JPH0673807B2 - 研磨用定盤 - Google Patents

研磨用定盤

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JPH0673807B2
JPH0673807B2 JP19239489A JP19239489A JPH0673807B2 JP H0673807 B2 JPH0673807 B2 JP H0673807B2 JP 19239489 A JP19239489 A JP 19239489A JP 19239489 A JP19239489 A JP 19239489A JP H0673807 B2 JPH0673807 B2 JP H0673807B2
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敢 佐藤
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鐘紡株式会社
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、セラミックス、超硬金属等の難研削性素材を
ダイヤモンド砥粒を用いて高精度且つ効率よく平面研磨
するために用いる研磨用定盤に関する。
(従来の技術) 従来、セラミックス、金属酸化物、あるいはフェライト
等の超硬材料は、極めて硬質であり、更にセラミックス
は脆い性質もあわせもつため、通常の炭化珪素、ガーネ
ット、アルミナ等の砥粒を用いた研磨方法による加工が
適用しにくく、高精度且つ効率的な表面加工が難しかっ
た。このため、一般にはダイヤモンドを工具の先端に固
定して旋盤のバイトとしたものや細い金属の先端にダイ
ヤモンド微粉を電着固定し切削工具としたもの、あるい
は金属や硬質バインダーをもってダイヤモンドを固定し
砥石としたもの等を使用している。しかしこれ等は、穿
孔加工、曲面加工あるいは局所加工等に適した方法であ
って、平面を精度よく加工するには好適な方法ではな
い。
また超硬材料を研磨する方法として、ダイヤモンド砥石
を用いる方法があるが、一般に超硬材料においては研磨
をを始めると急速に研磨抵抗が増大する傾向が見られ
る。このため、ドレッシング直後はそれなりの研磨能力
を有するダイヤモンド砥石も、研磨を続けるに伴い、研
磨抵抗が増大し、発熱のため被研磨材又は砥石が焼け、
ついには砥石回転軸が止まることとなる。そのようにな
る前に再ドレッシングを行って研削力を回復させ研磨を
続ける必要があるが、ダイヤモンド砥石のドレッシング
は煩雑で且つ多大の作業量を要するといった問題点があ
る。
一方、平面加工法としては例えば鋳鉄定盤上に被研磨体
を押圧し、研磨液とともに遊離砥粒を間欠的に供給し、
定盤を回転させ研磨する所謂ラッピング式研磨法が行な
われているが、この方式にダイヤモンド砥粒を使用する
のは、高価な砥粒粉末の損失が多く不経済であり、また
硬度の高い砥粒が被研磨体に押しあてられるため、被研
磨体に深い条痕を与えたり、更に定盤が研磨され、片減
りや寸法精度の狂いを生じ易く、その狂いを修正するた
めに多大の労力,コストを浪費するといった問題点があ
り、セラミックス等の超硬材料を高精度且つ効率よく研
磨する方法は、未だ満足すべきものがないのが現状であ
る。
(発明が解決しようとする課題) 本発明者等は上述の問題点に鑑み、鋭意研究を行った結
果、銅又は錫の金属微粉末を含有した研磨用定盤がダイ
ヤモンド砥粒(以下、「ダイヤ砥粒」と記す)に対する
親和性にすぐれ、ダイヤ砥粒を用いた研磨において超硬
材料に対して極めて良好な研磨力を発揮することを見出
し、本発明を完成したものである。本発明の目的とする
ところは、砥粒を供給して研磨を行なうに際し、研磨材
としてのダイヤ砥粒の保持力に優れ、寸法安定性が良好
でセラミックス等の超硬材料に対し好ましい研磨力を発
揮し、且つ平坦度、平面度等の形状精度の狂いを容易に
修正しうる研磨用定盤を提供するにある。
(発明が解決するための手段) 上述の目的は、ダイヤモンド砥粒を供給して研磨する研
磨機の研磨用定盤において、前記研磨用定盤の作用面
が、熱硬化性樹脂と平均粒径が10〜150μmの銅又は錫
の微粉末とからなり、且つ気孔率が30〜70容量%の連続
気孔を有する多孔体であって、前記多孔体中に前記銅又
は錫の微粉末が5〜25容量%含有されると共に、該銅又
は錫の微粉末同士が相連接した状態であることを特徴と
する研磨用定盤により達成される。
本発明に用いられる銅又は錫の金属微粉末は、好ましく
は純度99%以上の高純度のもので、これらを単独あるい
は混合して用いることができる。上記微粉末の平均粒径
は10〜150μmで、好ましくは50〜100μm程度であり、
粒径分布の幅の小さいものが好適である。微粉末の平均
粒径が小さ過ぎると多孔質体から脱落し易く、粒径が大
き過ぎるとダイヤ砥粒の保持力が小さくなる傾向にあ
る。また、上記金属微粉末の形状は不定形の粒状のもの
より真球に近い球状のものがダイヤ砥粒に対する親和力
にすぐれ、同時に均質な構造体をもたらすものであるの
で、研磨速度が大きく且つ面粗さに優れ好適である。鉄
分等の不純物が多いと、これらの不純物が熱硬化性樹脂
の硬化触媒である酸類等を反応して発泡し、均質な構造
体を成形するのが難かしくなる。
尚、銅の微粉末に比べ錫の微粉末の方がより小さなダイ
ヤ砥粒の保持力に優れ、具体的には6〜10μm以下のダ
イヤ砥粒を用いた研磨の場合に好ましい研磨効果をもた
らす傾向にある。また、本発明においては上記の金属微
粉末に鉛の微粉末を併用することも有効である。
本発明において熱硬化性樹脂の硬化体とは、熱硬化性樹
脂を熱あるいは反応触媒等の作用により、その前駆体が
硬化したものであり、水、有機溶剤等にほとんど溶解す
ることのない硬質の樹脂に変化し、熱に対する安定性も
優れたものである。ここで用いられる熱硬化性樹脂とし
ては、具体的にはフェノール系樹脂、メラミン系樹脂、
ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、フタール酸系樹脂、
フラン系樹脂又は珪素系樹脂を選定する事が好ましく、
就中フェノール系樹脂及びメラミン系樹脂が特に好まし
いものとして挙げられる。なお上述の合成樹脂は単独で
用いてもよいし併用しても良い。本発明に係る熱硬化性
樹脂の性状については、樹脂そのものあるいはその前駆
体が液状を呈するか、あるいは水、溶剤に溶解して液状
を呈するものであれば好ましいが、就中水溶液で粘度を
ある程度有するものが、特に好ましいものとして挙げら
れる。
本発明の研磨用定盤は、上記熱硬化性樹脂で前述の銅又
は錫の金属微粉末を結合せしめ、更に気孔率が30〜70容
量%の連続気孔を有する多孔質体で、その気孔径は好ま
しくは500μm以下である。上記気孔は、研磨時におい
て高価なダイヤ砥粒の散失を低減させるとともに、研磨
屑による目詰まり防止や研磨熱の蓄熱による昇温を効果
的に低減するものである。気孔率が30容量%より小さい
場合には、上記効果を十分に発揮できず、研磨速度も小
さくなり、研磨作用の安定性も不十分なものとなる。ま
た気孔率が70容量%より大きい場合には、多孔質体が脆
い構造物となり、上記限定範囲において好ましい研磨が
確保される。
上記金属微粉末の含有量は5〜25容量%で、好ましくは
10〜20容量%程度である。金属微粉末の含有量が少な過
ぎるとダイヤ砥粒の保持力が小さくなる傾向にあり、多
過ぎると脆い構造の多孔質体となり易い。又、上記金属
微粉末は多孔質体中から容易に脱落しないように結合せ
しめるのがよく、更に各微粉末がそれぞれ独立した分散
状態ではなく、微粉末同士が相連接し、実質的に連続状
態で存在していることが極めて好ましいものである。こ
の様にすることにより、熱、水、溶剤等に対する寸法安
定性が向上するとともに、ダイヤ砥粒の保持効果が増大
するものである。
本発明に係る研磨用定盤は、例えば次のようにして製造
することができる。即、上述の熱硬化性樹脂の原液,溶
液またはエマルジョン等の液状合成樹脂に上述の銅又は
錫の微粉末及び気孔形成材と必要に応じ該熱硬化性樹脂
の硬化触媒を配合して十分なる撹拌を行う。ここで得ら
れる混合体は液状合成樹脂の粘度が高い上、微細粉末状
金属を多量に含有するため、極めて粘稠なスラリーある
いはペースト状を呈する。従ってこれを均一撹拌し、均
質なものを得るには高粘度用の撹拌装置、ニーダー等を
使用するのが好適である。また、ここで粘稠なスラリー
あるいはペースト状としない限り、加える金属の比重が
高いため沈降し、均質な製品を期すのが困難である。即
ち具体的にはその調整時の温度において少くとも3000cp
s程度以上の粘度を有するのが好ましい。
ここで気孔形成材としては、例えば澱粉またはその誘導
体はじめとする有機質微粉末が好適である。更に具体的
には、米,とうもろこし,馬鈴薯等から抽出された澱
粉、ないしはこれらを加工したもの、あるいは分級した
ものが挙げられる。また熱硬化性樹脂に使用する触媒と
しては、一般に無機酸類または有機酸類が用いられる
が、本発明の場合、銅又は錫の金属微粉末を材料として
用いるため、これらの酸類を加えると銅または錫との反
応を起こし、金属の酸化による発泡、更には溶解等の不
都合な現象を生起し、製造に多大の悪影響を与える。従
ってこれら酸類の使用量は極力少なくすることが好まし
く、更に好ましくは強酸と弱塩基よりなる塩類、即ち水
溶液中で酸性を呈する塩類、有機アミンの塩酸塩等を用
いるのがよい。
次に該粘稠物を所望の形状の型枠に注型した後、例えば
50〜100℃の雰囲気にて静置し加温する。この段階にお
いて、熱硬化性樹脂の緩和な初期縮合反応が開始し該粘
稠物は徐々にゲル化し、次いで固化が始まるとともに、
気孔形成材により多孔構造が形成される。
加熱予備固化完了後、該予備固化物を型枠より取り出し
引き続いて例えば50〜100℃の温度に加熱し、介在する
水分又は溶剤を除去した後、更に例えば120〜200℃の温
度まで徐々に昇温する。この段階では、樹脂の架橋硬化
が本格的に進み、硬い物性をもった所期の多孔質構造体
となる。上記熱硬化樹脂の熱硬化反応は、同時に進む酸
化反応を予防するため、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気
中で行ってもよい。
この様にして得られた研磨用定盤は、連続気孔を有し、
外観的には金属に近いものであり、気孔が緻密な程その
傾向が強く、更に本発明の目的にも好適である。また、
製造された多孔質体は好ましくは板状を呈するものであ
る。
上記研磨用定盤は一枚の素材で形成してもよいが、複数
の素材を組み合わせて形成することもできる。
(発明の効果) 本発明の研磨用定盤を用い、ダイヤ砥粒を含んだスラリ
ーを研磨液として研磨すると、ダイヤ砥粒が該研磨用定
盤に含まれた銅又は錫の微粉末に半ば埋没されるような
形で固定化され、研磨時に於けるダイヤ砥粒の散失や脱
落を低減し、セラミックスや硬質金属等を効率よく研磨
するこができる。研磨に伴なう熱は多孔質体であるた
め、効果的に放散され、更に熱硬化性樹脂のため温度の
変化に伴う変形、歪も少なく、また研磨による研磨屑微
粉末は気孔に捕捉され、急速な目詰まり現象の発現を防
止でき、研磨効率を著しく向上できるものである。かか
る効果は多孔体であって、はじめて得られるものであっ
て、たえばば樹脂と金属との混合体であっても多孔体で
ないものは上記効果が不十分であり、むしろ樹脂の加熱
による劣化を伴ない、金属のものより劣る傾向さえ認め
られるものである。更に、その面の寸法が狂ったり形状
が狂ったりした場合は、金属単独のものと異なり通常の
工具で容易に修正を加える事が出来るという波及効果も
併有するものである。
尚、本発明の研磨用定盤を用いた研磨の主な研磨作用
は、従来行なわれているラッピング研磨のものとは若干
異なるものである。即ち、従来行なわれているラッピン
グ研磨は、回転する定盤と被研磨体との隙間に多量の遊
離砥粒を介在させ、この遊離砥粒が転がる事により被研
磨体の表面を僅かずつ研磨していくものであるが、本発
明の研磨用定盤を用いた場合は、研磨液に含有する遊離
砥粒としてのダイヤ砥粒が本発明の研磨用定盤に食い込
み、半分が該定盤に埋め込まれ、半分が鋭利な先端を突
き出した様な形態となり、該定盤表面がダイヤ砥粒の単
層で被覆された如き状態を形成し、主として上記の定盤
上に突出状態で固定化されたダイヤ砥粒の剪断力によっ
て被研磨体を研磨するものである。このため、本発明の
研磨用定盤を応用することにより、従来極めて不経済な
ためほとんど行なわれていなかったダイヤ砥粒スラリー
を研磨液に使用した研磨が可能となり、極めて硬質なた
め加工性の悪かったセラミックス,超硬金属,金属酸化
物等の超硬材料に対し、効率的な平面精密仕上げが可能
となる。
更に、本発明の研磨用定盤はその表面形状の修正,所謂
ドレッシングが容易に行なえるものである。即ち、前述
の如き作用で研磨するので、定盤自体の磨耗は比較的少
ないが、それでも長時間使用すれば研磨力の低下や作用
面の平坦度,平面度の狂いが生じ、その修正が必要とな
る。この場合、本発明の定盤は熱硬化性樹脂の多孔質体
に金属微粉末を結合したものであるので、通常の樹脂系
砥石等に用いられるドレッシング方法をそのまま適用す
ることができ、例えばメタルボンドダイヤ砥石のペレッ
トを複数個配設したドレッサーを定盤に圧接し、該定盤
を回転する事により該定盤の表面を修正するといった方
法が挙げられる。従って、定盤を研磨機より取り外し
て、旋盤等の工作機械を用いて修正加工するといった煩
雑な作業は必要とせず、本発明の定盤によれば、修正作
業は容易且つ効率的に行えるものである。
本発明の研磨用定盤は、支持体に保持した被研磨体を回
転する定盤に押圧して研磨する所謂片面ラッピング方式
の研磨装置に応用できる他、遊星運動をするキャリヤー
に被研磨体を保持し、回転する上下両定盤で被研磨体を
挟んで、被研磨体の上下両面を同時に研磨する両面同時
ラッピング方式の研磨装置にも応用することができる。
以下、実施例により本発明を詳述する。尚、その前に本
実施例における研磨試験の方法について記述する。
〈研磨試験法〉 被研磨体として一辺3cmの正方形をしたアルミナ系超硬
セラミックス薄板を用意した。これを支持体表面にワッ
クスを用いて貼付固定し、定盤上に押圧力400g/cm2で圧
接して、研磨液を供給しながら該定盤が回転数60rpmで
回転する片面ラッピング式研磨機で被研磨体を研磨し
た。上記研磨液は、平均粒径10μm又は6μmのダイヤ
砥粒を5%含むスラリー状のもので、30分間に20ccの割
合で間欠的に供給した。1回の研磨時間は30分間とし、
これを2回繰り返し行って、研磨量及び表面最大粗さ
(Rmax)を測定した。
(実施例1) 金属微粉末として、純分99.7%以上の純銅で平均粒径10
0μmの球状をしたものを選定した。樹脂分として水溶
性レゾール樹脂(住友デュレス(株)社製スミテックス
PR961A 固形分65%の水溶液)及び水溶性メラミン樹脂
(住友化学工業(株)社製 スミテックスM-3)を選定
し、更に該合成樹脂の硬化触媒として硝酸亜鉛及び塩化
第II鉄を選定した。また気孔形成材として馬鈴薯澱粉の
精製品を用いた。
上述の水溶性レゾール樹脂65%水溶液370mlと水溶性メ
ラミン樹脂60%水溶液180mlを配合し、これを室温にお
いて撹拌しつつ触媒である硝酸亜鉛2gと塩化第II鉄4gを
各々粉末のまま投入した。これを引つづき撹拌しつつ馬
鈴薯澱粉100gを加え、均一な状態になるまで十分なる撹
拌を行なった。次に、銅微粉末1000gを撹拌しながら少
量ずつ投入し、更に撹拌をつづけ、均質なスラリー状混
合原液とした。これを硬質塩化ビニル製の板状の型枠に
注型し、60℃の温浴に浸漬し、16時間放置した。得られ
た該予備固化物を型枠より取り出し、そのまま80℃の通
風乾燥機に投入し5日間の乾燥を行い、ついでこれを熱
処理機に入れ、室温より140℃まで6時間かけて昇温
し、そのままの温度で4時間熱処理を行った。得られた
製品は銅を容量比において約12.5%含有し、気孔率約42
%の多孔質構造体であった。また、外観は銅特有の色調
と金属光沢とを有するものであり、極めて軽量のもので
あった。更に検鏡の結果、気孔はほぼ連続気孔をなし、
また銅粉同士は相連接するような状態で均一に分布して
いた。
上記の方法で得られた多孔質構造体を成形して研磨用定
盤の素材となし、これを8枚放射状に組み合わせて配設
し、全体として外径285mm,内径110mmのドーナツ盤状に
形成して、更にその表面に幅4mm,深さ5mmの同心円状の
溝を8mm間隔に刻して研磨用定盤とした。これを片面ラ
ッピング式研磨機の定盤として搭載し、前述の研磨試験
を行って性能の評価をした。
研磨試験の結果は第1表に示す通りであり、研磨量は大
きく、最大面粗さ(Rmax)は小さく、優れた研磨性能を
示し、更に研磨を繰り返してもかかる性能は持続した。
(実施例2) 馬鈴薯澱粉の配合量を75gとする他は実施例1と同様の
方法で研磨用定盤を作成した。このものの気孔率は約31
%で連通気孔と独立気孔が混在するものであった。
研磨試験の結果は第1表に示す通りであり、3回程度の
繰り返し研磨では優れた研磨量、最大面粗さを持続し
た。
(実施例3) 金属微粉末として純分99.7%以上の純銅で、平均粒径10
0μmの球状ではない粒状の銅粉を用いる他は実施例1
と同様の方法で研磨用定盤を作成した。このものの気孔
率は約41%で、気孔はほとんどが連続気孔であった。
研磨試験の結果は第1表の通りである。研磨量及び仕上
り面粗さの持続性は良好であったが、研磨量及び面粗さ
は球状銅粉を用いた場合の方がより優れたものであっ
た。
(実施例4) 金属微粉末として純分99.5%以上で、平均粒径70μmの
粒状をした錫粉を用いる他は実施例1と同様の方法で研
磨用定盤を作成した。このものの気孔率は約45%で、気
孔はほとんどが連続気孔であった。尚、研磨試験は、ダ
イヤ砥粒の平均粒径が約6μmのもので行なった。
研磨試験の結果は第1表の通りである。研磨量は若干少
ないが、面粗さは小さく優れており、且つその持続性は
良好であった。これは、錫粉を用いた本発明の研磨用定
盤が、より微細なダイヤ砥粒に対し十分効果を発揮する
ことを示すものであった。
(比較例1) 馬鈴薯澱粉の配合量を50gとする他は実施例1と同様の
方法で研磨用定盤を作成した。このものの気孔率は約22
%で気孔はほとんどが独立気孔であった。
研磨試験の結果は第1表の通りである。研磨回数を重ね
るに従って研磨量が低下し、最大面粗さも大きくなる傾
向にあり、目詰り現象が現われていることを示してい
た。
(比較例2) 実施例1で用いた研磨用定盤にかえて、同じ形状を有す
る全体が銅板で出来た定盤を用いて研磨試験を行った。
研磨試験の結果は第1表に示す通りである。金属銅板製
の定盤を用いた場合は、研磨量は小さく、最大面粗さは
大きいものとなり、ダイヤ砥粒の固定が不十分で遊離砥
粒の挙動を示すものであり、本発明の研磨用定盤を用い
た場合に比較し、研磨性能がかなり劣っていた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ダイヤモンド砥粒を供給して研磨する研磨
    機の研磨用定盤において、前記研磨用定盤の作用面が、
    熱硬化性樹脂と平均粒径が10〜150μmの銅又は錫の微
    粉末とからなり、且つ気孔率が30〜70容量%の連続気孔
    を有する多孔体であって、前記多孔体中に前記銅又は錫
    の微粉末が5〜25容量%含有されると共に、該銅又は錫
    の微粉末同士が相連接した状態であることを特徴とする
    研磨用定盤。
JP19239489A 1989-07-25 1989-07-25 研磨用定盤 Expired - Lifetime JPH0673807B2 (ja)

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