JPH0534156B2 - - Google Patents

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JPH0534156B2
JPH0534156B2 JP1148134A JP14813489A JPH0534156B2 JP H0534156 B2 JPH0534156 B2 JP H0534156B2 JP 1148134 A JP1148134 A JP 1148134A JP 14813489 A JP14813489 A JP 14813489A JP H0534156 B2 JPH0534156 B2 JP H0534156B2
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Kaoru Matsuhisa
Yoshiaki Hori
Kazuji Hayashi
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Asia Stencil Paper Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はポリエステルフイルムと多孔性薄葉紙
またはメツシユ状シートなどの多孔性支持体とを
貼合せた構成の感熱孔版原紙に関する。
[従来の技術] 従来より使用されている感熱孔版原紙の構成
は、熱溶融収縮性樹脂フイルムと該フイルムの溶
融収縮する温度では溶融収縮しない孔版印刷用イ
ンク透過性の多孔性支持体とを接着剤で貼合せ、
該フイルム表面に、原稿または発熱素子との融着
を防止するための被膜を設けたものである。
すなわち感熱孔版原紙の基本構成物は前記熱溶
融収縮性フイルムと多孔性支持体の2部材であ
り、これらが互いに緊密に積層接着されているこ
とが必須である。
その理由は、用いる熱溶融収縮性フイルムは
10μm以下の極薄品であるため、それ単独では腰
が弱く取り扱いが不便であるのみならず、製版加
熱時に変形や歪み、あるいは穿孔部の脱落を生じ
るため、用をなさないからである。
したがつて、フイルムと多孔性支持体との積層
構成を採ることが必要であり、積層構造である以
上接着剤が不可欠となり、接着剤の選定と、その
塗布法や両部材の積層の方法が感熱孔版原紙の品
質を左右する重要な要因となる。
そこで、この点に関し多くの技術が提案されて
きた。
たとえば接着方法として、フイルムと多孔性紙
を重ね合せ、多孔性紙に合成樹脂溶液を含浸さ
せ、乾燥して接着する方法(特公昭55−47997号
公報)、多孔性紙に接着剤をグラビアロールでコ
ートし、フイルムと重ね合せ接着する方法(特開
昭58−14736号公報)、フイルムと多孔性紙のどち
らか一方に接着剤をグラビアコートしたのち押圧
ロールで貼着して接着する方法(特開昭58−
188696号公報)、フイルムに予めホツトメルト接
着剤を塗布し、多孔性紙を重ね合せ、加熱ロール
で押圧して接着する方法(特開昭59−16790号公
報)、フイルム面に粘度100cps以下の接着剤溶液
を塗布し、未乾燥状態で多孔性紙を重ね合せ、乾
燥して接着する方法(特開昭59−22796号公報)、
フイルムに接着剤を塗布し、多孔性紙に溶剤を含
浸させ、両者を未乾燥状態で重ね合せ、乾燥し接
着する方法(特開昭61−2597合公報)などがあ
る。
接着剤の選定に関しては、アクリル系樹脂を
1.5〜10g/m2塗布する方法(特公昭47−1187号
公報)、酢酸ビニル系樹脂を主成分とする接着剤
を2〜10g/m2塗布する方法(特公昭47−1188号
公報)、酢酸ビニル樹脂をメタノールと他のアル
コール系溶剤との混合溶剤で溶解して用いる方法
(特公昭47−17336号公報)、ポリ塩化ビニリデン
ラテツクスにポリビニルアルコールを加えてなる
接着剤を用いる方法(特公昭48−29730号公報)、
アクリル系樹脂を主成分とする接着剤を0.5〜2
g/m2塗布する方法(特公昭51−33004号公報)、
ロジン系樹脂を添加した酢酸ビニル系樹脂を用い
る方法(特開昭59−16786号公報)、フイルムに酢
酸ビニル系、アクリル系接着剤を塗布し乾燥さ
せ、この面に水分散型酢酸ビニル樹脂を含浸させ
た多孔性紙を末乾燥状態で重ね合せ、乾燥し接着
する方法(特開昭59−16795号公報)、メトキシメ
チル化ポリアミドを用いる方法(特開昭59−
115899号公報)、塩化ビニル共重合体を主成分と
する接着剤を0.1〜5g/m2塗布する方法(特開
昭59−215894号公報)、フイルム面にイソシアネ
ートプレポリマーを0.3〜2.5g/m2塗布し、2
Kg/m2以上で圧着する方法(特開昭61−116595号
公報)、ジイソシアネートと平均分子量400〜2000
のポリエーテルジオールとのNCO/OHが1.5〜
2.0当量比での反応プレポリマーを主成分とする
硬化後の流動開始温度が150〜260℃である接着剤
を用いる方法(特開昭62−181374号公報)などが
ある。
[発明が解決しようとする課題] 前記構成の感熱孔版原紙では出来るだけ少量の
接着剤でより強固で均一な接着をうることが必要
である。
すなわち、接着剤の量が多いと、フイルムの熱
穿孔感度が低下すると共に穿孔部が塞がれるため
インクの透過が妨げられ、鮮明な印刷物がえられ
ない。この欠陥は、接着剤の耐熱性が高く、溶融
粘度が高い程より顕著で、また接着剤の膜が固く
強靭なもの程この傾向を示す。
逆に接着剤の量が少いと、接着力が弱くなり、
接着加工中にフイルムの浮き、シワなどの重大な
欠陥が生じやすくなるばかりか、印刷時には多孔
性支持体に印刷インクが浸透した状態でフイルム
との間に引張力がかかるため、両者は容易に剥離
し、フイルムの破断を生じ印刷出来なくなる。接
着剤の耐熱性が乏しく、柔弱なもの程この傾向を
示す。
しかし、前記の要件を感熱孔版原紙に要求され
る他の多くの要件と相互に相反する要件であるた
め、従来の技術では充分には解決されていなかつ
た。
たとえば多孔性紙に合成樹脂を含浸させ、フイ
ルと重ね合せる方法により、フイルムと多孔性紙
との間にとくに接着剤の層を介在させないように
することによつて解像力を上げようとする試みに
ついていえば、フイルムと多孔性紙との接着はそ
もそもその両者の界面での接着に他ならないか
ら、含浸させる樹脂量が少いと樹脂のほとんどは
多孔性紙に吸着され、界面での接着に寄与する量
が少なくなつて、必要とする接着力がえられな
い。接着力が上げるために樹脂量を多くすると、
多孔性紙の孔を埋め、インクの透過を妨げるの
で、鮮明な印刷物がえられない。
そこで、接着剤をフイルムと多孔性紙との界面
に有効に存在させるように、接着剤をフイルムに
塗布した未乾燥状態で多孔性紙と重ね合せ、乾燥
して接着する方法が提案された。
この方法では、前記の方法に比べ接着剤の量を
少くすることが出来るものの、重ね合せてから接
着剤が乾燥するまでの間は接着剤溶液が多孔性紙
に浸透するので、接着剤溶液の粘度が低いと浸透
が著しく、界面の接着剤量が少なくなつて接着力
が低下する。一包接着溶液の粘度が高いと浸透は
少くなるが、フイルムに接着剤を少量均一に塗布
するのが困難となり、品質のバラツキを生じる。
さらにフイルムと多孔性紙の界面においてだけ
少量の接着剤を存在させる試みとして、加熱して
低粘度にした無溶剤型接着剤をフイルムに塗布
し、これに多孔性紙を重ね、多孔性紙側から加熱
加圧する方法が提案されている。しかしこの方法
では、加熱低粘度化におけるタツクの調整が困難
で、重ね合せただけでは接着剤の多孔性紙への濡
れ、食い込みがわるいので、重ね合せ後の加熱加
圧を必要とし、相当な高温度になるため、多孔性
紙がポリエステル、ポリプロピレンなどの合成樹
脂繊維からなるものにおいては使用出来ない。
また接着剤それ自体についても、酢酸ビニル樹
脂、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエステ
ル樹脂などを用いるばあい、貼り合せ時に固形樹
脂分として1g/m2以上存在しないとフイルムの
浮き、シワを生じ、またこれらの樹脂が印刷イン
クによつて軟化、膨潤、溶解するため、多孔性紙
が合成樹脂繊維製のものであればとくに問題はな
いが、こうぞ、みつまた、マニラ麻などの天然繊
維からなるものであるばあいは、印刷インクが繊
維中に浸透するため接着剤の量が少ないと容易に
剥離するので、少くとも接着剤量は1.5g/m2
上と多くする必要があり、そうすると印刷鮮明度
が低下する。さらに塩化ビニル樹脂は製版時にサ
ーマルヘツドに有害な塩素を放出するという欠点
もある。
さらにジイソシアネートとポリエーテルジオー
ルとの反応プレポリマーである湿気硬化ウレタン
接着剤を用いるばあいについていれば、この樹脂
は耐インク性がよいので少量でも耐刷強度の大き
なものがえられるものの、接着剤溶液のポツトラ
イフの管理、湿度の調整が困難で、硬化ムラを生
じやすい。
また従来の感熱孔版原紙は、印刷機上で長期間
放置されると印刷インク中と油および溶剤により
接着剤が影響を受けて接着力が著しく低下し、多
孔性支持体とフイルムとの間で剥離が発生し、再
び印刷ができないなどの問題もあつた。
さらに、サーマルヘツドにより加熱穿孔製版す
る際に、フイルムのみならず、接着剤が軟化溶融
して、フイルムと多孔性支持体との間で剥離が発
生するという問題があつた。
本発明は前記の点に鑑みて、前記従来技術の問
題点を解決された、とくに再印刷が良好に行な
え、またサーマルヘツドによる加熱穿孔製版時に
フイルムと多孔性支持体とが剥離しない感熱孔版
原紙を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明は、ポリエステルフイルムと多孔性支持
体とを接着剤で貼合せてなる感熱孔版原紙におい
て、該接着剤が、飽和ポリエステル樹脂を主体と
する熱可塑性樹脂に対して5〜50重量%までのエ
ポキシ樹脂を混合したものであることを特徴とす
る感熱孔版原紙を提供する。
ここで、エポキシ樹脂の熱可塑性樹脂に対する
割合は、エポキシ樹脂の量としてエポキシ樹脂と
その硬化剤の合計量を用いて計算した値である
(以下、同様)。
[作用および実施例] 本発明において使用するエポキシ樹脂は広く熱
硬化性接着剤として利用されていたにもかかわら
ず、感熱孔版原紙用の接着剤としては製版性およ
びラミネート加工性がわるく、従来は使用されて
いなかつた。
本発明では、ポリエステルフイルムと多孔性支
持体とを貼合せる接着剤として、飽和ポリエステ
ル樹脂を主体とする熱可塑性樹脂に対して、当該
エポキシ樹脂を5〜50重量%混合したものを用い
るときは、固形分換算で0.5〜2.0g/m2というき
わめて少量の塗布量で貼合加工することによつ
て、つぎの特徴を有する感熱孔版原紙がえられ
る。
印刷機上にて長期間放置しても、機上の印刷
インクにより接着剤が軟化、弱化されることが
なく、そのため再印刷における耐刷性がきわめ
てよくなつた。
製版時のサーマルヘツドによる加熱穿孔時に
おいて、前記接着剤は充分な接着力を保持する
ため、フイルムのサーマルヘツドへの融着に起
因する多孔性支持体とフイルムとの剥離がきわ
めて少なくなつた。
フイルムのサーマルヘツドへの融着を、フイル
ムの表面にサーマルヘツドに対する融着防止剤
(たとえばシリコーン樹脂)を塗布することによ
つて解決する方法もあるが、本発明によれば、融
着防止層が無くても剥離が少なく、また仮に融着
防止層を設けるとしても、きわめて少ない量でそ
の効果が発揮される。
本発明において使用されるポリエステルフイル
ムは厚さが5μm以下、好ましくは1.0〜3.0μmの
延伸フイルムである。厚さが前記範囲を超える
と、サーマルヘツドの熱エネルギーによる穿孔性
が劣り、原稿に忠実な孔版がえられない。厚さが
前記範囲未満になると、強度が小さくなりすぎる
ので好ましくない。ポリエステルフイルムとして
は通常2軸延伸フイルムが用いられ、延伸率が縦
方向横方向とも150〜250%のものが好ましい。
多孔性支持体としてはこうぞ、みつまた、マニ
ラ麻、黄麻などの天然繊維、レーヨンなどの半合
成繊維、ポリエステル、ビニロン、ナイロン、ポ
リプロピレンなどの合成繊維の単独または2種以
上の混合物からなる坪量5〜15g/m2の多孔性薄
葉紙、前記半合成繊維または合成繊維の1種また
は2種以上の混合物からなる50〜200メツシユの
スクリーン紗が好ましく用いられる。
接着剤における熱可塑性樹脂の主成分として
は、分子量が5000〜40000、好ましくは10000〜
30000の飽和ポリエステル樹脂であつて、好まし
くガラス転移温度が40〜70℃のもの適当である。
これに適宜その他の熱可塑性樹脂、たとえば塩化
ビニル樹脂、石油樹脂などを少量加えてもよい。
しかし通常その量が前記飽和ポリエステル樹脂に
対して10重量%を超えると、接着力および貼合加
工性が低下するので好ましくない。
前記飽和ポリエステル樹脂は、ジカルボン酸成
分とジオール成分の縮重合により生成される非結
晶性の線状飽和ポリエステル樹脂を主成分とする
ものである。たとえばジカルボン酸としてはテレ
フタル酸、イソフタル酸などの芳香族ジカルボン
酸、さらにアジピン酸、セバシン酸などの脂肪族
ジカルボン酸などがあげられ、ジオール成分とし
てはエチレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコ
ールなどがあげられる。これら両成分の種類の組
合せ、配合量などを調整することにより内部可塑
化させて、結晶性、融点、溶剤に対する溶解性が
所望のものをうることができる。低分子量のポリ
エチレテレフタレート成分を30〜50重量%含有す
るものがとくに好まいしい。
接着剤のもう一方の成分であるエポキシ樹脂と
しては、ビスフエノールAとエピクロルヒドリン
との縮合反応によつてえられる、次式で示される
ビスフエノールA型エポキシ樹脂が好ましい。
分子量が200〜5000、好ましくは300〜1500で、
エポキシ当量が100〜5000、好ましくは180〜3000
のものが適当である。
エポキシ樹脂の、前記飽和ポリエステル樹脂を
主体とする熱可塑性樹脂に対する添加量が20重量
%未満のばあいは、常温で液状のものでも使用で
きるが、20〜50重量%の範囲では常温において半
固形または固形状のエポキシ樹脂が好ましい。こ
れは貼合加工時における初期接着性を良好にする
ためである。一般にエポキシ樹脂の硬化反応速度
は遅く、早いもので5〜10分、遅いものでは1〜
24時間のものがある。硬化速度はエポキシ樹脂を
硬化させる硬化剤および加工条件により大きく異
なるが、いづれにしても貼合加工時には、貼合後
接着剤が短時間に固化することが好ましく、常温
で半固形ないし固形状のエポキシ樹脂は、硬化す
るまで待たなくても、貼合加工時、乾燥時、巻取
時においてフイルムと多孔性支持体との間の接合
を保持するだけの固形樹脂としての接着力が有し
ているためである。
前記エポキシ樹脂の硬化剤としては脂肪族ポリ
アミン、芳香族ポリアミン、ポリアミド樹脂、ア
ミノ樹脂などのアミン系ないしアミド系化合物、
酸無水物、フエノール樹脂などがあげられる。と
くに脂肪族ポリアミンおよび下記構造式で示され
る複素乾式アミンを基本として変性アミン系硬化
剤が好ましい。
硬化剤の添加量は、エポキシ樹脂のエポキシ当
量(エポキシ樹脂の分子量/エポキシ基の数)お
よび硬化剤当量〔アミン当量などの活性水素当量
(硬化剤の分子量/活性水素の数)〕を考慮して適
宜決めればよい。通常硬化剤は、化学量論的添加
量〔(活性水素当量/エポキシ当量)×100(%)〕
の0.9〜1.1倍程度用いられる。
前記飽和ポリエステル樹脂およびエポキシ樹脂
ならびに硬化剤を適宜な溶剤、たとえばトルエ
ン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケト
ン、アセトン、アルコーン類などに溶解し、接着
剤溶液とする。
飽和ポリエテル樹脂を主体とする熱可塑性樹脂
に対するエポキシ樹脂の添加割合は、5〜50重量
%、好ましくは15〜30重量%の範囲とする必要が
ある。エポキシ樹脂の割合が前記範囲を超える
と、多孔性支持体とポリエステルフイルムを貼合
加工する際に、乾燥直後および加工直後の接着剤
の粘着力(固着力)が著しく低下して、僅かな外
的作用(たとえば機械による張力)により剥れ、
浮きが多発して、不良品が多くなるとともに、サ
ーマルヘツドによる加熱製版性が悪くなり、鮮明
た印刷物がえられない。一方、エポキシ樹脂の割
合が前記範囲未満であると、耐インク性および高
温時の接着力が低下し、そのためたとえば印刷機
上における放電後の再印刷が不可能になり、また
加熱製版時にフイルムのサーマルヘツドへの融着
に起因するフイルムと多孔性支持体との剥れが発
生して、鮮明な印刷物がえられない。
つぎに、本発明に用いる接着剤の調整法および
それを用いる貼合加工法について述べる。
飽和ポリエステル樹脂を主体とする熱可塑性樹
脂を前記した溶剤に固形分濃度が3〜10重量%に
なるように溶解した後、これにエポキシ樹脂を、
熱可塑性樹脂に対する割合が5〜50重量%になる
ように添加混合する。さらに貼合加工する直前に
エポキシ樹脂硬化剤を適量混合し、かくしてえら
れた接着剤溶液をポリエステルフイルムに乾燥後
の塗布量が0.5〜2.0g/m2、好ましくは0.8〜1.5
g/m2、になるように塗布し、溶剤が揮散しない
うちに塗布面に多孔性支持体を重ね合せて貼合
せ、約60〜90℃で加熱乾燥させる。
なお、必要に応じて、フイルムの表面に融着防
止剤を塗布してもよい。融着防止剤としては通常
シリコーンゴム、シリコーンオイル、シリコーン
樹脂、あるいはフツ素系化合物などが用いられ
る。融着防止剤の塗布量は固形分換算で0.2Kg/
m2を超えないことが望ましい。
つぎに実施例および比較例をあげて本発明を説
明する。
実施例 1 つぎの処方の接着剤溶液を調製した。なお、エ
ポキシ硬化剤は貼合加工の直前に添加した。
成 分 重量% バイロン−200(東洋紡績(株)製飽和ポリエステル樹
脂) 8.1 エピコート828(油化シエルエポキシ(株)製ビスフエ
ノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量190)1.2 エポメートB002(油化シエルエポキシ(株)製ポリア
ミド系エポキシ硬化剤、アミン当量110) 0.7 酢酸ブチル 50.0 トルエン 40.0 厚さ2μmのポリエステルフイルムに前記組成
の接着剤溶液を乾燥後の塗布量が1.0g/m2にな
るように塗布し、その塗布面に直ちに坪量11g/
m2、厚さ45μmのマニラ麻を主成分とする湿式抄
紙された多孔性薄葉紙を重ね合せたのち、約70℃
で乾燥させた。ついで多孔性薄葉紙と反対側のフ
イルム面にシリコーンゴムを0.05g/m2の割合で
塗布し、製品とした。
えられた感熱孔版原紙を、ゲステツトナー社製
CD−560型サーマルヘツド感熱製版印刷機に装着
して、製版印刷した結果、きわめて鮮明な印刷物
がえられた。また約2カ月放置後に再び印刷した
ところ、当初と同じ鮮明度の印刷物を10000枚う
ることができた。
実施例 2 接着剤溶液を下記処方のものにかえたほかは実
施例1と同様にして感熱版原紙をえた。
成 分 重量% バイロン−200 9.20 エピコート828 0.50 エポメートB002 0.30 酢酸ブチル 50.0 トルエン 40.0 えられた感熱孔版原紙を用い、実施例1と同様
にして製版印刷した結果、きわめて鮮明な印刷物
がえられた。また約2カ月放置後に再び印刷した
ところ、当初と同じ鮮明度の印刷物を8000枚うる
ことができた。
実施例 3 接着剤溶液を下記処方のものにかえたほかは実
施例1と同様にして感熱孔版原紙をえた。
成 分 重量% バイロン−200 6.84 エピコート828 2.00 エポメートB002 1.16 酢酸ブチル 50.0 トルエン 40.0 えられた感熱孔版原紙を用い、実施例1と同様
にして製版印刷した結果、鮮明な印刷物がえられ
た。(実施例1より若干劣つた)。また約2カ月放
置後に再び印刷したところ、当初と同じ鮮明度の
印刷物を10000枚うることができた。
比較例 1 前記実施例1で用いた接着剤組成からエポキシ
樹脂および硬化剤を除いたポリエステル樹脂のみ
からなる接着剤溶液を用い感熱孔版原紙をえた。
えられた感熱孔版原紙を用い実施例1と同様に
して製版印刷した結果、当初は実施例1と同様に
印刷物がえられた。2カ月放置後再印刷したとこ
ろ約500枚の印刷物しかえられず、線および罫の
部分よりフイルムの剥れが発生していた。
比較例 2 接着剤溶液を下記処方のもにかえたほかは実施
例1と同じ条件で貼合加工を行なつたところ、部
分的に浮きおよびシワが発生し、不良率が高くな
つた。また浮き、シワなどの不良部分のないとこ
ろを切取つて実施例1と同じ条件で製版したとこ
ろ、鮮明な印刷物がえられなかつた。
成 分 重量% バイロン−200 6.05 エピコート828 2.50 エポメートB002 1.45 酢酸ブチル 50.0 トルエン 40.0 [発明の効果] ポリエステルフイルムと多孔性支持体との貼合
せに、飽和ポリエステル樹脂に特定量のエポキシ
樹脂を配合した接着剤を用いることによつて、印
刷インクによる接着力の低下がなく、印刷機上に
長期間放置後の再印刷時にも鮮明な印刷物を多数
枚うることができる。また耐熱性がすぐれている
ため加熱製版時にフイルムのサーマルヘツドへの
融着に起因するフイルムと多孔性支持体との剥離
が生じず、欠陥のない孔版がえられる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ポリエステルフイルムと多孔性支持体とを接
    着剤で貼合せてなる感熱孔版原紙において、該接
    着剤が、飽和ポリエステル樹脂を主体とする熱可
    塑性樹脂に対して、5〜50重量%までのエポキシ
    樹脂を混合したものであることを特徴とする感熱
    孔版原紙。
JP14813489A 1989-06-09 1989-06-09 感熱孔版原紙 Granted JPH0313394A (ja)

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JP14813489A JPH0313394A (ja) 1989-06-09 1989-06-09 感熱孔版原紙

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JPH0313394A JPH0313394A (ja) 1991-01-22
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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01130991A (ja) * 1987-11-17 1989-05-23 Asahi Chem Ind Co Ltd 感熱孔版印刷用原紙及びその製造方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01130991A (ja) * 1987-11-17 1989-05-23 Asahi Chem Ind Co Ltd 感熱孔版印刷用原紙及びその製造方法

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