JP2539972Y2 - 液体定量注出容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は液体定量注出容器に関する。

「従来の技術及び考案が解決しようとする課題」 使用時一定量の液体を必要とする場合、従来は液体を
収納する容器体とは別に計量カップを用意しておき、使
用の都度カップに定量の液体を計量して使用する方法が
極一般に行われている。しかしながら、この様な方法で
は種々の不都合があり、例えば、計量カップを紛失して
しまったり、計量の都度カップを洗わなければならない
為面倒であったり、計量に時間がかかり面倒であったり
している。

そこで本出願人はこの様な不都合を解消する目的で、
特殊構成の注出容器を提案した（実開昭64-35858号）。

該容器は、圧搾可能な胴部から口頚部を起立した容器
本と、上記口頚部内に、フランジ状の頂壁下面から垂設
した短筒部を嵌合させると共に、頂壁のフランジ孔周縁
から注出筒を起立し、且つ、該注出筒から容器体底部ま
で吸い上げパイプを垂下する注出キャップと、上記注出
筒の外面に、上端側部開口の計量筒を着脱自在に嵌合さ
せるとともに、該計量筒の下端から外向きフランジ状底
壁を介して上記計量筒よりも高く周壁を起立した計量用
容器体と、該計量用容器体を内部に納めて口頚部の外面
に周壁下部を嵌合させたキャップとから構成している。

該容器は、計量用容器体を不使用時に注出キャップに
装着させておくことが出来るため紛失の虞はなく、ま
た、容器体を移動或いは傾倒させることなしに一定量の
液を簡単な操作で注出できる優れたものである。

しかしながら、上記容器は注出筒の外面全面に亘って
計量筒を嵌合させており、しかも、注出筒と計量筒との
間への液の侵入は好ましくないことから両者は抜け出し
が可能な程度に比較的密に嵌合させている。その結果、
計量用容器の取り外しの際、或いは装着の際の操作性に
若干問題があり、改良の余地があった。

本考案は、上記した従来容器の改良を目的とするもの
で、上記した点に鑑み、計量用容器体の紛失の虞がな
く、容器体の移動等を行わなくても定量液の注出を行え
る容器であって、しかも計量用容器体のより簡単な取り
外し，取り付けが行える優れた液体定量容器を提案する
ものである。

「課題を解決するための手段」 本考案容器は上記課題を解決するため、圧搾可能な胴
部６より口頚部７を起立した容器体２と、上記口頚部７
外周に嵌合させた周壁８上端縁より頂壁９を延設してな
る注出キャップ３と、該キャップ周壁８外周上端に着脱
自在に嵌合させた嵌合筒部13上端縁より底壁14を延設す
るとともに、該底壁14外周縁より立設した周壁15上端縁
より頂壁16を延設してなる計量用容器体５と、該容器体
５後部上端に弾性反転ヒンジを介して後部を連結すると
ともに、頂壁裏面より計量用容器体頂壁16に設けた注出
口19を閉塞させる閉塞栓20を垂設してなる蓋体４とから
なり、上記計量用容器体底壁14中央に穿設した透孔外周
縁より上方へ上端面閉塞で且つ周壁後部上端に連通口18
を穿設してなる計量筒17を立設するとともに、上記注出
キャップ頂壁９中央に穿設した透孔外周縁より上記計量
筒17内の連通口18下方へ至る上端面開口の注出筒10を立
設させ、且つ、注出筒10の外周面の上端部のみを計量筒
17内周面に液密且つ抜き出し可能に当接させてなること
を特徴とする液体定量注出容器として構成した。

「作用」 図示の状態から蓋体４を開いて容器体２の胴部６を圧
搾すると、加圧された容器体内の液体は吸上げパイプ12
より注出筒10を通り、計量筒17の連通口18より計量用容
器体５内に注入される。この際、連通口18下端位置より
も上方に在る過剰の液体は連通口18より容器体２内に戻
り、一定量の液体が計量される。次いで計量用容器体５
を注出キャップ３から外した後、計量用容器体５を前方
へ傾ければ一定量の液体を注出口19より注出することが
できる。従って、容器体を移動、或いは傾倒させること
なしに一定量の内容液を注出することができる。

「実施例」 以下、本考案の実施例を図面を参照して説明する。

図面は本考案の一実施例を示すもので、図中１は液体
定量注出容器を示す。該容器１は、容器体２と、注出キ
ャップ３と、蓋体４付計量用容器体５とを主要部材とし
て構成している。

上記容器体２は、圧搾可能な胴部６より口頚部７を起
立させて構成している。

又、注出キャップ３は、容器体口頚部７外周に周壁８
内周面を螺合させて容器体２に装着しており、周壁８上
端縁より延設した頂壁９の中央に透孔を穿設し、該透孔
外周縁より上方へ上端面開口の円筒状注出筒10を立設さ
せている。又、頂壁９裏面中央より下方へ嵌合筒11を垂
設し、該嵌合筒11に吸上げパイプ12の上端を嵌着させて
いる。更に、周壁８上部を縮径してその外周に螺条を施
している。

計量用容器体５は、上記注出キャップ３の縮径した周
壁８外周に嵌合筒部13を螺合させて着脱自在に注出キャ
ップ３に装着させている。又、嵌合筒部13上端縁より底
壁14を延設するとともに、該底壁14外周縁より周壁15を
立設し、該周壁15上端縁より頂壁16を延設した円筒状を
なしている。又、底壁14中央には透孔を穿設し、該透孔
外周縁より上方へ上端面閉塞の円筒状計量筒17を立設
し、該筒17内に、上記注出筒10を挿入させている。この
計量筒17は、上部を注出筒10外周と液密に当接する様に
縮径させており、又、注出筒10上端面上方の周壁後部上
端に連通口18を穿設している。

蓋体４は、その後部を計量用容器体５後部上端に、公
知の三点ヒンジ機構により連結して計量用容器体５上面
を開閉自在に装着させており、その頂壁裏面からは、計
量用容器体頂壁16前部に設けた注出口19を閉塞する筒状
の閉塞栓20を垂設している。

尚、上記各部材は全て合成樹脂により形成すると良
い。

「考案の効果」 以上説明した如く本考案液体定量注出容器は、既述構
成としたことにより、特に、注出筒の外周面の上端部の
みを計量筒内周面に液密且つ抜き出し可能に当接させた
ので、計量用容器体の注出キャップからの取り外しを容
易に行え、取り外しの際に勢い余って計量液が注出口よ
り飛び出す様な虞はなく、また、計量用容器体の装着の
際にも注出筒上端外面に計量筒を挿入し易く、計量用容
器体の容易な着脱を行えるものである。

また、連通口を計量筒の周壁後部上端に穿設している
ので、計量用容器体内に計量した液を注出する際に、計
量用容器体を前方へ傾ければ連通口からの液の逆流の虞
はなく、しかも容器体後部に後部を連結した蓋体の存在
で、計量用容器体の前方位置の確認が迅速かつ容易に行
え、その結果、計量液の容易な注出を行えるという効果
を併せて発揮するものである。

また、従来通り、容器体を移動或いは傾倒させること
なしに、一定量の内容液を極めて簡単な操作で注出でき
るとともに、計量用容器の紛失の虞はない。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示す縦断面図である。 ２……容器体、３……注出キャップ、４……蓋体、５…
…計量用容器体

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】圧搾可能な胴部６より口頚部７を起立した
   容器体２と、上記口頚部７外周に嵌合させた周壁８上端
   縁より頂壁９を延設してなる注出キャップ３と、該キャ
   ップ周壁８外周上端に着脱自在に嵌合させた嵌合筒部13
   上端縁より底壁14を延設するとともに、該底壁14外周縁
   より立設した周壁15上端縁より頂壁16を延設してなる計
   量用容器体５と、該容器体５後部上端に弾性反転ヒンジ
   を介して後部を連結するとともに、頂壁裏面より計量用
   容器体頂壁16に設けた注出口19を閉塞させる閉塞栓20を
   垂設してなる蓋体４とからなり、上部計量用容器体底壁
   14中央に穿設した透孔外周縁より上方へ上端面閉塞で且
   つ周壁後部上端に連通口18を穿設してなる計量筒17を立
   設するとともに、上記注出キャップ頂壁９中央に穿設し
   た透孔外周縁より上記計量筒17内の連通口18下方へ至る
   上端面開口の注出筒10を立設させ、且つ、注出筒10の外
   周面の上端部のみを計量筒17内周面に液密且つ抜き出し
   可能に当接させてなることを特徴とする液体定量注出容
   器。