JPH0538128U - 垂木の固定金具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 垂木の固定作業を容易にしかも垂木と母屋の
間に隙間を生ずることのない取り付け構造とその固定金
具を提供する。 【構成】 第１の固定部材（６）と第２の固定部材（1
1）からなり、それらの一方を垂木（５）に他方を母屋
（３）に取付け、両者を連結する螺子部材（13）で締付
け固定する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、主として、垂木と野地板を一体にした屋根パネルからなる屋根に おいて、予め取り付けた母屋へ垂木を固定するための装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、木製の母屋の上に垂木を固定する場合、一般には、それらの垂木と母屋 に跨ってかすがいを打ち付けるのが通常である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記のように、かすがいで固定する従来の固定装置においては、母屋の上に垂 木を載せた後、このそのかすがいの両端を同時に垂木又は母屋に打ち付ける必要 があり、特に、予め野地板を張り付けたものにおいては、このかすがいの打ち付 け作業を下方から上向きに行なわなければならず、作業が非常に困難となる欠点 があった。しかも、これら垂木及び母屋には反りや曲りがあるため、これらを密 着させながら固定する必要があるが、下方からかすがいの端部を同時に打ち込む だけでは、そのように密着させることが困難で、どうしても隙間を生じるという 欠点があった。

【０００４】 この考案は、このような従来の欠点を解消して、垂木の固定作業を容易にしか も垂木と母屋の間に隙間を生ずることのない取り付け構造とその固定金具を提供 するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の課題を解決するため、この考案では、母屋の上面にその母屋と直角に載 せた垂木の固定装置であって、母屋へ固定する第１の固定部材と、垂木へ固定す る第２の固定部材とからなり、前記一方の固定部材と第２の固定部材を螺子部材 で連結してなることを特徴とする。

【０００６】 上記において、雄螺子部材の先端を第２の固定金具より下方に突出させて、そ の先端を第１の固定金具へ挿通することが考えられる。

【０００７】 また、この出願の別の考案は、母屋の下方よりその母屋へ外嵌するようにして 取り付けるコの字型の第１の固定部材と、垂木へ固定する第２の固定部材とから なり、第１の固定部材先端を第２の固定部材へ挿通して、その先端にナットを螺 合してなることを特徴とする。

【０００８】

【作用】

第２の固定部材を垂木に取付け、第１の固定部材を母屋へ固定するか外嵌して 、雄螺子部材の先端を相手型に挿通してナットで締め付けることにより、簡単に 固定できるとともに、垂木と母屋を相互に容易に密着させることができる。

【０００９】

【実施例】

図４は、垂木を備えたパネルの取付け状態を示し、図において、（１）は鉄骨 製のトラスであって、このトラス（１）の上弦材（２）の上面に、その上弦材（ ２）と直角な方向に木製母屋（３）が取付けられ、この母屋（３）に、その上面 に野地板（４）を張り付けた垂木（５）が載置されている。

【００１０】 図１及び図２は、この出願の第１及び第２の請求項に記載された考案に従って 実施された実施例である。図において、（６）は、金属板をＬ型に折り曲げて、 一方の垂直部を固定部（７）としその上端の水平部を連結部（８）とした第１の 固定部材であり、この固定部材（６）には、その水平部（８）に、一つのボルト 穴（９）が形成されている。他方、垂直な固定部（７）には、釘打ちするための 釘穴（10）が形成されている。

【００１１】 （11）は、フラットな金属板からなる第２の固定部材であって、その固定部材 （11）の四隅に釘穴（12）が形成されるとともに、その側面には、雄螺子部材（ 13）の一端が溶接等によって固着されて、その他端が下方に突出している。この 突出部先端には、雄螺子（14）が形成されるとともに、その先端雄螺子部（14） を、前記挿通穴（９）へ挿通して、同じく先端にねじ込んだ下側のナット（15） を締め付けるようにしている。

【００１２】 すなわち、上部側の第２の固定部材（11）を、垂木（５）の側面に釘打ちして 固定し、第１の固定部材（６）を、同様にその固定部（７）において、母屋（３ ）の側面に釘打ちして固定するとともに、挿通穴（９）に挿し込んだ雄螺子部材 （13）の先端雄螺子部（14）に、前記ナット（15）を螺合して締め付けると、そ の締め付け力によって、図１の矢印方向に母屋（３）が引き付けられて、その母 屋（３）の上面と垂木（５）の下面が相互に密着保持されるようになっている。

【００１３】 図３は、この出願の第３の考案に従って実施された実施例であって、図におい て、第１の固定部材（６）は、その先端に雄螺子部（21）（21）を形成した金属 棒をコの字型に折り曲げて形成されている。他方、一対の第２の固定部材（11） （11）は、金属板をＬ字型に折り曲げて、その垂直部を垂木への固定部（22）と し、下端の水平部を連結部（23）としたもので、その連結部（23）に形成した挿 通穴（23）に、前記第１の固定部材（６）の先端雄螺子部（21）（21）を挿通し て、その先端のナット（15）によって締め付けるようにしている。

【００１４】 すなわち、まず、第１の固定部材（６）を、母屋（３）の下方より、その母屋 （３）へ外嵌させるようにして設置するとともに、他方の第２の固定部材（11） （11）を、ともに垂木（５）の側面に釘打ちして固定し、その挿通穴（23）より 突出する先端雄螺子部（21）（21）に、前記ナット（15）を螺合して締め付ける ことによって、前記と同様に図の矢印方向に母屋（３）が引き込まれて、垂木（ ５）と密着して固定されるようになっている。

【００１５】

【考案の効果】

以上のように、この考案によれば、母屋側に取付ける第１の固定部材と、垂木 側に取付ける第２の固定部材とを、螺子部材を介して相互に締め付けることによ って、両者を確実に密着させて固定できるという効果がある。しかも、かすがい のように密着させながらその両端を打ち込む必要はないから、作業も非常に容易 で、確実に固定できるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の実施例を示す垂木固定部の斜視図で
ある。

【図２】この考案の固定金具の分解斜視図である。

【図３】この考案の別の実施例を示す垂木固定部分の斜
視図である。

【図４】垂木パネルを取付けた屋根の要部側面図であ
る。

【符号の説明】

（３） 母屋 （５） 垂木 （６） 第１の固定部材 （11） 第１の固定部材 （13） 雄螺子部材 （14） 雄螺子部 （15） ナット

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】母屋の上面にその母屋と直角に載せた垂木
   の固定装置であって、母屋へ固定する第１の固定部材
   と、垂木へ固定する第２の固定部材とからなり、前記一
   方の固定部材と他方の固定部材を螺子部材で連結してな
   ることを特徴とする垂木の固定金具。
2. 【請求項２】螺子部材の先端を第２の固定金具より下方
   に突出させて、その先端を第１の固定金具へ挿通してな
   る請求項１記載の垂木の固定金具。
3. 【請求項３】母屋の上面にその母屋と直角に載せた垂木
   の固定金具であって、前記母屋の下方よりその母屋へ外
   嵌するようにして取り付けるコの字型の第１の固定部材
   と、垂木へ固定する第２の固定部材とからなり、第１の
   固定部材先端を第２の固定部材へ挿通して、その先端に
   ナットを螺合してなることを特徴とする垂木の固定金
   具。