JPH05339873A - インクジェット用布帛 - Google Patents
インクジェット用布帛Info
- Publication number
- JPH05339873A JPH05339873A JP4171888A JP17188892A JPH05339873A JP H05339873 A JPH05339873 A JP H05339873A JP 4171888 A JP4171888 A JP 4171888A JP 17188892 A JP17188892 A JP 17188892A JP H05339873 A JPH05339873 A JP H05339873A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ink
- cloth
- value
- dye
- kes
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Treatment Of Fiber Materials (AREA)
- Coloring (AREA)
- Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
Abstract
が高く、スレ汚れのない高品位な製品が得られるインク
ジェット用布帛を提供する。 【構成】 布帛の表面特性がKES方式によるSMD値
で0.95〜3.00ミクロンの範囲にあり、かつKE
S方式によるMMD値で0.0050〜0.0200の
範囲にあることを特徴とする。
Description
係わり、更に詳細にはインクジェット染色に際し、滲み
が少なく型際が鮮明で、染料の表面濃度が高く、スレ汚
れのない高品位な製品が得られるインクジェット用布帛
に関する。
は、スクリーン捺染法,ローラ捺染法,ロータリースク
リーン捺染法,転写捺染法等が用いられてきたが、図柄
の変更毎にスクリーン枠,彫刻ローラ,転写紙等を用意
する必要があり、これらスクリーン枠,彫刻ローラ,転
写紙の作成はかなり高価であるため、かなりのロットを
生産しないと経済的な面で合わない点のみならず、ファ
ッションの多様化に迅速に対応出来ないという欠点を有
する。
ーで見本を読み取り、コンピュータで画像処理を行い、
その結果をインクジェット方式で印捺する技術が開発さ
れ、近年紙の分野では実用化されている。このインクジ
ェット方式は時間と費用をかけることなく作製可能であ
る点で繊維分野においても注目され、布帛に適用する試
みがなされている。
な画像を得るためには、インクが拡散しないようにでき
る限り被染物をインクジェットノズルに近づける必要が
あり、また被染物に凹凸があると、打点の広がりが凸の
部分では小さく、凹の部分では大きくなり画像が乱れる
ために、被染物の凹凸をできる限り少なくする必要があ
る。
り、インクジェットノズルを布帛に近づけてインクが拡
散しないようにしようとすると、インクジェットノズル
が布帛の凸部に接触してスレ汚れが発生してしまうため
に最大凸部以上にインクジェットノズルを離して印捺を
行う必要があり、また凸部と凹部で打点の広がりが異な
るため高精度の画像が得られないという問題があった。
鑑みなされたものであって、滲みが少なく型際が鮮明
で、染料の表面濃度が高く、スレ汚れのない高品位な製
品が得られるインクジェット用布帛を提供することを目
的とする。
面特性がKES方式によるSMD値で0.95〜3.0
0ミクロンの範囲にあり、かつKES方式によるMMD
値で0.0050〜0.0200の範囲にあることを特
徴とするインクジェット用布帛により達成される。
織布であって、それらを構成する繊維は綿,レーヨン,
麻,羊毛等の天然繊維、アセテート,トリアセテート等
の半合成繊維、ポリエステル,ナイロン,アクリル等の
合成繊維が挙げられる。
SMD値が0.95〜3.00ミクロンの範囲、好まし
くは1.00〜2.50ミクロンの範囲とすることが必
要である。KES方式とはKAWABATA EVAL
UATION SYSTEMの略称であり、京都大学の
川端教授考案の評価法である。ここにKES方式による
SMD値とは表面粗さの平均偏差であり、下記式により
算出される値である。
って測定される厚み) Ta:Tの平均値
によるMMD値が0.0050〜0.0200の範囲、
好ましくは0.0075〜0.0150の範囲とするこ
とが必要である。ここにKES方式によるMMD値とは
摩擦係数μの平均偏差であり、下記式により算出される
値である。
たはMMD値が0.0050未満であると滲みが発生
し、SMD値が3.00ミクロンを超えるかまたはMM
D値が0.0200を超えると布帛の凸部との接触によ
りスレが発生し、またスレを回避しようとするとインク
ジェットノズルを布帛に近づけることができなくなり、
また布帛表面に凹凸があるため高精度の画像が得られな
い。
めには、カレンダー処理や、糊剤,粘着剤を付与する方
法とカレンダ処理の組合せ等が挙げられるが、これに限
定されるものではない。
ー,コットンカレンダー,エンボスカレンダー,シュラ
イナーカレンダー,フリクションカレンダー等の一般的
なカレンダー類、またはロータリープレス等のプレス機
を使用して実施されればよく、上記に述べるSMD値及
びMMD値を満足するように、温度,圧力等を適宜選択
する。
ン,可溶性デンプン,水溶性デンプン誘導体等),水溶
性のセルロース誘導体(カルボキシメチルセルロース,
ヒドロキシエチルセルロース,メチルセルロース等),
アルギン酸ナトリウム,アラビアゴム,ガム類(ローカ
ストビーンガム,グアーガム等),水溶性タンパク(ゼ
ラチン,にかわ等),水溶性の合成高分子化合物(ポリ
アクリル酸ナトリウム,ポリビニルアルコール,ポリエ
チレンオキシド,ポリビニルピロリドン,ポリアクリル
アミド,ポリエチレンイミン,4級化水溶性カチオンポ
リマー等)等が含まれる。また粘着剤としてはポリアク
リル酸エステル系樹脂,ポリウレタン系樹脂等が含まれ
る。
法,浸漬法,スプレー法,コーティング法等で布帛に付
与されればよく、必要に応じて他の前処理剤を併用して
もよい。糊剤や粘着剤の使用量は次に行うカレンダー処
理の条件により異なるが、上記に述べるSMD値及びM
MD値を満足するように適宜選択する。
インクジェット工程,発色工程,ソーピング工程,仕上
げ工程を経て製品となす。インクジェット工程はノズル
内に発熱抵抗素子を埋め込み、その発熱によりインクを
沸騰させ、その泡の圧力によりインクを吐出させるバブ
ルジェット方式、圧電素子に電気信号を加えて変形させ
インク室の体積変化を励起してインク粒子を飛ばすパル
スジェット方式、超音波振動しているノズルからインク
を加圧連続噴射させて粒子化し、粒子を荷電量に制御一
定電界中を通過偏向させ記録,非記録粒子に分けて記録
する荷電制御方式等により実施される。また、染料とし
ては3原色または3原色と黒色の染料を用いて実施する
のが好ましい。染料の種類は、布帛を構成する繊維に応
じて選択されればよく、直接染料,反応染料,酸性染
料,カチオン染料,分散染料等いずれも使用できる。
る。
は次の通りである。 (1)表面平滑性 測定装置:KES風合試験機(カトーテック(株)製) 測定項目:表面特性値…SMD値(表面粗さの平均偏
差),MMD値(摩擦係数μの平均偏差) (2)測色 測定装置:マクベス分光光度計 M−2020型 測定項目:被染物の540nmにおけるK/S値 (3)スレ汚れの発生 被染物を10人の専門検査員の目視により判定し、スレ
の発生なし…「○」,スレの発生若干有り…「△」,ス
レの発生有り…「×」で判定した。
インチ,緯密度72本/インチの綿100%の平織物を
準備し、この織物を公知の方法で毛焼,糊抜,精練,
晒,シルケット加工した。
反応剤)2部,尿素(ヒドロトロープ剤)5部,水93
部からなる処理液をパッディング処理し、マングルで絞
り率70%に絞った後、120℃で2分間乾燥した。
℃,50トン/2mの高圧カレンダーにて10m/分の
速度でカレンダー処理し、次いでC.I.Reacti
veRed 31(反応染料)15部,尿素(ヒドロト
ロープ剤)5部,水80部からなる反応染料のインクを
パルスジェット方式のインクジェットプリンターに搭載
し、12ドット/mmの連続プリントを行った。次に、
120℃にて2分間乾燥した後、飽和蒸気にて105℃
で10分間蒸熱処理した後、洗浄し実施例1の製品を得
た。
1と同様の方法を実施し、比較例1の製品を得た。
1と同様の方法を実施し、比較例2の製品を得た。
度122本/インチ,緯密度105本/インチの絹10
0%の富士絹(平織物)を準備し、この織物を公知の方
法で毛焼,糊抜,精練,晒加工した。
H調整剤)2部,尿素(ヒドロトロープ剤)5部,ボン
コートR3020(大日本インキ(株)社製,ポリアク
リル酸エステル系エマルジョン,平滑性保持剤)1部,
水92部からなる処理液をパッディング処理し、マング
ルで絞り率70%に絞った後、120℃で2分間乾燥し
た。
℃,20トン/2mの高圧カレンダーにて10m/分の
速度でカレンダー処理し、次いでC.I.Acid B
lue 7(酸性染料)5部,尿素(ヒドロトロープ
剤)5部,水90部からなる酸性染料のインクをパルス
ジェット方式のインクジェットプリンターに搭載し、1
2ドット/mmの連続プリントを行った。次に120℃
にて2分間乾燥した後、飽和蒸気にて102℃で30分
間蒸熱処理した後、洗浄し実施例2の製品を得た。
同様の方法を実施し、比較例3の製品を得た。
2と同様の方法を実施し、比較例4の製品を得た。
較例3,4のカレンダー上りの表面特性値と、得られた
製品の捺染模様の平均ドット径と最大吸収波長540n
mにおけるK/S値を測定し、スレの発生状態を観察し
た。その結果を表1に示す。
られた製品は滲みが少なく型際が鮮明で、染料の表面濃
度が高く、スレ汚れもなく、非常に高品位のものが得ら
れることがわかる。また、比較例1,3で得られた製品
は布帛の表面に凹凸があるためドット径が大きくなり型
際が不鮮明となり、スレ汚れが発生することがわかる。
そしてこのスレ汚れを避けるためにインクジェットノズ
ルと布帛の間隔を広くすると、インクの拡散により画像
の精度が劣ったものしか得られなかった。一方比較例
2,4で得られた製品は、スレ汚れはないものの、布帛
の表面が平滑過ぎるため、染料インクの布帛内部への浸
透が抑えられ、染料インクが布帛上で繊維にそって走り
滲みが発生し、画像が乱れ精度のよいものは得られなか
った。
ット用布帛によれば滲みが少なく型際が鮮明で、染料の
表面濃度が高く、スレ汚れのない高品位な製品を得るこ
とができ、また水主媒体のインクすべてに適応可能であ
り、インクに特別な添加剤等を加える必要がないので、
吐出安定性を損なうことなく、どの素材にも適用でき頗
る有用である。
Claims (1)
- 【請求項1】 布帛の表面特性がKES方式によるSM
D値で0.95〜3.00ミクロンの範囲にあり、かつ
KES方式によるMMD値で0.0050〜0.020
0の範囲にあることを特徴とするインクジェット用布
帛。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4171888A JP2676695B2 (ja) | 1992-06-05 | 1992-06-05 | インクジェット用布帛 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4171888A JP2676695B2 (ja) | 1992-06-05 | 1992-06-05 | インクジェット用布帛 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05339873A true JPH05339873A (ja) | 1993-12-21 |
JP2676695B2 JP2676695B2 (ja) | 1997-11-17 |
Family
ID=15931665
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4171888A Expired - Lifetime JP2676695B2 (ja) | 1992-06-05 | 1992-06-05 | インクジェット用布帛 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2676695B2 (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5854067A (ja) * | 1981-09-24 | 1983-03-30 | 東レ株式会社 | 表面鏡面体繊維構造物およびその製造法 |
JPS62501301A (ja) * | 1984-11-12 | 1987-05-21 | コモンウエルス サイエンテイフイツク アンド インダストリアル リサ−チ オ−ガナイゼイシヨン | ジュットプリンタ用液滴流整列技術 |
JPH05331768A (ja) * | 1992-05-28 | 1993-12-14 | New Oji Paper Co Ltd | 印刷用シートの製造方法 |
-
1992
- 1992-06-05 JP JP4171888A patent/JP2676695B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5854067A (ja) * | 1981-09-24 | 1983-03-30 | 東レ株式会社 | 表面鏡面体繊維構造物およびその製造法 |
JPS62501301A (ja) * | 1984-11-12 | 1987-05-21 | コモンウエルス サイエンテイフイツク アンド インダストリアル リサ−チ オ−ガナイゼイシヨン | ジュットプリンタ用液滴流整列技術 |
JPH05331768A (ja) * | 1992-05-28 | 1993-12-14 | New Oji Paper Co Ltd | 印刷用シートの製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2676695B2 (ja) | 1997-11-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3584094B2 (ja) | インクジェット捺染用布帛、捺染方法及び捺染物 | |
JPH07268785A (ja) | インクジェット捺染用布帛、それを用いたインクジェット捺染方法及び捺染物の製造方法 | |
JPS6155277A (ja) | インクジエツト染色用布帛およびその染色法 | |
JP3474814B2 (ja) | セルロース系繊維及び/又は蛋白質繊維のインクジェット捺染用処理剤、捺染用布帛及び捺染方法 | |
JP2994874B2 (ja) | 布帛の捺染方法 | |
JP2676695B2 (ja) | インクジェット用布帛 | |
JP2008174866A (ja) | インクジェット捺染方法 | |
JP2732999B2 (ja) | インクジェット方式による着色防染方法 | |
JP2607446B2 (ja) | 布帛の捺染方法 | |
JP2607451B2 (ja) | インクジェット捺染用布帛およびその捺染法 | |
JPH0268372A (ja) | 染色方法 | |
JPH06270596A (ja) | 転写紙及びそれを用いた捺染法 | |
TW200301330A (en) | Method for textile printing, pre-treating fluid for textile printing and fiber sheet for textile printing | |
JP2758788B2 (ja) | インクジェット用布帛 | |
JPH0253976A (ja) | 布はくの染色方法 | |
JP2593830B2 (ja) | 布帛の捺染方法 | |
JP2607447B2 (ja) | 布帛の捺染方法 | |
JPH07258982A (ja) | 高堅牢度インクジェットプリント布帛 | |
JP2774042B2 (ja) | インクジェット捺染方法 | |
JP2002275769A (ja) | インクジェット染色用布帛、およびその製造方法 | |
JPH0931866A (ja) | 布帛の捺染方法 | |
JP2607450B2 (ja) | インクジェット捺染用布帛およびその捺染法 | |
JPH073667A (ja) | インクジェット染色用有毛布帛及びその染色方法 | |
JP2959691B2 (ja) | インクジェット捺染方法 | |
JPH09268484A (ja) | 捺染用立毛布帛、その捺染方法、及び捺染された捺染物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080725 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090725 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090725 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100725 Year of fee payment: 13 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100725 Year of fee payment: 13 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100725 Year of fee payment: 13 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110725 Year of fee payment: 14 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120725 Year of fee payment: 15 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |