JPS6335377Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、計量機能を備えた計量キヤツプに関
するもので、円滑な計量動作と良好なキヤツプ機
能とを得ることを目的としたものである。

従来、代表的な計量キヤツプは、内容物を収納
した壜体の開閉を直接行なうネジキヤツプそのも
のを使用するものであつたが、この種の計量キヤ
ツプは、計量できる内容物の量が大幅に制限され
ると共に、ネジキヤツプの内周面には、ネジが刻
設されているので、計量キヤツプとしてのネジキ
ヤツプの内周面面積が大きくなり、かつその面は
凹凸の激しい面となるので、内容物が多量に附着
し易くなり、これがため壜体の口部附近が汚れ易
く、また計量精度を劣化させることになつてい
た。

さらに、この種の計量カツプを兼ねたネジキヤ
ツプは、当然のことながら、壜体の高さに比べて
その高さが大幅に小さいものであるがために、特
に壜体内にまだ多量の内容物が収納されている状
態においては、ネジキヤツプをテーブル等に置い
て壜体を傾けて内容液の注出計量を行なうとき
に、ネジキヤツプと壜体口部との高さ差が大きく
なり、それだけ内容液を壜体からネジキヤツプ外
に漏らすことが多くみられた。

本考案は、上記従来例における欠点を解消すべ
く考案されたもので、壜体を直接開閉するネジキ
ヤツプと計量カツプとを着脱自在に組合せたもの
である。

以下、本考案の一実施例を図面に従つて説明す
る。

本考案による計量キヤツプは、壜体１５の開閉
を直接達成するネジキヤツプ８と壜体１５内から
注出された内容液を計量する一定内容積をもつ計
量カツプ１とを、ネジキヤツプ８に対して計量カ
ツプ１を正逆両姿勢で組付けることができるよう
構成して組合せたものである。

ネジキヤツプ８は、有頂円筒体の筒壁９の内周
面に壜体１５の口筒部外周面に成形された螺条と
螺合するネジ１１を刻設すると共に、頂壁１０の
上面に嵌合筒片１３を立設し、この嵌合筒片１３
の上端部に係止周条１４を周設して構成されてい
る。

他方、計量カツプ１は、有底円筒体の筒体２の
内周面上端部にネジキヤツプ８の下端面に係止で
きる係止片４を突設すると共に、底板３下面に前
記嵌合筒片１３に嵌合できる組付き筒片５を垂下
設し、この組付き筒片５に前記係止周条１４と係
止できる係止条６を周設して構成されている。

計量カツプ１は、ネジキヤツプ８全体を収納で
きる内部容積をもつ大きさに成形されていて、第
１図図示の如く、逆立姿勢でネジキヤツプ８に被
嵌状を被せた状態で、係止片４がネジキヤツプ８
の下端面に係止して、このネジキヤツプ８に対す
る計量カツプ１に組付きを保持できるようにして
いる。

図示実施例の場合、ネジキヤツプ８の筒壁９外
周面下端には係止周片１２が突周設されていて、
計量カツプ１の係止片４が係止する部分を提供し
ている。

また、嵌合筒片１３は、組付き筒片５内に嵌入
する径寸法に設定されているが、この嵌合筒片１
３と組付き筒片５との組付き関係は反対、すなわ
ち組付き筒片５が嵌合筒片１３内に嵌入する関係
となつても差支えない。

なお、筒体２の下端をそのまま延長して組付き
筒片５を囲む形態で成形された保護筒片７は、組
付き筒片５を外部からの衝撃等から保護するため
のものである。

また、計量カツプ１の底板３下面の組付き筒片
５の内側で、比較的この組付き筒片５に近い箇所
に係合片５′に対して、ネジキヤツプ８の頂壁１
０の上面に、このネジキヤツプ８に対して計量カ
ツプ１を、第２図に示す如く、正立姿勢で積重組
付けした際に、前記係合片５′が係合する係合溝
１３″を形成する係合突片１３，１３′を附形する
ことにより、計量カツプ１とネジキヤツプ８とを
第２図図示姿勢に組付けた状態で、相互間の空転
をを阻止することができる。

本考案は、上記した如き構成となつているの
で、非使用時には、第１図に示す如く、計量カツ
プ１はネジキヤツプ８に嵌合組付けされておお
り、壜体１５に一体的に附帯された状態にある。

この第１図図示状態から壜体１５内の内容液を
注出計量する場合には、まず計量カツプ１を強く
上方に引き上げてネジキヤツプ８から離脱させ、
壜体１５から螺脱されたまたは螺脱される以前の
ネジキヤツプ８に、第２図に示す如く、組付き筒
片５と嵌合筒片１３との嵌合により組付ける。

壜体１５内の内容液の注出計量は、第２図図示
の如く、ネジキヤツプ８に組付けられ、かつこの
ネジキヤツプ８を脚部として起立安置された計量
カツプ１内に壜体１５内から内容液を注入充填す
ることにより行なわれる。

このように、本考案は、内容液の計量を専用の
計量カツプ１で行なうので、計量がより正確とな
ると共に、多量の内容液が計量に用いた容容物に
附着残存することがない。

また、計量カツプ１は、常にネジキヤツプ８と
組合わされて使用されるので、別体物である計量
カツプ１が不用意に無くなつてしまうことがな
い。

さらに、内容液の種類によつては、内容液の計
量注出後、ネジキヤツプ８に対する計量カツプ１
の組付けを第１図図示状態に切替える必要がな
く、第２図図示の状態のままで良いものもある
が、このような場合、ネジキヤツプ８で開閉され
る壜体１５の口筒部が内容液で汚れるということ
は全くなくなる。

またさらに、壜体１５内の内容液の注出計量操
作は、第２図図示の如く、ネジキヤツプ８上に組
付け保持された計量カツプ１に対して行なわれる
ことになるが、計量カツプ１はネジキヤツプ８上
に位置していることにより、より高い位置に保持
されることになり、これによつて内容液が注出さ
れる壜体１５の口筒部との高さ差をより小さくす
ることができることになり、それだけ内容液の注
出計量操作が行ない易くなる。

なお、図示実施例の如く、計量カツプ１とネジ
キヤツプ８とを、第２図図示の組付け状態で、空
転不能に組付く構成とすることにより、計量カツ
プ１を第２図図示状態で組付けてのネジキヤツプ
８の壜体１５に対する螺着脱操作が行ない易くな
り、第２図図示状態に組付けられた計量カツプ１
とネジキヤツプ８との組合せ物の一体的な取扱い
がより行ない易くなる。

以上の説明から明らかな如く、本考案による計
量キヤツプは、壜体１５の口筒部を計量キヤツプ
に附着残存した内容液により汚すことが少なく、
またより正確に計量を達成することができ、さら
に壜体１５内からの内容液の注出計量操作が行な
い易く、そして構造も簡単で製作し易い等多くの
有益な作用効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例を示す計量キヤツ
プの非使用状態の一形態を示す要部縦断面図であ
る。第２図は、同計量キヤツプの使用状態を示す
要部縦断面図である。 符号の説明、１……計量カツプ、２……筒体、
３……底板、４……係止片、５……組付き筒片、
５′……係合片、６……係止条、７……保護筒片、
８……ネジキヤツプ、９……筒壁、１０……頂
壁、１１……ネジ、１２……係止周片、１３……
嵌合筒片、１３′……係合突片、１３″……係合
溝、１４……係止周条、１５……壜体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 有頂円筒体の筒壁内周面にネジを刻設すると共
   に頂壁上面に係止周条を有する嵌合筒片を立設し
   たネジキヤツプと、有底円筒体の筒体内周面上端
   に前記ネジキヤツプの下端面に係止する係止片を
   突設すると共に底板下面に前記係止周条と係止で
   きる係止条を有して前記嵌合筒片と嵌合する組付
   き筒片を垂下設した計量カツプとから成る計量キ
   ヤツプ。