JP6096450B2 - 紙葉類の再検査装置、紙葉類検査システム、及び紙葉類検査方法 - Google Patents

紙葉類の再検査装置、紙葉類検査システム、及び紙葉類検査方法 Download PDF

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本発明の実施形態は、紙葉類の再検査装置、紙葉類検査システム、及び紙葉類検査方法に関する。
従来、例えば紙葉類の計数及び判別を行う紙葉類処理装置が実用化されている。紙葉類処理装置は、投入部に投入された紙葉類を1枚ずつ取り込み、紙葉類の検査装置に搬送する。検査装置は、紙葉類に対して種々の処理を行い紙葉類の状態を判別する。
紙葉類処理装置は、検査装置の検査結果に基づいて、紙葉類の券種(denomination)、紙葉類の汚れの度合い(汚損度:Fitness Level)、及び紙葉類の真偽(authentication)などを判別する。紙葉類処理装置は、判別結果に基づいて、紙葉類を区分して集積する。
また、紙葉類処理装置により処理することができなかった紙葉類(排除券)に対して検査を行う再検査装置が実用化されている。再検査装置は、排除券の検査を行い、紙葉類の券種、汚損度、及び真偽などを判別する。
特開2007−241742号公報
紙葉類処理装置、及び再検査装置を操作するオペレータは、紙葉類処理装置から排除された排除券を再検査装置に投入する。再検査装置は、投入された排除券を再検査する。このような紙葉類の再検査の効率化が求められている。
本発明は、より効率的に紙葉類を検査することができる紙葉類の再検査装置、紙葉類検査システム、及び紙葉類検査方法を提供することを目的とする。
一実施形態に係る紙葉類の再検査装置は、紙葉類を第1の速度で搬送し、搬送されている前記紙葉類を第1の判定閾値に基づいて検査し、検査の結果に基づいて前記紙葉類を排除する紙葉類処理装置から排除された排除券を再検査する再検査装置であって、前記紙葉類処理装置から排出された排除券としての紙葉類を1枚ずつ取り込む取り込み部と、取り込まれた前記紙葉類を前記第1の速度より遅い第2の速度で搬送する搬送部と、前記第2の速度で搬送されている前記紙葉類を検査する検査部と、前記検査の結果に基づいて、前記紙葉類を排除するか否か判別する判別部と、前記判別の結果に基づいて、排除しないと判別された前記紙葉類を計数する計数部と、前記計数の結果を出力する出力部と、前記判別の結果に因らず、前記搬送部により搬送されている紙葉類を計数する第2の計数部と、前記第1の計数部及び前記第2の計数部により計数された前記紙葉類を裁断する裁断部と、を具備する。
図1は、一実施形態に係る紙葉類検査システムについて説明する為の図である。 図2は、一実施形態に係る紙葉類処理装置について説明する為の図である。 図3は、一実施形態に係る紙葉類処理装置について説明する為の図である。 図4は、一実施形態に係る紙葉類処理装置について説明する為の図である。 図5は、一実施形態に係る紙葉類検査システムについて説明する為の図である。 図6は、一実施形態に係る再検査装置について説明する為の図である。 図7は、一実施形態に係る再検査装置について説明する為の図である。 図8は、一実施形態に係る再検査装置について説明する為の図である。 図9は、一実施形態に係る再検査装置について説明する為の図である。
以下、図面を参照しながら紙葉類の再検査装置、紙葉類検査システム、及び紙葉類検査方法の実施形態について、詳細に説明する。
図1は、一実施形態に係る紙葉類検査システム1の構成の例を示す。
紙葉類検査システム1は、少なくとも1台以上の紙葉類処理装置100、再検査装置200、及びサーバ300を備える。紙葉類処理装置100、再検査装置200、及びサーバ300は、ネットワークを介して互いにデータを送受信可能な状態で接続されている。
紙葉類処理装置100は、投入された複数枚の紙葉類を一枚ずつ高速で取り込み、取り込んだ紙葉類の券種、汚損度、及び真偽などを検査する。紙葉類処理装置100は、再使用が可能であると判断した紙葉類を計数する。また、紙葉類処理装置100は、検査済みの再使用可能な紙葉類を結束して排出する。
また、紙葉類処理装置100は、各紙葉類毎に再検査が必要であるか否か判断する。紙葉類処理装置100は、再検査が必要であると判断された紙葉類を排除券として排出する。
なお、紙葉類処理装置100は、紙葉類の束の間に挿入されたバッチカードを処理する。バッチカードには、固有の識別情報(ID)が印刷されている。紙葉類処理装置100は、バッチカードを光学的にスキャンし、識別情報を取得する。
紙葉類処理装置100は、紙葉類の計数結果、紙葉類の種別、バッチカードの識別情報、及び判定結果などを紙葉類の束毎に対応付ける。紙葉類処理装置100は、対応付けられた検査結果(バッチカードID、紙葉類の種別、枚数、及び判定結果を含む)をサーバ300に送信する。
また、紙葉類処理装置100は、バッチカードを排除券として排出する。即ち、紙葉類処理装置100は、再検査が必要であると判断された紙葉類と、バッチカードとの束を排除券として排出する。
サーバ300は、紙葉類処理装置100から送信された検査結果にインデックスを付し、サーバ300内の記憶媒体に格納する。
また、紙葉類処理装置100、及び再検査装置200を操作するオペレータは、紙葉類処理装置100から排出された排除券を再検査装置200に投入する。再検査装置200は、投入された排除券を再検査する。この場合、再検査装置200は、紙葉類処理装置100と同様に、紙葉類と、バッチカードとの束を処理する。
なお、紙葉類処理装置100と再検査装置200とでは、要求された紙葉類の処理速度が異なる。この為、再検査装置200は、紙葉類処理装置100に比べて、より遅い速度で紙葉類を搬送する。また、再検査装置200は、紙葉類処理装置100に比べて、より細かい解像度で紙葉類をスキャンすることができる。また、再検査装置200は、紙葉類の間に挿入されたバッチカードから識別情報を取得することができる。
再検査装置200は、通常の状態(デフォルトの状態)で、通常処理モードで再検査を実行する。再検査装置200は、通常処理モードで動作する場合、紙葉類処理装置100に比べてより高い精度で紙葉類の検査を行うことができる。
例えば、上記したように、再検査装置200は、紙葉類処理装置100に比べてより遅い速度で紙葉類を搬送する為、紙葉類のばたつきを抑えることができる。また、上記したように、再検査装置200は、紙葉類処理装置100に比べてより細かい解像度で紙葉類をスキャンする為、紙葉類のより精細な印刷を判別に用いることができる。この結果、再検査装置200は、より高い精度で各種の判別を実行することができる。
再検査装置200は、確認処理モードで再検査を実行することができる。再検査装置200は、確認処理モードで動作する場合、通常処理モードに比べて紙葉類の判別に用いる項目より少ない項目で紙葉類を検査することができる。これにより、再検査装置200は、確認処理モードで動作する場合、オペレータが目視で確認することができる項目を検査項目から除外することができる。
さらに、再検査装置200は、確認処理モードで動作する場合、通常モードとは異なる閾値を用いて各種の判別を行う構成であってもよい。これにより、再検査装置200は、より紙葉類が再流通可能な正券であると判別されやすいような閾値を用いることができる。この結果、再検査装置200は、紙葉類の再検査の回数が嵩むことを防ぐことができる。
さらに、再検査装置200は、検査無し計数モードで紙葉類を処理することができる。再検査装置200は、検査無し計数モードで動作する場合、紙葉類の券種、真偽、及び汚損度の判別を行わず、紙葉類の数を計数する。即ち、再検査装置200は、判別を行うことなく、オペレータにより目視で正券であることが確認された紙葉類の数を計数することができる。この結果、再検査装置200は、紙葉類の再検査の回数が嵩むことを防ぐことができる。また、再検査装置200は、検査無し計数モードで動作する場合、計数した紙葉類を裁断することができる。
なお、再検査装置200は、検査無し計数モードで動作する場合、紙葉類から画像を取得する。また、再検査装置200は、各検査器による検出値を取得する。再検査装置200は、検査無し計数モードで動作する場合、紙葉類の画像、各検査器の検出値、処理日時、操作者名、紙葉類の種別、バッチカードの識別情報、及び他の情報などを対応付けて記憶する。
再検査装置200は、紙葉類の計数結果、紙葉類の種別、バッチカードの識別情報、及び判定結果などを排除券である紙葉類の束毎に対応付ける。再検査装置200は、対応付けられた再検査結果(バッチカードID、紙葉類の種別、枚数、及び判定結果を含む)をサーバ300に送信する。
サーバ300は、再検査装置200から送信された再検査結果を紙葉類処理装置100から送信された検査結果に組み合わせ、組み合わされた検査結果をサーバ300内の記憶媒体に格納する。例えば、サーバ300は、再検査結果を、再検査結果に含まれている識別情報と一致する識別情報を含む検査結果に加算する。
図2は、一実施形態に係る紙葉類処理装置100の外観を示す。
図2に示すように、紙葉類処理装置100は、装置外部に、投入部112、操作部136、操作表示部137、ドア138、取出口139、及びキーボード140を備えている。
投入部112は、例えば紙幣などの紙葉類Pを投入するための構成である。投入部112は、重ねられた状態の紙葉類Pをまとめて受け入れる。なお、上記したように、紙葉類Pの束の間には、固有の識別情報を有するバッチカードが挿入されている。
操作部136は、オペレータによる各種操作入力を受け付ける。操作表示部137は、オペレータに対して各種の操作案内、及び処理結果などを表示する。なお、操作表示部137は、タッチパネルとして構成されていてもよい。この場合、紙葉類処理装置100は、操作表示部137に表示されるボタンと、操作表示部137に対するオペレータによる操作と、に基づいて、各種の操作入力を検知する。
ドア138は、投入部112の投入口を開閉する為のドアである。取出口139は、紙葉類処理装置100により再流通不可と判断された紙葉類Pがスタックされる集積部から紙葉類Pを取り出す為の構成である。キーボード140は、オペレータによる各種操作入力を受け付ける入力部として機能する。
図3は、図2の紙葉類処理装置100の構成例を示す。
紙葉類処理装置100は、装置内部に、投入部112、取出部113、吸着ローラ114、搬送路115、検査部116、ゲート120乃至125、排除搬送路126、排除集積部127、集積・結束部128乃至131、裁断部133、及びスタッカ134を備える。また、紙葉類処理装置100は、主制御部151を備える。主制御部151は、紙葉類処理装置100の各部の動作を統合的に制御する。
取出部113は、投入部の上部に設けられる。取出部113は、吸着ローラ114を備えている。吸着ローラ114は、投入部112にセットされた紙葉類Pを集積方向の上端に接するように設けられている。即ち、吸着ローラ114は、回転することにより、投入部112にセットされた紙葉類Pを集積方向の上端から1枚ずつ装置内部に取り込む。吸着ローラ114は、たとえば、1回転するごとに1枚の紙葉類Pを取出すように機能する。これにより、吸着ローラ114は、紙葉類Pを一定のピッチで取出す。吸着ローラ114により取り込まれた紙葉類Pは、搬送路115に導入される。また、吸着ローラ114は、例えば真空ポンプによる吸引力を使って紙葉類の表面に吸着して取り出す吸着ロータを備える構成であってもよい。
搬送路115は、紙葉類Pを紙葉類処理装置100内の各部に搬送する。搬送路115は、図示しない搬送ベルト及び駆動プーリなどを備えている。搬送路115は、図示しない駆動モータ及び駆動プーリにより搬送ベルトを動作させる。搬送路115は、吸着ローラ114により取り込まれた紙葉類Pを搬送ベルトにより一定速度で搬送する。なお、搬送路115における取出部113に近い側を上流側、スタッカ134に近い側を下流側として説明する。
取出部113から延びた搬送路115上には、検査部116が設けられている。検査部116は、画像読取装置117、画像読取装置118、及び厚み検査部119を備えている。検査部116は、紙葉類Pの光学的特徴情報、機械的特徴、及び磁気的特長情報を検出する。これにより、紙葉類処理装置100は、紙葉類Pの種類(券種)、汚損度、及び真偽などを検知する。
画像読取装置117、及び118は、それぞれ搬送路115を挟んで対面するように設けられている。画像読取装置117、及び118は、搬送路115を搬送される紙葉類Pの両面の画像を読み取る。画像読取装置117、及び118は、それぞれ、Charge Coupled Device(CCD)カメラを備える。紙葉類処理装置100は、画像読取装置117、及び118により撮像した画像に基づいて、紙葉類Pの表面及び裏面の模様画像を取得する。また、画像読取装置117、及び118は、バッチカードに印字された識別情報の画像を取得し、取得した画像を主制御部151に送信する。
画像読取装置117、及び118は、読み取った画像を検査部116内の図示しないメモリに一時的に記憶する。紙葉類処理装置100は、このメモリに記憶されている画像を操作入力に応じて操作表示部137に表示することができる。
厚み検査部119は、搬送路115を搬送される紙葉類Pの厚みを検査する。例えば、検出した厚みが規定値以上である場合、紙葉類処理装置100は、紙葉類Pの2枚取りを検出する。
また、検査部116は、図示しない磁気センサなどを備えている。磁気センサは、紙葉類Pの磁気的な特徴情報を検出する。
主制御部151は、画像読取装置117、118、厚み検査部119、及び磁気センサなどによる検出結果に基づいて、各種の判別を行う。例えば、主制御部151は、紙葉類Pの券種(denomination)を判定する。
また、主制御部151は、紙葉類Pの真偽(authentication)を判定する。すなわち、主制御部151は、紙葉類Pが真券(genuine)であるか、偽券(counterfeit)であるかを判定する。
また、主制御部151は、紙葉類Pの正損(fitness)を検知する。即ち、主制御部151は、紙葉類Pが再流通可能(recirculatable)な正券(fit sheet)であるか、再流通不可能(unrecirculatable)な損券(unfit sheet)であるかを判定する。
さらに、主制御部151は、紙葉類Pが排除券であるか否か判定する。すなわち、主制御部151は、偽券と判定された紙葉類P、または厚み検査部119により重なりが検知された紙葉類P、または判別が不可能であった紙葉類Pを排除券と判定する。また、主制御部151は、搬送経路中で前の紙葉類Pと後ろの紙葉類Pとの間隔が短い為に各検出器による検出が正しく行われないショートピッチが発生した紙葉類Pを排除券と判定する。
また、主制御部151は、画像読取装置117及び118により取得されたバッチカードの識別情報の画像に基づいて、バッチカードの識別情報を認識することができる。
紙葉類処理装置100は、正券と判定した紙葉類Pを集積・結束部128乃至131に搬送する。また、紙葉類処理装置100は、損券と判定した紙葉類Pを裁断部133に搬送する。裁断部133は、搬送される損券を裁断する。なお、紙葉類処理装置100は、損券をスタッカ134に搬送し集積してもよい。例えば、スタッカ134は、集積した損券が例えば100枚に到達するごとに施封を行う。
紙葉類処理装置100は、排除券と判定した紙葉類Pを排除集積部127に搬送する。排除券は、例えば、2枚取り券などの搬送異常券、折れまたは破れなどが存在する不良券、及び適用外券種または偽券などの判別不能券を含む。また、紙葉類処理装置100は、紙葉類P及び紙葉類Pの間に挿入されたバッチカードを排除券として排除集積部127に搬送する。
検査部116の下流側の搬送路115上には、ゲート120乃至125が順に配設されている。ゲート120乃至125は、それぞれ、主制御部151により制御される。主制御部151は、検査部116による検査の結果に基づいて各ゲート120乃至125の動作を制御する。これにより、主制御部151は、搬送路115を搬送されている紙葉類Pを所定の処理部に搬送するように制御する。
検査部116の直後に配設されたゲート120は、搬送路115を排除搬送路126に分岐する。即ち、ゲート120は、検査部116による検査の結果、真券ではないと判定された排除券、または、検査部116による検査を行うことができない検査不能券等を排除搬送路126に搬送するように切り替えられる。
排除搬送路126の終端部には、排除集積部(排除部)127が設けられている。排除集積部127は、取出部113にて取出した姿勢のまま、上記したような排除券、及び検査不能券を集積する。排除集積部127に集積された紙葉類Pは、取出口139から取り出すことができる。
また、ゲート121乃至124により分岐される先には、集積・結束部128乃至131(総じて集積結束部132と称する)がそれぞれ設けられている。集積・結束部132には、再流通可能であると判定された紙葉類Pが券種及び表裏毎に区別されて集積される。集積・結束部132は、集積した紙葉類Pを所定枚数毎に結束して格納する。
ゲート125により分岐される先には、裁断部133が配設されている。裁断部133は、紙葉類Pを裁断して収納する。ゲート125に搬送される紙葉類Pは、正規の紙葉類Pであり、且つ、再流通が不可能であると判定された紙葉類P(損券)である。
また、ゲート125により分岐される他方の搬送路の先には、スタッカ134が配設されている。主制御部151は、損券裁断モードが選択されている場合、紙葉類Pを裁断部133に搬送するようにゲート125を制御する。また、主制御部151は、損券裁断モードが選択されていない場合、紙葉類Pをスタッカ134に搬送するようにゲート125を制御する。
なお、オペレータは、操作部136、操作表示部137、及びキーボード140などを操作することにより、紙葉類処理装置100に処理させる紙葉類Pの種類(券種)を任意で設定させることができる。
なお、主制御部151は、集積・結束部132または裁断部133に搬送された紙葉類Pの紙葉類の計数結果、紙葉類の種別、バッチカードの識別情報、及び判定結果などを紙葉類の束毎に対応付けて、検査結果として記憶する。また、主制御部151は、検査結果をサーバ300に送信する。
図4は、図2及び図3の紙葉類処理装置100の制御系の構成例を示す。
紙葉類処理装置100は、主制御部151、検査部116、搬送制御部152、裁断制御部156、操作表示部137、キーボード140、などを備える。また、紙葉類処理装置100は、プリンタ141、USBハブ161、トランスポートコントローラ162、バンダーコントローラ163、及び検知コントローラ164などを備える。
主制御部151は、紙葉類処理装置100の全体的な制御を司る。主制御部151は、例えば、PC(パーソナルコンピュータ)等の一部により実現することができる。
主制御部151は、操作表示部137により入力される操作、及び検査部116による検査結果に基づき、搬送制御部152及び裁断制御部156を制御する。また、主制御部151は、処理結果などをプリンタ141により帳票として出力することができる。
また、主制御部151には、USBハブ161が接続されている。また、USBハブ161には、トランスポートコントローラ162、バンダーコントローラ163、及び検知コントローラ164などが接続されている。
主制御部151は、トランスポートコントローラ162を介して、搬送制御部152、裁断制御部156、及び取出部113などの動作を制御することができる。また、主制御部151は、バンダーコントローラ163を介して、集積・結束部128乃至131の動作を制御することができる。また、主制御部151は、検知コントローラ164を介して、検査部116の各検出機器の動作を制御することができる。
例えば、操作員は、操作表示部137またはキーボード140により、処理する紙葉類Pに対する各種の判定における処理項目毎の閾値、紙葉類Pの供給元の名称、及び処理方法などを入力する。
検査部116は、上記したように、画像読取装置117、及び118、及び厚み検査部119などを備える。
搬送制御部152は、主制御部151の制御に基づき、取出部113、搬送路115、排除搬送路126、及びゲート120乃至125を制御する。これにより、搬送制御部152は、紙葉類Pの取り込み及び搬送を制御する。また、搬送制御部152は、判定した紙葉類Pの券種毎に区分する区分処理を行う。即ち、搬送制御部152は、区分処理部として機能する。
例えば、搬送制御部152は、損券と判定された紙葉類Pを裁断部133、またはスタッカ134に搬送するようにゲート120乃至125を制御する。また、搬送制御部152は、排除券と判定された紙葉類P及びバッチカードを排除集積部127に搬送するようにゲート120乃至125を制御する。
バンダーコントローラ163は、主制御部151の制御に基づき、排除集積部127及び集積・結束部128乃至131を制御する。これにより、バンダーコントローラ163は、紙葉類Pの集積、及び結束の制御を行なう。
裁断制御部156は、主制御部151の制御に基づき、裁断部133の動作を制御する。これにより、裁断部133は、搬送される紙葉類Pの裁断を行う。
また、主制御部151は、検査部116の各検査器による検査項目毎の閾値(第1の判定閾値)を予め記憶するメモリ151aを備える。主制御部151は、検査部116の各検査器により検出された検出値と、メモリ151aに記憶されている閾値とを比較し、比較結果に基づいて紙葉類Pの券種、真偽、正損、紙葉類Pが排除券であるか否かなどを判定する。
なお、メモリ151aに記憶されている第1の判定閾値は、操作部136、操作表示部137、及びキーボード140などに対する入力に基づいて変更されてもよい。
図5は、紙葉類処理装置100に投入される紙葉類P及びバッチカードの束の例を示す。
まず、1000枚の紙葉類Pの束Bを作る。束Bのつくり方は、たとえば以下の2つがある。
第1の束の作り方として、同一の回収機関により回収された施封帯51が外された100枚の紙葉類Pの束52を10把積み重ねる方法がある。この場合、1000枚の紙葉類Pの束Bに対して、1枚のバッチカード53が挿入される。
また、第2の束の作り方として、異なる回収機関により回収された施封帯の無い紙葉類Pの束52毎にバッチカード53を挿入する方法がある。
バッチカード53を紙葉類Pの束52に挿入する処理は、紙葉類処理装置100による処理の前にオペレータにより行われる。
図6は、再検査装置200の構成の例を示す。
オペレータは、紙葉類処理装置100から排出された排除券を取り出し、再検査装置200の投入部に供給する。なお、排除券は、排出された紙葉類Pと、バッチカードとが積層された状態で紙葉類処理装置100から排出される。
再検査装置200は、装置外部に、投入部212、及び操作表示部237を備えている。また、再検査装置200は、装置内部に、取出部213、吸着ローラ214、搬送路215、検査部216、集積部228乃至231、裁断部233、及び排除集積部234を備える。また、再検査装置200は、主制御部251を備える。主制御部251は、再検査装置200の各部の動作を統合的に制御する。
投入部212、取出部213、吸着ローラ214、及び搬送路215は、紙葉類処理装置100の投入部112、取出部113、吸着ローラ114、搬送路115とそれぞれ同様の構成である。投入部212は、供給された排除券を受け入れる。
取出部213は、投入部の上部に設けられる。取出部213は、吸着ローラ214を備えている。吸着ローラ214は、投入部212にセットされた紙葉類Pを1枚ずつ装置内部に取り込む。吸着ローラ214により取り込まれた紙葉類Pは、搬送路215に導入される。
搬送路215は、紙葉類Pを再検査装置200内の各部に搬送する。搬送路215は、図示しない搬送ベルト及び駆動プーリなどを備えている。搬送路215は、図示しない駆動モータ及び駆動プーリにより搬送ベルトを動作させる。搬送路215は、吸着ローラ214により取り込まれた紙葉類Pを搬送ベルトにより一定速度で搬送する。なお、搬送路215における取出部213に近い側を上流側、裁断部233に近い側を下流側として説明する。
なお、再検査装置200の搬送路215は、紙葉類処理装置100の搬送路115に比べて遅い速度で紙葉類Pを搬送する。これにより、搬送路215は、搬送路115に比べてより紙葉類Pのばたつきを抑えることができる。
取出部213から延びた搬送路215上には、検査部216が設けられている。検査部216は、画像読取装置、磁気検知装置、及び厚み検査部などを備えている。検査部216は、紙葉類Pの光学的特徴情報、機械的特徴、及び磁気的特長情報を検出する。これにより、再検査装置200は、紙葉類Pの種類(券種)、汚損度、及び真偽などを検知する。
画像読取装置は、それぞれ搬送路215を挟んで対面するように対の状態で設けられている。画像読取装置は、搬送路215を搬送される紙葉類Pの両面の画像を読み取る。一対の画像読取装置は、それぞれ、Charge Coupled Device(CCD)カメラを備える。再検査装置200は、画像読取装置により撮像した画像に基づいて、紙葉類Pの表面及び裏面の模様画像を取得する。また、画像読取装置は、バッチカードに印字された識別情報の画像を取得し、取得した画像を主制御部251に送信する。
画像読取装置は、読み取った画像を検査部216内の図示しないメモリに一時的に記憶する。再検査装置200は、このメモリに記憶されている画像を操作入力に応じて操作表示部237に表示することができる。
厚み検査部は、搬送路215を搬送される紙葉類Pの厚みを検査する。例えば、検出した厚みが規定値以上である場合、再検査装置200は、紙葉類Pの2枚取りを検出する。
また、磁気検出装置(磁気船センサ)は、紙葉類Pの磁気的な特徴情報を検出する。
操作表示部237は、オペレータに対して各種の操作案内、及び処理結果などを表示する。なお、操作表示部237は、タッチパネルとして構成されていてもよい。この場合、再検査装置200は、操作表示部237に表示されるボタンと、操作表示部237に対するオペレータによる操作と、に基づいて、各種の操作入力を検知する。
主制御部251は、検査部216の各検出器により検出された検出結果(即ち、紙葉類Pから検出された画像、磁気、及び厚みなど)に基づいて、各種の判別を行う。主制御部251は、紙葉類Pの券種、真偽、及び正損などを判別する。
また、主制御部251は、紙葉類Pが排除すべきか否かを判別する。例えば、主制御部251は、偽券と判定された紙葉類P、または厚み検査部により重なりが検知された紙葉類P、または判別が不可能であった紙葉類Pを排除券であると判定する。
また、主制御部251は、搬送経路中で前の紙葉類Pと後ろの紙葉類Pとの間隔が短い為に各検出器による検出が正しく行われないショートピッチが発生した紙葉類Pを排除券と判定する。
また、主制御部251は、検査部216の画像読取装置により取得されたバッチカードの識別情報の画像に基づいて、バッチカードの識別情報を認識することができる。
再検査装置200は、正券と判定した紙葉類Pを集積部228乃至231に搬送する。また、再検査装置200は、損券と判定した紙葉類Pを裁断部233に搬送する。裁断部233は、裁断機233aとスタッカ233bとを備える。裁断部233の裁断機233aは、搬送される損券を裁断する。裁断部233は、裁断された紙葉類Pの紙片をスタッカ233bに蓄積する。このスタッカ233bは、外部から紙片を取り除くことができる取り出し口を備えている。即ち、オペレータは、取り出し口から裁断されたスタッカ233bに蓄積された紙葉類Pの紙片を取り出すことができる。
再検査装置200は、排除券と判定した紙葉類Pを排除集積部234に搬送する。排除券は、例えば、2枚取り券などの搬送異常券、折れまたは破れなどが存在する不良券、及び適用外券種または偽券などの判別不能券を含む。また、再検査装置200は、紙葉類P及び紙葉類Pの間に挿入されたバッチカードを排除券として排除集積部234に搬送する。
また、検査部216の下流側の搬送路215上には、図示しない複数のゲートが設けられている。ゲートは、それぞれ、主制御部251により制御される。主制御部251は、検査部216による検査の結果に基づいて各ゲートの動作を制御する。これにより、主制御部251は、搬送路215を搬送されている紙葉類Pを所定の処理部に搬送するように制御する。
また、主制御部251は、真券ではないと判定された排除券、または、検査部216による検査を行うことができない検査不能券等が排除集積部234に集積されるように各ゲート及び搬送路を制御する。なお、排除集積部234は、集積された紙葉類Pをオペレータが取り出すことができるように構成されている。
また、主制御部251は、正券であると判別した紙葉類Pが集積部228乃至231(総じて集積部232と称する)に搬送されるように各ゲート及び搬送路を制御する。
また、主制御部251は、損券であると判別した紙葉類Pが裁断部233に搬送されるように各ゲート及び搬送路を制御する。
なお、オペレータは、操作表示部237などを操作することにより、再検査装置200に処理させる紙葉類Pの種類(券種)を任意で設定させることができる。
なお、主制御部251は、集積部232または裁断部233に搬送された紙葉類Pの紙葉類の計数結果、紙葉類の種別、バッチカードの識別情報、及び判定結果などを紙葉類の束毎に対応付けて、再検査結果として記憶する。また、主制御部251は、再検査結果をサーバ300に送信する。
なお、主制御部251は、検査部216の各検査器による検査項目毎の閾値(第2の判定閾値)を予め記憶するメモリ251aを備える。主制御部251は、検査部216の各検査器により検出された検出値と、メモリ251aに記憶されている閾値とを比較し、比較結果に基づいて紙葉類Pの券種、真偽、正損、紙葉類Pが排除券であるか否かなどを判定する。
なお、メモリ251aに記憶されている第2の判定閾値は、操作表示部237などに対する入力に基づいて変更されてもよい。
サーバ300は、再検査装置200から送信された再検査結果を紙葉類処理装置100から送信された検査結果に組み合わせ、組み合わされた検査結果をサーバ300内の記憶媒体に格納する。例えば、サーバ300は、再検査結果を、再検査結果に含まれている識別情報と一致する識別情報を含む検査結果に加算する。
なお、紙葉類処理装置100で排除券として排出される紙葉類Pは、一般的に全体の数パーセントの割合である。この為、再検査装置200に求められている処理速度は、紙葉類処理装置100に比べて低速である。この為、上記したように、再検査装置200は、紙葉類処理装置100に比べてより遅い速度で紙葉類Pの取り出し及び搬送を行う。この為、再検査装置200は、紙葉類処理装置100に比べて紙葉類Pの搬送時のばたつきを抑えることができる。
また、検査部116及び検査部216の各検出器は、紙葉類Pの搬送速度に同期したタイミング(タイミングクロック)で各値を検出する。この場合も、再検査装置200が紙葉類処理装置100に比べてより遅い速度で紙葉類Pを搬送する為、検査部216の各検出器は、検査部116に比べてより細かく各値を検出することができる。即ち、検査部216の各検出器は、検査部116に比べてより短いサンプリング周期で各値を検出することができる。
再検査装置200は、このように検出された高精度のデータに基づいて、紙葉類処理装置100に比べてより細かく紙葉類Pの特徴を検査することができる。これにより、再検査装置200は、紙葉類処理装置100で判別不能と判定された排除券をより高い精度で判別することができる。
また、再検査装置200は、紙葉類処理装置100に比べて紙葉類P1枚あたりの判別により長い時間を使うことができる。この為、再検査装置200は、紙葉類処理装置100に比べてより複雑な演算を用いて紙葉類Pを判別することができる。例えば、再検査装置200は、紙葉類処理装置100に比べてより多くの検査項目を紙葉類Pの判別に用いることができる。
例えば、紙葉類処理装置100では、紙葉類P上の一部を紙葉類Pの判別に用いる。これに対し、再検査装置200は、紙葉類処理装置100に比べて紙葉類P上のより多くの部分を紙葉類Pの判別に用いることができる。
この結果、再検査装置200は、紙葉類処理装置100とは異なる検査項目を用いて紙葉類Pの各種の特徴を判別することができる。これにより、再検査装置200は、紙葉類処理装置100に比べてより、高い精度で紙葉類Pの特徴を判別することができる。
また、再検査装置200が紙葉類処理装置100に比べてより遅い速度で紙葉類Pを搬送する為、検査部216の各検出器は、検査部116に比べてより紙葉類P毎のばらつきが少ない状態で各値を検出することができる。この為、再検査装置200は、メモリ251aに記憶されている第2の判定閾値を紙葉類処理装置100のメモリ151aに記憶されている第1の判定閾値に比べてより合格範囲を広く設定することができる。
図7は、紙葉類Pが静止している状態での検出結果と判定閾値との例を示す。
紙葉類Pが静止している場合、ばたつきは生じない。この為、検査器により紙葉類Pから検出された検出値は、紙葉類P毎にばらつかない。この為、正券である紙葉類Pから検出された検出値(正券信号A)と、偽券である紙葉類Pから検出された検出値(偽券信号A)との差が大きくなる。
図8は、紙葉類処理装置100による紙葉類Pの検出結果と、メモリ151aに設定されている第1の判定閾値との例を示す。
紙葉類処理装置100では、紙葉類Pが再検査装置200に比べて高速で処理される。この為、検査部116の各検査器により紙葉類Pから検出された検出値が紙葉類P毎にばらつく。この為、正券である紙葉類Pから検出された検出値(正券信号B)と、偽券である紙葉類Pから検出された検出値(偽券信号B)との差が小さくなる可能性がある。
図9は、再検査装置200による紙葉類Pの検出結果と、メモリ251aに設定されている第2の判定閾値との例を示す。
再検査装置200では、紙葉類Pが紙葉類処理装置100に比べて低速で処理される。この為、検査部216の各検査器により紙葉類Pから検出された検出値のばらつきが、紙葉類処理装置100に比べて小さい。この為、正券である紙葉類Pから検出された検出値(正券信号C)と、偽券である紙葉類Pから検出された検出値(偽券信号C)との差が、紙葉類処理装置100による検出結果に比べて大きくなる。
即ち、上記した正券信号(最多値)A、B、及びCは、「正券信号A>正券信号B>正券信号C」という関係を満たす。また、偽券信号(最大値)A、B、及びCは、「偽券信号A=偽券信号B=偽券信号C」という関係を満たす。この結果、判定マージンは、判定マージンC>判定マージンBの関係を満たす。即ち、同じ正券である紙葉類Pが再検査装置200により排除される可能性は、紙葉類処理装置100により排除される可能性に比
紙葉類処理装置100は、偽券を正券であると判定することを防ぐ為に、第1の判定閾値が示す合格範囲を狭く設定する必要がある。この為、紙葉類処理装置100は、再検査装置200に比べて同じ紙葉類Pが排除券であると判定されやすい(合格範囲の狭い)第1の判定閾値Bが設定されている。また、再検査装置200は、紙葉類P毎のばたつきが小さいため、偽券を正券であると判定する可能性が紙葉類処理装置100に比べて低い。この為、再検査装置200は、紙葉類処理装置100に比べて同じ紙葉類Pが排除券であると判定されにくい(合格範囲の広い)第2の判定閾値Cが設定されている
即ち、再検査装置200は、第1の判定閾値に比べてより紙葉類Pが真券として判定されやすい閾値を第2の判定閾値として設定することができる。この結果、より効率的に紙葉類を検査することができる紙葉類の再検査装置、紙葉類検査システム、及び紙葉類検査方法を提供することができる。
また、再検査装置200は、通常の状態(デフォルトの状態)で、通常処理モードで再検査を実行する。通常処理モードは、排除券を再検査する既定の処理モードである。再検査装置200は、通常処理モードで動作する場合、上記したような再検査を行う。また、再検査装置200は、通常処理モードで動作する場合、正券、または損券と判別された紙葉類Pの枚数と、各検査項目別の判別結果の件数とを保存する。
さらに、再検査装置200は、通常処理モードで排除された紙葉類Pに対して、確認処理モードで再検査を実行する。確認処理モードは、再検査装置200を操作するオペレータが目視確認で有効(正券または損券)であると判別された紙葉類Pを失効処理するためのモードである。再検査装置200は、操作表示部237に対する操作入力に応じて、再検査装置200を通常モードから確認処理モードに切り替える。また、再検査装置200は、通常処理モードで排除券が発生した場合、通常処理モードから確認処理モードに自動的に切り替える構成であってもよい。
再検査装置200は、確認処理モードで動作する場合、通常処理モードに比べて紙葉類の判別に用いる項目より少ない項目で紙葉類を検査することができる。これにより、再検査装置200は、確認処理モードで動作する場合、オペレータが目視で確認することができる項目を検査項目から除外することができる。即ち、再検査装置200は、確認処理モードで動作する場合、通常処理モードの検査項目のセット(第1の検査項目のセット)よりも検査項目の少ない第2の検査項目のセットで紙葉類Pの再検査を行う。さらに、再検査装置200は、計数が行われた紙葉類Pを裁断部233により裁断する。
また、再検査装置200は、特定の項目を検査項目から除外するのではなく、特定の検査項目の判定閾値を変更する構成であってもよい。例えば、再検査装置200は、確認処理モードで動作する場合、オペレータが目視で確認することができる項目の判定閾値を通常処理モードに比べて紙葉類Pがより排除券であると判定されにくい(合格範囲の広い)値に変更する。これにより、再検査装置200は、紙葉類の再検査の回数が嵩むことを防ぐことができる。
なお、オペレータにより目視で確認できる検査項目は、例えば、透かし、テープによる貼りあわせ、及び欠損の度合いなどである。再検査装置200は、確認処理モードで動作する場合、これらの項目を検査項目から除外する、またはこれらの項目の検査に用いる判定閾値を変更する。
再検査装置200は、操作表示部237に対する操作入力に応じて、再検査装置200を確認処理モードから検査無し計数モードに切り替える。また、再検査装置200は、確認処理モードで排除券が発生した場合、確認処理モードから検査無し計数モードに自動的に切り替える構成であってもよい。またさらに、再検査装置200は、パスワードを用いた所定の認証処理が行われた場合に検査無し計数モードへの切り替えを許可する構成であってもよい。
再検査装置200は、検査無し計数モードで動作する場合、紙葉類の券種、真偽、及び汚損度の判別を行わず、紙葉類の数を計数する。即ち、再検査装置200は、判別を行うことなく、オペレータにより目視で正券であることが確認された紙葉類の数を計数することができる。この結果、再検査装置200は、紙葉類の再検査の回数が嵩むことを防ぐことができる。また、再検査装置200は、検査無し計数モードで動作する場合、計数が行われた紙葉類Pを裁断部233により裁断する。
なお、再検査装置200は、検査無し計数モードで動作する場合、紙葉類から画像を取得する。また、再検査装置200は、各検査器による検出値を取得する。再検査装置200は、検査無し計数モードで動作する場合、紙葉類の画像、各検査器の検出値、処理日時、操作者名、紙葉類の種別、バッチカードの識別情報、及び他の情報などを対応付けて処理履歴として記憶する。
また、再検査装置200は、操作入力に応じて、上記の処理履歴の各情報を操作表示部137に表示させることができる。再検査装置200は、操作入力に応じて、記憶した紙葉類Pの画像、各検査器の検出値、処理日時、操作者名、紙葉類の種別、バッチカードの識別情報、及び他の情報などを操作表示部137に表示させることができる。さらに、再検査装置200は、操作入力に応じて、記憶した紙葉類Pの画像、各検査器の検出値、処理日時、操作者名、紙葉類の種別、バッチカードの識別情報、及び他の情報のうちのいずれか、または複数の条件を指定し、指定された条件に当てはまる検査結果(各検査器の検出値)を操作表示部137に表示させることができる。
以上の3種類の処理モードのいずれかにより、すべての排除券が計数され、失効される。この場合、再検査装置200は、計数した結果、即ち、再検査結果をサーバ300に送信する。
サーバ300は、再検査装置200から送信された再検査結果を紙葉類処理装置100から送信された検査結果に組み合わせ、組み合わされた検査結果をサーバ300内の記憶媒体に格納する。例えば、サーバ300は、再検査結果を、再検査結果に含まれている識別情報と一致する識別情報を含む検査結果に加算する。これにより、サーバ300は、紙葉類処理装置100または再検査装置200により正券と判別された紙葉類Pの枚数と、損券と判別された紙葉類Pとの合計を算出する。オペレータにより、サーバ300による集計結果と、予め入力された予定枚数とが一致した場合、紙葉類Pの一連の検査が完了する。
上記したように、再検査装置200は、より紙葉類が再流通可能な正券であると判別されやすいような閾値を用いて判別を行なう事ができる。この結果、再検査装置200は、紙葉類の再検査の回数が嵩むことを防ぐことができる。また、再検査装置200は、検査に用いた検査部216の検出値をトレース可能な状態で記憶する。これにより、再検査装置200は、紙葉類Pが不正に計数されることを防ぐことができる。この結果、高いセキュリティを保ってより効率的に紙葉類を検査することができる紙葉類の再検査装置、紙葉類検査システム、及び紙葉類検査方法を提供することができる。
なお、上述の各実施の形態で説明した機能は、ハードウエアを用いて構成するに留まらず、ソフトウエアを用いて各機能を記載したプログラムをコンピュータに読み込ませて実現することもできる。また、各機能は、適宜ソフトウエア、ハードウエアのいずれかを選択して構成するものであっても良い。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
1…紙葉類検査システム、100…紙葉類処理装置、112…投入部、113…取出部、114…吸着ローラ、115…搬送路、116…検査部、117…画像読取装置、118…画像読取装置、119…厚み検査部、120…ゲート、125…ゲート、126…排除搬送路、127…排除集積部、132…集積・結束部、133…裁断部、134…スタッカ、136…操作部、137…操作表示部、140…キーボード、151…主制御部、151a…メモリ、152…搬送制御部、156…裁断制御部、200…再検査装置、212…投入部、213…取出部、214…吸着ローラ、215…搬送路、216…検査部、232…集積部、233…裁断部、234…排除集積部、237…操作表示部、251…主制御部、251a…メモリ、300…サーバ。

Claims (6)

  1. 紙葉類を第1の速度で搬送し、搬送されている前記紙葉類を第1の判定閾値に基づいて検査し、検査の結果に基づいて前記紙葉類を排除する紙葉類処理装置から排除された排除券を再検査する再検査装置であって、
    前記紙葉類処理装置から排出された排除券としての紙葉類を1枚ずつ取り込む取り込み部と、
    取り込まれた前記紙葉類を前記第1の速度より遅い第2の速度で搬送する搬送部と、
    前記第2の速度で搬送されている前記紙葉類を第1の検査項目のセットで検査する第1の検査部と、
    前記検査の結果に基づいて、前記紙葉類を排除するか否か判別する判別部と、
    前記判別の結果に基づいて、排除しないと判別された前記紙葉類を計数する第1の計数部と、
    前記判別部により排除すると判別された前記紙葉類を前記第1の検査項目のセットより項目の少ない第2の検査項目のセットで検査する第2の検査部と、
    前記計数の結果を出力する出力部と、
    前記判別の結果に因らず、前記搬送部により搬送されている紙葉類を計数する第2の計数部と、
    前記第1の計数部及び前記第2の計数部により計数された前記紙葉類を裁断する裁断部と、
    を具備する紙葉類の再検査装置。
  2. 前記第1及び第2の検査部により前記紙葉類から検出された検出値を記憶する記憶部をさらに具備する請求項に記載の再検査装置。
  3. 前記記憶部は、前記第1及び第2の検査部による検査が実行された日付、検査担当者、及び前記紙葉類の券種を示す情報を前記検出値に対応付けて記憶する、請求項に記載の再検査装置。
  4. 前記記憶部により記憶されている前記検出値を、前記日付、前記検査担当者、及び前記紙葉類の券種のいずれかの条件に基づいて検索する検索部をさらに具備する請求項に記載の再検査装置。
  5. 紙葉類処理装置と、前記紙葉類処理装置から排除された排除券を再検査する再検査装置とを有する紙葉類検査システムであって、
    前記紙葉類処理装置は、
    前記紙葉類を1枚ずつ取り込む第1の取り込み部と、
    取り込まれた前記紙葉類を第1の速度で搬送する第1の搬送部と、
    前記第1の速度で搬送されている前記紙葉類を第1の検査項目のセットで検査する第1の検査部と、
    前記検査の結果に基づいて、前記紙葉類を排除するか否か判別する第1の判別部と、
    前記判別の結果に基づいて、排除しないと判別された前記紙葉類を計数する第1の計数部と、
    前記計数の結果を出力する第1の出力部と、
    を具備し、
    前記再検査装置は、
    前記第1の判別部により排除すると判別された排除券としての紙葉類を1枚ずつ取り込む第2の取り込み部と、
    取り込まれた前記紙葉類を前記第1の速度より遅い第2の速度で搬送する第2の搬送部と、
    前記第2の速度で搬送されている前記紙葉類を第2の検査項目のセットで検査する第2の検査部と、
    前記検査の結果に基づいて、前記紙葉類を排除するか否か判別する第2の判別部と、
    前記判別の結果に基づいて、排除しないと判別された前記紙葉類を計数する第2の計数部と、
    前記第2の判別部により排除すると判別された前記紙葉類を前記第2の検査項目のセットより項目の少ない第3の検査項目のセットで検査する第3の検査部と、
    前記計数の結果を出力する第2の出力部と、
    前記第2の判別部の判別の結果に因らず、前記第2の搬送部により搬送されている紙葉類を計数する第3の計数部と、
    前記第2の計数部及び前記第3の計数部により計数された前記紙葉類を裁断する裁断部と、
    を具備する紙葉類検査システム。
  6. 紙葉類処理装置と、前記紙葉類処理装置から排除された排除券を再検査する再検査装置とを有する紙葉類検査システムに用いられる紙葉類検査方法であって、
    前記紙葉類処理装置は、
    前記紙葉類を1枚ずつ取り込み、
    取り込まれた前記紙葉類を第1の速度で搬送し、
    前記第1の速度で搬送されている前記紙葉類を第1の検査項目のセットで検査し、
    前記検査の結果に基づいて、前記紙葉類を排除するか否か判別し、
    前記判別の結果に基づいて、排除しないと判別された前記紙葉類を計数する第1の計数処理を行い
    前記第1の計数処理の結果を出力し、
    前記再検査装置は、
    前記紙葉類処理装置により排除すると判別された排除券としての紙葉類を1枚ずつ取り込み、
    取り込まれた前記紙葉類を前記第1の速度より遅い第2の速度で搬送し、
    前記第2の速度で搬送されている前記紙葉類を第2の検査項目のセットで検査し、
    前記検査の結果に基づいて、前記紙葉類を排除するか否か判別し、
    前記判別の結果に基づいて、排除しないと判別された前記紙葉類を計数する第2の計数処理を行い
    前記第2の検査項目のセットに基づく判別の結果に基づいて、排除すると判別された前記紙葉類を前記第2の検査項目のセットより項目の少ない第3の検査項目のセットで検査し、
    前記第3の検査項目のセットに基づく検査の結果に基づいて、前記紙葉類を排除するか否か判別し、
    前記第3の検査項目のセットに基づく判別の結果に基づいて、排除しないと判別された前記紙葉類を計数し、
    前記計数の結果を出力
    前記第3の検査項目のセットに基づく検査の結果に基づく前記紙葉類を排除するか否かの判別の結果に因らず、前記第2の速度で搬送されている紙葉類を計数する第3の計数処理を行い、
    前記第2の計数処理及び前記第3の計数処理により計数された前記紙葉類を裁断する、
    紙葉類検査方法。
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