JPH05337599A - 消失模型による鋳造方法 - Google Patents

消失模型による鋳造方法

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JPH05337599A
JPH05337599A JP14566192A JP14566192A JPH05337599A JP H05337599 A JPH05337599 A JP H05337599A JP 14566192 A JP14566192 A JP 14566192A JP 14566192 A JP14566192 A JP 14566192A JP H05337599 A JPH05337599 A JP H05337599A
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美樹生 緑
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寛 岩渕
Yutaka Ogushi
裕 大串
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複雑な構造、或いは薄肉の構造の鋳造品で
も、クラック、割れ、或いは変形、偏肉を発生させずに
鋳造できる。また鋳造品の残留応力を軽減できる。 【構成】 鋳物の内部に空洞を形成する砂型中に収縮抵
抗の緩衝用消失物18を配置しており、溶湯投入(湯口
から消失模型14への溶湯投入)開始時の完全溶湯の状
態から、或る程度凝固が進展して、鋳造品11’自身が
形状を保持可能になるまでの間は、鋳造品11’内部の
砂型が鋳造品11’を剛に保持し、それから冷却が進行
して、鋳造品11’内部の砂型が鋳造品の自由収縮を拘
束する状態になれば、同砂型が熱伝導により昇温し、こ
の昇温により、同砂型に埋設した収縮抵抗の緩衝用消失
物18が溶融消失し、鋳造品11’の収縮が拘束されな
くなって、鋳造品11’に引張力が作用しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内部に空洞を有する鋳
物、例えばマルチサイクロンのセル、管、ダクト、弁
箱、角柱、球かく等を消失模型を用いて鋳造する鋳造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の消失模型による鋳造方法を図8に
より説明すると、先ず図8(a)に示すように最終製品
形状と同一形状の発泡スチロール製型(消失模型)1を
準備して、これの表面に水溶性塗型剤を塗布する。次い
で図8(b)に示すように発泡スチロール製型1の内外
に鋳物砂を砂込めして、造型を行う。3は湯口である。
【0003】次いで図8(c)に示すように湯口4から
溶湯4を投入して、鋳込みを行う。その際、発泡スチロ
ール製型1は、燃焼して、そこに鋳造品5が鋳造され
る。一方、発泡スチロール製型1の燃焼により生じた燃
焼ガスを真空ポンプ6により吸引排気する。暫く放置
し、冷却して、溶湯4の凝固を待つ。次いで図8(d)
に示すように鋳造品3を取り出して、湯口3を切り落と
し、鋳造品3の手入れ、仕上げを行って、完成する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記図8に示す従来の
消失模型による鋳造方法には、次の問題があった。即
ち、鋳造品5は、溶湯4の温度TM (約1500℃)か
ら大気温度Ta まで冷却する。この間、鋳造品5は、温
度差(TM −Ta )に相当する熱膨張代ΔDの分だけ収
縮しようとする。
【0005】ΔD=α×D×(TM −Ta ) 但しα: 線膨張係数、D: 鋳造品の直径である。 上記鋳造品5の収縮時、鋳造品5の内部に充填した砂が
鋳造品収縮の抵抗になって、鋳造品5に引張力が作用
し、これが過大な応力になって、鋳造品5にクラックが
発生したり、不均一な収縮による変形、偏肉、或いは残
留応力が発生していた。
【0006】本発明は前記の問題点に鑑み提案するもの
であり、その目的とする処は、複雑な構造、或いは薄肉
の構造の鋳造品でも、クラック、割れ、或いは変形、偏
肉を発生させずに鋳造できる。また鋳造品の残留応力を
軽減できる消失模型による鋳造方法を提供しようとする
点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の消失模型による鋳造方法は、内部に空洞
を有する鋳物を消失模型を用いて鋳造するに当たり、鋳
物の内部に空洞を形成する砂型中に収縮抵抗の緩衝用消
失物を配置することを特徴としている。
【0008】
【作用】本発明の消失模型による鋳造方法は前記のよう
に鋳物の内部に空洞を形成する砂型中に収縮抵抗の緩衝
用消失物を配置しており、溶湯投入(湯口から消失模型
への溶湯投入)開始時の完全溶湯の状態から、或る程度
凝固が進展して、鋳造品自身が形状を保持可能になるま
での間は、鋳造品内部の砂型が鋳造品を剛に保持し、そ
れから冷却が進行して、鋳造品内部の砂型が鋳造品の自
由収縮を拘束する状態になれば、同砂型が熱伝導により
昇温し、この昇温により、同砂型に埋設した収縮抵抗の
緩衝用消失物が溶融消失し、鋳造品の収縮が拘束されな
くなって、鋳造品に引張力が作用しない。
【0009】
【実施例】次に本発明の消失模型による鋳造方法を図1
〜図7により説明する。図1の11がガス再循環ファン
の前段に配置される集塵装置(マルチサイクロン)用セ
ルで、このセル11は、構造が複雑であり、薄肉である
ため、従来の消失模型による鋳造方法で鋳造した場合に
は、割れ(図6参照)を生じていた。
【0010】ボイラには、再熱蒸気温度を制御するた
め、ガス再循環ファンが設置されるが、ガス中の灰分に
より同ファンが摩耗するのを防止するため、その直前に
集塵装置(マルチサイクロン)が設置される。上記セル
11は、この集塵装置の内部部品であり、遠心分離機能
により除塵を行う。このセル11の鋳造に適用した本発
明の鋳造方法の一実施例を以下に詳述する。 (1)図2に示すようにセル11を左右に2分割した部
分を作る消失模型の成形用金型12a、13a及び12
b、13bを作る。発泡粒充填口15a、15bから同
成形用金型12a、13a及び12b、13b内へ発泡
粒(ポリスチレン+プロパン)を充填し、スチーム加熱
を行って、左右2分割の消失模型14a、14bを成形
する。同消失模型14a、14bは、図3に示すように
分割面で接着されて(15参照)、製品と同形状のセル
11の消失模型14が完成する。 (2)この消失模型14を図3に示すように水溶性塗型
剤16を満たした容器中に浸漬し、消失模型14の全表
面に水溶性塗型剤16を一様に塗布して、乾燥させる。
なお水溶性塗型剤16の成分は、SiO2 、Fe
2 3 、水溶性バインダー、水である。 (3)この消失模型14の複数個を図4に示すようにフ
ラスコ17中に配置する一方、各消失模型14内に図5
に示すように発泡ポリスチレン製丸棒(収縮抵抗の緩衝
用消失物)18を挿入して、これらの各消失模型14及
び各発泡ポリスチレン製丸棒18を充填した鋳物砂19
により固定する。本実施例では、1つのフラスコ17中
に6個の消失模型14を配置している。このとき、湯口
20、湯通路21、セキ22(何れも消失模型14と同
様に構成した消失模型)を設置する。なお鋳物砂19の
充填を確実に行うため、加振台24上にフラスコ17を
載せて、振動させながら、鋳物砂19を充填する。 (4)湯口20から溶湯(約1500℃)を投入する。
このとき、フラスコ17内の消失模型14は、燃焼し
て、そこにセル11が鋳造される。一方、消失模型14
の燃焼により生じた燃焼ガスを真空ポンプ23により吸
引排気する。このときの真空ポンプ23の吸引時間は、
17秒程度である。
【0011】上記鋳造時の作用は次の通りである。即
ち、溶湯投入開始時の完全溶湯の状態から、或る程度凝
固が進展して、セル(鋳造品)11自身が形状を保持可
能になるまでの間は、セル11内部の鋳物砂19がセル
11を剛に保持し、それから冷却が進行して、セル11
内部の鋳物砂19がセル11の自由収縮を拘束する状態
になれば、鋳物砂19が熱伝導により昇温し、この昇温
により、同鋳物砂19に埋設した発泡ポリスチレン製丸
棒(収縮抵抗の緩衝用消失物)18が溶融消失してお
り、セル11の収縮を拘束しなくて、セル(鋳造品)1
1に引張力が作用しない。
【0012】鋳造後は、暫く放置し、冷却して、溶湯の
凝固を待つ。溶湯は、全体に溶湯が廻った後、約1日の
空冷により、凝固する。溶湯の成分は、表1の通りであ
る。
【0013】
【表1】
【0014】図7は、円筒状鋳造品の鋳込みから冷却ま
でを説明した説明図である。図7(a)は、消失模型1
4内の中央部に発泡ポリスチレン製丸棒(収縮抵抗の緩
衝用消失物)18を配置後、消失模型14の内外に砂1
9を充填して、砂型を完成した状態を示している。円筒
鋳造品の内径φDと発泡ポリスチレン製丸棒18の外径
φdとの間には、概略次式の関係がある。
【0015】
【数1】
【0016】但しα: 線膨張係数、TM : 溶湯温度、T
a : 大気温度である。 図7(b)は、湯口20から溶湯を投入した状態を示し
ている。このとき、溶湯は、消失模型14を溶かしつつ
その部分に充満してゆく。そしてこの溶湯が波形矢印方
向に放熱し、自らは徐々に冷却して、円筒状鋳造品1
1’が鋳造される。このとき,上記放熱の一部が円筒状
鋳造品11’内の鋳物砂19に伝熱し、この鋳物砂19
が昇温して、この昇温により、発泡ポリスチレン製丸棒
18が溶融を開始する。
【0017】図7(c)は、円筒状鋳造品11’が冷却
して、破線位置から内方へ収縮した状態を示している。
このとき、発泡ポリスチレン製丸棒18が溶融消失して
おり、円筒状鋳造品11’の収縮が拘束されなくて、円
筒状鋳造品(鋳造品)11’に引張力が作用しない。
【0018】
【発明の効果】本発明の消失模型による鋳造方法は前記
のように鋳物の内部に空洞を形成する砂型中に収縮抵抗
の緩衝用消失物を配置しており、溶湯投入(湯口から消
失模型への溶湯投入)開始時の完全溶湯の状態から、或
る程度凝固が進展して、鋳造品自身が形状を保持可能に
なるまでの間は、鋳造品内部の砂型が鋳造品を剛に保持
し、それから冷却が進行して、鋳造品内部の砂型が鋳造
品の自由収縮を拘束する状態になれば、同砂型が熱伝導
により昇温し、この昇温により、同砂型に埋設した収縮
抵抗の緩衝用消失物を溶融消失させ、鋳造品の収縮を拘
束しなくなって、鋳造品に引張力を作用させないので、
複雑な構造、或いは薄肉の構造の鋳造品でも、クラッ
ク、割れ、或いは変形、偏肉を発生させずに鋳造でき
る。
【0019】また上記のように鋳造品内部の砂型の昇温
により、同砂型に埋設した収縮抵抗の緩衝用消失物を溶
融消失させ、鋳造品の収縮を拘束しなくなって、鋳造品
に引張力を作用させないので、鋳造品の残留応力を軽減
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の消失模型による鋳造方法により鋳造す
る鋳造品の一例を示す説明図である。
【図2】同鋳造方法に使用する消失模型の成形用金型を
示す縦断側面図である。
【図3】同消失模型への水溶性塗型剤の塗布状態を示す
説明図である。
【図4】同鋳造方法の砂込め造型状態を示す説明図であ
る。
【図5】同鋳造方法の消失模型及び収縮抵抗の緩衝用消
失物の配置例を示す説明図である。
【図6】鋳造品に生じていた割れを示す説明図である。
【図7】同鋳造方法の円筒状鋳造品の鋳込状態を示す説
明図である。
【図8】従来の消失模型による鋳造方法を示す説明図で
ある。
【符号の説明】
11 鋳造品 11’ 〃 14 消失模型 18 収縮抵抗の緩衝用消失物 19 砂 20 湯口 21 湯通路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に空洞を有する鋳物を消失模型を用
    いて鋳造するに当たり、鋳物の内部に空洞を形成する砂
    型中に収縮抵抗の緩衝用消失物を配置することを特徴と
    した消失模型による鋳造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102672101A (zh) * 2012-04-23 2012-09-19 马鞍山市海天重工科技发展有限公司 一种大型磨机空心球的消失模铸造工艺
CN106133214A (zh) * 2014-03-31 2016-11-16 Es飞博比琼斯株式会社 异形截面纤维

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