JPH05345433A - サーマルヘッド - Google Patents

サーマルヘッド

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JPH05345433A
JPH05345433A JP15549192A JP15549192A JPH05345433A JP H05345433 A JPH05345433 A JP H05345433A JP 15549192 A JP15549192 A JP 15549192A JP 15549192 A JP15549192 A JP 15549192A JP H05345433 A JPH05345433 A JP H05345433A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
protective film
thermal head
film
base film
heat
Prior art date
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Pending
Application number
JP15549192A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuhisa Honma
克久 本間
Katsumi Yanagibashi
勝美 柳橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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Publication of JPH05345433A publication Critical patent/JPH05345433A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高効率で、応答性が優れ、クラックの発生が
少ないサ−マルヘッドを提供すること。 【構成】 サ−マルヘッドを構成する下地膜3または保
護膜7の厚さを、保護膜7上のヌ−プ硬度が、荷重20
gで測定した場合に、1200kgf/mm以上す
る。また、下地膜3および保護膜7を、NまたはCのい
ずれかと、Siとを主成分とするセラミックス材料のス
パッタリングで形成し、かつ下地膜3および保護膜7の
各厚さの合計を6μm以上にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱樹脂層を持つ構造
のサ−マルヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】サ−マルヘッドは騒音が少なく、保守が
容易、ランニングコストが低いなどの利点があり、ファ
クシミリやワ−プロのプリンタ等、各種の記録装置に使
用されている。
【0003】これらの記録装置は、小形、低電力、低価
格が要求される。したがってこのような記録装置に使用
されるサ−マルヘッドも、低価格、高効率が要求され
る。
【0004】これらの要求に対し、サ−マルヘッドの保
温層をグレ−ズガラスに代え、例えばポリイミド樹脂や
エポキシ樹脂などの耐熱性樹脂を用いるものが提案され
ている(特開昭52−100245号公報)。
【0005】耐熱性樹脂を用いるサ−マルヘッドは、グ
レ−ズガラスを用いたものに較べ熱効率が向上し、また
熱応答性も改善されるなど優れた特徴を持っている。
【0006】このようなサ−マルヘッドを実用化する場
合、耐熱性樹脂層とこの上に形成される発熱抵抗体との
間に下地膜を設ける必要がある(特開昭63−1892
53)。この場合、下地膜の機能として例えば次の3つ
が挙げられる。
【0007】1)熱に対する緩衝 発熱抵抗体と耐熱性樹脂層とが直接接触しないように
し、耐熱性樹脂層に加わる温度を低減する。
【0008】2)硬度の強化 耐熱性樹脂層は、サ−マルヘッドの支持基板としての十
分な硬度を持たないので、この面から硬度を強化する。
【0009】3)耐熱性樹脂層の密閉 サ−マルヘッドの動作時やその製造工程で耐熱性樹脂層
からガスが発生し、他の部分に影響を及ぼす。また水分
などが耐熱性樹脂層に侵入すると、樹脂の変質や新たな
ガス放出の原因になる。このような問題の防止や低減の
ために耐熱性樹脂層を密閉する。
【0010】なお、上記したような下地膜は、グレ−ズ
基板を用いたサ−マルヘッドには、必ずしも必要とされ
ない。
【0011】ところで、発熱抵抗体を覆う保護膜につい
ては、グレ−ズ基板を用いた場合でも、また耐熱性樹脂
層を用いた場合でも必要とされる。
【0012】なお保護膜は発熱抵抗体を覆い、発熱抵抗
体が動作時に酸化したり、また周囲の環境により腐食す
ることを防止するものである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ポリイミド樹脂やエポ
キシ樹脂などの耐熱性樹脂層を用いるサ−マルヘッド
は、効率、応答性に優れた特長を持つ反面、動作中に異
物を巻き込んだ場合にクラックを発生する問題がある。
【0014】例えば、印刷を行う感熱紙とサ−マルヘッ
ドとの間や、感熱紙とプラテンロ−ラとの間に異物が挟
まった場合に、感熱紙に接触している保護膜の部分に局
所的な力が加わりクラックが発生する。
【0015】このようなクラックの発生は、耐熱性樹脂
層がその性質上変形しやすいため、保護膜に局所的な力
が加わったとき、保護膜の変形を抑止する働きがないこ
とによるものである。
【0016】なおグレ−ズ基板を用いたサ−マルヘッド
の場合は、クラックの発生はそれほど問題にならない。
【0017】本発明は、高効率で、応答性が優れ、クラ
ックの発生が少ないサ−マルヘッドを提供することを目
的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明のサ−マルヘッド
は、支持基板と、この支持基板の上に順に形成される耐
熱樹脂層、下地膜、発熱抵抗体、電極と、前記発熱抵抗
体を覆うように形成された保護膜とを具備するサ−マル
ヘッドにおいて、前記下地膜または保護膜の厚さを、前
記保護膜上のヌ−プ硬度が、荷重20gで測定した場合
に、1200kgf/mm以上となるように設定して
いる。
【0019】また、前記下地膜および前記保護膜を、N
またはCと、Siを主成分とするセラミックス材料のス
パッタリングで形成し、かつ前記下地膜および前記保護
膜の各厚さの合計を6μm以上にしている。
【0020】
【作用】耐熱樹脂層を有するサ−マルヘッドにおいて
は、その耐クラック性は、発熱抵抗体を覆う保護膜上か
ら測定した硬度と相関があることが、本発明者によって
見出だされた。なお保護膜上から測定した硬度は、下地
膜と保護膜とを積層した状態の膜硬度に概ね相当してい
る。
【0021】そして、保護膜上のヌ−プ硬度が、荷重2
0gで測定した場合に1200kgf/mm以上とな
るように、下地膜または保護膜の厚さを設定し、また、
下地膜および保護膜を、NまたはCのいずれかと、Si
とを主成分とするセラミックス材料のスパッタリングで
形成し、かつ下地膜および保護膜の各厚さの合計を6μ
m以上にすることにより、クラックの発生を防止してい
る。
【0022】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1を参照して説
明する。
【0023】1は、Fe−Cr合金からなる支持基板
で、この支持基板1の上に芳香族ポリイミド樹脂の耐熱
樹脂層2が、約20μmの厚さで形成される。
【0024】耐熱樹脂層2の形成は、例えばポリアミッ
ク酸ワニスを、支持基板1に塗布し、焼き付けることで
行う。
【0025】そして耐熱樹脂層2の上に、NまたはCの
いずれかと、Siとを主成分とする下地膜3を、スパッ
タリング法で形成する。
【0026】なおこの場合のタ−ゲットとしては、Si
、SiOの粉末を1:1のモル比で混合し、ホ
ットプレスで固めた後、焼結したものを用いている。
【0027】また下地膜3としては図2に示すように複
数の条件、例えば供給電力(W/cm)、膜形成時の
タ−ゲット温度(℃)、雰囲気ガス(O、Ar)の容
積比(%)、膜厚(μm)を変えて形成している。
【0028】また、下地膜3の上にNb−SiO系の
発熱抵抗体4、Alよりなる個別電極5および共通電極
6をそれぞれ形成する。なお、発熱抵抗体4にはTa−
SiOを用いることもできる。
【0029】そして電極5、6の大部分および発熱抵抗
体4を覆うように保護膜7を形成する。
【0030】なお保護膜7の形成は、下地膜3と同様に
スパッタリング法で行い、またタ−ゲットも下地膜3を
形成したときと同じものを用いた。
【0031】また保護膜7も、下地膜3と同様の複数の
条件で形成している(図2)。
【0032】上記した構成のサ−マルヘッドの耐クラッ
ク性能を試験するため、複数の条件で形成した下地膜3
や保護膜7でサ−マルヘッド試作し、これを記録装置に
組み込み、実機走行試験を行った。
【0033】実機走行試験の条件は、プラテン圧160
g/cm、感熱紙の送り速度30mm/sec、印加エ
ネルギ−0.23mj/dot、印加パルス周期5ms
ecである。
【0034】そして同一の環境下で30kmの走行試験
を行った後に、サ−マルヘッドの1ラインに発生したク
ラックの数(サ−マルヘッドを構成する全bit、17
28個中にクラックが発生したbit数)を、図2に示
している。
【0035】なお図2の最下欄には、比較用デ−タとし
てグレ−ズ基板を用いたサ−マルヘッドの試験結果を示
してある。
【0036】また、各試作品につき、薄膜用微小ヌ−プ
硬度計により、発熱抵抗体の保護膜上から測定した硬度
(kgf/mm)についても、図2に示してある。こ
の場合の荷重は20gである。
【0037】上記の試験結果のうち、クラック発生数と
ヌ−プ硬度との関係をグラフに示したものが図3であ
る。
【0038】図3で、横軸は荷重20gの場合のヌ−プ
硬度(kgf/mm)で、縦軸はクラック発生数(サ
−マルヘッドを構成する全bit、1728個中にクラ
ックが発生したbit数)である。図2および図3か
ら、サ−マルヘッドのヌ−プ硬度が概ね1200kgf
/mm以上であれば、グレ−ズ基板を用いたものと同
等以上の耐クラック性を有していることが分かる。
【0039】なお、上記した実施例に限らず、下地膜や
保護膜をTa−O系のスパッタリングで形成した場合
も、またプラズマCVDで形成したSi−O−N系の場
合でも、ヌ−プ硬度が概ね1200kgf/mm以上
であれば、グレ−ズ基板を用いたものと同等以上の耐ク
ラック性を有するという同様の結果が得られた。
【0040】また、下地膜や保護膜の材料として、Si
−N系、Si−C系、Si−C−N系を使用した場合、
その成膜方法や成膜条件に関係なく、下地膜と保護膜と
を合わせた合計の膜厚が概ね6μm以上であれば、耐ク
ラック性は問題のないレベルであった。
【0041】また試作したサ−マルヘッドについて熱効
率の評価を行った。その結果、下地膜や保護膜の膜厚が
厚くなると、若干の効率低下の傾向が見られた。しかし
耐熱性樹脂を用いたサ−マルヘッドの特長を損なうもの
ではなかった。
【0042】上記したように本発明によれば、下地膜や
保護膜として特別に高硬度の材料(特開平1−2024
65)を用いる必要がなく、材料選択の範囲が広がる。
例えば上記した基準を考慮することによって、大部分の
セラミックス材料が使用できる。
【0043】なお上記の実施例では、支持基板としてF
e−Cr合金の場合で説明したが、他の金属や非金属の
基板を用いることもできる。また、耐熱性樹脂としても
種々のものが利用でき、その厚さも通常10μm〜40
μmの範囲で選ばれるが、この範囲には限られない。
【0044】また、下地膜や保護膜は、その材料や成膜
方法が同じである必要はない。また硬度の条件を満たせ
ば、下地膜や保護膜は、同一または異なった材料や成膜
方法の複数の層を重ねた複合膜でもよい。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、クラックの発生を低減
したサ−マルヘッドが実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の要部を示す分解斜視図であ
る。
【図2】本発明を説明する図である。
【図3】本発明を説明する図である。
【符号の説明】 1…支持基板 2…耐熱樹脂層 3…下地膜 4…発熱抵抗体 5…個別電極 6…共通電極 7…保護膜

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持基板と、この支持基板の上に順に形
    成される耐熱樹脂層、下地膜、発熱抵抗体、電極と、前
    記発熱抵抗体を覆うように形成された保護膜とを具備す
    るサ−マルヘッドにおいて、前記下地膜または保護膜の
    厚さを、前記保護膜上のヌ−プ硬度が、荷重20gで測
    定した場合に、1200kgf/mm以上となるよう
    に設定したことを特徴とするサ−マルヘッド。
  2. 【請求項2】 支持基板と、この支持基板の上に順に形
    成される耐熱樹脂層、下地膜、発熱抵抗体、電極と、前
    記発熱抵抗体を覆うように形成された保護膜とを具備す
    るサ−マルヘッドにおいて、前記下地膜および前記保護
    膜を、NまたはCのいずれかと、Siとを主成分とする
    セラミックス材料のスパッタリングで形成し、かつ前記
    下地膜および前記保護膜の各厚さの合計が6μm以上で
    あることを特徴とするサ−マルヘッド。
JP15549192A 1992-06-16 1992-06-16 サーマルヘッド Pending JPH05345433A (ja)

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