JPH053394A - 電波吸収体 - Google Patents
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- JPH053394A JPH053394A JP15334791A JP15334791A JPH053394A JP H053394 A JPH053394 A JP H053394A JP 15334791 A JP15334791 A JP 15334791A JP 15334791 A JP15334791 A JP 15334791A JP H053394 A JPH053394 A JP H053394A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【構成】テレビジョン放送のゴースト対策として特に有
利に実施される電波吸収体3であり、建物の外壁の主成
分であるコンクリートなどの誘電性物質中に、導電性物
質を混合して、空気中の電波特性インピーダンスとほぼ
マッチングさせ、これによって外壁2内に反射をせずに
電磁波1が進入し、この外壁内には、少なくとも1枚の
透孔を有する鉄筋または網などのような導電性第1反射
体5を配置し、その第1反射体の背後には、外壁内で、
または外壁の背面上で、導電性第2反射体6を配置し、
第2反射体は第1反射体の透孔から後方、すなわち電磁
波の進入方向下流側に臨むように設けられており、外壁
の前面7と第1および第2反射体との各距離は、遮蔽す
べき各電磁波の外壁の内部波長λ/4に選ぶ。 【効果】簡単な構成で容易にかつ安価に、外部からの電
磁波の建物内への侵入を防ぎ、またその遮蔽すべき電磁
波の周波数帯域を広くする。
利に実施される電波吸収体3であり、建物の外壁の主成
分であるコンクリートなどの誘電性物質中に、導電性物
質を混合して、空気中の電波特性インピーダンスとほぼ
マッチングさせ、これによって外壁2内に反射をせずに
電磁波1が進入し、この外壁内には、少なくとも1枚の
透孔を有する鉄筋または網などのような導電性第1反射
体5を配置し、その第1反射体の背後には、外壁内で、
または外壁の背面上で、導電性第2反射体6を配置し、
第2反射体は第1反射体の透孔から後方、すなわち電磁
波の進入方向下流側に臨むように設けられており、外壁
の前面7と第1および第2反射体との各距離は、遮蔽す
べき各電磁波の外壁の内部波長λ/4に選ぶ。 【効果】簡単な構成で容易にかつ安価に、外部からの電
磁波の建物内への侵入を防ぎ、またその遮蔽すべき電磁
波の周波数帯域を広くする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電波吸収体に関し、も
っと詳しくは建物の外壁において用いられ、テレビジョ
ン放送の反射波に起因したゴーストの発生を防ぐことを
特徴とした電波吸収体を提供することである。
っと詳しくは建物の外壁において用いられ、テレビジョ
ン放送の反射波に起因したゴーストの発生を防ぐことを
特徴とした電波吸収体を提供することである。
【0002】
【従来の技術】典型的な先行技術は、建物のコンクリー
ト製外壁にフェライトを貼着して構成される。このよう
な先行技術では、フェライトは大重量となり、建物の外
壁の表面などに固定することが困難であり、またこのよ
うなフェライトは焼結体であり、高価であるという課題
がある。
ト製外壁にフェライトを貼着して構成される。このよう
な先行技術では、フェライトは大重量となり、建物の外
壁の表面などに固定することが困難であり、またこのよ
うなフェライトは焼結体であり、高価であるという課題
がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、建物
の外壁に関連して容易に実施することができる電波吸収
体を提供することである。
の外壁に関連して容易に実施することができる電波吸収
体を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、建物の外壁の
主成分である誘電性物質中に、導電性物質を混合して、
空気中の電波特性インピーダンスとほぼマッチングさ
せ、この外壁内には、少なくとも1枚の多数の透孔を有
する導電性第1反射体を配置し、その第1反射体の背後
には、外壁内で、または外壁の背面上で、さらに導電性
第2反射体を配置し、第2反射体は、第1反射体の透孔
から後方に臨むように設けられており、外壁の前面と各
第1および第2反射体との間の距離は、吸収すべき各電
磁波の外壁の内部波長をλとするとき、ほぼλ/4に選
ぶことを特徴とする電波吸収体である。
主成分である誘電性物質中に、導電性物質を混合して、
空気中の電波特性インピーダンスとほぼマッチングさ
せ、この外壁内には、少なくとも1枚の多数の透孔を有
する導電性第1反射体を配置し、その第1反射体の背後
には、外壁内で、または外壁の背面上で、さらに導電性
第2反射体を配置し、第2反射体は、第1反射体の透孔
から後方に臨むように設けられており、外壁の前面と各
第1および第2反射体との間の距離は、吸収すべき各電
磁波の外壁の内部波長をλとするとき、ほぼλ/4に選
ぶことを特徴とする電波吸収体である。
【0005】また本発明は、建物の外壁の主成分である
誘電性物質中に、導電性物質を混合して、空気中の電波
特性インピーダンスとほぼマッチングさせ、この外壁内
には、電波透過性を有する背筋材の少なくとも一つの層
を配置し、その層の背後の外壁内で、または外壁の背面
上で、導電性反射体を配置し、外壁の前面と反射体との
間の距離は、吸収すべき各電磁波の外壁の内部波長をλ
とするとき、ほぼλ/4に選ぶことを特徴とする電波吸
収体である。
誘電性物質中に、導電性物質を混合して、空気中の電波
特性インピーダンスとほぼマッチングさせ、この外壁内
には、電波透過性を有する背筋材の少なくとも一つの層
を配置し、その層の背後の外壁内で、または外壁の背面
上で、導電性反射体を配置し、外壁の前面と反射体との
間の距離は、吸収すべき各電磁波の外壁の内部波長をλ
とするとき、ほぼλ/4に選ぶことを特徴とする電波吸
収体である。
【0006】また本発明は、背筋材の層は、電波透過性
を有する材料とともに、導電性材料が組合わされて構成
され、反射体は、前記層の導電性材料から後方に臨むよ
うに設けられることを特徴とする。
を有する材料とともに、導電性材料が組合わされて構成
され、反射体は、前記層の導電性材料から後方に臨むよ
うに設けられることを特徴とする。
【0007】
【作用】本発明に従えば、建物の外壁としても主成分、
たとえばコンクリートおよびモルタルなどの誘電性物質
中に、導電性物質、たとえば炭素繊維、カーボンブラッ
ク粉末、メソカーボンマイクロビーズなどを混合し、こ
れによって空気中の電波特性インピーダンスとほぼマッ
チングさせ、こうして空気中のテレビジョン放送の電波
を、反射させることなく、外壁中に吸収することができ
る。
たとえばコンクリートおよびモルタルなどの誘電性物質
中に、導電性物質、たとえば炭素繊維、カーボンブラッ
ク粉末、メソカーボンマイクロビーズなどを混合し、こ
れによって空気中の電波特性インピーダンスとほぼマッ
チングさせ、こうして空気中のテレビジョン放送の電波
を、反射させることなく、外壁中に吸収することができ
る。
【0008】この外壁内には、少なくとも1枚の多数の
透孔を有する導電性第1反射体、たとえば炭素繊維のネ
ット、鉄筋、金網、金属製パンチングメタルなどを配置
し、また第1反射体の背後には、その外壁内に第2反射
体を配置し、または外壁の背面、すなわち建物の室内側
の表面上に配置される。外壁の前面、すなわちテレビジ
ョン放送の電波が入射する側の表面と、各第1反射体お
よび第2反射体との間の距離は、吸収すべき各電磁波、
すなわちテレビジョン放送の電波の外壁内における内部
波長λの1/4に選び、したがって外壁内に吸収して進
む電磁波は、一部は第1反射体によって反射され、一部
は第2反射体によって反射されることになる。この構造
により電波吸収帯域を広げることができる。
透孔を有する導電性第1反射体、たとえば炭素繊維のネ
ット、鉄筋、金網、金属製パンチングメタルなどを配置
し、また第1反射体の背後には、その外壁内に第2反射
体を配置し、または外壁の背面、すなわち建物の室内側
の表面上に配置される。外壁の前面、すなわちテレビジ
ョン放送の電波が入射する側の表面と、各第1反射体お
よび第2反射体との間の距離は、吸収すべき各電磁波、
すなわちテレビジョン放送の電波の外壁内における内部
波長λの1/4に選び、したがって外壁内に吸収して進
む電磁波は、一部は第1反射体によって反射され、一部
は第2反射体によって反射されることになる。この構造
により電波吸収帯域を広げることができる。
【0009】また本発明に従えば、外壁内には背筋材と
して用いられる少なくとも一つの層を配置し、この層
は、電波透過性を有する材料、たとえばアラミドまたは
テフロン(フッ素樹脂、商品名)などから成り、これに
よってコンクリート製などの建物の外壁の引張強度を向
上することができる。この層の背後には、導電性反射体
を配置し、外壁に進入した電磁波を反射し、建物の内部
への外部からの電波の進入を防ぐことができる。この構
造により吸収体の厚さを薄く設計できる。
して用いられる少なくとも一つの層を配置し、この層
は、電波透過性を有する材料、たとえばアラミドまたは
テフロン(フッ素樹脂、商品名)などから成り、これに
よってコンクリート製などの建物の外壁の引張強度を向
上することができる。この層の背後には、導電性反射体
を配置し、外壁に進入した電磁波を反射し、建物の内部
への外部からの電波の進入を防ぐことができる。この構
造により吸収体の厚さを薄く設計できる。
【0010】さらに本発明に従えば、背筋材として用い
られる前記層は、電波透過性を有する材料だけでなく、
さらに導電性材料、たとえば鉄筋などが組合わされて構
成され、この導電性材料によって、外壁内に進入した電
磁波の反射を行うこともまた可能である。
られる前記層は、電波透過性を有する材料だけでなく、
さらに導電性材料、たとえば鉄筋などが組合わされて構
成され、この導電性材料によって、外壁内に進入した電
磁波の反射を行うこともまた可能である。
【0011】
【実施例】図1は本発明の一実施例の断面図である。た
とえば100〜200MHzのテレビジョン放送の電磁
波1は、建物の外壁2を構成する電波吸収体3によって
吸収される。これによって外壁2によって反射される電
磁波に基づくテレビジョン受信機のゴーストが生じるこ
とが防がれる。外壁2は、その母材としての主成分中
に、導電性物質を混合して、その電波特性インピーダン
スは、空気中の電波特性インピーダンスとほぼ等しい値
としてマッチングさせるように構成される。この外壁2
の主成分である母材としては、セメントと細骨材と混和
材と水とから成るモルタルとか、そのモルタルに粗骨材
を混合したコンクリート等の水硬組成物とかエポキシ樹
脂等の樹脂などの誘電性物質が適用できる。導電性物質
は、たとえば炭素繊維であり、この炭素繊維は、レーヨ
ン系、ポリアクリロニトリル(PAN)系、フェノール
樹脂系、石炭ピッチ系、石油ピッチ系など、各種の炭素
繊維が使用でき、そして、通常、繊維直径が2〜30μ
m程度、平均繊維長さが0.1〜10mm程度のものを
使用するのが好ましい。炭素繊維の含有量は、水硬組成
物(たとえば、モルタル)中の水硬成分(たとえば、セ
メント)に対して0.5〜10重量%であるのが好まし
い。0.5重量%未満では、電波に対するマッチング条
件が難しく、一方、10重量%を超えると、炭素繊維の
マトリックス中での均一分散が難しくなるからである。
とえば100〜200MHzのテレビジョン放送の電磁
波1は、建物の外壁2を構成する電波吸収体3によって
吸収される。これによって外壁2によって反射される電
磁波に基づくテレビジョン受信機のゴーストが生じるこ
とが防がれる。外壁2は、その母材としての主成分中
に、導電性物質を混合して、その電波特性インピーダン
スは、空気中の電波特性インピーダンスとほぼ等しい値
としてマッチングさせるように構成される。この外壁2
の主成分である母材としては、セメントと細骨材と混和
材と水とから成るモルタルとか、そのモルタルに粗骨材
を混合したコンクリート等の水硬組成物とかエポキシ樹
脂等の樹脂などの誘電性物質が適用できる。導電性物質
は、たとえば炭素繊維であり、この炭素繊維は、レーヨ
ン系、ポリアクリロニトリル(PAN)系、フェノール
樹脂系、石炭ピッチ系、石油ピッチ系など、各種の炭素
繊維が使用でき、そして、通常、繊維直径が2〜30μ
m程度、平均繊維長さが0.1〜10mm程度のものを
使用するのが好ましい。炭素繊維の含有量は、水硬組成
物(たとえば、モルタル)中の水硬成分(たとえば、セ
メント)に対して0.5〜10重量%であるのが好まし
い。0.5重量%未満では、電波に対するマッチング条
件が難しく、一方、10重量%を超えると、炭素繊維の
マトリックス中での均一分散が難しくなるからである。
【0012】また、樹脂に含有する場合において、その
樹脂に対する炭素繊維の含有量は1〜25重量%である
のが好ましい。1重量%未満では、電波に対するマッチ
ング条件が難しく、一方、25重量%を超えると、炭素
繊維のマトリックス中での均一分散が難しくなるからで
ある。
樹脂に対する炭素繊維の含有量は1〜25重量%である
のが好ましい。1重量%未満では、電波に対するマッチ
ング条件が難しく、一方、25重量%を超えると、炭素
繊維のマトリックス中での均一分散が難しくなるからで
ある。
【0013】この外壁2内には、第1反射体5と第2反
射体6とがその前面7から間隔L1,L2をあけて配置
される。
射体6とがその前面7から間隔L1,L2をあけて配置
される。
【0014】図2は、この外壁2内に設けられた第1反
射体5と第2反射体6とを示す正面図である。第1反射
体5は、上下に延びる鉄製棒5aと横方向に延びる鉄製
棒5bとが格子状に溶接されて鉄筋を構成する。こうし
て第1反射体5は、多数の透孔8を有する。第2反射体
6もまた同様にして、縦方向に延びる鉄製棒6aと横方
向に延びる鉄製棒6bとが溶接され、格子状に構成され
る。第1反射体5の透孔8には、その背後にある第2反
射体6が、その透孔8から臨むように設けられる。すな
わち外壁2の前面7側から見たとき、反射体5の透孔8
を介して第2反射体6が臨んでいる。
射体5と第2反射体6とを示す正面図である。第1反射
体5は、上下に延びる鉄製棒5aと横方向に延びる鉄製
棒5bとが格子状に溶接されて鉄筋を構成する。こうし
て第1反射体5は、多数の透孔8を有する。第2反射体
6もまた同様にして、縦方向に延びる鉄製棒6aと横方
向に延びる鉄製棒6bとが溶接され、格子状に構成され
る。第1反射体5の透孔8には、その背後にある第2反
射体6が、その透孔8から臨むように設けられる。すな
わち外壁2の前面7側から見たとき、反射体5の透孔8
を介して第2反射体6が臨んでいる。
【0015】外壁2の前面7と第1反射体5との間の距
離L1は、遮蔽すべきたとえば200MHzの電磁波の
外壁2内での内部波長をλ1とするとき、
離L1は、遮蔽すべきたとえば200MHzの電磁波の
外壁2内での内部波長をλ1とするとき、
【0016】
【数1】
【0017】に選ぶ。また前面7と第2反射体6との間
の距離L2は、遮蔽すべきたとえば100MHzの電磁
波の外壁2内における内部波長をλ2とするとき、
の距離L2は、遮蔽すべきたとえば100MHzの電磁
波の外壁2内における内部波長をλ2とするとき、
【0018】
【数2】
【0019】に選ぶ。
【0020】したがって100MHzおよび200MH
zの各電磁波は、距離L1,L2の範囲で、定在波が発
生して入射波と反射波とが打消し合い、外部からの電磁
波1が、外壁2内で充分に吸収されることができる。こ
の実施例では、2つの第1および第2反射体5,6によ
って、大略的にたとえば100〜200MHzの広帯域
の電磁波の吸収を行うことができるようになる。またこ
のような構成は、容易に実現することができ、外壁2の
厚みは薄くてよいという利点がある。
zの各電磁波は、距離L1,L2の範囲で、定在波が発
生して入射波と反射波とが打消し合い、外部からの電磁
波1が、外壁2内で充分に吸収されることができる。こ
の実施例では、2つの第1および第2反射体5,6によ
って、大略的にたとえば100〜200MHzの広帯域
の電磁波の吸収を行うことができるようになる。またこ
のような構成は、容易に実現することができ、外壁2の
厚みは薄くてよいという利点がある。
【0021】本発明の他の実施例として、外壁2内には
3以上の反射体が設けられるようにしてもよい。
3以上の反射体が設けられるようにしてもよい。
【0022】図3は、本発明の他の実施例の簡略化した
断面図である。この実施例では、外壁2内にその前面7
から距離L1をあけて第1反射体5が設けられ、また距
離L2をあけて外壁2の背面上には第2反射体6が設け
られる。
断面図である。この実施例では、外壁2内にその前面7
から距離L1をあけて第1反射体5が設けられ、また距
離L2をあけて外壁2の背面上には第2反射体6が設け
られる。
【0023】反射体5,6は前述の実施例では鉄製棒か
ら成ったけれども、他の実施例として、網状に構成され
てもよい。また第1反射体5の背後に配置される第2反
射体6は、アルミホイルなどのような金属製薄板などで
あってもよく、あるいはまたこれらの反射体5,6は炭
素繊維から成るシートなどであってもよい。
ら成ったけれども、他の実施例として、網状に構成され
てもよい。また第1反射体5の背後に配置される第2反
射体6は、アルミホイルなどのような金属製薄板などで
あってもよく、あるいはまたこれらの反射体5,6は炭
素繊維から成るシートなどであってもよい。
【0024】図4は、本発明のさらに他の実施例の断面
図である。この実施例は前述の実施例に類似し、対応す
る部分には同一の参照符を付す。外壁2内には電波透過
性を有する背筋材を構成する層9が配置される。この層
9は、たとえばアラミド樹脂、耐アルカリガラス繊維、
ポリエチレン、ビニロン(ポリビニルアルコール、商品
名)およびテフロン(フッ素樹脂、商品名)などの細長
い帯状体が網状に組合わされて構成され、外壁2の背筋
材としての働きを果す。
図である。この実施例は前述の実施例に類似し、対応す
る部分には同一の参照符を付す。外壁2内には電波透過
性を有する背筋材を構成する層9が配置される。この層
9は、たとえばアラミド樹脂、耐アルカリガラス繊維、
ポリエチレン、ビニロン(ポリビニルアルコール、商品
名)およびテフロン(フッ素樹脂、商品名)などの細長
い帯状体が網状に組合わされて構成され、外壁2の背筋
材としての働きを果す。
【0025】層9の背後には、外壁2の背面上で導電性
反射体10が貼着して配置される。この反射体10は、
前述の反射体5,6と同様に網状に構成されていてもよ
く、あるいはまた金属、炭素繊維などの層状に構成され
ていてもよい。外壁2の前面7と反射体10との間の距
離L3は、遮蔽すべき電磁波の外壁2内での内部波長の
1/4に選び、これによって前述の反射体5,6と同様
に、テレビジョン放送などの電磁波の吸収を行い、室内
4側への電磁波の侵入を防ぐ。
反射体10が貼着して配置される。この反射体10は、
前述の反射体5,6と同様に網状に構成されていてもよ
く、あるいはまた金属、炭素繊維などの層状に構成され
ていてもよい。外壁2の前面7と反射体10との間の距
離L3は、遮蔽すべき電磁波の外壁2内での内部波長の
1/4に選び、これによって前述の反射体5,6と同様
に、テレビジョン放送などの電磁波の吸収を行い、室内
4側への電磁波の侵入を防ぐ。
【0026】図5は、本発明のさらに他の実施例の簡略
化した斜視図である。この実施例は図4に示す実施例に
類似する。外壁2内には、背筋材の層11が設けられ、
その背後に、反射体12が配置される。注目すべきは、
層11は、電波透過性を有する材料から成る棒11a,
11bが格子状に組合わされるとともに、さらに鉄など
の金属などのような導電性材料から成る棒11c,11
dがたとえば溶接などされて格子状に組合わされる。電
磁波を反射するための反射体12は、導電性材料から成
る鉄製棒12a,12bが格子状に組合わされて構成さ
れる。この反射体12は、外壁2の前面7から見て、層
11の導電性である鉄製棒11c,11dによって形成
される斜線を施して示す透孔13に反射体12の鉄製棒
12a,12bが臨むように構成される。反射体12
は、格子状に構成される代りに金属または炭素繊維など
のシート状に構成されていてもよい。
化した斜視図である。この実施例は図4に示す実施例に
類似する。外壁2内には、背筋材の層11が設けられ、
その背後に、反射体12が配置される。注目すべきは、
層11は、電波透過性を有する材料から成る棒11a,
11bが格子状に組合わされるとともに、さらに鉄など
の金属などのような導電性材料から成る棒11c,11
dがたとえば溶接などされて格子状に組合わされる。電
磁波を反射するための反射体12は、導電性材料から成
る鉄製棒12a,12bが格子状に組合わされて構成さ
れる。この反射体12は、外壁2の前面7から見て、層
11の導電性である鉄製棒11c,11dによって形成
される斜線を施して示す透孔13に反射体12の鉄製棒
12a,12bが臨むように構成される。反射体12
は、格子状に構成される代りに金属または炭素繊維など
のシート状に構成されていてもよい。
【0027】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、建物の外
壁の主成分である誘電性物質中に導電性物質を混合し
て、空気中の電波特性インピーダンスとほぼマッチング
させることによって、テレビジョン放送などの電磁波を
外壁内に、できるだけ反射することなしに、侵入させ、
この外壁内に設けられた導電性の第1反射体およびその
第1反射体の背後に設けられた第2反射体とによって外
壁内に侵入した電磁波の反射を行うことができる。この
ようにして軽量で、建物の外壁に関連して容易にかつ安
価に実施することができる電波吸収体が実現される。
壁の主成分である誘電性物質中に導電性物質を混合し
て、空気中の電波特性インピーダンスとほぼマッチング
させることによって、テレビジョン放送などの電磁波を
外壁内に、できるだけ反射することなしに、侵入させ、
この外壁内に設けられた導電性の第1反射体およびその
第1反射体の背後に設けられた第2反射体とによって外
壁内に侵入した電磁波の反射を行うことができる。この
ようにして軽量で、建物の外壁に関連して容易にかつ安
価に実施することができる電波吸収体が実現される。
【0028】また本発明によれば、外壁内には電波透過
性を有する背筋材の少なくとも一つの層を配置して、外
壁の引張強度を向上し、この層の背後には、導電性反射
体を配置し、外壁内に侵入した電磁波の反射を行うこと
ができる。
性を有する背筋材の少なくとも一つの層を配置して、外
壁の引張強度を向上し、この層の背後には、導電性反射
体を配置し、外壁内に侵入した電磁波の反射を行うこと
ができる。
【0029】さらに本発明によれば、背筋材の層は、電
波透過性を有する材料とともに、さらに導電性材料が組
合わされて構成され、この層の導電性材料によってもま
た、外壁内に侵入した電磁波の反射を行うことができる
ようになる。
波透過性を有する材料とともに、さらに導電性材料が組
合わされて構成され、この層の導電性材料によってもま
た、外壁内に侵入した電磁波の反射を行うことができる
ようになる。
【図1】本発明の一実施例の断面図である。
【図2】図1に示される実施例の第1および第2反射体
5,6を示す正面図である。
5,6を示す正面図である。
【図3】本発明の他の実施例の断面図である。
【図4】本発明のさらに他の実施例の断面図である。
【図5】前述の図4に示される実施例に類似する本発明
の他の実施例の簡略化した斜視図である。
の他の実施例の簡略化した斜視図である。
1 電磁波
2 外壁
3 電波吸収体
4 室内空間
5 第1反射体
6 第2反射体
7 前面
8,13 透孔
9 層
10 反射体
11 層
12 反射体
Claims (3)
- 【請求項1】 建物の外壁の主成分である誘電性物質中
に、導電性物質を混合して、空気中の電波特性インピー
ダンスとほぼマッチングさせ、この外壁内には、少なく
とも1枚の多数の透孔を有する導電性第1反射体を配置
し、その第1反射体の背後には、外壁内で、または外壁
の背面上で、さらに導電性第2反射体を配置し、第2反
射体は、第1反射体の透孔から後方に臨むように設けら
れており、外壁の前面と各第1および第2反射体との間
の距離は、吸収すべき各電磁波の外壁の内部波長をλと
するとき、ほぼλ/4に選ぶことを特徴とする電波吸収
体。 - 【請求項2】 建物の外壁の主成分である誘電性物質中
に、導電性物質を混合して、空気中の電波特性インピー
ダンスとほぼマッチングさせ、この外壁内には、電波透
過性を有する背筋材の少なくとも一つの層を配置し、そ
の層の背後の外壁内で、または外壁の背面上で、導電性
反射体を配置し、外壁の前面と反射体との間の距離は、
吸収すべき各電磁波の外壁の内部波長をλとするとき、
ほぼλ/4に選ぶことを特徴とする電波吸収体。 - 【請求項3】 背筋材の層は、電波透過性を有する材料
とともに、導電性材料が組合わされて構成され、反射体
は、前記層の導電性材料から後方に臨むように設けられ
ることを特徴とする請求項2記載の電波吸収体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15334791A JPH053394A (ja) | 1991-06-25 | 1991-06-25 | 電波吸収体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP15334791A JPH053394A (ja) | 1991-06-25 | 1991-06-25 | 電波吸収体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH053394A true JPH053394A (ja) | 1993-01-08 |
Family
ID=15560488
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP15334791A Pending JPH053394A (ja) | 1991-06-25 | 1991-06-25 | 電波吸収体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH053394A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1991
- 1991-06-25 JP JP15334791A patent/JPH053394A/ja active Pending
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