JPH0110692Y2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0110692Y2
JPH0110692Y2 JP9770487U JP9770487U JPH0110692Y2 JP H0110692 Y2 JPH0110692 Y2 JP H0110692Y2 JP 9770487 U JP9770487 U JP 9770487U JP 9770487 U JP9770487 U JP 9770487U JP H0110692 Y2 JPH0110692 Y2 JP H0110692Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
banknote
pattern
banknotes
skew
denomination
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP9770487U
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6312261U (ja
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed filed Critical
Priority to JP9770487U priority Critical patent/JPH0110692Y2/ja
Publication of JPS6312261U publication Critical patent/JPS6312261U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH0110692Y2 publication Critical patent/JPH0110692Y2/ja
Expired legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Inspection Of Paper Currency And Valuable Securities (AREA)
  • Image Processing (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、自動預金機などのように、一括して
投入された複数枚の紙幣を鑑別し、その結果に応
じて異なつた処理をする紙幣処理装置における紙
幣鑑別方式に関し、紙幣の鑑別を高精度にかつ高
速で行なえるようにするものである。
〔従来の技術〕
第1図は、例えば特公昭56−17698号公報など
に記載されている従来の一括投入型の自動預金機
の内部構成を示す側面図であり、この装置は次の
ような動作で預金処理が行なわれる。即ち、利用
者が投入口1に、複数の紙幣B1を一括して投入
すると、一括状態のままベルト2,2′で一時待
機部3に移送される。そしてこの待機状態の一括
紙幣B2から、繰り出しローラ4,5及び分離ロ
ーラ6の作用で、1枚ずつ繰り出され、搬送ロー
ラ7で次の鑑別部8へ供給される。鑑別部8で鑑
別センサ81と82で表裏両面が真偽鑑別される
と、その結果によつてゲート9が動作し、正規の
紙幣の場合は、その紙幣がゲート9でストア部1
0へガイドされ、不良紙幣の場合は、ゲート9で
返却口11へガイドされる。なお実線の矢印は正
規の紙幣の移送経路を示し、破線の矢印は不良紙
幣の移動経路を示す。ストア部に溜められた正規
の紙幣B3は、利用者が確認ボタンを押すことに
よつて、モータ12でプツシヤー13が下降し、
ストア部から金庫14に格納される。万一利用者
が取消ボタンを押したときは、ストア部の紙幣は
一括して、白抜きの矢印の経路で返却口11へ返
送され、紙幣B4のように返却される。
このように鑑別部8における鑑別結果によつて
紙幣の処理が異なつてくる。この鑑別内容を説明
すると、搬送ローラ19,19′で紙幣を移送し
ながら、まずマイクロスイツチなどの厚さセンサ
15で、繰り出されて来る紙幣の厚さを検出し
て、正確に1枚だけ送られて来たか2枚以上重な
つていないか等のチエツクが行なわれる。次に光
センサ16,16′で、移送されて来る紙幣の先
端と後端を検出して、通過時間から、その紙幣の
移送方向のサイズが鑑別される。サイズ鑑別の結
果許容サイズ内に無い場合は不良紙幣として返却
口11へ返却される。サイズに異常が無ければ、
次の鑑別センサ81,82で表裏両面のパターン
鑑別が行なわれ、金種が判別される。
紙幣鑑別部は第2図のような構成が一般的であ
り、紙幣通路の両側のガイド17,17′と通過
紙幣bとの間隔G,G′を狭く設定し、紙幣bが
斜行したり通路幅方向へずれたりしないように機
械的に位置規制することによつて、鑑別センサで
読み取られる領域を常に一定にしている。しかし
ある程度のずれは許容しなければならず、少々の
ずれが有つても照合可能にするには、紙幣のパタ
ーンPが比較的単純な領域を利用して照合しなけ
ればならないので、高精度の鑑別が困難で、紙幣
の傷や汚れなどの汚損の程度によつては鑑別ミス
を招く恐れがある。しかもサイズの小さい紙幣
は、正確な位置規制が困難である。なお斜線部の
領域18は、紙幣bが鑑別センサ81,82で走
査して読み取られる領域を示す。
また紙幣通路を厳密に設定すると、同じ紙幣を
何回投入して通過させても常に同じ経路を通るの
で、偽造紙幣を何回も鑑別部に通る作業を、返却
されなくなるまで試み、返却されなくなつたら取
り消し操作を行なつて、ストア部10の紙幣B3
を返却口11へ返却させることにより、紙幣の偽
造を行なうことも可能となる。また鑑別精度を高
めるために紙幣bのパターンPの複雑な部分もパ
ターン照合するようにすれば、基準パターンメモ
リの全内容を読み出して照合しなければならない
ので、鑑別処理に時間がかかり過ぎる欠点が生じ
る。
すなわち紙幣は、その金種(万円券、五千円
券、千円券など)によつて外形寸法が大きいもの
と、小さいものがある。同一の紙幣鑑別機で複数
の金種の紙幣を鑑別する場合には、外形寸法の小
さい紙幣は、紙幣搬送の通路内で幅方向に大きく
ずれるか、あるいは斜めに傾むいて走行する「斜
行」が発生する。
また、紙幣鑑別に用いる鑑別センサを鑑別装置
内で固定して、紙幣の光学的、磁気的出力を鑑別
センサで検出する場合、前記の「幅方向のずれ」
および「斜行」の発生は、紙幣の光学的、磁気的
照合パターンを複雑にするとともに、全パターン
の照合が必要なために鑑別処理時間が長くなる。
また紙幣の傷や汚れなどの付着によつて照合不一
致が生じ不良紙幣の返却が多くなる。
この解決方法として、特公昭56−17698号公報
に記載のように処理時間を短縮したものがある。
また、前記紙幣の「幅方向のずれ」に関し、紙幣
の幅を検出し、紙幣の照合パターンを少なくする
方法として、特開昭54−92394号公報がある。前
記「斜行」が発生しても、紙幣の照合を行う方法
として、特開昭53−39797号公報がある。
〔考案が解消しようとする問題点〕
ところがこれらの従来技術は、いずれも紙幣の
搬送状態の一部にのみ着目した部分的解決方法で
あつて、紙幣の照合パターンの一部を扱つている
にすぎないという問題がある。すなわち特開昭54
−92394号公報のように、「幅方向のずれ」には対
応できても、「斜行」の補正が出来ず、逆に特開
昭53−39797号公報のように、「斜行」には対応で
きても、「幅方向のずれ」の補正が出来ない、と
いう問題があつた。
本考案の技術的課題は、従来の紙幣鑑別方式に
おけるこのような問題を解消し、紙幣が紙幣通路
に対し斜行したりずれたりしても、紙幣の複雑な
パターン部分を比較照合して正確にパターン鑑別
でき、かつ高速処理可能にすることを目的とす
る。
〔問題点を解決するための手段〕
この目的を達成するために、本考案の技術的手
段は、紙幣を繰り出す繰出し機構と、該繰出し機
構により繰り出される紙幣のパターンを読み取る
パターン読取センサと、正規の紙幣の基準パター
ンを金種別、且つXY方向に複数に分割し、ゾー
ン及びトラツクに対応して設けられたアドレスに
各々対応させ記憶した記憶部と、該読取センサに
より読み取つたパターンと、該記憶部より読み出
した基準パターンとを比較する比較部とを具備
し、金種の異なる紙幣を同一処理装置で鑑別し処
理する鑑別装置を対象としている。そして該繰出
し機構により繰り出された紙幣の幅の紙幣位置と
紙幣サイズを検出する検出センサと、該検出セン
サにより紙幣を鑑別すると共に上記記憶部より該
金種に対応する基準パターンを読出す読出部と、
該紙幣の幅方向に対する斜行量を検出する斜行量
検出部と、該斜行量検出部が検出した斜行量に基
づいて、前記記憶部より読み出された基準パター
ンのアドレスを選択する比較基準パターンとして
読出すパターン選択部とを具備し、該パターン選
択部が選択した比較基準パターンと上記パターン
読取センサが読み取つたパターンとを比較し、紙
幣の鑑別を行う構成となつている。
〔作用〕
本考案の技術的手段の作用を第7図を参照して
詳述する。まず斜行量検出は、センサT1,T2
紙幣末端検出力の時間差を、ゲート23を介して
タイマ24で検出し、斜行値変換部25で斜行値
(斜行角度)に換算することで行なわれる。
紙幣の紙幣通路幅方向の紙幣位置検出は、例え
ば右幅方向センサ群W2によつて、紙幣の片側幅
方向端部を位置検出器29′によつて検出し、ト
ラツク検出回路34で紙幣の端部位置をトラツク
位置(量)として設定し、判定パターン切替部2
6へデータを渡せるようにすることで行なわれ
る。
紙幣サイズの検出に際しては、右、左幅方向セ
ンサ群W2,W1の出力を、位置検出器29′,2
9を介して紙幣の幅方向端部を検出量として紙幣
の幅検出部30へデータ量が送られる。そして紙
幣の幅量として、さらに金種A,31a、金種
B,31b、金種C,31cへ同一の幅量データ
が同時に送られる。
金種A、金種B、金種Cは、通常幅量が各金種
毎に異なる値に設定されており、同時に2つの金
種に相当する幅量が生じないように設定してあ
り、1枚の紙幣を幅方向センサ群W1,W2で検出
した場合、3つの金種A,B,Cのうちのいずれ
かが正常な金種に相当する金種信号を判定パター
ン切替部26へ送出する。
このようにして検出された斜行値、トラツク位
置および金種信号が、1枚分の紙幣の搬送状態に
相当するデータおよび金種幅に相当するデータと
して判定パターン切替部26へ送出される。
すると判定パターン切替部26は、これらのデ
ータを元にして金種、トラツク、スキユー別に分
類される金種別標準パターンメモリの内の1種類
に相当する金種、トラツク、スキユー別のパター
ンメモリのデータを抽出し真偽判定回路35へ送
出する。
すなわち、前記斜行値はスキユーデータに、ト
ラツク位置はトラツクデータに、また金種信号は
金種データに各々対応させることによつて、金種
別標準パターンメモリ21を直接選択信号として
判定パターン切替部26から選択出来ることを特
徴としている。
真偽判定回路35は、紙幣の磁気量検出センサ
82,82および光学的濃淡検出センサL1,L2
のデータと判定パターン切替部26から金種、ト
ラツク、スキユーのデータによつて選択された金
種別標準パターンメモリの1種類に相当にする予
め登録されているパターンメモリのデータとを照
合し一致した場合は合格金種として「OK」信号
を送出する。また不一致の場合は「NG」信号を
ゲート33に送出する。
また、この処理においてセンサ1.T1の紙幣
端部検出信号は、ゾーン分割回路36を起動さ
せ、一定間隔のパルス信号を紙幣長に相当する時
間だけ発生して真偽判定回路35へ送出し、セン
サ82,82,L1,L2のデータを時分割すると
共に、パターンメモリデータとのデータ照合の時
間と紙幣のセンサ82,82,L1,L2の検出位
置が対応するように照合する。
以上のように紙幣の斜行値および幅方向のずれ
を、センサ1,2および幅方向センサ群W1,W2
で検出することによつて、センサ82,82と
L1,L2の紙幣の磁気的、光学的検出データをゾ
ーン毎に分割されたパターンメモリデータと詳細
に、かつ紙幣の搬送時点で即時照合を真偽判定回
路で行つて、金種に合格か不合格(不一致)かの
処理を行う機能を実現させた。
〔実施例〕
次に本考案による紙幣鑑別方式が実際上どのよ
うに具体化されるかを実施例で説明する。第3図
は鑑別部の平面図であり、19は第1図の上側の
搬送ローラ、17,17′は第2図のガイド17,
17′に対応する紙幣ガイドである。紙幣bは第
1図の場合と同様に、ガイド17,17′間へ搬
送ローラ7で送り込まれ、搬送ローラ19と図示
されていない下側の搬送ローラで、鑑別部を移送
される。鑑別部には下面鑑別センサ81と上面鑑
別センサ82が2個ずつ配設され、、紙幣の表裏
両面のパターンが例えば磁気的に読み取られる。
また紙幣通路の幅方向に間隔dをおいて、2個の
斜行検出センサT1,T2が配設されている。紙幣
通路すなわち鑑別部における紙幣bが通過する領
域の左右両側に、センサ群W1,W2が配設されて
いる。センサ群W1,W2は、紙幣bの通路幅方向
の左右両端の通過位置を検出するためのもので、
通路幅方向へ一定の間隔をおいて複数のセンサ
W1,W2…が配設された構成になつている。より
正確に位置検出するにはより多くのセンサW1
W2…を配設するのがよいが、このような多数の
センサW1〜W16を通路幅方向へ1列に配設する
のは困難なため、図のように紙幣の進行方向へも
ずらして斜めに、しかも2列に分けて配設されて
いる。このセンサ群W1,W2上を紙幣bが通過す
る際に、該紙幣の通路幅方向の両端e1,e2が各セ
ンサW1,W2…のどのセンサを遮るかによつて、
紙幣の両端e1,e2の鑑別部における位置と、紙幣
の幅とが検出できる。紙幣の幅が検出されれば、
紙幣の金種を一応予測できる。従つて現行の日本
円において、5百円券から万円券まで処理される
ものと仮定すると、最も外側の両センサW1とW1
との間隔は、万円券の横寸法より広く、最も内側
の両センサW16とW16との間隔は、5百円券の横
寸法より狭くなるような配置になつている。L1
L2は光学式の鑑別センサで、紙幣のパターンを
光学的に読み取つて、印刷色の濃淡などから模様
を検出するためのものである。図示例では、発光
素子と受光素子が共に通過紙幣の上側に位置する
反射型になつているが、発光素子と受光素子間に
通過紙幣が挟まれるように配置される透過型のも
のでもよい。
これらの各センサの内、センサ群W1,W2と斜
行検出センサT1,T2は通過紙幣の位置や斜行な
どの状態と金種の仮鑑別を行うためのもので、鑑
別センサ81,82及び光学センサL1,L2は紙
幣のパターンを読み取るためのものである。1枚
ずつ繰り出されて来た紙幣の斜行量(斜行角)の
検出は、紙幣先端e3が両斜行検出センサT1,T2
で検出される時間差で行なわれる。
このような構成の鑑別部に紙幣bを通過させる
ことによつて、鑑別センサ81,82で該紙幣b
のパターンを検出し読み取る。すなわち紙幣bの
斜線部で示された読み取り領域20,20′が鑑
別センサ82の下を通過するものとすると、この
読み取り領域を読み取つたデータが、予めメモリ
に設定されている基準パターンと照合される。紙
幣bの下面においても、同様に下側の鑑別センサ
81で読み取つて基準パターンと照合される。
一方基準パターンは、第4図イ,ロのようなモ
デルマツプの状態でメモリに記憶されている。イ
のモデルマツプは第3図の読み取り領域20′に
対応するもので、ロのモデルマツプは第3図の読
み取り領域20に対応している。モデルマツプを
作成するには、正規の紙幣の前記読み取り領域2
0,20′に対応する領域パターンに従つて、
“1”,“0”のデータで設定される。このとき第
4図のように紙幣の縦方向の長さXが、搬送方向
に15ゾーンに分割され、かつ読み取り領域20,
20′がy方向(紙幣の横方向)の長さが10トラ
ツクに分割され、合計150の小区画に細分された
状態で、正規の紙幣のパターンに対応したパター
ンデータが設定され、ROM等のメモリに設定さ
れる。従つて、手前の鑑別センサ82で読み取ら
れた読み取りデータは、ロ図のモデルマツプと照
合され、後方の鑑別センサ82で読み取られた読
み取りデータは、イ図のモデルマツプと照合され
る。
このとき、紙幣bが紙幣通路と平行に搬送され
て来たときは、例えば或る特定のトラツクのみ1
〜15ゾーンに渡つて照合すればよい。ところが実
際には第3図の鎖線b′で示すように、紙幣が斜行
して到来することが多く、その場合は斜行量(斜
行角)に応じてモデルマツプも鎖線で示すような
斜め方向の小区画のデータを読み出して照合す
る。この場合の基準パターンデータの読み出すべ
き区画を決定するために、前記のように斜行検出
センサT1,T2で検出した斜行量と、センサ群
W1,W2による通過紙幣の位置データが用いられ
る。また紙幣の金種によつて照合すべき基準パタ
ーンすなわちモデルマツプの内容も異なるので、
繰り出されて来た紙幣のサイズから照合すべきモ
デルマツプの選択が行なわれるが、そのために前
記のセンサ群W1,W2で検出されたサイズデータ
が用いられる。
第5図は検出データに基づいてモデルマツプの
照合すべき小区画を選択する動作のフローチヤー
トを示したものである。まず第1図の場合と同様
に厚みセンサ15で厚さを検出して、1枚の紙幣
が到来したことが確認されると、斜行検出センサ
T1,T2を紙幣が通過する所要時間によつて、紙
幣の通過方向の長さが判別され、長さが許容値以
内に有れば、鑑別対象として該当するものとみな
される。次に斜行検出センサT1,T2で検出され
た紙幣の斜行量から、トラツク補正データがモデ
ルマツプメモリ21及び光モデルマツプメモリ2
2,22′に通知される。またセンサ群W1,W2
によつて検出された通路幅方向の位置データによ
るトラツク補正データも、モデルマツプメモリ2
1と光モデルマツプメモリ22,22′に通知さ
れる。こうして通知されたトラツク補正データに
基づいて、モデルマツプのトラツク位置が補正さ
れる。なお光モデルマツプメモリ22′は、前記
の反射型光センサL1,L2による読み取りデータ
と照合されるモデルマツプであり、透過型の光セ
ンサを用いたときは、光モデルマツプメモリ22
の基準パターンと照合される。
第6図は斜行量によるトラツク位置補正動作を
詳細に示すフローチヤートである。前記のように
斜行量を検出した結果、斜行量が大き過ぎると鑑
別不能(NG)として返却口へ返却される。許容
量内に有れば、斜行量から斜行補正係数を求めて
設定し、モデルマツプにおける基準パターンのト
ラツク補正値を求めて設定する。例えば第3図の
鎖線b′で示すように、紙幣が斜行したときは、そ
の斜行量に基づいて設定されたトラツク補正値
で、例えば第4図のモデルマツプで照合すべき小
区画を選択するための鎖線の位置と傾斜度を決定
する。そしてセンサ群W1,W2によつて検出され
た紙幣の通路幅方向のサイズで、紙幣の金種が仮
設定される。この場合は、通路幅方向のサイズが
最も大きいのは万円券であり、最も小さいのは5
百円券であるから、到来した紙幣が5百円券の設
定値より小さく、万円券の設定値より大きい場合
は、サイズ不良として返却される。サイズによる
金種の仮鑑別の結果によつて、照合すべき紙幣の
モデルマツプが読み出される。そしてそのモデル
マツプのトラツク位置が設定され、設定されたト
ラツクと鑑別センサ82,82で読み取られたパ
ターンデータが照合される。その結果一致してお
れば、該モデルマツプの金種として金種設定され
る。
このような処理動作は、第7図及び第8図の処
理回路で実現される。第7図において、23はゲ
ート、24はタイマ、25は斜行値変換部、26
は判定パターン切り換え回路である。ゲート23
には、前記斜行検出センサT1,T2から紙幣先端
e3の検出信号が入力し、先に入力した斜行検出セ
ンサからの信号でタイマ24を始動させ、次に紙
幣先端を検出した斜行検出センサからの信号でタ
イマ24のカウントを停止させ、その間の時間か
ら、斜行値変換部25で斜行値(斜行角)に変換
して、判定パターン切り換え部26へ入力する。
また斜行値は、比較回路27にも入力され、許容
斜行量設定部28の設定値と比較して、その設定
値を越えると斜行過剰として、利用者に返却す
る。
一方、位置検出回路29,29′には、センサ
群W1,W2からの検出信号が入力し、センサ群
W1,W2におけるセンサW1〜W16の内のどのセン
サで紙幣端部を検出したかによつて、その紙幣の
通路幅方向の位置がわかる。この位置データを、
幅検出部30に入力して幅の値を求め、その値を
金種比較部31a,31b,31c…に入力し
て、いずれの金種に該当するか判別される。例え
ば万円券の紙幣の設定サイズに該当すれば、金種
比較部31aから判定パターン切り換え部26
に、万円券であることを示す信号が入力される。
いずれの設定サイズにも該当しないときは、サイ
ズ不良としてゲート32を介してゲート33から
NG信号が出力される。またトラツク検出回路3
4には、少なくとも一方位置検出回路29′から
のデータが入力され、それによつて通過紙幣が鑑
別センサ81,82,L1,L2に対してどの位置
にあるかが判断される。その結果によつて、モデ
ルマツプ上のどのトラツクを読み出してパターン
照合すべきかがわかるので、そのデータが判定パ
ターン切り換え部26に入力される。
結局判定パターン切り換え部26には、金種と
斜行量とトラツク位置の各データが入力されるの
で、これらのデータに基づいて、各金種毎に設け
られたモデルマツプメモリから該当する金種のモ
デルマツプが選択される。そして第4図における
1〜15のトラツクの内のどのトラツクを読み出し
て照合すべきかが、メモリのアドレス情報として
指定される。同様に斜行値から、第4図における
鎖線の傾斜角が算出され、その鎖線の角度と前記
のトラツク位置から、鎖線の横切る小区間すなわ
ちアドレスが指定される。そして例えば鎖線で横
切られる小区間のアドレスのデータが、真偽判定
回路35に入力される。一方該真偽判定回路35
には、鑑別センサ82,82及び光センサL1
(L2)からの読み取りデータが入力されて、モデ
ルマツプから入力された基準パターンと照合さ
れ、一致しておれば、金種比較部31a,31b
…で仮設定された金種が正確なものとして確定す
る。このとき汚損の程度によつては、モデルマツ
プの鎖線で横切られたアドレスの総てが一致する
とは限らないので、許容値以内のアドレスが一致
しておれば、照合が取れたものとみなされる。照
合が取れないときは、不良紙幣としてゲート33
から不良紙幣信号NGが出力される。なお実際に
は、最もサイズの大きい万円券の場合は斜行量が
小さいので、4トラツクにわたつて照合される。
紙幣のサイズが小さく斜行量が大きくなるにつれ
て、5千円券で6トラツク、千円券で8トラツ
ク、5百円券で10トラツクというように、照合さ
れるトラツクが増えてくる。
36はゾーン分割回路であり、斜行検出センサ
T1,T2により通過紙幣を検出している時間を15
分割して、読み取りデータをゾーン数に対応して
15分割するものである。すなわち第8図のよう
に、斜行検出センサT1の検出信号をアンプ37
で増幅して波形整形回路38で波形整形した後、
その波形が発生している時間を、ゲート40を介
してタイマ41から入力する信号でカウント動作
するカウンタ39で等分し、15発のパルス列を得
る。このとき通過紙幣が最もサイズの大きい万円
券であれば、読み取りデータの15分割された総て
がモデルマツプの1〜15ゾーンの総てと照合され
る。5千円券であれば基準パターンは14ゾーンし
かないので、通過紙幣によるパルス列も14発とな
り、同様に千円券の場合は13発、5百円券は12発
となる。従つてサイズの小さい5百円券の場合
は、13ゾーンにわたつてパターン照合される。こ
のように分割されたパルス列が、真偽判定回路3
5に入力して、読み取りデータとモデルマツプの
ゾーン方向のパターンデータとのゾーン方向の対
応が取られる。なお例えば、通過紙幣が常に通路
の片側にガイドされて移動するような構成では、
センサ群は片側だけでも足りる。
〔考案の効果〕
以上のように本考案によれば、通過紙幣の搬送
状態について、センサ1,2で紙幣搬送方向と直
角方向の傾きを斜行量として検出するとともに、
紙幣の搬送方向について幅方向センサ群W2で紙
幣の幅方向端部位置を検出してトラツク位置を検
出し、判定パターン切換部を介して斜行量と幅方
向端部位置をトラツクの位置として金種別標準パ
ターンの中の1つの該当するパターンメモリを選
択し、真偽判定回路で、センサ82,82,L1
L2のゾーン毎に分割したセンサデータとを逐次
比較照合することができる。本考案では、斜行量
を検出する独立したセンサを採用することによつ
て、紙幣の隅が紙幣搬送方向に大きく折れた紙幣
でも、センサ1,2を紙幣中央に近づけて設置す
ることによつて、正確な斜行量を検出し、標準パ
ターンメモリの中で折れのない斜行状態の該当パ
ターンメモリを選択することが出来、正確にセン
サ82,82,L1,L2の読取データと照合する
ことができる。
従つて本考案の鑑別方法によれば、現金自動預
金機において、預金機に現金を投入するとき何枚
もの紙幣を完全に揃えて入れる必要がなく、斜行
や不ぞろいが発生しても正確にパターン照合を行
うことが出来るので、正しい紙幣判定によつて返
却紙幣を極少に出来るようになり、預金機の投入
紙幣の取扱いに対して斜行角度の配慮が不要とな
り、使い勝手が格段に向上できた。
【図面の簡単な説明】
第1図は自動預金機の全容を示す側面図、第2
図は従来の紙幣鑑別部の平面図である。第3図以
下は本考案による紙幣鑑別方式の実施例で、第3
図は紙幣鑑別部の平面図、第4図はモデルマツプ
を示す図、第5図、第6図はモデルマツプのトラ
ツク補正動作を示すフローチヤート、第7図は紙
幣の鑑別処理回路を示すブロツク図、第8図はゾ
ーン分割回路のブロツク図である。 図において、W1,W2はセンサ群、W1,W2
はセンサ、T1,T2は斜行検出センサ、81,8
2は鑑別センサ、L1,L2は光センサ、20,2
0′は読み取り領域、21は基準パターンメモリ、
26は判定パターン切り換え部、35は真偽判定
回路である。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 紙幣を繰り出す繰出し機構と、該繰出し機構に
    より繰り出される紙幣のパターンを読み取るパタ
    ーン読取センサと、正規の紙幣の基準パターンを
    金種別、且つXY方向に複数に分割し、ゾーン及
    びトラツクに対応して設けられたアドレスに各々
    対応させ記憶した記憶部と、該読取センサにより
    読み取つたパターンと、該記憶部より読み出した
    基準パターンとを比較する比較部とを具備し、金
    種の異なる紙幣を同一処理装置で鑑別し処理する
    鑑別装置において、該繰出し機構により繰り出さ
    れた紙幣の幅の紙幣位置と紙幣サイズを検出する
    検出センサと、該検出センサにより紙幣を鑑別す
    ると共に上記記憶部より該金種に対応する基準パ
    ターンを読出す読出部と、該紙幣の幅方向に対す
    る斜行量を検出する斜行量検出部と、該斜行量検
    出部が検出した斜行量に基づいて、前記記憶部よ
    り読み出された基準パターンのアドレスを選択す
    る比較基準パターンとして読出すパターン選択部
    とを具備し、該パターン選択部が選択した比較基
    準パターンと上記パターン読取センサが読み取つ
    たパターンとを比較し、紙幣の鑑別を行う紙幣鑑
    別装置。
JP9770487U 1987-06-25 1987-06-25 Expired JPH0110692Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9770487U JPH0110692Y2 (ja) 1987-06-25 1987-06-25

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9770487U JPH0110692Y2 (ja) 1987-06-25 1987-06-25

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6312261U JPS6312261U (ja) 1988-01-27
JPH0110692Y2 true JPH0110692Y2 (ja) 1989-03-28

Family

ID=30964934

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9770487U Expired JPH0110692Y2 (ja) 1987-06-25 1987-06-25

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0110692Y2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4499433B2 (ja) * 2004-01-20 2010-07-07 富士通株式会社 紙葉類鑑別方法及び紙葉類鑑別装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6312261U (ja) 1988-01-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS5829085A (ja) 紙幣鑑別方式
JP4620135B2 (ja) 紙葉類鑑別装置及び紙葉類鑑別方法
JP3693993B2 (ja) 紙葉類確定装置
US7589339B2 (en) Paper sheets metal thread part or magnetic element pattern detector or paper sheets metal thread part or magnetic element pattern detection method
US5483069A (en) Validation apparatus for flat paper object
EP2866209B1 (en) Circulation-type banknote/check deposit/withdrawal apparatus using lateral deposit/withdrawal scheme and method of handling banknotes and checks applied thereto
US9336638B2 (en) Media item validation
US20070108265A1 (en) Currency note identification and validation
JPH0110692Y2 (ja)
JPS59180794A (ja) 紙弊鑑別方式
KR20120040299A (ko) 지폐일련번호 독취가 가능한 금융자동화기기 및 이를 이용한 지폐관리방법
JP3614603B2 (ja) 紙幣入出金機及びその紙幣処理方法
JPH0546842A (ja) 紙葉類取扱装置および在高管理方法
JP3560084B2 (ja) 紙幣入出金機における紙幣処理方法
JP3594352B2 (ja) 紙葉類取扱装置
JP4252294B2 (ja) 紙幣識別装置及び紙幣処理装置
JPS61110283A (ja) 紙幣の姿勢判定装置
JPS6382257A (ja) 紙葉類の判別装置
JP2587126B2 (ja) 紙葉類認識装置
JPH0213349B2 (ja)
JP4674065B2 (ja) 媒体識別装置及び媒体処理装置
JPS61285593A (ja) 現金自動取引装置
JPH1049722A (ja) 媒体鑑別装置
KR20230142954A (ko) 금융자동화기기의 지폐 반송 게이트 운용 방법
KR20220040726A (ko) 이미지 센서 기반의 지폐 반송 제어 방법