JPH05340757A - 電子式方位計 - Google Patents

電子式方位計

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JPH05340757A
JPH05340757A JP17183692A JP17183692A JPH05340757A JP H05340757 A JPH05340757 A JP H05340757A JP 17183692 A JP17183692 A JP 17183692A JP 17183692 A JP17183692 A JP 17183692A JP H05340757 A JPH05340757 A JP H05340757A
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magnetic
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Hiroyuki Nakabachi
浩幸 中鉢
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Casio Computer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気検出手段に対して相異なる方向に印加す
るバイアス磁界の大きさを各方向で同じ大きさに制御し
て、方位を正確に検出することを目的とする。 【構成】 コイル駆動回路19は2つのバイアスコイル
CL1、CL2へのバイアス電流I11、I12、I21、I
22の供給・停止、電流の向きの切り換え及びその電流値
のD/A変換回路25から入力される定電圧VCCの大き
さに応じた大きさへの制御を行なっている。補正モード
時、CPU20は磁気検出回路11に「H」の信号Tr
を出力して、磁気検出手段に定電圧を供給させ、このと
きの磁気検出手段の検出信号S1、S2に基づいてカウ
ンタ24にアップ信号UPやダウン信号DOWNを出力
する。カウンタ24は、アップ信号PUやダウン信号D
OWNによりカウント値を更新し、D/A変換回路25
は、カウンタ24のカウント値に応じた定電圧VCCを出
力して、バイアス電流I11、I12やバイアス電流I21、
I22すなわち、バイアス磁界B1、B2、B3、B4の
大きさを制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子式方位計に関し、詳
細には、バイアス磁界を磁気検出手段に印加して地磁気
の強さに基づいて方位を算出する電子式方位計に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、電子式方位計には、安定した状態
で精度よく地磁気を検出するために、相異なる方向にバ
イアス磁界を発生するバイアスコイルを少なくとも2つ
磁気検出手段に卷回し、各バイアスコイルに反転する電
流を供給して、磁気検出手段に対して、それぞれ向きが
反転するとともに、相異なる方向のバイアス磁界を印加
しているものがある。
【0003】この向きの反転するバイアス磁界を発生さ
せるために、従来、MOS−FET(Metal Oxide Semi
Conductor-Field Effect Transister)からなるスイッ
チング回路に定電圧を印加し、このスイッチング回路の
スイッチング動作により、各バイアスコイルへのバイア
ス電流の供給/停止及び電流の向きの反転制御を行なっ
ている。
【0004】このようにして、各バイアスコイルに供給
するバイアス電流の向きを反転させることにより、バイ
アスコイルにより向きが反転するとともに、相異なる方
向のバイアス磁界を発生し、地磁気の検出精度の向上を
図っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の電子式方位計にあっては、スイッチング回路
に、定電圧を印加し、このスイッチング回路のスイッチ
ング動作により相異なる方向に卷回されたバイアスコイ
ルに供給するバイアス電流の供給/停止及びバイアス電
流の向きを反転させて、磁気検出手段に印加する相異な
る方向のバイアス磁界を発生させるとともに、各方向の
バイアス磁界の向きを反転させるのみであったため、各
バイアスコイルの卷回状態等により、バイアスコイルの
発生する磁界の大きさが、その発生するバイアス磁界の
方向で異なったり、各バイアス磁界毎に異なると、磁気
検出手段の地磁気の検出結果に誤差が発生し、正確に方
位を算出することができないという問題があった。
【0006】そこで、本発明は、磁気検出手段に印加す
る相異なる方向のバイアス磁界の大きさを検出し、バイ
アス磁界の大きさが全ての方向で同じ大きさとなるよう
に、制御し、磁気検出手段により地磁気を正確に検出で
きるようにして、方位の検出精度を向上させることを目
的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、磁界の相互に異なる方向の成分の強さを
検出する少なくとも2つの磁気検出手段と、前記磁気検
出手段に対して相互に向きが異なる少なくとも2つのバ
イアス磁界を印加するバイアス磁界印加手段と、前記バ
イアス磁界印加手段によるバイアス磁界と地磁気の磁界
とが加わった磁界の強さに対して、前記少なくとも2つ
の磁気検出手段により検出した複合検出値を出力する複
合検出値比出力手段と、前記バイアス磁界印加手段によ
るバイアス磁界と地磁気の磁界とが加わった磁界の強さ
に対して、前記少なくとも2つの磁気検出手段のうちの
1つの磁気検出手段の検出した単独検出値を出力する単
独検出値出力手段と、前記バイアス磁界印加手段により
前記少なくとも2つの向きの異なるバイアス磁界が印加
されたときの前記複合検出値出力手段の各複合検出値に
基づいて方位を算出する方位算出手段と、前記バイアス
磁界印加手段により前記少なくとも2つの異なる向きの
バイアス磁界が印加されたときの前記単独検出値出力手
段の各単独検出値に基づいて、各向きの前記バイアス磁
界の強さが全て同じ値になるように、前記バイアス磁界
印加手段を制御するバイアス磁界制御手段と、を備えた
ことを特徴としている。
【0008】
【作用】本発明によれば、少なくとも2つの磁気検出手
段を有し、各磁気検出手段が、磁界の相互に異なる方向
の成分の強さを検出する。この磁気検出手段に相互に向
きが異なる少なくとも2つのバイアス磁界を、バイアス
磁界印加手段により、印加し、バイアス磁界印加手段に
よるバイアス磁界と地磁気の磁界とが加わった磁界の強
さに対して、前記少なくとも2つの磁気検出手段により
検出した複合検出値を、複合検出値出力手段により出力
する。
【0009】また、前記バイアス磁界印加手段によるバ
イアス磁界と地磁気の磁界とが加わった磁界の強さに対
して、前記少なくとも2つの磁気検出手段のうちの1つ
の磁気検出手段の検出した単独検出値を単独検出値出力
手段により出力し、前記バイアス磁界印加手段により前
記少なくとも2つの向きの異なるバイアス磁界が印加さ
れたときの前記複合検出値出力手段の各複合検出値に基
づいて、方位算出手段が、方位を算出する。
【0010】そして、前記バイアス磁界印加手段により
前記少なくとも2つの異なる向きのバイアス磁界が印加
されたときの前記単独検出値出力手段の各単独検出値に
基づいて、バイアス磁界制御手段により、各向きの前記
バイアス磁界の強さが全て同じ値になるように、前記バ
イアス磁界印加手段を制御する。
【0011】したがって、単独検出値出力手段により各
向きのバイアス磁界の大きさを検出し、バイアス磁界印
加手段により、各向きのバイアス磁界の大きさを全て同
じ値に制御することができ、磁気検出手段により地磁気
の大きさを正確に検出することができる。その結果、地
磁気の方位を正確に算出することができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。
【0013】図1〜図10は、本発明に係る電子式方位
計の一実施例を示す図である。
【0014】図1は、磁気センサ1の結線図であり、磁
気センサ1は、ガラスあるいはアルミナで形成された基
板上に4個の磁気抵抗素子(磁気検出手段)MR1、M
R2、MR3、MR4及び4個の端子K1、K2、K
3、K4が形成されている。
【0015】この磁気抵抗素子MR1、MR2、MR
3、MR4は、例えば、基板上にパーマロイ等の強磁性
体を真空蒸着することにより形成されており、端子K
1、K2、K3、K4は、基板に通常の配線用材料を真
空蒸着することにより形成されている。
【0016】この磁気抵抗素子MR1、MR2、MR
3、MR4は、それぞれ相隣接する他の磁気抵抗素子M
R1、MR2、MR3、MR4とその磁気検出方向が9
0度ずれた状態で形成されており、ブリッジ状に配線さ
れて接続されている。
【0017】したがって、磁気センサ1は、磁界の相互
に異なる方向の成分の強さを検出する磁気検出手段とし
ての磁気抵抗素子MR1、MR2、MR3、MR4を4
つ備えており、磁気抵抗素子MR1と磁気抵抗素子MR
3との磁気検出方向が同一で、磁気抵抗素子MR2と磁
気抵抗素子MR4との磁気検出方向が同一である。そし
て、磁気抵抗素子MR1及び磁気抵抗素子MR3の磁気
検出方向と、磁気抵抗素子MR2及び磁気抵抗素子MR
4の磁気検出方向とは、90度異なっている。そして、
上記端子K1と端子K3間には、所定の電圧Vが印加さ
れている。
【0018】各磁気抵抗素子MR1、MR2、MR3、
MR4は、一般に知られているように、磁界が作用する
ことによりその抵抗値が変化し、いま、端子K1、K3
間に所定電圧Vが印加されていることにより、磁界が作
用してその抵抗値が変化すると、端子K2と端子K4に
は、所定の電位が発生する。すなわち、端子K2の電位
をS1、端子K4の電位をS2とすると、端子K2と端
子K4との間には、S1−S2の電位差VSが発生す
る。
【0019】また、磁気センサ1には、図2に示すよう
に、2つのバイアスコイルCL1、CL2(バイアス磁
界印加手段)が相互に直交するように磁気抵抗素子MR
1、MR2、MR3、MR4に卷回されており、バイア
スコイルCL2は、スペーサ2を介して、バイアスコイ
ルCL1と直交する方向に卷回されている。
【0020】バイアスコイルCL1は、流れるバイアス
電流の向きにより図1に矢印B1及び逆方向の矢印B3
で示す方向のバイアス磁界を磁気抵抗素子MR1、MR
2、MR3、MR4に印加する。また、バイアスコイル
CL2は、流されるバイアス電流の向きにより図1に矢
印B2及び逆方向の矢印B4で示す方向のバイアス磁界
を磁気抵抗素子MR1、MR2、MR3、MR4に印加
する。すなわち、バイアスコイルCL1、CL2により
印加されるバイアス磁界の方向B1、B2、B3、B4
と各磁気抵抗素子MR1、MR2、MR3、MR4の磁
気検出方向とは、それぞれ45度ずれている。
【0021】したがって、磁気センサ10は、相直交す
る2つの磁気検出方向を有し、作用する磁界の強さに応
じて各磁気検出方向毎に第1検出信号及び第2検出信号
として、電位S1、S2、すなわち電位差VSを出力す
る。
【0022】図3は、上記図1及び図2の磁気センサ1
を利用した電子式方位計10のブロック構成図であり、
電子式方位計10は、磁気検出回路11、差動増幅回路
12、A/D変換回路13、レジスタ14、15、1
6、17、バイアスコイルCL1、CL2、コイル駆動
回路18、波形合成回路19、CPU(Central Proces
sing Unit)20、表示部21、ROM(Read Only Memo
ry)22、RAM(Random Access Memory)23、カウン
タ24及びD/A変換回路25等を備えている。磁気検
出回路11は、図4に示すように、トランスファゲート
TG1、TG2、TG3、TG4、TG5、TG6、オ
ペアンプOP1、OP2、PチャンネルMOS−FET
31、32、抵抗R1、インバータ32、33、34及
び基準電源35、36、37を備えており、磁気センサ
1の磁気抵抗素子MR1、MR2、MR3、MR4に接
続されている。
【0023】トランスファゲートTG1、トランスファ
ゲートTG3及びトランスファゲートTG5には、CP
U20からインバータ32、インバータ33及びインバ
ータ34を介して信号Trが入力され、トランスファゲ
ートTG2、トランスファゲートTG4及びトランスフ
ァゲートTG6には、CPU20から信号Trが直接入
力される。
【0024】オペアンプOP1の反転入力端子には、抵
抗R1を介して所定電圧VCCが入力されており、オペア
ンプOP1の非反転入力端子は、トランスファゲートT
G1を介して所定電圧VCCの電源及びトランスファゲー
トTG2を介して基準電源35に接続されている。この
オペアンプOP1の出力端子は、PチャンネルMOS−
FET31のゲートに接続されている。
【0025】PチャンネルMOS−FET31は、その
ソースが、抵抗R1を介して所定電圧VCCの電源に接続
されており、そのドレインが、上記磁気センサ1の端子
K1に接続されている。
【0026】PチャンネルMOS−FET32は、その
ソースが所定電圧VCCの電源に接続されており、そのド
レインが磁気センサ1の端子K1に接続されている。ま
た、PチャンネルMOS−FET32のゲートには、オ
ペアンプOP2の出力端子が接続されている。
【0027】オペアンプOP2の反転入力端子は、トラ
ンスファゲートTG3を介して基準電源36に接続され
るとともに、トランスファゲートTG4を介して接地さ
れ、オペアンプOP2の非反転入力端子は、Pチャンネ
ルMOS−FET32のドレイン及び磁気センサ1の端
子K1に接続されている。
【0028】上記基準電源35は、所定の基準電圧V
ref1を供給し、基準電源36は、所定の基準電圧Vref2
を供給する。
【0029】上記磁気センサ1の端子K3は、接地され
ており、端子K4は、磁気センサ1の出力電位S1を出
力する出力端子K5に接続されている。また、磁気セン
サ1の端子K2は、トランスファゲートTG5を介して
出力電位S2を出力する出力端子K6に接続されてお
り、この出力端子K6は、トランスファゲートTG6を
介して基準電圧Vref3を出力する基準電源37に接続さ
れている。さらに、磁気センサ1の端子K3は、上述の
ように接地されている。
【0030】したがって、磁気検出回路11は、CPU
20から「L」の信号Trが入力されると、トランスフ
ァゲートTG1とトランスファゲートTG3が開成し、
オペアンプOP2の作用により、PチャンネルMOS−
FET32を通して、定電圧を磁気センサ1に供給す
る。また、このとき、トランスファゲートTG5が開成
し、出力端子K5から検出信号である検出電圧S1が、
出力端子K6から検出電圧S2が出力される。
【0031】したがって、磁気検出手段11は、バイア
ス磁界印加手段であるバイアスコイルCL1、CL2に
よるバイアス磁界B1、B2、B3、B4と地磁気の磁
界とが加わった磁界に対して、磁気検出手段である磁気
抵抗素子MR1、MR2、MR3、MR4により検出し
た検出値を出力する複合検出値出力手段として機能す
る。
【0032】また、磁気検出回路11は、CPU20か
ら「H」の信号Trが入力されると、トランスファゲー
トTG2とトランスファゲートTG4が開成し、Pチャ
ンネルMOS−FET31がオンとなって、抵抗R1を
介して定電流を磁気センサ1に供給する。したがって、
出力端子K5に磁気抵抗素子MR3と磁気抵抗素子MR
4との間の電位差が出力される。また、このとき、トラ
ンスファゲートTG6が開成し、出力端子K6に基準電
圧Vref3が出力されて、後述するバイアス磁界の補正に
使用される。
【0033】したがって、磁気検出手段11は、バイア
ス磁界印加手段であるバイアスコイルCL1、CL2に
よるバイアス磁界B1、B2、B3、B4と地磁気の磁
界とが加わった磁界に対して、磁気検出手段である磁気
抵抗素子MR1、MR2、MR3、MR4のうちの1つ
の磁気抵抗素子MR1、MR2、MR3、MR4の検出
した検出値を出力する単独検出値出力手段として機能す
る。
【0034】差動増幅回路13は、通常の差動増幅回路
であり、磁気検出回路11から入力される検出電圧S
1、S2の電位差VS(S1−S2)を増幅してA/D
変換回路13に出力する。
【0035】A/D変換回路13は、電位差VSをディ
ジタル変換し、レジスタ15、16、17、18に出力
する。
【0036】一方、バイアスコイルCL1には、コイル
駆動回路18からバイアス電流I11、I12が、また、バ
イアスコイルCL2には、コイル駆動回路18からバイ
アス電流I21、I22が供給される。このバイアス電流I
11とバイアス電流I12とは、共にバイアスコイルCL1
に同時に流れる同一の電流であり、またバイアス電流I
21とバイアス電流I22とは、共に、バイアスコイルCL
2に同時に流れる同一の電流である。
【0037】各バイアスコイルCL1、CL2に供給さ
れるバイアス電流I11、I12及びバイアス電流I21、I
22は、その電流の向きが反転する。これら各バイアスコ
イルCL1、CL2に供給される反転電流は、コイル駆
動回路18により所定タイミング毎に供給され、バイア
ス電流I11、I12及びバイアス電流I21、I22の向きが
反転することより、バイアスコイルCL1、CL2は、
それぞれ図1に示したように、逆方向のバイアス磁界B
1、B3及びバイアス磁界B2、B4を磁気抵抗素子M
R1、MR2、MR3、MR4に印加する。
【0038】また、バイアス電流I11、I12及びバイア
ス電流I21、I22は、交互に流されるとともに、同じバ
イアスコイルCL1、CL2に流れるバイアス電流I1
1、I12とバイアス電流I21、I22の電流の向きが反転
するため、図1に示すように、バイアス磁界B1、B
2、B3、B4が、B1→B2→B3→B4の順に発生
する。
【0039】さらに、バイアス電流I11、I12及びバイ
アス電流I21、I22は、後述するように、その大きさ
が、D/A変換回路25から供給される電源電圧VCCが
変化することにより、変化し、バイアスコイルCL1、
CL2の発生するバイアス磁界B1、B2、B3、B4
が調整される。
【0040】コイル駆動回路18は、図5に示すよう
に、バイアス電流I11、I12及びバイアス電流I21、I
22の向きを切り換えるバイアス電流制御回路50、6
0、バイアス電流I11、I12及びバイアス電流I21、I
22の量を調整する電流調整回路70で構成されており、
コイル駆動回路18には、前記波形成形回路19からバ
イアス電流I11、I12及びバイアス電流I21、I22の向
きと導通タイミング、すなわちバイアス磁界B1、B
2、B3、B4の向きを指示する信号P1、P2、P
3、P4が入力される。また、コイル駆動回路18に
は、D/A変換回路25から定電圧VCCが入力されてお
り、コイル駆動回路18は、このD/A変換回路25か
ら供給される定電圧VCCの大きさに応じたバイアス電流
I11、I12及びバイアス電流I21、I22をバイアスコイ
ルCL1及びバイアスコイルCL2に供給する。
【0041】コイル駆動回路18は、後述するように、
この信号P1、P2、P3、P4に基づいてバイアス電
流I11、I12及びバイアス電流I21、I22のバイアスコ
イルCL1、CL2への供給・停止を行ない、また、バ
イアス電流I11、I12及びバイアス電流I21、I22の向
きの切り換え及びバイアス電流I11、I12及びバイアス
電流I21、I22の大きさの調整を行なう。
【0042】バイアス電流制御回路50は、2個のトラ
ンスファーゲートTG11、TG12と2個のPチャン
ネルMOS−FET51、52及び2個のNチャンネル
MOS−FET53、54で構成されており、トランス
ファーゲートTG11、TG12は、それぞれPチャン
ネルMOS−FET51、52のゲートに接続されてい
る。このトランスファーゲートTG11には、信号P1
が波形成形回路19から入力され、トランスファーゲー
トTG12には、信号P2が波形成形回路19から入力
される。
【0043】PチャンネルMOS−FET51、52の
ゲートには、それぞれ抵抗R11、R12を介して定電
圧Vccが供給されており、PチャンネルMOS−FET
51、52のドレインは、NチャンネルMOS−FET
53、54のドレインに接続されるとともに、上記バイ
アスコイルCL1に接続されている。
【0044】また、PチャンネルMOS−FET51、
52のソースには、全て抵抗R13を介して定電圧Vcc
が供給されている。
【0045】NチャンネルMOS−FET53、54
は、それぞれそのゲートに波形成形回路19から信号P
2及び信号P1が入力され、そのソースは、ともに接地
されている。
【0046】バイアス電流制御回路60は、同様に、2
個のトランスファーゲートTG13、TG14と2個の
PチャンネルMOS−FET61、62及び2個のNチ
ャンネルMOS−FET63、64で構成されており、
トランスファーゲートTG13、TG14は、それぞれ
PチャンネルMOS−FET61、62のゲートに接続
されている。このトランスファーゲートTG13には、
信号P3が波形成形回路19から入力され、トランスフ
ァーゲートTG14には、信号P4が波形成形回路19
から入力される。
【0047】PチャンネルMOS−FET61、62の
ゲートには、それぞれ抵抗R14、R15を介して定電
圧Vccが供給されており、PチャンネルMOS−FET
61、62のドレインは、NチャンネルMOS−FET
63、64のドレインに接続されるとともに、上記バイ
アスコイルCL2に接続されている。
【0048】また、PチャンネルMOS−FET61、
56のソースとには、全て抵抗R13を介して定電圧V
ccが供給されている。
【0049】NチャンネルMOS−FET63、64
は、それぞれそのゲートに波形成形回路19から信号P
4及び信号P3が入力され、そのソースは、ともに接地
されている。
【0050】電流調整回路70は、オペアンプOP1
1、抵抗R13及び基準電圧源71により構成されてお
り、前記各トランスファーゲートTG11、TG12、
TG13、TG14の入力は、このオペアンプOP11
の出力に接続されている。
【0051】基準電圧源71は、所定の基準電圧Vref
を発生し、オペアンプOP11の非反転入力に接続され
ている。オペアンプOP11の反転入力には、前記バイ
アス電流制御回路50、60の全てのPチャンネルMO
S−FET51、52、61、62のソースが接続され
ており、また、抵抗R13を介して前記定電圧Vccが供
給されている。
【0052】このコイル駆動回路18は、信号P1が入
力されると、バイアス電流制御回路50のPチャンネル
MOS−FET51とNチャンネルMOS−FET54
がオンし、定電圧Vccが抵抗R13を介して供給される
ため、このPチャンネルMOS−FET51からNチャ
ンネルMOS−FET54へと流れるバイアス電流I1
1、I12をバイアスコイルCL1に供給する。
【0053】同様に、コイル駆動回路18は、信号P2
が入力されると、PチャンネルMOS−FET53とN
チャンネルMOS−FET52がオンし、同様に、定電
圧Vccが抵抗R13を介して供給されるため、このPチ
ャンネルMOS−FET52からNチャンネルMOS−
FET53へと流れるバイアス電流I11、I12をバイア
スコイルCL1に供給する。
【0054】また、コイル駆動回路18は、信号P3が
入力されると、バイアス電流制御回路60のPチャンネ
ルMOS−FET61とNチャンネルMOS−FET6
4がオンし、定電圧Vccから抵抗R13を介してこのP
チャンネルMOS−FET61からNチャンネルMOS
−FET64へと流れるバイアス電流I21、I22をバイ
アスコイルCL2に供給する。
【0055】さらに、コイル駆動回路18は、信号P4
が入力されると、同様に、PチャンネルMOS−FET
62とNチャンネルMOS−FET63がオンし、定電
圧Vccから抵抗R13を介してこのPチャンネルMOS
−FET62からNチャンネルMOS−FET63へと
流れるバイアス電流I21、I22をバイアスコイルCL2
に供給する。
【0056】このとき、電流調整回路70が、バイアス
電流制御回路50及びバイアス電流制御回路60を介し
てバイアスコイルCL1、CL2に供給されるバイアス
電流I11、I12及びバイアス電流I21、I22の大きさを
定電圧VCCの大きさに応じた一定値に調整している。
【0057】したがって、この定電圧VCCの大きさを調
整することにより、コイル駆動回路18がバイアスコイ
ルCL1及びバイアスコイルCL2に供給するバイアス
電流I11、I12及びバイアス電流I21、I22の大きさを
制御することができる。
【0058】上記定電圧VCCの値は、D/A変換回路2
5から入力されており、D/A変換回路25は、カウン
タ24から入力されるカウント値に対応した電圧値の定
電圧VCCをコイル駆動回路18に出力する。
【0059】すなわち、カウンタ24には、CPU20
からのアップ信号UP及びダウン信号DOWNが入力さ
れ、カウンタ24は、CPUからのアップ信号UP及び
ダウン信号DOWNに応じて、カウント値をカウントす
る。カウンタ24は、このカウント値をD/A変換回路
25に出力し、D/A変換回路25は、カウンタ24か
ら入力されるカウント値に応じた電圧値の定電圧VCCを
コイル駆動回路18に出力する。
【0060】したがって、CPU20によりカウンタ2
4のカウント値を調整することにより、D/A変換回路
25がコイル駆動回路18に出力する定電圧VCCの大き
さを制御することができ、コイル駆動回路18がバイア
スコイルCL1及びバイアスコイルCL2に出力するバ
イアス電流I11、I12及びバイアス電流I21、I22の大
きさを制御することができる。
【0061】このように、上記CPU20、コイル駆動
回路18、D/A変換回路25及びカウンタ24は、磁
気検出回路11が上記単独検出値出力手段として機能し
たときの各出力に基づいて、各向きのバイアス磁界B
1、B2、B3、B4の強さが全て同じ値になるよう
に、バイアス磁界印加手段としてのバイアスコイルCL
1及びバイアスコイルCL2に供給するバイアス電流I
11、I12及びバイアス電流I21、I22の大きさを制御す
るバイアス磁界制御手段として機能する。
【0062】波形合成回路19は、前記コイル駆動回路
18へ信号P1、P2、P3、P4を出力するととも
に、バイアス磁界B1、B2、B3、B4に対応する検
出データX1、X2、Y1、Y2のレジスタ14、1
5、16、17への格納を指示するレジスタ選択信号A
0、A1、A2、A3を各レジスタ14、15、16、
17に出力し、またA/D変換回路13に信号P1、P
2、P3、P4に基づいてA/D変換のタイミングを指
示する変換タイミング信号Saを出力する。
【0063】これに対して、A/D変換回路13は、A
/D変換中であることを示す変換中信号Sbを波形合成
回路19に出力する。
【0064】さらに、波形合成回路19は、CPU20
に対してデータ書換処理の開始を指示する割込み信号I
NTを出力し、CPU20は、この割込み信号INTに
基づいてRAM23のデータの書換処理を開始する。
【0065】また、CPU20は、割込み信号INTに
対する処理状態を示す信号STを波形合成回路19に出
力する。
【0066】前記レジスタ14、15、16、17は、
それぞれA/D変換回路13からの電位差VSの検出デ
ータX1、X2、Y1、Y2を一時記憶し、CPU20
の要求に応じてCPU20に電位差VSの検出データX
1、X2、Y1、Y2を出力する。各レジスタ14、1
5、16、17には、波形合成回路19からレジスタ選
択信号A0、A1、A2、A3が入力され、波形合成回
路19は、このレジスタ選択信号A0、A1、A2、A
3によりA/D変換回路13から入力される検出データ
X1、X2、Y1、Y2を記憶させるレジスタ14、1
5、16、17を選択している。
【0067】表示部21は、例えば、液晶表示装置等を
有し、CPU20から出力される種々のデータ、例え
ば、方位データD等を表示出力する。
【0068】ROM22は、電子式方位計10としての
プログラム、例えば、方位演算処理プログラムや磁気セ
ンサ1の検出した電位差VSの検出データX1、X2、
Y1、Y2の書換処理プログラム及びバイアス磁界制御
処理プログラム等を格納している。
【0069】RAM23は、所定の領域に区分されてお
り、各領域に上記検出データX1、X2、Y1、Y2や
各検出データX1、X2、Y1、Y2の差のデータ及び
算出した方位データ等を記憶する。
【0070】CPU20は、ROM22内のプログラム
に従って電子式方位計10の各部を制御し、電位差VS
の検出を行なわせるとともに、検出した電位差VSの検
出データX1、X2、Y1、Y2から方位Dを算出す
る。CPU20は、この検出した電位差VSの検出デー
タX1、X2、Y1、Y2や算出した方位DをRAM2
3に格納するとともに、表示部21に算出した方位Dを
表示出力させる。
【0071】さらに、CPU20は、バイアスコイルC
L1及びバイアスコイルCL2の発生するバイアス磁界
B1、B2、B3、B4の大きさを各方向について検出
し、この検出結果に基づいてカウンタ24にアップ信号
UP及びダウン信号DOWNを出力して、バイアス磁界
B1、B2、B3、B4の大きさを全ての向きで同じ大
きさに制御するバイアス磁界制御処理を行なう。
【0072】次に、作用を説明する。
【0073】電子式方位計10は、その磁気センサ1に
磁気抵抗素子MR1、MR2、MR3、MR4が使用さ
れており、その磁気抵抗素子MR1、MR2、MR3、
MR4がブリッジ状に結合されている。このブリッジ状
に結合された磁気抵抗素子MR1、MR2、MR3、M
R4の相対向する端子K1と端子K3との間に、磁気検
出回路11から駆動電圧Vを印加し、磁気センサ1は、
磁気抵抗素子MR1、MR2、MR3、MR4の他の相
対向する端子K2と端子K4との電位を検出電位V1、
V2として差動増幅回路12に出力する。
【0074】一方、磁気センサ1には、バイアスコイル
CL1、CL2が相直交する方向に卷回されており、バ
イアスコイルCL1、CL2には、コイル駆動回路18
からそれぞれバイアス電流I11、I12及びバイアス電流
I21、I22が供給される。
【0075】このバイアス電流I11、I12及びバイアス
電流I21、I22は、各々電流の向きが反転し、バイアス
電流I11、I12及びバイアス電流I21、I22の向きが反
転することにより、バイアスコイルCL1、CL2は、
それぞれ図1に示したように、相反転するとともに90
度異なった方向のバイアス磁界B1、B3及びバイアス
磁界B2、B4を磁気抵抗素子MR1、MR2、MR
3、MR4に印加する。電子式方位計10は、通常の地
磁気の測定においては、CPU20が磁気検出回路11
に「L」の信号Trを出力し、このときの磁気センサ1
の出力に基づいて方位を算出している。
【0076】すなわち、通常の地磁気の測定モードにお
いては、CPU20は、「L」の信号Trを磁気検出回
路11に出力し、磁気検出回路11は、「L」の信号T
rが入力されると、上述のように、PチャンネルMOS
−FET32を介して、磁気センサ1に定電圧Vを供給
する。
【0077】このとき、上述のように、コイル駆動回路
18は、バイアスコイルCL1及びバイアスコイルCL
2にバイアス電流I11、I12及びバイアス電流I21、I
22を供給し、磁気抵抗素子MR1、MR2、MR3、M
R4にバイアス磁界B1、B2、B3、B4を印加す
る。
【0078】この状態で磁気抵抗素子MR1、MR2、
MR3、MR4は、作用する地磁気とバイアス磁界B
1、B2、B3、B4の大きさに応じた検出電位S1、
S2を差動増幅回路12に出力する。
【0079】差動増幅回路12はこの両検出電位S1、
S2の電位差VSを増幅してA/D変換回路13に出力
する。
【0080】A/D変換回路13は、差動増幅回路12
から入力される電位差VSをディジタル変換して、検出
データX1、X2、Y1、Y2としてレジスタ14、1
5、16、17に出力するが、この電位差VSのディジ
タル変換を、波形合成回路19から入力される変換タイ
ミング信号Saに基づいて行っている。
【0081】すなわち、波形合成回路19は、図6に示
すように、変換タイミング信号SaをA/D変換回路1
3に出力し、A/D変換回路13は、変換タイミング信
号Saが入力されると、差動増幅回路12から入力され
る電位差VSのディジタル変換を開始するとともに、変
換中であることを示す変換中信号Sbを波形合成回路1
9に出力する。
【0082】A/D変換回路13は、ディジタル変換し
た結果をレジスタ14、15、16、17に出力し、各
レジスタ14、15、16、17は、入力されるディジ
タル変換データを波形合成回路19からのレジスタ選択
信号A0、A1、A2、A3に基づいて対応するレジス
タ14、15、16、17が検出データX1、X2、Y
1、Y2として一時格納する。
【0083】波形合成回路19は、A/D変換回路13
から変換中信号Sbの入力が無くなると、図6に示すよ
うに、CPU20にデータ書換処理の開始を指示する割
込み信号INTを出力し、CPU20は、割込み信号I
NTが入力されると、レジスタ15から検出データX
1、X2、Y1、Y2を読み取り、データ書換処理や方
位の演算処理を開始する。
【0084】また、波形合成回路19は、図6に示すよ
うに、コイル駆動回路18にバイアス磁界B1、B2、
B3、B4を発生させるための信号S1、S2、S3、
S4を出力し、コイル駆動回路18は、信号S1、S
2、S3、S4に基づいてバイアスコイルCL1、CL
2へのバイアス電流I11、I12及びバイアス電流I21、
I22の供給・停止及びバイアス電流I11、I12及びバイ
アス電流I21、I22の向きの切り換えを行なうととも
に、D/A変換回路25から入力される定電圧VCCの大
きさに応じてバイアス電流I11、I12及びバイアス電流
I21、I22を制御する。
【0085】すなわち、波形合成回路19は、図6に示
すように、CPU20から信号STが入力されると、コ
イル駆動回路18に出力する信号S1をハイレベル
(「H」)にし、コイル駆動回路18は、信号S1が
「H」となると、まず、そのバイアス電流制御回路50
のNチャンネルMOS−FET54がオンとなるととも
に、トランスファーゲートTG1が開く。
【0086】トランスファーゲートTG1が開くと、P
チャンネルMOS−FET51がオンし、定電圧Vccか
ら抵抗R13を介してこのPチャンネルMOS−FET
51からNチャンネルMOS−FET54へと流れるバ
イアス電流I11、I12をバイアスコイルCL1に供給す
る。
【0087】バイアス電流I11、I12が流れ始めると、
オペアンプOP11の反転入力端子の電位は、抵抗R1
3の電圧降下により下がり、オペアンプOP11は、こ
の反転入力端子の電位が非反転入力端子に入力されてい
る基準電圧源71の基準電圧Vref と一致するように、
その出力を調整する。
【0088】このときバイアスコイルCL1に流れるバ
イアス電流I11、I12は、基準電圧Vcc−Vref を抵抗
R13の抵抗値で割った値になる。
【0089】すなわち、電流調整回路70は、オペアン
プOP11が、抵抗R13に係る電位を基準電圧Vref
に調整することにより、バイアス電流制御回路50を介
してバイアスコイルCL1に供給されるバイアス電流I
11、I12の電流値を検出して、このバイアス電流I11、
I12の値をVCC−Vref の値に一定に制御している。こ
のバイアス電流I11、I12が供給されている所定タイミ
ングで、波形合成回路19は、図6に示すように、変換
タイミング信号SaをA/D変換回路13に出力し、A
/D変換回路13は、上述のように、変換中信号Sbを
「L」にするとともに、差動増幅回路12から入力され
る電位差VSをディジタル変換して、レジスタ14、1
5、16、17に出力する。
【0090】A/D変換回路13は、ディジタル変換が
終了すると、変換中信号Sbを「H」に戻し、変換終了
を波形合成回路19に知らせる。
【0091】この変換中信号Sbが「H」になると、波
形合成回路19は、レジスタ選択信号A0、A1、A
2、A3のうち該当する信号を対応するレジスタ14、
15、16、17に出力し、レジスタ選択信号A0、A
1、A2、A3を受け取ったレジスタ14、15、1
6、17は、入力される検出データX1、X2、Y1、
Y2を一時格納する。
【0092】同様に、コイル駆動回路18は、信号S2
が入力されると、PチャンネルMOS−FET53とN
チャンネルMOS−FET52がオンし、D/A変換回
路25から供給される定電圧Vccに基づいて抵抗R13
を介して、このPチャンネルMOS−FET52からN
チャンネルMOS−FET53へと流れるバイアス電流
I11、I12をバイアスコイルCL1に供給する。
【0093】このとき、同様に、電流調整回路70は、
オペアンプOP11が、抵抗R13に係る電位を基準電
圧Vref に調整することにより、バイアス電流制御回路
50を介してバイアスコイルCL1に供給されるバイア
ス電流I11、I12の電流値を一定に制御している。
【0094】同様に、このバイアス電流I11、I12のタ
イミングで検出したデータをレジスタ14、15、1
6、17に格納する。
【0095】また、コイル駆動回路18は、信号S3が
入力されると、バイアス電流制御回路60のトランスフ
ァーゲートTG3が開くことにより、PチャンネルMO
S−FET61とNチャンネルMOS−FET64がオ
ンし、定電圧Vccから抵抗R13を介してこのPチャン
ネルMOS−FET61からNチャンネルMOS−FE
T64へと流れるバイアス電流I21、I22をバイアスコ
イルCL2に供給する。
【0096】このとき、上記同様に、電流調整回路70
は、オペアンプOPが、抵抗R13に係る電位を基準電
圧Vref に調整することにより、バイアス電流制御回路
60を介してバイアスコイルCL2に供給されるバイア
ス電流I21、I22の電流値を一定に制御している。
【0097】さらに、コイル駆動回路18は、信号S4
が入力されると、トランスファーゲートTG4が開くこ
とにより、PチャンネルMOS−FET62とNチャン
ネルMOS−FET63がオンし、定電圧Vccから抵抗
R13を介してこのPチャンネルMOS−FET62か
らNチャンネルMOS−FET63へと流れるバイアス
電流I21、I22をバイアスコイルCL2に供給する。
【0098】このときも、同様に、電流調整回路70
は、オペアンプOPが、抵抗R13に係る電位を基準電
圧Vref に調整することにより、バイアス電流制御回路
60を介してバイアスコイルCL2に供給されるバイア
ス電流I21、I22の電流値を一定に制御している。
【0099】このようにして、各検出データX1、X
2、Y1、Y2が各レジスタ14、15、16、17に
格納されると、波形合成回路19は、CPU20に信号
INTを出力する。
【0100】CPU20は、波形合成回路19から割込
み信号INTが入力されて、割込みがかかると、RAM
23へのデータ書換処理を行なう。
【0101】すなわち、CPU20は、割込み信号IN
Tにより割込みがかかると、各レジスタ14、15、1
6、17から検出データX1、X2、Y1、Y2を読み
出し、読み出した検出データX1、X2、Y1、Y2を
対応するRAM23の領域に書き込む。
【0102】さらに、検出データX1、X2及び検出デ
ータY1、Y2の差を演算し、その演算結果の差をRA
M23に書き込む。すなわち、バイアスコイルCL1に
よるバイアス磁界B1、B3を印加したときの電位差V
Sの検出データX1、X2の差X(X1−X2)及びバ
イアスコイルCL2によるバイアス磁界B2、B4を印
加したときの電位差VSの検出データY1、Y2の差Y
(Y1−Y2)を演算し、この演算結果をRAM23に
書き込んでいる。
【0103】これは、逆方向にバイアス磁界B1、B
2、B3、B4を印加したときの各電位差VSの検出デ
ータX1、X2、Y1、Y2自体の値よりも、差X、Y
の方が地磁気の変化に対して出力を大きくすることがで
き、検出感度を向上させることができるからである。
【0104】上記書換処理が完了すると、CPU20は
割込み処理から抜け、波形合成回路19に信号STを出
力するとともに、方位の算出処理や表示部21への表示
出力処理等を行なう。
【0105】波形合成回路19は、信号STが入力され
ると、上記同様に、図6に示すように、各信号の出力を
行なって、検出動作を制御する。
【0106】また、CPU20は、割込み処理から抜け
ると、方位の算出処理を行なうが、この方位の演算処理
は、通常の電子式方位計による方位の算出処理と同様で
あり、CPU20は、RAM23から差X及び差Yを読
み出して、次式により方位Dを算出する。
【0107】D=tan-1(Y/X)………(1) なお、tan-1(Y/X)の値は、その値だけでは、0
度から360度のどの値であるかが判別しない。そこ
で、本実施例では、X、Yの値の大きさに基づいて方位
を判別している。
【0108】ところが、磁気センサ1に使用されている
バイアスコイルCL1及びバイアスコイルCL2は、そ
のコイルの卷回状態等に起因して、同じ大きさのバイア
ス電流I11、I12やバイアス電流I21、I22が流れて
も、同じ大きさのバイアス磁界B1、B2、B3、B4
を発生しないことがある。
【0109】例えば、図2の場合、バイアスコイルCL
1がスペーサ2の内側に卷回され、バイアスコイルCL
2がスペーサ2の外側に卷回されているため、バイアス
コイルCL1とバイアスコイルCL2とでは、その断面
積が異なり、バイアスコイルCL1とバイアスコイルC
L2とに同じ大きさのバイアス電流I11、I12及びバイ
アス電流I21、I22を流しても、バイアスコイルCL1
の発生するバイアス磁界B1、B3とバイアスコイルC
L2の発生するバイアス磁界B2、B4とでは、その大
きさが異なる。そのため、磁気抵抗素子MR1、MR
2、MR3、MR4による地磁気の検出結果に誤差が発
生し、方位の算出が不正確となる。
【0110】そこで、本実施例では、電子式方位計10
の電源が投入されたときや、図示しない補正モードスイ
ッチが投入されたときに、補正処理を行なって、各方向
のバイアス磁界B1、B2、B3、B4の大きさを検出
し、この検出結果に基づいて、D/A変換回路25から
コイル駆動回路18に供給する所定電圧VCCの大きさを
調整して、バイアスコイルCL1及びバイアスコイルC
L2に供給するバイアス電流I11、I12及びバイアス電
流I21、I22の大きさを制御している。
【0111】すなわち、補正モードに入ると、CPU2
0は、磁気検出回路11に「H」の信号Trを出力し、
磁気検出回路11は、「H」の信号Trが入力される
と、トランスファゲートTG2、トランスファゲートT
G4及びトランスファゲートTG6が開成する。
【0112】なお、CPU20は、信号Trを図6に示
した各信号よりも長いインターバルで変化させる。例え
ば、1つの方位に対して、約1秒間毎に、信号Trを変
化させ、各方位について複数回測定する。
【0113】トランスファゲートTG2とトランスファ
ゲートTG4が開成すると、磁気検出回路11は、Pチ
ャンネルMOS−FET31及び抵抗R1を介して、磁
気センサ1に定電流Iを供給する。
【0114】また、トランスファゲートTG5が閉成し
て、トランスファゲートTG6が開成することにより、
出力端子K6には、基準電源37から基準電圧Vref3
出力される。
【0115】この状態で波形合成回路19から、図6に
示したように、順次各信号を出力し、磁気センサ1にバ
イアスコイルCL1及びバイアスコイルCL2によりバ
イアス磁界B1、B2、B3、B4を順次印加する。こ
の各バイアス磁界B1、B2、B3、B4を印加したと
きの検出データX1、X2、Y1、Y2から、バイアス
コイルCL1及びバイアスコイルCL1の発生する各方
向のバイアス磁界B1、B2、B3、B4の大きさを検
出する。
【0116】いま、各磁気抵抗素子MR1、MR2、M
R3、MR4の抵抗値をr1、r2、r3、r4とする
と、上述のように、CPU20が「L」の信号Trを出
力して、磁気センサ1に定電圧Vを印加したときには、
出力端子K1から出力される検出電位S1は、次式によ
り与えられる。
【0117】S1=r2・V(r1+r2) ところが、各磁気抵抗素子MR1、MR2、MR3、M
R4の磁気検出方向に対して、図7から図10に示すよ
うに、45度の角度をなす4つの向きのバイアス磁界B
1、B2、B3、B4を印加するとき、各バイアス磁界
B1、B2、B3、B4を印加したときの検出電位S1
は、磁気抵抗素子MR1と磁気抵抗素子MR2の両抵抗
値r1、r2に依存するが、図7から図10に示すよう
に、各バイアス磁界B1、B2、B3、B4を印加した
ときの磁気抵抗素子MR1及び磁気抵抗素子MR2の磁
気検出方向成分の組み合わせが、それぞれ異なる。
【0118】そのため、CPU20が「H」の信号Tr
を出力して、定電流Iを磁気センサ1に供給したとき、
出力端子K1から出力される検出電位S1は、次式によ
り与えられる。
【0119】S1=r2・I ここで、各バイアス磁界B1、B2、B3、B4の大き
さが全て同じ大きさであるとすると、例えば、磁気抵抗
素子MR2の磁気検出方向のバイアス磁界B1、B2、
B3、B4の成分が同じ向きになるとき、すなわち、図
7に示すバイアス磁界B1と図10に示すバイアス磁界
B4のとき、あるいは、図8に示すバイアス磁界B2と
図9に示すバイアス磁界B3のとき、出力端子K1から
出力される検出電位S1は、同じ値でなければならな
い。
【0120】したがって、磁気センサ1に定電流Iを供
給して、バイアス磁界B1、B2、B3、B4を印加し
たとき、上記磁気抵抗素子MR2の磁気検出方向のバイ
アス磁界B1、B2、B3、B4の成分が同じ向きにな
るときの検出電位S1を比較し、この検出電位S1が同
じ大きさとなるように、カウンタ24のカウント値をア
ップあるいはダウンさせることにより、D/A変換回路
25からコイル駆動回路18へ供給する所定電圧VCC
大きさを調整して、バイアス電流I11、I12及びバイア
ス電流I21、I22をの大きさを調整し、バイアス磁界B
1、B2、B3、B4の大きさを全ての方向で同じ大き
さに制御することができる。
【0121】すなわち、例えば、図7のようにバイアス
磁界B1を印加したときの検出電位S1から図10のよ
うにバイアス磁界B4を印加したときの検出電位S1を
減算して、その減算結果が正であれば、所定時間間隔で
カウンタ24にアップ信号UPを出力して、カウンタ2
4のカウント値をアップさせ、減算結果が負であれば、
ダウン信号DOWNをカウンタ24に出力して、カウン
タ24のカウント値をダウンさせる。この処理を上記減
算結果が「0」になるまで継続する。
【0122】したがって、コイル駆動回路18がバイア
スコイルCL1及びバイアスコイルCL2に供給するバ
イアス電流I11、I12及びバイアス電流I21、I22の大
きさを調整することができ、バイアスコイルCL1及び
バイアスコイルCL2が磁気センサ1の磁気抵抗素子M
R1、MR2、MR3、MR4に印加するバイアス磁界
B1、B2、B3、B4を全て同じ大きさに制御するこ
とができる。
【0123】その結果、磁気センサ1に磁気検出回路1
1から定電圧Vを印加して、地磁気の検出を行なったと
き、バイアス磁界B1、B2、B3、B4の大きさの相
違からくる検出誤差を防止することができ、方位の算出
精度を向上させることができる。
【0124】なお、上記実施例においては、磁気センサ
1を4つの磁気抵抗素子MR1、MR2、MR3、MR
4で構成しているが、これに限るものではなく、磁界の
相互に異なる方向の成分の強さを検出する少なくとも2
つの磁気検出手段を備えていればよい。
【0125】
【発明の効果】本発明によれば、磁気検出手段に印加さ
れる相異なる各向きのバイアス磁界の大きさを検出し、
各向きのバイアス磁界の大きさを全て同じ値に制御する
ことができるので、地磁気の大きさを正確に検出するこ
とができ、地磁気の方位を正確に算出することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る電子式方位計の磁気セ
ンサの結線図。
【図2】磁気センサの斜視図。
【図3】本発明の一実施例に係る電子式方位計の回路ブ
ロック図。
【図4】図3の磁気検出回路の回路図。
【図5】図3のコイル駆動回路の回路図。
【図6】図3の各部の出力信号のタイミング図。
【図7】バイアス磁界B1を印加したときの各磁気検出
方向の成分分解図。
【図8】バイアス磁界B2を印加したときの各磁気検出
方向の成分分解図。
【図9】バイアス磁界B3を印加したときの各磁気検出
方向の成分分解図。
【図10】バイアス磁界B4を印加したときの各磁気検
出方向の成分分解図。
【符号の説明】
1 磁気センサ 10 電子式方位計 11 磁気検出回路 12 差動増幅回路 13 A/D変換回路 14、15、16、17 レジスタ 18 コイル駆動回路 19 波形合成回路 20 CPU 21 表示部 22 ROM 23 RAM 24 カウンタ 25 D/A変換回路 31、32 PチャンネルMOS−FET 50、60 バイアス電流制御回路 51、52、61、62 PチャンネルMOS−FE
T 53、54、63、64 NチャンネルMOS−FE
T 70 電流調整回路 MR1、MR2、MR3、MR4 磁気抵抗素子 TG1、TG2、TG3、TG4、TG5、TG6
トランスファーゲート TG11、TG12、TG13、TG14 トランス
ファーゲート R1、R11、R12、R13、R14、R15 抵
抗 OP1、OP2、OP11 オペアンプ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁界の相互に異なる方向の成分の強さを検
    出する少なくとも2つの磁気検出手段と、 前記磁気検出手段に対して相互に向きが異なる少なくと
    も2つのバイアス磁界を印加するバイアス磁界印加手段
    と、 前記バイアス磁界印加手段によるバイアス磁界と地磁気
    の磁界とが加わった磁界の強さに対して、前記少なくと
    も2つの磁気検出手段により検出した複合検出値を出力
    する複合検出値出力手段と、 前記バイアス磁界印加手段によるバイアス磁界と地磁気
    の磁界とが加わった磁界の強さに対して、前記少なくと
    も2つの磁気検出手段のうちの1つの磁気検出手段の検
    出した単独検出値を出力する単独検出値出力手段と、 前記バイアス磁界印加手段により前記少なくとも2つの
    向きの異なるバイアス磁界が印加されたときの前記複合
    検出値出力手段の複合検出値に基づいて方位を算出する
    方位算出手段と、 前記バイアス磁界印加手段により前記少なくとも2つの
    異なる向きのバイアス磁界が印加されたときの前記単独
    検出値出力手段の各単独検出値に基づいて、各向きの前
    記バイアス磁界の強さが全て同じ値になるように、前記
    バイアス磁界印加手段を制御するバイアス磁界制御手段
    と、 を備えたことを特徴とする電子式方位計。
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WO2007102331A1 (ja) * 2006-03-06 2007-09-13 Alps Electric Co., Ltd. 磁気検出装置及びそれを用いた電子方位計
WO2007102332A1 (ja) * 2006-03-06 2007-09-13 Alps Electric Co., Ltd. オフセット補正プログラム及び電子コンパス

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