JPH05335424A - 絶縁層を介した上部電極と下部電極の導通方法及びその構造 - Google Patents

絶縁層を介した上部電極と下部電極の導通方法及びその構造

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JPH05335424A
JPH05335424A JP13724392A JP13724392A JPH05335424A JP H05335424 A JPH05335424 A JP H05335424A JP 13724392 A JP13724392 A JP 13724392A JP 13724392 A JP13724392 A JP 13724392A JP H05335424 A JPH05335424 A JP H05335424A
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Japan
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electrode
contact hole
insulating layer
film
conductive material
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Application number
JP13724392A
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English (en)
Inventor
Setsuo Ishibashi
節雄 石橋
Mitsuo Bito
三津雄 尾藤
Kazunari Takita
一成 瀧田
Kazunori Matsueda
主範 松枝
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Alps Alpine Co Ltd
Original Assignee
Alps Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 上部電極が絶縁層からなるコンタクトホール
を介して導通している下部電極との効率的な導通方法及
びその構造の提供。 【構成】 下部電極上に、絶縁層を被覆し、この絶縁層
にコンタクトホールを形成し、前記コンタクトホール内
部及び前記絶縁層上面に、焼成後に導電性を有する材料
を設け、これを焼成することにより、コンタクトホール
内の導通材及び上部電極を一体形成することを特徴とす
る。 【効果】 上部電極と下部電極とのコンタクトを効率的
に行なうことができ、かつ、製造工程の簡略化を図るこ
とが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体の製造プロセス
等における、絶縁層を介した上部電極と下部電極の導通
方法及びその構造に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は、薄膜トランジスタ(以下TFT
と略称する。)を備えアクティブマトリックス液晶基板
の一構成例を示す略断面図である。この液晶基板は、基
板1上にゲート電極2及び画素電極3が設けられ、更
に、これを覆うゲート絶縁膜4と、この上面に設けられ
たa−Si膜5aからなる能動層5及びn+層6とから
なる半導体層7が形成されている。また、この半導体層
7上には、抵抗の小さい金属材料でゲート電極9a及び
ドレイン電極9bが設けられている。
【0003】更に、前記ゲート絶縁膜4には、コンタク
トホール8が設けられており、そして、このコンタクト
ホール8には導通材8Bが充填されて、前記ドレイン電
極9bと、前記画素電極3が接続された構成になってい
る。
【0004】そして、上記構成からなる液晶基板を製造
するには、例えば、最初に図5(a)に示すように、低
融点ガラス等の絶縁体からなる基板1上に、P(リン)
やB(ホウ素)をドープした多結晶シリコンあるいはC
r、Mo、Ti等の低抵抗金属からなるゲート電極2を
形成する。
【0005】次に、この上に図5(b)に示すように、
インジウム、スズ酸化物からなる透明導電膜(以下、I
TO膜と略称する)3aを形成する。この後、このIT
O膜3aをフォトリソグラフィー技術を用いて、図5
(c)に示す形状に成形して画素電極3(下部電極)を
形成する。この際、エッチャントには、通常塩酸硝酸混
合系のものが用いられる。
【0006】そして、この上に、図5(d)に示すよう
にゲート絶縁膜4を形成する。このゲート絶縁膜4は、
ゲート電極2上にSiO2(酸化珪素)、Si34(窒
化珪素)等を被膜することにより形成する。
【0007】次に、このゲート絶縁膜4の上には、TF
Tの能動層5になるa−Si膜5aと、n+層6になる
+a−Si膜6aとを形成する。そして、この表面に
レジストを塗布し、これを感光・現像した後、前記a−
Si膜5aとn+a−Si膜6aをエッチング処理し
て、図5(f)に示すように、能動層5とn+層6から
なる半導体層7を形成する。
【0008】この後、前記画素電極3上部のゲート絶縁
膜4に、図5(f)に示すような、20μm角程度の大
きさで、深さ、約数千Å程度のコンタクトホール8を形
成する。そして、このコンタクトホール8の内部にAl
等からなる導通材8Bを充填するために、図5(g)に
示すように、スパッタ等で導通材8Bを成膜した後、エ
ッチング処理により不要部分を除去して図5(h)に示
すような形状とする。
【0009】次に、図5(i)に示すようにこれらの上
に、Al(アルミニウム)やCr(クロム)のような抵
抗値の小さい金属材料からなる導電体膜9を被膜する。
そして、この導電体膜9をフォトリソグラフィー技術を
用いて、パターニングしてソース電極9a、ドレイン電
極9b(上部電極)を形成する。よって、このドレイン
電極9bは、前記コンタクトホール8内部に充填された
コンタクト材料8Bを介して、前記画素電極3に接続さ
れた構造となっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って、上述したよう
に、前記従来の液晶基板の製造方法においては、ドレイ
ン電極9bと画素電極3とがコンタクトをとる手段とし
て、画素電極3上のゲート絶縁膜4にコンタクトホール
8を形成し、このコンタクトホール8内部にAl等から
なる導通材8Bを充填すべく、前記導通材8Bをスパッ
タ法等により成膜後、この導通材8Bをエッチング処理
により不要部分を除去して、パターニングを行なった
後、この上にソース電極9aびドレイン電極9bを形成
したものである。
【0011】しかしながら、前記コンタクトホール8内
部にAl等からなる導通材8Bをスパッタ法によって、
緻密に確実に充填させるためには、コンタクトホール8
の深さ及び幅等の形状に、次に示すような限界がある。
例えば、図8に示すように、コンタクトホールの深さを
a、幅をbとした時に、このアスペクト比(a/b)
が、a/b>1であると、スパッタ法によってこのコン
タクトホール8内に導通材8Bを緻密に空隙なく充填さ
せるのは難しく、かつ時間がかかる。
【0012】よって、前記従来の液晶基板の絶縁層中に
設けられたコンタクトホール内部に充填された導通材8
Bには、空隙が生じ易いために、ドレイン電極9bと画
素電極3とのコンタクト機能に欠陥を生じる恐れがあっ
た。特に、前記コンタクトホール8の深さが、深い場合
には、上記のようにコンタクトホール8内に、導通材8
Bを、スパッタ法等において緻密に、確実に充填させる
ことが困難であって、ドレイン電極9bと画素電極3と
のコンタクト不良が、生じ易いといった問題を有してい
た。
【0013】そしてさらに、上述したように、ドレイン
電極9b(上部電極)と画素電極3(下部電極)とのコ
ンタクト手段を形成するための前記従来の製造工程は、
ゲート絶縁層4の画素電極3上にコンタクトホール8を
形成し、その後この上に導通材8Bを成膜し、これを図
5(g)と図5(h)に示すように、パターニングする
工程を必要とするなど、複雑な製造工程を必要とするた
めに、生産効率が良好でなく、その歩留まりの悪さが問
題とされていた。
【0014】よって、本願発明は上記課題を鑑みてなさ
れたもので、上部電極が絶縁層からなるコンタクトホー
ルを介して導通している下部電極と良好なコンタクトを
とることができ、かつ、その製造工程の簡略化を図るこ
とを可能にした導通方法及びその構造を提供することを
目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の絶縁層
を介した上部電極と下部電極の導通方法は、上記課題を
解決するために、下部電極上に、絶縁層を被覆し、この
絶縁層にコンタクトホールを形成し、前記コンタクトホ
ール内部及び前記絶縁層上面に、焼成後に導電性を有す
る材料を設け、これを焼成することにより、コンタクト
ホール内の導通材及び上部電極を一体形成することを特
徴とするものである。
【0016】請求項2に記載の絶縁層を介した上部電極
と下部電極の導通方法は、上記課題を解決するために、
請求項1に記載のコンタクトホール内部及び絶縁層上面
に設ける、焼成後に導電性を有する材料を、浸積法、ス
ピンコート法、スプレー法等の塗布手段によって形成す
ることを特徴とするものである。
【0017】請求項3に記載の絶縁層を介した上部電極
と下部電極の導通方法は、上記課題を解決するために、
下部電極上に、絶縁層を被覆し、この絶縁層にコンタク
トホールを形成した後、前記コンタクトホール内部に、
焼成後に導電性を有する材料を充填し、これを焼成し導
通材を形成した後、この導通材の上部及び前記絶縁層上
面に導電性材料を積層することにより上部電極を形成す
ることを特徴とするものである。
【0018】請求項4に記載の絶縁層を介した上部電極
と下部電極の導通方法は、上記課題を解決するために、
請求項3に記載のコンタクトホール内部に設ける、焼成
後に導電性を有する材料を、浸積法、スピンコート法、
スプレー法等の塗布手段によって形成することを特徴と
するものである。
【0019】請求項5に記載の絶縁層を介した上部電極
と下部電極の導通機構は、上記課題を解決するために、
下部電極上に積層されたコンタクトホールを有する絶縁
層の前記コンタクトホール内部及び、前記絶縁層上面
に、焼成によりに導電性が付与される導通材及び上部電
極が設けられてなることを特徴とするものである。
【0020】請求項6に記載の絶縁層を介した上部電極
と下部電極の導通機構は、上記課題を解決するために、
下部電極上に積層されたコンタクトホールを有する絶縁
層の前記コンタクトホール内部に、焼成により導電性が
付与される導通材が充填され、この導通材の上部及び前
記絶縁層上面に導電性材料が積層されてなることを特徴
とするものである。
【0021】
【作用】本発明の絶縁層を介した上部電極と下部電極の
導通方法は、下部電極上面に被覆した絶縁層にコンタク
トホールを形成した後、コンタクトホール内と前記絶縁
層の上面に、焼成後に導電性を有する材料を設け、これ
らを焼成することによりコンタクトホール内の導通材及
び上部電極を一体形成するものである。
【0022】よって、本発明方法では、前記コンタクト
ホール内の導通材と上部電極が一体形成されていること
により、前記上部電極は、前記コンタクトホールを介し
て導通している下部電極と良好なコンタクトをとること
ができる。そしてさらに、前記コンタクトホール内の導
通材と前記上部電極は一体形成されることにより、製造
工程の簡略化を図るとともに、前記導通材と上部電極と
の境における空隙等による、導通不良を回避することが
できる。
【0023】また、本発明方法では、前記コンタクトホ
ール内に設けられた導通材を浸積法やスピンコート法、
スプレー法、印刷法などの塗布手段により形成すること
により、緻密に、空隙なく形成することができ、前記コ
ンタクトホール内部の導通材は、上部電極と下部電極と
のコンタクトを良好に、そして確実に行なうことができ
る。
【0024】さらに、上部電極とコンタクトホール内部
の導通材を一体形成せず、絶縁層形成されたコンタクト
ホール内に、焼成後に導電性を有する材料を、上述した
ような塗布手段により充填した後、これを焼成すること
で導通材を形成し、この後前記導通材上部及び絶縁層上
に導電性材料を積層することにより上部電極を形成して
も、前記コンタクトホール内に充填された導通材は、緻
密に、かつ確実形成され、前記上部電極と下部電極との
コンタクトは良好、かつ確実に行なうことができる。
【0025】
【実施例】以下に、本発明の絶縁層を介する上部電極と
下部電極の導通方法及び導通構造の実施例について、図
面を参照しつつ説明する。 (実施例1)図1(g)は、本発明を実施した液晶基板
の一実施例を示す略断面図である。この液晶基板は、基
板1上に形成されたゲート電極2及び画素電極3と、こ
れを覆うコンタクトホール8を有するゲート絶縁膜4
と、この上面に設けられたa−Si膜からなる能動層5
及びn+層6とからなる半導体層7と、前記コンタクト
ホール8の内部及び、前記ゲート絶縁層4上面に一体形
成された導通材9A及び上部電極9から構成される。な
お、前記上部電極9は、パターニングされてソース電極
9aとドレイン電極9bとから構成されている。
【0026】よって、上記構成からなる液晶基板を製造
するには、最初に図1(a)に示すように、低融点ガラ
ス等の絶縁体からなる基板1上に、P(リン)やB(ホ
ウ素)をドープした多結晶シリコンあるいはCr、M
o、Ti等の低抵抗金属からなる厚さ1000Å程度の
ゲート電極2をスパッタ法等により成膜する。
【0027】次に、この上に図1(b)に示すように、
インジウム、スズ酸化物からなる透明導電膜(以下、I
TO膜と略称する)3aを1000Å〜2000Å程度
の厚さに形成する。この後、ITO膜3aをフォトリソ
グラフィー技術を用いて図1(c)に示す形状にパター
ニングして画素電極3(下部電極)を形成する。この
際、エッチャントには、通常塩酸硝酸混合系のものが用
いられる。
【0028】そして、この上に、図1(d)に示すよう
に厚さ1500Å〜2000Å程度のゲート絶縁膜4を
成膜する。このゲート絶縁膜4は、前記ゲート電極2を
酸化することにより、あるいはゲート電極4上にSiO
2(酸化珪素)、Si34(窒化珪素)等をプラズマエ
ンハンストCVD(化学気相析出)法(以下PECVD
法と省略する)などによって形成される。
【0029】次に、このゲート絶縁膜4の上には、図1
(e)に示すように、TFTの能動層5になるa−Si
膜5aと、n+層6になるn+a−Si膜6aとからなる
半導体層7を形成する。前記能動層5は、PECVD法
などにより、a−Si膜を1000Å〜2000Å程度
の膜厚に形成したものであり、n+層6は、P(リン)
をドーピングしたn+a−Si:H膜を、PECVD法
等により、膜厚100Å〜500Å程度に形成したもの
である。
【0030】この後、前記画素電極3上部のゲート絶縁
膜4に、図1(f)に示すような、コンタクトホール8
を形成する。そして、図1(g)に示すように、このコ
ンタクトホール8内部及び、前記ゲート絶縁膜4上面
に、焼成後に導電性を有する材料を、浸積法又は、スピ
ンコート法又は、スプレー法又は、印刷法等による塗布
手段により設け、これを焼成温度約500℃程度で焼成
することにより導通材9A及び上部電極9を形成する。
前記上部電極9は、パターニング処理された膜厚200
0Å程度のソース電極9a及びドレイン電極9bから構
成されている。従って、前記ドレイン電極9bは、この
ドレイン電極9bと一体化されコンタクトホール8内に
充填された前記導通材9Aを介して、前記画素電極3に
接続された構造となっている。
【0031】(実施例2)図2(i)は、本発明を実施
した液晶基板の一構成例を示す略断面図である。この液
晶基板は、基板1上に形成されたゲート電極2及び画素
電極3(下部電極)と、これを覆い、そしてコンタクト
ホール8を有するゲート絶縁膜4と、この上面に設けら
れたa−Si膜5aからなる能動層5及び、n+層6と
からなる半導体層7と、焼成後に導電性を有する導通材
8Aが充填された前記コンタクトホール8と、これらの
上に形成されたAlやCr等の低抵抗金属からなるソー
ス電極9a及びドレイン電極9b(上部電極)により構
成されている。
【0032】よって、上記構成からなる液晶基板を製造
するには、最初に図2(a)に示すように、低融点ガラ
ス等の絶縁体からなる基板1上に、P(リン)やB(ホ
ウ素)をドープした多結晶シリコンあるいはCr、M
o、Ti等の低抵抗金属からなる膜厚1000Å程度の
ゲート電極2を形成する。
【0033】次に、この上に図2(b)に示すように、
インジウム、スズ酸化物からなる膜厚1000Å〜20
00Å程度のITO膜3aを形成する。この後、このI
TO膜3aをフォトリソグラフィー技術を用いて図2
(c)に示す形状に成形して画素電極3(下部電極)を
形成する。この際、エッチャントには、通常塩酸硝酸混
合系のものが用いられる。
【0034】そして、この上に、図2(d)に示すよう
に膜厚1500Å〜2000Å程度のゲート絶縁膜4を
形成する。このゲート絶縁膜4は、ゲート電極2を酸化
することにより、あるいはゲート電極2上にSiO
2(酸化珪素)、Si34(窒化珪素)等をPECVD
法などにより成膜することにより形成する。
【0035】次に、図2(e)に示すように、前記ゲー
ト絶縁膜4の上にはTFTの能動層5になるa−Si膜
5aと、n+層6になるn+a−Si膜6aからなる半導
体層7を形成する。前記能動層5は、PECVD法など
により、a−Si:H膜を1000Å〜2000Å程度
の膜厚に形成されたものであり、n+層6は、Pをドー
ピングしたn+a−Si:HをPECVD法などによっ
て膜厚100Å〜200Å程度に形成されたものであ
る。
【0036】そして、前記半導体層7は、図2(f)に
示すようにパターニングするとともに、前記前記画素電
極3上部のゲート絶縁膜4に、コンタクトホール8を形
成する。続いて、図2(g)に示すように、このコンタ
クトホール8内部に、焼成後に導電性を有する材料を、
浸積法又は、スピンコート法又は、スプレー法又は、印
刷法等により塗布形成し、これを焼成した後、図2
(h)に示すように、パターニング処理することによっ
て導通材8Aを形成する。
【0037】さらに、その後、これらの上に、スパッタ
法等によって、AlとCrを順次積層した積層膜を、図
2(i)に示すようにパターニング処理することにより
ソース電極9a及びドレイン電極9bを形成する。な
お、前記Al層、Cr層の各々の厚さは、Al/Cr=
2000/1000から4000/1000Åの範囲に
設定されている。従って、前記ドレイン電極9bは、前
記コンタクトホール内の導通材8Aを介して、前記画素
電極3に接続された構造となっている。
【0038】(実施例3)図3(i)は、本発明を実施
した液晶基板の一構成例を示す略断面図である。この液
晶基板は、基板1上に形成されたゲート電極2と、これ
を覆うゲート絶縁膜4と、この上面に設けられたa−S
i膜5aからなる能動層5及び、n+層6とからなる半
導体層7と、この半導体層7上に設けられたソース電極
9a及びドレイン電極9b(下部電極)と、この上に設
けられた絶縁材料からなる上部絶縁層10と、前記上部
絶縁層10の前記ドレイン電極9bと導通するように形
成されたコンタクトホール8内部の導通材11aとこの
導通材11aと一体形成された上部電極11により構成
されている。
【0039】よって、上記構成からなる液晶基板を製造
するには、最初に図3(a)に示すように、低融点ガラ
ス等の絶縁体からなる基板1上に、P(リン)やB(ホ
ウ素)をドープした多結晶シリコンあるいはCr、M
o、Ti等の低抵抗金属からなる膜厚1000Å程度の
ゲート電極2を形成する。
【0040】次に、この上に、図3(b)に示すように
膜厚1500Å〜2000Å程度のゲート絶縁膜4を形
成する。このゲート絶縁膜4は、ゲート電極2を酸化す
ることにより、あるいはゲート電極2上にSiO2(酸
化珪素)、Si34(窒化珪素)等をPECVD法等に
より成膜する。
【0041】そして、このゲート絶縁層3の上には、図
3(d)に示すように、TFTの能動層5になるa−S
i膜5aとn+層6とからなる半導体層7を形成する。
前記能動層5は、図3(c)に示すように、PECVD
法等によってa−Si:H膜を1000Å〜2000Å
程度の膜厚に成膜したものであり、前記n+層6は、P
をドーピングしたn+a−Si:H膜をPECVD法等
によって、膜厚100Å〜500Å程度に成膜したもの
である。
【0042】さらに、前記半導体層7上には、図3
(e)に示すようにソース電極9a及びドレイン電極9
bを形成する。前記ソース電極9a及びドレイン電極9
bは、スパッタ法等によって、AlとCrを順次形成し
た積層膜をパターニングしたものであって、Al層、C
r層の各々の厚さは、Al/Cr=2000/1000
から4000/1000Å程度の範囲に設定されてい
る。
【0043】そしてさらに、この上に、図3(f)に示
すように、SiO2(酸化珪素)、Si34(窒化珪
素)等をPECVD法等により形成した上部絶縁層10
を形成する。そして、前記上部絶縁層10には、図3
(g)に示すように、前記ドレイン電極9bに導通する
コンタクトホール8を形成する。その後、このコンタク
トホール8内部及び前記上部絶縁層10上面に、焼成後
導電性を有する材料11Aを浸積法又は、スピンコート
法、又はスプレー法、又は印刷法等の塗布手段により形
成した後、焼成することによりコンタクトホール内部の
導通材料11a及び上部電極11を一体形成する。な
お、前記上部電極11は、図3(i)に示すような形状
にパターニング処理されて前記コンタクトホール内の導
通材11aを介して前記ドレイン電極9bと導通してい
る。
【0044】(実施例4)図4(k)は、本発明を実施
した液晶基板の一構成例を示す略断面図である。この液
晶基板は、基板1上に形成されたゲート電極2及び画素
電極11(上部電極)と、これを覆うゲート絶縁膜4
と、この上面に設けられたa−Si膜5aからなる能動
層5及びn+層6とからなる半導体層7と、この半導体
層7上に設けられたソース電極9a及びドレイン電極9
b(下部電極)と、この上に設けられた上部絶縁層10
と、この上部絶縁層10に設けられたコンタクトホール
8の内部に設けられた、焼成後に導電性を有する導通材
8Cと、この導通材8C及び前記上部絶縁層10上面に
設けられたAlやCr等の低抵抗金属による画素電極1
3(上部電極)より構成されている。
【0045】よって、上記構成からなる液晶基板を製造
するには、最初に図4(a)に示すように、低融点ガラ
ス等の絶縁体からなる基板1上に、P(リン)やB(ホ
ウ素)をドープした多結晶シリコンあるいはCr、M
o、Ti等の低抵抗金属からなる膜厚1000Å程度の
ゲート電極2を形成する。
【0046】次に、この上に、図4(b)に示すよう
に、厚さ1500Å〜2000Å程度のゲート絶縁膜4
を形成する。このゲート絶縁膜4は、ゲート電極2を酸
化することにより、あるいはPECVD法等によりゲー
ト電極4上にSiO2(酸化珪素)、Si34(窒化珪
素)等を成膜したものである。
【0047】そして、このゲート絶縁膜4の上には、図
4(d)に示すように、TFTの能動層5になるa−S
i膜5aとn+層6からなる半導体層7を形成する。前
記能動層5は、図4(c)に示すように、PECVD法
等によりa−Si膜を膜厚1000Å〜2000Å程度
に形成するものであり、前記n+層6は、Pをドーピン
グしたn+a−Si:Hによって、膜厚100Å〜50
0Å程度に形成するものである。
【0048】さらに、前記半導体層7上に、図4(e)
に示すように、ソース電極9a及びドレイン電極9bを
形成する。前記ソース電極9a及びドレイン電極9b
は、AlとCrを順次積層した積層膜を、パターニング
処理することによって形成したもので、Al層、Cr層
の各々の膜厚は、Al/Cr=2000/1000から
4000/1000Åの範囲に設定されている。
【0049】そしてまた、この上にPECVD法等によ
って、SiO2(酸化珪素)、Si34(窒化珪素)等
を成膜し、図4(f)に示すような上部絶縁層10を形
成する。
【0050】そして、この上部絶縁層10に、図4
(g)に示すような、前記ドレイン電極9aに導通する
コンタクトホール8を形成する。その後、図4(h)に
示すように、前記コンタクトホール8内部に、焼成後に
導電性を有する材料8cを浸積法又は、スピンコート
法、又はスプレー法、又は印刷法等による塗布手段によ
り設け、これを焼成することにより導通材8Cを形成し
た後、これを図4(i)に示すような形状にパターニン
グ処理する。
【0051】そしてさらに、これらの上面に図4(j)
に示すように、ITO膜13aをスパッタ法などによっ
て1000〜2000Å程度の膜厚に成膜し、パターニ
ング処理を施して図4(k)に示すような形状の画素電
極13を形成している。従って、前記画素電極13は、
コンタクトホール8内部に充填された導通材8Cを介し
て、前記ドレイン電極9bに接続された構造となってい
る。
【0052】以上説明したように、本実施例1及び3
は、絶縁層を介した上部電極と下部電極の導通方法は、
下部電極上面に被覆した絶縁層にコンタクトホールを形
成した後、コンタクトホール内と前記絶縁層の上面に、
焼成後に導電性を有する材料を設け、これらを焼成する
ことによりコンタクトホール内の導通材及び上部電極を
一体形成するものである。
【0053】よって、上記実施例では、前記コンタクト
ホール内の導通材と上部電極が一体形成されていること
により、前記上部電極は、前記コンタクトホールを介し
て導通している下部電極と良好なコンタクトをとること
ができる。そしてさらに、前記コンタクトホール内の導
通材と前記上部電極は一体形成されることにより、製造
工程の簡略化を図るとともに、前記導通材と上部電極と
の境における空隙等による、導通不良を回避することが
できる。
【0054】また、本発明方法では、前記コンタクトホ
ール内に設けられた導通材を浸積法やスピンコート法、
スプレー法、印刷法などの塗布手段により形成すること
により、緻密に、空隙なく形成することができ、前記コ
ンタクトホール内部の導通材は、上部電極と下部電極と
のコンタクトを良好に、そして確実に行なうことができ
る。
【0055】さらに、上部電極とコンタクトホール内部
の導通材を一体形成せず、上述した実施例2及び4の導
通構造のように、絶縁層形成されたコンタクトホール内
に、焼成後に導電性を有する材料を、上述したような塗
布手段により充填した後、これを焼成することで導通材
を形成し、この後前記導通材上部及び絶縁層上に導電性
材料を積層することにより上部電極を形成しても、前記
コンタクトホール内に充填された導通材は、緻密に、か
つ確実形成され、前記上部電極と下部電極とのコンタク
トは良好、かつ確実に行なうことができる。
【0056】そこで、本発明の絶縁層を介した上部電極
と下部電極の導通方法を用いて製造した導通構造を有す
る液晶基板の製造例について、以下に説明する。なお、
本製造例の構成は、上記実施例2と同様のものであるの
で、前記実施例2で使用した図面と同様のものを参照し
つつ、以下の製造例を説明することとする。 (製造例1)まず、最初に図2(a)に示すように、低
融点ガラス等の絶縁体からなる基板1上に、厚さ100
0Å程度Cr膜をスパッタ法等により成膜し、ゲート電
極2を形成する。
【0057】次に、この上に図2(b)に示すように、
ITO膜3aを1000Å〜2000Å程度の厚さに形
成し、このITO膜3aを図2(c)に示す形状に、塩
酸硝酸混合系エッチャントを用いてエッチング処理し
て、画素電極3を形成する。
【0058】そして、この上に、図2(d)に示すよう
に厚さ3000Å程度のゲート絶縁膜4をする。このゲ
ート絶縁膜4は、Si34(窒化珪素)をプラズマエン
ハンストCVD法(以下PECVD法と省略する)によ
って形成する。
【0059】次に、このゲート絶縁膜4の上には、図2
(e)に示すようなTFTの能動層5になるa−Si膜
5aと、n+層6になるn+a−Si膜6aとからなる半
導体層7を形成する。前記能動層5は、PECVD法に
よりa−Si:H膜を1000Å〜2000Å程度の膜
厚に形成したものであり、n+層6は、P(リン)をド
ーピングしたn+a−Si:H6aを、PECVD法に
より、膜厚100Å〜500Å程度に形成したものであ
る。
【0060】そしてこの後、前記半導体層7を図2
(f)に示すようにパターニングするとともに、前記画
素電極3上部のゲート絶縁膜4に、5μmφのコンタク
トホール8を形成する。そして、このコンタクトホール
8内部に、In(acac)3(トリアセチルアセナー
ドインジウム)1重量部、SnCl4・5H2O(塩化第
二スズ・5水)0.02重量部、(CH3CO)2CH2
(アセチルアセトン)1重量部、エチルセルローズ10
0重量部を充分に混合した塗布溶液を、4000rpn
で30秒スピンコート後、80℃で1時間乾燥し、さら
に酸素雰囲気中で、500℃、5時間焼成することよ
り、前記コンタクトホール8内部の導通材9Aを形成
し、この導通材9A上部及び前記ゲート絶縁膜4上に、
スパッタ等により膜厚700Å程度のITO膜を形成
し、これをパターニンクするとこによりソース電極9a
及びドレイン電極9bを形成し、図2(g)に示すよう
な絶縁層を介した上部電極と下部電極の導通構造を有す
る液晶基板を完成する。
【0061】前記製造例1の液晶基板における、ソース
電極9a及びドレイン電極9bの膜厚を測定したとこ
ろ、1500Åであって、その比抵抗は4×10-5Ωc
mであった。そこで、上記構成からなる本製造例1の液
晶において、前記ITO画素電極(下部電極)3と前記
ドレイン電極9bとの導通をプローパにより確認したと
ころ、全てのコンタクトホール8内の導通材9Aで導通
が確認できた。
【0062】(製造例2)さらに、本製造例2の液晶基
板について説明する。まず、最初に図2(a)に示すよ
うに、低融点ガラス等の絶縁体からなる基板1上に、厚
さ1000Å程度Cr膜をスパッタ法等により成膜し、
ゲート電極2を形成する。
【0063】次に、この上に図2(b)に示すように、
ITO膜3aを1000Å〜2000Å程度の厚さに形
成し、このITO膜3aを図2(c)に示す形状に、塩
酸硝酸混合系エッチャントを用いてエッチング処理し
て、画素電極3を形成する。
【0064】そして、この上に、図2(d)に示すよう
に厚さ3000Å程度のゲート絶縁膜4をする。このゲ
ート絶縁膜4は、Si34(窒化珪素)をプラズマエン
ハンストCVD法(以下PECVD法と省略する)によ
って形成する。
【0065】次に、このゲート絶縁膜4の上には、図2
(f)TFTの能動層5になるa−Si膜5aと、n+
層6になるn+a−Si膜6aとからなる半導体層7を
形成する。前記能動層5は、図2(e)に示すようにP
ECVD法によって、a−Si:H膜を1000Å〜2
000Å程度の膜厚に形成したものであり、n+層6
は、P(リン)をドーピングしたn+a−Si:H膜を
PECVD法により、膜厚100Å〜500Å程度に形
成したものである。
【0066】そしてこの後、前記半導体層7を図2
(f)に示すようにパターニング処理し、ソース電極9
a及びドレイン電極9bを形成するとともに、前記画素
電極3上部のゲート絶縁膜4に、5μmφのコンタクト
ホール8を形成する。そして、このコンタクトホール8
内部に、In(acac)3(トリアセチルアセナード
インジウム)1重量部、SnCl4・5H2O(塩化第二
スズ・5水)0.02重量部、(CH3CO)2CH
2(アセチルアセトン)1重量部、ジエチレングリコー
ルモノエチルエーテル100重量部を充分に混合した塗
布溶液を、4000rpnで30秒スピンコート後、8
0℃で1時間乾燥し、さらに酸素雰囲気中で、500
℃、5時間焼成することより、前記コンタクトホール8
内部の導通材9Aを形成し、この導通材9A上及び前記
ゲート絶縁膜4上にスパッタ等により膜厚700Å程度
のITO膜を形成し、これをパターニングすることによ
ってソース電極9a及びドレイン電極9bを形成し、図
2(g)に示すような絶縁層を介した上部電極と下部電
極の導通構造を有する液晶基板を完成する。
【0067】前記製造例2の液晶基板における、ソース
電極9a及びドレイン電極9bの膜厚を測定したとこ
ろ、3000Åであって、その比抵抗は5×10-6Ωc
mであった。そこで、上記構成からなる本製造例1の液
晶基板において、前記ITO画素電極(下部電極)3
と、前記ドレイン電極9bとの導通をプローパにより確
認したところ、全てのコンタクトホール8内部の導通材
で導通が確認できた。
【0068】なお、上記製造例は、上記実施例2に限っ
て、その例を示したものであるが、上述した製造例にお
ける塩化物塗布溶液や硝酸塩系塗布溶液を用いた、上部
電極と下部電極の導通構造を、前記実施例2、3及び4
にも適用することにより、上部電極と下部電極の導通構
造において、前記製造例1及び2と同様な効果を得るこ
とができる。
【0069】そこで、上述した製造例の液晶基板のコン
タクトホール内の導電材の導通効果と比較すべく、前記
製造例1と同様な工程で、コンタクトホール8内の導通
材の素材のみAlに代えた液晶基板を多数製造し、その
導通試験を以下に記すように行なった。 (比較例1)まず、上記製造例1の液晶基板の製造工程
と同様に、図2(a)に示すように、低融点ガラス等の
絶縁体からなる基板1上に、厚さ1000Å程度Cr膜
をスパッタ法等により成膜し、ゲート電極2を形成す
る。
【0070】次に、この上に図2(b)に示すように、
ITO膜3aを1000Å〜2000Å程度の厚さに形
成し、このITO膜3aを図2(c)に示す形状に塩酸
硝酸混合系エッチャントを用いてエッチング処理し、画
素電極3を形成する。
【0071】そして、この上に、図2(d)に示すよう
に厚さ3000Å程度のゲート絶縁膜4をする。このゲ
ート絶縁膜4は、Si34(窒化珪素)をプラズマエン
ハンストCVD法(以下PECVD法と省略する)によ
って形成する。
【0072】次に、このゲート絶縁膜4の上には、図2
(e)に示すようなTFTの能動層5になるa−Si膜
5aと、n+層6になるn+a−Si膜6aとからなる半
導体層7を形成する。前記能動層5は、PECVD法に
よりa−Si:H膜を1000Å〜2000Å程度の膜
厚に形成したものであり、n+層6は、P(リン)をド
ーピングしたn+a−Si:H6aを、PECVD法に
より、膜厚100Å〜500Å程度に形成したものであ
る。
【0073】そしてこの後、前記半導体層7を図2
(f)に示すようにパターニングするとともに、前記画
素電極3上部のゲート絶縁膜4に、5μmφのコンタク
トホール8を形成する。そして、このコンタクトホール
8内部に、厚さ1000Å程度のAl膜を成膜し、図2
(h)に示すような形状にコンタクトホール内部以外の
Al膜をエッチング等により除去することによりコンタ
クトホール8内部の導通材8Aを形成し、そして、この
上に膜厚700Å程度のITO膜をスパッタ等により成
膜し、これをパターニンクすることによりソース電極9
a及びドレイン電極9bを形成し、図2(g)に示すよ
うな絶縁層を介した上部電極と下部電極の導通構造を有
する液晶基板を完成する。
【0074】なお、上記のように形成された液晶基板に
おける、ソース電極9a及びドレイン電極9bの膜厚
は、上記製造例1と同様に1500Å程度であって、そ
の比抵抗は4×10-5Ωcmであった。そこで、上記の
ような方法により製造された多数の液晶基板において、
そのコンタクトホール8内の導通材の導通をプローパに
より確認したところ、前記コンタクトホール8内のAl
からなる導通材8AとITO画素電極3との接触不良に
よる欠陥は約3%、そして前記導通材8AとITO膜と
接触不良による欠陥が1%程度であった。
【0075】従って、上記本発明方法による製造例1及
び2の導通試験の結果と比較して、本発明による絶縁層
を介した上部電極と下部電極の導通方法及び導通構造
は、明らかに確実な歩留まりの向上を見ることができ
る。
【0076】(比較例2)そこでさらに、上記コンタク
トホール8内部の導通材8Aの形成手段である浸積法や
スピンコート法や、印刷法などの塗布手段と、他の成膜
法により形成される透明導電極膜の特性を比較するた
め、本発明方法においてはディップ法を代表として、他
の成膜法により形成された透明導電膜の特性を比較し、
その結果を表1にまとめた。
【0077】
【表1】
【0078】表1から判ることは、前記塗布手段として
挙げたディップ法は、他の成膜法と比較して、ITO膜
においても、NESA膜(SnO2−Sb23膜)にお
いても比抵抗を小さく、そして充分な透過率を有する膜
を形成できるということである。
【0079】従って、現在一般に使用されているスパッ
タ法によるITO膜は、そのシート抵抗値が、膜厚21
00Åで、10Ω/cm2程度で、この値は、本発明方
法の、例えばゾル−ゲル法によって成膜されたITO膜
と同じであり、よって、上述した本発明方法による液晶
基板のコンタクトホール8内の導通機構は、そのコンタ
クトホール寸法が数μm程度になっても問題は無いとい
うことが判る。
【0080】従って、本発明方法によれば、コンタクト
ホール8内に充填する導電性材料が、焼成後、導電性を
有するものであり、例えば、ゾル−ゲル法等によって生
成された真球度が良く、高密度で表面の平滑な見事な球
形粒子からなる材料を用いることによって、前記コンタ
クトホール内にこの導電性材料を緻密に、かつ確実に充
填させることが可能である上に、前述したような浸積法
やスプレー法やスピンコート法や印刷法などの塗布手段
を用いて、これらの導電性材料を成膜することにより上
部電極と下部電極のコンタクトの接触・導通機能を確実
に達成することができ、歩留まりの向上を図ることがで
きる。
【0081】さらに、本発明方法によれば、前記絶縁層
にコンタクトホールを形成した後、前記コンタクトホー
ル内の導電性材料と上部電極を一体形成することが可能
であって、一工程で、上部電極及び上部電極と下部電極
の導通機構を形成することが可能であり、生産効率の向
上を図ることができる。
【0082】
【発明の効果】従って、本発明の絶縁層を介した上部電
極と下部電極の導通方法は、下部電極上面に被覆した絶
縁層にコンタクトホールを形成した後、コンタクトホー
ル内と前記絶縁層の上面に、焼成後に導電性を有する材
料を設け、これらを焼成することによりコンタクトホー
ル内の導通材及び上部電極を一体形成するものである。
【0083】よって、本発明方法では、前記コンタクト
ホール内の導通材と上部電極が一体形成されていること
により、前記上部電極は、前記コンタクトホールを介し
て導通している下部電極と良好なコンタクトをとること
ができる。そしてさらに、前記コンタクトホール内の導
通材と前記上部電極は一体形成されることにより、製造
工程の簡略化を図るとともに、前記導通材と上部電極と
の境における空隙等による、導通不良を回避することが
できる。
【0084】また、本発明方法では、前記コンタクトホ
ール内に設けられた導通材を浸積法やスピンコート法、
スプレー法、印刷法などの塗布手段により形成すること
により、緻密に、空隙なく形成することができ、前記コ
ンタクトホール内部の導通材は、上部電極と下部電極と
のコンタクトを良好に、そして確実に行なうことができ
る。
【0085】さらに、上部電極とコンタクトホール内部
の導通材を一体形成せず、絶縁層形成されたコンタクト
ホール内に、焼成後に導電性を有する材料を、上述した
ような塗布手段により充填した後、これを焼成すること
で導通材を形成し、この後前記導通材上部及び絶縁層上
に導電性材料を積層することにより上部電極を形成して
も、前記コンタクトホール内に充填された導通材は、緻
密に、かつ確実形成され、前記上部電極と下部電極との
コンタクトは良好、かつ確実に行なうことができる。
【0086】よって、本発明における絶縁層を介した上
部電極と下部電極との導通方法及び導通構造は、前記従
来の方法に比較して、歩留まりの向上、生産コストの低
減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施例1における絶縁層を介
した上部電極と下部電極の導通方法を説明するための液
晶基板の製造工程図である。(a)は、ゲート電極形成
工程を示す断面図である。(b)は、透明導電膜成膜工
程を示す断面図である。(c)は、画素電極形成工程を
示す断面図である。(d)は、ゲート絶縁膜成膜工程を
示す断面図である。(e)は、能動膜、n+層形成工程
を示す断面図である。(f)は、能動膜、n+層からな
る半導体層の加工工程及びコンタクトホール形成工程を
示す断面図である。(g)は、本発明の実施例1におけ
る絶縁層を介した上部電極と下部電極の導通構造を有す
る液晶基板を示す断面図である。
【図2】図2は、本発明の実施例2における絶縁層を介
した上部電極と下部電極の導通方法を説明するための液
晶基板の製造工程図である。(a)は、ゲート電極形成
工程を示す断面図である。(b)は、透明導電膜成膜工
程を示す断面図である。(c)は、画素電極形成工程を
示す断面図である。(d)は、ゲート絶縁膜成膜工程を
示す断面図である。(e)は、能動膜、n+層形成工程
を示す断面図である。(f)は、能動膜、n+層からな
る半導体層の加工工程及びコンタクトホール形成工程を
示す断面図である。(g)は、焼成後に導電性を有する
導通材の成膜工程を示す断面図である。(h)は、
(g)で成膜した導電性膜をパターニングする工程を示
す断面図である。(i)は、本発明の実施例2における
絶縁層を介した上部電極と下部電極の導通構造を有する
液晶基板を示す断面図である。
【図3】図3は、本発明の実施例3における絶縁層を介
した上部電極と下部電極の導通方法を説明するための液
晶基板の製造工程図である。(a)は、ゲート電極形成
工程を示す断面図である。(b)は、ゲート絶縁層成膜
工程を示す断面図である。(c)は、能動膜、n+層形
成工程を示す断面図である。(d)は、能動膜、n+
からなる半導体層の加工工程を示す断面図である。
(e)は、ソース電極、ドレイン電極形成工程を示す断
面図である。(f)は、上部絶縁層の成膜工程を示す断
面図である。(g)は、コンタクトホール形成工程を示
す断面図である。(h)は、焼成後に導電性を有する導
電性膜の成膜工程を示す断面図である。(i)は、本発
明の実施例3における絶縁層を介した上部電極と下部電
極の導通構造を有する液晶基板を示す断面図である。
【図4】図4は、本発明の実施例4における絶縁層を介
した上部電極と下部電極の導通方法を説明するための液
晶基板の製造工程図である。(a)は、ゲート電極形成
工程を示す断面図である。(b)は、ゲート絶縁層成膜
工程を示す断面図である。(c)は、能動膜、n+層形
成工程を示す断面図である。(d)は、能動膜、n+
からなる半導体層の加工工程を示す断面図である。
(e)は、ソース電極、ドレイン電極形成工程を示す断
面図である。(f)は、上部絶縁層の成膜工程を示す断
面図である。(g)は、コンタクトホール形成工程を示
す断面図である。(h)は、焼成後に導電性を有する導
通材の成膜工程を示す断面図である。(i)は、(h)
で成膜した導電性膜をパターニングする工程を示す断面
図である。(j)は、本発明の実施例4における絶縁層
を介した上部電極と下部電極の導通構造を有する液晶基
板を示す断面図である。
【図5】図5は、従来の絶縁層を介した上部電極と下部
電極の導通方法を説明するための液晶基板の製造工程図
である。(a)は、ゲート電極形成工程を示す断面図で
ある。(b)は、透明導電膜成膜工程を示す断面図であ
る。(c)は、画素電極形成工程を示す断面図である。
(d)は、ゲート絶縁膜成膜工程を示す断面図である。
(e)は、能動膜、n+層形成工程を示す断面図であ
る。(f)は、能動膜、n+層からなる半導体層の加工
工程及びコンタクトホール形成工程を示す断面図であ
る。(g)は、Alなどの導通材を成膜する工程を示す
断面図である。(h)は、(g)で成膜した導通材を加
工する工程を示す断面図である。(i)は、従来の絶縁
層を介した上部電極と下部電極の導通構造を有する液晶
基板を示す断面図である。
【図6】図6は、従来の絶縁層を介した上部電極と下部
電極の導通構造を有する液晶基板を示す断面図である。
【図7】図7は、図6の要部拡大図である。
【図8】図8は、コンタクトホールの形状によるアスペ
クト比を説明するための図である。
【符号の説明】
1 基板 2 ゲート電極 3 画素電極 4 ゲート絶縁層 5 能動膜 5a a−Si膜 6 n+層 6a n+a−Si膜 7 半導体層 8 コンタクトホール 8A 導通材 8B 導通材 8C 導通材 9a ソース電極 9b ドレイン電極 10 上部絶縁層 11 画素電極 11a 導通材 13 画素電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 27/12 C 29/784 (72)発明者 松枝 主範 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アルプ ス電気株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下部電極上に、絶縁層を被覆し、この絶
    縁層にコンタクトホールを形成し、前記コンタクトホー
    ル内部及び前記絶縁層上面に、焼成後に導電性を有する
    材料を設け、これを焼成することにより、コンタクトホ
    ール内の導通材及び上部電極を一体形成することを特徴
    とする絶縁層を介した上部電極と下部電極の導通方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のコンタクトホール内部
    及び絶縁層上面に設ける、焼成後に導電性を有する材料
    を、浸積法、スピンコート法、スプレー法等の塗布手段
    によって形成することを特徴とする絶縁層を介した上部
    電極と下部電極の導通方法。
  3. 【請求項3】 下部電極上に、絶縁層を被覆し、この絶
    縁層にコンタクトホールを形成した後、前記コンタクト
    ホール内部に、焼成後に導電性を有する材料を充填し、
    これを焼成し導通材を形成した後、この導通材の上部及
    び前記絶縁層上面に導電性材料を積層することにより上
    部電極を形成することを特徴とする絶縁層を介した上部
    電極と下部電極の導通方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のコンタクトホール内部
    に設ける、焼成後に導電性を有する材料を、浸積法、ス
    ピンコート法、スプレー法等の塗布手段によって形成す
    ることを特徴とする絶縁層を介した上部電極と下部電極
    の導通方法。
  5. 【請求項5】 下部電極上に積層されたコンタクトホー
    ルを有する絶縁層の前記コンタクトホール内部及び、前
    記絶縁層上面に、焼成によりに導電性が付与される導通
    材及び上部電極が設けられてなることを特徴とする絶縁
    層を介した上部電極と下部電極の導通構造。
  6. 【請求項6】 下部電極上に積層されたコンタクトホー
    ルを有する絶縁層の前記コンタクトホール内部に、焼成
    により導電性が付与される導通材が充填され、この導通
    材の上部及び前記絶縁層上面に導電性材料が積層されて
    なることを特徴とする絶縁層を介した上部電極と下部電
    極の導通構造。
JP13724392A 1992-05-28 1992-05-28 絶縁層を介した上部電極と下部電極の導通方法及びその構造 Withdrawn JPH05335424A (ja)

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