JPH0533804Y2 - - Google Patents

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JPH0533804Y2
JPH0533804Y2 JP1985169429U JP16942985U JPH0533804Y2 JP H0533804 Y2 JPH0533804 Y2 JP H0533804Y2 JP 1985169429 U JP1985169429 U JP 1985169429U JP 16942985 U JP16942985 U JP 16942985U JP H0533804 Y2 JPH0533804 Y2 JP H0533804Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本考案は、ローエツジタイプのコグ付Vベルト
に関する。 (従来の技術) 近年、自動車用ベルトは長寿命化が要求されて
おり、この要求を満足するローエツジタイプのコ
グ付Vベルトに対する需要は大きく、従来、例え
ば次のようなものが提案されている。 () ベルトの耐側圧性を上げて変形を防ぐこ
とを目的として、動力伝達部としての心体層部
の下にスダレを入れたコグ付Vベルト。 () 心体の並びの乱れを防ぐことを目的とし
て、心体層部の下に帆布を1層入れたコグ付V
ベルト(特公昭60−30860号公報参照)。 () 耐摩耗性の向上を目的として、心体層部
の下に短繊維入りの上ゴム、帆布層、短繊維入
りの下ゴム及び帆布層の順にこれらを積層した
コグ付Vベルト(特開昭57−18835号公報参
照)。 (考案が解決しようとする課題) ところで、デイーゼルエンジンにおいては、通
常、クラクンの回転速度が1000rpm前後になる
と、最大で5°程度の回転変動が生じる。したがつ
て、速比の分だけ回転変動が大きくなる補機プー
リでは、ベルトの張り側とゆるみ側との張力差が
通常の値(20Kg)よりもさらに100〜120Kgも大き
くなる場合が生ずる。 このような張力変動が、前記()〜()の
コグ付Vベルトに周期的に作用すると、次のよう
な問題点が発生する。 すなわち、前記()のコグ付Vベルトでは、
スダレが心体と同様の剛性を有するため、心体と
スダレが一体化した状態となつて回転変動を直接
受けるので、動力伝達部(心体層部よりなる)と
動力授受部(下ゴムおよびスダレ、帆布等の補強
材よりなる)との界面(心体と接着ゴム、または
接着ゴムと下ゴムの界面)で剥離が発生する。 前記()のコグ付Vベルトでは、帆布が1層
入れられているものの、動力授受部の動摩擦係数
(以下、単に摩擦係数と言う)はほとんど低下せ
ず、このため、やはり回転変動を直接受け、動力
伝達部と動力授受部との界面で剥離が生じる。 前記()のコグ付Vベルトでは、帆布層が2
層設けられているものの、動力授受部のうち動力
授受を主に受け持つ動力伝達部(心体層部)の近
傍部分をゴムが占め、かつ動力授受部の厚みに占
めるゴムの厚みの割合も大きいため、動力授受部
全体としての摩擦係数が高く、動力伝達部と動力
授受部との界面で剥離が生じる。 以上を要約すると、従来のローエツジタイプの
コグ付Vベルトをデイーゼルエンジン車に適用し
ても、ベルトの摩擦係数が高いため、デイーゼル
エンジンに特有の大きな回転変動をベルトのすべ
りによつて吸収することができず、このため、動
力伝達部と動力授受部との界面で剥離が発生し、
このことが、自動車用ベルトとして求められる一
層の長寿命化の妨げとなつていた。 本考案はかかる点に鑑みてなされたものであ
り、デイーゼルエンジン車用のベルトとして使用
しても、動力伝達部と動力授受部との界面での剥
離を防いで長寿命化を図ることができるローエツ
ジタイプのコグ付Vベルトを提供することを目的
とする。 (課題を解決するための手段) 上記の目的を達成するため、本考案の解決手段
は、動力伝達部としての心体層部と、該心体層部
の下部に設けられた動力授受部と、該動力授受部
の下部に設けられたコグ部とを備えたローエツジ
タイプのコグ付Vベルトにおいて、上記動力授受
部は、上記心体層部の下部に隣接して設けられた
帆布層と、該帆布層の下部に隣接して設けられた
下ゴムとからなる。さらに、上記帆布層は、帆布
を2層以上積層してなり、かつ該帆布層の厚みが
動力授受部の厚みの70%以上を占めるように設定
されているものとする。 (作用) これにより、本考案では、動力授受部のうち動
力伝達部(心体層部)に隣接する部分(主に動力
授受を受け持つ部分)を帆布層が占めるととも
に、該帆布層が2層以上の帆布からなりかつその
厚みが動力授受部の厚みの70%以上を占めること
により、動力授受部全体としての摩擦係数が十分
に効果的に低下することになり、回転変動による
張力変動がデイーゼルエンジンの場合のような大
きさであつても、ベルトのすべりにより吸収する
ことができる。 (考案の効果) 本考案のローエツジタイプのコグ付Vベルトに
よれば、動力授受部のうち動力伝達部に隣接する
部分を帆布を2層以上積層してなる帆布層が占
め、かつその厚みが動力授受部の厚みの70%以上
を占めて、動力授受部全体としての摩擦係数を十
分低下させることができるので、回転変動による
張力変動がデイーゼルエンジンの場合のような大
きさであつても、ベルトのすべりにより吸収し
て、張り側とゆるみ側との張力差を有効張力の差
の程度に抑えることができる。したがつて、動力
伝達部と動力授受部との界面に発生する歪が小さ
くなり、該界面で剥離が生じるのを防ぐことがで
きる。 換言すれば、本考案によると、ローエツジタイ
プのコグ付Vベルトをデイーゼルエンジン車用の
ベルトに適用した場合の長寿命化が可能になると
いう優れた効果を得ることができる。 (実施例) 以下、本考案の実施例について、その試験結果
とともに説明する。 第1図は、実施例1、2および比較例に共通す
る構造を、ベルトBを切断して示したもので、1
は上帆布、2は心体、3は接着ゴム、4は帆布
層、5は下ゴムである。 第1図において、動力伝達部としての心体層部
6は、上帆布1、心体2および接着ゴム3からな
る部分に相当する。動力授受部7は、心体層部6
の下部に隣接して設けられた帆布層4と該帆布層
4の下部に隣接して設けられた下ゴム5(コグ部
8を除く)とからなる部分に相当し、その厚みは
Lである。該下ゴム5の下部にコグ部8が設けら
れている。動力伝達部6と動力授受部7との界面
に相当する部分は、心体2と接着ゴム3との界面
および接着ゴム3と帆布層4の最も上にある帆布
との界面である。 第1図では、帆布層4は帆布が3層積層されて
なり、その合計厚みをAで表わしている。各帆布
の縦糸と横糸との交差角は、90〜130°とした。ま
た、下ゴム5は短繊維入りゴムとした。 さて、考案者は、後で詳述する摩擦係数測定試
験、張力差測定試験および耐久性試験を行うにあ
たつて次のような試験ベルトを準備した。 <実施例 1> 第1図に示す構造を具備するものであつて、帆
布層4は帆布が4層積層されてその合計厚みAは
3.9mmであり、動力授受部の厚みL(4mm)の98%
を占めているベルト。 <実施例 2> 第1図に示す構造を具備するものであつて、帆
布層4は帆布が3層積層されてその合計厚みAは
2.9mmであり、動力授受部の厚みL(4mm)の73%
を占めているベルト。 <比較例> 第1図に示す構造を具備するものであつて、帆
布層4は帆布が2層積層されてその合計厚みAは
2.0mmであり、動力授受部の厚みL(3.7mm)の54
%を占めているベルト。 <従来例 1> 前記従来()のコグ付Vベルト。すなわち、
心体層部の下にスダレを入れたベルト。スダレの
厚み(0.8mm)は、動力授受部の厚み(3.5mm)の
23%である。 <従来例 2> 前記従来()のコグ付Vベルト。すなわち、
心体層部の下に帆布を1層だけ入れたベルト。動
力授受部の厚み(3.5mm)に占める帆布の厚み
(0.9mm)の割合は、26%になる。 <従来例 3> 前記従来()のコグ付Vベルト。心体層部の
下にゴムと帆布層とが交互に2層ずつ設けられて
おり、動力授受部の厚み(3.7mm)に占める帆布
層の合計厚み(2.0mm)の割合は、54%になる。 なお、何れのベルトも上巾l1が12.5mm、全体
(コグの底面から上帆布の上面まで)の厚みI2
8.5mmのA型コグタイプとした。 次に、各試験の内容について説明する。 <摩擦係数測定試験> 本試験は、第2図に示すように、固定端と自由
端を具備するベルトBの自由端に荷重T2(具体的
には1.5Kg)をかける一方、ベルトBの中間部に
プーリ9(直径63mm)をあてがい、該プーリ9を
100rpmの回転速度で回転させた状態で、ベルト
Bの固定端側に生じる張力T1をバネバカリまた
はロードセルで測定し、これらT1,T2を用いて
下記の関係式より摩擦係数μ′を求めた。 μ′θ=ln(T1/T2) ここで、θはベルトBとプーリ9との接触角度
(第2図の状態では、θ=π/2である)、lnは自
然対数である。 試験結果は下記第1表の摩擦係数の欄に示す。 <張力差測定試験> 本試験は、第3図に示すように、ベルトB(長
さ850mm)を駆動プーリ10(直径140mm)および
従動プーリ11(直径70mm)に掛け、下記の条件
でプーリ10,11を回転させた状態で、ベルト
Bにあてがつた張力測定具12,13により、張
り側およびゆるみ側の張力を測定し、これらの差
を計算した。 駆動プーリ回転速度:800rpm (回転変動5°) 従動プーリ負荷:1Ps 試験結果は下記第1表の張力差の欄に示す。 <耐久性試験> 本試験は、張力測定具12,13を取り除いた
他は、前記張力差測定試験と全く同一の条件でベ
ルトBを走行させ続けて、走行不能になるまでの
時間(寿命)を求めた。 試験結果は、下記第1表の耐久性の欄に、従来
例1の寿命を100とした指数で示す。
【表】
【表】 上記の第1表をグラフにした結果を第4図に示
す。この第4図から明らかなように、動力授受部
のうち心体層部に隣接する部分を帆布層が占めか
つその帆布占有厚み率が70%以上であれば、張力
差がほぼ有効張力値の20Kgとなり、また耐久寿命
指数が230以上となつて従来例と比べて著しく向
上することになるので、心体層部に隣接する帆布
層の厚みを動力授受部の70%以上とすることが好
ましい。 以上の試験結果から、本考案によるコグ付Vベ
ルトでは、摩擦係数が従来のコグ付Vベルトの90
%程度に低下するので、張力差が半分以下とな
り、その結果、寿命は2倍以上になることがわか
る。 尚、本考案によるベルトの具体的な構造は、第
1図に示したものに限られないことは言うまでも
なく、例えば、動力授受部において、短繊維入り
ゴムよりなる下ゴムの下に、スダレまたは帆布等
の補強材を有するものであつても差し支えない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案によるコグ付Vベルトの実施例
を示す部分斜視図、第2図は摩擦係数測定試験の
概略を示す側面図、第3図は張力差測定試験の概
略を示す側面図、第4図は試験結果を示すグラフ
である。 2……心体、4……帆布層、5……下ゴム、6
……心体層部、7……動力授受部。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 動力伝達部としての心体層部と、該心体層部
    の下部に設けられた動力授受部と、該動力授受
    部の下部に設けられたコグ部とを備えたローエ
    ツジタイプのコグ付Vベルトにおいて、 上記動力授受部は、上記心体層部の下部に隣
    接して設けられた帆布層と、該帆布層の下部に
    隣接して設けられた下ゴムとからなり、 上記帆布層は、帆布を2層以上積層してな
    り、かつ該帆布層の厚みが動力授受部の厚みの
    70%以上を占めるように設定されていることを
    特徴とするコグ付Vベルト。 (2) 下ゴムは、短繊維入りゴムからなる実用新案
    登録請求の範囲第1項記載のコグ付Vベルト。 (3) 短繊維入りゴムの下に、スダレまたは帆布等
    よりなる補強材を有する実用新案登録請求の範
    囲第2項記載のコグ付Vベルト。
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