JPH0533600A

JPH0533600A - シールド工事用車両

Info

Publication number: JPH0533600A
Application number: JP3210199A
Authority: JP
Inventors: Yoshiaki Omori; 嘉朗大森; Shoichi Morimoto; 正一森本
Original assignee: Fujita Corp
Current assignee: Fujita Corp
Priority date: 1991-07-26
Filing date: 1991-07-26
Publication date: 1993-02-09
Anticipated expiration: 2012-07-23
Also published as: JP2633114B2

Abstract

(57)【要約】［目的］特に、中口径以下のシールド掘進機を使う内
空断面の比較的小さな坑内でのレールの敷設・撤去作業
を無くし、省力化、工期短縮、無人化施工及び安全施工
に大きく貢献できるシールド工事用車両を提供する。［構成］断面がほぼ円状のセグメント坑１内で、セグ
メント３の搬入や掘削土の搬出を行なうシールド工事用
車輌１１であって、ほぼ円状のセグメント坑１内の底面
の中央に配設された駆動輪１３と、ほぼ円状のセグメン
ト坑１内の底面の中央の両側にそれぞれ回転可能に配設
された転動輪２５とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、断面がほぼ円状のセグ
メント坑内で、セグメントの搬入や掘削土の搬出を行な
うシールド工事用車両に関する。

【０００２】

【従来の技術】シールド工事でセグメントや掘削土の運
搬を行なう場合、従来は、セグメント坑内にレールを敷
設し、このレール上を走行する電動式の有軌条運搬車両
を用いていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな有軌条運搬車両による運搬システムを採用した場
合、以下の如き問題があった。（１）断面がほぼ円状のセグメント坑内でレール及び枕
木の敷設・撤去作業を必要とし、これは特に、内空断面
の比較的小さな狭い坑内では過酷な作業となっている。（２）二次覆工工事に必要なレール下の土砂掃除に対し
ても改めて、レールの撤去・敷設を余儀なくされてい
る。（３）レール敷設による内空断面の使用率の低さが後方
設備を狭小に制限するとともに、屑缶、セグメント台車
等々の形状にも制限を加え、その結果、作業能率・サイ
クルタイムが極めて低い状態となっている。（４）レール敷設精度が悪いと、脱線横転事故が発生
し、不安全な作業ともなっている。

【０００４】本発明は前記事情に鑑み案出されたもので
あって、本発明の目的は、特に、中口径以下のシールド
掘進機を使う内空断面の比較的小さな坑内でのレールの
敷設・撤去作業を無くし、省力化、工期短縮、無人化施
工及び安全施工に大きく貢献できるシールド工事用車両
を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明は、断面がほぼ円状のセグメント坑内で、セグメ
ントの搬入や掘削土の搬出を行なうシールド工事用車両
であって、ほぼ円状のセグメント坑内の底面の中央に配
設された駆動輪と、ほぼ円状のセグメント坑内の底面の
中央の両側にそれぞれ回転可能に配設された転動輪とを
備えることを特徴とする。また、本発明は、前記駆動輪
及び転動輪が、夫々無限軌道式車輪で構成されているこ
とを特徴とする。また、本発明は、前記駆動輪及び転動
輪が、夫々タイヤ式車輪で構成されていることを特徴と
する。また、本発明は、断面がほぼ円状のセグメント坑
内で、セグメントの搬入や掘削土の搬出を行なうシール
ド工事用台車であって、ほぼ円状のセグメント坑内の底
面の中央の両側にそれぞれ回転可能に配設された転動輪
を備えることを特徴とする。

【０００６】

【実施例】以下、本発明の好適実施例を添付図面に従っ
て説明する。図１は本発明に係るシールド工事用車両の
第１実施例としてスチールセグメント運搬車両を示す概
略側面図で、図２はその牽引車における無限軌道式の駆
動車輪及び誘導車輪の関係を示す要部正面図である。図
１及び図２において、１は断面が円形のスチールセグメ
ント坑、１０は本発明に係るシールド工事用無軌条運搬
車両、１１は電動式無人牽引車、２１はセグメント台
車、３１はズリトロ車である。

【０００７】この第１実施例において、電動式無人牽引
車１１には、バッテリ、電動機、変速機、無線送受信機
等が搭載され、車幅方向中央に前後一対の無限軌道式駆
動車輪１３，１３が配設され、車幅方向の左右両側に
は、前後方向に長い無限軌道式誘導車輪１５，１５が配
設されている。ここで、無限軌道式駆動車輪１３は、ほ
ぼ円状のスチールセグメント坑１内の底面の中央に接地
するように配設されている。無限軌道式駆動車輪１３
は、駆動輪と従動輪とに掛装されたゴムクローラからな
り、接地摩擦抵抗を高めて、スチールセグメント坑１内
でスリップしない、確実な走行が行なえるように構成さ
れている。同様に無限軌道式誘導車輪１５も、前記より
も長いゴムクローラによる無限軌道帯を、車体前後の回
転可能な輪体に掛装して構成され、ほぼ円状のスチール
セグメント坑１内の底面の中央の両側に接地するように
配設されている。

【０００８】他方、スチールセグメント坑１内の底面の
中央には、そのスチールセグメント３に、予め、工場で
の生産過程等で車輪案内用の左右の突条部５，５が装着
されている。セグメント台車２１は、往路で図示の如く
複数のスチールセグメント３・・・を重ねて積載し、ま
た、復路では図示せぬ掘削土を積載するもので、車幅方
向中央の左右に、前記と同じ構成による無限軌道式誘導
車輪２５，２５を備えている。更に、ズリトロ車３１
は、真空ポンプ３７を搭載したバキューム装置を備え、
セグメント坑１内底部にこぼれて溜った土砂を吸引する
よう構成したもので、車幅方向中央の左右に、前記と同
じ構成による無限軌道式誘導車輪３５，３５を備えてい
る。

【０００９】以上の電動式無人牽引車１１に、複数のセ
グメント台車２１・・・を連結して、最後尾にズリトロ
車３１を連結した編成により、スチールセグメント坑１
用のシールド工事用無軌条運搬車両１０を構成する。以
上において、電動式無人牽引車１１は、車幅方向中央前
後の無限軌道式駆動車輪１３，１３及びその左右の無限
軌道式誘導車輪１５，１５を備えており、従来の如きレ
ール上の軌条走行の場合よりも走行抵抗が増すことか
ら、それに応じた能力・容量のバッテリが装備されてい
る。また、無限軌道式駆動車輪１３及び無限軌道式誘導
車輪１５は、上下・前後・左右方向にフリーのサスペン
ションにより牽引車１１に夫々懸架支持されており、セ
グメント台車２１の無限軌道式誘導車輪２５、ズリトロ
車３１の無限軌道式誘導車輪３５のサスペンションも同
様である。

【００１０】そして、先頭の電動式無人牽引車１１に
は、作業員を含む前方の障害物を検知する例えば超音波
検知器等による障害物検知器１９が設けられ、最後尾の
ズリトロ車３１には、同様に超音波検知器等による後方
の障害物を検知する障害物検知器３９が設けられてい
る。また、図示しないが、先頭車及び最後尾車には、坑
内監視のための工業用テレビカメラが設置されている。

【００１１】以上のシールド工事用無軌条運搬車両１０
によれば、スチールセグメント坑１内の底面中央の突条
部５，５間に沿って、電動式無人牽引車１１の無限軌道
式駆動車輪１３，１３が案内されながら駆動走行し、車
幅方向左右の各無限軌道式誘導車輪１５，１５，２５，
２５，３５，３５も回転して、無人運転が行なわれる。
ここで、例えば、堅坑付近では、マニュアルによる遠隔
操作、坑内では、セグメント内側の有線設備及び牽引車
１１に設置した送受信機による無人運転が行なわれる。
以上のシステムにより、掘削現場へのスチールセグメン
ト３・・・の運搬と、掘削土の積み込み搬出が行なわれ
る。

【００１２】そして、このような往路・復路の走行時に
おいて、掘削時・運搬時にこぼれてセグメント坑１内底
部に溜った土砂を、最後尾のズリトロ車３１に搭載した
真空ポンプ３７によるバキューム装置で吸引すると、セ
グメント坑１内底部の掃除も行なわれ、車両走行を円滑
に行なうことが可能となる。また、先頭の電動式無人牽
引車１１及び最後尾のズリトロ車３１の双方に、超音波
検知器等による非接触式の検知器１９，３９を備えるこ
とにより、対人または障害物が一定距離に近づいた場
合、車両を停止させて、運行の安全を図ることができ
る。

【００１３】次に、本発明の第２実施例に係るシールド
工事用車両について図３及び図４を参照して説明する。
図３及び図４において、７はコンクリートセグメント
坑、１１は電動式無人牽引車、２１はセグメント台車、
３１はズリトロ車である。この第２実施例においては、
コンクリートセグメント坑７内の走行用につき、駆動車
輪及び誘導車輪の構成が前記第１実施例と異なるだけ
で、他は同様である。

【００１４】即ち、バッテリ、電動機、変速機、無線送
受信機等を搭載した電動式無人牽引車１１には、車幅方
向中央に、ゴムタイヤを装着してなる前後のタイヤ式駆
動車輪１４，１４が配設され、車幅方向の左右両側に、
ゴムタイヤを装着してなる前後のタイヤ式誘導車輪１
６，１６・・・が配設されている。即ち、無限軌道式駆
動車輪１３は、ほぼ円状のコンクリートセグメント坑７
内の底面の中央に接地するように配設され、また、タイ
ヤ式誘導車輪１６，１６はコンクリートセグメント坑７
内の底面の中央の両側に接地するように配設されてい
る。ここで、タイヤ式駆動車輪１４としたのは、コンク
リートセグメント坑７内面は、前記スチールセグメント
坑１内面よりも摩擦抵抗が高く、ゴムタイヤによる走行
が可能であるためである。尚、このタイヤ式駆動車輪１
４に関して、図４の例では、左右で対をなす小径のもの
であるが、一輪でタイヤ式誘導車輪１６と同径のもの
（図３参照）等でも良い。

【００１５】そして、図示の如く複数のコンクリートセ
グメント９・・・及び掘削土を積載するセグメント台車
２１には、車幅方向中央の左右に、前記と同じ構成によ
る前後のタイヤ式誘導車輪２６，２６・・・が配設され
ている。更に、ズリトロ車３１は、真空ポンプ３７を搭
載したバキューム装置を備えたズリトロ車３１にも、車
幅方向中央の左右に、前記と同じ構成によるタイヤ式誘
導車輪３６，３６・・・が配設されている。このよう
に、コンクリートセグメント坑７用のセグメント運搬車
両の場合には、タイヤ式駆動車輪１４，１４、タイヤ式
誘導車輪１６，１６・・・，２６，２６・・・，３６，
３６・・・を採用する。

【００１６】尚、具体的な細部の構成等については、実
施例の他、必要に応じて適宜に変更可能であることは勿
論である。また、車両の大きさについても、中口径以下
のシールド掘進機を使う内空断面の比較的小さな坑内用
のものに限らず、大口径の坑内用の大きな牽引車や台車
等としても良い。

【００１７】

【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
係るシ−ルド工事用車両によれば、ほぼ円状のセグメン
ト坑内の底面の中央に配設した駆動輪と、セグメント坑
内の底面の中央の両側にそれぞれ回転可能に配設した転
動輪とで車両を走行させ、また、ほぼ円状のセグメント
坑内の底面の中央の両側で回転する転動輪を備えた台車
を前記車両で牽引するようにしたので、特に、中口径以
下のシールド掘進機を使う内空断面の比較的小さな坑内
でのレールの敷設・撤去作業を無くして、省力化に大き
く貢献でき、工期が短縮できるとともに、無人化施工を
更に進展でき、安全施工にも大きく貢献することができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例に係るシールド工事用車両
の概略側面図である。

【図２】その牽引車における無限軌道式の駆動車輪及び
誘導車輪の関係を示す要部正面図である。

【図３】本発明の第２実施例に係るシールド工事用車両
の概略側面図である。

【図４】その牽引車におけるタイヤ式の駆動車輪及び誘
導車輪の関係を示す要部正面図である。

【符号の説明】１スチールセグメント坑３スチールセグメント７コンクリートセグメント坑９コンクリートセグメント１０シールド工事用無軌条運搬車両１１電動式無人牽引車１３無限軌道式駆動車輪１４タイヤ式駆動車輪１５無限軌道式誘導車輪１６タイヤ式誘導車輪１９検知器２１セグメント台車２５無限軌道式誘導車輪２６タイヤ式誘導車輪３１ズリトロ車３５無限軌道式誘導車輪３６タイヤ式誘導車輪３７真空ポンプ３９検知器

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】断面がほぼ円状のセグメント坑内で、セ
グメントの搬入や掘削土の搬出を行なうシールド工事用
車両であって、ほぼ円状のセグメント坑内の底面の中央に配設された駆
動輪と、ほぼ円状のセグメント坑内の底面の中央の両側にそれぞ
れ回転可能に配設された転動輪と、を備えることを特徴とするシールド工事用車両。
【請求項２】前記駆動輪及び転動輪は、夫々無限軌道
式車輪で構成されている請求項１記載のシールド工事用
車両。
【請求項３】前記駆動輪及び転動輪は、夫々タイヤ式
車輪で構成されている請求項１記載のシールド工事用車
両。
【請求項４】断面がほぼ円状のセグメント坑内で、セ
グメントの搬入や掘削土の搬出を行なうシールド工事用
台車であって、ほぼ円状のセグメント坑内の底面の中央の両側にそれぞ
れ回転可能に配設された転動輪を備える、ことを特徴とするシールド工事用台車。