状態であることを前記温度センサの
検知温度に基づいて検出する平衡検出手段と、該平衡検
出手段によって平衡状態が検出されたときの平衡検出温
度の高低に応じて前記基準温度の算出方法を選択する選
択手段とを備えたことを技術的手段とする。この場合、
前記選択手段により選択される前記基準温度の算出方法
は、前記平衡検出温度が比較的低い場合には、前記基準
温度を一律とし、高い場合には、前記平衡検出温度に所
定温度を加えた温度とするとよい。また、前記選択手段
による前記基準温度の算出方法の選択は、前記平衡検出
温度が比較的低い場合には、前記平衡検出温度と前記基
準温度との差が大きくなる算出方法を選択するとよい。
【0006】
【作用】本発明では、平衡検出手段が設けられていて、
鍋等の調理容器内の調理物の温度が平衡状態になると、
温度センサによって検知される鍋底温度等に基づいて平
衡状態が検出され、例えば、このときの検知温度が平衡
検出温度として決定される。調理物の温度が平衡状態に
なったことが検出されると、加熱手段の加熱停止あるい
は加熱力を弱めるための基準温度は、平衡状態が検出さ
れたときの平衡検出温度の高低に応じて異なった算出方
法が選択される。これにより、例えば、土鍋のように大
きく肉厚が厚く残存熱が大きいため平衡検出温度が高く
現れる調理容器の場合には、速やかな加熱停止等ができ
るように、検知された平衡検出温度に対して小さな温度
が加算されるような算出方法を選択し、逆に、金属鍋等
のように肉厚が薄く平衡検出温度が比較的低く現れる調
理容器の場合には、加熱停止等が必要以上に早く行われ
ることがないように、検知された平衡検出温度に対して
大きな温度が加算されるような算出方法を選択する。そ
れぞれの平衡検出温度に応じて選択された算出方法によ
って基準温度が決定されると、調理容器内の調理物の温
度が十分に加熱される前に、誤って加熱力が弱められた
り停止されてしまうことがなく、調理物を確実に加熱す
ることができるとともに、平衡検出温度が高い場合に
は、検知温度が平衡検出温度に対してあまり高くならな
いうちに速やかに加熱停止あるいは加熱手段の加熱力が
弱められ、平衡検出温度が低い場合には、焦げ付きがあ
まり生じていないのに加熱停止等が行われることがな
い。
【0007】
【発明の効果】本発明では、加熱制御のための基準温度
を算出する算出方法が、平衡検出手段によって調理容器
内の調理物の温度が平衡状態になったことが検出された
ときの平衡検出温度の高低に応じて選択されるため、平
衡検出温度が異なる様々な調理容器に対して、適切な基
準温度を決定することができる。従って、それぞれの調
理容器において、調理中に誤って加熱制御が行われるこ
とがなく、円滑な調理ができるとともに、焦げ付き等の
防止のために加熱制御の必要が生じた場合には、それぞ
れの調理容器に応じた適切な時期に加熱制御が行われる
ため、平衡検出温度が低い場合の早切れや平衡検出温度
が高い場合の焦げ付きの進行がない。
【0008】
【実施例】次に本発明を図に示す実施例に基づいて説明
する。図1は、本発明のこんろの制御装置を備えたガス
テーブル1を示し、このガステーブル1の上面には、2
つのこんろバーナ2、3が設けられ、ガステーブル1の
正面1aには、ガステーブル1の内部にグリルバーナ4
が設けられたグリルの加熱室を開閉するためのグリル扉
4Aと、各こんろバーナ2、3およびグリルバーナ4を
操作するための点消火ボタン5、6、7と、各こんろバ
ーナ2、3およびグリルバーナ4の作動状態を設定する
ための操作パネル20が設けられている。各こんろバー
ナ2、3の中央部には、鍋等の調理容器の温度を検知す
るためのサーミスタを内蔵した温度センサ2a、3aが
備えられ、各温度センサ2a、3aは、図示しないばね
によってガステーブル1の上方へ向かって弾性を与えら
れて支持されていて、調理容器がこんろに載せられたと
きに、調理容器の底部が温度センサ2a、3aを押し下
げて、温度センサ2a、3aの上端の温度検知部が調理
容器等に対して押圧接触して密着するようになってい
る。
【0009】燃料ガスを供給するガス管11は、図2に
示すとおり、各バーナ2、3、4に対応してそれぞれ分
岐した供給管12、13、14となっており、各供給管
12〜14には、各点消火ボタン5〜7の操作によって
それぞれ開閉されるメイン弁12a、13a、14a
と、各点消火ボタン5〜7の操作によってそれぞれ開か
れ、その後は制御回路30による通電制御によって開弁
維持あるいは閉弁される電磁安全弁12b、13b、1
4bがそれぞれ設けられ、さらに、こんろバーナ3への
供給管13は2つの細い管に分岐して合流し、その一方
には、こんろバーナ3の温調制御のために開閉制御され
る電磁弁13cが設けられている。
【0010】また、こんろバーナ2、3およびグリルバ
ーナ4への供給管12、13、14には、ガステーブル
1の正面1aの点消火ボタン5、6、7に近接して設け
られた火力調節レバー5a、6a、7aの操作によって
それぞれガス供給量を調節する図示しないガス量調節弁
が設けられている。なお、各バーナ2〜4には、点火の
ための火花放電を行う点火電極15、16、17と、燃
焼熱を感知して起電力を発生するサーモカップル15
a、16a、17aがそれぞれ備えられている。
【0011】操作パネル20には、こんろバーナ2、3
に関して、調理状態に応じた適切な過熱防止制御を行う
ために、水を用いた煮物料理を行うための煮物モードと
油を用いた油物モードとをそれぞれ切り替えるためのモ
ード切替スイッチ21、22が備えられ、さらに、こん
ろバーナ3において高温調理を行うための焼物モードを
設定するための焼物モードスイッチ23が備えられ、各
スイッチ21〜23による選択状態を表示するLEDが
備えられている。各こんろバーナ2、3において、煮物
モードと油物モードとの切替は、各モード切替スイッチ
21、22を押し操作することによって交互に切り替え
られるが、焼物モードに関しては、非常に高温(270
℃)で温調するため安易に焼物モードが選択されないよ
うにするために、焼物モードスイッチ23を3秒以内に
2回押した場合に限って焼物モードを設定することがで
きるようにしてある。以上の構成を有するガステーブル
1において、各バーナ2〜4は、ガステーブル1内に設
けられた制御回路30によって制御される。
【0012】制御回路30は、商用電源により作動し、
マイクロコンピュータを中心として構成されたもので、
制御回路30による制御としては、各点消火ボタン5〜
7の操作に応じて各バーナ2〜4の点火制御および各サ
ーモカップル15a〜17aに基づいた失火検知制御が
行われる。また、各こんろバーナ2、3については、操
作パネル20における各スイッチ21〜23の操作状態
に応じて、燃焼中に各温度センサ2a、3aの検知温度
に基づいた過熱防止制御が、またグリルバーナ4に関し
ては、調理タイマによる加熱時間の制御がそれぞれ行わ
れる。
【0013】過熱防止制御は、各こんろバーナ2、3に
よって加熱される調理容器内の調理物の温度を、温度セ
ンサ2a、3aの検知温度Tに基づいて把握し、用いら
れている調理容器や調理状態を考慮して、円滑な調理を
可能にしつつ、万一、焦げ付きや発火等を生じる虞があ
る場合には、こんろバーナ2、3への燃料供給を停止し
て焦げ付きの進行を抑制し発火を防止するために、各調
理状態に応じた適切なカット温度Tcを決定し、決定さ
れたカット温度Tcに基づいて自動消火動作を行うもの
である。ここでは、操作パネル20のモード切替スイッ
チ21、22によって選択された各調理モードに応じ
て、それぞれ異なった制御動作を行う。
【0014】以下、こんろバーナ2、3における過熱防
止制御の概要について、こんろバーナ2を例にして説明
する。初めに煮物モードにおける制御動作について、図
3に基づいて説明する。点消火ボタン5によってこんろ
バーナ2の点火操作を行って加熱を開始したとき、温度
センサ2aによって検知される調理容器の検知温度Tが
90℃以上になっているかそれとも90℃より低いかを
判別し、90℃未満の場合には(ステップ101におい
てYES)、自動消火動作を行うか否かの基準となるカ
ット温度Tcを、検知温度Tが90℃から100℃に達
するまでの初期時間Δt1に応じて設定する初期設定制
御を行う(ステップ102)。検知温度Tが100℃に
達した後は、ステップ105へ移行して、後述するとお
り、平衡検出のための判別を行う。
【0015】一方、加熱を開始したときに、すでに検知
温度Tが90℃以上である場合には(ステップ101に
おいてNO)、上記の初期設定制御のための判別ができ
ないため、初期設定制御によらないで、検知温度Tの温
度上昇の速さと関係なく、240℃をカット温度Tcと
して一律に初期設定する(ステップ103)。検知温度
Tが90℃以上である場合には、さらに検知温度Tが1
00℃以上になっているか否かを判別し、100℃未満
の場合には(ステップ104においてNO)、100℃
に達するまで待機し、100℃以上の場合には(ステッ
プ104においてYES)、調理物の温度が平衡状態に
達しているか否かを判別するための平衡検出制御を開始
する。
【0016】平衡検出制御において、平衡状態が検出さ
れた場合には(ステップ105においてYES)、平衡
状態に応じたカット温度Tcを決定するための基準温度
となる平衡基本温度Teが、平衡状態が検出されたとき
の平衡検出温度Thに基づいて決定される(ステップ1
06)。この平衡基本温度Teは、初めて平衡状態が検
出された場合には、平衡検出温度Thがそのまま平衡基
本温度Teとして決定され、その後も、基本的には、平
衡検出温度Thが平衡基本温度Teとされる場合が多い
が、平衡検出温度Thの変化状態によっては、必ずし
も、平衡検出温度Thがそのまま平衡基本温度Teにな
るとは限らない。平衡基本温度Teの決定方法に関する
詳細については、後述する。
【0017】平衡基本温度Teが決まると、上述のステ
ップ102あるいはステップ103において初期設定さ
れたカット温度Tcに代えて、新たなカット温度Tc
が、平衡基本温度Teに基づいて決定される(ステップ
107)。ここでは、カット温度Tcの算出の方法を平
衡基本温度Teに応じて選択しており、図4に示すとお
り、平衡基本温度Teが130℃より低い場合には(ス
テップ121においてYES)、カット温度Tcを一律
に150℃とし(ステップ122)、平衡基本温度Te
が130℃以上の場合には(ステップ121においてN
O)、Tc=Te+20℃で表される算出式を選択し
て、平衡基本温度Teに20℃を加えた温度をカット温
度Tcとして決定する(ステップ123)。これによっ
て、調理容器に応じた適切なカット温度Tcを算出する
ことができるため、十分に加熱される前に消火動作が行
われたり、消火動作が必要になったときにいつまでも加
熱が継続されてしまうことがない。
【0018】ステップ105において平衡状態が検出さ
れない場合には(NO)、検知温度Tが100℃以上で
200℃未満の間は(ステップ108においてNO)、
ステップ105へ移行して、15秒毎に新たに検知温度
Tが抽出される毎に、平衡状態か否かが繰り返し判別さ
れる。その後、ステップ109において、初期設定にお
けるカット温度Tcに限らず、平衡検出に伴って新たに
決定されたカット温度Tcに対して、検知温度Tが各カ
ット温度Tcに達したか否かを判別し、カット温度Tc
に達しない場合には(NO)、ステップ105へ移行し
て、検知温度Tがカット温度Tcに達するまでは、加熱
を続け繰り返し平衡検出が行われる。
【0019】一方、検知温度Tがカット温度Tcに達し
た場合には(ステップ109においてYES)、すぐに
消火動作を開始しないで、消火動作を行った方が好まし
いか、それとも消火動作の必要がないかを、所定の消火
条件を満たすか否かによって判別する。所定の消火条件
が満たされない場合には(ステップ110においてN
O)、カット温度Tcに達していても消火動作を行わ
ず、ステップ109へ移行して、カット温度Tc以上か
否かを繰り返し判別し、カット温度Tc以上の間は、繰
り返し消火条件の判別をする。カット温度Tc以上であ
って、所定の消火条件が満たされた場合には(ステップ
110においてYES)、所定のシーケンスによって消
火動作を行って(ステップ111)、電磁安全弁12b
を閉じてこんろバーナ2aへの燃料ガスの供給を停止
し、ブザー、ランプ等で消火動作の報知を行う。
【0020】次に、上記のステップ102における初期
設定制御について説明する。煮物調理では、水を用いた
調理を前提としているため、加熱を継続していると、調
理物の温度が上昇しないで一定温度になる平衡状態が現
れる。このため、煮物モードにおける過熱防止制御で
は、後述するように、調理物の温度が平衡状態になった
ことを検出して、そのときの平衡検出温度Thに基づい
て、過熱防止のためのカット温度Tcを適切に決定する
ことを基本的な動作としている。しかし、煮物調理であ
っても、カレーやシチューの場合には、調理の初期にお
いて炒め処理を行い、その後、湯水を加えて煮込みを行
う。このような場合には、カット温度Tcが低すぎる
と、炒め処理中に、過熱防止のための制御動作が行われ
てしまい、調理ができないことになる。また煮物調理に
おいては、目的の調理を初期の段階から順に行うとは限
らず、一旦調理を終えて冷めてしまったものを再加熱す
る場合もある。こうした煮物調理における再加熱のひと
つとして、カレーやシチューの再加熱がある。ところ
が、これらのカレーやシチューでは、冷めると流動性が
失われるため、湯水を追加してから再加熱を行わない限
り、調理物の温度が平衡状態になりにくいため、煮物料
理であるにも拘らず、後述する平衡検出の判別におい
て、平衡が検出されない場合がありうる。このような場
合には、カット温度Tcが適切に設定されていないと、
上記の炒め処理の場合とは逆に、不注意で焦げ付きを進
行してしまう可能性がある。
【0021】初期設定制御は、以上の点を鑑みて、煮物
モードの加熱開始初期に、カレーやシチューなどにおけ
る炒め処理時と平衡状態が検出されにくい再加熱を含む
煮込み時とを判別して、カット温度Tcを適切に決定す
るための初期設定制御を行うようにしたものである。初
期設定制御では、図5に示すとおり、検知温度Tが90
℃に達したときに(ステップ1においてYES)、初期
時間Δt1の計時を開始し(ステップ2)、検知温度T
が100℃に達したとき(ステップ3においてYE
S)、初期時間Δt1の計時を終了する(ステップ
4)。
【0022】図6に示すように、この初期時間Δt1が
10秒を越えていて(Δt1>10秒) 、検知温度Tの
温度上昇が遅い場合には(ステップ5においてNO)、
煮物料理における初期の炒め処理ではなく、水その他の
調理物が調理容器内に多く入れられていると判断し、特
にカレーやシチューの再加熱等のように温度の上昇が遅
く、平衡検出ができない場合を想定し、こうしたカレー
やシチューの再加熱等において焦げ付きの進行を防止す
るための温度として、200℃という比較的低めのカッ
ト温度Tcを初期設定する(ステップ6)。
【0023】図7に示すように、初期時間Δt1が10
秒以下であって(Δt1≦10秒)温度上昇が速い場合
には(ステップ5においてYES)、煮物調理の初期に
おいて炒め処理を行っている場合を想定して、炒め処理
において加熱が停止することなく円滑に調理を行うこと
ができるように240℃という高めのカット温度Tcを
初期設定する(ステップ7)。なお、上記ステップ10
1の判別結果に基づいて行われるこの初期設定制御は、
点消火ボタン5によって点火操作が行われて、温度セン
サ2aによって温度が検知され始めた調理の初期に1回
だけ行われ、以後、調理中に水が加えられるなどして検
知温度Tが90℃より下がった場合には行われない。
【0024】次に、ステップ105における平衡状態の
検出に係る制御について説明する。通常、煮物調理にお
いては、調理物内に水が含まれているため、加熱を継続
していると調理容器としての鍋内の調理物の温度がほぼ
一定になる。このとき、調理容器に与えられる熱と調理
容器から放出される熱とが均衡してくるため、調理物の
温度が一定になった場合には、調理容器の温度があまり
上昇しない状態になり、ある温度が継続する。しかし、
調理物の温度が一定になっても、調理容器としての鍋等
の温度は必ずしも調理物の温度と同じではなく、調理容
器の底に接触する温度センサ2aによって検知される温
度は、鍋の材質、厚みその他によって様々な値になると
ともに、調理容器が同じであっても、加熱量の大きさに
よって異なるものであり、温度センサ2aによって検知
される温度は必ずしも同じ温度で一定にならない。そこ
で、本実施例では、温度センサ2aの検知温度Tがほぼ
一定温度になる傾向を平衡状態として着目し、この平衡
状態が検出されるときに、調理物の温度が一定になった
ものとして、このとき平衡検出温度Thを決定し、それ
に応じて加熱力の制御を行うようにしている。
【0025】以下に、本実施例における平衡状態の検出
のための制御を図8に基づいて説明する。本実施例の平
衡検出制御では、検知温度Tが100℃に達した時点か
ら、平衡状態を検出するための温度データとして温度セ
ンサ2aによる検知温度Tの抽出(サンプリング)を開
始する。この温度データの抽出は、図9に示すとおり、
以後、15秒が経過する毎に次々に行い、15秒毎に抽
出された連続する7個の温度データについて、それを順
に記憶する(ステップ11)。
【0026】次に、15秒毎に抽出された7個の温度デ
ータに基づいた30秒間の温度差ΔT(n−4)、ΔT
(n−3)、ΔT(n−2)、ΔT(n−1)、ΔTn
を、第1の温度差として算出する(ステップ12)。こ
れら5個の温度差は、図9に示すとおり、最新の温度デ
ータが抽出されて、それをTnとしたとき、それまでに
抽出された6つの温度データを、古い順にT(n−
6)、T(n−5)、T(n−4)、T(n−3)、T
(n−2)、T(n−1)とすると、上記の各温度差
は、それぞれ上記の各温度データに基づいて算出される
値として、T(n−4)−T(n−6)、T(n−3)
−T(n−5)、T(n−2)−T(n−4)、T(n
−1)−T(n−3)、Tn−T(n−2)でそれぞれ
表される。これらの温度差は、上記各式で表された各温
度データがそれぞれ抽出される都度算出して求められ
る。
【0027】平衡状態が検出されるか否かを判別するた
めの第1の条件は、検知温度Tが抽出されたとき、上記
のとおり算出される連続する5個の温度差ΔT(n−
4)、─、ΔTnについて、その値がすべて±2℃以内
であることである。すなわち、最新の温度データが抽出
されたとき、第1の温度差としての5個の温度差が、連
続して±2℃以内であると判別されていることである。
【0028】この第1の条件は、調理物の温度が平衡状
態ではなく一定温度になっていない場合でも満たされる
場合があり、例えば、5回のそれぞれの判別において、
制限限界の約+2℃の温度変化であり、調理物の温度が
上昇し続ける場合でも、第1の条件を満たしてしまう場
合がある。このため、第1の条件が満たされたときの連
続した5つの温度差について、最も新しい温度データT
nと最も古い温度データT(n−6)との差Tn−T
(n−6)を第2の温度差として算出し、この第2の温
度差が、+4℃以下すなわちTn−T(n−6)≦+4
℃の関係であることを第2の条件として設定している。
これは、調理物の温度が一定温度になった場合には、調
理容器の温度上昇が著しく小さくなることに基づいたも
のである。
【0029】第1の温度差が上記の第1の条件を満たし
た場合には(ステップ13においてYES)、第2の温
度差を求めて(ステップ14)、第2の温度差が第2の
条件を満たすか否かを判別する。第1の条件が満たされ
ない場合には(ステップ13においてNO)、以下のス
テップを省略して、ステップ17へ移行し、温度データ
が前回抽出されてから15秒経過するのを待ち、15秒
経過後にステップ11へ移行して再び温度データの抽出
を行う。
【0030】第2の条件が満たされる場合には(ステッ
プ15においてYES)、平衡状態が検出されたと判別
し、その時の最新の温度データとして抽出された検知温
度Tが平衡状態を検出したことを示す平衡検出温度Th
として決定される(ステップ16)。第2の条件が満た
されない場合には(ステップ15においてNO)、ステ
ップ16を省略して、ステップ17へ移行して15秒が
経過するのを待つ。
【0031】以上の判別を伴う平衡状態の検出のための
制御は、15秒間隔で最新の検知温度Tが温度データと
して抽出されたときに、最も古い温度データを削除して
得られる7個の温度データについて、何度も繰り返し行
われ、これらの2つ条件がともに満たされた場合に、本
発明においては初めて調理物の温度が一定温度であるこ
とが判別されて、その時の最新の温度データとして抽出
される検知温度Tが平衡状態を検出したときの平衡検出
温度Thとして決定される。なお、第1の条件の判定に
おいて、抽出間隔の2倍の30秒間の温度差としたが、
抽出間隔の15秒間あるいは3倍の45秒間の温度差と
してもよい。
【0032】次に、ステップ106において決定される
平衡基本温度Teの決定方法について図10に基づいて
説明する。本実施例において平衡検出は、鍋底に接触し
て温度を検知する温度センサ2aによる検知温度Tに関
して、上述のとおり、2つの条件が満たされた場合を平
衡状態として検出するものであって、平衡検出のための
判別は、上述したとおり、一旦、平衡状態が検出された
後も繰り返して行われるため、平衡状態を検出した時に
決定される平衡検出温度Thは、平衡状態が検出される
毎に変化する可能性がある。一方、本実施例において
は、平衡基本温度Teに基づいて決められるカット温度
Tcは、上記のとおり、平衡基本温度Teの値だけに基
づいて決定されてしまい、平衡基本温度Teの変化の傾
向その他に関しては、一切考慮されていない温度である
ため、平衡基本温度Teが変化すると、そのままカット
温度Tcが変化してしまう。
【0033】このため、平衡検出温度Thに基づいて決
定される平衡基本温度Teが、平衡検出温度Thの変化
に応じて直ちに変更され、平衡状態が検出される度にカ
ット温度Tcが変化してしまうと、本来、加熱を制限す
るために決定されるカット温度Tcが、微妙に変化する
平衡状態の検出に応じて、次々に変化してしまうことに
なり、調理状態に応じた適切なカット温度Tcの設定が
できなくなり、場合によってはカット温度Tcとしての
役目を果たさない虞がある。そこで、本実施例では、繰
り返し平衡状態が検出されて、その度に、決定される平
衡検出温度Thが変化した場合でも、カット温度Tcが
適切に決定されるようにするために、以下のとおり、平
衡検出温度Thの変化状態に応じて、それぞれ適切な平
衡基本温度Teを決定するようにしている。
【0034】平衡検出が初めて行われた場合には(ステ
ップ21においてYES)、そのとき決定された平衡検
出温度Thを、平衡基本温度Teとして決定する(ステ
ップ22)。一方、平衡検出がすでに行われていて、そ
れによって平衡基本温度Teが決定されている場合には
(ステップ21においてNO)、その後に、決定された
平衡検出温度Thに応じて、次のとおり平衡基本温度T
eを決定する。
【0035】平衡検出温度Thが、図11に示すよう
に、前回の平衡基本温度Teより低くなった場合(図1
1においてTb≦Ta)には(ステップ23においてY
ES)、こんろバーナ2の火力調節によって加熱力が弱
められたために温度センサ2aによって検知される温度
が低くなった場合と考えられるため、変化した平衡検出
温度Thを、そのまま平衡基本温度Teとして変更する
(ステップ22)。これにより、カット温度Tcを新た
に決定された平衡基本温度Teに応じてより低く設定で
き、焦げ付きが始まった場合に、確実にそれを検知する
ことができる。
【0036】一旦平衡検出が行われた後に、再び平衡検
出が行われたとき、それまでの平衡基本温度Teより今
回の平衡検出温度Thの方が高い場合には(ステップ2
2においてNO)、前回平衡検出をして平衡基本温度T
eが決定された後で、今回の平衡検出が行われるまでの
間に、火力調節によって加熱力が強められたことを示す
ような急激な温度上昇が検知されている場合に限って
(ステップ24においてYES)、新たな平衡検出温度
Thを平衡基本温度Teとして変更し(ステップ2
2)、火力調節によって加熱力が強められたことを示す
ような急激な温度上昇が検知されず、平衡検出温度Th
が徐々に高くなった場合には(ステップ24においてN
O)、平衡基本温度Teを変更しないで、それまでの平
衡基本温度Teをそのまま維持する。ここで、平衡検出
後の急激な温度上昇として認められるのは、図12のA
に示されるように、平衡検出のために15秒毎に抽出さ
れた検知温度Tの30秒間の温度の上昇が3℃以上の場
合が、3回連続して検出された場合である。すなわち、
上記の検出がされた場合には、バーナの火力が強められ
た可能性があり、それによって被調理物の温度自体は変
化しないものの、調理容器としての鍋等の温度のみが上
昇し、その後平衡検出された(図12においてTb>T
a)ことが考えられる場合であって、一旦平衡状態が検
出された後に、火力変更によって約60秒間に約6℃以
上の温度上昇があったような場合であるため、平衡基本
温度Teを変更する。
【0037】逆に、急激な温度上昇が認められないで、
平衡検出温度Thのみが徐々に上昇している場合は、カ
レー等の煮込み料理において、次第に水分が減少してい
る場合の可能性が大きいため、焦げ付き防止のためにカ
ット温度Tcを変更することが好ましくない場合である
ため、単に平衡検出温度Thが少しずつ高くなったよう
な場合には、平衡基本温度Teの変更は行わない。これ
によって、繰り返し平衡検出が行われて、その際に平衡
検出温度Thが変化しても、平衡検出温度Thが低くな
った場合には、直ちにカット温度Tcが低くなるが、平
衡検出温度Thが高く変化した場合には、一律にカット
温度Tcが変更されることはなく、火力調節に基づいた
急激な温度上昇が認められる場合に限ってカット温度T
cが変更されるため、適切なカット温度Tcを設定する
ことができる。なお、一旦平衡状態が検出されて、それ
に基づいてカット温度Tcが設定されている場合であっ
ても、検知温度Tが100℃以下に下がってしまった場
合には、平衡検出によって設定されたカット温度Tcは
解除され、250℃が初期設定される。
【0038】次に、上記のステップ110における消火
条件の判別について説明する。検知温度Tが上記のとお
りそれぞれ決定されたカット温度Tcに達している場合
であっても、調理者の介入が明らかに認められるような
状況が検知できる場合であれば、調理者によって何らか
の適切な処理が行われるため、必ずしも消火動作は必要
ではないが、カット温度Tcに達している場合に、調理
者の介入の気配が全く認められない場合には、調理物の
焦げ付きが進行してしまうなど、調理上の不具合が生じ
るため、自動消火動作を行うことが好ましい。
【0039】消火条件は、以上の観点に基づいて設定さ
れたもので、ここでは、温度センサ2aの検知温度Tが
カット温度Tc以上になった原因が、使用者による鍋振
り等の調理容器の操作によるものであるか、焦げ付きに
伴うものであるかを以下の方法により判別する。消火条
件を満たすか否かを判別するには、検知温度Tがカット
温度Tcに達した後に、温度センサ2aの検知温度Tを
0.32秒毎に繰り返し抽出し、抽出して得られた温度
データに基づいて2通りの判別が行われる。
【0040】第1の判別では、検知温度Tを0.32秒
毎に抽出して得られた連続する4つの温度データに関し
て、その4つの温度データのうちの最高温度Tmaxと
最低温度Tminとの温度差ΔTmを算出し、この温度
差ΔTmが所定温度差Tx(4℃)未満か否かを判別す
る。この判別は、0.32秒後に新しい温度データが抽
出されるときに、最も古い温度データを削除して得られ
る4つの温度データについても行われ、以後、0.32
秒毎に繰り返し行われ、20秒間(または5秒間)に抽
出される温度データに基づいて得られるすべての温度差
ΔTmについて、連続してすべて所定温度差Tx(4
℃)未満である場合に、第1の消火条件が満たされたと
判別する。
【0041】0.32秒毎に抽出される4つの温度デー
タに関して、最高温度Tmaxと最低温度Tminの温
度差ΔTmが所定温度差Tx(4℃)未満であるという
ことは、調理容器がこんろバーナ2の温度センサ2aに
対して継続して接触していたことを示すもので、例え
ば、使用者が調理容器を振った場合には、温度センサ2
aが調理容器から離れてしまい、こんろバーナ2の火力
によって温度センサ2aが直接加熱されてしまうため、
図13に示すとおり、その検知温度Tが瞬間的に著しく
高くなる。このため、最高温度Tmaxと最低温度Tm
inとの温度差ΔTmは所定温度差Tx(4℃)をはる
かに越えてしまう。第1の消火条件は、鍋が振られたな
どの使用者(調理者)による介入があった場合を検出
し、こうした場合には、消火動作の必要がないため、た
とえ、カット温度Tcに達していても消火条件が満たさ
れないとする。
【0042】逆に、カット温度Tcに達していて、上記
判別において調理者の介入が認められない場合には、調
理物が焦げ付き始めているために、カット温度Tcに達
したと考えられ、その場合には、図14に示すとおり、
温度上昇は徐々に進行する。このため、最後の温度デー
タは、必ず最初の温度データよりも高くなる。従って、
第1の消火条件が満たされた場合には、さらに、第1の
消火条件が満たされたときの20秒間(又は5秒間)に
おける最後の温度データと最初の温度データとの温度差
ΔTpを求め、温度差ΔTp≧0であることを第2の消
火条件として設定している。
【0043】以上を図15に整理して説明する。始め
に、鍋振りがあったか否かを判別し、鍋振りが検知され
ない場合(ΔTm<4℃)には(ステップ31において
NO)、その継続時間を計時するためのタイマを作動し
(ステップ32)、鍋振りが検知されない継続時間が、
20秒(又は5秒)を経過したか否かを判別する。20
秒(又は5秒)継続していない場合には(ステップ33
においてNO)、ステップ31において繰り返し鍋振り
検知の判別を行う。
【0044】一方、鍋振りが検知された場合(ΔTm≧
4℃)には(ステップ31においてYES)、第1の消
火条件が満たされないと判別し、鍋振りが検知されない
継続時間を計時するタイマを一旦リセットして(ステッ
プ34)、その後、ステップ31へ移行して再度鍋振り
の有無を判別する。鍋振りが検知されない状態が20秒
(又は5秒)継続した場合には(ステップ33において
YES)、第1の消火条件が満たされたと判別し、この
20秒間(又は5秒間)における最後の温度データと最
初の温度データとの温度差ΔTpが、0または正である
か否かを判別する。
【0045】温度差ΔTpが、0または正である場合に
は(ステップ35においてYES)、焦げ付きの進行の
虞がある場合として、消火条件が満たされると判別し、
煮物モード完了判定を行う(ステップ36)。温度差Δ
Tpが、負である場合には(ステップ35においてN
O)、消火条件が満たされないと判別し、ステップ31
へ移行して、再度鍋振り検知を行う。なお、上記の第1
の消火条件における鍋振りが検知されない状態の継続時
間としては、20秒あるいは5秒が設定されており、上
記のステップ105において平衡状態が検出されて平衡
検出温度Thに基づいてカット温度Tcが決定されてい
る場合には20秒が選択され、上記のステップ102、
103において初期設定したカット温度Tcにて消火条
件を判別する場合には5秒が選択される。なお、後者の
場合に継続時間を5秒として短くした理由は、この場合
油を使用していることが多いため、高温のカット温度T
c以上の状態を長く継続させると、発火の虞があるから
である。なお、カット温度Tcに基づいた消火条件の判
別とは別に、検知温度Tが290℃に達した場合には、
エラー検知として直ちに消火動作を行う。
【0046】次に、油物モードにおける制御動作につい
て説明する。油物モードは、天麩羅等の揚げ物を行う場
合に用いられるモードであるため、油物モードでは、油
火災防止のために自動消火させるための制御動作を行
う。自動消火を行うための基準となる温度は油火災防止
レベルとして決定される。以下、図16に基づいて説明
する。
【0047】油物モードにおいては、温度センサ2aに
よる検知温度Tが220℃に達したとき(ステップ20
1においてYES)、タイマの計時を開始し(ステップ
202)、このとき同時に0.32秒毎の温度データの
抽出を開始する。その後、連続して抽出された4個の温
度データに基づいて使用者による鍋振りの介入があった
か否かを判別する。この鍋振りの判別方法は、連続した
4個の温度データの最高温度と最低温度との温度差ΔT
mを求めて、その温度差ΔTmが4℃以上であるか否か
を判別する。そして、検知温度Tが220℃から240
℃の間で、温度差ΔTmが4℃以上(ΔTm≧4℃)に
なったことが5回検知された場合を、鍋振りがあったと
判定する。
【0048】検知温度Tが240℃に達するまでに、使
用者の介入がなく、鍋振りが検知されない場合には(ス
テップ203においてNO)、240℃に達したときに
(ステップ204においてYES)、タイマの計時を終
了し(ステップ205)、220℃から240℃まで温
度が上昇するのに要した時間の測定を完了する。計時さ
れた温度上昇時間t0が、25秒以下である場合には
(ステップ206においてYES)、鍋内の油量が少な
いと考えられ発火しやすいため、油火災防止レベルを2
40℃と低く設定する(ステップ207)。
【0049】逆に、温度上昇時間t0が25秒より長い
場合には(ステップ206においてNO)、鍋内の油量
は十分多いと考えられるため、円滑な調理ができるよう
に、油火災防止レベルを260℃と高く設定する(ステ
ップ208)。
【0050】一方、240℃に達するまでの間に、鍋振
り検知された場合(ΔTm≧4℃を5回検出)には(ス
テップ203においてYES)、鍋振り検知された時点
でタイマによる計時を中止し(ステップ209)、油火
災防止レベルを260℃に設定する(ステップ20
8)。検知温度Tがそれぞれ設定された油火災防止レベ
ルに達するまでは(ステップ210においてNO)、各
温度に達するまで待機し、油火災防止レベルに達した場
合には(ステップ210においてYES)、消火条件が
満たされるか否かを判別する。消火条件は、上記煮物モ
ードの場合と同様で、鍋振り等の使用者の介入が5秒間
に全くなく、その間に温度上昇が認められ、温度差ΔT
p≧0となる場合である。消火条件が満たさなければ
(ステップ211においてNO)、油火災防止レベルに
達している間は、繰り返し消火条件の判別をする。消火
条件が満たされた場合には(ステップ211においてY
ES)、所定の消火動作によって燃料ガスの供給を停止
し、ブザー、ランプ等で消火動作の報知を行う(ステッ
プ212)。
【0051】以上のとおり、本発明では、自動消火制御
を行う際の基準となるカット温度Tcを決定する決定方
法が、平衡状態が検出されたときの平衡検出温度Thに
応じて選択されるため、平衡検出温度Thが異なる様々
な調理容器に対して、適切なカット温度Tcを決定する
ことができる。従って、調理容器の影響を受けず、円滑
な調理ができるとともに、自動消火が必要な場合には、
それぞれの調理容器に応じて、適切な温度で消火動作を
行うことができる。また、本実施例における煮物モード
では、単純に水だけを用いて調理を行う煮物調理だけで
なく、カレーやシチュー等のように、あらかじめ油を用
いて炒め処理を行ってから湯水を加えて煮物とする複合
調理にも対応できるようにしている。また、一旦調理が
完成したカレーやシチューを再加熱する場合にも円滑な
調理ができるような工夫が施されており、通常の煮物調
理において、非常に使い勝手がよいものになっている。
【0052】なお、上記実施例では、カット温度Tcの
決定方法について平衡検出温度Thに基づく平衡基本温
度Teが130℃より低い場合には、一律150℃とし
たが、例えば、平衡基本温度Teが130℃より低い場
合には、Tc=Te+25℃で表される算出式を選択さ
せてもよい(図17)。ここで、平衡基本温度Teが1
30℃より低い場合に平衡基本温度Teに加算される温
度が25℃と平衡基本温度Teが130℃以上のものに
比べて大きいのは、低い場合に不要な早切れを防止する
ためであり、平衡基本温度Teが低い程焦げつきの進行
が遅いため問題はない。上記の実施例では、基準温度と
してのカット温度Tcに基づいてこんろバーナ2を消火
するものを示したが、こんろバーナの火力を弱めるもの
でもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示すガステーブルの外観の斜
視図である。
【図2】本発明の実施例のガステーブルの構成を示す概
略図である。
【図3】本発明の実施例のガステーブルにおける煮物モ
ードの基本動作を示す流れ図である。
【図4】本発明の実施例のガステーブルの煮物モードに
おけるカット温度の決定動作の第1実施例を示す流れ図
である。
【図5】本発明の実施例のガステーブルの煮物モードに
おける初期設定制御を示す流れ図である。
【図6】本発明の実施例のガステーブルの煮物モードの
初期設定制御を説明するための煮物調理における検知温
度の変化の一例を示す図である。
【図7】本発明の実施例のガステーブルの煮物モードの
初期設定制御を説明するための煮物調理における炒め処
理時の検知温度の変化を示す図である。
【図8】本発明の実施例のガステーブルの煮物モードに
おける平衡検出制御を示す流れ図である。
【図9】本発明の実施例のガステーブルの煮物モードの
平衡検出制御における温度データの抽出および温度差の
算出を説明するためのタイムチャートである。
【図10】本発明の実施例のガステーブルの煮物モード
の平衡基本温度の決定方法を示す流れ図である。
【図11】本発明の実施例のガステーブルの煮物モード
の平衡基本温度の決定方法を説明するための検知温度の
変化状態の一例を示すタイムチャートである。
【図12】本発明の実施例のガステーブルの煮物モード
の平衡基本温度の決定方法を説明するための検知温度の
変化状態の他の一例を示すタイムチャートである。
【図13】本発明の実施例のガステーブルの煮物モード
の消火条件を判別動作を説明するための鍋振り時の検知
温度の変化の一例を示すタイムチャートである。
【図14】本発明の実施例のガステーブルの煮物モード
の消火条件を判別動作を説明するための焦げ付き時の検
知温度の変化の一例を示すタイムチャートである。
【図15】本発明の実施例のガステーブルの煮物モード
の消火条件を判別動作を説明するための流れ図である。
【図16】本発明の実施例のガステーブルにおける油物
モードの基本動作を示す流れ図である。
【図17】本発明の実施例のガステーブルの煮物モード
におけるカット温度の決定動作の第2実施例を示す流れ
図である。
【符号の説明】
2 こんろバーナ(加熱手段) 2a 温度センサ 30 制御回路(こんろの制御装置、平衡検出手段、選
択手段)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱手段によって加熱される調理容器に
    接触する温度センサを備え、前記加熱手段の加熱力を弱
    めるあるいは加熱を停止するための基準温度を前記温度
    センサの検知温度に基づいて算出するこんろの制御装置
    において、 前記調理容器内の調理物の温度が平衡状態であることを
    前記温度センサの検知温度に基づいて検出する平衡検出
    手段と、該平衡検出手段によって平衡状態が検出された
    ときの平衡検出温度の高低に応じて前記基準温度の算出
    方法を選択する選択手段とを備えたことを特徴とするこ
    んろの制御装置。
  2. 【請求項2】 前記選択手段により選択される前記基準
    温度の算出方法は、前記平衡検出温度が比較的低い場合
    には、前記基準温度を一律とし、高い場合には、前記平
    衡検出温度に所定温度を加えた温度とすることを特徴と
    する請求項1記載のこんろの制御装置。
  3. 【請求項3】 前記選択手段による前記基準温度の算出
    方法の選択は、前記平衡検出温度が比較的低い場合に
    は、前記平衡検出温度と前記基準温度との差が大きくな
    る算出方法を選択することを特徴とする請求項1記載の
    こんろの制御装置。
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