JPH05345278A - 切断および研削砥石 - Google Patents
切断および研削砥石Info
- Publication number
- JPH05345278A JPH05345278A JP1904393A JP1904393A JPH05345278A JP H05345278 A JPH05345278 A JP H05345278A JP 1904393 A JP1904393 A JP 1904393A JP 1904393 A JP1904393 A JP 1904393A JP H05345278 A JPH05345278 A JP H05345278A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- abrasive
- binder
- granulation
- bond
- present
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Polishing Bodies And Polishing Tools (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 レジン結合剤はもとより、メタル結合剤,ビ
トリファイド結合剤でも利用でき、切味、耐用ともに優
れた高い性能の砥石を得る。 【構成】 砥材粒子1周辺が焼結可能な造粒結合剤2に
よって支持され、さらに同造粒結合剤2外領域が、造粒
結合剤2より低硬度のマトリックス結合剤3によって固
定された二重構造の結合剤組織を有する切断および研削
砥石。
トリファイド結合剤でも利用でき、切味、耐用ともに優
れた高い性能の砥石を得る。 【構成】 砥材粒子1周辺が焼結可能な造粒結合剤2に
よって支持され、さらに同造粒結合剤2外領域が、造粒
結合剤2より低硬度のマトリックス結合剤3によって固
定された二重構造の結合剤組織を有する切断および研削
砥石。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は切断及び研削砥石、特
に、結合剤粉末とダイヤモンド砥材パウダーを混合し焼
結した、いわゆるインプレグネィテッドタイプのダイヤ
モンド砥石およびボラゾン砥石等、切断および研削砥石
に関する。
に、結合剤粉末とダイヤモンド砥材パウダーを混合し焼
結した、いわゆるインプレグネィテッドタイプのダイヤ
モンド砥石およびボラゾン砥石等、切断および研削砥石
に関する。
【0002】
【従来の技術】研削砥石は、一般的に裸の砥材と単一の
結合剤から構成されている。研削砥石における結合剤の
主要な役割は、 (1)砥材の保持 (2)砥材埋まり込み防止のための支持 (3)砥石の摩耗速度コントロール の3点にある。
結合剤から構成されている。研削砥石における結合剤の
主要な役割は、 (1)砥材の保持 (2)砥材埋まり込み防止のための支持 (3)砥石の摩耗速度コントロール の3点にある。
【0003】ところが、単一の結合剤でこれら3つの役
割を同時に調整することは非常に難しい。例えば砥石の
切味向上のために砥石の摩耗速度を大きくしようとする
とき、軟質のボンドにするのが一般的であるが、同時に
砥材の保持力および砥材の支持力が低下し、目的とする
切味向上が達成できないという問題があった。
割を同時に調整することは非常に難しい。例えば砥石の
切味向上のために砥石の摩耗速度を大きくしようとする
とき、軟質のボンドにするのが一般的であるが、同時に
砥材の保持力および砥材の支持力が低下し、目的とする
切味向上が達成できないという問題があった。
【0004】このため、例えば特開昭55−65075
号公報,特開昭56−39862号公報等に記載のよう
に、レジンボンド用砥材として電着,スパッタリング,
化学蒸着,電解メッキ,無電解メッキなどによってN
i,Cu,Tiを被覆したメタルコート砥材が開発さ
れ、物理的,化学的に砥材の保持する強度の向上が図ら
れている。
号公報,特開昭56−39862号公報等に記載のよう
に、レジンボンド用砥材として電着,スパッタリング,
化学蒸着,電解メッキ,無電解メッキなどによってN
i,Cu,Tiを被覆したメタルコート砥材が開発さ
れ、物理的,化学的に砥材の保持する強度の向上が図ら
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
のメタルコート砥材は、結合剤が最も軟質のレジン結合
剤の砥石においては効果があるが、さらに強度の高いメ
タル結合剤、ビトリファイド結合剤の砥石では、前述の
メタルコート砥材よりマトリックス結合剤の方が強度が
強い構造となる。したがって、これらの被覆砥材におい
ては被覆の効果が殆どないか、あるいは効果以上に、コ
スト高となって実用化できないというのが現状である。
のメタルコート砥材は、結合剤が最も軟質のレジン結合
剤の砥石においては効果があるが、さらに強度の高いメ
タル結合剤、ビトリファイド結合剤の砥石では、前述の
メタルコート砥材よりマトリックス結合剤の方が強度が
強い構造となる。したがって、これらの被覆砥材におい
ては被覆の効果が殆どないか、あるいは効果以上に、コ
スト高となって実用化できないというのが現状である。
【0006】本発明の目的は、従来の被覆砥材を使用し
た砥石における欠点である結合剤による砥材保持力の問
題を解決して、レジン結合剤はもとより、メタル結合
剤,ビトリファイド結合剤でも利用でき、切味、耐用と
もに優れた高い性能の砥石を得ることにある。
た砥石における欠点である結合剤による砥材保持力の問
題を解決して、レジン結合剤はもとより、メタル結合
剤,ビトリファイド結合剤でも利用でき、切味、耐用と
もに優れた高い性能の砥石を得ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の切断および研削
砥石は、0.03〜2mmの砥材粒子が周辺を造粒結合
剤によって支持され、さらに同造粒結合剤外領域が造粒
結合剤より低硬度のマトリックス結合剤によって固定さ
れた二重構造の結合剤組織とすることによってその目的
を達成したものである。
砥石は、0.03〜2mmの砥材粒子が周辺を造粒結合
剤によって支持され、さらに同造粒結合剤外領域が造粒
結合剤より低硬度のマトリックス結合剤によって固定さ
れた二重構造の結合剤組織とすることによってその目的
を達成したものである。
【0008】そして、この砥石は、粒径が0.03〜2
mmの砥材粒子表面を接着性液体によって均一に湿化
し、同湿化した砥材粒子を粒径が砥材粒子径より小さ
く、焼結可能な粉体と混合して造粒し、乾燥後接着性液
体による均一な湿化と前記焼結可能な粉体との混合造粒
を繰り返して得た造粒体をマトリックス結合剤と混合し
て成形後、焼成することによって製造することができ
る。
mmの砥材粒子表面を接着性液体によって均一に湿化
し、同湿化した砥材粒子を粒径が砥材粒子径より小さ
く、焼結可能な粉体と混合して造粒し、乾燥後接着性液
体による均一な湿化と前記焼結可能な粉体との混合造粒
を繰り返して得た造粒体をマトリックス結合剤と混合し
て成形後、焼成することによって製造することができ
る。
【0009】造粒結合剤としては、主として砥材の保持
力,支持力の高いものを選定し、マトリックス結合剤と
しては砥石の摩耗を適度に制御するための結合剤を選定
することによって高い性能の砥石を得ることができる。
力,支持力の高いものを選定し、マトリックス結合剤と
しては砥石の摩耗を適度に制御するための結合剤を選定
することによって高い性能の砥石を得ることができる。
【0010】造粒結合剤としては、主として砥材の保持
力,支持力の高いものを選定し、マトリックス結合剤と
しては砥石の摩耗を適度に制御するための結合剤を選定
することによって高い性能の砥石を得ることができる。
力,支持力の高いものを選定し、マトリックス結合剤と
しては砥石の摩耗を適度に制御するための結合剤を選定
することによって高い性能の砥石を得ることができる。
【0011】核となる砥材としては、ダイヤモンド,ボ
ラゾン,炭化タングステン,炭化珪素,アルミナなど一
般に使用される粒径0.03〜2mmの砥材粒子を核と
して使用する。
ラゾン,炭化タングステン,炭化珪素,アルミナなど一
般に使用される粒径0.03〜2mmの砥材粒子を核と
して使用する。
【0012】砥材粒子の周りに付着させる造粒結合剤の
粉体としては、金属,金属化合物,無機質,有機質およ
びこれらの物質を所定の組成で混合した混合粉末など
で、砥材粒子表面に均一に付着させる点から粉末の粒径
が砥材粒子の径よりも小さいものが良い。造粒結合剤と
しての粉体の種類は幅広く、砥石の用途及び目的とする
性能に応じて、任意に選択的に使用でき、砥石の製造の
ためのマトリックス結合剤とは異なったものが使用でき
るが、後の砥石焼成時にマトリックスとなる結合剤と同
時に焼成される性質を有することが必要である。
粉体としては、金属,金属化合物,無機質,有機質およ
びこれらの物質を所定の組成で混合した混合粉末など
で、砥材粒子表面に均一に付着させる点から粉末の粒径
が砥材粒子の径よりも小さいものが良い。造粒結合剤と
しての粉体の種類は幅広く、砥石の用途及び目的とする
性能に応じて、任意に選択的に使用でき、砥石の製造の
ためのマトリックス結合剤とは異なったものが使用でき
るが、後の砥石焼成時にマトリックスとなる結合剤と同
時に焼成される性質を有することが必要である。
【0013】造粒に際して使用する接着性液体は、後工
程の焼成で完全に飛散し焼成に悪影響を及ぼさない性質
のものを使用する。好適には、パラフィン系有機溶剤,
ポリビニルアルコール(PVA),セルロース系有機溶
剤等があり、溶媒によって適度の粘性を有するように調
整する。
程の焼成で完全に飛散し焼成に悪影響を及ぼさない性質
のものを使用する。好適には、パラフィン系有機溶剤,
ポリビニルアルコール(PVA),セルロース系有機溶
剤等があり、溶媒によって適度の粘性を有するように調
整する。
【0014】造粒工程は、砥材に回転運動を与えなが
ら、熱分解性の接着性溶液と造粒結合剤の粉末を交互に
散布して、雪だるま式に造粒成長させる。具体的には、
核となる砥材粒子に上記の液状の接着剤を砥材の全表面
が均一に濡れる量散布し、多過ぎた分量は取り去る。次
いで造粒結合剤である粉体を容器に投入する。粉体と表
面の濡れた砥材を混合撹拌し、砥材表面に造粒粉体を均
一に付着させる。造粒された砥材と、余剰の粉末を砥粒
サイズより細かい篩上に移し、造粒砥材と余剰粉末を分
離する。造粒砥材は再度接着剤の散布と粉体の付着工程
を繰り返す。これにより、2層,3層と造粒粉末が付着
していき、所定の量の造粒結合剤粉末の付着した砥材を
得ることができる。
ら、熱分解性の接着性溶液と造粒結合剤の粉末を交互に
散布して、雪だるま式に造粒成長させる。具体的には、
核となる砥材粒子に上記の液状の接着剤を砥材の全表面
が均一に濡れる量散布し、多過ぎた分量は取り去る。次
いで造粒結合剤である粉体を容器に投入する。粉体と表
面の濡れた砥材を混合撹拌し、砥材表面に造粒粉体を均
一に付着させる。造粒された砥材と、余剰の粉末を砥粒
サイズより細かい篩上に移し、造粒砥材と余剰粉末を分
離する。造粒砥材は再度接着剤の散布と粉体の付着工程
を繰り返す。これにより、2層,3層と造粒粉末が付着
していき、所定の量の造粒結合剤粉末の付着した砥材を
得ることができる。
【0015】図1に造粒処理回数と造粒結合剤の付着量
の関係と共に、砥材粒度と造粒の成長速度との関係を示
す。同図は、砥材として合成ダイヤモンドを、また造粒
結合剤として、1.7μm平均粒径を有する50重量%
WC−50重量%Coを、容量1500ccの造粒機中
に投入して、回転数20rpmで処理したものである。
同図から、各粒径の砥材に対して付着させる造粒結合剤
の量を自由に変化させることができることを示してお
り、造粒結合剤の付着量によっても、砥材の保持力,支
持力に変化を与えることができ、これも本砥材製法の大
きな特長である。
の関係と共に、砥材粒度と造粒の成長速度との関係を示
す。同図は、砥材として合成ダイヤモンドを、また造粒
結合剤として、1.7μm平均粒径を有する50重量%
WC−50重量%Coを、容量1500ccの造粒機中
に投入して、回転数20rpmで処理したものである。
同図から、各粒径の砥材に対して付着させる造粒結合剤
の量を自由に変化させることができることを示してお
り、造粒結合剤の付着量によっても、砥材の保持力,支
持力に変化を与えることができ、これも本砥材製法の大
きな特長である。
【0016】このようにして得られた造粒砥材は、通常
の方法により、マトリックス結合剤を用いて成形し、焼
成して砥石を得ることができる。
の方法により、マトリックス結合剤を用いて成形し、焼
成して砥石を得ることができる。
【0017】表1に、メタル結合剤における造粒のため
の結合剤とマトリックス結合剤との好ましい組み合わせ
例を示す。造粒結合剤は砥材の保持の向上を目的とする
ために、マトリックス結合剤より硬さと強度とが高いも
のを選定する。しかしながら、あまりにも高すぎると、
目詰まりの原因となるので硬さと強度の差が極端に大き
くない範囲に抑える必要がある。
の結合剤とマトリックス結合剤との好ましい組み合わせ
例を示す。造粒結合剤は砥材の保持の向上を目的とする
ために、マトリックス結合剤より硬さと強度とが高いも
のを選定する。しかしながら、あまりにも高すぎると、
目詰まりの原因となるので硬さと強度の差が極端に大き
くない範囲に抑える必要がある。
【0018】
【表1】
【0019】
【作用】図2は本発明に係る砥石のミクロ構造とその作
用を模型的に示す図である。同図に示すように、砥材1
が造粒結合剤2による支持力aによって保持され、さら
に、この造粒結合剤2がマトリックス結合剤3で固めら
れた二重構造の結合剤組織が形成されている。砥材1
は、造粒結合剤2による支持力aによって保持されてそ
の脱落が防止され、マトリックス結合剤3は砥石の摩耗
を制御する機能を果たし、砥材1の結合剤2,3中への
沈み込みが少ない砥石を得ることができる。
用を模型的に示す図である。同図に示すように、砥材1
が造粒結合剤2による支持力aによって保持され、さら
に、この造粒結合剤2がマトリックス結合剤3で固めら
れた二重構造の結合剤組織が形成されている。砥材1
は、造粒結合剤2による支持力aによって保持されてそ
の脱落が防止され、マトリックス結合剤3は砥石の摩耗
を制御する機能を果たし、砥材1の結合剤2,3中への
沈み込みが少ない砥石を得ることができる。
【0020】
〔実施例 1〕ダイヤモンド砥石の中でも、重研削用に
属する切断ブレードを製造した。図3のミクロ外形に示
す平均粒度400μm(#40)のダイヤモンド砥粒
に、50重量%WC−50重量%Coの造粒結合剤を砥
粒に対し600重量%付着させて図4に示す造粒砥材を
調製した。
属する切断ブレードを製造した。図3のミクロ外形に示
す平均粒度400μm(#40)のダイヤモンド砥粒
に、50重量%WC−50重量%Coの造粒結合剤を砥
粒に対し600重量%付着させて図4に示す造粒砥材を
調製した。
【0021】同造粒砥材6.6gと10重量%WC−9
0重量%Coのマトリックス結合剤43gを混合,成形
して、水素雰囲気中800℃で焼成して、175D ×3
8L×2.1T ×5.0X ×12N のサイズ切断ブレー
ドを作成した。
0重量%Coのマトリックス結合剤43gを混合,成形
して、水素雰囲気中800℃で焼成して、175D ×3
8L×2.1T ×5.0X ×12N のサイズ切断ブレー
ドを作成した。
【0022】比較のために、上記砥粒をマトリックス結
合剤のみで焼成したものを同一条件で作成した。これら
の切断ブレードを乾式と湿式の切断試験に供した。図5
と図6にその試験条件と結果を示す。
合剤のみで焼成したものを同一条件で作成した。これら
の切断ブレードを乾式と湿式の切断試験に供した。図5
と図6にその試験条件と結果を示す。
【0023】乾式と湿式との両方のテスト結果は、本発
明によるものは、比較例の場合の約2倍の砥石寿命を示
し、切断速度も15〜30%向上した。
明によるものは、比較例の場合の約2倍の砥石寿命を示
し、切断速度も15〜30%向上した。
【0024】乾式試験後に、結合剤から突出した砥材の
高さを測定した。測定方法は両センターのアーバーにブ
レードを取付け、ブレードの外周に触針を当てて行っ
た。その測定結果を図7と図8に示す。本発明による図
7に示すものは、平均120μm高さであったのに対し
て、図8に示す比較例の場合は70μmであるに過ぎな
かった。
高さを測定した。測定方法は両センターのアーバーにブ
レードを取付け、ブレードの外周に触針を当てて行っ
た。その測定結果を図7と図8に示す。本発明による図
7に示すものは、平均120μm高さであったのに対し
て、図8に示す比較例の場合は70μmであるに過ぎな
かった。
【0025】また、砥粒に対する造粒結合剤の付着量と
乾式切断に於ける切断性能の関係を調べた。図5と同一
の条件で試験を行い、図9に示すような結果を得た。同
図から明らかなように、付着量が600重量%の時に切
断速度のピークがある。造粒結合剤の付着量が600重
量%までは砥材の保持力の向上が切断速度にプラスとし
て作用し、それ以上では、保持力が高過ぎて目詰まりが
生じ、切断速度が低下することを示している。
乾式切断に於ける切断性能の関係を調べた。図5と同一
の条件で試験を行い、図9に示すような結果を得た。同
図から明らかなように、付着量が600重量%の時に切
断速度のピークがある。造粒結合剤の付着量が600重
量%までは砥材の保持力の向上が切断速度にプラスとし
て作用し、それ以上では、保持力が高過ぎて目詰まりが
生じ、切断速度が低下することを示している。
【0026】図10と図11の写真に、上記それぞれの
切削後の破断面構造を示す。本発明の場合を示す図10
には破断面に破砕した砥材Aが存在するのに対して、比
較例を示す図11の場合には破断面に完全な形の砥材A
が残り、また、部分的には砥材が抜け去った跡Bが示さ
れている。
切削後の破断面構造を示す。本発明の場合を示す図10
には破断面に破砕した砥材Aが存在するのに対して、比
較例を示す図11の場合には破断面に完全な形の砥材A
が残り、また、部分的には砥材が抜け去った跡Bが示さ
れている。
【0027】これは本発明による造粒砥材中に砥材が強
力に保持されたために、ダイヤモンド砥粒が破壊された
もので、本発明により得られた砥石の切削性の良さを示
している。
力に保持されたために、ダイヤモンド砥粒が破壊された
もので、本発明により得られた砥石の切削性の良さを示
している。
【0028】〔実施例 2〕難削材であるセラミックス
の研削用として、メタルホィールを本発明に基づいて製
造した。
の研削用として、メタルホィールを本発明に基づいて製
造した。
【0029】粒度800μm(#80)のダイヤモンド
砥粒に、30重量%Co−Ni,70重量%ブロンズか
らなる造粒結合剤を500重量%付着せしめ、これに1
00重量%のブロンズのマトリックス結合剤を用いて、
水素雰囲気中700℃で、150D ×1.5T ×50.
8H のサイズのホィールを作成し、また、比較例として
砥粒をマトリックス結合剤のみを用いて同様のホィール
を製造した。
砥粒に、30重量%Co−Ni,70重量%ブロンズか
らなる造粒結合剤を500重量%付着せしめ、これに1
00重量%のブロンズのマトリックス結合剤を用いて、
水素雰囲気中700℃で、150D ×1.5T ×50.
8H のサイズのホィールを作成し、また、比較例として
砥粒をマトリックス結合剤のみを用いて同様のホィール
を製造した。
【0030】両ホィールを用いてアルミナセラミックス
の研削試験を行った。試験条件とその結果を図12に示
す。本発明のホィールの消費電力は比較品より20%高
い。この消費電力が高いということは、砥粒が被削材に
良く食い込んだことを示し、その分だけホィールの切れ
味が良いことを示している。また、研削比も本発明によ
るホィールは比較例に対し、約30%向上した。
の研削試験を行った。試験条件とその結果を図12に示
す。本発明のホィールの消費電力は比較品より20%高
い。この消費電力が高いということは、砥粒が被削材に
良く食い込んだことを示し、その分だけホィールの切れ
味が良いことを示している。また、研削比も本発明によ
るホィールは比較例に対し、約30%向上した。
【0031】図13および図14に両ホィールにおける
研削面の面粗度を示す。図13に示す本発明のホイール
による場合の方が図14に示す比較例の場合よりも面粗
度が粗いことが判る。このことは、本発明によるホィー
ルの方が被削材に深く喰い込み研削性が本発明の場合の
方が良いことが判る。
研削面の面粗度を示す。図13に示す本発明のホイール
による場合の方が図14に示す比較例の場合よりも面粗
度が粗いことが判る。このことは、本発明によるホィー
ルの方が被削材に深く喰い込み研削性が本発明の場合の
方が良いことが判る。
【0032】図15および図16は研削試験後の両ホィ
ールの表面状態を示す図であり、図15に示す本発明に
よる場合は、砥材1の数が多く、個々の砥材1が多く、
ボンドテール10が目立っている。これに対して図16
に示す比較例の場合には砥材1の脱落が多い。
ールの表面状態を示す図であり、図15に示す本発明に
よる場合は、砥材1の数が多く、個々の砥材1が多く、
ボンドテール10が目立っている。これに対して図16
に示す比較例の場合には砥材1の脱落が多い。
【0033】このように、本発明のホィールは比較例と
比較して砥材の目立ちが良く、また、脱落が少ないた
め、高い研削性能を示す。さらにセラミックス等の高い
剛性材料では、その高い切削抵抗によっても比較例の場
合のような砥材の沈み込み現象が改善されたことが判
る。
比較して砥材の目立ちが良く、また、脱落が少ないた
め、高い研削性能を示す。さらにセラミックス等の高い
剛性材料では、その高い切削抵抗によっても比較例の場
合のような砥材の沈み込み現象が改善されたことが判
る。
【0034】
【発明の効果】本発明によって、特性の調整を簡単に行
なうことができ、しかも任意の厚みで且つ任意の特性を
有する砥粒砥材を安価に、しかも効率よく製造できる。
なうことができ、しかも任意の厚みで且つ任意の特性を
有する砥粒砥材を安価に、しかも効率よく製造できる。
【0035】この造粒物から得た二重構造の結合剤組織
を有する砥石は、(1)砥材の保持力が高いために、砥
材の突出量を大きく取ることができ、しかも砥材の脱落
も小さくなる、(2)砥材そのものは研削抵抗による結
合剤中への沈み込みがなく、常に砥材が高く突き出した
状態を維持でき、従って、被研削材への砥材の食い込み
が良い、さらに、(3)本発明によって得た造粒砥材
は、焼結用粉体との比重差を小さくできるために、砥石
とした場合の砥材の分散が良く、個々の砥材の作動効率
が良い、等によって、砥石の切れ味と耐用性が向上す
る。
を有する砥石は、(1)砥材の保持力が高いために、砥
材の突出量を大きく取ることができ、しかも砥材の脱落
も小さくなる、(2)砥材そのものは研削抵抗による結
合剤中への沈み込みがなく、常に砥材が高く突き出した
状態を維持でき、従って、被研削材への砥材の食い込み
が良い、さらに、(3)本発明によって得た造粒砥材
は、焼結用粉体との比重差を小さくできるために、砥石
とした場合の砥材の分散が良く、個々の砥材の作動効率
が良い、等によって、砥石の切れ味と耐用性が向上す
る。
【図1】造粒処理回数と造粒結合剤の付着量の関係と共
に、砥材粒度と造粒の成長速度との関係を示す図であ
る。
に、砥材粒度と造粒の成長速度との関係を示す図であ
る。
【図2】結合剤の二重構造を有する砥石の組織の説明図
である。
である。
【図3】本発明の実施例における各特徴を示す粒子構造
を示す顕微鏡写真である。
を示す顕微鏡写真である。
【図4】本発明の実施例における各特徴を示す粒子構造
を示す顕微鏡写真である。
を示す顕微鏡写真である。
【図5】本発明の実施例における各特徴を示す図であ
る。
る。
【図6】本発明の実施例における各特徴を示す図であ
る。
る。
【図7】本発明の実施例における各特徴を示す図であ
る。
る。
【図8】本発明の実施例における各特徴を示す図であ
る。
る。
【図9】本発明の実施例における各特徴を示す図であ
る。
る。
【図10】本発明の実施例における各特徴を示す粒子構
造を示す顕微鏡写真である。
造を示す顕微鏡写真である。
【図11】本発明の実施例における各特徴を示す粒子構
造を示す顕微鏡写真である。
造を示す顕微鏡写真である。
【図12】本発明の実施例における各特徴を示す図であ
る。
る。
【図13】本発明の実施例における各特徴を示す図であ
る。
る。
【図14】本発明の実施例における各特徴を示す図であ
る。
る。
【図15】本発明の実施例における各特徴を示す粒子構
造を示す顕微鏡写真である。
造を示す顕微鏡写真である。
【図16】本発明の実施例における各特徴を示す粒子構
造を示す顕微鏡写真である。
造を示す顕微鏡写真である。
1 砥材 2 造粒結合剤 3 マトリックス結合剤
Claims (1)
- 【請求項1】 砥材粒子周辺が焼結可能な造粒結合剤に
よって支持され、さらに同造粒結合剤外領域が、前記造
粒結合剤より低硬度のマトリックス結合剤によって固定
された二重構造の結合剤組織を有する切断および研削砥
石。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1904393A JPH05345278A (ja) | 1993-02-05 | 1993-02-05 | 切断および研削砥石 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1904393A JPH05345278A (ja) | 1993-02-05 | 1993-02-05 | 切断および研削砥石 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9588687A Division JPS6354488A (ja) | 1986-04-19 | 1987-04-18 | 切断および研削砥石とその製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05345278A true JPH05345278A (ja) | 1993-12-27 |
Family
ID=11988401
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1904393A Pending JPH05345278A (ja) | 1993-02-05 | 1993-02-05 | 切断および研削砥石 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05345278A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105563363A (zh) * | 2014-11-05 | 2016-05-11 | 江苏华东砂轮有限公司 | 一种离心干燥造粒技术制备陶瓷结合剂堆积磨料的方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3826630A (en) * | 1970-04-23 | 1974-07-30 | De Beers Cons Mines Ltd | Coating for diamonds |
JPS5565075A (en) * | 1978-11-09 | 1980-05-16 | Asahi Daiyamondo Kogyo Kk | Production of metal bond diamond grind stone |
-
1993
- 1993-02-05 JP JP1904393A patent/JPH05345278A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3826630A (en) * | 1970-04-23 | 1974-07-30 | De Beers Cons Mines Ltd | Coating for diamonds |
JPS5565075A (en) * | 1978-11-09 | 1980-05-16 | Asahi Daiyamondo Kogyo Kk | Production of metal bond diamond grind stone |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105563363A (zh) * | 2014-11-05 | 2016-05-11 | 江苏华东砂轮有限公司 | 一种离心干燥造粒技术制备陶瓷结合剂堆积磨料的方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100416330B1 (ko) | 전자 부품 연삭용 연마 도구 | |
KR100623900B1 (ko) | 다공성 연마 공구 및 그 제조 방법 | |
JP3373797B2 (ja) | 樹脂含浸補強ビトリファイド砥石およびその製造方法 | |
JPH0253196B2 (ja) | ||
JP2001205566A (ja) | 樹脂含浸ビトリファイド砥石およびその製造方法 | |
JP3779329B2 (ja) | 金属被覆された砥粒を含むガラス質研削工具 | |
WO1998005466A1 (en) | Wear resistant bond for an abrasive tool | |
US8491358B2 (en) | Thin film brazing of superabrasive tools | |
JPH05345278A (ja) | 切断および研削砥石 | |
EP1201367B1 (en) | Dresser for polishing cloth and manufacturing method therefor | |
JP2679178B2 (ja) | 電着砥石 | |
JPH0412909B2 (ja) | ||
JP3553810B2 (ja) | 固体潤滑剤を含む樹脂含浸ビトリファイド砥石 | |
JPS63267157A (ja) | バレル研磨用メデイアとその製造方法 | |
JPH0857768A (ja) | 重研削用ビトリファイドボンド砥石 | |
JP2002059367A (ja) | メタルボンドダイヤモンド砥石及びその製造方法 | |
JPH0771789B2 (ja) | 砥 石 | |
JP2000246647A (ja) | ビトリファイド超砥粒砥石及びその製造方法 | |
JPH0673807B2 (ja) | 研磨用定盤 | |
JPH04269170A (ja) | 金属被覆多孔性砥石 | |
JP3151705B2 (ja) | 多孔質ダイヤモンド切刃の構造およびその製造方法 | |
JP3260252B2 (ja) | ロータリードレッサ | |
JPH05104443A (ja) | メタルボンド多孔性砥石の製造方法 | |
JPH0487775A (ja) | レジンボンド超砥粒砥石 | |
JP2002224963A (ja) | 超砥粒ビトリファイドボンド砥石 |