JPH05337281A - 洗濯機 - Google Patents

洗濯機

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JPH05337281A
JPH05337281A JP4144389A JP14438992A JPH05337281A JP H05337281 A JPH05337281 A JP H05337281A JP 4144389 A JP4144389 A JP 4144389A JP 14438992 A JP14438992 A JP 14438992A JP H05337281 A JPH05337281 A JP H05337281A
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JP
Japan
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laundry
washing
weight
water
rinsing
Prior art date
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Application number
JP4144389A
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English (en)
Inventor
Shuji Hotta
修司 堀田
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Publication date
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  • Control Of Washing Machine And Dryer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】洗濯物収容後、洗濯物の乾燥重量データf0
検出される。そして、中間排水動作後、中間脱水動作後
および排水工程後に洗濯物の重量データf1 、f2 およ
びf3 が検出される。重量データf1 およびf3 と乾燥
重量データf0との差は洗濯物に実際に含まれている洗
剤液の量に相当する。また、重量データf2 と乾燥重量
データf0 との差は洗濯物に実際に含まれているすすぎ
液の量に相当する。そして、これら重量データf1 、f
2 およびf3 が検出された以後は、重量差に基づいて洗
濯動作が制御される。 【効果】洗濯物中に実際に含まれている洗剤液量または
すすぎ液量に基づき、洗濯物の種類などに応じた最適な
洗濯動作が実現される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、全自動洗濯機のよう
に、洗濯物の種類や量に応じて動作が制御される洗濯機
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から洗い工程、すすぎ工程及び脱水
工程を含む一連の洗濯動作を自動で行わせることができ
るようにした全自動洗濯機が用いられている。このよう
な全自動洗濯機では、洗い工程前に洗濯物の量を予め検
出し、その量に対応して洗い時間、すすぎ時間および脱
水時間が自動的に設定される。しかしながら、洗濯物の
量のみに応じて各工程の動作時間を設定すると、洗濯物
の種類によっては、たとえば脱水時間に過不足が生じた
りして、全体の洗濯動作に不具合が生じることがある。
【0003】この不具合を解消するために、たとえば特
開昭61−98288号公報に開示されている技術を適
用することが考えられる。この公開公報には、すすぎ工
程を最適化するための技術が開示されている。それによ
ると、洗濯物の量のみならず、洗濯物の種類をも考慮し
てすすぎ工程の動作が制御される。さらに詳細に説明す
ると、洗濯物が洗濯槽に収容された後、所定水位まで給
水される。さらに、この給水後の洗い工程において、一
定時間だけ回転翼が回転させられた後に水位が検出され
る。すなわち、洗濯物に水が充分に浸透させられた後に
水位が検出される。検出される水位は上記所定水位より
も低下する。この水位低下は、洗濯物に水が浸透するこ
とにより生じるのであるから、洗濯物の吸水性に対応し
ている。
【0004】洗濯物の吸水性は、洗濯物の種類によって
異なり、たとえば毛布やタオルなどでは高く、化繊など
では低い。したがって、水位低下を検出することにより
洗濯物の吸水性を判定し、この判定結果に基づいてすす
ぎ回数とためすすぎや注水すすぎのようなすすぎ方式と
を制御すれば、洗濯物の種類に対応した最適なすすぎを
行わせることができる。
【0005】上記の判定結果をさらに脱水工程において
利用し、脱水時間を制御すれば、最適な脱水時間を設定
することができると考えられる。また、脱水時間の過不
足を低減させるための先行技術は、特開昭57−227
95号公報に開示されている。この公開公報に開示され
ている先行技術では、脱水工程中に洗濯物の重量の時間
変化が検出され、重量の時間変化の微分値が零になった
時点で脱水を終了させている。
【0006】具体的には、洗濯槽が重量検出用のコイル
ばねにより支持されており、このコイルばねの変形量に
基づいて洗濯物の重量が検出される。脱水が進んで洗濯
物から脱水される水分が無くなると、洗濯物の重量の時
間変化の微分値は零になる。したがって、この時点で、
脱水を終了させることにより脱水時間の過不足が低減さ
れる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記特開昭61−98
288号公報に開示されている従来技術では、給水終了
時と一定時間だけ回転翼を回転させた後との間における
水位低下に基づき、洗濯物の吸水性を判定し、さらに洗
濯物の種類を判定している。しかしながら、給水時にお
ける洗濯物に対する水の当たり具合いによっては、同じ
吸水性の洗濯物でも給水終了時における水の浸透の度合
いが異なることがある。つまり、洗濯物に水がよく当た
るときは、所定水位まで給水したときにはすでに洗濯物
にかなりの量の水がしみ込んだ状態となる。逆に、水の
当たり具合いが弱いときは、給水終了時点では水の浸透
があまり進んでいない。
【0008】また、給水終了時における洗濯物への水の
浸透の度合いは給水能力にも左右される。つまり、大流
量で給水されるときは、短時間で所定水位まで給水され
るから、給水終了時点では洗濯物にはあまり水がしみ込
んでいない。逆に、給水流量が少ないときは、給水に長
時間を要するから、洗濯物が水に長い間浸っているため
に、所定水位に達したときにはすでに洗濯物にかなりの
量の水がしみ込んでいる。
【0009】このように、同じ吸水性の洗濯物であって
も水の当たり具合いや給水能力によって給水終了時点に
おける水の浸透の度合いにはばらつきが生じる。このた
め、給水終了時と回転翼を一定時間回転させた後との間
の水位低下は、必ずしも洗濯物の吸水性に正確に対応し
ているとは限らない。したがって、上記の従来技術で
は、洗濯物の種類の判定が不正確になるおそれがあり、
必ずしも、最適な洗濯動作を期することはできない。
【0010】また、上記特開昭57−22795号公報
に開示されている従来技術では、脱水工程中に洗濯物の
重量変化が検出されている。このため、洗濯槽の高速回
転に伴う大きな振動成分がコイルばねの変形量に基づく
検出重量のなかに含まれることになる。このように振動
成分を大きな割合で含む検出重量に基づいて洗濯物の重
量の時間変化の微分値が零であるか否かを判別するの
は、極めて困難である。したがって、必ずしも最適な脱
水時間で脱水を終了させられるとは限らない。
【0011】したがって、本発明の目的は、上述の技術
的課題を解決し、洗濯物の種類などに応じて、適切な洗
濯動作を行なうことができる洗濯機を提供することであ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の洗濯機は、洗濯物を収容した洗濯槽に給水
する給水工程と、給水された洗濯槽内の洗濯物を洗う洗
い工程と、洗濯槽内の洗剤液またはすすぎ液を排水する
中間排水動作および排水された洗濯槽内に再び給水する
中間給水動作ならびに洗濯槽内の洗濯物をすすぐすすぎ
動作を含むすすぎ工程と、すすぎ工程後の洗濯槽内の洗
濯液を排水する排水工程と、排水された洗濯槽内の洗濯
物を脱水する脱水工程とを含む洗濯動作の各工程を制御
する制御手段を有する洗濯機において、上記給水工程に
先立って、洗濯槽に収容された洗濯物の乾燥重量を検出
する第1重量検出手段と、上記すすぎ工程における中間
排水動作と中間給水動作との間、および上記排水工程と
脱水工程との間のうちの少なくともいずれか一方の期間
に、洗濯槽に収容された洗濯物の重量を検出する第2重
量検出手段とを含み、上記制御手段は、上記第2重量検
出手段により洗濯物の重量が検出された以後には、上記
第1重量検出手段および第2重量検出手段の各検出重量
の差に基づいて洗濯動作を制御するものである。
【0013】なお、上記すすぎ工程において、上記中間
排水動作と中間給水動作との間に中間脱水動作が行なわ
れるときには、上記第2重量検出手段により、上記中間
脱水動作と中間給水動作との間にも洗濯物の重量を検出
させることが好ましい。
【0014】
【作用】上記の構成によれば、洗濯物を洗濯槽に収容し
た後、第1の重量検出手段によって洗濯物の乾燥重量が
検出される。そして、洗濯槽への給水の後に、洗い工程
が開始される。洗い工程が終了するとすすぎ工程に移行
する。すすぎ工程では、先ず、洗濯槽内の洗剤液を排水
する中間排水動作が行なわれる。次いで、排水後の洗濯
槽内に給水する中間給水動作が行なわれ、この給水後に
すすぎ動作が開始される。
【0015】すすぎ工程では、洗い工程直後の中間排水
・給水動作の他に途中でさらに一回または複数回の中間
排水・給水動作が行なわれる場合もある。すすぎ工程が
終了すると、洗濯槽内のすすぎ液を排水するための排水
工程に移行する。すすぎ工程における中間排水動作と中
間給水動作との間、および排水工程と脱水工程との間の
少なくともいずれか一つの期間には、洗濯物の重量が第
2重量検出手段によって検出される。この第2重量検出
手段によって検出される重量は、洗剤液またはすすぎ液
を吸水した洗濯物の重量である。ゆえに、第1および第
2重量検出手段の各検出重量の差は、洗濯物中に実際に
含まれている洗剤液またはすすぎ液の重量に相当する。
【0016】したがって、第1および第2重量検出手段
の各検出重量の差に基づいて洗濯動作を制御することと
すれば、洗濯物の種類などに対応して最適な洗濯動作を
行なわせることができる。このような制御が制御手段に
よって行なわれる。本発明では、洗濯物中の含有水量が
洗濯物の乾燥重量に基づき、直接的に検知されることに
なる。このため、水位の低下に基づいて間接的に吸水性
の判定が行なわれるにすぎない上記の従来技術とは異な
り、実際の洗濯動作に直接的に関係する含有水量が正確
に検知される。また、重量の検知は洗濯槽が静止してい
る状態で行なわれるから、洗濯物の重量の検知が不正確
になるおそれもない。
【0017】このように、洗濯物中の含有水量を直接的
にかつ正確に検知できるので、洗濯動作を洗濯物の種類
などに応じて最適に制御することが可能となる。なお、
すすぎ工程における中間排水動作と中間給水動作との間
に中間脱水動作が行なわれるときには、中間脱水動作と
中間給水動作との間にも第2重量検出手段において洗濯
物の重量を検出させることとしてもよい。この場合、第
2重量検出手段の検出重量と第1重量検出手段の検出重
量との差は、洗濯物中の残留洗剤液量に対応する。した
がって、この検出重量差に基づいてすすぎ工程の動作を
制御することにより、残留洗剤液量に対応してすすぎ工
程の動作を最適に制御できる。
【0018】
【実施例】以下では、本発明の実施例を、添付図面を参
照して詳細に説明する。図2は、本発明の一実施例の洗
濯機の概略構成を示す簡略化した断面図であり、図3は
図2に示された構成を一部を切欠いて示す側面図であ
る。この洗濯機は、洗濯機本体1内に吊り棒2を介して
弾性的に吊支された外槽3と、この外槽3に回転軸4を
介して回転自在に内装された洗濯槽5とを備えている。
洗濯物は洗濯槽5に収容され、外槽3には洗濯水が貯水
される。なお、本明細書中において用語「洗濯水」は、
洗濯物を洗うための洗剤液と洗い後の洗濯物をすすぐた
めのすすぎ液とを総称する場合に用いるものとする。
【0019】洗濯機本体1は、上面に開口を有する箱型
に形成されている。その後部には、上面から突き出た制
御ボックス6が設けられており、この制御ボックス6の
表面には動作状態などを表示するためのLED表示器4
7が設けられている。また、上面後部付近の洗濯機本体
1内には電磁型の給水弁(図示せず)を介して、給水路
(図示せず)に接続された給水口7が設けられている。
また、外槽3の底部には排水口8が形成されている。こ
の排水口8は電磁型の排水弁9を介して排水路10に接
続されており、この排水路10は洗濯機本体1外に延び
る排水ホース11に接続されている。排水弁9は、ソレ
ノイド23により駆動される。すなわちソレノイド23
が励磁されると、排水弁9が開放される。
【0020】吊り棒2の上部には、外槽3の上下変位を
検出する検出機構2aが設けられており、下部には防振
機構2bが設けられている。また、吊り棒2は検出機構
2aを介して洗濯機本体1に取り付けられ、防振機構2
bを介して外槽3に取り付けられている。外槽3には、
オーバーフローした洗濯水を排水するための溢水口12
が形成されており、この溢水口12からの洗濯水は溢水
ホース13から排水路10に導かれる。また、外槽3の
底部一角には、エアートラップ14が設けられている。
エアートラップ14は、制御ボックス6内の水位センサ
15に圧力ホース16を介して接続されている。水位セ
ンサ15は、外槽3内の水位変化を圧力ホース16内の
空気圧の変化として検出するものである。
【0021】洗濯槽5には多数の微細な脱水孔(図示せ
ず)が形成されている。洗濯槽5には、洗濯水および洗
濯物を攪拌する回転翼17が正逆回転自在に内装支持さ
れている。18はバランスリングである。洗濯機本体1
の底部にはモータ19からの駆動力を回転翼17および
洗濯槽5に伝達するための軸受ケース20が設けられて
いる。この軸受ケース20からの回転力は、回転軸4を
介して洗濯槽5に伝達され、また、回転軸4に内装され
た内軸21により回転翼17に伝達される。
【0022】軸受ケース20には、モータ19の駆動力
がプーリベルト22を介して伝達されいる。そして、洗
い工程およびすすぎ工程では内軸21に回転力が与えら
れて回転翼17が回転し、脱水工程では回転軸4に回転
力が与えられて洗濯槽5が回転する。図4は、吊り棒の
上部に設けられた検出機構2aと、下部に設けられた防
振機構2bとの構成を示す断面図である。
【0023】検出機構2aは、洗濯機本体1に取り付け
られた筒状体24と、この筒状体24内にスライド可能
に内装されたスライド筒体25と、このスライド筒体2
5を上方に付勢するコイルばね26と、スライド筒体2
5の上端部の外周面に固定された筒状のフェライトコア
27とを有している。フェライトコア27を取り囲むよ
うに、コイル28が筒状体24に取り付けられている。
スライド筒体25には吊り棒2が挿通されており、この
吊り棒2の上端部はスライド筒体25に固定されてい
る。スライド筒体25の外周面の途中部には環状の押圧
片29が形成されている。この環状の押圧片29と筒状
体24の底面30との間に、コイルばね26が介挿され
ている。
【0024】防振機講2bは、ほぼL字状に形成された
吊り棒2の下端部に支持された受け子31と、外槽3か
ら突出した取付け片32の孔32aに嵌めこまれ、その
荷重を受ける押圧子33と、この押圧子33と受け子3
1との間に介挿したコイルばね34とを有する。外槽3
の振動は、コイルばね34により吸収され、これにより
洗濯機本体1の振動が防止される。
【0025】洗濯槽5に洗濯物が投入されるとその洗濯
物の重さでコイルばね26が圧縮されて外槽3が下が
る。これにより吊り棒2の上端部に取り付けられている
フェライトコア27が下方に変位する。フェライトコア
27が下がると、このフェライトコア27の変位量に応
じてコイル28のインダクタンスLが変化することにな
る。したがって、このインダクタンスLの変化を検知す
ることにより、吊り棒2にかかる荷重を知ることができ
る。
【0026】図5は本実施例の洗濯機の電気的構成を示
すブロック図である。上記洗濯機の各部の動作を制御す
るための制御手段であるマイクロコンピュータ50には
入力キー40、水位センサ15、上ぶた35(図2およ
び図3参照)の開閉を検知する上ぶたスイッチ41、重
量センサ42およびマイクロコンピュータ50に動作ク
ロックを供給するクロック発振回路43が接続されてい
る。重量センサ42は上述のコイル28を一部に含み、
このコイル28のインダクタンスLに対応した信号をマ
イクロコンピュータ50に与えるものである。たとえ
ば、重量センサ42は、コイル28を含むように構成し
た発振回路により構成することができる。この場合、発
振回路の発振周波数がコイル28のインダクタンスLに
対応する値となる。
【0027】マイクロコンピュータ50は、上述の入力
キー40、水位センサ15、上ぶたスイッチ41および
重量センサ42などからの信号に基づいて、所定のプロ
グラムに従い駆動回路44を介して、モータ19、排水
弁9および給水弁45を制御するとともに、ブザー回路
46、LED表示器47および電源回路48を制御す
る。
【0028】上記洗濯機の動作を図1のフローチャート
に沿って説明する。洗濯槽5に洗濯物が収容された後
(ステップS1)、洗濯物の乾燥重量が検出される(ス
テップS2)。すなわち、重量センサ42の出力信号が
参照され、これに対応して洗濯槽5内の洗濯物の乾燥重
量を表す乾燥重量データf0 がマイクロコンピュータ5
0で演算される。
【0029】その後、制御ボックス6の所定のスタート
キー(図示せず)を操作して洗濯動作をスタートさせる
と、先に求められた洗濯物の乾燥重量データf0 に応じ
た給水が行なわれ(ステップS3)、同様に洗濯物の乾
燥重量データf0 に応じた洗い時間が設定されて洗い工
程が開始される(ステップS4)。洗い工程が終了する
と、すすぎ工程に移り、洗濯槽5内の洗剤液を排水する
中間排水動作が行なわれ(ステップS5)、再び洗濯物
の重量が検出される(ステップS6)。すなわち、ここ
でも重量センサ42の出力信号が参照され、これに対応
して洗濯槽5内の洗濯物の重量を表す重量データf1
マイクロコンピュータ50で求められる。
【0030】つぎに、この演算された重量データf
1 と、先に演算した乾燥重量データf0との差の重量差
データfa (=|f1 −f0 |)がマイクロコンピュー
タ50で求められる(ステップS7)。この重量差デー
タfa は、中間排水された後の洗濯物が実際に含んでい
る水分の量(含有水量)に対応している。この含有水量
は洗濯物の量だけでなく、その種類によって変化する量
である。
【0031】重量差データfa が求まると、この重量差
データfa に対応して、中間脱水時間が自動的に設定さ
れ(ステップS8)、中間脱水動作が行なわれる(ステ
ップS9)。中間脱水後の洗濯物には、洗い工程で使用
した洗剤液が残っている。したがって、中間脱水後に洗
濯物の重量を検出して、先に検出した乾燥重量データf
0 との差を求めると、洗濯物に実際に含まれている残留
洗剤液量を知ることができる。次のすすぎ動作は、洗濯
物中の残留洗剤液を薄める動作であるから、すすぎ回数
およびためすすぎや注水すすぎのようなすすぎ方式を決
定する際に、検出された残留洗剤液量を基準として用い
れば、最適なすすぎ動作を行なわせることができる。
【0032】そこで、中間脱水後には、洗濯物の重量を
表す重量データf2 がマイクロコンピュータ50で求め
られる(ステップS10)。そして、乾燥重量データf
0 との差の重量差データfb (=|f2 −f0 |)がマ
イクロコンピュータ50で求められる(ステップS1
1)。重量差データfb が求まると、この重量差データ
b に対応して、中間給水動作が行なわれ(ステップS
12)、さらにすすぎ回数およびすすぎ方式が自動的に
設定され(ステップS13)、すすぎ動作が行なわれる
(ステップS14)。
【0033】すすぎ工程が終了すると、排水工程が行な
われる(ステップS15)。排水後の洗濯物には、すす
ぎ液が含まれている。排水後には、洗濯物の重量を表す
重量データf3 がマイクロコンピュータ50で求められ
る(ステップS16)。そして、乾燥重量データf0
の差の重量差データfc (=|f3 −f0 |)がマイク
ロコンピュータ50で求められる(ステップS17)。
【0034】排水後の洗濯物の重量データf3 と、先に
検出した乾燥重量データf0 との差fc は、洗濯物中の
実際のすすぎ液量に相当する。そして、重量差データf
c に対応して、脱水工程における最終脱水時間が自動的
に設定される(ステップS18)。そして、最終脱水が
行なわれ(ステップS19)、洗濯動作が終了する。つ
ぎに、図1のステップS8およびS18で行なわれる中
間脱水動作および脱水工程における各脱水時間の設定に
ついて説明する。
【0035】各脱水時間は、下に示す表1のように設定
される。
【0036】
【表1】
【0037】この表1には、排水後の洗濯物の含有水量
に対応した脱水時間が示されている。表1において
(a)は排水後の洗濯物の含有水量が1kg未満の場
合、(b)は1kg以上2kg未満の場合、(c)は2
kg以上4kg未満の場合、(d)は4kg以上6kg
未満の場合、(e)は6kg以上8kg未満の場合、
(f)は8kg以上の場合を表している。また、2段目
はすすぎ工程時における中間脱水工程の脱水時間を表し
ている。3段目は脱水工程の脱水時間である最終脱水時
間を表している。
【0038】この表では、排水後の洗濯物の含有水量が
大きいものほど、すすぎ工程時の中間脱水時間および最
終脱水時間も増えている。これは、脱水動作は、洗濯物
に含まれる洗濯水を遠心力で飛ばすという動作であるた
め、洗濯物に含まれる洗濯水の量が多い程長い脱水工程
の時間が設定されるのが望ましいからである。つぎに、
図1のステップS13で行なわれるすすぎ工程における
すすぎ回数およびすすぎ方式の設定について説明する。
【0039】すすぎ回数およびすすぎ方式の制御は、下
に示す表2のように行なわれる。
【0040】
【表2】
【0041】この表2は中間脱水後の洗濯物の残留洗剤
液量に対応したすすぎ回数およびすすぎ方式を表した表
である。表2において(A)は中間脱水後の洗濯物の残
留洗剤液量が0.5kg未満の場合、(B)は0.5k
g以上1kg未満の場合、(C)は1kg以上2kg未
満の場合、(D)は2kg以上3kg未満の場合、
(E)は3kg以上4kg未満の場合、(F)は4kg
以上の場合を表している。また、2段目はすすぎの方式
およびその回数を表している。
【0042】なお、注水すすぎとは、洗濯槽5内に給水
しながら洗濯物を攪拌させ、すすぎ液をオーバーフロー
させすすぐすすぎ方式のことである。ためすすぎとは、
洗濯槽5内に一定量給水した後洗濯物を攪拌し、洗濯物
中に含まれた洗剤液を希釈してから、この洗剤液を排水
する動作を繰り返すすすぎ方式のことである。表2に示
されている洗濯物中の残留洗剤液量と、洗濯方式などと
の対応関係は経験的に定められたものである。すなわ
ち、表2に従って洗濯方式などが自動設定されることに
より、最適なすすぎ動作を行なわせることができる。
【0043】以上のように本実施例の洗濯機では、すす
ぎ工程における中間排水後の洗濯物の重量データf1
中間脱水後の洗濯物の重量データf2 および排水工程終
了後の洗濯物の重量データf3 を求め、これらの重量デ
ータf1 、f2 およびf3 と給水前の洗濯物の乾燥重量
データf0 との差を求めることによって、それぞれの工
程後の洗濯物の含有水量または残留洗剤液量が求められ
る。そして、これら含有水量または残留洗剤液量に対応
した脱水時間またはすすぎ方式などが自動設定される。
【0044】すなわち、本実施例では、水位低下に基づ
いて、洗濯物の吸水性の判定が間接的に行なわれる従来
技術とは異なり、洗濯物が実際に含んでいる洗濯水量が
直接的に考慮に入れられて洗濯動作が制御される。すな
わち、従来技術では洗濯物の吸水性の判定が、水位の低
下に基づいて間接的に行なわれているとともに、判定さ
れた吸水性も洗濯動作に間接的に関与しているにすぎな
い。これに対して本実施例では、洗濯動作の制御に直接
的に関係する含有水量が求められる。しかも、求められ
る含有水量は、洗濯物の乾燥重量を基準にして直接的に
検知される。
【0045】このため、従来技術のように供給される水
の当たり具合いや給水能力の影響を受けることがなく、
洗濯物の量や種類に応じて各工程の動作を適切に制御す
ることができる。しかも、本実施例では、重量の検知
は、いずれも洗濯槽5が静止している期間に行なわれる
から、重量の検知が不正確になるおそれもない。なお、
本発明は上述の実施例に限定されるものではない。たと
えば、上述の実施例では、すすぎ工程は各1回の中間排
水動作および中間給水動作ならびにすすぎ動作などを含
んでいるが、すすぎ工程にはさらに1回または複数回の
中間排水動作および中間給水動作ならびにすすぎ動作な
どが含まれてもよい。
【0046】この場合に、たとえば、第2回目などの中
間排水動作終了時や中間脱水動作終了時に洗濯物の重量
を検出して、その後の洗濯動作を制御することができる
ようにしてもよい。その他本発明の要旨を変更しない範
囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【0047】
【発明の効果】以上のように本発明の洗濯機によれば、
第1重量検出手段によって洗濯物の乾燥重量が検出さ
れ、洗い工程後のすすぎ工程における中間排水動作と中
間給水動作との間、および排水工程と脱水工程との間の
少なくともいずれか一つの期間に、第2重量検出手段に
よって洗濯物の重量が検出され、さらに、第1および第
2重量検出手段によって検出された各検出重量の差が求
められる。そして、この重量差に基づいて洗濯機の動作
が制御される。この重量差は洗濯物が含む水分の量(含
有水量)を表している。
【0048】すなわち、本発明では洗濯動作の制御に直
接的に関与する洗濯物の含有水量が求められる。しかも
求められる含有水量は、洗濯物の乾燥重量に基づいてい
るので、洗濯物中に実際に含まれている洗濯液またはす
すぎ液の量に相当する。このようにして、洗濯動作の制
御に直接的に必要な含有水量が正確に求められ、この正
確な含有水量に基づいて洗濯動作が制御されるので、洗
濯物の種類などに応じた最適な洗濯動作を確実に行なわ
せることができる。
【0049】しかも、含有水量を求めるための洗濯物の
重量の検出は、洗濯槽が静止している期間に行なわれる
から、重量の検出が不正確になるおそれもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の洗濯機の動作を説明するた
めのフローチャートである。
【図2】洗濯機の全体の概略構成を示す断面図である。
【図3】洗濯機の概略構成の一部を切欠いて示す側面図
である。
【図4】防振機構と外槽の上下変位を検出する検出機構
との構成を拡大して示す断面図である。
【図5】上記洗濯機の電気的構成を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
2 吊り棒 2a 検出機構 5 洗濯槽 7 給水口 8 排水口 26 コイルばね 27 フェライトコア 28 コイル 42 重量センサ 50 マイクロコンピュータ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】洗濯物を収容した洗濯槽に給水する給水工
    程と、給水された洗濯槽内の洗濯物を洗う洗い工程と、
    洗濯槽内の洗剤液またはすすぎ液を排水する中間排水動
    作および排水された洗濯槽内に再び給水する中間給水動
    作ならびに洗濯槽内の洗濯物をすすぐすすぎ動作を含む
    すすぎ工程と、すすぎ工程後の洗濯槽内のすすぎ液を排
    水する排水工程と、排水された洗濯槽内の洗濯物を脱水
    する脱水工程とを含む洗濯動作の各工程を制御する制御
    手段を有する洗濯機において、 上記給水工程に先立って、洗濯槽に収容された洗濯物の
    乾燥重量を検出する第1重量検出手段と、 上記すすぎ工程における中間排水動作と中間給水動作と
    の間、および上記排水工程と脱水工程との間のうちの少
    なくともいずれか一つの期間に、洗濯槽に収容された洗
    濯物の重量を検出する第2重量検出手段とを含み、 上記制御手段は、上記第2重量検出手段により洗濯物の
    重量が検出された以後には、上記第1重量検出手段およ
    び第2重量検出手段の各検出重量の差に基づいて洗濯動
    作を制御するものであることを特徴とする洗濯機。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009066941A3 (en) * 2007-11-20 2009-09-17 Lg Electronics Inc. Method and apparatus for treating laundry
WO2011128510A1 (en) 2010-04-14 2011-10-20 Bronto Skylift Oy Ab Method for locking operating position of boom, personnel hoist and lift cylinder
JP2013176851A (ja) * 2012-02-28 2013-09-09 Hokkaido Jiki Insatsu Kk 紙片等の折り目構造
JP2016202372A (ja) * 2015-04-17 2016-12-08 日立アプライアンス株式会社 洗濯機および洗濯機の制御方法

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