JPH0535149A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH0535149A
JPH0535149A JP19293791A JP19293791A JPH0535149A JP H0535149 A JPH0535149 A JP H0535149A JP 19293791 A JP19293791 A JP 19293791A JP 19293791 A JP19293791 A JP 19293791A JP H0535149 A JPH0535149 A JP H0535149A
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JP
Japan
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temperature
temp
heater
control
transfer material
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Application number
JP19293791A
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English (en)
Inventor
Kazuki Miyamoto
一樹 宮本
Teruo Mitsui
輝生 光井
Masao Watabe
昌雄 渡部
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 定着器を安定制御すること。 【構成】 定着器35と、コントローラ部CONTとを
具え、このコントローラ部CONTによって、入力電源
電圧および少なくとも定着器35の周囲温度の少なくと
も一方の検出結果と所定値との比較結果に基づいて定着
器35の制御温度を変更する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、定着器の温度制御を行
わせるようにした画像形成装置に関する物である。
【0002】
【従来の技術】 従来、セラミック・ヒータを利用し
て定着器を構成している画像形成装置は、ヒータに通電
を開始してから温調温度に到達するまでの時間が短いと
いう性質によって、スタンバイ中の定着器の温調を行わ
なくても良いように構成されている。
【0003】 また従来、定着のための発熱手段とし
て分岐をもつセラミックヒータを用いている画像形成装
置においては、使用される用紙サイズに応じて、分岐ヒ
ータの分岐を切り換えていた。そして分岐ヒータの温度
を一定に保つための制御としては所定温度に達するまで
は決められた電圧(電力)をONし、所定温度を越えた
場合は電圧をOFFするという方法を行っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例では低速の画像形成装置において成立するが、画
像形成装置のスピードを速くまた耐久をあげようとする
と、定着器の構成は一般的には熱伝導性が悪くなるので
次のような欠点があった。
【0005】1)周囲温度に影響されて、定着性が悪く
なる。
【0006】2)入力電源電圧の影響および画像形成装
置の消費電流によって、セラミック・ヒータの一定電力
制御が行えなくなり定着性が悪くなる。
【0007】また上記従来例では、分岐ヒータの分岐
を切り換えた際、分岐ヒータの分岐する前の部分、すな
わち通紙部分のワッテージが変化し、安定した定着が行
えない。さらに、所定温度を保つための制御は、決めら
れた一定電圧(電力)のON/OFF制御を行っていた
が、オーバーシュートによる温度のばらつき(リプル)
が大きかった。さらにまたマルチ手差しの場合において
は被複写用紙のサイズが検知できないため通電部分を制
御することができなかった。
【0008】本発明の目的は以上のような問題を解消し
た画像形成装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、トナー像を転写材に定着させる定着器と、前
記定着器の温度を制御する温度制御手段と、入力電源電
圧および少なくとも前記定着器の周囲温度の少なくとも
一方の検出結果と所定値との比較結果に基づいて前記温
度制御手段における前記制御温度を変更する手段とを具
えた事を特徴とし、複数分岐した発熱抵抗体を有する加
熱体と、用紙サイズを検知する検知手段と、該検知手段
により検知された用紙サイズに応じて、前記発熱抵抗体
の各分岐端部への通電を切り換えると共に前記発熱抵抗
体への印加電圧を変更する制御手段とを具えたことを特
徴とし、さらに、複数分岐した発熱抵抗体からなる加熱
体と、転写材上の未定着トナー画像を前記加熱体に対抗
圧接しつつ回転駆動する加圧搬送手段とを用いて、前記
転写材の搬送速度と同一速度で移動するフィルムを介し
て前記転写材を前記加熱体に密着させ、前記加熱体へ電
力を供給することによりトナーを前記転写材に定着させ
る定着器と、転写材のサイズによらずに転写材給送を行
うマルチ給送手段を有する画像形成装置において、前記
フィルムの位置を検出する位置検出手段と、該位置検出
手段の検出結果から求めた前記加熱体の温度分布に基づ
いて前記加熱体における複数分岐した発熱抵抗体の通電
部分を選択する選択手段とを具えたことを特徴とする。
【0010】
【作用】本発明によれば安定した定着制御が行なわれ
る。
【0011】
【実施例】
〔実施例1〕図1はこの発明の一実施例を示す画像形成
装置の構成を説明する断面構成図である。
【0012】図において、駆動系は、給紙部、搬送部、
感光体、定着部を駆動するメイン駆動系と、負荷となる
光学系を駆動する光学駆動系に分離されている。メイン
駆動源にはACシンクロナスモーター25、光学駆動源
(画像を読みとるための機構を含む)にはステッピング
モーター26を採用している。CONTはコントローラ
部で、後述するマイクロコンピュータQ1、拡張IC部
Q2等を含む駆動回路を備えている。
【0013】なお、マイクロコンピュータQ1の拡張I
C部Q2により励磁駆動方式が選択的に指定されると、
ステッピングモーターPMの各相A、A*、B、B*に
印加する相励磁信号を出力する。また、この実施例では
励磁駆動方式は負荷に設定される速度情報により、ステ
ッピングモーターPMを2相励磁方式、1−2相励磁方
式の2種類に切り替えている。
【0014】給紙方式はカセット23からの給紙とマル
チ手差し24からの給紙が選択できる。カセット23か
ら給紙の場合、カセット23の有無を検知するスイッチ
及びカセット23のサイズを検知するスイッチ群31と
カセット23内の紙の有無を検知するスイッチ37によ
り状態が管理されており、上記スイッチで異常を検出し
た場合に、後述する表示部に表示する。
【0015】マルチ手差しの場合、手差し部24の状態
を検知するスイッチによって状態を管理し、異常を検出
すると後述する表示部に表示する。
【0016】感光体12は向かって時計方向に回転す
る。一次帯電器13によって感光体12上に帯電された
電位は、後で詳細に説明する感光位置において感光され
現像ユニット15にて現像され、転写ユニット部14で
給紙部より送られてきた転写紙に画像を転写する。転写
後の感光体12はクリーニングユニット38によって残
留トナーを取り除かれ、また、前露光ランプ16により
残留電位が除電され、再び画像形成が行われると言うプ
ロセスが繰り返される。画像が転写された転写紙は搬送
ユニット20の搬送ベルト上にのって、定着ユニット2
1に送られる。定着ユニット21は、駆動ローラ35、
テンションローラ45、加圧ローラ44の3個のローラ
から構成されている。ヒーターにはセラミック基板上に
抵抗体を印刷したヒーター43を用い、このヒーター4
3は耐熱性のプラスチックサポータ42にサポートされ
ている。さらにプラスチックサポータ42には金属のス
テーを取付、強固にしている。また、駆動ローラ35、
テンションローラ45、ヒーター43、エンドレスのフ
ィルム47がかけられている。前記金属ステーには温度
検出素子(サーミスタ)41が取り付けてあり、温度検
出素子41は直接ヒーター43の裏面に接触させてあ
る。もう一つの温度検出素子48も、温度検出素子41
と同様に金属ステーに取り付けてある。ヒーター43、
プラスチックサポータ42、金属ステーで構成されてい
るヒーター部とエンドレスフィルム47が加圧ローラ4
4に加圧している。
【0017】定着ユニット21を通過した紙は排紙ロー
ラ22によって定着ユニット21から排出され、排紙ト
レー39上に納められる。
【0018】また、排紙センサ34は転写紙が定着ユニ
ット21を正常に通過したか否かを検知するセンサであ
る。
【0019】図9にセラミック・ヒーターの外形図を示
す。この図からもわかるようにこのヒーターは複数の分
岐を有している。分岐の位置はそれぞれ紙サイズに応じ
てA3、A4、B5、B4、A4R、B5R、A5Rに
対応している。カセットサイズ検知31によりサイズが
わかるとサイズにおうじてヒーターの分岐を切り換え
る。
【0020】光学駆動系の駆動源は前述した様にステッ
ピングモーター26である。この駆動源は、後に図6で
詳細に説明するが、ステッピングモーター26は駆動切
り替えソレノイド27の操作によって全く別の負荷を駆
動する構成になっている。一つの負荷は露光ランプ4及
び第1ミラー5、第2ミラー6、第3ミラー7を構成す
るユニットであり、もう一つの負荷はズームレンズ8を
構成するユニットである。これら同期した駆動の必要が
ない負荷は共通の駆動源で駆動することが可能である。
【0021】本装置は光学駆動部のステッピングモータ
ー26によって、ズームレンズ8の位置制御、及びラン
プ系4〜7の速度制御による多段階の倍率選択機能、ま
た原稿ガラス3面におかれた原稿の反射光を検知する光
センサ40によって自動的に濃度選択を行う機能、外部
装置(図示しない)との接続による(通信手段を有す
る)複写倍率の自動選択機能、また、万が一紙詰まりな
どの異常が発生した時の各種状態、例えば残り枚数、倍
率値、異常情報等を記憶するメモリバックアップ機能、
さらにはステッピングモーター26によって露光ランプ
4の位置を制御することによるページ連写機能、また、
さらには現像ユニット15を交換することにより複数の
色画像が形成可能で、現像ユニット15の交換を検知す
るスイッチ36を設けることにより、この状態によって
制御を切り替える機能等を有している。次に本装置の動
作説明をする。
【0022】本装置の電源コード(図示しない)は所定
の電源に接続される。図2は本装置の操作パネルであ
り、図1の上面に配置される。電源スイッチ51の1側
を押すと本装置に電源が供給されると同時に電源表示ラ
ンプ52が点灯表示される。
【0023】電源投入時、操作パルスの表示は標準モー
ドとして以下の様に設定されている。枚数表示器59は
1を表示、倍率表示器67は等倍率表示、自動濃度調整
表示器76のAが点灯する。
【0024】また、スタートキー56の表示部は電源投
入時の初期設定(レンズを等倍位置に移動させる等)の
時、及びコピー中に赤色表示となっており、通常緑色表
示で複写動作可能であることを示す。
【0025】なお、定着ユニット21の温調温度は、現
像ユニット15の種類によって異なり、現像ユニット1
5に設けたスイッチ36により現像ユニット15の種類
を判別して設定温度を切り換える。
【0026】次に電源投入後の光学駆動系の動作に関し
て説明する。露光ランプ系4〜7は原稿ガラス3上の原
稿を図1の左端から右方向に走査移動し、原稿画像を第
1ミラー5、第2ミラー6、第3ミラー7、ズームレン
ズ8、第4ミラー9、第5ミラー10、第6ミラー11
を介して感光体12への原稿露光を実行する。つまり、
移動の開始点を左端に設定する。この位置をホームポジ
ション(H.P.)と呼ぶ。H.Pを検出するために
H.Pセンサ29が設けられている。電源投入時におい
て、H.Pセンサが露光ランプ4の位置を検出していな
い場合、図3に示すワンチップマイクロコンピュータに
よる制御部は、ステッピングモーター26を回転制御し
て露光ランプユニットをH.P側に移動する。上記回転
制御の開始を図6で説明すると、まず駆動切り換えソレ
ノイド27がオフ状態(b’の力はない)のとき切り換
えギアはバネ圧によってA方向に移動する。これによ
りステッピングモーター26の出力は切り換えギアを
介してランプ駆動用ギアに連結され、露光ランプユニ
ット4〜7が駆動される。このギヤ連結時において、切
り換えギヤとランプ駆動用ギヤの嵌合時は充分ステ
ッピングモーター26の回転数を下げるように制御す
る。
【0027】露光ランプユニット4〜7がH.Pに位置
している場合には、ステッピングモーター26はズーム
レンズユニット8を移動する。前述したように電源投入
時は標準モードとして等倍率値が選択される。またズー
ムレンズのホームポジション(Z.H.P)は等倍位置
に設定してあるので、電源投入時ズームレンズ8の位置
はZ.H.Pに対してどちら側にあるのか不明である。
そこで、電源が切られる前に、ズームレンズ8の位置が
Z.H.Pに対してどちらにあるのかを記憶する不揮発
性メモリに格納しておく。図6により動作説明をする。
【0028】駆動切り換えソレノイド27をオンする。
それによりソレノイドのプランジャーがb方向に移動す
る。このため、b’の力により切り換えギヤはバネ力
に逆らってb方向に移動する。この移動により切り換え
ギヤとランプ駆動ギヤの嵌合は外れる。更にb方向
に移動する事により切り換えギヤはレンズ駆動ギヤ
と嵌合することになる。ギヤの嵌合時の回転制御は前述
と同様である。
【0029】ズームレンズ8はZ.H.Pセンサを基準
位置としてレンズ位置がZ.H.Pセンサの位置にある
場合は等倍で、Z.H.Pより光学系H.P側にある場
合は拡大であり、逆にある場合は縮小である。拡大率2
00%から縮小率50%の範囲内において位置制御を行
っている。
【0030】ズームレンズ駆動開始時においてはZ.
H.Pの状態によって以下の様に動作がわかれる。
【0031】1)Z.H.Pセンサによってズームレン
ズ8の位置が検知されている場合 1)−1 一度ズームレンズ8を光学系H.P側に移動
し、Z.H.Pセンサが検知しない範囲に出して停止。
【0032】1)−2 右側に移動しZ.H.Pセンサ
が検知した時点から所定の距離移動して停止。
【0033】2)Z.H.Pセンサによってズームレン
ズ8の位置が検知されていない場合 2)不揮発性メモリに記憶してあるズームレンズ8の位
置によりズームレンズの移動方向(Z.H.Pセンサ
側)を決定し、ズームレンズを移動させる。
【0034】右側に移動させる場合Z.H.Pセンサが
検知した時点から所定の距離移動して停止。
【0035】左側に移動させる場合一度ズームレンズ8
を光学系H.P側に移動し、Z.H.Pセンサが検知し
ない範囲に出して停止。
【0036】右側に移動しZ.H.Pセンサが検知した
時点から所定の距離移動して停止。
【0037】上記動作はギヤ類のバッククラッシュによ
る設定位置誤差を防ぐために必要な制御である。
【0038】この後、駆動切り換えソレノイド27をオ
フする。このことにより、前述した様に切り換えギヤ
は、ランプ駆動ギヤと嵌合する方向に移動する。しか
し、スムーズに嵌合するためにはすでに述べたように切
り換えギヤを回転させる必要がある。この時点で露光
ランプユニット4〜7はH.P29に位置している。そ
こで、ステッピングモーター26は露光ランプユニット
4〜7を右方向に移動させる方向に回転させる。この結
果、露光ランプユニット4〜7がH.Pセンサ29から
外れた時点(切り換えギヤとランプ駆動ギヤとの嵌
合は終了)で回転を停止し、再度逆方向に回転させH.
Pセンサ29を検知後に所定位置で停止する。
【0039】以上説明した光学駆動系の初期動作の終了
によって本装置の複写動作準備は完了する。
【0040】次にカセット23からの給紙による複写動
作を説明する。
【0041】コピースタートキー56が押されると、カ
セットサイズを検知するスイッチ群31の入力信号によ
る転写紙サイズデータ、置数キー56によって設定され
る枚数データ、倍率選択キー61,62,64,65,
66による倍率データ、その他各種のモード選択手段に
よるデータに基づいて複写動作がスタートする。
【0042】コピースタートキー56を受け付けると、
表示は緑色から赤色に切り変わり、置数キー54、倍率
キー61,62,64,65,66等のモード切り替え
キーは入力禁止される。メイン駆動モータ25が回転開
始し、給紙送りローラ18、感光体12、搬送ユニット
20、定着ユニット21等へ駆動力が伝達される。
【0043】メイン駆動モータ25の回転開始から0.
5sec 後に給紙ソレノイド(図示せず)が動作し、それ
に伴なって給紙ローラ17が回転し、カセット23内の
転写紙を給紙送りローラ18方向に送り出す。給紙ロー
ラ17の転写紙送り量はカセットサイズデータによって
制御される。つまり転写紙が所定値より大きい場合、送
り量を多くする。転写紙が給紙送りローラ18に達する
と転写紙は、この給紙送りローラ18によってレジスト
ローラ19まで送られ到達した時点で停止している。給
紙送りローラ18とレジストローラ19との間に設置さ
れている手差しスイッチ33は転写紙の送り状態を検知
する。
【0044】転写紙が給紙路上を送られてレジストロー
ラ19に到達するまでの所定のタイミングにおいて、露
光ランプユニット4〜7の原稿走査開始が許可される。
この時、露光ランプはH.Pセンサ29によって検知さ
れた位置にある。更に詳しく述べると、初期動作時ない
しはコピー動作の後進時において、H.Pセンサを検知
した位置から、その時点での選択倍率に応じた距離だけ
後述した位置で停止している。
【0045】原稿走査の開始により、光学系駆動源であ
るパルスモータ26は、露光ユニット4〜7が前進する
方向(右方向)に、選択された倍率値に応じた駆動パル
スレートに到達するまで、パルスレートは漸増する(ス
ローアップ制御と呼ぶ)。つまり、移動速度は徐々に加
速され目標速度に到達することになる。特に図示しない
が本装置のパルスモータ駆動回路は、定電流制御方式を
採用し、かつ駆動電流値を複数段階(実施例は2段階)
に切換え可能な構成を採っている(図3に示す光学駆動
用パルスモータ制御信号のうちのPB4出力信号により
選択している)。
【0046】一般にパルスモータの特性は、高パルスレ
ートになるに従いプルイントトルクは低下していく。こ
のため、定電流設定値を切り替える手段を設け、必要に
応じて電流値を切換える。
【0047】本装置では、移動開始から比較的低パルス
レートの間は、設定電流を下げておき、速度が所定値を
超える時点から設定電流値を上げる様に制御し、目標速
度に達した後、所定時間の経過により再び設定電流値を
下げる制御を実施している。これは主にパルスモータの
騒音、昇温及び脱調現象の防止を目的としている。
【0048】次に画像先端部の余白形成方法と転写紙と
の先端合わせ方法を図7に基づき説明する。
【0049】非画像域でのトナー付着を防止する手段と
して、LEDランプ、ヒューズランプ等の光源による除
電手段が一般に使われているが、本装置では一次帯電ユ
ニット13に設けたグリッド13’の電圧値をコントロ
ールすることによって同様の効果を実現している。これ
は装置の小型化によって感光体回りに複数の部材の配置
が困難になっている現状において重要な方法である。露
光点とグリッド間の距離ホが、H.Pセンサ29と原稿
突き当て位置間の距離ロに比較して十分短く配置出来な
い為に原稿の先端余白2mmを形成するために露光ランプ
4の移動開始時点から倍率選択値に応じた所定時間後に
グリッドをLレベルから所定の電圧に切換える。つまり
グリッド電圧がLレベルの時は感光体に電位が帯電しな
いためにトナー像が形成されず、上記の所定電圧に切り
変わったタイミングから画像が形成されることになり、
このことにより画像先端部に余白を形成している。
【0050】次に、転写紙との画像先端合わせに関し
て、露光点と転写部間の距離ハは、レジストローラ19
と転写部間の距離ニに比較して短くしている。この為に
実際に原稿先端の画像が感光体12上に露光される以前
に前述したレジストローラ19部に待機している転写紙
を再給紙して転写部方向に送り込む必要がある。
【0051】本装置では露光ランプ4が移動開始して露
光ランプ4が目標速度に到達する時点では、まだH.P
センサ29に検知されている。H.Pセンサ29を通過
したタイミングから距離ロ+2mmの値を選択されている
倍率による速度で割った値が、H.Pセンサ29を通過
してから白板端部に露光ランプ4が到達するのに要す時
間であり、この時間をxとする。
【0052】又、レジストローラ19による再給紙開始
から転写紙が転写部へ到達するまでの時間から、感光体
12の露光点での像が転写部まで到達するのに要する時
間を引いた値をyとし、このyに転写紙を2mm送るのに
要する時間(2mm÷100mm/s=0.02sec …搬送
速度=100mm/s)を加える。以上の数値を次の式に
より計算する。
【0053】x−(y+0.02)=Z(sec) つまり、H.Pセンサ29を通過した時点から上式値Z
を経過したタイミングでレジストローラ19を動作さ
せ、再給紙を実行すれば、選択された倍率に応じて余白
を2mm形成した転写紙画像がえられる。
【0054】露光ユニット4〜7の走査距離はカセット
サイズデータ、倍率データ等に応じて所定の距離を移動
し、目標位置に達した時点でパルスレートを漸減し(ス
ローダウン制御と呼ぶ)停止後、再びH.Pセンサ29
方向にスローアップ制御及び低速制御し後進させる。そ
してH.Pセンサ29を検知した時点で、選択されてい
る倍率に応じた位置に停止させる為のスローダウン制御
が行われ露光ユニット4〜7は停止する。
【0055】又、上記転写紙の後端信号により原稿走査
距離の制御も実行する。以上説明した制御動作は図3に
示されたワンチップマイクロコンピュータにより制御さ
れる。図3のQ1 はROM,RAM内蔵のワンチップマ
イクロコンピュータを示している。図8はこのマイクロ
コンピュータプログラムの基本構成である。なお、図8
の詳細な説明は省略する。
【0056】次に、露光ランプの制御について説明す
る。露光ランプにハロゲンランプを使用し、ハロゲンラ
ンプの点灯電圧が一定になるようにAC電源を位相制御
する(ランプ・レギュレータ(図示せず))。このラン
プ・レギュレータは、AC入力電圧が変化したとして
も、また、電源周波数が変化してもランプ点灯電圧VC
が一定になるように制御している。そこで、このランプ
・レギュレータから位相制御のための露光ランプのトリ
ガ信号を出力し、コントローラに入力している。この露
光ランプのトリガ信号は、ランプの点灯するしないにか
かわらず常に出力されている。
【0057】さらに、ゼロクロス発生回路にて作成した
ゼロクロス信号をコントローラに入力し、マイクロコン
ピュータに接続する。ゼロクロス信号から露光ランプの
トリガ信号までの時間TC を監視することで入力電圧の
変化を読み取ることが可能となる。
【0058】この画像形成装置は、装置ごとに感光ドラ
ム面上の照度が一定になるようにランプ点灯電圧VC
調整され、ランプ点灯電圧VCを不揮発性メモリに記憶
させている。記憶したランプ点灯電圧VC とゼロクロス
信号から露光ランプのトリガ信号までの時間TC により
下式から、AC入力電圧Emax を求めることが可能であ
る。
【0059】
【数1】
【0060】2つの式より Erms 2/VC 2=1/{1−2×TC/T+sin(4πTC/T)/2π} 式によりゼロクロス信号から露光ランプのトリガ信号
までの時間TC を入力することによって、Erms 2/VC 2
をもとめ、不揮発性メモリに記憶したランプ点灯電圧V
C からAC入力電圧Erms を求めることができる。各信
号の関係は図4に示す通りである。
【0061】本実施例ではROMに格納したテーブルに
よりTC からErms 2/VC 2を求めている。
【0062】ヒーターの制御について説明する。このヒ
ーターは前述したようにセラミック基板上に抵抗体を印
刷したヒーターであり、熱応答性に大変優れている。そ
のため、通常のON/OFF制御では温調温度にたいし
てリップルが大きくなったり、ヒーターに電力がかかり
すぎたりしてヒーターにダメージを与えてしまう。その
ためこの制御には、一定な電力がかかるような電力制御
をしている。また、リップルを小さくするため、サーミ
スタで検知した温度に応じて電力を切り替えるという制
御も行っている。
【0063】ここで、ヒーターの電力制御について説明
する。ヒーターの電力制御も露光ランプの制御と同様に
位相制御で行っている。ヒーターは純粋に抵抗負荷であ
るので電力Wは W=VH 2/R VH :ヒーターに与える電圧 R:ヒーターの抵抗値で求めることができる。
【0064】ヒーターの抵抗値Rは個々の画像形成装置
ごとに不揮発性メモリに格納してあり、ヒーターに供給
する電力も予めわかっているので、ヒーターにかける電
圧VH は上式より
【0065】
【数2】 VH 2=R×W また実効電圧の式からヒーターに与える電圧VH は、
【0066】
【数3】
【0067】式からVH 2を計算し、式からErms 2
求め、Erms 2/VH 2を計算することによって、式より
ゼロクロス信号からヒーターへのトリガ信号までの時間
Hを求めることができる。各信号の関係は図5に示す
通りである。
【0068】尚、本実施例ではテーブルを用いてErms 2
/VH 2からTH を求めている。
【0069】以上、説明した様なアルゴリズムによって
ヒーターの電力制御を行っている。このヒーターの電力
制御は、コピー期間中常に行いヒーターの温度が一定に
なるようにしている。
【0070】現在、定着器の制御は電力が一定になるよ
うに制御している。また、ヒーターの抵抗値はすでに決
まっているのでヒーターにかかる電力Wは W=V2 /R あるいは、ヒーターに流れる電流Iで記述すると W=V×I 本実施例の場合ヒーターにかける電力Wは1000Wが
最大電力であるのでこの電力に基づいて説明する。ま
た、画像形成装置として入力電源電圧(100Vで考え
る)の下限は−15%まで考慮にいれているので、最大
電力1000Wを得るための必要電流Iは約11.76
Aとなる。画像形成装置全体として15Aにおさまるよ
うにしなければならないので11.76Aが定着器に流
れてしまうと系として15Aにおさまらなくなってしま
う。
【0071】つまり、入力電源電圧が低い場合、ヒータ
ーに流れる電流値にリミッタをかけて所定の電流値内に
なるように制御しなければならない。
【0072】上記のように制御すると、当然定着器には
最大電力(1000W)をかける事が出来なくなり、こ
の画像形成装置の一番の特徴であるウエイトレスが出来
なくなる。
【0073】そこで、本実施例では入力電源電圧をモニ
タすることで、スタンバイ中の定着器の温調温度を変え
るようにしたものである。
【0074】以下に図10のフローを基に説明する。
【0075】まず、ゼロクロス信号から露光ランプのト
リガ信号までの時間TC を測定(801)し、入力電源
電圧の実効値Erms を計算する。
【0076】入力電源電圧の実効値Erms は、先に説明
したように不揮発性メモリに記憶させた露光ランプ点灯
電圧VC とゼロクロス信号から露光ランプのトリガ信号
までの時間TC によりもとめることができる。
【0077】式を変形すると
【0078】
【数4】 Erms =VC/{1−2×TC/T+sin(4πTC/T)/2π}1/2 上式から、入力電源電圧の実効値Erms は計算で求める
事ができる(802)。
【0079】式によって求めた入力電源電圧の値によ
って画像形成装置のスタンバイ中の定着器の温調温度を
変える。Erms と所定の電源電圧E1を比べ(80
3)、Erms がE1より小さいとき、スタンバイ中の定
着器の温調温度をTS に設定(804)し、スタンバイ
中でも温調する。逆に、Erms が所定の電源電圧E1に
比べ大きいとき、スタンバイ中の定着器の温調は行わな
い(805)。
【0080】Erms を常にモニタし、所定の電源電圧E
1よりも大きくなれば、スタンバイ中温調していたとし
ても温調を中止する。
【0081】〔実施例2〕画像形成装置の置かれている
周囲温度によっても定着器が温調温度になるまでの時間
が変化する。
【0082】もちろん、周囲温度が低い方が温調温度に
なるまでの時間はかかる。コピーが始まってからヒータ
ーに最大電力を供給しても転写紙が定着器に到達するま
でに温調温度に達しない場合がある。
【0083】そこで、本実施例では周囲温度をモニタす
ることで、スタンバイ中の定着器の温調温度を変えるよ
うにしたものである。
【0084】以下に図11のフローを基に説明する。
【0085】まず、マイクロコンピュータQ1のA/D
ポートに接続したセンサ(図示せず)から周囲温度T
amb を読み込み(901)、その周囲温度Tamb を所定
の温度T1 と比較(902)し、その結果温度が低い場
合、スタンバイ中の定着器の温調温度をTS に設定(9
04)し、スタンバイ中でも温調する。逆に、Tamb
所定の温度T1 に比べ大きいとき、スタンバイ中の定着
器の温調は行わない(905)。
【0086】Tamb を常にモニタし、所定の温度T1
りも大きくなれば、スタンバイ中温調していたとしても
温調を中止する。
【0087】〔実施例3〕先に述べた様に、入力電源電
圧が低い場合、ヒーターに流れる電流値にリミッタをか
けて所定の電流値内になるように制御しなければならな
い。このように制御すると、当然定着器には最大電力
(1000W)をかける事が出来なくなり、この画像形
成装置の一番の特徴であるウエイトレスが出来なくな
る。また、画像形成装置の置かれている周囲温度によっ
ても定着器が温調温度になるまでの時間が変化するの
で、コピーが始まってからヒーターに最大電力を供給し
ても転写紙が定着器に到達するまでに温調温度に達しな
い場合がある。
【0088】そこで、本実施例では入力電源電圧及び周
囲温度をモニタすることで、スタンバイ中の定着器の温
調温度を変えるようにしたものである。
【0089】以下に図12のフローを基に説明する。
【0090】まず、ゼロクロス信号から露光ランプのト
リガ信号までの時間TC を測定(1001)し、入力電
源電圧の実効値Erms を計算する。
【0091】入力電源電圧の実効値Erms は、先に説明
したように不揮発性メモリに記憶させた露光ランプ点灯
電圧VC とゼロクロス信号から露光ランプのトリガ信号
までの時間TC によりもとめることができる。
【0092】式を変形すると
【0093】
【数5】 Erms =VC/{1−2×TC/T+sin(4πTC/T)/2π}1/2 上式から、入力電源電圧の実効値Erms は計算で求める
事ができる(1002)。ついで1003でErms と所
定の電源電圧E10とを比べ、Erms が所定の電源電圧
E10に比べ小さいとき、マイクロコンピュータQ1の
A/Dポートに接続したセンサ(図示せず)から周囲温
度Tamb を読み込み(1004)、その周囲温度Tamb
が所定の温度T10と比較(1005)し、その結果温
度が低い場合、スタンバイ中の定着器の温調温度ををT
H0に設定(1006)し、スタンバイ中でも温調する。
逆に、1005でTamb が所定の温度T10に比べ大き
いとき、スタンバイ中の定着器の温調温度をTH1に設定
(1007)し、スタンバイ中でも温調する。
【0094】また逆に、1003でErms が所定の電源
電圧E10に比べ大きいときにも、周囲温度Tamb を読
み込み(1008)、その周囲温度Tamb が所定の温度
T20と比較(1009)し、その結果温度が低い場
合、スタンバイ中の定着器の温調温度をTH2に設定(1
010)し、スタンバイ中でも温調する。逆に、Tamb
が所定の温度T20に比べ大きいとき、スタンバイ中の
定着器の温調は行わない(1011)。なお、TH0>T
H1>TH2である。
【0095】〔実施例4〕次に、定着ユニット21のヒ
ータの別の制御について述べる。ヒータ部43は、図9
のようになっている。43aが印刷された抵抗体の部分
で、途中から5つに分岐している例を示している。用紙
サイズに応じて、各分枝への通電を制御する。その理由
は、ヒーターにおいて、通紙部(紙の通る部分)の温度
に比べて非通紙部(紙の通らない部分)の温度が高くな
りすぎるため非通紙部のところから抵抗体を分岐させ、
その分岐部分から先(非通紙部)に加わるトータルの電
力を減らし、温度を下げるためである。もちろん、分岐
通電した場合、通紙部の温度が一定になるように加える
全体の電力を制御する。用紙サイズに応じた各分岐の通
電を図13を用いて説明する。
【0096】図13は、定着器のヒータ部の電気配線を
表す図である。T1〜T6は、ヒータの端子でT1〜T
5はコントローラーCONTからの信号に応じてリレー
RL1〜RL5によりAC電源のニュートラルNに接続
されるようになっている。Triaclは、コントロー
ラーCONTからの信号により、T6とAC電源のホッ
トHとの間のスイッチの役目を行う。
【0097】実際の動作としては、例えばB4のコピー
用紙を使う場合コントローラーCONTは、トランジス
タQ3とQ4のベースにHIGH信号出力し、RL3と
RL4のスイッチをONし、それにつながる分岐端部と
AC−Nラインをつなぐ。そして、TriaclをON
する信号を与えることによりT3とT4につながる抵抗
体に通電する。コントローラーCONTは、ヒーターへ
加える電圧(実効値電圧)を、決められた一定電圧にな
るようにTriaclをON/OFFする(位相制
御)。また、ヒータ部に取り付けられた温度検出素子4
1からの信号をもとにヒータ部の温度を所定の温度にな
るように通電を制御する。なお、各コピー用紙サイズに
応じた分岐端部の通電を図14に表で示す。
【0098】次に、ヒータの温度を所定の温度に保つ
際、リプル(オーバーシュート)を抑えることを考え
る。これまで、所定温度に達するまでは、加える最大の
電力を加え、所定温度以上になったのを検知してヒータ
ーへの通電をOFFし、所定温度以下になったとき再び
最大の電力を供給していた。このため、オーバーシュー
トによる温度のバラツキが大きかった。そこで、ヒータ
部に取り付けられた温度検出素子により検出された温度
と所定温度との差に応じて加える電力(電圧)Pを以下
のように変えていく。
【0099】 P=KP(TG −TR )[W] (1) KP :比例定数[W/℃] TG :目標温度[℃] TR :検出温度[℃] KP を変えることによりいろいろな制御を行う事が出来
る。KP を小さくすれば、オーバーシュートの少ない温
度制御を行う事が出来るが応答速度が遅くなる。逆にK
P を大きくすれば応答速度は速くなるがオーバーシュー
トが大きくなる。電力Pは用紙サイズ(すなわち分岐の
仕方)に応じて変えるので、それぞれ実験によりKP
最適な値を求める。
【0100】なお、加える電力を前もって計算してお
き、図15のように温度範囲と用紙サイズに応じた電力
をテーブルとし、このデータをマイクロコンピュータの
ROMに入れ、検出温度に応じて、加える電力をテーブ
ルから引き出すようにすれば、マイクロコンピュータの
CPUにおける計算時間を軽減することができる。
【0101】最後にこの定着ヒーターの動作を表すフロ
ーチャートを図16に示す。コピーボタンが押され、コ
ピーがスタート(S1)するとまず使用されるコピー用
紙サイズを検出する検出手段(カセットサイズ検知のた
めのスイッチ群31)により用紙サイズを検知する(S
2)。次に検出された用紙サイズに応じた通電切り換え
を図14に従っておこなう(S3)。その後、本発明の
温度に応じた電力制御をコピー動作終了まで行う(S
4,S5,S6)。
【0102】〔実施例5〕ついで本発明の第5の実施例
における詳細を以下に説明する。図17は本実施例にお
ける定着器ユニットの外観図である。図17において4
3は複数に分岐した発熱抵抗対を有するヒータである。
(以下分岐ヒータと呼ぶ)。分岐ヒータ43の通電部の
配置の仕方は図18に示す。この分岐ヒータ43は定着
器ユニットを通過する用紙のサイズにより通電部分を選
択するために設けられたものである。用紙サイズに応じ
て分岐ヒータ43の通電部分を選択するのは用紙がヒー
タ43を通過する際、用紙に熱を奪われヒータ43表面
の温度分布が不均一になるのを防ぐためのものであり、
ヒータ43表面温度が不均一になるとフィルム47は温
度の高い方に移動してフィルム寄りが発生してしまうか
らである。
【0103】分岐ヒータ43の通電部分の選択は以下の
通りである。用紙がA3、およびA4の場合は(0)点
と(1)点を選択通電する。用紙がB5とB4の場合は
(0)点と(1)点と(2)点を通電する。用紙がA4
RとA5の場合は(0)点と(1)点と(3)点を通電
する。用紙がB5Rの場合は(0)点と(1)点と
(4)点を通電する。A5Rおよびそれ以下の用紙サイ
ズの場合は(0)点と(1)点と(5)点を通電する。
【0104】定着器ユニットのエンドレスフィルム47
の展開図を図19に示す。図のようにエンドレスフィル
ム47の片側は後で説明するフィルム寄りを検知するた
めに斜めにカットされている。
【0105】定着器ユニットのフィルム47を斜めにき
った側には図17に示すようにフィルム47の位置を検
出するためのフォトインタラプタ46が設けられてい
る。本構成では発光部からの光を受光部が検知するとロ
ーレベルを出力し、発光部からの光が遮られるとハイレ
ベルを出力するようなフォトインタラプタ46を使用し
ている。
【0106】またヒータ43は図20に示すように複数
の温度検出手段(以下サーミスタと呼ぶ)41,48を
持つものである。サーミスタ41はヒータ43通電部背
面からヒータ43内部に挿入されている。サーミスタ4
1は通紙部、サーミスタ48は非通紙部に取り付けられ
ている。非通紙時においてこれら2つのサーミスタから
の検出結果は同じであるが通紙が開始されると用紙に熱
を奪われるため、通紙部の温度が下がる。2つのサーミ
スタはこの通紙部と非通紙部の温度差を求めるために取
り付けられたものである。
【0107】次にエンドレスフィルム47の寄りとフォ
トインタラプタ46からの出力について説明する。フィ
ルム47の片側が斜めにカットされていることからフィ
ルム47が1周する間のフォトインタラプタ46からの
出力は図21に示すようになる。すなわち前述した通り
フィルム47がフォトインタラプタ46内の発光部から
の光を遮るとハイレベルを出力し、フィルム47が遮ら
ない部分ではローレベルを出力しているわけである。フ
ィルム47がまったく同じ位置で回転していて寄りがま
ったくない場合はフォトインタラプタ46からの出力の
デューティー比は常に一定である。しかしフィルム47
の位置がローラ軸方向に移動した場合はフィルム47の
寄りに対応してフォトインタラプタ46出力のデューテ
ィー比が変わる。
【0108】具体的にはフィルム47がフォトインタラ
プタ46側に近づけばフォトインタラプタ46からのハ
イレベル出力時間が長くなり、フィルム47がフォトイ
ンタラプタ46から遠ざかればハイレベルの時間が短く
なるわけである。図3に示すマイコンQ1はこのフォト
インタラプタ46からのハイレベル出力時間を計時して
おり、設定時間以上のハイレベル出力が何周期も続く
と、フィルム47の寄りを戻すためテンションローラ4
5のテンションを変えるようにソレノイド(図示せず)
を駆動する。
【0109】以上が定着器ユニットにおける基本的なエ
ンドレスフィルム寄り制御である。
【0110】つづいて本実施例におけるマルチ手差し給
紙時の分岐ヒータ43通電制御について述べる。
【0111】現在の系におけるマルチ手差し給紙におい
ては用紙サイズが定型のものとは限らないことから用紙
サイズに応じた分岐ヒータ43の選択通電を行っておら
ず、(0)点と(1)点を常に通電している。したがっ
てマルチ手差し給紙の場合には前述のようにヒータ43
表面の温度が不均一になってしまい、フィルム寄りが生
じやすい。そこで本実施例ではマルチ手差し給紙の場合
は図21に示すデューティー比の変化からヒータ43温
度分布の不均一性を算出し、温度分布が一定になるよう
通電部分を選択するものである。出力1に示すようなデ
ューティー比では図22のaに示すような温度分布にな
っていると考えられる。また図21の出力2に示すよう
なデューティー比では図22のbに示すような温度分布
になっていると考えられる。そこで出力1の場合は図1
8の(0)点と(1)点と(2)点の部分を選択して通
電し、また出力2の場合は図18の(0)点と(1)点
と(3)点の部分を通電する。マルチ手差し給紙の場合
のデューティー比の変化とヒータ43表面の温度分布、
及び選択する通電部分はあらかじめマイコンQ1内のメ
モリ(図示せず)に記憶させておく。そのテーブルを図
23に示す。
【0112】すなわち通常の通紙で紙サイズがわかって
いる場合には分岐通電部を用紙サイズに応じて切り換
え、マルチ手差し給紙の場合はフィルム寄りを検出する
フォトインタラプタ46からの出力デューティー比の変
化に応じて分岐通電部を切り換えることによりエンドレ
スフィルム47の寄りを少なくするものである。
【0113】マルチ手差し給紙における分岐ヒータ43
通電部切り換え制御のフローチャートを図24に示す。
通電を開始した時点でマイコンのタイマとカウンタをク
リアし(S241,S242)、タイムアップを開始す
る(S243)。一定時間経過後(S244)マイコン
がフォトインタラプタ46からの出力をデューティー比
1/5以下と判断すればフィルム47の寄りは生じてい
ないものとしてタイマをクリアし(S245→S24
2)通電部分の切り換えは行わない。またその時点でデ
ューティー比が1/5以上4/5以下であれば、フィル
ム寄りが生じているものと判断し、図23の通電部切り
換えテーブルに基づく切り換えを行う(S245,S2
46,S247)。S246でデューティー比が4/5
以上であればカウンタ値を一つアップして(S248)
通電部分切り換えを行い設定回数K回続いたら(S24
9→S250)通電部分切り換えによるフィルム寄り制
御が行われていないと判断して、テンションローラ45
による寄り制御を行うものである。テンションローラ4
5による寄り制御に関しては前述した。
【0114】〔実施例6〕第5の実施例ではフォトイン
タラプタ46の出力をマイコンで計時し、その値に応じ
て分岐ヒータ43の通電部を切り換える方法について述
べたが、本実施例ではハードウェア回路構成により通電
部を切り換える方法を記す。
【0115】図25はフォトインタラプタ46からの出
力に応じて分岐ヒータ43の通電部を切り換えるハード
ウェアの回路図である。201,202,203,20
4はコンパレータ、205はセレクタ、206はタイマ
回路である。また207はフォトインタラプタ46から
の出力をアナログ値に変換する変換回路である。208
はカウンタでフィルム47がフォトインタラプタ46側
に寄ったままの状態を検知し、テンションローラ45を
駆動するための計数を行うものである。また図26はア
ナログ値の時間変化を示した図、図27はアナログ値の
スレッシュレベルを示した図である。図28は本実施例
のフローチャートであって、図24と異なるのはS28
5,S286であって他は同様である。
【0116】フォトインタラプタ46からの出力は変換
回路207を介してアナログ値に変換される。変換され
たアナログ値は複数のコンパレータで異なったしきい値
電圧とそれぞれ比較される。ここでのしきい値電圧はV
ref 1<Vref 2<Vref 3<Vref 4となっており、
フォトインタラプタ46からの出力アナログ値がしきい
値電圧を越えるとコンパレータはハイレベルを出力し、
アナログ値がしきい値電圧より低い場合はコンパレータ
0Vを出力するものである。
【0117】たとえばアナログ値の変化が図27のAに
しめすものであればコンパレータ出力out3,out
2,out1,out0はt1 において0001、t2
においては0011、t3 では0111、t4 では11
11となる。またCのような変化の場合、t1 では00
01、t2 では0001、t3 では0011、t4 では
0011、t5 では0111となる。
【0118】すなわちタイマ回路で時間τを設定してや
ればフィルム寄りの変化が4bitのディジタル情報と
して得られるわけである。
【0119】タイマ回路206によって一定時間間隔で
コンパレータからの出力に応じた分岐ヒータ43の選択
通電を行う(図28、S282,283,284,28
5,286,287)。選択通電のテーブルは図29に
示す。
【0120】またS285,286,288を通り、S
289(図28)でコンパレータ204からの出力が分
岐ヒータ43切り換えからカウンタでカウントした一定
時間経過後も、ローレベルにならない場合は分岐ヒータ
43選択通電がフィルム47の寄りを制御できていない
と判断し、テンションローラ45のソレノイドを駆動
し、フィルム寄りを戻す動作を行う(S290)。
【0121】タイマ回路で一定時間ごとにコンパレータ
からの出力に応じた分岐ヒータ43選択通電を行うこと
によりフィルム位置の変化に応じた通電切り換えが可能
である。
【0122】
【発明の効果】本発明によれば、待機中の温調温度を可
変することにより安定した定着が行なえる。またこれま
でのように加える一定電力のON/OFF制御によるオ
ーバーシュートを抑える事が出来る。さらに、オーバー
シュートとの兼ね合いになるが応答スピードを上げるこ
とができる。さらにまたマルチ手差し給紙時のフィルム
寄りの頻度を下げるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の断面構成図である。
【図2】同装置の操作パネルを示す図である。
【図3】同装置を制御するマイクロコンピュータの入出
力信号を示す図である。
【図4】露光ランプの点灯タイミングチャートを示す図
である。
【図5】定着ヒータの駆動タイミングチャートを示す図
である。
【図6】画像露光系の構成を示す図である。
【図7】画像先端部の余白形成法を示す図である。
【図8】本装置の処理シーケンスを示す図である。
【図9】分岐ヒータのヒータ面図である。
【図10】スタンバイ中の定着器の温調温度の制御フロ
ーを示す図である。
【図11】スタンバイ中の定着器の温調温度の別の制御
フローを示す図である。
【図12】スタンバイ中の定着器の温調温度のさらに別
の制御フローを示す図である。
【図13】定着器のヒータ部の電気配線を示す図であ
る。
【図14】各用紙サイズに応じた分岐端部の通電状態を
示す図である。
【図15】温度範囲と用紙サイズに応じた電力との関係
を示す図である。
【図16】定着ヒータの動作を示すフローチャートであ
る。
【図17】本装置の定着器ユニットを示す図である。
【図18】分岐ヒータのヒータ面図である。
【図19】定着ユニットのエンドレスフィルムの展開図
である。
【図20】定着ヒータの外観図である。
【図21】フィルム位置検出センサからの出力信号を示
す図である。
【図22】定着ヒータの表面温度分布を示す図である。
【図23】マルチ手差し時の分岐ヒータの選択通電状態
を示す図である。
【図24】マルチ手差し時の分岐ヒータの選択通電動作
のフローチャートである。
【図25】選択通電回路の回路図である。
【図26】フィルム位置検出センサからの出力をアナロ
グ値に変換するタイミングチャートを示す図である。
【図27】コンパレータのスレッシュ電圧を示す図であ
る。
【図28】分岐ヒータの選択通電動作の別のフローチャ
ートである。
【図29】分岐ヒータの選択通電状態を示す図である。
【符号の説明】
1 画像読取部 3 プラテンガラス 8 レンズユニット 12 感光ドラム 13 一次高圧ワイヤ 13a グリッド 14 転写帯電器 15 現像器ユニット 25 メイン駆動用ACシンクロナスモータ 26 光学ステッピングモータ 35 定着器ユニット駆動ローラ 44 加圧ローラ 45 テンションローラ 46 フィルム寄りセンサフォトインタラプタ 51 メインスイッチ Q1 マイクロコンピュータ CONT コントローラ部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トナー像を転写材に定着させる定着器
    と、前記定着器の温度を制御する温度制御手段と、入力
    電源電圧および少なくとも前記定着器の周囲温度の少な
    くとも一方の検出結果と所定値との比較結果に基づいて
    前記温度制御手段における前記制御温度を変更する手段
    とを具えた事を特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 複数分岐した発熱抵抗体を有する加熱体
    と、用紙サイズを検知する検知手段と、該検知手段によ
    り検知された用紙サイズに応じて、前記発熱抵抗体の各
    分岐端部への通電を切り換えると共に前記発熱抵抗体へ
    の印加電圧を変更する制御手段とを具えたことを特徴と
    する画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は前記発熱抵抗体の温度を
    検出する温度検出手段を有し、該温度検出手段により検
    出された温度と所定温度との差に応じて、前記発熱抵抗
    体への印加電圧を変更することを特徴とする請求項2に
    記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 複数分岐した発熱抵抗体からなる加熱体
    と、転写材上の未定着トナー画像を前記加熱体に対抗圧
    接しつつ回転駆動する加圧搬送手段とを用いて、前記転
    写材の搬送速度と同一速度で移動するフィルムを介して
    前記転写材を前記加熱体に密着させ、前記加熱体へ電力
    を供給することによりトナーを前記転写材に定着させる
    定着器と、転写材のサイズによらずに転写材給送を行う
    マルチ給送手段を有する画像形成装置において、前記フ
    ィルムの位置を検出する位置検出手段と、該位置検出手
    段の検出結果から求めた前記加熱体の温度分布に基づい
    て前記加熱体における複数分岐した発熱抵抗体の通電部
    分を選択する選択手段とを具えたことを特徴とする画像
    形成装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014215537A (ja) * 2013-04-26 2014-11-17 コニカミノルタ株式会社 定着装置及び画像形成装置
JP2014215536A (ja) * 2013-04-26 2014-11-17 コニカミノルタ株式会社 定着装置及び画像形成装置
US11415926B1 (en) 2021-02-01 2022-08-16 Toshiba Tec Kabushiki Kaisha Fixing device and image forming apparatus

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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