JPH0534593U - 車両の障害物検知装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、進行方向に存在する障害物を、非
接触型センサーによって近接物を検知する装置を備えた
車両において、前記非接触型センサーの検知範囲外にあ
る障害物を触感センサにより検知し、この検知結果を前
記非接触型センサーにより検知するようにして簡単な構
成でありながら上記検知範囲外の障害物をも検知し得る
ようにすること、及び車速の高低に拘らず適切な検知を
行い得るようにすることを目的とするものである。 【構成】 車両の前方に存在する障害物を検知する非接
触型センサーを備えた車両であって、前記非接触型セン
サーの検知範囲の外側方に触感センサーを回動可能に設
け、該触感センサーに近接物が触れることにより検知範
囲内に前記触感センサの一部が侵入するように構成し、
更に、前記非接触型センサーを検知距離可変に構成し、
この非接触型センサーと前記変速装置の変速操作手段と
を車速が高速では検知距離が長くなり、低速では検知距
離が短くなるように連動連繋した車両の障害物検知装
置。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は超音波センサー等の非接触型センサーにより近接物を検知する一般車 両の障害物検知装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、機体の前部に非接触型センサーを装備して障害物を検知するようにした 車両は既に知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前記既知の車両における障害物検知装置はその性質上発信体から円錐体、その 他の範囲に送波されるので、車両の側方で至近距離にあって、その円錐角から外 れる送波範囲以外の近接物を検知することが出来ず、近接物に近付いても車両を 停止させるに至らず、衝突し車両を破損することがあった。 前記障害物検知装置の検知距離が一定であったので、車速が高速である場合は 、検知に対する対応が遅れ、また、低速では上記対応が早くなり過ぎて障害物が 畦畔であるような場合、枕地が広くなった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、車両の前方に存在する障害物を検知する非接触型センサーを備えた 車両であって、前記非接触型センサーの検知範囲の外側方に触感センサーを回動 可能に設け、該触感センサーに近接物が触れることにより検知範囲内に前記触感 センサの一部が侵入するように構成すること、及び前記非接触型センサーを検知 距離可変に構成し、この非接触型センサーと変速装置の変速操作手段とを車速が 高速では検知距離が長くなり、低速では検知距離が短くなるように連動連繋する ことにより上述の課題を解決した。

【作用】

【０００６】 車両の前端部に設けた超音波センサは進行方向に向かって超音波を送波し、近 接物がその超音波の送波範囲に入ると近接物を検知する。車両の進行中に、送波 範囲以外の、車両の一部に設けられた触感センサに近接物が触れると送波範囲以 内に前記触感センサの一部が侵入することにより、車両の側方で至近距離にあっ て、超音波送波の円錐角から外れる送波範囲以外の近接物も検知することができ 、近接物に近付いた場合に車両を停止させることが可能になった。

【実施例】

【０００７】 本考案の一実施例を図面について説明すると、車両本体１前部のボンネット２ の先端部には進行方向に向かって超音波を送波し、近接物がその超音波の送波範 囲に入ると超音波センサ３によって近接物を検知し、検知した信号によって車両 本体の進行を停止させる装置を備えている。更に前方のバンパー４の前面には左 右対称にＬ字型のブラケット５が螺着され、その上面にはピン６が立設されてい る。

【０００８】 ピン６には触感センサ７のボス部が回動自在に遊嵌し、常に触感センサ７の一 端のセンサバー７ａが進行方向に対して真横方向になるように戻しスプリング８ によって一方方向に付勢されている。触感センサ７のボス部の反対側にはプレー ト１０が溶着され、その先端は前記戻しスプリング８の付勢力によってボンネッ ト２の前面に当接し、センサバー７ａが上記に位置を保持するためのストッパと なっている。

【０００９】 車両本体１が進行しながら進行方向に向かって超音波を送波すると超音波の性 質上発信源の超音波センサ３を頂点とする円錐体状に送波され、車両本体１の側 方で至近距離にあって、その円錐角から外れた進行の障害となる近接物を感知す ることはできない。

【００１０】 今、上記のように近接物を感知することができないまま、進行を続けると近接 物が前記センサバー７ａに当たり、触感センサ７が戻しスプリング８の付勢力に 抗してピン６の回りに回動し他端のプレート１０も回動してその先端が送波範囲 以内に侵入してくるので、超音波センサ３によって障害物が確認され、車両本体 １の進行を停止させることが出来る。障害物が取り除かれると戻しスプリング８ の付勢力にによって再び原形姿勢に復することができる。

【００１１】 本考案をリモートコントロールの車両に適用する場合は、図３に示すようにシ ート１１の直下にリモコンスイッチ１２及び複数個のスプリング１３を配設し、 運転者がシート１１に座るとその体重でスプリング１３を圧縮してシートクッシ ョン１４に当接するまで沈下し、リモコンスイッチ１２を超音波の発信をオフに し、運転者がシート１１から立ち、車両本体１を離れるとスプリング１３の復元 力で、リモコンスイッチ１２をオンになるように設定すれば、近接物検知可能な リモートコントロールの車両の進行が実現可能になる。

【００１２】 更に、車両本体１の進行速度に応じ、高速時には近接物を遠くで検知し、低速 時には近くで検知するために、図４に示すようにシート１１の下方に配設された トランスミッション１５の変速レバー１６の基部をシフトレール１６ａの一端に 固定し、その他端にプレート１８を装着し、このプレート１８を二又の溝で挟み 込むレバー１９を設け、レバー１９を支持するレバー軸２０を近接距離設定ボリ ューム２１の軸と同一軸にすることによって変速レバー１６を図６において例え ば変速レバーガイド１７の高速溝（左側）にシフトした時、プレート１８を左方 に移動させレバー１９を介してレバー軸２０を回動させそれと連動する近接距離 設定ボリューム２１の軸を高速側に回動させ超音波発信のボリュームを上げて遠 くにある近接物を早く検知することが出来る。変速レバー１６を変速レバーガイ ド１７の低速溝にシフトした時は近接距離設定ボリューム２１の軸を低速側に回 動させ超音波発信のボリュームを下げて近接物が近付いてから超音波センサ３が 検知することとなる。２２はリモコン用の変速油圧シリンダー、２３は前後進レ バー、２４はリモコン用の前後進用油圧シリンダーである。

【００１３】 ２２はリモコン操作により伸縮する油圧シリンダーであって、そのピストンロ ッドは前記プレート１８の上部にピン２３により連結されているので、上記油圧 シリンダ２２が伸縮作動するとシフトレール１６ａが回動し、シフトレバー２５ はシフターを前後動させて変速する。

【考案の効果】

本考案は、車両の前方に存在する障害物を検知する非接触型センサー３を備え た車両であって、前記非接触型センサーの検知範囲の外側方に触感センサー７を 回動可能に設け、該触感センサー７に近接物が触れることにより検知範囲内に前 記触感センサー７の一部が侵入するように構成したので、車両の全幅に亙ってす べて超音波センサによって近接物を検知することが可能になり、障害物への衝突 事故がなくなった。 また、超音波センサ３を検知距離可変に構成し、この超音波センサ３と前記変 速装置の変速操作手段とを車速が高速では検知距離が長くなり、低速では検知距 離が短くなるように連動連繋したものは、車速の高低に拘らず障害物を略一定距 離にて検知することができ、障害物が畦畔であって枕地で機体を回行させるよう な場合、回行操作が困難になったり、枕地が広くなり過ぎたりするのを防止する ことができ、更に、超音波センサ３の検知距離設定が車速に連動して行われるた め、その設定ミスを防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】農用トラクタの側面図である。

【図２】農用トラクタの平面図である。

【図３】シートの後面図である。

【図４】変速操作部の側面図である。

【図５】同上横断面図である。

【図６】変速レバーガイドの平面図である。

【符号の説明】

３ 超音波センサ ７ 触感センサ ８ 戻しスプリング １１ シート １２ リモコンスイッチ １６ 変速レバー １７ 変速レバーガイド ２１ 近接距離設定ボリューム

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 車両の前方に存在する障害物を検知する
   非接触型センサー３を備えた車両であって、前記非接触
   型センサーの検知範囲の外側方に触感センサー７を回動
   可能に設け、該触感センサー７に近接物が触れることに
   より検知範囲内に前記触感センサー７の一部が侵入する
   ように構成したことを特徴とする車両の障害物検知装
   置。
2. 【請求項２】 車両の前方に存在する障害物を検知する
   非接触型センサーを備え、車速を高低に切替えることが
   できる変速装置を有する車両であって、前記非接触型セ
   ンサーを検知距離可変に構成し、この非接触型センサー
   と前記変速装置の変速操作手段とを車速が高速では検知
   距離が長くなり、低速では検知距離が短くなるように連
   動連繋したことを特徴とする車両の障害物検知装置。