JPH05338856A - 紙葉類検査装置 - Google Patents

紙葉類検査装置

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JPH05338856A
JPH05338856A JP4150806A JP15080692A JPH05338856A JP H05338856 A JPH05338856 A JP H05338856A JP 4150806 A JP4150806 A JP 4150806A JP 15080692 A JP15080692 A JP 15080692A JP H05338856 A JPH05338856 A JP H05338856A
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Yoshinori Mukai
昌憲 向井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、変造券や偽造券と疑われる紙葉類
と僅かな折り返しが生じたのみで本来は受け入れるべき
正規な紙葉類とを識別して正規な紙葉類の受け入れが不
当に拒否される動作を確実に回避できる装置の提供を目
的とする。 【構成】 紙葉類10の厚みを検出する厚み検出手段1
2と、検出された厚みと予め定められた検査基準の厚み
との差が許容範囲に納まらないときに厚み異常の判定を
行なう厚み判定手段14と、紙葉類10の読取を行なっ
て該紙葉類10の欠落部分を検出する欠落部分検出手段
16と、厚み判定手段14の判定結果及び欠落部分検出
手段16の検出結果に基づいて紙葉類10の正規性を判
断する正規性判断手段20と、を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紙幣,証券などの紙葉
類を検査する装置にかかり、特に、その厚みを検査する
紙葉類検査装置に関する。
【0002】紙幣や証券の受け渡しに使用される自動機
においては、投入された紙幣や証券がテープなどを用い
て変造されたり偽造されたおそれの高いものであるか否
かが検査されている。
【0003】
【従来の技術】紙葉類の搬送路上にこれを横断する姿勢
で支持され搬送中の紙葉類の厚みに応じて上下方向へ変
位するローラが設けられ、ローラ両端の変位量が一対の
センサを用いて検出される。
【0004】さらに、両センサの出力は紙葉類の搬送の
際にローラの回転速度に同期してサンプリングされ、デ
ジタルデータに変換されたサンプリングデータが予め用
意された厚み検査の基準厚みと比較される。
【0005】図11には紙葉類の厚み検出に使用される
センサの出力が示されており、同図においては搬送方向
右側の後尾端となる部分がテープで補修された紙葉類の
厚みが検出され、テープ補修部分で右側センサの出力が
補修テープの厚みに応じて増加する。
【0006】このテープ補修部分の厚みまたはその補修
部分の面積が検査基準を越える場合、投入された紙葉類
が変造されたり偽造されたもの(贋券)と認識され、同
紙葉類の受け入れが拒否される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】テープなどの異物が付
着した紙葉類は変造されたり偽造されたものである可能
性が高く、このため、異物の付着に関しては検査基準が
厳しいものに設定されている。
【0008】したがって、図12のように隅の部分が折
り返された紙葉類の場合(同図では搬送方向右側の後尾
端となる部分が上側に折り返されている)、折り返され
た部分が僅かなものであっても、その部分の厚みが検査
基準を越えるので、受け入れが拒否される。
【0009】また、図13のように微小な破れが生じて
おり、この破れの舌片部分がそのまま残って折り返され
た紙葉類も、受け入れが拒否される(多くの場合、破れ
た部分はそのまま残って折り返される)。
【0010】実際の運用中には、このように悪意無く僅
かに折り返された紙葉類がしばしば投入されるので、そ
れらの紙葉類を正規なものとして認識して受け入れるこ
とが望まれていた。
【0011】本発明は上記従来の事情に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、変造券や偽造券と疑われる紙
葉類と僅かな折り返しが生じたのみで本来は受け入れる
べき紙葉類とを確実に区別することが可能となる装置を
提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明にかかる装置は図1のように構成されてお
り、同図の装置は、紙葉類10の厚みを検出する厚み検
出手段12と、検出された厚みと予め定められた検査基
準の厚みとの差が許容範囲に納まらないときに厚み異常
の判定を行なう厚み判定手段14と、紙葉類10の読取
を行なって該紙葉類10の欠落部分を検出する欠落部分
検出手段16と、厚み判定手段14の判定結果及び欠落
部分検出手段16の検出結果に基づいて紙葉類10の正
規性を判断する正規性判断手段20と、を有する。
【0013】
【作用】テープで補修が行なわれた場合にはその部分が
厚み異常となるものの、紙葉類10の部分的な欠落が認
められない。
【0014】これに対し、正規な紙葉類10が部分的に
折り返されていた場合にはその部分が厚み異常となり、
かつ、同部分で欠落が認められる。そこで本発明におい
ては、厚み異常となる部分であっても、その部分で欠落
が検出されると、同部分に関する厚み異常の判定が無効
とされる。
【0015】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明にかかる紙葉類
検査装置の好適な実施例を説明する。
【0016】図2には実施例の構成が示されており、こ
の装置へ投入された紙葉類10(紙幣や証券)は紙葉類
検知部22に搬送される。その紙葉類検知部22で紙葉
類10が検知されると、紙葉類10の投入が紙葉類検知
部22から中央処理部24へ通知され、中央処理部24
によりセンサ部26が起動される。
【0017】図3ではセンサ部26の構成が説明されて
おり、紙葉類10の搬送路上にこれを横断する姿勢で支
持され搬送中の紙葉類の厚みに応じて上下方向へ変位す
るローラ260が設けられている。
【0018】そして、ローラ260の両端における変位
量が一対の厚みセンサ262により検出されており、両
厚みセンサ262の出力は紙葉類10の搬送同期信号
(中央処理部24から供給される)を用いてサンプリン
グ回路264でサンプリングされる。
【0019】また、紙葉類10の読取が透過型の光セン
サ266(紙葉類10の搬送路を横断して多数の発光素
子が整列した発光部と、対応する発光素子の出力光が紙
葉類10を介して各受光素子に入射する受光部と、を備
え、各受光信号を読取出力とする)で行なわれており、
その読取出力も紙葉類10の搬送同期信号を用いてサン
プリング回路264においてサンプリングされる。
【0020】さらに、サンプリング回路264で得られ
たサンプリングデータは図2において増幅部30へ出力
され、A/D変換部32でデジタルデータへ変換されて
から画像処理部34に与えられる。
【0021】その画像処理部34においては、A/D変
換部32でデジタルデータへ変換された紙葉類10の光
透過像が二値化され、紙葉類10の存在部分が値’1’
で、非存在の背景部分が値’0’で、各々表現される
(図4 ステップ400)。
【0022】このときには紙葉類10の斜行分を補正し
てその光透過像を規定の位置へ移動する処理も行なわれ
ており、隅の部分が折り返された紙葉類10の場合には
図5の二値画像が得られ、破れが存在する紙葉類の場合
には図6の二値画像が得られる。
【0023】次に、厚みセンサ262の各出力値(デジ
タルデータへ変換されたもの)が辞書データ部36の対
応した辞書データ(厚みの検査基準値)と辞書比較部3
8で比較され、厚み異常となるセンサ出力値の存在有無
が調べられる(図4 ステップ402)。
【0024】その際に、厚み異常となるセンサ出力値の
存在が確認されなかった場合(図4ステップ402でN
O)には、紙葉類10が厚みに関して正規なもの(真
券)である旨の判断が行なわれ(図4 ステップ40
4)、これを内容とする検査結果のデータが辞書比較部
38から記憶部40へ書き出される(図4 ステップ4
06)。
【0025】また、厚み異常となるセンサ出力値の存在
が確認された場合(図4 ステップ402でYES)に
は、二値化された光透過像が参照され、その厚み異常の
確認部分と対応した位置で紙葉類10が部分的に欠落し
ているか否かが判断される(図4 ステップ408)。
【0026】このときに紙葉類10の部分的な欠落が認
められなかった場合及びその欠落部分が規定の面積を越
えていた場合(図4 ステップ408でNO)には、投
入された紙葉類10が正規なものでない(贋券)旨の判
断が行なわれ(図4 ステップ410)、その判断内容
とされた検査結果のデータが辞書比較部38から記憶部
40へ書き出される(図4 ステップ412)。
【0027】そして、厚み異常の確認部分と対応した位
置で紙葉類10が部分的に欠落しており、かつ、この欠
落部分の面積が許容できる程の小さなものであった場合
(図4 ステップ408でYES)には、厚み異常の確
認部分を正常な値でマスクする処理(図4 ステップ4
14)が行なわれる(図7参照)。
【0028】この結果、厚み異常の確認部分は投入され
た紙葉類10の隅部分が僅かに折り返されていた(図5
参照)、あるいは、微小な破れが存在しておりその破れ
の舌片部分が残ったまま折り返された(図6参照)もの
と認識され(図4 ステップ416)、紙葉類10が厚
みに関して正規なもの(真券)であることを示す検査結
果のデータが辞書比較部38から記憶部40へ書き出さ
れる(図4 ステップ406)。
【0029】なお、辞書比較部38では紙葉類10の光
透過像が辞書データ部36の辞書データと突き合わされ
ており、その結果から紙葉類10が正規なものであるこ
とが確認された場合で、厚みに関しても正規なものであ
ることが確認されたときに、投入の紙葉類10を受け入
れるべき旨の最終判断が行なわれる。
【0030】以上説明したように本実施例によれば、厚
みの異常が確認された場合において、二値化された光透
過像から厚み異常の確認部分で欠落が認められなかった
ときにはその紙葉類10がテープ補修券と判定され(図
8参照)、二値化された光透過像から厚み異常の確認部
分で欠落が認められたときにはその紙葉類10が隅折り
返し券(図9参照)または破れ折り返し券(図10参
照)と判定され、これらが明確に識別される。
【0031】したがって、僅かな折り返しが生じたのみ
で本来は正規なものとして取り扱われるべき紙葉類10
を確実に受け入れることが可能となる。
【発明の効果】
【0032】以上説明したように本発明によれば、変造
券や偽造券と疑われる紙葉類と僅かな折り返しが生じた
のみで本来は受け入れるべき正規な紙葉類とが明確に識
別されるので、正規な紙葉類の受け入れが不当に拒否さ
れる動作を確実に回避することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の原理説明図である。
【図2】実施例の構成説明図である。
【図3】センサ部の構成説明図である。
【図4】実施例の作用を説明するフローチャートであ
る。
【図5】隅部分が折り返された紙葉類の二値画像説明図
である。
【図6】破れが存在する紙葉類の二値画像説明図であ
る。
【図7】欠落部分のマスク処理説明図である。
【図8】異物付着券の認識作用説明図である。
【図9】隅折り返し券の認識作用説明図である。
【図10】破れ折り返し券の認識作用説明図である。
【図11】テープ付着時のセンサ出力説明図である。
【図12】隅折れ時のセンサ出力説明図である。
【図13】破れ折り返し券の厚み異常認識作用説明図で
ある。
【符号の説明】
10 紙葉類 22 紙葉類検知部 24 中央処理部 26 センサ部 30 増幅部 32 A/D変換部 34 画像処理部 36 辞書データ部 38 辞書比較部 40 記憶部 260 ローラ 262 厚みセンサ 264 サンプリング回路 266 光センサ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙葉類(10)の厚みを検出する厚み検
    出手段(12)と、 検出された厚みと予め定められた検査基準の厚みとの差
    が許容範囲に納まらないときに厚み異常の判定を行なう
    厚み判定手段(14)と、 紙葉類(10)の読取を行なって該紙葉類(10)の欠
    落部分を検出する欠落部分検出手段(16)と、 厚み判定手段(14)の判定結果及び欠落部分検出手段
    (16)の検出結果に基づいて紙葉類(10)の正規性
    を判断する正規性判断手段(20)と、 を有する、ことを特徴とした紙葉類検査装置。
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