JPH0538316Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、一般のPVC等の合成樹脂材料製の
通水パイプを二重のシンブル管でジヨイントし、
ねじやパツキンによつて緊締して水密構造を構成
して、水漏れや熱変形の虞がないパイプジヨイン
ト装置に関するものである。

〈従来の技術〉 従来この種のパイプジヨイント装置は、一重の
パイプを螺合した単純な構造のものしかなかつ
た。

〈考案が解決しようとする課題〉 従つて、従来のこの種のパイプジヨイント装置
は、熱変形により水が漏れることが多く、使用に
耐えないので、大変不便であるという問題があつ
た。

そこで、本考案はかかる従来の問題点を解決す
るために、二重のシンブル管を巧みに組み合わせ
てねじとパツキンを利用し、緊締力によつて水密
構造を構成して、水あるいは高温水を自在に流通
させることができ、しかも、完全に水漏れの無い
パイプジヨイント装置提供することを目的とす
る。

〈課題を解決するための手段〉 該目的を達成するための本考案の構成を、実施
例に対応する第１図乃至第６図を用いて説明する
と、本考案は、合成樹脂材料製パイプ４の内径に
挿入するインナーシンブル管２と、その外側に前
記のパイプ４の外径を嵌入するアウターシンブル
管１とを配して成るパイプジヨイント装置であつ
て、両シンブル管１，２の間を、インナーシンブ
ル管２の先端をアウターシンブル管１の先端より
少しく突出するように位置決めするとともに、相
互に結合する固定シート３を設け、その上に、小
径の防水パツキン５を載置し、アウターシンブル
管１の内壁１０１に設けた雌ねじ１０２に、前記
のパイプ４のジヨイント結合端に形成した雄ねじ
４０１を螺合して、パイプ４の先端部との間で前
記の小径防水パツキン５を押圧固定し、前記のア
ウターシンブル管１の先端部の外周１０３に設け
た雄ねじ１０４を、前記のパイプ４を挿通した鍔
付きナツト６の内壁の雌ねじ６０１に螺合して、
鍔付きナツト６内に嵌入保持した大径の防水パツ
キン７をアウターシンブル管１の開口端との間に
押圧固定した構造の合成樹脂材料製パツキンのジ
ヨイント装置である。

〈作用〉 本考案は、このような構造としたものであるか
ら、水がパイプ４からインナーシンブル管２の中
を流れるのであるが、パイプ４とインナーシンブ
ル管２との間隙への水の侵入に対して、小径防水
パツキン５が第１の阻止構造となり、次いでパツ
キン４の雄ねじ４０１と螺合したアウターシンブ
ル管１の雌ねじ１０２とが第２の阻止構造を形成
する。

そして、鍔付きナツト６とアウターシンブル管
１の間の大径防水パツキン７が第３の阻止構造と
なり、更に、両者ナツト６とパツキン７の間の螺
合ねじ６０１と１０４が第４の阻止構造を形成す
ることができるのである。

〈実施例〉 以下本考案の実施例について図面に基づいて説
明する。

図中第１図乃至第６図は、本考案の実施例を示
す図で、該実施例において、２はPVC等の合成
樹脂材料製パイプ４の内径に挿入するインナーシ
ンブル管で、その外側に前記のパイプ４の外径を
嵌入するアウターシンブル管１とを配してある。

３は両シンブル管１，２の間を、インナーシン
ブル管２の先端がアウターシンブル管１の先端よ
りも突出するように位置決めするとともに、相互
に結合する固定シートである。そして、その上
に、小径の防水パツキン５を載置して、アウター
シンブル管１の内壁に設けた雌ねじ１０２に、前
記のパイプ４のジヨイント結合端に形成した雄ね
じ４０１を螺合して、パイプ４の先端部との間で
前記の防水パツキン５を押圧固定してある。さら
に、前記のアウターシンブル管１の先端部の外周
に設けた雄ねじ１０４を、前記のパツキン４を挿
通した鍔付きナツト６の内壁の雌ねじ６０１に螺
合して、鍔付きナツト６内に嵌入保持した大径の
防水パツキン７をアウターシンブル管１の開口端
との間に押圧固定してある。

このような構造によつて、パイプ４は強固に、
かつ水密的にジヨイント装置に接続され、水はパ
イプ４からインナーシンブル管２内に流れ込む。

従つて、第４図のように同様構造のジヨイント
装置をインナーシンブル管２と、アウターシンブ
ル管１をそれぞれ延長した先に形成すると、後続
のパイプ４′を接続することができ、水漏れを無
くすことができる。

そして、第５図ａのようにインナーシンブル管
２を長く、あるいは第５図ｂのようにエルボー状
に曲折して配設して、その先に前述と同様の構造
によつて、別のパイプ４′を接続するジヨイント
装置を形成すると、水が途中で漏れることなく、
自由自在に随所に流し送ることができる。

さらにまた、第６図のようにインナーシンブル
管２のパイプ４内の端部の内面を角を落としてテ
ーパー８を付けると、内部を流れる水の抵抗が少
なくなりスムースに流れる。

以上本考案の代表的と思われる実施例について
説明したが、本考案は必ずしもこれらの実施例構
造のみに限定されるものではなく、本考案にいう
構成要件を備え、かつ本考案にいう目的を達成
し、以下にいう効果を有する範囲内において適宜
改変して実施することができるものである。

〈考案の効果〉 以上の説明から既に明らかなように本考案は、
このような構造であるから、水がパイプ４からイ
ンナーシンブル管２の中を流れるのであるが、パ
イプ４とインナーシンブル管２との間隙への水の
侵入に対して、防水パツキン５が第１の阻止構造
となり、ついでパイプ４の雄ねじ４０１と螺合し
た、アウターシンブル管１の雌ねじ１０２とが第
２の阻止構造を形成する。そして、鍔付きナツト
６とアウターシンブル管１の間の防水パツキン７
が第３の阻止構造となり、さらに、両者ナツト６
とパツキン７の間の螺合ねじ６０１と１０４が第
４の阻止構造を形成し、構造を強化して、水漏れ
を確実に防止することができるとともに、引つ張
りに対する抵抗力と変形に対する抵抗力を強くす
ることができる。

また、内部を流れる水が高温になつても、
PVCパイプ４はインナーシンブル管２とアウタ
ーシンブル管１の間に挟扼、緊締されて、熱変形
する余地が無いから漏水することがなく、また、
PVCパイプ４と固定シート３は直接接触せず防
水パツキン５を介しているため水密性を保持する
ことができる。

インナーシンブル管２の先端はアウターシンブ
ル管１の先端よりも突出しているので、ジヨイン
ト装置とパイプ４との間の変形量を小さくできる
とともに、引つ張り抵抗を大きくとれ、強度を保
ち得る。

本考案はPVC以外の合成樹脂材料製パイプに
ついても、同様の効果を現出できることは勿論で
ある。

前記のパイプジヨイント装置の構造は、延長し
てジヨイントエルボー継ぎ手（第４図〜第６図）
三方パイプ継ぎ手、あるいは口径の異なる継ぎ手
や中間継ぎ手などの種々の形式のパイプ継ぎ手に
適用できる実用上の顕著な効果を期待することが
できるに至つたのである。

【図面の簡単な説明】

図面はいずれも本考案の実施例を示す図であつ
て、第１図は立体分解断面図、第２図は半截断面
図、第３図は組み立て断面図、第４図は第３図の
構造を逆方向に延長して後続のパイプ４′を接続
した図、第５図ａは第４図の構造を延長した図、
第５図ｂは第４図の構造をエルボー状に折り曲げ
た図、第６図は第４図の構造のインナーシンブル
管の内壁端部にテーパーを付した図である。 図中、１はアウターシンブル管、２はインナー
シンブル管、３は固定シート、４は合成樹脂材料
製パイプ、５は小径パツキン、６は鍔付きナツ
ト、７は大径パツキン、１０２はアウターシンブ
ル管の内壁の雌ねじ、１０４は同、先端の雄ね
じ、４０１はパイプの雄ねじ、６０１は鍔付きナ
ツトの雌ねじである。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 合成樹脂材料製パイプ４の内径に挿入するイ
   ンナーシンブル管２と、前記のパイプ４の外径
   を嵌入するアウターシンブル管１とから成るパ
   イプジヨイント装置において、両シンブル管
   １，２の間を結合した固定シート３の上に、小
   径の防水パツキン５を載置し、アウターシンブ
   ル管１の内壁に設けた雌ねじ１０２に、前記の
   パイプ４のジヨイント部の先端外周に形成した
   雄ねじ４０１を螺合して、パイプ４の先端部と
   の間で前記の防水パツキン５を押圧固定し、前
   記のアウターシンブル管１の先端部の外周に設
   けた雄ねじ１０４を、前記のパイプ４を挿通し
   た鍔付きナツト６の内壁の雌ねじ６０１に螺合
   して、鍔付きナツト６内に嵌入保持した大径の
   防水パツキン７をアウターシンブル管１の開口
   端との間に押圧固定した合成樹脂材料製パイプ
   ジヨイント装置。 前記のインナーシンブル管２の先端がアウタ
   ーシンブル管１の先端よりも少しく突出したも
   のである請求項第項の合成樹脂材料製パイプ
   ジヨイント装置。 前記のインナーシンブル管２が、その延長後
   端がジヨイントされる合成樹脂材料製パイプ
   ４′のジヨイント装置のインナーシンブル管２
   である請求項第項あるいは第項の合成樹脂
   材料製パイプジヨイント装置。