JPH05337481A - 汚水浄化槽 - Google Patents

汚水浄化槽

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JPH05337481A
JPH05337481A JP14422092A JP14422092A JPH05337481A JP H05337481 A JPH05337481 A JP H05337481A JP 14422092 A JP14422092 A JP 14422092A JP 14422092 A JP14422092 A JP 14422092A JP H05337481 A JPH05337481 A JP H05337481A
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JP
Japan
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tank
water
biological filtration
biological
treated
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JP14422092A
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English (en)
Inventor
Nobuyoshi Katagai
信義 片貝
Yasusato Wada
康里 和田
Kazuo Kosaka
一男 高坂
Masahiro Furuichi
昌浩 古市
Tsutomu Ishigaki
力 石垣
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

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  • Biological Treatment Of Waste Water (AREA)
  • Treatment Of Biological Wastes In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 生物濾過方法及び汚水浄化槽において、充填
床に多孔質を有する粒状体を用い、その充填床を反応ゾ
ーンと濾過ゾーンに分け高度な処理水を得る。 【構成】 嫌気濾床槽、脱窒素槽、生物濾過槽、処理水
槽、消毒槽を一体形にした汚水浄化槽であって、生物濾
過槽に粒状担体を収納して生物濾過層を形成し、生物濾
過層を上下2区画に分け、上区画を好気的生物分解を主
とする反応ゾーンを、また下区画を物理的濾過を主とす
る濾過ゾーンを構成する。生物濾過槽では被処理水が上
部から導入され、上区画下部から挿入された空気と向流
接触しながら処理される。また、生物濾過槽の洗浄は、
処理水を洗浄水として槽底部より導入し、かつ下区画の
底部から挿入した空気によって行ない、上下区画境界部
より排出させる。洗浄水は嫌気濾床槽へ移送する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、家庭等から排出される
合併排水を浄化するために粒状担体を用いた生物濾過法
を取り入れた汚水浄化槽に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の汚水浄化槽を図3に基づいて詳細
に説明する。
【0003】図5は周知の従来例になる汚水浄化槽1の
構造を示す断面図であり、図に示すように、汚水浄化槽
1は仕切壁A1…A4で仕切られた嫌気濾床槽第1室
2、嫌気濾床槽第2室3、接触曝気槽4、沈澱槽5、及
び消毒槽6で概略構成され、流入口9より供給された被
処理水7が嫌気濾床槽第1室2から順次移流し、最後に
消毒槽6を経て、流出口10より処理水8として放流さ
れるものである。
【0004】上記嫌気濾床槽第1室2、第2室3、及び
接触曝気槽4それぞれには有機汚濁物質を分解する微生
物を着床させるために接触材C1…C3が充填されてい
て、これら接触材C1…C3は比表面積(m2/m3)の大
きいことが望ましいため、波板状、ハニカム状、または
ネット状などのものが利用されている。
【0005】上記接触曝気槽4では、有機汚濁物質から
転換した生物性汚泥(以下、SSという)、あるいは接
触材C3からの生物膜剥離による剥離汚泥が生じ、この
SSや剥離汚泥は後段の沈澱槽5で沈澱法によって比重
分離される。
【0006】また、他の従来例として上記周知従来例に
なる汚水浄化槽1を改良した特開昭64−75095号
公報に開示されるものがあり、この特開昭64−750
95号公報に開示された汚水浄化槽は上記周知従来例と
構成がほぼ同様であるため、図3に基づいて詳細に説明
する。
【0007】図において、特開昭64−75095号公
報に開示された汚水浄化槽1は、上記周知従来例におけ
る接触曝気槽4を生物濾過槽4とし、また、沈澱槽5を
処理水槽5とするものであり、接触材C3は濾過材とし
ても作用する。
【0008】上記生物濾過槽4において、被処理水7に
含まれる有機汚濁物質は、接触材C3に付着した微生物
によってSSに転換されると共に、このSSはふるい作
用の濾過方式により接触材C3によって濾過、捕捉され
る。
【0009】上記接触材C3に付着した微生物の生物膜
と、接触材C3によって捕捉されたSSとの併用効果に
より、有機汚濁物質は生物濾過槽4において好気的に生
物分解される。
【0010】なお、上記した有機汚濁物質を分解する方
法は、水処理分野において通常生物濾過法と呼ばれてい
る。
【0011】また、被処理水7の流量変動に対処するた
め、嫌気濾床槽には流量調整機能が備えられている。
【0012】上記汚水浄化槽1において、被処理水7は
流入口9から嫌気濾床槽第1室2に入り、大きなゴミや
狭雑物が取り除かれた後、嫌気濾床槽第2室3に入る。
【0013】ここで、上記嫌気濾床槽第1室2、第2室
3は、流量変動に見合った容積になるように水深の上部
が開口されている(図示省略)。
【0014】次に、被処理水7は嫌気濾床槽第2室3か
ら定量供給ポンプ11により生物濾過槽4に入り、この
生物濾過槽4においては好気的処理されるため、空気の
吐出が曝気用散気管12から行なわれる。
【0015】よって、生物濾過槽4に捕捉されたSSと
接触材C3に付着した生物膜とによって、好気的に有機
汚濁物質の生物的分解が行なわれる。
【0016】上記生物濾過槽4において、有機汚濁物質
の分解とSSが除去された被処理水7は処理水槽5に至
り、さらに、消毒槽6で滅菌され、処理水8として流出
口10から放流される。
【0017】このような状態で運転を継続すると、生物
濾過槽4では捕捉したSSと接触材C3に付着した生物
膜との蓄積によって濾過抵抗が大きくなり、所定の濾過
水量が得られなくなるため、定期的に接触材C3の逆洗
が行なわれる。
【0018】その逆洗方法は処理水槽5の処理水を逆洗
ポンプ13により、生物濾過槽4の底部に噴出し、その
逆洗水を上部から取出して嫌気濾床槽第1室2に返送
(図示省略)するものである。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のような汚水浄化槽では以下のような問題点がある。 (1)上記周知従来例の汚水浄化槽1における沈澱槽5
では、被処理水7の流量変動、あるいは季節的な水温変
化による影響などにより、単に沈澱法による比重分離だ
けでは、この変動に対処することができず、処理水8は
SSを多量に含んだり白濁を呈したりする。 (2)上記周知従来例を改良した特開昭64−7509
5号公報に開示された汚水浄化槽1では、生物濾過槽4
が物理的濾過機能と生物的分解機能を具備するため、1
0mm程度以下の小さい粒状の接触材C3を充填する必
要があり、そのため目詰まりが生じやすく、濾過を継続
できる時間が短い。 (3)また、生物濾過槽4は上記二つの機能を果たすた
め、槽容積が大きくなるので逆洗を槽全体にわたって行
ないにくくなり、濾過作用が低下する。 (4)さらに、通常逆洗水量は生物濾過槽4と同等体積
以上の水量が必要とされるため、槽が大きいと逆洗水量
も多量となる。
【0020】そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなさ
れたもので、良好な処理水が継続、安定して得られると
共に、洗浄水量を低減する小形の汚水浄化槽を提供する
ことを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、槽内を仕切壁で仕切り、複数の各種の処理
槽を設け、これらの処理槽に被処理水を順次移流して浄
化を行う汚水浄化槽において、嫌気濾床槽33、脱窒素
槽36、生物濾過槽4、処理水槽21、消毒槽37の順
で配列され、嫌気濾床槽33上部に流入水量の変動を吸
収する流量調整機能を有する空容積部を設け、嫌気濾床
の通過液を移送ポンプ39により後段の脱窒素槽36上
部へ移送し下向き流として流下させ、該槽36底部から
後段の生物濾過槽4上部へ自然流下させ下向き流とし、
該生物濾過槽4は粒状物を収納した生物濾過層を有し、
該生物濾過層を流入水及び洗浄水を通すが粒状物は通さ
ない多孔部材を水平横断的に設けて仕切り、生物濾過層
を上下の2区画に分け、上区画の下部に被処理水及び洗
浄水は通すが粒状物は通さない多孔部材16を設ける共
に、下区画の下部に流入水及び洗浄水を通すが粒状物は
通さない多孔部材19を水平横断的に設け、上区画の多
孔部材16の上側と下区画の多孔部材19の下方に空気
を吐出する散気部材15、20を設けると共に、両区画
を仕切る多孔部材16の下側で、該槽内の処理水を通過
させ且つ下区画の粒状物は通さない多孔部材18を設
け、該多孔部材18と両区画を仕切る多孔部材16との
間から槽内処理水を槽外の嫌気濾床槽33へ移送流ポン
プ25を介して洗浄排水として引き抜き、そして該生物
濾過槽4を下降流で流下した流入水は、生物濾過槽4底
部より処理水槽21へ移り、処理水槽21上部から消毒
槽37へ至るようにしてから放流され、また、処理水槽
21には該槽21内液を脱窒素槽36の上部へ返送する
移送ポンプ25を備えたことを特徴とする。
【0022】まず、粒状物を担体床とした生物濾過法に
よる排水の処理方法について、図1に基づき説明する。
図1において、(a)は生物濾過槽の通常の処理状態を
示す図であり、(b)は生物濾過槽の洗浄状態を示す図
である。
【0023】図1(a)の通常の処理方法について述べ
る。生物濾過槽4には、粒状担体14を生物濾過層とし
て充填してあり、その生物濾過層を上下の2区画に分
け、上区画Rゾーンと下区画Fゾーンがあり、両区画の
境界部に散気部材15、その散気部材15の下側に粒状
担体14を通さない多孔部材16、多孔部材16の下側
で且つ洗浄排水排出管17の下側で、さらに下区画Fゾ
ーンの上側に粒状担体14を通さない多孔部材18、ま
た下区画Fゾーンの下側に粒状担体2を通さない多孔部
材19、さらにその下側に散気部材20を配し、生物濾
過槽下部に処理水槽21と連通する開口部22を設けて
ある。
【0024】以上のような構成で排水の処理方法は次の
ようにして行なわれる。被処理水23は生物濾過層の上
区画Rゾーンに入る。Rゾーンの粒状担体14は散気部
材15からの空気泡によって流動する程度に充填してあ
り、また、溶存酸素は散気によってRゾーンの全域に拡
散されることが望ましい。Rゾーンに入った被処理水は
粒状担体14に生息した好気性微生物によって処理さ
れ、BOD分解及び硝化が進行する。また、粒状担体間
14でSSも捕捉除去される。しかし、Rゾーンは前述
したように空気泡によってゆっくりと流動しているた
め、SSの捕捉が完全ではない。SSを含んだ通過水
は、Rゾーンを下降し下区画のFゾーンに達する。Fゾ
ーンの粒状担体14は、後述する洗浄時にだけ散気部材
20から散気される空気泡や、開口部22から挿入され
る洗浄水によって流動する程度に充填することが必要で
ある。
【0025】Fゾーンに達した通過水は、粒状担体14
が濾過層として形成されているため、含まれるSSは粒
状担体14間に捕捉除去される。Rゾーンに対してFゾ
ーンは静的状態にあることから、SSの除去効果は極め
て高い。またRゾーンから溶存酸素も持ち越されるため
好気性微生物も生息し、Rゾーンで分解し切れなかった
残留BODがある場合には、このFゾーンでも分解がで
きる。このように被処理水23は上区画のRゾーンで主
にBODが除去され硝化も進行し、下区画のFゾーンで
主にSSが除去されて開口部22から処理水21に至
り、その上部から処理水24として排出される。生物濾
過槽4は処理を続けていくと、生物濾過槽4で捕捉した
SSによって粒状担体14が徐々に詰まってくるように
なる。この傾向は下区画のFゾーンで著しい。そのた
め、生物濾過槽4は洗浄が必要である。
【0026】そこで、生物濾過槽4の洗浄方法を図1の
(b)を用いて説明する。通常の処理から洗浄に移る場
合は、下区画Fゾーンの下側にある散気部材20からの
散気を始める。この空気泡によりFゾーンの粒状担体1
4はゆっくり流動し、捕捉したSSは遊離するようにな
る。この時、洗浄排水排出管17と接続している移送ポ
ンプ25を作動させる。尚、移送ポンプ25はエアリフ
ト式を示しているが、別の手段でも可能である。生物濾
過槽4の水位の低下に伴って、処理水槽21の水位も低
下する。従って、処理水槽21に貯留してある処理水2
4が洗浄水26として生物濾過槽下部の開口部22から
下区画Fゾーンに逆流する。洗浄水26はFゾーンを上
昇し、空気泡によって遊離したSSを伴って洗浄排水2
7として洗浄排水排出管17より移送ポンプ25を介し
て系外へ排出される。この時、同時に生物濾過槽4のR
ゾーンの水位も低下するため、Rゾーンで捕捉されたS
Sも水位下降により洗浄排水27として排出される。従
って、生物濾過槽4と処理水21の水位は、通常水位H
・W・Lと洗浄後の水位L・W・Lとの間で変化する。
洗浄の終了は、Fゾーン下側の散気部材20からの散気
を停止すると共に、移送ポンプ25を停止させることに
より完了し、通常の処理状態に戻る。生物濾過槽4の下
降した水位は、やがて被処理水23の流入により、定常
水位に戻り、Rゾーン及びFゾーンの粒状担体14は元
の状態に復帰する。以上の洗浄において、極めて少ない
空気量と極めて小さい洗浄水の洗浄速度で且つ少ない洗
浄水量でSSを流すことができ、従って、所要動力も小
さくてすみ経済的である。
【0027】次に、本発明に用いる粒状物を生物濾過槽
として適用する場合、上区画Rゾーンと下区画Fゾーン
との境界付近の粒状担体14が洗浄操作によって上下へ
移動するため、各ゾーンの担体量が設定した量と変わっ
てくる場合がある。そこで、各ゾーンの粒状担体の充填
量を一定にして安定化することが望ましい。その方法と
して、上区画Rゾーンと下区画Fゾーンの境界部にある
散気部材15より下側に被処理水23は通すが粒状担体
14は通さない多孔部材16を水平横断的に設ける方法
で達成している。また、図1では洗浄排水排出管17の
下側に、被処理水23は通すが下区画の粒状担体14は
通さない多孔部材18を水平横断的に設けることによ
り、洗浄時に下区画Fゾーンの粒状担体14が洗浄排水
27と共に洗浄排水排出管17から流出しないようにし
ている。以上の方法を適用することにより、両区画から
洗浄排水を容易に引き抜くことができる。またFゾーン
では、SSの除去はその上層部で殆ど行われるため、洗
浄に入ると直ちにその上層部から剥離したSSが引き抜
かれることから洗浄効率が極めて高く、洗浄水量も少な
いという長所を有している。
【0028】次に、生物濾過槽に充填する粒状物の担体
について述べる。担体に必要な特性は、微生物の付着量
(保持量)が大きく、また洗浄が容易に行なえること、
物理化学的、機械的耐久性があることである。生物濾過
槽では、処理効率を高めるためには、担体への微生物の
付着量(保持量)が大きいことがよく、そのような担体
としてはその内部に細孔を持ち、且つ細孔が連通してい
る粒状物が望ましい。あるいは、繊維間のような空隙を
持つ繊維塊が望ましい。このようなものに無機系担体と
しては、パーライト、シラスバルーン、発泡コンクリー
ト、活性炭、多孔質セラミックス、多孔質ガラス等があ
る。合成樹脂系担体には、ポリエチレン、ポリ塩化ビニ
ール、ポリウレタン、ポリビニルアルコールアセタール
化合物などの発泡成形物、繊維を不規則に絡めた繊維
塊、繊維を不規則に積層した不織布、繊維を結束した繊
維塊などがある。
【0029】しかし、生物濾過槽の洗浄においては、担
体がバブリングや水流によって付着した過剰の微生物や
担体間に捕捉したSSが容易に剥離することが必要であ
る。これには担体の比重が大きく影響する。従って、担
体はその比重が大きいすぎたり小さすぎたりしても好ま
しくなく、概ね比重0.9〜1.1を持つものが望まし
い。無機系担体は、この点比重の大きすぎるものが多
い。但し、空孔率の増大やその他の方法によって比重調
整を行なうことで使用することも可能である。一方、合
成樹脂系担体では、ポリ塩化ビニール、ポリウレタン、
ポリビニルアルコールアセタール化合物、前述した繊維
でポリエステル、ナイロンなどの各種繊維塊は適度な比
重を有している。ポリエチレンはその点、僅かながら比
重が小さい。但し、ポリエチレン(ここでは連通気泡体
を指す)は微生物が付着すると比重が高まり、1.00
3〜1.008程度の適度な状態になる。従って、ポリ
エチレン連通気泡体は予め微生物を付着させたものを使
用することもできる。あるいは別の比重調整方法も可能
である。エマルジョンペイントを連通気泡体に含浸させ
乾燥する方法、あるいは担体の発泡成形時に炭酸カルシ
ウムや硫酸バリウムその他比重調整剤を添加する方法、
さらには担体の発泡成形時にポリエチレングリコール系
エステルやグリセリン脂肪酸エステルなどの親水性物質
を添加する方法などである。以上のように、担体内に連
通気泡や繊維間の空隙を持つ発泡成形物や繊維塊不織布
等で、且つ概ね比重が0.9〜1.1を持つ粒状の担体
を用いるものである。
【0030】
【実施例】以上のように粒状物を収納した担体床からな
る生物濾過法を取り入れた本発明の汚水浄化槽につい
て、その実施例を図2に基づき説明する。本発明は前記
した生物濾過法を浄化槽に組み込んだものである。図2
(a)は浄化槽の平面図で、図2(b)は図2(a)の
A−A断面図である。汚水浄化槽28は、仕切壁29、
30、31、32で仕切られ、嫌気濾床槽33には接触
材34が収納され、粗大固形物の除去と嫌気性微生物に
よる有機物の低分子化が行なわれる。脱窒素槽36には
同様に接触材35が収納されており、さらに有機物を効
率的に分解する。生物濾過槽4には図1で述べた構成を
具備しており、前述した粒状担体14が収納され、上区
画Rゾーンと下区画Fゾーンとに機能分画されている。
各ゾーンにおける主な作用は、前記の如く既に述べてい
るので省略する。散気部材15は通常の処理状態で空気
が挿入され、また散気部材20は洗浄時のみ空気が挿入
される。処理水槽21は、生物濾過槽4と開口部22を
介して連通されている。この処理水槽21は、処理水を
洗浄水として確保するために設けられている。消毒槽3
7は、処理水を滅菌して放流するために設けられてお
り、移送ポンプ38は、処理水槽21内の処理水の一部
を脱窒素槽36に移送するために設けられている。そし
て、処理水の返送は、生物濾過槽4で好気的微生物反応
が行なわれ、硝酸態窒素を多く含むため、脱窒素槽36
で窒素除去を行なうことを目的としている。移送ポンプ
39は、嫌気濾床槽33の濾床通過液を脱窒素槽36の
上部へ移送するポンプである。また、移送ポンプ25
は、生物濾過槽4の洗浄排水を嫌気濾床槽33に排出す
るために設けている。これらの移送ポンプは、エアリフ
ト式ポンプを用いた構成としているが、エアリフト式ポ
ンプに限定されるものではない。
【0031】ここで、汚水浄化槽の通常の処理工程と作
用について説明する。被処理水40は流入口から供給さ
れ、嫌気濾床槽33に入り、粗大固形物が接触材34で
除去されると同時に嫌気的分解も受ける。なお、嫌気濾
床槽33は接触材34より上側で水位が変動し、且つそ
の変動範囲(H.W.L〜L.W.L)は被処理水40
の流動変動を排出係数3程度で吸収できる容積を設けて
流量調整機能を持たせている。移送ポンプ39により脱
窒素槽36の上部へピークカットした嫌気濾床槽処理水
41が流入する。ここで、さらに有機物の分解が行なわ
れると同時に前述の返送した処理水の脱窒素が行なわ
れ、脱窒素槽処理水23は自然流下によって生物濾過槽
4に供給される。生物濾過槽4では上区画Rゾーンにお
いて、散気部材15から挿入される空気によって粒状担
体14に付着している好気性微生物の作用で有機物の分
解と硝化が行なわれ、SSも一部捕捉される。しかし、
Rゾーンの粒状担体は空気泡の上昇によって流動してい
るため、残留したSSを含んだ通過水は、下区画Fゾー
ンを下降する。Fゾーンでは、粒状担体槽が静止状態に
あるため、SSは充分に捕捉除去される。この工程まで
に被処理水40は有機物、SS、窒素も充分に除去され
るため、透視度の良い高度な処理水となり処理水槽21
へ移行し、消毒槽37で滅菌された後処理水24として
系外に排出される。
【0032】次に洗浄工程について述べる。通常の処理
が継続されると生物濾過槽4は生物濾過層、特に下区画
FゾーンでSSの捕捉によって徐々に濾過抵抗が増すた
め洗浄が必要となる。この洗浄の指令は生物濾過槽4の
水位が所定水位まで上昇したら、又はタイマー設定で所
定時間に達したら、その信号によって洗浄を行なうこと
ができる。なお、この場合、洗浄操作は嫌気濾床槽33
の水位が低水位の(L.W.L)の時に行なうことが望
ましく、通常被処理水40の流入がない夜間に設定する
ことが良い。
【0033】洗浄は次のように行なう。先ず、散気部材
20からの散気を開始して、Fゾーンをバブリングし、
同時に移送ポンプ25を作動して、開口部22から処理
水槽21の処理水を洗浄水としてFゾーンに流入させ
る。空気泡により剥離したSSは、洗浄水と共に洗浄排
水排出管17から洗浄排水27として引き抜かれ、嫌気
濾床槽33に排出される。同時にRゾーンに捕捉されて
いるSSも水位の下降に伴い、洗浄排水27として嫌気
濾床槽33に排出される。なお、多孔部材16、18、
19により各ゾーンの担体量は変わることがない。洗浄
の終了は散気部材15からの散気を停止し、移送ポンプ
25を停止することにより完了する。洗浄に必要な水量
は、生物濾過槽の少なくともRゾーンとFゾーンの容積
と同等以下を供給すれば充分である。洗浄終了後は、脱
窒素槽処理水23の流入によって通常の処理状態へ復帰
する。以上の工程を行なうことにより、高度な処理を維
持することが可能となる。用いる担体14については既
に述べているので省略する。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、連通気泡体、繊維塊、
不織布などの多孔質からなる粒状担体を用いているた
め、その担体の細孔内に多量の微生物を保持でき、排水
中の有機物を充分除去でき、硝化も効率的に行なわれ
る。また生物濾過層の上部を有機物分解を主とする好気
反応ゾーン、その下部をSSの除去を主とする濾過ゾー
ンに分画したため、低BOD、効率的な硝化、低SSで
透明感のある高度な処理水を安定して得ることが出来
る。また、洗浄排水量も少量に抑えることが出来る。さ
らに、この生物濾過方法を汚水浄化槽に組み込んで一体
形としたため、小形で高性能な汚水浄化槽を提供出来
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す汚水浄化槽の断面図であ
り、(a)は通常の処理状態、(b)は洗浄状態を示
す。
【図2】(a)は本発明の実施例を示す平面図であり、
(b)は(a)のA−A断面図を示す。
【図3】従来例の実施例を示す汚水浄化槽の断面図を示
す。
【符号の説明】
1 汚水浄化槽 2 嫌気濾床槽第
1室 3 嫌気濾床槽第2室 4 接触ばっ気槽
(生物濾過槽) 5 沈澱槽(処理水槽) 6 消毒槽 7 被処理水 8 処理水 9 流入口 10 流出口 11 定量供給ポンプ 12 ばっ気用散
気管 13 逆洗ポンプ 14 粒状担体 15 散気部材 16 多孔部材 17 洗浄排水排出管 18 多孔部材 19 多孔部材 20 散気部材 21 処理水槽 22 開口部 23 被処理水(脱窒槽処理水) 24 処理水 25 移送ポンプ 26 洗浄水 27 洗浄排水 28 汚水浄化槽 29 仕切壁 30 仕切壁 31 仕切壁 32 仕切壁 33 嫌気濾床槽 34 接触材 35 接触材 36 脱窒素槽 37 消毒槽 38 移送ポンプ 39 移送ポンプ 40 被処理水 41 嫌気濾床槽処理水
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古市 昌浩 茨城県下館市大字下江連1250番地 日立化 成工業株式会社結城工場内 (72)発明者 石垣 力 茨城県下館市大字下江連1250番地 日立化 成工業株式会社結城工場内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 槽内を仕切壁で仕切り、複数の各種の処
    理槽を設け、これらの処理槽に被処理水を順次移流して
    浄化を行なう汚水浄化槽において、嫌気濾床槽、脱窒素
    槽、生物濾過槽、処理水槽、消毒槽の順で配列され、嫌
    気濾床槽上部に流入水量の変動を吸収する流量調整機能
    を有する空容積部を設け、嫌気濾床の通過液を移送ポン
    プにより後段の脱窒素槽上部へ移送し下向き流として流
    下させ、該槽底部から後段の生物濾過槽上部へ自然流下
    させ下向き流とし、該生物濾過槽は粒状物を収納した生
    物濾過層を有し、該生物濾過層を流入水及び洗浄水を通
    すが粒状物は通さない多孔部材を水平横断的に設けて仕
    切り生物濾過層を上下の2区画に分け、上区画の下部に
    多孔部材を設けると共に、さらに下区画の下部に流入水
    及び洗浄水を通すが粒状物は通さない多孔部材を水平横
    断的に設け、上区画及び下区画の多孔部材下方に空気を
    吐出する散気部材を設けると共に、両区画を仕切る多孔
    部材の下側で該槽内の処理水を通過させ、且つ下区画の
    粒状物は通さない多孔部材を設け、該多孔部材と両区画
    を仕切る多孔部材との間から槽内処理水を槽外の嫌気性
    濾床槽へ移流ポンプで洗浄排水として引き抜き、そして
    該生物濾過槽を下向流で流下した流入水は、生物濾過槽
    底部より処理水槽へ移り、処理水槽上部から消毒槽へ至
    るようにしてから放流され、また、処理水槽には該槽内
    液を脱窒素槽の上部へ返送する移送ポンプを備えたこと
    を特徴とする汚水浄化槽。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010009770A (ko) * 1999-07-13 2001-02-05 강대권 통기성 다공 담체와 이를 이용한 고효율 오수처리장치
CN107814467A (zh) * 2017-12-14 2018-03-20 凌志环保股份有限公司 一种简易农村生活污水湿地处理系统
CN107814439A (zh) * 2017-12-14 2018-03-20 凌志环保股份有限公司 一种新农村生活污水脱氮除磷净化湿地系统
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