JPH0533635Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、窓が窓枠に縦軸と横軸で枢着され、
窓側係合部材と窓枠係合部材相互の係合を連動部
材を介して解除し、窓を内開き、内倒しするよう
設けてなる開き窓のレバーハンドルに関する。

〔従来の技術〕

従来、内開き、内倒し可能な開き窓において、
窓枠側係合部材に対して窓側係合部材を一方向へ
移動して窓をロツクし、又はこれと反対方向へ移
動して窓のロツクを解除し、窓を内開き、内倒し
するよう構成したものは知られている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかしながら、上述従来の開き窓におけるハン
ドルは、窓のロツク、又はロツク解除を、ハンド
ルを正回転、又は逆回転して行う構成である為、
窓を内開き、内倒しするには、ハンドルを多数回
正転、又は逆転する必要があり、操作が煩雑で、
かつ時間もかゝる等の問題点がある。

そこで、上記問題点を解消したものとして、内
倒し用ハンドルと内開き用ハンドルを適当に組み
合せて構成し、各ハンドルを夫々下方へ回動させ
るだけのワンタツチ操作で窓の内開き、内倒しを
容易、かつ素早く行い得るようにした開き窓のレ
バーハンドルは本願人が提案し、先願となつてい
る。

しかし、上記レバーハンドルによると、内開き
用ハンドル操作時に、内倒し用ハンドルも一緒に
動いてしまうといつた操作上の不具合が生じ易
く、為に内開き、内倒しの不動作をまねく等の問
題点を今だ有している。

本考案は上述問題点を解消しようとしたもの
で、内倒し用ハンドル及び内開き用ハンドルの単
独操作を確実にして、窓の内倒し、内開きを不動
作なく行い得るようにすると共に、外部から室内
部へ進入する必要のある場合に、外部ハンドルを
連動可能に取り付けることで、内開き操作を可能
にした開き窓のレバーハンドルを提供しようとす
るのが、その目的である。

〔問題点を解決する為の手段〕

即ち本考案は、窓が窓枠に縦軸と横軸にて枢着
され、窓側係合部材と窓枠側係合部材相互の係合
を連動部材を介して解除し、窓を内開き、内倒し
するよう設けてなる開き窓のレバーハンドルにお
いて、窓に固定される本体に、上記連動部材のハ
ンドル受を係合して上下方向へスライドする連動
ボルトを取り付けると共に、上下方向へ回動する
内倒し用ハンドルを枢着し、該内倒し用ハンドル
の枢着点近傍に基端部近傍を枢着して上下方向へ
回動する内開き用ハンドルを取り付け、上記連動
ボルトを、上記内倒し用ハンドルの下方回動によ
つて下動可能にして、かつ上記内開き用ハンドル
の下方回動により上動可能に内開き用ハンドル基
端と連動ボルトをアームで連結し、かつ内倒し用
ハンドルを非操作位置に保持するロツク機構を同
ハンドル及び本体に設けて構成し、上述問題点を
解決したのである。

〔実施例〕

以下本考案の実施例を図面に基づいて詳述すれ
ば、第１図ないし第５図に示したように、縦長の
本体１に上下方向へ長くガイド孔２が貫通させて
あり、該ガイド孔２の開口部にガイド凸部３を設
けてスライド金具４を上下方向へスライド自在に
係嵌させてある。

上記スライド金具４に連動ボルト５がカシメピ
ン６等で横向きに固定させてあり、上記ガイド孔
２から本体１の裏側へ所望長さ突出させて連動部
材７のハンドル受８に係合させてある。

上記ガイド孔２の上下両端は、上記連動ボルト
５の移動を規正するストツパー９，１０に形成し
てある。

上記本体１の下端から前方へ突出したボス１
１，１１に基端（下端）を軸１２で枢着して横断
面略コ字形状の内倒し用ハンドル１３が上下方向
へ回動可能に形成させてある。

上記内倒し用ハンドル１３の枢着点ａの近傍、
つまり、枢着点ａから所望寸法だけ上方前部に基
端（下端）から所望寸法だけ上部を軸１５で枢着
して内開き用ハンドル１４が枢着点ｂを支点とし
て上下方向へ回動可能に形成させてある。

上記内開き用ハンドル１４の基端にあつて、上
記枢着点ｂから所望寸法だけ下方で、かつ上記枢
着点ａより所望寸法だけ上方の本体１側よりと、
上記スライド金具４に夫々端部を軸１６と上記カ
シメピン６で枢着したアーム１７により、上記内
開き用ハンドル１４とスライド金具４は連結させ
てあり、これにより、内開き用ハンドル１４を前
方へ回動することでアーム１７、スライド金具４
を介して連動ボルト５を第４図のようにストツパ
ー９に当接するまで上方へ移動可能に、かつ上記
内倒し用ハンドル１３を下方へ回動することで内
開き用ハンドル１４、アーム１７、スライド金具
４を介して連動ボルト５を第５図のようにストツ
パー１０に当接するまで下方へ移動可能としてあ
る。

又、上記内開き用ハンドル１４を前方へ回動す
る時、内倒し用ハンドル１３が一緒に回動される
ことがないよう上記本体と内倒し用ハンドル１３
に、該内倒し用ハンドル１３のロツク機構１８が
設けられている。

こゝで上記ロツク機構１８は、一端を上記本体
１にネジ１９に固定して前方へ延出し、該延出端
に側面略横向きＵ字形状に曲成した係合部２０ａ
が、上記内倒し用ハンドル１３の下向き段部１３
ａの前縁から下方へ突出してネジ２１にて固定し
た係合金具２２と係脱自在に係合して、内倒し用
ハンドル１３を第１図の非操作位置にロツクする
板バネ２０と、上記内倒し用ハンドル１３の先端
部の長さ方向へ穿設して、内端を上記下向き段部
１３ａに開口した貫通孔１３ｂにスライド自在に
貫通して下端に固定した止め輪２３等で離脱を阻
止すると共に、一端を貫通孔１３ｂの途中に設け
た上向き段部１３ｃに、他端を先端の頭部２４ａ
に夫々掛止して介在したコイルバネ２５により内
倒し用ハンドル１３の先端から外側へ突出する方
向へ弾撥力を付勢させてあると共に、下端を上記
板バネ２０の係合部２０ａと当接可能としたプツ
シユボタン２４とで形成させてある。

かくして、内倒し用ハンドル１３を上方へ回動
復帰させると、係合金具２２が板バネ２０の係合
部２０ａに突き当り、バネ力に抗して板バネ２０
が下方へ弾性変形した後、上方へ復帰することで
係合部２０ａの先端と係合金具２２が第１図のよ
うに係合し、内倒し用ハンドル１３は第１図の非
操作位置にロツク保持される。この状態でプツシ
ユボタン２４をコイルバネ２５に抗して押し込む
と、その下端が上記係合部２０ａを押し下げるの
で、バネ力に抗して板バネ２０は下方へ弾性変形
され、上記係合金具２２との係合が解かれ、内倒
し用ハンドル１３はロツク解除され、下方へ回動
可能となる。

次に、上述の本案レバーハンドルが適用される
開き窓につき、図面に基づいて説明する。

第６図ないし第９図イ，ロ，ハに示したように
窓２６は窓枠２７に上・下部ヒンジ２８，２９の
縦軸２８′，２９′を中心として第６図において右
手前方向へ内開き可能にかつ下部ヒンジ２９の横
軸２９″と内倒しヒンジ３０に係合する内倒しロ
ーラー金具を中心として下手前方向へ内倒し可能
に軸支されている。

上記窓２６には、前記ハンドル受８と、窓側係
合部材、つまりローラー金具３１，３１′，３
１″と、ヒンジ用ローラー金具３２と、内倒しロ
ーラー金具３３とがワイヤー、又は板バネ等から
なる連動部材７にて往復移動可能に連動連結され
ている。

一方、窓枠２７には窓枠側係合部材、つまりロ
ーラー受３４，３４′，３４″が上記各ローラー金
具３１，３１′，３１″と固定されている。

而して上記構成において、レバーハンドルを窓
２６の開放端側内面にビス等で固定し、連動ボル
ト５をハンドル受８に係合する。

第１図、第２図、第６図、第７図イ、第８図
イ、第９図に夫々示した閉窓状態では、窓２６の
ローラー金具３１，３１′，３１″、内倒しローラ
ー金具３３は、窓枠２７のローラー受３４，３
４′，３４″、内倒しヒンジ３０と夫々係合してい
る為、窓２６は開かない。

閉窓状態で、内開き用ハンドル１４を下方（前
方）へ回動すると、軸１５を支点として第４図の
ように回動し、アーム１７を介してスライド金具
４を押し上げ、連動ボルト５がストツパー９に当
接するまで上動する。

これによりハンドル受８が押し上げられるの
で、第７図ロ、第８図ロ、第９図ロに示すように
連動部材７を介してローラー金具３１，３１′，
３１″及び内倒しローラー金具３３が移動し、ロ
ーラー受３４，３４′，３４″及び内倒しヒンジと
の係合が外れ、上記ヒンジ２８，２９の縦軸を中
心として窓２６は右手前方向へ内開き可能とな
る。

又、窓２６の内開き時、内倒し用ハンドル１３
はロツク機構１８によつてロツクされているので
回動することなく所定の位置に保持されている。

次に、閉窓状態で、内倒し用ハンドル１３を持
つた手の指でプツシユボタン２４を押し込み、ロ
ツク機構１８による内倒し用ハンドル１３のロツ
クを解除した後、当該ハンドル１３を下方へ回動
すると、内開き用ハンドル１４も一体的に回動さ
れ、（第５図参照）内倒し用ハンドル１３は軸１
２を中心として回動し、アーム１７、スライド金
具４を介して連動ボルト５をストツパー１０に当
接するまで下降する。

これにより、ハンドル受８は引き下げられ、連
動部材７を介してローラー金具３１，３１′，３
１″及びヒンジ用ローラー金具３２とローラー受
３４，３４′，３４″及び上部ヒンジ２８との係合
が第７図ハ、第８図ハ、第９図ハに示した如く外
されて、内倒しヒンジ３０と内倒しローラー金具
３３は第７図ハに示した如く係合し、下部ヒンジ
２９と内倒しヒンジ３０の横軸を中心として窓２
６は下手前方向へ内倒し可能となる。

〔考案の効果〕

以上説明したように本考案に係る開き窓のレバ
ーハンドルは構成したから、内倒し用ハンドル１
３及び内開き用ハンドル１４を下方へ回動するだ
けのワンタツチ操作によつて窓の内倒し及び内開
きの為のハンドル操作を容易に、かつ素早く行う
ことができ、従つて火災等の非常時の場合にも排
煙窓に迅速に対応できることはもとより、内倒し
用ハンドル１３はロツク機構１８で非操作位置に
ロツク保持されるので、内開き時内開き用ハンド
ル１４と一緒に内倒し用ハンドル１３が動いてし
まうといつた操作上の不具合を生じることはなく
なり、内開き用ハンドル１４を単独操作可能であ
るから、内開き、内倒しを誤動作なく確実に行い
得て操作性に優れたものとすることができ、又内
開き用ハンドル１４と連動ボルト５は相互に動作
可能であるから、非常時等の為に外部から入室可
能なるよう窓の外部に外部ハンドル（図示せず）
を連動部材７を介して当該レバーハンドルと連動
させて取り付けた場合にも内開き用ハンドル１４
はロツクされないから、外部からの内開き操作が
可能になる等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る開き窓のレバーハンドル
の実施例を示す側面図、第２図は同実施例の正面
図、第３図は第１図における下面図、第４図、第
５図は同実施例の内開き窓状態と、内倒し窓状態
を夫々示す各側面図、第６図は開き窓の閉窓状態
を示す一部断面正面図、第７図イ，ロ，ハ、第８
図イ，ロ，ハ、第９図イ，ロ，ハは第６図におい
て−線、−線、−線に沿つて切断し
た閉窓状態、内開き可能状態及び内倒し可能状態
を夫々示す矢視断面図である。 １……本体、５……連動ボルト、７……連動部
材、８……ハンドル受、１３……内倒し用ハンド
ル、１４……内開き用ハンドル、１７……アー
ム、１８……ロツク機構、２６……窓、２７……
窓枠、３０，３４，３４′，３４″……窓枠側係合
部材、３１，３１′，３１″，３３……窓側係合部
材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 窓２６が窓枠２７に縦軸と横軸で枢着され、窓
   側係合部材３１，３１′，３１″，３２，３３と窓
   枠係合部材３０，３４，３４′，３４″相互の係合
   を連動部材７を介して解除し、窓を内開き、内倒
   しするよう設けてなる開き窓のレバーハンドルに
   おいて、窓に固定される本体１に、上記連動部材
   のハンドル受８を係合して上下方向へスライドす
   る連動ボルト５を取り付けると共に、上下方向へ
   回動する内倒し用ハンドル１３を枢着し、該内倒
   し用ハンドルの枢着点近傍に基端部近傍を枢着し
   て上下方向へ回動する内開き用ハンドル１４を取
   り付け、上記連動ボルトを、上記内倒し用ハンド
   ルの下方回動によつて下動可能にして、かつ上記
   内開き用ハンドルの下方回動により上動可能に内
   開き用ハンドル基端と連動ボルトをアーム１７で
   連結し、かつ内倒し用ハンドルを非操作位置に保
   持するロツク機構１８を同ハンドル及び本体に設
   けてなることを特徴とする開き窓のレバーハンド
   ル。