JPH0535741Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はヘツドレストステーの支持構造に関
し、更に詳細に説明すると、シートバツクフレー
ムの上部横杆に固着されたブラケツトと、該ブラ
ケツトに取付けられ、ヘツドレストステーを嵌挿
する透孔を有するステーホルダとを備えたヘツド
レストステーの支持構造に関する。

〔従来の技術〕

従来よりシートバツクにヘツドレストが取付け
られ、乗員の頭部保護及び休息等に利用されてい
る。このヘツドレストを支持するステーがシート
バツクフレーム側に取付けられたヘツドレストス
テーホルダの透孔に挿入され取付けられるように
なされている。第３図に示す如く、このヘツドレ
ストのステー１がステーホルダ２の透孔３に完全
に密接している場合にはステー１の上下位置移動
時に摩擦抵抗が大きく、操作力が重くなると共
に、隙間を形成した場合にはガタ付きが発生する
欠点を有するものであつた。

特に左右一対のステー１を用い、左右一対のス
テーホルダ２を用いる場合には、左右一対のステ
ーホルダ２の何れか一方にのみロツク機構が設け
られ、他方がフリー状態となつているため、この
フリー側のステーホルダ２にガタ付きが多く発生
するものであつた。

このためステーホルダ２の透孔３の内周面に合
成樹脂材等からなる突条５を上下方向に形成し、
ステーホルダ２とステー１との当接面を減少さ
せ、摩擦抵抗を減少させるようにしたステーホル
ダ２が知られている。

〔考案が解決しようとする課題〕

然し乍ら、従来のステーホルダ２においても、
ステー１と突条５との間を密着させればステー１
の上下位置移動の操作力が重くならざるを得ず、
また突条５の摩耗、変形等により隙間が発生し、
ヘツドレストが前後方向への荷重を受けた際にガ
タ付きを発生させたり、異音を発生させたりする
欠点を有するものであつた。

本考案の目的はステーの上下位置移動時に摩擦
抵抗が小さく、操作力を軽減することができ、且
つステーとステーホルダとの間のガタ付きを無く
し、異音の発生を防止することのできるヘツドレ
ストステーの支持構造を提供するものである。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は上述せる課題に鑑みてなされたもの
で、シートバツクフレームの上部横杆に固着され
たブラケツトと、該ブラケツトに取付けられ、ヘ
ツドレストステーを嵌挿する透孔を有するステー
ホルダとを備えたヘツドレストステーの支持構造
において、前記ステーホルダに取付けられ、前記
ヘツドレストステーの下部が挿入され、該ヘツド
レストステーの下部の上下動により伸縮する円筒
袋状の弾性体を設けたことを特徴とする。

〔作用〕

本考案に依れば、ステーホルダに円筒袋状の弾
性体を設けたので、ヘツドレストステーをステー
ホルダの透孔に嵌挿すると、ヘツドレストステー
が弾性体内に嵌装され、弾性体が伸長したために
生起する押上力によつて、ステーホルダが押上げ
られて、一対のヘツドレストステーに上方向への
付勢力が与えられ、ヘツドレストステーが斜めに
ステーホルダの透孔に嵌挿された状態となり、ヘ
ツドレストステーと透孔とが弾性体を介して当接
するので、両者の間にガタ付きがなくなると共
に、この弾性体が緩衝材となつて、異音の発生を
防止でき、また、ヘツドレストステーをステーホ
ルダの透孔に対して上下位置を調節する際、これ
等両者の間の摩擦力が少なく、操作力が軽減され
る。

〔実施例〕

以下本考案に係るヘツドレストステーの支持構
造の一実施例を図面を参照して詳述する。

第１図及び第２図には本考案の一実施例の概略
が夫々示されており、シートバツク１１のシート
バツクフレーム１２の一部である上部横杆１２ａ
に円筒状のブラケツト１３が固着され、このブラ
ケツト１３の透孔１３ａにステーホルダ１４が取
付けられている。

尚、本実施例では円筒状のブラケツト１３を用
いたものが示されているが、上下２枚の板部を有
する例えば断面コ字状のブラケツトを用いること
もできる。

ステーホルダ１４は中央部の円筒状のホルダ部
１５と、ホルダ部１５の上部に形成されたフラン
ジ部１６と、前記ホルダ部１５の下部に形成され
たくさび状の係止部１７とにより形成されてい
る。前記フランジ部１６は上方に開口した円筒状
の下部フランジ１６ａとこの下部フランジ１６ａ
に冠設された下方に開口した円筒状のキヤツプ１
６ｂとよりなり、このキヤツプ１６ｂとホルダ部
１５との中心部にヘツドレストステー２２用の透
孔１８が設けられ、下部フランジ１６ａの上面に
押え枝１９を介して、円筒袋状に形成された弾性
体２０の開口部の周縁が取付けられ、この弾性体
２０が透孔１８に沿つて垂下されている。

ステーホルダ１４の係止部１７が円筒状のブラ
ケツト１３の上方より透孔１３ａに挿入され、係
止部１７がブラケツト１３の下端に係止され、ホ
ルダ部１５がブラケツト１３の透孔１３ａに嵌合
し、フランジ部１６がブラケツト１３の上部に位
置するようになされている。

尚、ヘツドレストステー２２のロツク機構が装
着されている一方のステーホルダ１４において
は、ロツク機構がヘツドレストステー２２のガタ
を防止するので、ステーホルダ１４に弾性体２０
を必ずしも設ける必要がない。

本考案の実施例は前記したように構成されてい
るので、ホルダ部１５の透孔１８を覆つている弾
性体２０にヘツドレストステー２２を鎖線で示す
位置まで挿入すると、弾性体２０が鎖線で示す位
置まで伸長し、このため生起する押上力によつ
て、ステーホルダ２２が押上げられ、他方のステ
ーホルダ２２はロツク機構によつてロツクされて
いるため一対のヘツドレストステー２２が上方に
付勢されて回動力を受け、ヘツドレストステーが
斜めにステーホルダ１４の透孔１８に嵌挿された
状態となり、ヘツドレストステー２２と透孔１８
とが弾性体２０を介して当接するので、両者の間
のガタ付きがなくなると共に、この弾性体が緩衝
材となつて、異音が発生しない。

また、ヘツドレストステー２２をステーホルダ
１４の透孔１８に対して上下位置を調節する際、
これ等両者の間には間〓があるので摩擦力が少な
く、操作力が軽減する。

〔考案の効果〕

以上、詳細に説明したように、本考案に係るヘ
ツドレストステーの支持構造に依れば、ステーホ
ルダに円筒袋状の弾性体を設けたので、ヘツドレ
ストステーをステーホルダの透孔に嵌挿すると、
ヘツドレストステーが弾性体内に嵌装され、弾性
体が伸長したために生起する押上力によつてステ
ーホルダが押上げられて一対のヘツドレストステ
ーに回動力が付与され、ヘツドレストステーが斜
めにステーホルダの透孔に嵌挿された状態とな
り、ヘツドレストステーと透孔とが弾性体を介し
て当接するので、両者の間のガタ付きを防止でき
ると共に、この弾性体が緩衝材となつて異音を防
止でき、また、ヘツドレストステーをステーホル
ダの透孔に対して上下位置を調節する際、これ等
両者の間には間〓があるので摩擦力が少なく、操
作力を軽減できるヘツドレストステーの支持構造
を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本考案に係るヘツドレスト
ステーの支持構造の一実施例の概略を夫々示すも
ので、第１図はシートバツクの斜視図、第２図は
ステーホルダの縦断面図、第３図は従来のステー
ホルダの縦断面図である。 図中、１１……シートバツク、１２……シート
バツクフレーム、１２ａ……上部横杆、１３……
ブラケツト、１３ａ……透孔、１４……ステーホ
ルダ、１５……ホルダ部、１６……フランジ部、
１７……係止部、１８……透孔、２０……弾性
体、２１……ヘツドレスト、２２……ヘツドレス
トステー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シートバツクフレームの上部横杆に固着された
   ブラケツトと、該ブラケツトに取付けられ、ヘツ
   ドレストステーを嵌挿する透孔を有するステーホ
   ルダとを備えたヘツドレストステーの支持構造に
   おいて、前記ステーホルダに取付けられ、前記ヘ
   ツドレストステーの下部が挿入され、該ヘツドレ
   ストステーの下部の上下動により伸縮する円筒袋
   状の弾性体を設けたことを特徴とするヘツドレス
   トステーの支持構造。