JPH0537081A - 半導体構造及び半導体装置 - Google Patents

半導体構造及び半導体装置

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JPH0537081A
JPH0537081A JP3015330A JP1533091A JPH0537081A JP H0537081 A JPH0537081 A JP H0537081A JP 3015330 A JP3015330 A JP 3015330A JP 1533091 A JP1533091 A JP 1533091A JP H0537081 A JPH0537081 A JP H0537081A
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JP
Japan
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layer
strain
semiconductor structure
strained
semiconductor
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JP3015330A
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English (en)
Inventor
Tomonobu Tsuchiya
朋信 土屋
Masahiro Aoki
雅博 青木
Makoto Suzuki
鈴木  誠
Kazuhisa Uomi
和久 魚見
Naoki Kayane
直樹 茅根
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】歪量と歪層の膜厚を独立に制御した半導体構造
及びこのような半導体構造を有する半導体装置。 【構成】基板と格子定数の異なる少なくとも2層の歪層
部分と、歪層部分のバンドギャップエネルギーと等しい
バンドギャップエネルギーを持ち、かつ基板と格子整合
し、歪層部分の間に設けられた整合層部分とよりなる半
導体構造及びこのような半導体構造を多重量子井戸構造
の井戸層、障壁層等に有する半導体装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、歪層を有する半導体構
造及びそのような半導体構造を有する半導体装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】半導体レーザーの活性層として、基板と
格子定数の異なる量子井戸構造、すなわち歪量子井戸構
造を用いた素子は、従来の半導体レーザーに比べて閾値
電流の低減や緩和振動周波数の増大が期待されている。
しかし、歪層は膜厚が厚くなると歪みによる力と格子を
整合させようとする力の均衡が破れ、転位が発生する。
この時の膜厚を臨界膜厚と言い、臨界膜厚を超えた歪層
では、転位の発生に伴ない光学的特性が著しく劣化す
る。この臨界膜厚については、ジャーナル オブバキュ
ーム サイエンス テクノロジー、第12巻、126頁
(L1975)(J.Vac.Sci.Techno
l.12,126 L1975)や、アプライド フィ
ジックス レター、第47巻、322頁(1985)
(Appl.Phys.Lett.47,322(19
85))等に論じられており、臨界膜厚は歪量の増加と
共に減少する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、歪量
と歪層の膜厚には制限があるため、素子の活性層等に加
えられる歪量はあらかじめ決まってしまうという問題が
あった。例えば、臨界膜厚は、2%の歪量に対しては1
00Å、4%の歪量に対しては40Åと言われている。
【0004】本発明の目的は、歪量と歪層の膜厚を独立
に制御した半導体構造を提供することにある。本発明の
他の目的は、この様な半導体構造を有する半導体装置を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は、(1)基板
と格子定数の異なる少なくとも2層の歪層部分と、該歪
層部分の間に設けられた整合層部分とよりなる構造を有
し、該整合層部分は、該歪層部分のバンドギャップエネ
ルギーと等しいバンドギャップエネルギーを持ち、かつ
該基板と格子整合することを特徴とする半導体構造、
(2)上記1記載の半導体構造において、上記歪層部分
の膜厚は、その歪量に対応する臨界膜厚以下であり、か
つ、全部の歪層部分の膜厚の総和は、該臨界膜厚以上で
あることを特徴とする半導体構造、(3)上記1又は2
記載の半導体構造において、上記歪層部分は、4元混晶
からなり、上記整合層部分は、2元、3元又は4元混晶
からなることを特徴とする半導体構造によって達成され
る。
【0006】上記他の目的は、(4)井戸層と障壁層と
が交互に積層された多重量子井戸構造を活性層として少
なくとも有する半導体装置において、該井戸層が上記1
から3のいずれかに記載の半導体構造を有することを特
徴とする半導体装置、(5)井戸層と障壁層とが交互に
積層された多重量子井戸構造を活性層として少なくとも
有する半導体装置において、該障壁層が上記1から3の
いずれかに記載の半導体構造を有することを特徴とする
半導体装置、(6)電子の注入により光を発する活性層
と、該活性層が発した光を導くためのガイド層とを少な
くとも有する半導体装置において、該ガイド層が上記1
から3のいずれかに記載の半導体構造を有することを特
徴とする半導体装置によって達成される。
【0007】上記半導体構造の整合層部分の厚みは、5
Åから20Åであることが好ましい。多重量子井戸構造
自体が厚いとき、整合層部分の厚みは、20Åから10
0Åであることが好ましい。歪層部分の厚みは、5Åか
ら100Åであることが好ましい。整合層部分は1層で
もよく、2層から20層程度設けてもよい。また、上記
歪層部分のバンドギャップエネルギーと等しいバンドギ
ャップエネルギーとは、0.01μmの差であれば等し
いものとしてよく、0.001μmの差であれば等しい
ものとしてさらによいことを意味する。
【0008】
【作用】本発明を多重量子井戸構造中の井戸層に用いた
場合を例として、本発明の作用を説明する。まず、活性
層が歪井戸構造である従来の半導体レーザーの主要部断
面模式図を図2に示す。井戸層4を歪層、障壁層3を整
合層とした多重量子井戸構造からなる活性層の下にガイ
ド層6、上にクラッド層5が設けられている。この時歪
量は井戸層中で一様としていた。一般に歪量に対する臨
界膜厚はその材料の物性で定まり、これを厚くすること
は不可能である。そのため、井戸層に加えられる歪量又
はその最大膜厚は自ずから決まってしまう。
【0009】図1は、本発明の半導体構造の部分断面模
式図である。臨界膜厚以下の歪層部分1と、基板と格子
整合する整合層部分2とが交互に設けられ歪井戸層4′
を構成する。歪層部分を、整合層部分で区切ることによ
り、歪井戸層内に加えられる歪量を大きくすることがで
きる。また、歪層部分を4元混晶に、整合層部分を2元
若しくは3元混晶にするか又は両部分を4元混晶とし、
その混晶比を変えるかして、歪井戸層内のバンドギャッ
プエネルギーを歪層部分1と整合層部分2で同じにし
て、歪量だけを変えることができる。
【0010】図8は、InGaAs層の歪量に対する発
光強度依存性を示す図である。曲線21は、InP基板
に対して、膜厚200ÅのInGaAs層の歪量を変え
た従来の場合の発光強度依存性である。ここで発光強度
はInGaAs層の光学的な結晶性を表わす。歪量が、
ある値を超えた場合、結晶性は著しく低下する。曲線2
2は、同じ厚みのInGaAs層を20ÅのInGaA
sPからなる整合層で区切った本発明の場合の発光強度
依存性である。発光強度、つまり結晶性を維持しなが
ら、より多くの歪量を加えることができた。
【0011】この発光強度の低下する歪量と膜厚の関係
をまとめたのが図9であり、線23はInGaAs層の
従来の場合を、線24は24Å程度のInGaAsPか
らなる整合層を有するInGaAs層の本発明の場合を
示す。本発明において、臨界膜厚は個々の歪層部分の膜
厚に依存するため、結晶性を維持しながら歪量を大幅に
増加させることができた。
【0012】
【実施例】図3は、以下の実施例で作製した半導体量子
井戸レーザーの横方向断面図である。まず、以下の実施
例で共通する作製方法を述べる。InP基板8上に、I
nGaAsPからなるガイド層6(発光波長1.15μ
m、膜厚0.15μm)、多重量子井戸活性層7(膜厚
70ÅのInGaAsからなる井戸層、膜厚120Åの
InGaAsPからなる障壁層の15周期から構成され
る)、InPからなるクラッド層5を有機金属気相成長
法(MOCVD法)で順次成長させた。次にエッチング
により逆メサ構造を形成した後、InPからなる埋込み
層9、キャップ層10をMOCVD法で成長させ、n電
極11、P電極10を蒸着した。成長方法としては、M
OCVD法を用いたが、有機金属分子線エピタキシャル
法(MOMBE法)を用いてもよい。以下、本発明の半
導体構造を井戸層、障壁層又はガイド層に適用した例に
ついて説明する。
【0013】〈実施例1〉実施例1は本発明の半導体構
造を井戸層に適用した例であり、図1はその主要部断面
模式図である。ここでは、歪の入ったIn0.91Ga0.09
As0.680.32からなる歪層部分1(歪量1.5%、発
光波長1.67μm、膜厚29Å)と、InP基板と整
合したIn0.53Ga0.47Asからなる整合層部分2(発
光波長1.67μm、膜厚12Å)とからなる歪井戸層
4′を上記井戸層として設けた。作製方法はMOCVD
法を用いたが、MOMBE法、原子層エピタキシー法
(ALE法)を用いてもよい。
【0014】従来の歪が井戸層全体に加えられ、欠陥密
度が50000個/cm2である半導体量子井戸レーザ
ーに比べて、本実施例の半導体量子井戸レーザーば、欠
陥密度が10000個/cm2であり、結晶欠陥の発生
を大幅に低減でき、ホトルミネッセンスの発光強度を約
2倍に上げることができた。
【0015】また、本実施例では発光波長を1.67μ
mに固定しているが、固定しない場合には、歪層部分1
をInGaAsPにより、整合層部分2をInP、Ga
P又はGaAsにより構成しても、上記とほぼ同様な結
果が得られた。
【0016】〈実施例2〉実施例2は本発明の半導体構
造を障壁層に適用した例であり、図4はその主要部断面
模式図である。ここでは、歪の入ったIn0.46Ga0.54
As0.730.27からなる歪層部分1(歪量−1.5%、
膜厚32Å)と、InP基板と整合したIn0.82Ga
0.18As0.390.61からなる整合層部分2(発光波長
1.15μm、膜厚12Å)とからなる構造を障壁層と
して用いた。この部分の作製方法は実施例1と同様であ
る。本実施例の半導体量子井戸レーザーは、従来の半導
体量子井戸レーザーより、緩和振動周波数が約2倍にな
り、スペクトル線幅が約半分になった。
【0017】〈実施例3〉実施例3は本発明の半導体構
造をガイド層に適用した例であり、図5はその主要部断
面模式図である。ここでは歪の入ったIn0.58Ga0.42
As0.610.39からなる歪層部分1(発光波長1.15
μm、膜厚32Å、歪量−1.0%)と、InP基板と
整合したIn0.82Ga0.18As0.390.61からなる整合
層部分2(発光波長1.15μm、膜厚12Å)との周
期構造をガイド層にすることにより、従来歪を導入する
ことが不可能であった膜厚の厚いガイド層にも歪を導入
することができた。この部分の作製方法は実施例1と同
様である。本実施例の半導体量子井戸レーザーは、従来
の半導体量子井戸レーザーより、緩和振動周波数が約2
倍になり、スペクトル線幅が約半分になった。
【0018】〈実施例4〉実施例4は本発明の半導体構
造をガイド層に適用した他の例であり、図6はその主要
部断面模式図である。ここでは、InP基板と整合した
In0.82Ga0.18As0.390.61からなる整合層部分2
(発光波長1.15μm、膜厚12Å)と歪の入った歪
層部分との周期構造をガイド層にするが、歪層部分は、
InP基板8の近くから、In0.70Ga0.3As0.5
0.5からなる歪層部分14(歪量−0.5%、発光波長
1.15μm、膜厚32Å)、In0.58Ga0.42As
0.610.39からなる歪層部分15(歪量−1.0%、発
光波長1.15μm、膜厚32Å)、In0.46Ga0.54
As0.730.27からなる歪層部分16(歪量−0.5
%、発光波長1.15μm、膜厚32Å)とすることに
より、活性層付近を特に歪ませることができ、光の内部
損失を低減することができた。本実施例の半導体量子井
戸レーザーは、従来の半導体量子井戸レーザーより、緩
和振動周波数が約2倍になり、スペクトル線幅が約半分
になった。
【0019】〈実施例5〉実施例5は本発明の半導体構
造を井戸層に適用した他の例であり、図7はその主要部
断面模式図である。ここでは、InP基板と整合したI
0.53Ga0.47Asからなる整合層部分2(発光波長
1.67μm、膜厚12Å)、2′(発光波長1.67
μm、膜厚18Å)と、歪の入ったIn0.8Ga0.2As
0.750.25からなる歪層部分17(歪量1%、発光波長
1.67μm、膜厚24Å)、In0.91Ga0.09As
0.680.32からなる歪層部分18(歪量1.5%、発光
波長1.67μm、膜厚24Å)を井戸層とすることに
より、井戸層内の歪量を非対称にすることができ、光学
的非線形効果を向上させることができた。本実施例は井
戸層に本発明の半導体構造を適用しているが、バルクの
活性層でも適用できる。
【0020】なお、歪量は、以上の実施例で記載した値
の他の値でも適用できる。また、混晶は、上記記載の他
の混晶(GaAlAs、InGaAlAs、InGaA
lP等)を用いることができる。基板も、上記以外のS
i、GaAs基板も適用できる。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、歪量と歪層の膜厚を独
立に制御した半導体構造を提供することができた。ま
た、この様な半導体構造を有する半導体装置を提供する
ことができた。例えば、歪層部分と整合層部分を交互に
設けることにより、例えば、半導体量子井戸レーザーの
井戸層又は障壁層に大きな歪量を加えることができ、さ
らにガイド層の様に膜厚の厚い層においても歪を加える
ことができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】半導体構造の部分断面模式図である。
【図2】従来の歪量子井戸活性層の部分断面模式図であ
る。
【図3】半導体量子井戸レーザーの横方向断面図であ
る。
【図4】本発明を障壁層に適用した半導体量子井戸レー
ザーの主要部断面模式図である。
【図5】本発明を障壁層に適用した他の半導体量子井戸
レーザーの主要部断面模式図である。
【図6】本発明をガイド層に適用した半導体量子井戸レ
ーザーの主要部断面模式図である。
【図7】本発明を井戸層に適用した他の半導体量子井戸
レーザーの主要部断面模式図である。
【図8】歪量と発光強度との関係を示す図である。
【図9】歪量と臨界膜厚との関係を示す図である。
【符号の説明】
1、14、15、16、17、18 歪層部分 2、2′ 整合層部分 3 障壁層 4 井戸層 4′ 歪井戸層 5 クラッド層 6 ガイド層 7 多重量子井戸活性層 8 InP基板 9 埋込み層 10 キャップ層 11a p電極 11b n電極 21、22 曲線 23、24 線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 魚見 和久 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 茅根 直樹 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板と格子定数の異なる少なくとも2層の
    歪層部分と、該歪層部分の間に設けられた整合層部分と
    よりなる構造を有し、該整合層部分は、該歪層部分のバ
    ンドギャップエネルギーと等しいバンドギャップエネル
    ギーを持ち、かつ該基板と格子整合することを特徴とす
    る半導体構造。
  2. 【請求項2】請求項1記載の半導体構造において、上記
    歪層部分の膜厚は、その歪量に対応する臨界膜厚以下で
    あり、かつ、全部の歪層部分の膜厚の総和は、該臨界膜
    厚以上であることを特徴とする半導体構造。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の半導体構造におい
    て、上記歪層部分は、4元混晶からなり、上記整合層部
    分は、2元、3元又は4元混晶からなることを特徴とす
    る半導体構造。
  4. 【請求項4】井戸層と障壁層とが交互に積層された多重
    量子井戸構造を活性層として少なくとも有する半導体装
    置において、該井戸層が請求項1から3のいずれかに記
    載の半導体構造を有することを特徴とする半導体装置。
  5. 【請求項5】井戸層と障壁層とが交互に積層された多重
    量子井戸構造を活性層として少なくとも有する半導体装
    置において、該障壁層が請求項1から3のいずれかに記
    載の半導体構造を有することを特徴とする半導体装置。
  6. 【請求項6】電子の注入により光を発する活性層と、該
    活性層が発した光を導くためのガイド層とを少なくとも
    有する半導体装置において、該ガイド層が請求項1から
    3のいずれかに記載の半導体構造を有することを特徴と
    する半導体装置。
JP3015330A 1991-02-06 1991-02-06 半導体構造及び半導体装置 Pending JPH0537081A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010532561A (ja) * 2007-07-04 2010-10-07 ウリエルエスティー カンパニー リミテッド 化合物半導体発光素子

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