JPH0535075Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、注出内容物を一旦受け入れる分量カ
ツプを備えた容器キヤツプに関する。

〔従来の技術〕

従来、容器内の調味料や洗剤等の内容物を適量
で使用するために、容器キヤツプに一体もしくは
備え付けの専用カツプで計量しつつ注出するもの
としては、例えば第３図および第４図に示す実開
昭60−50146号公報に記載の分量計付きキヤツプ
がある。

このキヤツプは、底部で連なる内外二重筒状の
内筒部１が分量用のカツプとなつており、外筒部
２の内周面には容器本体の口頸部３に螺着せしめ
るための締込ネジ４が設けてあつて、締め込みと
同時に内筒部１の外周面が口頸部３の内周面に密
着嵌合する構造となつている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかしながら、この分量計付きキヤツプにあつ
ては、分量用の内筒部１と閉塞キヤツプ機能の外
筒部２との一体構造であるがために、内筒部１で
分量を行う際に、本来ならこの内筒部１のみを取
り外せばよいにも拘わらず、締込ネジ４を緩めて
不必要な外筒部２をも容器口頸部３から取り外す
動作が伴う。即ち、内筒部１の着脱に際して、そ
の都度外筒部２に対する煩わしい締込ネジ４の緩
急回転操作が必要である。

本考案は、このような従来例の問題点に鑑みて
なされたものであり、分量に際してはこの分量用
のカツプのみを簡便にキヤツプ本体側に着脱でき
るようにし、逆に分量の必要がない場合は、分量
カツプを収納状態のままにして、容器から直接注
出ができるようにすることで使用性を高めた分量
カツプ付容器キヤツプの提供を目的としている。

〔問題点を解決するための手段〕

この目的を達成するために、本考案による分量
カツプ付キヤツプは次なる構成とした。

即ち、本考案の分量カツプ付容器キヤツプは、
分量カツプ３０を内蔵したキヤツプ本体２０を容
器本体１０の口頸１１に螺着したものである。

前記キヤツプ本体２０を底部で連なる外筒部２
１、中筒部２５、および内筒部２６からなる三重
筒状に成形され、このうち外筒部２１に薄肉ヒン
ジ部２３を介して蓋体２２を蝶開自在に軸支さ
れ、この蓋体２２の内面中心には止栓２４を突設
されている。

また、中筒部２５には、前記口頸部１１の外側
のネジ１２に螺合する締込ネジ２５ａを形成され
ている。また、内筒部２６には、その上端に前記
止栓２４が係脱して開閉する注出口２６ａが設け
られている。

一方、前記分量カツプ３０は、有底筒状に形成
された筒本体３１の底中央が開口され、この開口
部３４から内部へ二重筒状に芯筒部３２が筒本体
３１にほぼ等しい高さで突出し、そして前記内筒
部２６が挿通する大きさに設けられている。

〔作用〕

分量に際して、キヤツプ本体２０が容器本体１
０の口頸部１１に螺着された状態で蓋体２２を開
く。この状態で分量カツプ３０がキヤツプ本体か
ら簡単に取り出せる。

また、分量を必要とせず、容器本体１０から直
接注出する場合は、蓋体２２を開くと同時に、こ
の蓋体２２側の止栓２４がキヤツプ本体２０側の
注出口２６ａから外れて開口し、分量カツプ３０
をそのままキヤツプ本体２０内に収納した状態で
容器本体１０からの注出が可能となる。

〔実施例〕

以下、本考案による分量カツプ付容器キヤツプ
の一実施例について図面を参照しつつ説明する。

第１図および第２図に示すように、液状等の内
容物が充填された容器本体１０の口頸部１１に
は、ネジ１２によつてキヤツプ本体２０が螺着さ
れている。

このキヤツプ本体２０は、底部で連なる外筒部
２１、中筒部２５、および内筒部２６からなる三
重筒状に成形され、このうち外筒部２１には薄肉
ヒンジ部２３を介して蓋体２２が蝶開自在に軸支
されている。この蓋体２２の内面中心には止栓２
４が突設してある。

また、中筒部２５は構造的に逆Ｕ字状に成形さ
れ、この内周面に口頸部１１のネジ１２に螺合す
る締込ネジ２５ａが形成されている。

キヤツプ本体２０の中心に位置する内筒部２６
は、その上端に注出口２６ａが開口されて容器本
体１０内に連通している。即ち、この注出口２６
ａには先の止栓２４が蓋体２２の開閉に伴い係脱
し、容器本体１０内の内容物の注出を可能に開き
且つ閉じるようになつている。

一方、これら外筒部２１、中筒部２５、および
内筒部２６からなるキヤツプ本体２０内には、各
筒部間に設けられた空間に分量カツプ３０が収納
されている。この分量カツプ３０の筒本体３１
は、先の外筒部２１と中筒部２５との間の空間に
収納し得る径サイズでもつて成形されており、有
底筒状に成形されたこの筒本体３１の底中央には
開口部３４が設けられている。また、この開口部
３４から筒内部へ向かつて芯筒部３２が二重筒状
に突設されている。この芯筒部３２の高さは筒本
体３１よりもやや低く、キヤツプ本体２０側の内
筒部２５と内筒部２６との間の空間に収まり、内
筒部２６が内部に挿通する程度の径サイズであ
る。また、筒本体３１の外周面には数箇所に取り
出し突起３３が突設されており、キヤツプ本体２
０側の外筒部２１の上周端には、この取り出し突
起３３が係合する凹部２７を個数に対応して設け
てある。即ち、分量カツプ３０がキヤツプ本体２
０内に収納された状態では、取り出し突起３３が
外筒部２１側の凹部２７に係合しており、取り出
し突起３３を把持して上方に持ち上げることで、
分量カツプ３０の取り出しを容易にしている。

次に、この実施例の分量カツプ付容器キヤツプ
の作用は、分量に際して、キヤツプ本体２０の蓋
体２２を開くと、止栓２４が内筒部２６の注出口
２６ａから抜脱し、容器本体１０内の内容物の注
出が可能な状態になる。これより、分量カツプ３
０の取り出し突起３３を外側から把持して上方に
持ち上げると、分量カツプ３０がキヤツプ本体２
０から簡単に取り出せ、この分量カツプ３０に注
出が行われる。

また、分量を必要とせず、容器本体１０から直
接注出する場合は、蓋体２２を開くと同時に、前
述のごとき蓋体２２側の止栓２４がキヤツプ本体
２０側の注出口２６ａから外れて開口する。分量
カツプ３０はそのままキヤツプ本体２０内に収納
して置いてもよく、容器本体１０内の内容物を内
筒部２６の注出口２６ａから別に用意された容器
などに注出できる。

〔考案の効果〕

以上説明したように、本考案による分量カツプ
付容器キヤツプは、分量に際してはキヤツプ本体
２０側の蓋体２２を開きのみで、分量カツプ３０
が簡単に取り出しでき、同時にキヤツプ本体２０
側の注出口２６ａが開口されて、容器本体１０内
の内容物の注出が可能となる。また、分量の必要
がない場合は、蓋体３０を開く動作のみで、分量
カツプ３０をキヤツプ本体２０に収納状態のまま
にして、容器本体１０の注出口２６ａが開口して
直接注出ができる。このように、分量カツプ３０
の着脱がキヤツプ本体２０の操作に殆ど関係しな
いで簡便に行なわれ、しかも容器本体１０から直
接注出を行う場合は、分量カツプ３０はそのまま
収納状態にして置いて、単にキヤツプ本体２０側
の蓋体２２を開くワンタツチ動作のみであり、従
来例にも増して使用性が高められる。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図ａ，ｂは本考案による分量
カツプ付容器キヤツプの一実施例を示し、第１図
は組立断面図、第２図ａ，ｂは分解斜視図および
分量カツプの斜視図である。また、第３図および
第４図は従来例の断面図および使用態様の斜視図
を示す。 １０……容器本体、２０……キヤツプ本体、２
１……外筒部、２２……蓋体、２４……止栓、２
５……中筒部、２５ａ……締込ネジ、２６……内
筒部、２６ａ……注出口、３０……分量カツプ、
３１……筒本体、３４……開口部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 分量カツプ３０を内蔵したキヤツプ本体２０を
   容器本体１０の口頸部１１に螺着する分量カツプ
   付容器キヤツプであつて、前記キヤツプ本体２０
   を底部で連なる外筒部２１、中筒部２５、および
   内筒部２６からなる三重筒状に成形し、外筒部２
   １に薄肉ヒンジ部２３を介して蓋体２２を蝶開自
   在に軸支すると共に、この蓋体２２の内面中心に
   は止栓２４を突設し、また、中筒部２５に前記口
   頸部１１の外側のネジ１２に螺合する締込ネジ２
   ５ａを形成し、また、内筒部２６にはその上端に
   前記止栓２４が係脱して開閉する注出口２６ａを
   設け、一方、前記分量カツプ３０は、有底筒状の
   筒本体３１の底中央を開口して、この開口部３４
   から内部へ二重筒状に芯筒部３２を筒本体３１に
   ほぼ等しい高さで突出させ且つ前記内筒部２６が
   挿通する大きさに設けたことを特徴とする分量カ
   ツプ付容器キヤツプ。