JPH05345888A - 迅速な接着性を示すシリコーンrtv - Google Patents

迅速な接着性を示すシリコーンrtv

Info

Publication number
JPH05345888A
JPH05345888A JP5007143A JP714393A JPH05345888A JP H05345888 A JPH05345888 A JP H05345888A JP 5007143 A JP5007143 A JP 5007143A JP 714393 A JP714393 A JP 714393A JP H05345888 A JPH05345888 A JP H05345888A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
composition
group
weight
effective amount
catalyst
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP5007143A
Other languages
English (en)
Inventor
David C Gross
デヴィット・チャールズ・グロス
Tony Chin-Teh Chang
トニー・チン−テー・チャン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
General Electric Co
Original Assignee
General Electric Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by General Electric Co filed Critical General Electric Co
Publication of JPH05345888A publication Critical patent/JPH05345888A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 シリコーンと基体との接着力を高めた組成
物。 【構成】 連鎖停止されたポリジオルガノシロキサン
を、ヘキサメチルジシラザン(HMDZ)または他の適
切なシリル化剤からなる触媒成分と共に硬化させること
によって調製され、基体に対して優れた迅速な接着を示
す二成分型シリコーン系接着剤が開示されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シリコーンと基体との
接着力を高める組成物に係り、特に、シリル化剤を含む
自己接着性の二液型室温硬化性(RTV)シリコーン組
成物に係る。
【0002】
【従来の技術】室温で硬化する二液型シリコーン組成物
は現在広く知られている。たとえば、ハイド(Hyde)の米
国特許第2,571,039号には、ポリシロキサンと
酸性化合物からなる容易に変形可能な酸ポリマーを充填
材とコンパウンディングした後そのコンパウンディング
した材料を式Rn Si(OR′)4-n [ただし、Rは脂
肪族性の不飽和を含まない一価の炭化水素基であり、
R′は炭素原子が9個未満のアルキル基であり、nは0
から1までの値をもつ]のシランと反応させることによ
ってオルガノシロキサンを製造する技術が開示されてい
る。
【0003】ベリッジ(Berridge)の米国特許第2,84
3,555号には、硬化した固体の弾性状態に室温で変
換できるオルガノポリシロキサン組成物が開示されてい
る。この組成物は、(a)末端にケイ素に結合したヒド
ロキシ基を含有しておりケイ素原子当たり平均して約2
個の有機基を有する線状の流体オルガノポリシロキサ
ン、(b)ケイ酸アルキル、および(c)有機カルボン
酸の金属塩からなっている。
【0004】これらの組成物はシーラント、電気絶縁
体、コーティング、歯科用セメント、コーキング材、伸
縮継手、ガスケット、ショックアブソーバー、接着剤と
して、またその他多くの用途に有用である。今日典型的
な二液型の縮合硬化式RTVは、(1)ジヒドロキシま
たはシラノールで末端が停止したポリジオルガノシロキ
サン、(2)CaCO3 、ヒュームドシリカまたは石英
粉末のような強化用充填材、および(3)水より成る
「A」成分と、(1)接着促進剤、(2)TまたはQ官
能性の架橋剤、および(3)縮合硬化触媒を含有する
「B」成分とから成っている。この「A」成分と「B」
成分を所定の割合で一緒にすると硬化が始まる。
【0005】また、(たとえば、1989年6月15日
出願の特開平1−152532号により)ロジン酸で表
面処理したコロイド状炭酸カルシウム充填材を脱アルコ
ール型のRTVシリコーンゴム組成物に添加することに
よって高強度高弾性率の耐水性シリコーンゴム組成物を
得ることができるということも知られている。従来技術
のシリコーンの接着力が改良されているとはいってもシ
リコーン接着剤はその接着速度が遅いため多くの産業用
途で使用できないままである。したがって、二液型シリ
コーン接着剤がポリカーボネートのようなプラスチック
基材に対して他の硬化特性または物理的特性に悪影響を
及ぼすことなく100%凝集破壊を示すようになる際の
速度が速いシリコーン接着剤を製造することができれば
業界の技術水準はめざましい進歩を遂げることであろ
う。
【0006】このたび、驚くべきことに、二液型シリコ
ーン接着剤の「B」成分にシリル化剤を添加すると、シ
ーラントがポリカーボネートに対して100%凝集破壊
を示すようになるのにかかる時間が大幅に短くなること
が判明した。さらに、HMDZのようなシリル化剤を添
加しても大容量のシーラントの内部の硬化が抑制される
ことはない(すなわち、「深部」硬化の抑制がない)。
これは、当業者にはよく知られているように、HMDZ
は下記式(I)に示すように反応性のシラノールポリマ
ーを化学的に不活性なMで停止した流体に変換する活性
のあるシリル化剤であるのであるから特に驚くべきこと
である。 SiOH + (CH3 3 SiNHSi(CH3 3 −−→ SiOSi(CH3 3 + H2 NSi(CH3 3 (I) (I)式のシリル化反応は下記式(II)に示す縮合
(「硬化」)反応より起こり易いことが予想される。 SiOH + (RO)3 SiOSi −−→ SiOSi(OR)2 OSi + ROH (II) ただし、Rはメチル、エチル、プロピルなどである。
【0007】従来技術のシリコーンシーラントでシール
されたポリカーボネートのサンプルは、促進加熱老化の
後かまたは室温で長時間たった後に接着力を失う傾向が
あることが判明した。このように接着力が失われると、
少なくとも部分的には、HMDZと縮合硬化副生物のメ
タノールとの反応で形成されるNH3 にさらされること
によって起こるポリカーボネートの「クレージング」の
原因となる。驚くべきことに、このたび、アンモニアの
形成に必要な成分、すなわちHMDZとアルコール(メ
タノール、エタノール、プロパノール)を有する本発明
の二液型RTVでシールされたポリカーボネート試片で
はポリカーボネートの明白な「クレージング」が認めら
れないということが判明したのである。
【0008】
【発明の概要】本発明によって、(A)(i)シラノー
ルで連鎖停止したポリジオルガノシロキサン、および
(ii)有効量の水からなるポリマー性成分と、(B)
(i)ケイ素‐窒素結合によりケイ素に結合した不安定
な、すなわち離脱性の一価または二価の基を少なくとも
1個有しており、シランとオルガノポリシロキサンより
成る群の中から選択された有効量のシリル化剤、(i
i)有効硬化量の縮合硬化触媒、および(iii)有効
量の架橋剤からなる触媒成分とを含む、基体(基材、被
着材)に対する接着力が改良された自己接着性の室温硬
化性組成物が提供される。本発明のRTV組成物のポリ
マー性成分(A)は、さらに、(A)(iii)有効量
の充填材も含んでいるのが好ましい。また、本発明のR
TV組成物の触媒成分(B)は(B)(iv)有効量の
接着促進剤も含んでいるのが好ましい。
【0009】また、本発明により、(A)(i)シラノ
ールで連鎖停止したポリジオルガノシロキサン、および
(ii)有効量の水からなるポリマー性成分を調製し、
(B)(i)ケイ素‐窒素結合によりケイ素に結合した
不安定な、すなわち離脱性の一価または二価の基を少な
くとも1個有しており、シランとオルガノポリシロキサ
ンより成る群の中から選択された有効量のシリル化剤、
(ii)有効硬化量の縮合硬化触媒、および(iii)
有効量の架橋剤からなる触媒成分を調製し、(C)成分
(A)と(B)を一緒に混合してポリジオルガノシロキ
サンを硬化させることからなる、基体に対する接着力が
改良された自己接着性の室温硬化性組成物の製造方法も
提供される。工程(A)で調製するポリマー性成分は、
さらに、(A)(iii)有効量の充填材も含んでいる
のが好ましい。また、工程(B)で調製する触媒成分は
(B)(iv)有効量の接着促進剤も含んでいるのが好
ましい。
【0010】好ましい態様においては、シラノールで末
端が停止したポリジオルガノシロキサンが、シラノール
で末端が停止したジメチルポリシロキサンからなり、シ
リル化剤がヘキサメチルジシラザンからなり、縮合硬化
触媒がスズ化合物からなり、架橋剤がテトラ(n‐プロ
ピル)シリケート、テトラエチルシリケート、部分的に
縮合したエチルシリケートおよびメチルトリメトキシシ
ランの中から選択され、充填材が粉砕および/または沈
降炭酸カルシウム、ヒュームドシリカ、石英粉末または
これらの混合物からなり、そして接着促進剤がγ‐グリ
シドキシプロピルトリメトキシシラン、3‐アミノプロ
ピル‐トリエトキシシラン、1,3,5‐トリス(3‐
トリメトキシシリルプロピル)‐イソシアヌレートおよ
びこれらの混合物の中から選択される。
【0011】
【本発明の詳細な説明】本発明で使用するシラノールで
連鎖が停止したポリジオルガノシロキサンA(i)は次
式(1)で表わすことができる。
【0012】
【化3】
【0013】ここで、R1 とR2 は各々、炭素原子が2
0個まで、好ましくは8個までの有機残基であり、ヒド
ロカルビル、ハロヒドロカルビルおよびシアノ低級アル
キルの中から選択され、nは通常約10から約15,0
00まで、好ましくは100から3,000まで、さら
に好ましくは300から1,500までで変化する数で
ある。
【0014】このようなシラノールで連鎖が停止したポ
リジオルガノシロキサンは業界でよく知られており、ベ
アズ(Beers) の米国特許第3,382,205号に記載
されているような公知の方法で製造でき、R1 基とR2
基が異なる組成物が包含される。たとえば、式(1)
で、R1 基はメチルであることができ、R2 基はフェニ
ルおよび/またはβ‐シアノエチルおよび/またはトリ
フルオロプロピルであることができる。さらに、本発明
で有用なポリジオルガノシロキサンの定義の範囲内に
は、ジメチルシロキサン単位、ジフェニルシロキサン単
位およびメチルフェニルシロキサン単位からなりシラノ
ールで連鎖が停止したコポリマーのような各種タイプの
ジオルガノシロキサン単位のコポリマー、または、たと
えばジメチルシロキサン単位、メチルフェニルシロキサ
ン単位およびメチルビニルシロキサン単位のコポリマー
も含まれる。これらシラノールで連鎖が停止したポリジ
オルガノシロキサンのR1 基およびR2 基の少なくとも
50%はアルキル基、たとえばメチル基であるのが好ま
しい。
【0015】上記式(1)中のR1 とR2 は、たとえ
ば、フェニル、ベンジル、トリル、キシリルおよびエチ
ルフェニルのような単核のアリール、2,6‐ジクロロ
フェニル、4‐ブロモフェニル、2,5‐ジフルオロフ
ェニル、2,4,6‐トリクロロフェニルおよび2,5
‐ジブロモフェニルのようにハロゲンで置換された単核
のアリール、メチル、エチル、n‐プロピル、イソプロ
ピル、n‐ブチル、sec‐ブチル、イソブチル、te
rt‐ブチル、アミル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル
のようなアルキル、ビニル、アリル、n‐ブテニル‐
1、n‐ブテニル‐2、n‐ペンテニル‐2、n‐ヘキ
セニル‐2、2,3‐ジメチルブテニル‐2、n‐ヘプ
テニルのようなアルケニル、プロパルギル、2‐ブチニ
ルのようなアルキニル、クロロメチル、ヨードメチル、
ブロモメチル、フルオロメチル、クロロエチル、ヨード
エチル、ブロモエチル、フルオロエチル、トリクロロメ
チル、ジヨードエチル、トリブロモメチル、トリフルオ
ロメチル、ジクロロエチル、クロロ‐n‐プロピル、ブ
ロモ‐n‐プロピル、3,3,3‐トリフルオロプロピ
ル、ヨードイソプロピル、ブロモ‐n‐ブチル、ブロモ
‐tert‐ブチル、1,3,3‐トリクロロブチル、
1,3,3‐トリブロモブチル、クロロペンチル、ブロ
モフェニル、2,3‐ジクロロペンチル、3,3‐ジブ
ロモフェニル、クロロヘキシル、1,4‐ジクロロヘキ
シル、3,3‐ジブロモヘキシル、ブロモオクチルのよ
うなハロアルキル、クロロビニル、ブロモビニル、クロ
ロアリル、ブロモアリル、3‐クロロ‐n‐ブテニル‐
1、3‐クロロ‐n‐ペンテニル‐1、3‐フルオロ‐
n‐ヘプテニル‐1、1,3,3‐トリクロロ‐n‐ヘ
プテニル‐5、1,3,5‐トリクロロ‐n‐オクテニ
ル‐6、2,3,3‐トリクロロメチルフェニルペンテ
ニル‐4のようなハロアルケニル、クロロプロパルギ
ル、ブロモプロパルギルのようなハロアルキニル、シク
ロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロ
オクチル、6‐メチル‐シクロヘキシル、3,3‐ジク
ロロシクロヘキシル、2,6‐ジブロモシクロヘプチ
ル、1‐シクロペンテニル、3‐メチル‐1‐シクロペ
ンテニル、3,4‐ジメチル‐1‐シクロペンテニル、
5‐メチル‐5‐シクロペンテニル、3,4‐ジクロロ
‐5‐シクロペンテニル、5‐(tert‐ブチル)‐
1‐シクロペンテニル、1‐シクロヘキセニル、3‐メ
チル‐1‐シクロヘキセニル、3,4‐ジメチル‐1‐
シクロヘキセニルのようなシクロアルキル、シクロアル
ケニル、および、アルキルやハロゲンで置換されたシク
ロアルキルおよびシクロアルケニル、ならびに、シアノ
メチル、β‐シアノエチル、γ‐シアノプロピル、δ‐
シアノブチルおよびγ‐シアノイソブチルのようなシア
ノ低級アルキルであることができる。
【0016】また、シラノールで連鎖が停止したいろい
ろなポリジオルガノシロキサンの混合物も、シラノール
で連鎖が停止したポリジオルガノシロキサン成分A
(i)として使用できるものと考えられる。本発明の実
施の際に使用するシラノールで連鎖が停止したポリジオ
ルガノシロキサンは、式(1)のnの値や、R1 とR2
によって表わされる個々の有機残基の種類に応じて、低
粘度の稀薄な流体から粘稠なガムまで変化し得る。
【0017】すなわち、シラノールで連鎖が停止したポ
リジオルガノシロキサンの粘度は広範囲にわたり、たと
えば25℃で20〜1,000,000cpsの範囲で
変化する。25℃で1,000〜200,000cps
の範囲であるのが好ましく、約2,000〜約60,0
00cpsであると特に好ましい。本発明の好ましい態
様のポリマー性成分は、シラノールで連鎖が停止したポ
リジオルガノシロキサンA(i)を約30〜約99重量
%含み、約50〜約90重量%含むのがさらに好まし
い。
【0018】ポリマー性成分Aは、成分A(ii)とし
て有効量の水も含んでいる。このポリマー性成分A(i
i)は、前記のシラノールで連鎖が停止したポリジオル
ガノシロキサンA(i)の重量を基準にして約0.01
〜約0.5重量%であるのが好ましい。さらにまた、充
填材A(iii)を使用する好ましい態様の場合、必要
な水は充填材に吸着した状態で存在することができる。
【0019】本発明のシリル化剤B(i)は当業者間で
公知である。本発明を実施する際に使用するのに好まし
いシリル化剤は、ケイ素‐窒素結合によってケイ素に結
合した不安定な(すなわち離脱性の)一価か二価の基を
少なくとも1個有しており、シランとオルガノポリシロ
キサンの中から選択されるものである。好ましいシリル
化剤は沸点が少なくとも25℃であり、次式(2)に包
含されるものである。
【0020】 (R3 a SiX4-a (2) ここで、Xは有機の離脱基であり、カルバマト、アミ
ド、アミノ、ウレイドまたはイミドが好ましく、R3
1-13の一価か二価の炭化水素基および置換されている
1-13の一価か二価の炭化水素基の中から選択され、a
は0から3までの値を有する。これらのシランとして
は、たとえば、N,O‐ビス(トリメチルシリル)カル
バメート、N,O‐ビス(トリメチルシリル)トリフル
オロアセトアミド、N,N‐ビス(トリメチルシリル)
尿素、およびN‐メチル‐N‐ジメチルシリルトリフル
オロアセトアミドがあるが、これらに限られることはな
い。
【0021】後述するケイ素‐窒素化合物やケイ素‐窒
素ポリマーの式中で、R″基とR″′基は水素および一
価の炭化水素基(たとえばフルオロアルキル基を含む)
の中から選択できる。R″とR″′として選択すること
ができる基の例としては、たとえば、メチル、エチル、
プロピルなどのようなアルキル基、シクロヘキシル、シ
クロヘプチルなどのようなシクロアルキル基、フェニ
ル、メチルフェニル、エチルフェニルなどのような単環
のアリール基、ビニル、アリルなどのようなアルケニル
基、3,3,3‐トリフルオロプロピルのようなフルオ
ロアルキル基があり、R″′はメトキシ、エトキシ、プ
ロポキシおよびブトキシのようなアルコキシでもよい。
R″基とR″′基は通常炭素原子が1〜12個でよく、
炭素原子が1〜8個であることができ、この方が好まし
い。
【0022】上記のケイ素‐窒素材料に加えて、ケイ素
‐炭素結合を介してケイ素原子に結合した二価の炭化水
素基を有するケイ素‐窒素材料も本発明に包含される。
たとえば、フェニレンシラザンのようなアリーレンシラ
ザンおよびメチレンシラザンのようなアルキレンシラザ
ンも、本発明を実施する際に使用することができるケイ
素‐窒素材料の中に包含される。さらに、その他、共縮
合したシロキサン単位とシルアリーレンシラザン単位、
共縮合したシラザン単位、シルアリーレンシロキサン単
位およびシロキサン単位、などを含有するケイ素‐窒素
材料のようなコポリマーとターポリマーを始めとして、
二価の炭化水素基を含有するさまざまなケイ素‐窒素材
料も考えられる。本発明の実施の際に使用することがで
きるケイ素‐窒素ポリマーとしては、化学結合したシラ
ジ単位を少なくとも3モル%および結合したシロキシ単
位を97モル%まで含有するシラザン/シロキサンコポ
リマーの形態のケイ素‐窒素ポリマーを挙げることがで
きる。
【0023】そこで、シラザンポリマーとして、化学結
合した次式の単位で構成される環状体を挙げることがで
きる。
【0024】
【化4】
【0025】ここで、R″とR″′はすでに定義した通
りであり、シラザンポリマー中のケイ素原子に対する
R″′基とR″2 N基の総割合が1.5〜3.0になる
ようになっている。シラザンポリマーの定義には、式
【0026】
【化5】
【0027】の単位と式
【0028】
【化6】
【0029】の単位より成る群の少なくとも1種の単位
を有する線状のポリマーが包含される。ここで、R″と
R″′はすでに定義した通りであり、シラザンポリマー
中のケイ素原子当たりに対するR″′基とR″2 N基の
総割合が1.5〜3になるようになっている。さらに、
上記ポリマーの定義内に包含される別のシラザンポリマ
ーは、次式の単位でほぼ構成される線状のポリマーから
なる。
【0030】
【化7】
【0031】ここで、R″とR″′は、シラザンポリマ
ー中のケイ素原子当たりに対するR″′基とR″2 N基
の総割合が1.5〜3になるように定義されている。加
えて、シラザンポリマーには、式
【0032】
【化8】
【0033】の単位と式
【0034】
【化9】
【0035】の単位より成る群の中から選択された単位
を少なくとも1種有するポリマーが包含される。ここ
で、R″とR″′はすでに定義した通りであり、シラザ
ンポリマー中のケイ素原子当たりに対するR″′基と
R″2 N基の総割合が1.5〜3になるようになってい
る。さらにまた、シラザンポリマーは、次式の中から選
択された単位を充分な量有するポリマーからなることも
できる。
【0036】
【化10】
【0037】ここで、R″とR″′はすでに定義した通
りであり、シラザンポリマー中のケイ素原子当たりに対
するR″′基とR″2 N基の総割合が1.5〜3になる
ようになっている。シラザン/シロキサンコポリマーも
また環状体の形態であることができ、化学結合した
R″′2 SiO単位および次式
【0038】
【化11】
【0039】の単位から成ることができる。ここで、
R″とR″′はすでに定義した通りである。線状のシロ
キサンコポリマーも包含される。ただし、次式 (R″′)c SiO(4-c)/2 の単位のモル%は高くて97モル%になることができ、
残りの単位は次式の中から選択される。
【0040】
【化12】
【0041】ここで、R″とR″′はすでに定義した通
りであり、シロキサンコポリマーのケイ素当たりに対す
るR″′基+R″2 N基の総割合が1.5〜3になるよ
うになっている。上記式の範囲内に包含される他の線状
シラザンは次式を有するものである。
【0042】
【化13】
【0043】ここで、R″とR″′はすでに定義した通
りであり、nは0または整数であり、好ましくは0から
20までであり、dは0〜1に等しい整数であり、dが
0に等しい場合、nは3〜7に等しいのが好ましい。上
記式の範囲内に入り、本発明の実施の際に使用すること
ができるシラザンを例示すると、ヘキサメチルシクロト
リシラザン、オクタメチルテトラシラザン、トリメチル
トリフェニルシクロトリシラザン、トリビニルトリメチ
ルシクロトリシラザン、などがある。上記式の範囲内に
入る他のシラザンは次のものである。
【0044】
【化14】
【0045】
【化15】
【0046】ただし、中央のSi原子上には、フェニ
ル、ビニル、3,3,3‐トリフルオロプロピル、およ
びいろいろなアルキル基(エチル、プロピル、ブチル)
が存在することができる。
【0047】
【化16】
【0048】
【化17】
【0049】
【化18】
【0050】上記式のシラザンに加えて、次式によって
示されるようにシリルアミン単位またはシラザン単位を
末端に有するポリシロキサンも包含される。
【0051】
【化19】
【0052】ここで、R″とR″′はすでに定義した通
りであり、ZはR″とSiR″′3 (R″とR″′はす
でに定義した通り)の中から選択される基であり、nは
すでに定義した通りである。上記式のポリシロキサン化
合物を製造するには、アンモニアまたはアミンを使用
し、これを約0〜60℃の範囲内の温度で次式を有する
ハロゲン化ポリシロキサンと反応させればよい。
【0053】
【化20】
【0054】ここで、R″′とnはすでに定義した通り
であり、Xはクロロやブロモのようなハロゲン原子であ
る。たとえば、末端にシラザン基が望まれるならば、ハ
ロゲン化ポリシロキサンと共に、その中に含まれている
ハロゲン原子のモル数に少なくとも等価なモル量の
(R″′)3 SiXを反応させることができる。もちろ
ん、シラジで連鎖が停止した本発明のポリシロキサンを
形成するには次式 H2 NR″ (R″はすでに定義した通り)のアミンを使用し、一
方、末端にシリルアミン基を有する材料が望まれる場合
には、上記の式のアミンを始めとして、所望のポリシロ
キサンを生成する反応に利用できる水素を少なくとも1
個有するアミンを使用することができる。
【0055】上記式のハロゲンで連鎖が停止したポリジ
オルガノシロキサンは、パトノード(Patnode) の米国特
許第2,381,366号やハイド(Hyde)の米国特許第
2,629,726号および第2,902,507号に
教示されているように、ジオルガノジハロシラン、たと
えばジメチルジクロロシランの適切な制御加水分解とい
った通常の手順によって作成することができる。使用す
ることができるもうひとつ別の方法は、ザウア(Sauer)
の米国特許第2,421,653号に示されているよう
に、塩化第二鉄のような金属触媒の存在下でジオルガノ
ジクロロシランと環状ポリジオルガノシロキサンとの混
合物を平衡化するものである。上記のポリシロキサンを
形成するのに利用できるさまざまな方法に関して臨界的
な意味はないが、通常は、得られる連鎖停止したポリシ
ロキサンのハロゲン含量を約0.4〜約35重量%、好
ましくは約5〜約20重量%の範囲に維持するのが望ま
しいことが判明している。ハロゲンで連鎖停止したポリ
シロキサンは、塩素化されて連鎖が停止したポリジメチ
ルシロキサンの形態であるのが好ましい。
【0056】ハロゲン化されたポリシロキサンと共に使
用することができるアミンの中には、アンモニア、メチ
ルアミン、アニリン、ジメチルアミン、エチルフェニル
アミン、メチルエチルアミンなどがある。残りのシラザ
ン化合物とシラザンポリマーを製造する方法は当業者間
でよく知られている。
【0057】ケイ素‐窒素材料は、分子量ならびにそれ
ぞれの化学結合した単位の種類および平均的官能性のよ
うな要因に応じて、揮発性の液体、またはガム状で樹脂
質もしくは結晶質の固体であることができる。これらの
ケイ素‐窒素材料としては、たとえば、シリルアミン、
シラザン、ならびに、共縮合したシロキサン単位とシラ
ザン単位とから本質的に構成されていてトリオルガノシ
ロキサン単位で末端が停止している流体ポリマー、シラ
ザン単位を伴なって、または伴なわないで共縮合したシ
ロキサン単位から本質的に構成されていてシリルアミン
単位で末端が停止しているポリマー、などがある。本発
明で使用することができるこのような材料を製造するた
めに使用することができる方法としては、ザウア(R.O.
Sauer)らの米国化学協会誌(J.A.C.S.)、第68巻、19
46年、第241〜44頁、ならびにハーバー(Haber)
の米国特許第2,462,635号、グロゾス(Grozos)
らの同第2,579,417号およびチェロニス(Chero
nis)の同第2,579,418号に示されている方法が
典型的である。共縮合したシロキサン単位とシラザン単
位を含むポリマーおよびシリルアミン単位で末端が停止
したポリシロキサンの、本発明で使用することが可能な
例が、パトノード(Patnode) の米国特許第2,503,
919号やハーヴィッツ(Hurwitz) らの同第2,86
5,918号に示されている。本発明の実施の際に使用
することができるシリルアミンの例は、ジョハンソン(J
ohannson) の米国特許第2,429,983号、ブリー
ダーベルト(Breedervelt) らの同第2,807,635
号およびゴールドシュミット(Goldschmidt) らの同第
2,758,127号などにいくつか示されている。
【0058】したがって上記のようなポリマーと化合物
を製造する方法は周知である。一例として、ヘキサメチ
ルシクロトリシラザンの製造方法を以下に挙げる。すな
わち、ジメチルジクロロシランをベンゼンのアンモニア
飽和溶液に添加しながらその混合物を掻き混ぜる。続い
てジメチルジクロロシランを添加している間、温度を5
0°以下に保ちながらその混合物中にアンモニアを導入
して泡立たせることができる。塩化アンモニウムの沈殿
が出なくなるまでアンモニアを混合物中に導入して泡立
たせる。生成物を回収するには真空ストリッピングによ
りベンゼンを除去すればよい。このような方法を使用す
ると、トリシラザンと共にヘキサメチルシクロトリシラ
ザンを得ることができる。同様な方法を使用して、前記
の式を有する上記化合物を製造することができる。
【0059】フルオロアルキルで置換されたシラザン化
合物も、1990年10月8日に出願されたマツモト(M
atsumoto) の米国特許出願第195,579号に開示さ
れているように類似の方法で製造することができる。そ
のようなシリル‐窒素化合物およびシリル‐窒素ポリマ
ーの存在およびそれらの製法は米国特許第3,243,
404号に開示されており、より詳細な情報については
この特許を参照されたい。
【0060】上に示したシリル‐窒素化合物とシリル‐
窒素ポリマーに加えて、次式のシリルアミンも本発明で
使用することができる。
【0061】
【化21】
【0062】ここで、R20はC(1-8) の一価の炭化水素
基およびC(1-8) のアルコキシ基とフルオロアルキル基
より成る群の中から選択される基であり、R″は水素お
よびC (1-8) の一価の炭化水素基の中から選択され、g
は1から3まで変化する整数であり、hは0から2まで
変化する整数であるが、h+gの和が3を越えることは
ない。上記式の範囲内に入る化合物は、たとえば、メチ
ルジ(メチルアミノ)シラン、トリス(メチルアミノ)
シラン、メチルビス(ジエチルアミノ)シラン、トリス
(ジエチルアミノ)シラン、メチルビス(ジメチルアミ
ノ)シラン、トリ(エチルアミノ)シラン、エチルジ
(メチルアミノ)シラン、エチルジ(エチルアミノ)シ
ラン、エチルビス(ジメチルアミノ)シランである。こ
のようなアミンは米国特許第3,243,404号に開
示されており、そこに開示されている方法によって製造
することができる。唯一水素化アミンに関する難点は、
水素化アミンは放置すると水素を発生する傾向があるこ
とと、望ましくないアミン臭が組成物に移る傾向がある
ことである。しかしこの点が問題にならなければ本発明
の組成物にも使用することができる。ヘキサメチルジシ
ラザンなどのようなシリル‐窒素化合物は、ベースのオ
ルガノポリシロキサンポリマーの100部に対して0.
5〜10重量部の濃度で使用するのが好ましい。
【0063】上記式の範囲内に入るフルオロシリコーン
シラザン化合物の例は、たとえば、次の式を有する化合
物のようなものである。 (CF3 CH2 CH2 (CH3 )Si)2 NH (CF3 CH2 CH2 (CH3 )SiNH)3
【0064】
【化22】
【0065】 (CF3 CH2 CH2 (CH3 2 Si)2 N−CH3
【0066】
【化23】
【0067】シリル化剤は、ヘキサメチルジシラザン、
1,3‐ジビニル‐1,1,3,3‐テトラメチルジシ
ラザン、ヘキサメチルシクロトリシラザン、オクタメチ
ルシクロテトラシラザンおよびこれらの任意の混合物の
ようなオルガノシラザンおよび/またはシクロオルガノ
シラザンが好ましい。最も好ましいのはヘキサメチルジ
シラザンである。
【0068】このシリル化剤は、本発明の組成物中で、
B成分の合計重量に対して約0.1〜約10重量%、好
ましくは約0.5〜約5重量%の範囲の量で使用する。
最も好ましいのは、シリル化剤が、シラノールで連鎖が
停止したポリジオルガノシロキサンA(i)の100重
量部に対して0.1〜1重量部の範囲の量で存在する場
合である。
【0069】縮合効果触媒B(ii)は、シラノールで
連鎖が停止したジオルガノポリシロキサンと架橋剤との
間の反応を促進するのに有用であることが知られている
ものならいずれでもよい。この縮合触媒は、スズ化合
物、ジルコニウム化合物、チタン化合物またはこれらの
混合物の中から選択されるのが普通であるが、他の金属
触媒および非金属触媒も本発明を実施するのに有用であ
る。
【0070】本発明を実施する際に使用することができ
る縮合触媒がRTV組成物の硬化を促進するのに有効な
量とは、シラノールで連鎖が停止したポリジオルガノシ
ロキサン成分の100重量部に対して、たとえば0.0
01〜2.5重量部である。縮合触媒を特に例示する
と、スズ化合物、たとえば、ジブチルスズジラウレー
ト、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズメトキシ
ド、ジブチルスズビス(アセチルアセトネート)、カル
ボメトキシフェニルスズトリス‐スベレート、オクタン
酸スズ、イソブチルスズトリセロエート、ジメチルスズ
ジブチレート、ジメチルスズジネオデカノエート、トリ
エチルスズタートレート、ジ安息香酸ジブチルスズ、酸
化ジブチルスズ、オレイン酸スズ、ナフテン酸スズ、ブ
チルスズトリ‐2‐エチルヘキソエート、スズブチレー
ト、およびこれらの任意の混合物が挙げられる。好まし
い縮合触媒はスズ化合物であり、ジブチルスズフタレー
ト、ジブチルスズジアセテートおよびジブチルスズジラ
ウレートが特に好ましい。
【0071】本発明を実施する際に使用することができ
るチタン化合物は、たとえば、1,3‐ジオキシプロパ
ンチタンビス(アセチルアセトネート)、ジイソプロポ
キシチタンビス(アセチルアセトネート)、ナフテン酸
チタン、テトラブチルチタネート、テトラ‐2‐エチル
ヘキシルチタネート、テトラフェニルチタネート、テト
ラオクタデシルチタネート、エチルトリエタノールアミ
ノチタネートである。さらに、ワイエンバーグ(Weyenbe
rg) の米国特許第3,334,067号に示されている
β‐ジカルボニルチタン化合物も本発明の縮合触媒とし
て使用することができる。
【0072】ジルコニウム化合物、たとえばオクタン酸
ジルコニウムも使用することができる。金属系の縮合触
媒の別の例は、たとえば、2‐エチルオクタン酸鉛、2
‐エチルヘキサン酸鉄、2‐エチルヘキサン酸コバル
ト、2‐エチルヘキサン酸マンガン、2‐エチルヘキサ
ン酸亜鉛、オクタン酸アンチモン、ナフテン酸ビスマス
ス、ナフテン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、およびこれら
の任意の混合物である。
【0073】非金属系縮合触媒の例は酢酸ヘキシルアン
モニウム、酢酸ベンジルトリメチルアンモニウム、およ
びこれらの混合物である。本発明の組成物はまた、架橋
剤B(iii)、特に三官能性(「T」)または四官能
性(「Q」)のヒドロキシ反応性シランも含んでいるの
が好ましい。これらは一般に次式で表わされる。
【0074】 R4 m Si(OR5 4-m (4) ここで、R4 はヒドロカルビル、ハロヒドロカルビルお
よびシアノ低級アルキルの中から選択される炭素原子8
個までの有機基であり、R5 はヒドロカルビルおよびハ
ロヒドロカルビルの中から選択される炭素原子1〜30
個の有機基であり、mは0から3まで、好ましくは0か
ら1までの値を有する。
【0075】本発明で架橋剤として有用なオルガノトリ
アルコキシシランを例示すると、 CH3 Si(OCH3 3 CH3 Si(OCH2 CH3 3 CH3 Si(OCH2 CH2 CH3 3 CH3 CH2 Si(OCH3 3 CH3 CH2 Si(OCH2 CH3 3 CH2 =CH2 Si(OCH3 3
【0076】
【化24】
【0077】CH3 CH2 CH2 CH2 CH2 CH2
2 CH2 Si(OCH3 3 CF3 CH2 Si(OCH3 3 (CH3 )Si(OCH2 CH2 CH3 3 NCCH2 CH2 Si(OCH3 3 がある。これらのオルガノトリアルコキシシランはベリ
ッジ(Berridge)により米国特許第2,184,555号
(本発明の譲受人に譲渡されている)に適切に記載され
ている。
【0078】本発明で使用するのに有用なオルガノトリ
アシルオキシシラン架橋剤を以下に例示する。 CH3 Si(OC(O)CH3 3 CH3 CH2 Si(OC(O)CH3 3 CH2 =CH2 Si(OC(O)CH3 3
【0079】
【化25】
【0080】 CH3 Si(OC(O)(CH2 4 CH3 3
【0081】
【化26】
【0082】CH3 (CH2 6 CH2 Si(OC
(O)(CH2 4 CH3 3 CF3 (CH2 2 Si(OC(O)(CH2 4 CH
3 3 NCCH2 CH2 Si(OC(O)(CH2 4
3 3 CH3 Si(OC(O)CH(C2 5 )(CH2 )C
3 3
【0083】
【化27】
【0084】これらのシランも業界ではよく知られてお
り、たとえばビアズ(Beers) の米国特許第3,382,
205号(本発明の譲受人に譲渡されている)に開示さ
れている技術によって製造することができる。架橋剤で
はmが0の値をもっているのが好ましく、本発明で使用
するのに好ましいシランはテトラ(n‐プロピル)シリ
ケート、テトラエチルシリケート、「部分的に縮合し
た」エチルシリケート−ユニオン・カーバイド(Union
Carbide) 、アクゾ(Akzo)またはHULSからES−4
0またはシルボンド(Silbond) 40として市販されてい
る−である。
【0085】架橋剤B(ii)は実質的に硬化した組成
物を確実に得るのに有効な量で使用する。シラノールで
連鎖が停止したポリジオルガノシロキサンA(i)の1
00重量部に対して約0.25〜約5重量部の架橋剤B
(ii)を使用するのが好ましい。本発明の組成物は、
ポリマー成分Aの一部として、充填材または増量剤A
(iii)も含んでいることがある。本発明の組成物に
使用することができるたくさんの充填材の代表例は、二
酸化チタン、リトポン、酸化亜鉛、ケイ酸ジルコニウ
ム、シリカエーロゲル、二酸化鉄、ケイソウ土、炭酸カ
ルシウム、ヒュームドシリカ、線状または環状のポリシ
ロキサンで処理したシリカ、シラザンで処理したシリ
カ、沈降シリカ、ガラス繊維、酸化マグネシウム、酸化
クロム、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、粉砕石
英、焼成クレー、アスベスト、炭素、グラファイト、コ
ルク、綿、合成繊維などである。最も有用な充填材の中
には、炭酸カルシウム単独、またはこれとヒュームドシ
リカとの混合物がある。また、粉砕炭酸カルシウムと沈
降またはコロイド炭酸カルシウムとの混合物も好まし
い。オルガノシリコーンまたはシラザンで処理したシリ
カ充填材、たとえばルカス(Lucas) の米国特許第2,9
38,009号、リヒテンワーナー(Lichtenwalner) の
米国特許第3,004,859号、およびスミス(Smit
h) の米国特許第3,635,743号に記載されてい
るようなものもまた、本発明のRTV組成物中に使用す
るのに特に適している。これらの充填材は一般に有効量
で使用される。好ましくは、シラノールで連鎖が停止し
たポリジオルガノシロキサン成分の100部に対して、
約5〜約200重量部の量で使用し、さらに好ましく
は、約10〜約150重量部の量で使用する。
【0086】本発明の組成物の触媒成分Bは、当業者に
は公知のように、B(iv)各種接着促進剤も含んでい
ることができる。好ましい接着促進剤はマレイン酸シリ
ル、フマル酸シリル、コハク酸シリル、イソシアヌル酸
シリルおよびこれらの混合物である。一般に、このよう
な接着促進剤は、接着促進剤の種類によって多少変化し
得るが有効な量で組成物中に使用できる。接着促進剤が
多過ぎると、望ましい結果がさらに得られることはな
く、場合によっては硬化したRTV組成物の物理的性質
を損なうこともある。したがって、接着促進剤は、シラ
ノールで連鎖が停止したポリジオルガノシロキサンA
(i)の100重量部に対して、通常0.1〜10重量
部の濃度で使用し、0.1〜5重量部が好ましい。
【0087】適切な接着促進剤は次の一般式(5)で表
わされるものである。
【0088】
【化28】
【0089】ここで、R6 とR7 はC1-8 の一価の炭化
水素基であり、tは0から3まで変化し、Zは飽和、不
飽和または芳香族の炭化水素残基であり、アミノ、エー
テル、エポキシ、イソシアナト、シアノ、アクリルオキ
シおよびアシルオキシならびにこれらの組み合わせより
成る群の中から選択される基によってさらに官能化され
ていてもよい。
【0090】一例を挙げると、接着促進剤は次式(6)
のアミン系接着促進剤である。
【0091】
【化29】
【0092】ここで、R6 とR7 はC1-8 の一価の炭化
水素基であり、tは0から3まで変化し、R8 はC2-12
の二価の炭化水素基であり、R9 とR10は水素、アミン
基、C 1-8 の炭化水素で置換されたアミン基、C1-8
一価の炭化水素基およびこれらの混合物より成る群の中
から選択される。特に、R8 はアルキレンまたはアリー
レンで置換されているかまたは置換されていない炭素原
子数2〜12個、好ましくは炭素原子数2〜8個の二価
の炭化水素基から選択される。基R9 とR10は水素であ
ることもできるし、あるいは基R 6 とR7 に対して開示
したC1-8 の一価の炭化水素基のいずれかであることも
できるが、好ましくはアミン基および置換アミン基(た
とえば、アミノエチルなど)の中から選択することがで
きる。米国特許第3,888,815号に開示されてい
る厳密にアミンまたは窒素で官能化された接着促進剤は
そのほとんどが本発明で接着促進剤として使用すること
ができると考えられる。そのような化合物のより詳細な
説明については、ベセマー(Bessemer)らの上記米国特許
第3,888,815号の開示を参照されたい。そのよ
うな化合物は、たとえば米国特許第2,930,809
号および第2,971,864号(いずれも援用する)
に開示されているようにして作成することができる。上
記式の範囲内に入る好ましい化合物は、たとえば3‐
(2‐アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシラ
ンである。他の化合物はγ‐アミノプロピルトリエトキ
シシランおよびγ‐アミノプロピルトリメトキシシラン
である。本発明で使用することができるその他の好まし
いアミン系接着促進剤は次の通りである。γ‐アミノプ
ロピルメチルジエトキシシラン、γ‐アミノプロピルメ
チルジメトキシシラン、ビス(3‐(トリエトキシシリ
ル)プロピル)アミン、ビス(3‐(トリエトキシシリ
ル)プロピル)エチレンジアミン、3‐(2‐アミノエ
チルアミノ)‐プロピルジメトキシ‐t‐ブトキシシラ
ン、メタクリルオキシエチルアミノプロピルトリメトキ
シシラン、メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、
メチルアミノプロピルトリエトキシシラン、(N,N‐
ジメチル‐3‐アミノ)プロピルトリメトキシシラン、
N,N‐ジメチルアミノフェニルトリエトキシシラン、
N,N‐ジメチルアミノエチルジメトキシシラン。
【0093】アミンで官能化されたシランはそのほとん
どが実験してはいないが、ほとんどのアミンで官能化さ
れたシランが本発明において接着促進剤として機能する
と考えられる。本発明で使用することができる他の接着
促進剤は次式(7)のイソシアヌレート系接着促進剤で
ある。
【0094】
【化30】
【0095】ここで、GはR11または次式
【0096】
【化31】
【0097】の基、スチリル、ビニル、アリル、クロロ
アリル、シクロヘキセニルの中から選択され、R13はア
ルキレンアリーレン、アルキレン、シクロアルキレンお
よびハロ置換された二価の炭化水素基の中から選択され
るC2-12の二価の炭化水素基であり、R11とR12はR5
およびR6 と同じ基ならびにシアノアルキルの中から選
択され、bは0から3まで変化する。
【0098】このような化合物に関するこれ以上の情報
に関しては、ビアズ(Beers) の米国特許第4,100,
129号およびバージャー(Berger)の米国特許第3,8
21,218号(援用する)の開示を参照されたい。こ
れらの接着促進剤の中で最も好ましいのは、1,3,5
‐トリストリメトキシシリルプロピルイソシアヌレート
およびビス‐1,3‐トリメトキシシリルプロピルイソ
シアヌレートである。このような化合物の製造に関する
詳細についてもこれ以上は述べない。基R12は、化合物
の接着促進活性に悪影響を与えない限り、二価の置換ま
たは非置換の炭化水素基の中から選択することができ
る。極めて複雑な化合物は、製造がずっと難しくなり、
したがって入手価格が高くなるので望ましくないことに
注意されたい。他の特定の化合物は、1,3,5‐トリ
ストリメトキシシリルプロピルイソシアヌレート、1,
3,5‐トリストリメトキシシリルエチルイソシアヌレ
ート、1,3,5‐トリスメチルジメトキシシリルプロ
ピルイソシアヌレート、および1,3,5‐トリスメチ
ルジエトキシシリルプロピルイソシアヌレートである。
【0099】本発明で使用できる別の接着促進化合物
は、たとえば次の一般式(8)を有するエーテル系接着
促進剤である。
【0100】
【化32】
【0101】ここで、R6 とR7 およびtはすでに定義
した通りであり、R8 はC2-12の二価の炭化水素基であ
り、R14はC2-12の二価の炭化水素基であり、R15は水
素およびC1-8 の一価の炭化水素基より成る群の中から
選択される。R8 とR14は、他の化合物に対してすでに
開示されたような置換体と非置換体を含めてアルキレン
基、アリーレン基、アルキレンアリーレン基のような二
価の炭化水素基のいずれでもよく、しかもハロゲン基、
エーテル基、エステル基および他の炭化水素基のような
各種の基によって置換されていることもできるし置換さ
れていなくてもよい。基R15は水素またはR6 とR7
対してすでに定義したような一価の炭化水素基であるこ
とができるが、水素が最も好ましい。これらの化合物の
うちで最も好ましいのはγ‐グリシドキシプロピルトリ
メトキシシランである。本発明における接着促進剤とし
て好ましい他の特定の化合物は、たとえばγ‐グリシド
キシプロピルメチルジメトキシシラン、γ‐グリシドキ
シプロピルトリエトキシシラン、γ‐グリシドキシプロ
ピルメチルジエトキシシラン、およびβ‐グリシドキシ
エチルトリメトキシシランである。これらの化合物は文
献に記載されているシリコーン法によって作成すること
ができるし、化学製品供給会社から入手することができ
る。
【0102】本発明の範囲内で接着促進剤として有用な
別の群の化合物はエポキシで官能化されており、次式
(9)を有する。
【0103】
【化33】
【0104】ここで、R6 、R7 およびtはすでに定義
した通りであり、R8 はC2-12の二価の炭化水素基であ
り、Qは飽和の炭化水素環が結合しているエポキシ官能
基である。基R8 は置換または非置換の飽和または不飽
和で二価の炭化水素基のいずれかであることができ、置
換基は一価の炭化水素基、ハロゲン基、エーテル基、エ
ステル基などの中から選択される。本出願における接着
促進剤の上記式中のR8は置換基として一価の炭化水素
基、ハロゲン基、エステル基、およびその他の置換基を
有する炭素原子数2〜12個の二価の基のいずれかであ
り、このR8 基は飽和または不飽和で置換または非置換
であることができるものと理解されたい。このような基
の特定の例はアルキレン基、アリーレン基およびアルキ
レンアリーレン混合基である。このタイプの特定の接着
促進剤はβ‐(3,4‐エポキシシクロヘキシル)エチ
ルトリメトキシシランである。このタイプの他の化合物
を以下に挙げる。γ‐(3,4‐エポキシシクロヘキシ
ル)プロピルトリメトキシシラン、β‐(3,4‐エポ
キシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、β‐
(3,4‐エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジメ
トキシシラン、β‐(3,4‐エポキシシクロヘキシ
ル)エチルメチルジエトキシシラン、γ‐(3,4‐エ
ポキシシクロヘキシル)プロピルメチルジメトキシシラ
ン、β‐(3,4‐エポキシシクロヘキシル)エチルト
リス(メトキシエトキシ)シラン。
【0105】式(5)中のZ基はまた炭素原子数2〜1
2個の不飽和の基(たとえば、ビニルやアリル)である
こともでき、また一価の炭化水素基、ハロゲン基、エス
テル基およびエーテル基のような基で置換されているこ
とも非置換であることもできることに注意されたい。Z
はビニルやアリルのようなC2-12のオレフィン性の炭化
水素基であるのが好ましい。上記定義の範囲内に入る好
ましい化合物はビニルトリメトキシシランである。上記
式(5)の範囲内に入る他の化合物は次の通りである。
ビニルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシシラ
ン、アリルトリエトキシシラン、ビニルメチルジシエト
キシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリス
(2‐メトキシエトキシ)シラン。
【0106】上記式(5)の範囲内に入る別の群の接着
促進剤は次式(10)のシアノで官能化された化合物で
ある。
【0107】
【化34】
【0108】ここで、R6 、R7 およびtはすでに定義
した通りであり、R8 はC2-12の二価の炭化水素基であ
り、本明細書中ですでに定義した飽和または不飽和で置
換または非置換のR8 基のいずれかでよい。上記式(1
0)の範囲内の好ましい特定の化合物はγ‐シアノプロ
ピルトリメトキシシランである。他の特定の化合物は次
の通りである。3‐(シアノエトキシ)‐3‐メチルブ
テニルトリメトキシシラン、β‐シアノエチルメチルジ
メトキシシラン、β‐シアノエチルトリエトキシシラ
ン、β‐シアノエチルトリメトキシシラン、2‐シアノ
エチルメチルジエトキシシラン、3‐シアノプロピルト
リエトキシシラン、3‐シアノプロピルメチルジメトキ
シシラン、1‐シアノエチルトリス(メトキシエトキ
シ)シラン。
【0109】上記式(5)の範囲内に入り接着促進剤と
して使用できる別の群の化合物は次式(11)のアシル
オキシで官能化された化合物である。
【0110】
【化35】
【0111】ここで、R6 、R7 およびtはすでに定義
した通りである。式(5)〜(10)中のtは0から3
まで変化することができ、R8 はすでに定義したような
2-12の二価の炭化水素基である。さらに、R16とR17
は水素、C1-8 の一価の炭化水素基およびこれらの混合
物より成る群の中から選択される。R16とR17は置換さ
れていても非置換でもよいことに注意されたい。上記式
(11)の範囲内に入る好ましい化合物はγ‐メタクリ
ルオキシプロピルトリメトキシシランである。本発明を
実施する際に使用することができる式(11)の他の好
ましい化合物は、γ‐アクリルオキシプロピルトリメト
キシシラン、γ‐アクリルオキシプロピルトリエトキシ
シラン、γ‐メタクリルオキシプロピルトリエトキシシ
ラン、γ‐メタクリルオキシプロピルトリス(メトキシ
エトキシ)シラン、γ‐メタクリルオキシプロピルメチ
ルジメトキシシラン、およびβ‐メタクリルオキシエチ
ルトリメトキシシランである。
【0112】さらに、上記化学品のほとんどがHULS
アメリカ(America) 、レビットタウン(Levittown) P
A、ユニオン・カーバイド(Union Carbide) 、CT、ダ
ウ‐コーニング(Dow-Corning) 、MI、およびシラー・
ラボラトリーズ(Silar Laboratories)、NYのような化
学品会社から入手することができる。一般に、本発明の
組成物を製造するには、まず、(i)シラノールで停止
したポリジオルガノシロキサン、(ii)有効量の水、
および任意成分としての(iii)有効量の充填材から
なるポリマー成分Aを調製する。次に、(i)ケイ素‐
窒素結合によってケイ素に結合した不安定な一価または
二価の基を少なくとも1個有し、シランおよびオルガノ
ポリシロキサンの中から選択される有効量のシリル化
剤、(ii)有効量の縮合効果触媒、(iii)有効量
の架橋剤、および任意成分としての(iv)有効量の接
着促進剤からなる触媒成分Bを調製する。
【0113】この2つの成分AとBは、次に、当業者に
は公知の混和装置内においてポリジオルガノシロキサン
の硬化を生起する条件で混和する。成分AとBは、ポリ
マー成分Aが約80〜約120重量部に対して触媒成分
Bが約5〜約20重量部という比で混和するのが好まし
い。Aが約90〜約110重量部でBが約5〜約15重
量部という重量比がさらに好ましい。
【0114】また、本発明の組成物には顔料、安定剤、
可塑剤などのような他の添加剤も添加することができる
ものと考えられる。本発明の新規な二液型の室温硬化性
シリコーン組成物は、各種の基材に対する優れた接着力
が重要なガスケット材料、接着剤およびーリング用途に
特に適している。たとえば、これらの組成物は、OEM
組み立てならびにビル、工場、輸送用車両などにおける
産業用コーキングおよびシーリングに有用であり、石、
ガラス、ポリカーボネートのようなプラスチックス、金
属、木などと共に使用される。また、これらの組成物
は、塗布速度に優れていることでも有利であり、そのた
め標準的な条件下において自動計量分配器で塗布するの
に適している。
【0115】
【実施例の記載】以下の実施例で本発明を例示する。以
下の実施例は特許請求の範囲に定義した本発明をいかな
る意味でも限定するものではない。実施例1〜2 30mmのワーナー・プライデラー(Werner Pfleidere
r) 二軸式エクストルーダーを使用して、5000cp
sのポリジメチルシロキサンジオール30重量%、2
5,000cpsのポリジメチルシロキサンジオール2
3.7重量%、および脂肪酸で処理した沈降CaCO3
(BET比表面積16〜20m2 /g、平均粒径0.0
5〜0.1ミクロン)47.3重量%からなるRTVベ
ース(すなわち「A」成分)をコンパウンディングし
た。このベースは、ボーイングフロー(Boeing flow) が
0.50インチ、粘度(ブルックフィールド(Brookfiel
d)RVF粘度計、第7号スピンドル、2rpm)が59
0Kcps、比重が1.369g/ccであった。
【0116】同じエクストルーダーを使用して、10,
000cpsのトリメチルシリルで末端が停止したポリ
ジメチルシロキサン64.5重量%、オクタメチルシク
ロテトラシロキサン(D4 )で処理したヒュームドシリ
カ(平均BET表面積200m2 /g)10重量%、
「ブラック・マスターバッチ(Black Masterbatch) 」
(300cpsジメチルビニルで末端が停止したポリジ
メチルシロキサン中に50重量%のカーボンブラック)
2重量%、3‐アミノプロピルトリエトキシシラン15
重量%、1,3,5‐トリス(3‐トリメチルシリルプ
ロピル)‐イソシアヌート2.5重量%、テトラ(n‐
プロピル)シリケート5重量%、および「可溶化され
た」ジブチルスズオキサイド1重量%からなるペースト
触媒(「B」成分)をコンパウンディングした。
【0117】この「A」成分と「B」成分とを一緒にし
て、ベース100重量部に対して触媒8重量部の重量比
で[セムコ・キャタライザー(Semco Catalyzer) によ
り]混合する。このRTVを表1にはA* で示す。上記
と同じベースの「A」成分100重量部、および上記と
同じペースト触媒「B」に1.0重量%のヘキサメチル
ジシラザン(HMDZ)を添加した触媒8重量部から第
二のRTV(実施例1)を製造した。
【0118】上記と同じベースの「A」成分100重量
部、および同じペースト触媒「B」に2.0重量%のH
MDZと0.3重量%の「可溶化した」酸化ジブチルス
ズを添加した触媒8重量部から第三のRTV(実施例
2)を製造した。次に、このRTV組成物を空気で駆動
されたセムコ(Semco) チューブから1/8インチのオリ
フィスを介してポリカーボネート基材に塗布する。
【0119】これら3種のRTVの硬化特性と物理的特
性を表1に示す。 表 1 実施例 * A成分(重量%) ポリオルガノシロキサン 30.00 30.00 30.00 ジオールa ポリオルガノシロキサン 23.70 23.70 23.70 ジオールb CaCO3 c 47.30 47.30 47.30 B成分(重量%) メチルオイルd 64.50 63.86 63.03 処理済ヒュームドシリカe 10.00 9.90 9.77 カーボンブラックf 2.00 1.98 1.95 接着促進剤g 15.00 14.85 14.66 接着促進剤h 2.50 2.48 2.44 架橋剤i 5.00 4.95 4.89 触媒j 1.00 0.99 1.30 シリル化剤k − .99 1.95 特性 重量比A/B 100:8 100:8 100:8 塗布速度(g/分、40psi) 10分 78 96 59 20分 41 62 12 指触乾燥時間(分) 70 >150 50 深部硬化(分) 55 重ね剪断接着(psi/%凝集破壊) 16時間 −− 55/10 78/20,25 24時間 73, 92/ 30 143,150/ 90 118,129/100 48時間 −− 141,149/100 −− 1 週間 141,147/100 150/100 140,143/100 1週間+100℃で1週間 180,192/100 −− 149/100 a =5000cpsのポリジメチルシロキサンジオー
ル、ゼネラル・エレクトリック社(General Electric Co
mpany)b =25,000cpsのポリジメチルシロキサンジオ
ール、ゼネラル・エレクトリック社(General Electric
Company)c =沈降CaCO3 、BET16〜20m2 /g、平均
粒径0.06〜0.10ミクロン、脂肪酸被覆充填材d =10,000cpsのトリメチルシリルで末端停止
したポリジメチルシロキサン、ゼネラル・エレクトリッ
ク社(General Electric Company)e =D4 で処理したヒュームドシリカ、200m2
g、充填材f =「ブラックマスターバッチ(Black Masterbatch) 」
(300cpsのジメチルビニルで末端停止したポリジ
メチルシロキサン中カーボンブラック50重量%)g =3‐アミノプロピルトリエトキシシランh =1,3,5‐トリス(3‐トリメトキシシリルプロ
ピル)イソシアヌレートi =テトラ(n‐プロピル)シリケートj =可溶化されたジブチルスズオキサイドk =ヘキサメチルジシラザン(HMDZ)* =比較例 上記表1から分かるように、シーラントにHMDZを添
加するとポリカーボネートに対する接着力が発現するの
に要する時間が短縮される。HMDZを0.07重量%
含有する実施例1のRTVでシールされたポリカーボネ
ート重ね剪断試験片の引張り強さは、24時間後、HM
DZを含まない実施例A* のシーラントでシールされた
同等の例より約43%も大きい。さらに、実施例2のシ
ーラントは24時間後ポリカーボネートに対して完全に
100%凝集破壊を示す。
【0120】3つのRTVはいずれも(7日間硬化後)
最終的なポリカーボネート接着引張り強さがほぼ同等で
あることは注目に値する。すべての場合、RTV調製の
1日後直径1.5インチのRTVシリンダーの内部(端
から2インチ)は完全に硬化していた。実施例2のRT
Vシーラントでシールして促進熱老化(7日硬化および
100℃7日)にかけたポリカーボネート重ね剪断で
は、ポリカーボネートの「クレージング」も引張り値の
損失も観察されなかった。
【0121】実施例3〜10 30mmのワーナー・プライデラー(Werner Pfleidere
r) 二軸式エクストルーダーを使用して、約3,000
cpsのポリジメチルシロキサンジオールと約30,0
00cpsのポリジメチルシロキサンジオールとの1
0,000cpsブレンド50重量%、ロジン酸を被覆
した沈降CaCO3 (BET比表面積14〜18m2
g、平均粒径0.05〜0.1ミクロン)25重量%、
およびステアリン酸を被覆した粉砕CaCO3 (比表面
積6m2 /g、平均粒径2ミクロン)25重量%からな
るRTVベース(「A」成分)をコンパウンディングし
た。
【0122】下記表2に示す濃度で10,000cps
のトリメチルシリルで末端停止したポリジメチルシロキ
サン、3‐アミノプロピルトリエトキシシラン、テトラ
(n‐プロピル)シリケート、可溶化されたジブチルス
ズオキサイド、およびヘキサメチルジシラザンを混合し
て8種の液体触媒溶液(「B」成分)を調製した。24
種のRTVを調製した。これらはそれぞれ、前記ベース
「A」成分100重量部と液体触媒8重量部からなって
おり、室温で2日間(RTV3A〜10A、Aシリー
ズ)、室温で7日間+70℃で7日間(RTV3B〜1
0B、Bシリーズ)、または70℃で14日間(RTV
3C〜10C、Cシリーズ)老化させた。表2にまとめ
た結果が示しているように、液体触媒にHMDZを添加
すると、促進老化の前後の硬化速度で測定されるように
貯蔵寿命に対する悪影響がHMDZを用いないで調合し
た「対照」触媒より少ない。
【0123】表2に示したショアA値は、触媒と混合
し、硬化させた後、測定前に比較的不透過性のポリプロ
ピレン製セムコ(Semco) チューブ内に保存したRTVで
得られた。この状況では、硬化副生物と揮発性成分はR
TVから逃れることができないので、接着用途に対して
「最悪の環境」をシミュレートできる。断面が高さ約1
/4インチ×直径1.5インチの硬化したRTVシリコ
ーンをセムコ(Semco) チューブの中央からスライスして
取って硬さの測定に使用した。HMDZの濃度に関わり
なく等しい濃度の3‐アミノプロピルトリメトキシシラ
ンを含有するRTV(RTV3A対4A、5Aまたは6
A、およびRTV7A対8A、9Aまたは10A)でほ
ぼ等しい値が得られたということは、シラザンが、深部
または狭いところでの硬化を抑制するほど有効にシラノ
ールポリマーと競合することがないことを示している。
【0124】 表 2 実施例 * 組 成 A成分(重量%) ポリシロキサンa 50 50 50 50 充填材b 25 25 25 25 充填材c 25 25 25 25 B成分(重量%) メチルオイルd 71 69.5 68 68 接着促進剤e 15 15 15 15 架橋剤f 13 13 13 13 触媒g 0.85 0.85 0.85 1 シリル化剤h − 1 3 3 性 質 Aシリーズi 重量比 100:8 100:8 100:8 100:8 塗布速度j 10分 104 109 90 111 20分 58 81 46 80 可使時間 45 39 40 36 指触乾燥時間 76 55 61 53 深部硬化 108 79 90 70 24時間ショアA 24 23 21 22 Bシリーズk 重量比 100:8 100:8 100:8 100:8 可使時間 40 37 35 32 指触乾燥時間 63 57 60 60 深部硬化 90 75 91 74 Cシリーズl 重量比 100:8 100:8 100:8 100:8 可使時間 57 57 54 60 指触乾燥時間 98 95 90 113 深部硬化 150 142 146 153 表 2(続き) 実施例 * 10 組 成 A成分(重量%) ポリシロキサンa 50 50 50 50 充填材b 25 25 25 25 充填材c 25 25 25 25 B成分(重量%) 接着促進剤e 30 30 30 30 架橋剤f 13 13 13 13 触媒g 0.7 0.7 0.7 0.85 シリル化剤h − 1 3 3 性 質 Aシリーズi 重量比 100:8 100:8 100:8 100:8 塗布速度j 10分 114 122 116 100 20分 63 58 70 34 可使時間 25 25 26 20 指触乾燥時間 40 41 46 26 深部硬化 64 65 66 56 24時間ショアA 13 14 13 16 Bシリーズk 重量比 100:8 100:8 100:8 100:8 可使時間 19 16 17 11 指触乾燥時間 33 32 32 22 深部硬化 47 50 52 41 Cシリーズl 重量比 100:8 100:8 100:8 100:8 可使時間 20 18 17 13 指触乾燥時間 37 35 35 28 深部硬化 53 56 57 50* =比較対照例a =10,000cpsのポリジメチルシロキサンジオ
ールブレンドb =ロジン酸を被覆した沈降CaCO3 c =ステアリン酸を被覆した粉砕CaCO3 d =10,000cpsのトリメチルシリルで末端が停
止したポリジメチルシロキサンジオールe =3‐アミノプロピルトリメトキシシランf =テトラ(n‐プロピル)シリケートg =可溶化されたジ(n‐ブチル)スズオキサイドh =ヘキサメチルジシラザンi =室温で2日間老化j =40psiでのg/分k =室温で7日間、そして70℃で7日間老化l =70℃で14日間老化 上記の特許、特許出願および試験法はすべて援用する。
【0125】以上の詳細な説明から当業者には本発明の
多くの変形が明らかであろう。そのような自明の修正は
すべて添付の特許請求の範囲で定義される本発明の範囲
内に入るものである。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)(i)シラノールで連鎖停止した
    ポリジオルガノシロキサン、および(ii)有効量の水
    を含むポリマー性成分、および (B)(i)ケイ素‐窒素結合によりケイ素に結合した
    不安定な一価または二価の基を少なくとも1個有してお
    り、シランおよびオルガノポリシロキサンより成る群の
    中から選択された有効量のシリル化剤、(ii)有効量
    の縮合硬化触媒、および(iii)有効量の架橋剤を含
    む触媒成分を含む、基体に対する接着が改良された自己
    接着性で二成分型の室温硬化性組成物。
  2. 【請求項2】 前記シラノールで末端が停止したポリジ
    オルガノシロキサンA(i)が、シラノールで末端が停
    止したジメチルポリシロキサンからなる、請求項1記載
    の組成物。
  3. 【請求項3】 前記シリル化剤B(i)が、オルガノシ
    ラザンとシクロオルガノシラザンより成る群の中から選
    択されたものである、請求項1記載の組成物。
  4. 【請求項4】 前記シリル化剤B(i)が、式 (R3 a SiX4-a [式中、Xはカルバマト、アミド、アミノ、ウレイドお
    よびイミドより成る群の中から選択された有機の離脱基
    であり、R3 はC1-13の一価または二価の炭化水素基お
    よび置換されているC1-13の一価または二価の炭化水素
    基より成る群の中から選択され、aは0から3までの値
    を有する]のものの中から選択されたものである、請求
    項1記載の組成物。
  5. 【請求項5】 前記シリル化剤が、N,O‐ビス(トリ
    メチルシリル)カルバメート、N,O‐ビス(トリメチ
    ルシリル)トリフルオロアセトアミド、N,N‐ビス
    (トリメチルシリル)尿素、およびN‐メチル‐N‐ジ
    メチルシリルトリフルオロアセトアミドより成る群の中
    から選択されたものである、請求項1記載の組成物。
  6. 【請求項6】 前記シリル化剤が、97モル%になるこ
    ともある割合の (R″′)c SiO(4-c)/2 単位を有しており、残部が 【化1】 の中から選択された単位である線状シロキサンコポリマ
    ーからなり、ただしR″とR″′はそれぞれ独立して、
    このシロキサンコポリマーのケイ素1個当たりに対する
    R″′+R″2 N基の合計の割合が1.5から3となる
    ように水素と一価の炭化水素基の中から選択される、請
    求項1記載の組成物。
  7. 【請求項7】 前記シリル化剤が、式 【化2】 で示されるような末端にシリルアミン単位またはシラザ
    ン単位を有するポリシロキサンからなり、ただしR″と
    R″′はそれぞれ独立して水素と一価の炭化水素基の中
    から選択され、ZはR″とSiR″′3 の中から選択さ
    れたものであり(ただし、R″とR″′は前記定義の通
    りである)、nは0から3までである、請求項1記載の
    組成物。
  8. 【請求項8】 前記シリル化剤B(i)が、前記のシラ
    ノールで連鎖停止したポリジオルガノシロキサンA
    (i)の100重量部に対して約0.1〜約10重量部
    の範囲の量で存在する、請求項1記載の組成物。
  9. 【請求項9】 前記縮合硬化触媒B(ii)がスズ化合
    物またはチタン化合物からなる、請求項1記載の組成
    物。
  10. 【請求項10】 前記硬化縮合触媒B(ii)が、酢酸
    ヘキシルアンモニウム、酢酸ベンジルトリメチルアンモ
    ニウムおよびこれらの混合物より成る群の中から選択さ
    れた非金属硬化縮合触媒からなる、請求項1記載の組成
    物。
  11. 【請求項11】 前記架橋剤B(iii)が三官能性ま
    たは四官能性のヒドロキシ反応性シランからなる、請求
    項1記載の組成物。
  12. 【請求項12】 前記架橋剤B(iii)が、前記のシ
    ラノールで連鎖停止したポリジオルガノシロキサンA
    (i)の100重量部に対して約0.25〜約5重量部
    の範囲の量で存在する、請求項1記載の組成物。
  13. 【請求項13】 前記樹脂成分Aがさらに、(iii)
    有効量の充填材を含んでいる、請求項1記載の組成物。
  14. 【請求項14】 前記触媒成分Bがさらに、(iv)有
    効量の接着促進剤を含んでいる、請求項1記載の組成
    物。
JP5007143A 1992-01-21 1993-01-20 迅速な接着性を示すシリコーンrtv Withdrawn JPH05345888A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US823096 1977-08-09
US82309692A 1992-02-06 1992-02-06

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05345888A true JPH05345888A (ja) 1993-12-27

Family

ID=25237785

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5007143A Withdrawn JPH05345888A (ja) 1992-01-21 1993-01-20 迅速な接着性を示すシリコーンrtv

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JPH05345888A (ja)
CA (1) CA2085652A1 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5833798A (en) * 1996-04-17 1998-11-10 Dow Corning S. A. Adhesion method employing organosiloxane compositions
US6034171A (en) * 1997-04-02 2000-03-07 Dow Corning S.A. Organosiloxane compositions
CN106367019A (zh) * 2016-08-31 2017-02-01 江苏天辰新材料股份有限公司 一种脱酮肟型单组分rtv硅橡胶建筑密封剂及其制备方法
CN107142074A (zh) * 2017-05-09 2017-09-08 江苏天辰新材料股份有限公司 一种脱肟型单组份室温密封胶的制备方法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03181633A (ja) * 1989-12-12 1991-08-07 Atsugi Unisia Corp 減衰力可変型緩衝器

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03181633A (ja) * 1989-12-12 1991-08-07 Atsugi Unisia Corp 減衰力可変型緩衝器

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5833798A (en) * 1996-04-17 1998-11-10 Dow Corning S. A. Adhesion method employing organosiloxane compositions
US6034171A (en) * 1997-04-02 2000-03-07 Dow Corning S.A. Organosiloxane compositions
CN106367019A (zh) * 2016-08-31 2017-02-01 江苏天辰新材料股份有限公司 一种脱酮肟型单组分rtv硅橡胶建筑密封剂及其制备方法
CN107142074A (zh) * 2017-05-09 2017-09-08 江苏天辰新材料股份有限公司 一种脱肟型单组份室温密封胶的制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
CA2085652A1 (en) 1993-07-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2577150B2 (ja) 改良された室温硬化性シリコーン組成物
JP5997778B2 (ja) 新規アルコキシシリル−エチレン基末端ケイ素含有化合物、室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物、及び該組成物を硬化して得られる成形物
WO1983002948A1 (en) Scavengers for one-component alkoxy-functional rtv compositions and processes
JP2698268B2 (ja) 改良された室温硬化性シリコ―ン組成物
JPH04108B2 (ja)
JPH07113083B2 (ja) 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物
JP5068451B2 (ja) 室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物
JPS6315306B2 (ja)
JPH0320148B2 (ja)
JPH0378431B2 (ja)
JPH05262989A (ja) 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物
JP2010084062A (ja) 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物
JPH07113086B2 (ja) 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物
JP2914838B2 (ja) 室温硬化性シリコーン組成物
JP2003516458A (ja) 室温硬化性シリコーンシーラント
JPH0333749B2 (ja)
JP3330974B2 (ja) 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物
JPH0543803A (ja) 低モジユラス1成分型rtv組成物およびその製造方法
JP3210424B2 (ja) 室温硬化性シリコーンエラストマー組成物
JP2000129130A (ja) 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物の製造方法
JP2004182942A (ja) 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物
JPH0834922A (ja) 室温硬化性シリコーンエラストマー組成物
JPH11209621A (ja) 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物の製造方法
JP2819382B2 (ja) 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物
JP2003221506A (ja) 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20000404