JPH0537313U - レンジフードフアンのグリスフイルタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 グリスフィルタをセラミックス製とすること
により耐熱性を高めて防火性能を良くする。 【構成】 レンジフードファンの吸込口内に装着するグ
リスフィルタＡを、セラミックス製とし、グリスフィル
タには抜起し片２a又は４aを有する通孔２又は４を形成
し、各グリスフィルタの周囲に前記抜起し片２a,４aと
同方向の突縁１a,３aを設けて互いに嵌合してなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、加熱調理器の上部に設置して煮炊きの際に生じる油煙やその他ガス 等を室外つまり戸外へ排除する為のレンジフードファンのグリスフィルタに関す るものである。

【０００２】

【従来の技術】

レンジフードファンは一般に調理場において、加熱調理時に発生する油煙やガ スを排除する為に設置されている。そしてこれらのレンジフードファンは、図３ に示すように、レンジフードファン８の吸込口９の上方稍に奥まった位置にグリ スフィルタＡ'を装着する、即ちグリスフィルタＡ'は図４に示すように、２〜３ 枚のアルミニウム製ラス板５を重ねて、その周囲をアルミニウム製の上下縁枠６ ,７にて補強したものである。そして吸込口９から排気口１０に至る風道内を油 煙が通過する際ラス板５に付着させて除去するようにしている。又、図５のよう に多数の方形開孔２',２',…或はバーリング孔等を設けた瀘板５₁,５₂(一枚の場 合もある)を重ねてグリスフィルタＡ"としたものを前記同様に吸込口の奥部に着 脱自由に取付けて油を捕集するようにしたものもあるが、しかし何れの構造にも 特に大差はない。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

このようにしてレンジフードファンにグリスフィルタを吸込口の極く近い位置 に設けて回収することにより調理時に発生する油煙による油滴の付着が該レンジ フードファン内の全域及びダクト内に広がるのを極力少くして火災発生時の延焼 を防止しようとするものであって油煙の広がりは或程度防止できるとしても、グ リスフィルタへの付着は防止できずその結果天婦羅鍋に火が入った場合はその火 焔がグリスフィルタにまで及びその際上記図４、５に示す何れのグリスフィルタ もアルミニウム板又はその合金板からなるものである為に可燃物と同様の状態と なって変形して焼け落ち、火災を拡大することが懸念されていた。他方このよう な欠点に対処する為に火力に耐えるステンレス鋼板製のグリスフィルタもあるが 、これは加工が困難であると云う問題がある。そこで本考案は上記従来例の欠点 に対処し、耐熱性が良く、耐薬品性及び清掃のし易いグリスフィルタを提供する ものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

レンジフードファンの吸込口内に装着したグリスフィルタをセラミックス製と する。そして油滴ができるだけ良く溜るようにグリスフィルタの周囲に上向きの 突縁を突設形成する。

【０００５】

【作用】

グリスフィルタをセラミックス製とすることにより、グリスが付着して燃え易 い状態になって引火しても、その耐熱性により変形が免れ、従って焼け落ちるよ うなことがない。そしてフイルタの周囲に突縁を設けたことにより、不本意にグ リスが広がらず、一定の勾配をつけておけばグリスカップの方向に流れて容易に 捕集できる。

【０００６】

【実施例】

以下本考案について図面に示す実施例により詳細に説明すると、図１、２に示 すグリスフィルタはセラミックス製の上位グリスフィルタ１と下位グリスフィル タ３とからなり夫々に抜起し片２a,２a,…、４a,４a,…を形成することにより通 孔２,２,…、４,４,…を設ける。そして下位のグリスフィルタ３には周囲に上向 きの段付突縁３aを設けると共に、上位のグリスフィルタ１には前記段付突縁３a の外側に被嵌する突縁１aを形成し、両グリスフィルタ１,２を互いに対向嵌合す ることにより１個のグリスフィルタＡを形成する。そしてこの場合、両フイルタ １,３の各抜起片２a,４aは共に内側に向き合うように構成されている。又、上記 フイルタＡは上位及び下位の２枚からなる場合を例示したが、これに限るもので はなく１枚の場合もある。そして素材であるセラミックスについても非常に多く の種類例えばファインセラミックス、スペシャルセラミックス、ニユーセラミッ クス等組成や分子構造について非常に多く存在するが、本考案において用いるも のとしてはアルミナセラミックスを対象としており、成形の点でも少量生産の場 合は最も単純で経費の安いホットプレスが良く、又形状が複雑でしかも量産が強 いられる場合には射出成形によることが好ましい。

【０００７】

【考案の効果】

本考案は上述のようになるので油煙が付着した状態において万一天婦羅鍋に引 火し、その火焔が更に上部のグリスフィルタに及び、その結果グリスフィルタが 焼けた場合でも、グリスフィルタをセラミックス製としたことによりその耐熱性 で焼け落ちることなく安全であり、これまでのように焼け落ちによる火災の拡大 を招来することがない。又、該フイルタの汚れを落す場合でも高耐薬品性である 為、これまでのようにグリスフィルタの洗剤による損傷を全く無視できるので扱 い易く、それに一層頑固な汚れに対しては、フイルタを焼くことにより除くこと も可能となって清掃がし易くなって常に汚れのない状態を保つことができる。そ してグリスフィルタには周囲に設けた突縁と同方向に通孔の口縁に抜起し片を設 けたので油煙との接触面積が広く、しかも分散することなく内側に集められるの で捕集効率が良く、その上突縁によって、油滴を一方向へ導びくことが可能とな り、レンジフードファンに設置したグリスカップで集収される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の分解斜視図である。

【図２】同上組立状態の一部拡大縦断面図である。

【図３】従来のレンジフードファンの斜視図である。

【図４】同上に使用されるグリスフィルタの分解斜視図
である。

【図５】同上他の例を示す分解斜視図である。

【符号の説明】

１,３ グリスフィルタ ２,４ 通孔 ２a,４a 抜起し片 １a,３a 突縁

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 下部に設けた吸込口から排気口に通じ風
   道内に排気ファンを設けてなるレンジフードファンにお
   いて、該吸込口から排気ファンに至る風道内に設置した
   グリスフィルタをセラミックス製としたことを特徴とす
   るレンジフードファンのグリスフィルタ。
2. 【請求項２】 グリスフィルタを一層又は一層以上と
   し、上面が凹面となるように周囲に上向突縁を設けたこ
   とを特徴とする請求項１記載のレンジフードファンのグ
   リスフィルタ。